いよいよ「私の創竜伝考察シリーズ」も10回目を数える事になりました。しかしいまだに4巻あたりをうろついているとは‥‥(^^;)。2巻でだいぶてこずりましたからね~。だいたいこのシリーズは、全巻すべての批評が終わるまで20~30の間ぐらいで展開されると思います。これからもよろしくお願い致します。
それでは、前回の続きから始めましょう。
P47下段
<日本の神話は、「古事記」や「日本書紀」で、よいにつけ悪いにつけ整理されてしまったが、中国の神話は、かなり無秩序で異説並列のままになっている。「史記」以降、歴代の王朝は史官を置いて、熱心に歴史資料を保存したが、残念なことに、神話や伝説への関心は薄かった。>
そりゃ当たり前です。中国にとって歴史とは、単に現体制を正当化するために存在するシロモノでしかないのですから。だから常に前体制を徹底的にこき下ろしていますし、必要とあらばいつでも歴史書を改訂するでしょうね。そのために中国の歴史というものには、そもそも神話が入る余地がないのです。国造りの神話など現体制擁護にとっては無益どころか不利なものでしかありませんから。
P51上段~下段
<警察の「ご協力をお願いいたします」は、「協力しろ、さもないと」という意味である。先進国首脳会議のとき、検問への協力を拒否した人の運転免許証をとりあげ、「非国民!」と書きつけた例もある。女子高校生の通学カバンをあけ、自転車のトランクをあけさせ、捜査令状もなしに市民の部屋に踏みこんで押入れを開く。抗議や苦情はすべて「調べたがそんな事実はなかった」ですませてしまうのだ。>
またまた警察いじめが始まりましたか~。いつものことながら特殊なケースをあげつらって全体がこうであると読者に印象付けようとしていますね。だいたい田中芳樹は警察に何か恨みでもあるのでしょうか。自分の部屋でHビデオでも見ている最中に警察に踏み込まれたとか(^^;)。まあこれはたちの悪いジョークですが。
ところで、この警察と竜堂始とのやりとりがまた笑えます。さっそく引用してみましょう。
P51下段~P52上段
<いやな目つきだ、と始は思った。ナチス・ドイツのゲシュタポとか、ソ連のスターリン時代のGPUとか、権力機構の下っ端にいるサディストは、みんなこういう目つきをしている。自分が権力の側にいて、絶対安全な場所で、けっしてさからえない相手を痛めつけるようなことをしていると、人間はこういう目つきになるのだ。
「家宅捜索する」
「捜査令状は?」
「生意気言うな!」
ひと声吠えてから、薄く笑った。
「きさま、TVの刑事ドラマをみたことがないのか。悪党の家を捜索するのに、令状なんかいらねえんだ」>
日本の公安警察もゲシュタポやGPUなどと並べられるとは、いやはや出世したものですね。こんな非現実的な警察官がいたら、ぜひお目にかかりたいものですが。それになんですか、「きさま、TVの刑事ドラマをみたことがないのか。悪党の家を捜索するのに、令状なんかいらねえんだ」というセリフは。今時TVの刑事ドラマでも、令状ぐらいもって犯人役の人の家を家宅捜査しますよ。どうもここの記述は、警察に対する悪のイメージを読者に植え付けようとしているのではないかと疑ってしまいますね。
P54下段~P55上段
<「この非国民が!」
「非国民ですか。いい言葉ですね。あなたたちに愛国者と呼ばれるほど、悪いことをしたおぼえはありませんよ」
続の声は氷片をちりばめたようであった。
「第二次大戦のとき、日本の愛国者とやらがどんなことをしたか、アジア諸国の人たちに尋いてみるんですね。やったほうはつごうよく忘れても、やられた人たちは忘れていませんから」>
どうせここの「アジア諸国の人たち」というのは、中国と朝鮮両国、それに華僑連中のことでしょう。こんな連中が何をいうかなど聞く前からわかっているようなものです。インドネシアやマレーシアなどの東南アジア諸国は親日国家で有名な国で、インドネシア人やマレーシア人は第2次大戦の時の日本の「侵略」に感謝しているのですよ。彼らが、「日本はわれわれの独立のためによく戦ってくれた」といった場合、竜堂続氏はどんな顔をするのでしょうか。実際、藤岡信勝氏の論文でよくそういう主張を聞きますし。
P56下段
<「国を愛するというのは、それはそれで立派な生きかたではあるが、たくさんある価値観のひとつであるにすぎない。他人にそれを押しつけてよいはずがない。まして、お前らがやっているのは、愛国という神聖不可侵の凶器を振りかざして、他人を支配し、薄ぎたない権力欲を満足させようと、ただそれだけのことだ。『民族の誇りをとりもどそう。祖国を愛しよう。伝統文化を守ろう』と一九三三年に叫んだのは、ナチス・ドイツのゲッペルス宣伝大臣だった。いま日本の文部省が、まったく同じことをいってるな。一〇年後の日本がどうなっているか楽しみだよ」>
今年は創竜伝4が出てからちょうど10年です。ますます左翼勢力が我が物顔でのさばり、「国を愛する」という概念などいくら文部省が絶叫してもほとんど浸透しません(T_T)。始さん、日本はこうなりましたよ~。あなたの心配は杞憂どころか全く的外れだったと申し上げておきましょう。
さて、いつもの文章改編を展開しますか。
「日本に安住していながら日本を罵倒し、その存在自体を否定するというのは、どう考えても愚劣な生きかたであるし、たくさんある価値観のなかでも最低の部類に属するだろう。他人にそれを教育や運動という手段で押しつけてよいはずがない。まして、お前ら左翼連中がやっているのは、戦後民主主義という神聖不可侵の凶器を振りかざして、他人を支配し、薄ぎたない運動継続欲を満足させようと、ただそれだけのことだ。『民族の誇りを消滅させよう。祖国を罵倒しよう。伝統文化を破壊しよう。』と戦後一貫して叫んだのは、日本共産党と朝日新聞、そして日教組だった。いま日本の田中芳樹が、誰もまともに聞いていないのにまったく同じことをいってるな。一〇年後の日本がどうなっているか楽しみだよ」
P75上段~下段
<ドクター・クランショーは、軍事科学者にしばしばみられるタイプの男だった。「高知能の犬」という類である。知能指数は高く、発明や計算の才はあるが、社会的な問題意識が完全に欠落し、相対的な視点というものを持たず、命令や規則に対して一ミリグラムの疑問も持とうとしない。日本国の文部省などにとっては理想的な人物だろう。>
