遅まきながら創竜伝12巻を読みました。で、ちょっと気になるところを・・・。
(P40~P43)何かおもいっきり歴史に介入してますなぁ。戦場にて耶律休カに追われている宋の皇帝を助けてます。
>「宋主が死んでも、おぬしが死んでも、歴史が変わってしまう。」(P42)
どんな形であれ自分が介入する事で歴史が変わるとは思わなかったんですか?陛下・・・。耶律休カは皇帝を殺すどころか、あの時点では捕まえてすらいません。『あのまま放っておいてもちゃんと逃げ延びたのでは・・・』とゆー素朴な疑問がアタマから離れないんですけど。追跡劇やってる間に宋兵が救援に駆け付けたので追跡を断念したとか・・・。そうなると、青竜王の横槍のせいで
・皇帝の救出という武勲を挙げたであろう人は武勲が消滅(実際間もなく宋の武将が駆け付けてきたし)
・救出の際、耶律休カと交戦して戦死したかもしれない人は死なないまま
う~ん、案外思わぬところに影響がでたりして。
>「まったく、叔卿のやつ、どこをほっつき歩いているのか。考えなしに人界の歴史に介入して、悶着をおこさねばよいが・・・・・・・」(P43)
あんたもだ、あんたも(-_-;)そーいや何で白竜王が探しに来た事を知ってるのかなぁ?長兄のカンか!?(笑)
ここから先は単なる私の邪推ですが・・・
・歴史中毒の青竜王陛下、歴史に名高い『高梁河之戦』を見物に来た。
・遼が大勝し、趙匡義は命からがら逃げ帰った事は、知識として知っている。
・ところが目の前では偉大なる大中華帝国の皇帝陛下が野蛮な夷荻の王に追われてDieピンチに陥っている。
・偉大なる(中略)皇帝陛下の危機にいてもたってもいられず乱入。
・・・というのが一番真相に近いんじゃないかと思います。
これが逆の立場で、耶律休カの方がピンチになっていたとしたら、彼は手を出さなかったような気がします。あ、これただの偏見ですけど(笑)
>「あれは助けないとかえって歴史の流れが狂ってしまうんだ。趙匡義は命からがら国都開封へ逃げもどる。以後は政治に専念して、世界でもっとも豊かで先進的な大国をつくりあげることになる。」(P86)
などとぬけぬけとのたまう東海青竜王陛下の首を絞めたくなったのは私だけでしょうか?(笑)
<邪推その2>
この歴史介入については、作品内の設定では、『玉帝の意思』によるものとあります。
>「唐の滅亡期から宋の天下統一にいたるまで、ざっと百年にわたって乱世が続いた。これからほぼおなじ長さで平和が保たれる。それでこそ治乱興亡の均衡がとれる。玉帝の御意のとおりだ」(P87)
つまり青竜王は、天界の方針としてあの介入を行ったわけですね。(『絶対不干渉の原則はどうした』という批判は一旦おきます。天界はたまに歴史に介入する、という前提で。)それはいいんですが・・・。
彼は元々赤城王との戦いであの時代にとばされたわけで。たまたま迷いこんだ時代なのに、なぜ『最初からの予定通り』みたいなカオで介入してるのでしょうか?歴史を変える(彼の認識からすると『歴史の流れを狂わせない』)為には、膨大な時の流れの中からピンポイントで干渉すべき場面に行かねばなりません。たまたま宋代に流れ着いたから、で出来ることではないでしょう。つまり・・・『青竜王がこの時代にとばされたのは偶然ではなく最初から決まっていた』ということです。赤城王も当然グルです。『壮絶な戦いの末に時空の狭間に落ちた』というかたちで、ナチュラルに(笑)青竜王をあの時代に送りこみたかったわけですね。
何故そのような面倒な手順を踏んだのか?おそらく公然と人界に干渉するとなにかとうるさい勢力(牛種など)がいる為、できるだけ隠密裏にことを進めたかったからではないでしょうか。(『なにかとうるさい勢力』に仙界は入りません。後半で仙界の一員である太真王夫人が協力していることですし)隠蔽工作のために『一芝居打った』ということです。表向きには人界への干渉を禁じているために・・・。
最初(ハナ)からみんなグルだった!!・・・うわぁ、タチわるいな~(笑)竜堂兄弟が罵倒している『公安警察』とどう違うというのでしょうか。(笑)牛種が天界に叛意を抱くのも当然でしょうね。(^0^)
1:青竜王が早とちりの阿房(あほう)だった
からか、
2:天界、仙界、竜種が悪質だった
からのどちらかなわけですね。どっちなんでしょう?どちらにせよロクでも
ないことに違いありませんけど♪
どなたか第三の理由を思い当たりませんか?