いつ日本の文部省が「高知能の犬」という類の人間を理想に掲げたのでしょうか。私は聞いた事がありませんが。こんな所にまでさりげなく反日文章を混ぜておくあたり、田中芳樹の反日感情は相当偏執的なものがありますね。
P81下段~P82上段
<日本国の警察は、何ひとつ法的根拠がないのに、「ビルの屋上に登るな、窓をあけるな、カーテンをしめろ、自家用車に乗るな、トランクをあけて見せろ、自粛して店をあけるな」と脅迫がましく市民に命令してまわる、まことに民主的な組織である。その命令に逆らっても、射殺されるようなことはなく、せいぜい「非国民」呼ばわりされて、警棒で殴られたり、店の営業許可を取り消されたり、「あいつは過激派のシンパだ」という根も葉もない噂を流されてアパートを追い出されたり、アルバイト先を免職になったりするぐらいですむ。ソ連の国家保安委員会などと比べて、何と寛大で穏健な組織であろう。批判したり悪口をいったりしたら、天罰があたるにちがいないとは、水地真彦が辛辣に評するところであった。
むろん日本の警察にも、いくつもの顔があるわけで、一九八八年末に長崎市長が昭和天皇の戦争責任について言及し、悪質な脅迫を受けたときに、市長を警護した警官がいった一言、「私たちは市長を守っているのではない、民主主義を守っているのだ」は、まことに賞賛すべき発言であった。要するに、何といっても警察というものは、大きな使命と権力を持っているもので、近代民主社会のガードマンとして、どのように自覚を持つかがたいせつなのであろう。>
田中芳樹は、なぜ何の根拠もないのにこれほどまでに警察をののしるのでしょうか。しかも今度は公安だけでなく警察全部をひっくるめて叩いていますね。ソ連の国家保安委員会などと日本の警察を同列に並べるなといいたいですね。後半部分で「日本の警察にも、いくつもの顔があるわけで」なんていっているのは単に批判をかわすためだけでしょう。
それとここに書かれている長崎市長(確か本島等っていいましたっけ?)とやらは、以前にも「広島・長崎の原爆投下は当然の報いだ」などと発言して長崎市民の反発を買っていましたっけ。左翼発言をするものをかばうというあたりは朝日新聞と同じですね。
P105上段
<田母沢は、ぬめぬめとした色合いの舌で、唇をなめまわした。この男と、この男の権勢を受けいれてきた日本社会に、レディLは、あらためて深刻な嫌悪を感じた。日本人は加害者でありながら被害者にむかって、「すんだことをいつまでもガタガタいうな」と言ってのけることができる民族なのだ。>
またレディLのやつあたり日本人論が始まった~。このレディLは何か不愉快な事があるとすぐ日本の社会のせいにしてしまうようですね。ほんとに困ったものです。
「日本人は加害者でありながら被害者にむかって、「すんだことをいつまでもガタガタいうな」と言ってのけることができる民族」って、いつものことながらいったい日本のどこを見てそんな結論に達したのでしょうか。そりゃ訴訟乱発社会であるアメリカに比べれば和解なども多いでしょうけど、そんな主張をした人など私は全く見た事がありません。朝日なんていつまでもとっくの昔に清算されている過去の戦争責任を追及しつづけていますし、アホな事に日本政府もこれに乗ってしまうんですよね~。この問題に関して「すんだことをいつまでもガタガタいうな」と言えるくらいの気概がほしいものですが。
P109下段~P110上段
<つねに加害者としての立場にあった田母沢は、自分が被害者となることなど、想像もしなかった。そんな事が想像できる人間なら、他国を武力で侵略したり、他国人を生体実験にかけたり、そもそもできるはずがなかった。力に驕り、他国を踏みつけ踏みにじり、平然として反省の色も見せない、ゆがんだ一部の近代日本人の意識が、この男の醜態に集約されているようだった。>
「力に驕り、他国を踏みつけ踏みにじり、平然として反省の色も見せない、ゆがんだ一部の近代日本人の意識」とはこれまたズバッときましたね~。いちおう弁明のために「一部」と書いたあたりに田中芳樹の保身を感じますが。まるで日本人すべてがろくでなしに聞こえてきますね。近代日本人とは、それほどまでに罵倒されるべきものなのでしょうか。少なくとも「平然として反省の色も見せない」日本人は限りなく皆無に近いと断言できますが。
あ~、眠いし長い。今回はここまでにしましょう。次で一気に4巻の批評を終わらせたいと思います。
PS.ところで管理人さん、いよいよレスが1000件に達しますね。おめでとうございます。
>どうせここの「アジア諸国の人たち」というのは、中国と朝鮮両国、それに華僑連中のことでしょう。こんな連中が何をいうかなど聞く前からわかっているようなものです。インドネシアやマレーシアなどの東南アジア諸国は親日国家で有名な国で、インドネシア人やマレーシア人は第2次大戦の時の日本の「侵略」に感謝しているのですよ。彼らが、「日本はわれわれの独立のためによく戦ってくれた」といった場合、竜堂続氏はどんな顔をするのでしょうか。実際、藤岡信勝氏の論文でよくそういう主張を聞きますし。
実際、台湾では教科書に、植民地支配のおかげで国内のインフラが整ったし、
教育水準も格段に向上した。日本の支配が無ければ、台湾は極貧に喘いで
いただろう、と書かれているみたいです。
今号のSAPIOに出ていました。
さらにこの雑誌には、マハティール首相の「もし日本なかりせば」演説が
掲載されています。日本が誰からも感謝されていないし滅んだ方が喜ばれる
なんて、真っ赤な大嘘です。
日本が世界の国々や国際機関に、どれだけの資金を提供しているかも
出ていました。とにかく凄い金額です。多額の富を世界からかき集めながら
全く世界に還元しようとしないという主張も、真っ赤な大嘘です。
>「史記」以降、歴代の王朝は史官を置いて、熱心に歴史資料を保存したが、残念なことに、神話や伝説への関心は薄かった
儒教の「怪力乱神を恐れず」の影響もあるのではないでしょうか。また儒教の「周公の時代」が神話の代用をつとめているとも思います。
>P51上段~下段
><警察の「ご協力をお願いいたします」は、「協力しろ、さもないと」という意味である。先進国首脳会議のとき、検問への協力を拒否した人の運転免許証をとりあげ、「非国民!」と書きつけた例もある。女子高校生の通学カバンをあけ、自転車のトランクをあけさせ、捜査令状もなしに市民の部屋に踏みこんで押入れを開く。抗議や苦情はすべて「調べたがそんな事実はなかった」ですませてしまうのだ。>
これ、前も書いたと思うのですが、どこまでホントなんでしょうか。特に非国民の例。
新聞の縮小版でも調べてみればあるのでしょうか。それにしても、東京サミットとはねぇ…
>インドネシアやマレーシアなどの東南アジア諸国は親日国家で有名な国で、インドネシア人やマレーシア人は第2次大戦の時の日本の「侵略」に感謝しているのですよ。彼らが、「日本はわれわれの独立のためによく戦ってくれた」といった場合、竜堂続氏はどんな顔をするのでしょうか
本文にも書きましたが「それは特殊な例で、そんなことを言う奴は非民主的な独裁者だ」と断ずるに決まっています(苦笑)まるであんたが変なゲシュタポみたいですよ。センセ。
まあ、アジアの親日国の親日感情というのは、中国系や宗主国への反発とも相まった複雑な好意感情だと思うので、「彼らは俺達に感謝してるんだぜ」と声高に言うのも個人的にははばかられます。黙っているのが奥ゆかしくて良いと思うのですが、そうするとわざわざ悪名を垂れ流す創竜伝みたいなのもあるからなぁ。
>『民族の誇りをとりもどそう。祖国を愛しよう。伝統文化を守ろう』
確か前にここでカエルサルさんが「ナチスが使っただけで、別にこのこと自体は悪いことでも何でもない。むしろ良いことだ」と言っていましたが、私もそう思いますよ。
民族の誇りを捨ててイタリアの大聖堂で暴れて恥をかくような民族になったり、国を愛さないで国税を横領したり、文化大革命よろしく日本の伝統文化を破壊するのが、竜堂始先生の思想らしいです。
>一〇年後の日本がどうなっているか楽しみだよ
という言葉はありがたいものですね。わざわざ自分の駄目さ加減を証明してくれてるのですから。
>日本国の警察は、何ひとつ法的根拠がないのに、「ビルの屋上に登るな、窓をあけるな、カーテンをしめろ、自家用車に乗るな、トランクをあけて見せろ、自粛して店をあけるな」と脅迫がましく市民に命令してまわる
ちょっとしつこいですけど、オウム事件の時など、これやらないでサリン巻かれたらどう責任とるんですか。
>せいぜい「非国民」呼ばわりされて、警棒で殴られたり、店の営業許可を取り消されたり、「あいつは過激派のシンパだ」という根も葉もない噂を流されてアパートを追い出されたり、アルバイト先を免職になったりするぐらいですむ、って、大体これは本当なのですかね。花井夫人になりたくなかったら、責任を持って根拠を列挙するべきですよ。
それと、長崎の本島市長は左翼じゃないですよ。自民党です。その立場であのような発言をすることは勇気があると思うし、誠実だと、私は思います。自分にとって都合のいい意見の尻馬に乗る田中芳樹は不誠実だと思いますけど。
>日本人は加害者でありながら被害者にむかって、「すんだことをいつまでもガタガタいうな」と言ってのけることができる民族なのだ。>
田中芳樹氏は車に乗っているのでしょうか? もし乗っていたら、当たり屋をやってみるのもいいかも知れません。被害者になれば、彼を一生アゴで使えますよ。きっと。っつーか、ヤクザの当たり屋の論理と全く同じだよ。
>PS.ところで管理人さん、いよいよレスが1000件に達しますね。おめでとうございます。
ありがとうございます。それにしても、正直、ここまで続くとは思っていませんでした。話題が狭いから、どこかで話題が出尽くすのではないかと思っていましたが、この分だとしばらく大丈夫そうですね。
善悪とりまとめて田中芳樹という作家の凄さを改めて認識しています。
やはり、大きな作家ですね。
細かいことですが。
> 儒教の「怪力乱神を恐れず」の影響もあるのではないでしょうか。
「怪力乱神を語らず」ですよ。
M野さんこんにちは。突然の横やりレスで失礼します。
>実際、台湾では教科書に、植民地支配のおかげで国内のインフラが整ったし、
>教育水準も格段に向上した。日本の支配が無ければ、台湾は極貧に喘いで
>いただろう、と書かれているみたいです。
どうなんでしょう、私はこれに関する資料や文献を読んだことはないのですが、
素人目には、当時の植民地に対する同化政策のことを考えると、
やはり国益のための「(当時の日本の為政者の意識上は)日本領土」への投資・開発
だったという感じがします。
朝鮮や台湾のことを慮ってやったことではなかっただろうな、と。
もっとも、だからといって実績が消えてなくなるわけではないので、
当時の日本の為政者の意図するところはどうあれ、
台湾や朝鮮経済に良い効果をもたらしたことが事実であれば、
その「結果」を好意的に受け止める人もいるかもしれませんね。
>日本が世界の国々や国際機関に、どれだけの資金を提供しているかも
>出ていました。とにかく凄い金額です。多額の富を世界からかき集めながら
>全く世界に還元しようとしないという主張も、真っ赤な大嘘です。
ODAや円借款についてもよく知らないのですが、
今日本自身が不況にあえぎ、国が借金まみれになっている状況下で、
世界でも屈指の資金量を他国や国際機関に提供していることは、
それなりに評価してよいのではないかと。
田中氏あたりは、
「貿易等で他国から富を搾取しているのだから、国内云々は関係なく、これを還元するのが当たり前」
「ODA等は結局、政・官とその取り巻きの一部の民、被援助国の非民主的為政者が儲けるための
既得権化しているから、減らされるはずがない」
とでも言いそうですね。
しかし、貿易黒字はなにも日本が他国に強制的に日本製品を買わせている訳ではなくて、
日本国民の技術や勤労の成果であると思います。
また、今の援助制度に非効率的な点があるにしても、被援助国及びその国民への貢献が