>
> 1:青竜王が早とちりの阿房(あほう)だった
> からか、
> 2:天界、仙界、竜種が悪質だった
> からのどちらかなわけですね。どっちなんでしょう?どちらにせよロクでも
> ないことに違いありませんけど♪
>
> どなたか第三の理由を思い当たりませんか?
画聖マニの再来(自称)さん、もう一つ理由は考えられますよ~♪
3:そもそも、父ちゃんが自分で書いたプロットと設定を忘れてしまっている(笑)
↑なぜなら、10巻~12巻のストーリー展開はやや不自然な流れですから。確か10巻の終わりで青龍王が行方不明になり、11巻では唐突に現代物の外伝に突入、そして12巻から何事もなかったかのように白竜王が兄探しの旅をはじめています。
とにかく、思いつきでストーリーが展開されているのでは?と疑いたくなるような創竜伝です(11巻がスポット的な外伝とはいえ、明らかにプロットを無視しているかのような流れです)。(執筆の)時間的な経過もありますし、父ちゃん本人が本来のプロットや設定を忘れてしまった可能性もあるのではないかと思います。
正直、私も新刊が出て読むたびに、「竜堂兄弟って今どこで何のために戦ってるのかしらん?」と記憶を探らなければならないくらいの発刊ペースですからね~(笑)
> 3:そもそも、父ちゃんが自分で書いたプロットと設定を忘れてしまっている(笑)
ぐはあっ、いきなり核心をっっっ!!!(爆)
いやあ、それを言い出したらそこで終わっちゃいますから。そういった疑惑はあえて頭の片隅に追いやりましょう。(笑)
小説の登場人物にとっては、小説で描かれている世界こそが絶対であり、全てですから。たとえどれほど支離滅裂に見えても、田中先生の世界観はちゃんと固まっておられるのでしょう。そうです、そうに違いありません!(断定!)
で、小説に描かれていることを前提にして、青竜王の行動を分析してみると・・・
やはり合理的な説明は前記の2つしか思いつきませんね。ホントにこれの後腐れのない解釈ってあるんでしょうか?(笑)
> ↑なぜなら、10巻~12巻のストーリー展開はやや不自然な流れですから。確か10巻の終わりで青龍王が行方不明になり、11巻では唐突に現代物の外伝に突入、そして12巻から何事もなかったかのように白竜王が兄探しの旅をはじめています。
青竜王が行方不明になったのは9巻の終わりあたりですね。でもって、
10巻では何事も無かったかのように現代が舞台となった本筋、11巻で何故か唐突な外伝もの、そして12巻は思い出したかのように9巻のラストの続きから、という流れです。もう連続性なんてどこ吹く風ですね~。
歴史に干渉したとき、「あれは助けないとかえって歴史の流れが狂ってしまう」などとわけわかんない言い訳しないで、
「ううむ、あまり人界に干渉したくなかったのだが。太真王夫人に知れたら
えらいことだぞ。大事の至らねばよいが・・・。」
とかいって頭でもかいていたら、別に破綻しなかったんですがねぇ・・・。
これならまっとうなアクシデントで歴史円環説にもごく自然に当てはまったのに。
> > 3:そもそも、父ちゃんが自分で書いたプロットと設定を忘れてしまっている(笑)
>
> ぐはあっ、いきなり核心をっっっ!!!(爆)
>
> いやあ、それを言い出したらそこで終わっちゃいますから。そういった疑惑はあえて頭の片隅に追いやりましょう。(笑)
> 小説の登場人物にとっては、小説で描かれている世界こそが絶対であり、全てですから。たとえどれほど支離滅裂に見えても、田中先生の世界観はちゃんと固まっておられるのでしょう。そうです、そうに違いありません!(断定!)