まったくゼロということは考えられないし、援助しないよりした方がいいに決まっています。
最近の田中氏は、国家や大企業がからんだ時点で思考停止し、
「坊主憎けりゃ袈裟まで」という感じで片っ端から否定しているように思えます。
>>実際、台湾では教科書に、植民地支配のおかげで国内のインフラが整ったし、
>>教育水準も格段に向上した。日本の支配が無ければ、台湾は極貧に喘いで
>>いただろう、と書かれているみたいです。
>どうなんでしょう、私はこれに関する資料や文献を読んだことはないのですが、
私も文献としては読んだことがないです。そのあたりの事情について
日本で語られることはないですね。
>朝鮮や台湾のことを慮ってやったことではなかっただろうな、と。
>当時の日本の為政者の意図するところはどうあれ、
>台湾や朝鮮経済に良い効果をもたらしたことが事実であれば、
>その「結果」を好意的に受け止める人もいるかもしれませんね。
みたいです。「そうさ日本はいいことをしたんだ!」と大声で
がなり立てる気にはなりませんが。
知り合いの台湾のおじいさんがそうおっしゃるんですよね。日本の頃は
よかったって。学校や病院への投資がありがたかったそうです。
ただこのことは私もあちらに行き現地の人と話すようになるまで
知りませんでした。先生はそんなこと教えてくれなかった。
学校教育でそんなことをいったらどうなるん
でしょうね。やっぱり
「中にはそんな人もいる」で済まされてしまう
のでしょうか。それこそ
ダブルスタンダードだと思うけどなー。
アッテンBONO様、りえ様、こんばんは。
>どうなんでしょう、私はこれに関する資料や文献を読んだことはないのですが、
素人目には、当時の植民地に対する同化政策のことを考えると、
やはり国益のための「(当時の日本の為政者の意識上は)日本領土」への投資・開発
だったという感じがします。
朝鮮や台湾のことを慮ってやったことではなかっただろうな、と。
私もそう思いますが、実際に現地で働いた日本人には、朝鮮や台湾のことを慮って
頑張った人もいるでしょうし、それに…、、
もっとも、だからといって実績が消えてなくなるわけではないので、
当時の日本の為政者の意図するところはどうあれ、
台湾や朝鮮経済に良い効果をもたらしたことが事実であれば、
その「結果」を好意的に受け止める人もいるかもしれませんね。
、、…そう、まさにそう思います。
だからといって「感謝しろ」などとは言いませんが(そうは言わないおくゆかしさが
日本的な美徳だと思うし)、「全て悪意のもとに行われた」と最初から決めてかかり、
行為の全てをヒステリックに否定するのは、ご遠慮願いたいものです。
このような情報を隠蔽し、ご自分の反日思想に都合のよい情報ばかり、時には
誇張や捏造までする。
それこそ田中先生の大嫌いな、情報の隠匿と捏造だと思います。
権力者がやるとダメで、ご自分や左傾マスコミがやるのはOKなんですね。
>最近の田中氏は、国家や大企業がからんだ時点で思考停止し、
「坊主憎けりゃ袈裟まで」という感じで片っ端から否定しているように思えます。
そうですね。「国歌=悪、権力=悪、大企業=悪」と最初から決めてかかって、
強引にそれの理由付けをしているように感じます。
アッテンBONOさん、りえさん、日本の植民地支配はイギリスやフランスの植民地支配と比較してみれば、どれほど恩恵をもたらしたかがよく分かります。イギリスやフランスは植民地を手に入れる際に大虐殺や大略奪をやり、ひたすら収奪にあけくれた植民地支配を展開し、インフラ整備なども自分たちに都合のよい部分しかやらず、教育もおろそかにし、現地住民のことなど眼中にもない政策をやっていました。もちろん植民地経営は大黒字です。一方、日本の植民地支配は石橋湛山の批評の時に指摘したように赤字経営でした。
もちろん日本も自国の国益のために、こういうインフラ整備や教育などをやっていたのでしょうし、それを自慢する必要はないと思いますが、この違いは高く評価してもよいと思います。どうせ朝日や田中芳樹は「植民地支配=悪」で思考停止していますから全く理解できないのでしょうけど。
黄文雄(台湾籍)著 「中国・韓国の歴史歪曲」より
>大日本帝国政府閣議が「朝鮮人特別志願兵制度」を決定したのは、昭和十二年十二月二十四日である。それは朝鮮総督府と朝鮮軍司令部が数年に渡る研究、調査の結果、当時の国際情勢下で提出された議案であった。朝鮮人を日本国民として信頼していたからである。
台湾は当時、すでに四十年以上の植民地統治を経験していたものの、大日本帝国軍人の志願兵制度は、まだ採用されていなかった。
昭和十三年から十八年までの六年間の韓国人志願兵募集は、戦後流行の「強制連行」や「人的資源の略奪」の説とは逆に、予想外の好調であった。
帝国内務省資料(昭和二十年五月)によれば、昭和十三年に採用四百名に対して、競争率は七・七倍、十四年は二十・六倍、十五年は二十八・一倍、十六年は四十八・二四倍、十七年は四千五百人採用で五十六・五倍となっている。
台湾人志願兵制度は、その四年後の昭和十六年から実施された。このときは一千名の採用に対して、じつに六十万人も殺到している。当時の台湾人口は六百万人だから、十人に一人が志願兵募集に応募し、台湾軍司令部に血書・嘆願書の山ができあがった。
今日では、なかなか列強諸国時代当時の独特の雰囲気は理解できないが、帝国軍人というのは一種の誇りだから、特攻隊まで編成されたというのも、その歴史的背景があったからだ。
*果てさて、「植民地=悪=日本の行為なら最低最悪」というような田中芳樹流解釈で、この現実を理解できますかね?収奪と弾圧に喘いでいる抑圧された人民が、何で宗主国の兵隊募集に殺到するのでしょうか?応募数に対して、とんでもない倍率になっているんですよ。つまり、そう考える前提が間違っている訳です。収奪により貧困に喘ぎ、弾圧により政治的にも抑圧されている暗い社会が台湾や朝鮮ではなかった、ということです。これだけでも、列強諸国の植民地とはだいぶ違うのが解るでしょう。普通は、植民地で募集された兵隊は、嫌々やっているもので戦意も低いですから。それが特攻隊まで編成されるようになりますかね?
>朝鮮は、すでに大韓帝国時代に財政が破産していたから、統監時代から大量の資金支援で国家財政を支えていた。「日韓併合」後も、日本から年間一千万~一千二百万円の財政援助を受けていた。一九一九年だけは財政援助がゼロとなったものの、翌年からまた一千万~一千五百万の財政援助で支えられていた。朝鮮総督府の年間総予算の約10パーセント、あるいはそれ以上であった。一方、台湾総督府は、一八九五年から一九〇四年までの十年間の財政援助だけで、台湾総督府予算で早くも自立しうるようになっていた。それも各十年間の本国からの援助は、朝鮮の約一年分前後といわれるだけであった。
また日本の朝鮮・台湾駐屯軍の諸経費は、イギリス・フランスとは違って、総督府ではなく、本国政府の負担となっている。
*特に朝鮮は、インフラ投資で持ち出しもいいところでした。日本は朝鮮植民地では全くと言っていいほど儲けはありません。毎年赤字補填だったんです。少なくとも、日本の植民地では殖産興業・教育の普及などを真面目にやっていました。大阪帝大や名古屋帝大より先に、京城帝大(現ソウル)、台湾帝大を作ったほどです。少なくとも田中芳樹流解釈は大間違いですね。
多少脱線ですが。
>日本の植民地支配はイギリスやフランスの植民地支配と比較してみれば、どれほど恩恵をもたらしたかがよく分かります。イギリスやフランスは植民地を手に入れる際に大虐殺や大略奪をやり、ひたすら収奪にあけくれた植民地支配を展開し、インフラ整備なども自分たちに都合のよい部分しかやらず、教育もおろそかにし、現地住民のことなど眼中にもない政策をやっていました。
>これだけでも、列強諸国の植民地とはだいぶ違うのが解るでしょう。
国家が植民地にされると言うことは、その自主性・主体性を強奪されるという意味で、人間で言えば強姦されるのに等しいものがあります。
無理矢理手込めにした相手に、いろいろ金品をやって目をかけてやったからといって感謝されるというものではないし、それどころか、暴力ばかり振るう陵辱者に、離れがたいものを感じてしまうという矛盾した不条理な感情を時として人間は持つことがあります。
ですから、いくら植民地に投資したとしても、それが優れた植民地統治になるわけではないのです。台湾はともかく、朝鮮韓国の反応を見ると、とても日本の統治がうまかったとは思えません。
むしろ、植民地統治に関しては、年期の違いもあるのでしょうが、イギリスの方がよっぽどうまいですね。アヘン戦争を始め、強奪・暴力・差別などその過酷さは日本を凌駕していますが、香港の反応を見ても判るとおり、英連邦の影響から離れることを嫌がるほどうまく統治していました。
また、第二次大戦のアフリカ戦線で戦ったイギリス軍のほとんどは、植民地の軍隊でした。わざわざ統治者の本国を守るために、本国の軍隊よりもむしろ勇猛なくらいに戦ったのです。アフリカ戦線では、ドイツの「同盟国」イタリアの戦意が低いのに対し、イギリスの「植民地国」の戦意が高いという皮肉な現象になっています。
まあ、結局は勝てば官軍で正義なわけですから、日本がぼろくそに言われるのは負けてしまった以上は仕方がないのかも知れません。それでも、「植民地=悪=日本の行為なら最低最悪」という田中芳樹理論は、いかがわしいのですがね。
それにしても、植民地統治が一番うまいのはアメリカかもなぁ。征服した相手をメロメロにする手練手管はまるでジゴロ並。すごい。
管理人さん、日本の朝鮮に対する植民地支配について少し誤解があるようなので、日韓併合の背景について少しお話しましょう。
まず、日露戦争勝利後、日本は最初、朝鮮(当時の大韓帝国)を独立させていこうとしたのですが、安重根という男が、当時の朝鮮総督であり、朝鮮独立を支持していた伊藤博文を暗殺してしまったために日本側の感情が悪化し、日韓併合へと話が進んでいったというのがあります。これを渡部昇一氏は「終戦後の占領時にマッカーサーを日本人が暗殺したようなものだ」と表現しています。ましてや当時の世界情勢からいえば、こんなことをすれば植民地化されても文句は言えません。「日韓併合論」が当時の朝鮮人の中からも出てきたくらいです。
それでも日本はすぐに日韓併合を実行したわけではなく、アメリカ・イギリスなどの当時の全ての列強の承認をうけて1910年に大韓帝国の皇帝と日韓併合条約を結び、併合を実施したのです。しかも大韓帝国の王族や両班は日本の華族に列される事を許されています。この日韓併合は、イングランドのスコットランド併合がモデルなのだそうです。そして形の上では朝鮮は植民地ではなく、日本領土の一部ということになっています。まあ実質は植民地なんですけど、そのために同化政策などが推進され、かなり成功している部分もあったのです。イギリスやフランスの「植民地獲得」に比べると、はるかに穏健なものです。その後の「植民地経営」については、前の投稿や不沈戦艦さんの説明の通りです。
また、もし日韓併合がなければ、朝鮮は中国ないしはロシアの、あるいは他の国の「植民地」となっていたのは疑う余地がありません。あの当時の世界情勢で当時の朝鮮が独立を維持する事は不可能です。国力といい、政治的・社会的混乱といい、低すぎる教育水準といい、欧米列強どころか当時の中国にすらまともに対抗できるものではありません。日韓併合は、それを防いだという一面もあります。
それなのに朝鮮両国がなぜあれほど反日主義を展開しているかといいますと、日本の植民地経営の欠陥というのも全くなかった訳ではないでしょうが、昔から朝鮮という国が小中華主義とでも言うべき考えに支配されていて日本を蔑視している事と、戦後に成立した南の李承晩政権と北の金日成政権がともに反日政策と反日教育を推進したのが主な原因であって、日本の植民地支配が特別に悪かったからではありません。実のところ、植民地支配を受けた国の中で、宗主国に対する非難や罵倒を展開している国は、世界の中でもこの朝鮮両国だけです。独立して半世紀もたつのにかえって反日主義が増大しているのは、教育が大きく関係しているからだと思います。
「侵略者の善政など、しょせん偽善にすぎぬ」というのは銀英伝9巻のロイエンタールの言葉ですが、凄まじい搾取を行ったイギリスやフランスの植民地支配ははっきりいって「悪政」以上です。一方で日本の植民地経営は「善政」であるにもかかわらず恨まれています。ならば侵略者は、「善政」などやらずに「悪政」をすれば恨まれずにすむという事になりますね。これは大きな矛盾なのではないでしょうか。