>
> で、小説に描かれていることを前提にして、青竜王の行動を分析してみると・・・
> やはり合理的な説明は前記の2つしか思いつきませんね。ホントにこれの後腐れのない解釈ってあるんでしょうか?(笑)
>
> > ↑なぜなら、10巻~12巻のストーリー展開はやや不自然な流れですから。確か10巻の終わりで青龍王が行方不明になり、11巻では唐突に現代物の外伝に突入、そして12巻から何事もなかったかのように白竜王が兄探しの旅をはじめています。
>
> 青竜王が行方不明になったのは9巻の終わりあたりですね。でもって、
> 10巻では何事も無かったかのように現代が舞台となった本筋、11巻で何故か唐突な外伝もの、そして12巻は思い出したかのように9巻のラストの続きから、という流れです。もう連続性なんてどこ吹く風ですね~。
ごめんさーい、手元に12巻しかなかったので、やはり9~11巻の流れを間違って記述しちゃいました。白竜王の兄探しは9巻の終わりだったのですかぁ…手元に資料がなかったということで、お許し下さいませ~m(--)m
…でも、画聖マニの再来(自称)さんの補足通りだと、ますますプロットが破壊されているということなんですよねー。(しみじみ)
> やはり合理的な説明は前記の2つしか思いつきませんね。ホントにこれの後腐れのない解釈ってあるんでしょうか?(笑)
冒険風ライダーさんのご意見も伺いたいものですケド(笑)、合理的(合法的)な説明や解釈は難しいと思います。そもそも、歴史不介入が天界の掟ですから、青龍王がそれを破る行為はどう理由づけても規律違反以外の何物でもないでしょうね。青龍王が頭かいてぼやいても、それだけで許される問題じゃないよね~?と思います。(ストーリー上での最低限のフォロー、という意味でならわかりますケド)
しかし、3:はやっぱり極論だったでしょうか?結局、父ちゃん本人のいたらなさだよね、という結論で青龍王(始)を助けたつもりだったのですけど(笑)(^^;)
>冒険風ライダーさんのご意見も伺いたいものですケド(笑)、合理的(合法的)な説明や解釈は難しいと思います。そもそも、歴史不介入が天界の掟ですから、青龍王がそれを破る行為はどう理由づけても規律違反以外の何物でもないでしょうね。青龍王が頭かいてぼやいても、それだけで許される問題じゃないよね~?と思います。(ストーリー上での最低限のフォロー、という意味でならわかりますケド)
あの仙界や竜種による歴史干渉行為を合理的・合法的に説明するなど不可能です。そもそも私自身がこの歴史干渉関連の記述を「私の創竜伝考察26」および「私の創竜伝考察34」で「仙界と天界の自分勝手かつ支離滅裂な行動原理の象徴」として批判対象に取り上げているほどなのですから(笑)。
しかもさらに調べていくと、そもそも創竜伝12巻における竜王と太真王夫人の行動全てが「人界に対する歴史干渉行為」に抵触するのではないかという疑惑すら出てくるのです。仙界・天界を律する「人界干渉・歴史干渉はタブー」という掟は想像以上に凄まじい法律なんですよね。
創竜伝12巻における彼らの行動経緯を少し追ってみることにしましょうか。
1. 白竜王、「熟麺舗」(うどん屋)の大食いカウントダウンで、
うどん十杯を無料で食べ尽くす(創竜伝12巻 P19~P23)
この「大食いカウントダウン」なるシロモノ、どうも白竜王が成功するまでは誰ひとりとして成功者がいなかったらしいのですが、この「熟麺舗」という名のうどん屋は、本来ならば人界にも同時代にも存在しないはずの白竜王によって、うどん十杯と銀1両(賞金)と2文(参加料)の損害を受け、さらには店の信用を失墜させる羽目になってしまいました。本来の歴史の流れから言えば、これらの被害をこの店が受けることはなかったはずなのですが、白竜王の存在によって「店の歴史」が勝手に変えられてしまったわけです(笑)。