PS.この朝鮮問題は、この先の「私の創竜伝考察シリーズ」でも取り上げますので、その時にまた詳しく説明しましょう。
>ところで管理人さん、日本の朝鮮に対する植民地支配について少し誤解があるようなので、日韓併合の背景を少しお話しましょう。
えーと、大体判っている上で確信犯的に書いてます。
>それでも日本はすぐに日韓併合を実行したわけではなく、アメリカ・イギリスなどの当時の全ての列強の承認をうけて1910年に大韓帝国の皇帝と日韓併合条約を結び、併合を実施したのです。しかも大韓帝国の王族や両班は日本の華族に列される事を許されています。この日韓併合は、イングランドのスコットランド併合がモデルなのだそうです。そして形の上では朝鮮は植民地ではなく、日本領土の一部ということになっています。
にしても、閔妃(ミンビ 李氏朝鮮高宗の妃)暗殺からも判るとおり、やはり異常な事態であると言わざるを得ません。一国の王妃(しかも実権者)を外国の刺客が暗殺するのですからね。
> また、もし日韓併合がなければ、朝鮮は中国ないしはロシアの、あるいは他の国の「植民地」となっていたのは疑う余地がありません。
まったくそのとおりでしょうね。しかし、結果的に日本の植民地になってしまったわけですから、日本に不満をぶつけるしかないわけです。SM好きの変態の手に落ちる前に紳士的な俺に手込めにされて良かっただろ、と言ったところで、恨みが消えるとは思えませんから。
もちろん、田中芳樹のように被害者が絶対正しいとは思っていません。あの時代の中では、自衛もできなかった朝鮮にも責任はあると考えます。
>昔から朝鮮という国が小中華主義とでも言うべき考えに支配されていて日本を蔑視している
一番の疑問はこれですね。よく自由主義史観派の人などがこの「朝鮮人論」を使いますが、私には「恥の文化」なるもので日本人を民族的ファシストだと決定するベネディクトの「日本人論」並に怪しいものだと思いますよ。大体、「文化人類学」というたかが一学問の分野だけで、朝鮮人の反日感情の全てが説明できてしまうと思っているところから信用が出来ない。小中華主義はあくまでも論拠として使われる証明の柱のひとつであって、証明そのものではないのですから。
>日本の植民地支配が特別に悪かったからではありません。
これは同感です。日本の植民地統治がそれなりに良質であったのは間違いないと思っています。
>実のところ、植民地支配を受けた国の中で、宗主国に対する非難や罵倒を展開している国は、世界の中でもこの朝鮮両国だけです。
これはどうでしょう。例えば、イランイラクを持ち出すまでもなく、アラブ諸国の反発などは大したものだと思いますが。
>これは大きな矛盾なのではないでしょうか。
そのとおりです。人間は矛盾を起こす不条理な存在なのでしょう。日本も、朝鮮も、その不条理の穴に落ちてしまったのだとしか思えません。その意味で(つまり、田中芳樹なんかとは全く別の意味で)この両国は悲劇の関係だったのでしょう。
植民地について何やら盛り上がっていますので、私も一言。
植民地=悪というのは短絡的である。評価できるところは評価しようというのはもっともな意見です。
しかし植民地=悪というのはそもそも正しいのでしょうか。
この概念がはじまったのは実は約50年前なんですね。「東京裁判」。ここからすべてははじまった訳です。道義的責任を問いたいアメリカはそういう概念を持ち出してきた。しかしイギリスとかは反対する訳です。自分たちの植民地支配の正当化が出来なくなると。しかし、アメリカはごり押しした。同じ頃、植民地における独立闘争が盛んになった。で、めでたく「植民地=悪」という概念が定着して世界中の国が植民地を持てなくなったのです。
つまり極端に言えば人類誕生から1945年まで「植民地=悪」という概念は存在しなかった訳です。
じゃあ、それまではどう考えていたか。未開の地に文明の光を照らすのが植民地の意義である、と考えられていたのです。
今から考えればずいぶん傲慢なことですが、それまではそう考えるのが普通だった。人類平等の観点から植民地をいっぱい作って未開人を教化して、先進国と同じにしてあげましょうという考えもあったほどです。
欧米はそれが建前だったんですけど、本気で実行した馬鹿がいる。それが日本なのです。
いかに言おうと悪は悪、評価すべき点はあるかもしれないが、植民地はまずかったんじゃないの、という人が意外に多いようです。
ちょっと待ってほしい。事後法で悪事を裁けますか?歴史だってそうです。後世の道徳観念で過去の事象を裁くことなんて出来やしない。
我々は過去のことについて、軽々しく悪だの正義だのということは出来ない。ただそれが歴史上どういう意味があったかを検証するのみです。
歴史は善悪の道徳論で語るものではない。したがって悪かったの良かったのということは言うべきではない。
ただ結果どうなったかを語るのみです。
日本の植民地支配で言えば、植民地時代を終焉させ、有色人種の独立を促したという結果は、歴史上重要視されてよいことだと、私は思います。
うーん、ここちょっと管理人さんの考え方、矛盾があると思いますよ。
>一番の疑問はこれですね。よく自由主義史観派の人などがこの「朝鮮人論」を使いますが、私には「恥の文化」なるもので日本人を民族的ファシストだと決定するベネディクトの「日本人論」並に怪しいものだと思いますよ。大体、「文化人類学」というたかが一学問の分野だけで、朝鮮人の反日感情の全てが説明できてしまうと思っているところから信用が出来ない。小中華主義はあくまでも論拠として使われる証明の柱のひとつであって、証明そのものではないのですから。
↑となっているのに、何で↓
>台湾はともかく、朝鮮韓国の反応を見ると、とても日本の統治がうまかったとは思えません。
こりゃ説明しきれていないですよ。朝鮮半島はそうでしょうけど、なぜ「台湾はともかく」になってしまうんでしょうね?「日本の植民地統治はうまくなかった」のなら、台湾も朝鮮並みに反発しなければおかしいじゃありませんか。それに、実際のところ、「朝鮮は内地の延長で同一民族、台湾は植民地で異民族」って統治をしてましたよ。朝鮮人では陸士出身、中将までいましたけど、台湾人は陸士に入学できませんでしたし。むしろ台湾人の方が差別的に扱われていましたね。
結局、朝鮮と台湾の対日感情が、何でここまで違ってしまっているのか、ということを説明するのは、小中華思想による、としか言いようがないんですよ。台湾人(外省人除く)は日本に対してそう考えていないのは言うまでもありませんし。それに、いわゆる「植民地」にされた国々で、もともと宗主国となった国と植民地となった国が、地理的に近い場所にあって、歴史的交流もあったケース、ってのは日本と朝鮮くらいのものでしょう。イギリスがフランスを植民地にしたりはしませんでしたよね。台湾とは交流ありませんでしたし。そして、日本と朝鮮の歴史的関係は、朝鮮側から見た日本は、「東方の野蛮国」でしたから、その野蛮国に占領された上、しかも小中華としての誇りをほとんど忘れて日本人化(皇民化)していたことが、彼らにとっては先祖の誇りを忘却してしまった、許しがたきトラウマなのでしょう。小中華と言うか儒教意識は、今でも強いですから。
歴史的に培われた差別意識ってのは、そう簡単に払拭できるもんじゃないですよ。日本国内の同和問題を見ればお解りでしょう。人類の進歩を信じすぎるのは、いかがなものかと思います。あまりにも極端に「日本は全て正しかった。悪いのは朝鮮だ」と言うのは間違っていると思いますが、管理人さんの考え方は、ちょっと違うと思いました。
>例えば、イランイラクを持ち出すまでもなく、アラブ諸国の反発などは大したものだと思いますが。
↑とは言っても、ことある事に「歴史認識」を持ち出して元宗主国の政治や外交、教育に介入しようとしたりはしないでしょう?例としては不適当ではないでしょうか。
>むしろ、植民地統治に関しては、年期の違いもあるのでしょうが、イギリスの方がよっぽどうまいですね。アヘン戦争を始め、強奪・暴力・差別などその過酷さは日本を凌駕していますが、香港の反応を見ても判るとおり、英連邦の影響から離れることを嫌がるほどうまく統治していました。
↑これも変です。香港以外で、イギリスの植民地時代の方が良かったなんて国、ありましたっけ?インドはどうでした?反英暴動で手がつけられなくなった挙句の独立だったでしょう。香港だけの特殊例を挙げて、それが全部のように言うのは間違っていませんか?香港は中国共産党の支配下になってしまったから(しかも平和的領土返還で)こそ、イギリス植民地時代の方が良かった、ということになるのではないでしょうか。共産党支配下では自由がない、なんて常識ですし。
↑は、なにも1945に突然生まれたわけではありません。イギリスでは早くから反拡張主義者が植民地放棄をうたっていました。(ただし、これは「赤字経営」がその理由)その後、19C末に社会主義者ホブソンによって帝国主義とそれを支える植民地主義が理論だてて批判されています。「対外拡張政策は、資本家の利益を第一に考えて政策が決定されている事に起因」するとして、キリスト教的「文明化」(してやる)と言う概念を否定したのです。これは後の社会主義運動に受け継がれ、最終的にはロシア革命の際のレーニンの「民族自決」の概念として大成しています。この理論は、ウィルソンによって縮小した上でパクられ、ヨーロッパの一部に適応されただけでしたが、概念的には全世界の植民地を対象に置いていました。西方領土を革命後惜しげも無くドイツに明渡したのも、領土拡張主義を批判するこの理論が一つのバックボーンになっています。だから、東京裁判はアメリカが一次大戦の時に倣って、理論をパクっただけです。
これは社会主義の非常に大きな功績の一つだと思うので、指摘しておきたいと思います。
管理人さん、
<えーと、大体判っている上で確信犯的に書いてます。>
すいません、どうも無知と決めてかかったような書き方をしていたようですね。以後、気をつけます。
<閔妃(ミンビ 李氏朝鮮高宗の妃)暗殺からも判るとおり、やはり異常な事態であると言わざるを得ません。一国の王妃(しかも実権者)を外国の刺客が暗殺するのですからね。>
これについては朝鮮王朝内部の意見が親ロシアに傾くのをあせった三浦梧楼の独断で、当時の日本政府が三浦梧楼を処罰しようとしたという話を以前聞いた事があります。結局できなかったようですが。しかも当時、ロシアの方も当時の朝鮮国王をロシア大使館に幽閉し、そこで政務を何年かとらせたという話を聞いた事がありますし、どっちもどっちなのではないでしょうか。少なくとも、日本だけが異常だったのではなかったと思いますが。
<>昔から朝鮮という国が小中華主義とでも言うべき考えに支配されていて日本を蔑視している
一番の疑問はこれですね。よく自由主義史観派の人などがこの「朝鮮人論」を使いますが、私には「恥の文化」なるもので日本人を民族的ファシストだと決定するベネディクトの「日本人論」並に怪しいものだと思いますよ。大体、「文化人類学」というたかが一学問の分野だけで、朝鮮人の反日感情の全てが説明できてしまうと思っているところから信用が出来ない。小中華主義はあくまでも論拠として使われる証明の柱のひとつであって、証明そのものではないのですから。>
ここは不沈戦艦さんが主張していますので省略します。
<イランイラクを持ち出すまでもなく、アラブ諸国の反発などは大したものだと思いますが。>
アラブ諸国の反発は歴史的なものもあると思います。十字軍抗争や宗教対立の歴史があそこには昔からありましたから。宗主国に対する植民地支配を受けた国の非難や罵倒は、その国にとって、宗主国が昔から自国と歴史的に深い関係がある国がほとんどのようです。たとえばポーランドとドイツ・オーストリア・ロシアの関係、ロシアとトルコの関係などがよい例でしょう。逆にイギリスとビルマなどは比較的歴史的に浅い関係です。こういった国同士だと、あまり憎悪などが噴出する事がないようです。日本の場合は結構歴史的に関係ある国が植民地であったというのが災いしたと思います。
しかし少なくとも、半世紀が過ぎているにもかかわらず、あれほど偏執的に「過去の植民地支配」についての「断罪」にこだわっているのは、やはり朝鮮のあの2国だけなのではないでしょうか。