白竜王の愚かしい行動のために、この店は「本来の歴史」とは全く違う道を歩まなければならなくなってしまいました。
2. 竜王と太真王夫人、妖怪「摩馳」の手先の賊から、酒楼の店員と若主人夫婦を
救出する(創竜伝12巻 P123~P129)
ここでの連中のやり取りはあまりにも凄まじいものがありましたね(笑)。これを読んだ時は、さすがの私も思わず唖然としてしまいましたよ↓
創竜伝12巻 P123下段~P124上段
<「殺される前に助けてやらなきゃ。でも、いいのかな、ここで助けても」
白竜王が気にしたのは、歴史に干渉してもいいものか、という点である。
「心配ご無用よ。あたしたちが助けて、それで助かるなら、それこそが彼らの天命だから。天命で今夜の死がさだまっているなら、あたしたちが全力をつくしても彼らは助からない。だからあたしたちが全力をつくしても、さしつかえないのよ」
「そのとおりだ、だから、叔卿、思う存分やってかまわんぞ」
「待っていた、その一言!」
白竜王は、はりきった。これは趙普によって代表される天下国家の問題とは関係ない。弱きを助け強気をくじく。単純明快な善行である。>
何とスバラシイ会話ではありませんか。もう奴らは仙界と天界の掟を守ることなど全く眼中にないらしい(笑)。そもそもこいつらは、いつから自分達で「天命」を云々する事ができるほどに偉くなったというのでしょうか。第一、一応アンタらの主であるはずの玉皇大帝の意思確認はしなくても良いのですかね?
まあこの仙界と天界を代表する白痴連中には何を言っても無駄かもしれませんが、それでも一応言及しておくと、「本来の歴史」から言えば、賊に襲われた酒楼の店員と若主人夫婦は、100%ここで賊に皆殺しにされるのが「当然の道筋」なのです。それを助けようというのですから、連中の行動は仙界と天界で定められている「人界・歴史干渉行為の禁止」に完全に抵触することになります。
で、それを連中がどういう論理で回避するかと思ったら、何と「天命」云々ときたものでしたからね。連中の愚かでバカバカしい主張は私も相当免疫を持っていたはずなのですが、さすがにこれには思わず爆笑してしまいましたよ。「天命」も何も「本来の歴史」の流れに従えば、彼らは確実にここで賊に殺される事になっているのですから、彼らの「天命」はすでに「本来の歴史」によって「ここで賊に殺される」と決められてしまっているわけです。つまり、ここで竜王と太真王夫人が酒楼の店員と若主人夫婦を救うために動くことは明白に「天命」に逆らう行為であり、ひいては自らの掟である「人界・歴史干渉行為の禁止」にも抵触してしまうことなのです。「弱きを助け強気をくじく。単純明快な善行」どころか「本来の歴史の流れを狂わせ、定められた『天命』に逆らう、明々白々な悪行」なんですよ、これは。
ここでの「天命」と「本来の歴史の流れ」というのは、後者が前者を支配している関係なのです。あの低能連中はこの程度のことも分からなかったというのでしょうか。もし全てを知っていた上でこんな詭弁にもならない詭弁を弄して「犯罪行為」を正当化していたというのであれば、連中は四人姉妹や牛種よりもはるかにタチの悪い悪党集団であると断じざるをえないのですけど。
3. 創竜伝12巻の「稜騰」「摩馳」妖怪退治全般
創竜伝12巻の主要部分を占めているはずの上記の妖怪退治もまた、仙界と天界を律する掟である「人界・歴史干渉行為の禁止」の前には、明々白々な犯罪行為にまで転落してしまいます。
何しろ「本来の歴史」に従えば、この「稜騰」「摩馳」2人の妖怪が人界(この場合は中国でしょうけど)を散々暴れまわり、人間を文字通り「食い物」にしていくのが「当然の道筋」なのですからね。いくら2人の妖怪が虐殺の限りを尽くしたとしても、竜王と太真王夫人が手を出すことはおろか、人間に何らかの助言を行うことすらも、法の観点から言えば決して許されることではありません。本来ならば妖怪が何をしようが、そんなものと関係なしに連中はとっとと天界に帰還しなければならないはずなのですよ。たかが人間が妖怪に数百万~数千万殺されることなど、法と歴史の流れを守るという最高至上の目的から言えば大した問題ではありません(笑)。法というものは「手続き」こそが大事なのですから。
でもあの連中、そんなことはおかまいなしに妖怪退治に精を出しているありさまですからね~。2人の妖怪に殺されるはずだった人達が妖怪退治の結果生き残ってしまうことによって、「本来の歴史」の流れに多大な悪影響を与えてしまう可能性を、あのバカ連中はほんの少しでも考えたことがあるのでしょうか。
とまあこんな調子で、創竜伝12巻における連中の行動にはことごとく「連中自身の法律」に抵触することになりますから、連中の愚かな行動を合理的・合法的に説明するなど、よほどにアクロバット的な法律解釈か、既存の法律に優先する特別法でも持ってこない限り、まず不可能でしょうね。
この大矛盾が見事に説明できるという人がいるのであれば、是非私もお目にかかりたいものなのですが。
> 冒険風ライダーさんのご意見も伺いたいものですケド(笑)、合理的(合法的)な説明や解釈は難しいと思います。そもそも、歴史不介入が天界の掟ですから、青龍王がそれを破る行為はどう理由づけても規律違反以外の何物でもないでしょうね。青龍王が頭かいてぼやいても、それだけで許される問題じゃないよね~?と思います。(ストーリー上での最低限のフォロー、という意味でならわかりますケド)
頭をかいてぼやいていたなら、『規律違反を犯したことには違いないけれど、すくなくともストーリー的にはつじつまが合った』という意味です。
彼らが歴史不介入の掟に違反していることについては異論はありません。
というより、弁護の余地がまるでありません。(泣)
しかし、連中が『違反行為にも関わらず、歴史への干渉を行っている』ことは事実として認めなくてはならないんですね、これが。(-_-;)
彼らの行動はもうやることなすこと全て『歴史不介入の原則』に抵触しまくってますからね~。そもそも連中に法を守らせようってのが無理な相談という気がしてきました。もっとも今にはじまったことじゃあありませんが。(笑)
たとえ許されていなくても『奴らはやる!』これは前提です。(マイッタネ、ド~モ)その上で、何故あえてそのような無法をやるか、という彼らの行動の『意味』を推定してみようと思います。ええ、無理やりにでも・・・
(できれば『奴らがアホだったから』以外の結論を・・・)
とりあえず次は12巻の感想の続きやります。
>「伯卿さま、どうかなさった?」
「思慮に欠けることをしてみたくなった」
「やっぱりね。だからわざわざ教えてさしあげたのよ」(P116)
また人界に干渉してきました。宋の太子太保・趙普の家に押しかけます。
前回はまだ『玉帝の御意』とやらで正当性を主張できなくもなかったのですが、
今回は完全に青竜王の独断で人界に干渉します。もはや彼に遵法精神を期待しても
無駄ということでしょう。こういう不埒者を諌めるべき立場にある、
仙界サイドの太真王夫人は・・・
>「ここに昏神香もあるわ」
「何があっても全て忘れる薬か。やれやれ、でもありがたい」
むしろ煽ってます。(爆)
太真王夫人の嗜好が多分に竜種よりであることを加味しても、天界のお目付け役たる仙界の一員として、あまりに不見識な行為であると言わざるをえません。
竜種と仙界が癒着している証拠といえるでしょう。
(続く)
> 何故あえてそのような無法をやるか、という彼らの行動の『意味』を推定してみようと思います。ええ、無理やりにでも・・・
> (できれば『奴らがアホだったから』以外の結論を・・・)
画聖マニの再来(自称)さん、早速彼らの行動の意味を「推定」(邪推?)してみました♪ (^o^)
②おそらく、創竜伝(というより、竜堂兄弟)の中では「天界の法」と「日本国憲法」(人界の法)の重みに大差がない。
↓
③だから、(今までと同じように)竜堂兄弟にとっては自分たちの都合(感情)で簡単に両方の「法」を破ることができる。
上記の仮定は、12巻の妙に軽いノリが現代版に通じることから推定してみました。うろ覚えですが、確か以前に、始(だったと思います)は法律より自分たち兄弟の安全の方が大事だ、というようなことを放言していたと思います。その是非はともかく、とにかくストーリー上で竜堂兄弟が日本の法律に違反したことはもぅ、数え切れないほどの多さです(笑)
おそらく、12巻で天界の「歴史不介入」の法をあれ程無頓着かつ無自覚に破る行為は、彼らにとっては「自分たちの安全のために」日本の法律を違反することと同じくらい、恐ろしく「簡単な」ことではないでしょうか?
以上、竜堂兄弟の行動の「意味」を勝手に推定(邪推)してみました♪
でも、上記の「推定」は間違っても竜堂兄弟を弁護できるような要素ではありませんので、ご了解くださいね。
P.S.冒険風ライダー様、いつもお手を煩わせて申し訳ありません~。創竜伝の知識で困ったときには、真っ先にあなたのお名前が浮かぶものですから(笑)、今後ともよろしくお願いいたしますね~(^o^)/
恐ろしいことに、この時『人界不干渉』の原則を破った理由は、単なる
青竜王の『趣味』だったという事実です。歴史に冠絶する大宰相と
『お話してみた~い!』などというゴミのような動機によって、
天界の定めた原則をいともあっさりと無視する青竜王。
『伯卿さま、喜ぶかしら?』程度のカミクズの如きオトモダチ感覚ゆえに、
仙界の一員としての役割を忘れて歴史の干渉を容認し、隠蔽工作にまで
手を貸す太真王夫人。何とお似合いのカップルなのでしょうか!
『天界最兇のひとつがい』と呼ばせていただきます。
(続く)
>「そのおぬしが、人に罪を着せて、宰相の地位を回復する。すこし将来のことだがな。
斉王・趙廷美に不軌(むほん)のくわだてあり、と報告し、彼を失脚させるのだ。なぜそのようなことをしたのか。」(P118)
まだ実行してもいないことについて、過去形で詰問してます。さすが天下の青竜王、言うことがちがいますな。(笑) 時間を自由に行き来できる天仙の傲慢さには慄然とします。しかし、こんな前提からして不公平な議論吹っかけて、しかも論破されるとは・・・(汗)
(P118~P119)
>「斉王は皇帝の弟で帝位継承権を持つが、もともと不軌(むほん)をはかるような男ではない。それをあえて告発したのは邪神の教唆によるのか」
「邪神ごときの教唆は必要ない。斉王は天下のため害となる。本人にその気がなくとも、存在自体が危険なのだ。彼を擁して帝位につけようとする野心家どももあらわれよう。斉王をそのまま放任しておけば天下の安寧がそこなわれる。」
「それが政治上の罪か」>
これには正直感服しました。『統治者の側のリアリズム』を実に分かりやすく示しています。竜王は思考能力がちょっとアレなためか、「闘って身を守る覚悟がなくては、権力者の思いのまま処分されるだけだ。」などと自分に都合のいい結論を出してますが。(笑) さすがは田中芳樹、魅せてくれます。これからはその調子で、権謀術数や駆け引きの光る物語を書いてくださいね。あ、さしあたって『タイタニア』の続きを・・・。