まず管理人が話題を脇道にそらせていては仕方がないですね。申し訳ありません。とりあえず、火のついてしまった話題は仕方がないので、続けます。
>こりゃ説明しきれていないですよ。朝鮮半島はそうでしょうけど、なぜ「台湾はともかく」になってしまうんでしょうね?「日本の植民地統治はうまくなかった」のなら、台湾も朝鮮並みに反発しなければおかしいじゃありませんか。
誤解を招く書き方でした。しかし、台湾の場合は日本撤退の後国民党(外省人)による大抑圧がありましたからね。日本の時代が懐古されても不思議はないでしょう。朝鮮と台湾の温度差を説明するのに、わざわざ小中華思想を持ち出さなくても説明できるじゃないですか。
もちろん、小中華思想がデマだといっているわけではないですよ。そういう傾向も事実の一つとしてあると思います。ただ、それだけを特異に拡大して、さも特別なことのように言うのが信用できないだけなのです。
>いわゆる「植民地」にされた国々で、もともと宗主国となった国と植民地となった国が、地理的に近い場所にあって、歴史的交流もあったケース、ってのは日本と朝鮮くらいのものでしょう。イギリスがフランスを植民地にしたりはしませんでしたよね
これは一理あると思います。ですが、そんなに特別ですか? 例えばイギリスとアイルランドの関係はどうでしょう。植民地でこそありませんが、近親民族の憎悪と言うことであれば日朝の関係に匹敵するものがあります。また、いわゆる衛星国も植民地の一種でしょうし、ユーゴなどバルカンに対するドイツの抑圧というものも歴史的なものがあるじゃないですか。確かに、日朝の関係は日朝の関係でしかないですが、そんなに特別視されることだとも思えません。
>とは言っても、ことある事に「歴史認識」を持ち出して元宗主国の政治や外交、教育に介入しようとしたりはしないでしょう?例としては不適当ではないでしょうか。
アラブのように現実に対抗できないコンプレックスがそういううじゃじゃけた言動になるのではないでしょうか。
あと、確かドイツには教科書研究センターみたいなのがあって、戦争などの記述をする際にはポーランドなど相手側の国の学者と話し合って記述を決めるそうです。
日本もそれをすれば例のゴタゴタは激減するでしょうね。全然いいこととは思わないけど。
>香港以外で、イギリスの植民地時代の方が良かったなんて国、ありましたっけ?インドはどうでした?
インド以外の国はどうでしょう。もちろんインドだけではありませんし、英国のやり方が善政だったとは少しも思いませんけど、にもかかわらず、いまだに「GodSave The Queen」を国歌にしている国がいくつあるのか、ということです。
>人類の進歩を信じすぎるのは、いかがなものかと思います。
うーん、信じすぎているように見えましたか?
石井由助さんへ
>あと、確かドイツには教科書研究センターみたいなのがあって、戦争などの記述をする際にはポーランドなど相手側の国の学者と話し合って記述を決めるそうです。
>日本もそれをすれば例のゴタゴタは激減するでしょうね。全然いいこととは思わないけど。
脇道の話題に関してで申し訳ないのですがそうした場合「ゴタゴタは激増」すると思われます。
数年前に一度、そう言った動きが大学教授など一部識者の間で表面化し、民間で日韓の話し合いの場がもたれたことがありました(勿論、そんなことを主張するのですから所謂「謝罪派」の側が起こしたものです)。
しかし元々、欧州の教科書はドイツだけでなく各国の教科書の記述を問題にするものであり、実際教科書記述の訂正はドイツよりもフランスの方が多いくらいです。もし欧州並の基準を適用すれば、日本より余程、韓国の教科書記述の方が問題視されるでしょう。
そして件の会議では韓国側はお互いが争うように、ひたすら日本の歴史教科書を糾弾するばかりで、自分たちの教科書記述は一切議題にすら乗せようとせず、日本側が「日韓併合に反対した日本人が居たことぐらいは韓国の教科書にも載せて欲しい」と言っただけで「問題外」だと非難され、とてもまとまるような状況では無かったそうです。
これは韓国側が悪いのではなく、そもそも「日韓共通の歴史認識」等というあり得ない幻想を追い、そして現在でも韓国では「日本に対し強気に出るのが愛国、妥協するのは売国的行為」とする風潮が今でも根強く有る、つまり本心では自国に問題があると思っていても、公の場では口に出来ない、のを考えもせずに安直に事を起こしたことに原因が有ると思われます。
(なお韓国の風潮は憂うべきではありますが、敢えて言えば「自国の過去を糾弾することが正義」とする日本の一部風潮より余程健全と言うモノです)
ましてや歴史は現政府に都合の良いものしか認めない、と言うか「あり得ない」中国や北朝鮮との間でまとまるはずがありません。
日韓だけでも、その手の動きが政府レベルで実践されるようになるには未だ両国関係は成熟していない、と言えるでしょう。
管理人さん、
<台湾の場合は日本撤退の後国民党(外省人)による大抑圧がありましたからね。日本の時代が懐古されても不思議はないでしょう。朝鮮と台湾の温度差を説明するのに、わざわざ小中華思想を持ち出さなくても説明できるじゃないですか。
もちろん、小中華思想がデマだといっているわけではないですよ。そういう傾向も事実の一つとしてあると思います。ただ、それだけを特異に拡大して、さも特別なことのように言うのが信用できないだけなのです。>
実は日本に対する朝鮮人の蔑視は、何も「日帝36年」の時代にできたものではありません。かなり昔からあったものです。
日本書紀の時代も、日本側の歴史記述には朝鮮について詳しく書かれているのに、朝鮮の方には少なからず交流があったはずの日本についてほとんど何も書かれていません。秀吉の文録・慶長の役の時にも、日本を蔑視した外交をして日本の実情を調べた形跡がなく、当時の朝鮮の外交使節が「日本は大した事はない」などと報告しています。明治維新後に日本が朝鮮に開国を申し込んだ時も拒絶していますし、日清戦争後でさえも、日本を無視して日本以外の国につこうとしていたほどです。そのために三浦梧楼の閔妃暗殺なども起こったわけですが。
結局、昔からある朝鮮の日本蔑視思想を説明するには、今のところ、小中華思想が一番説得力のある説明ができるわけです。朝鮮という国は、昔から中国からの圧力が物凄く、いつもそのご機嫌取りに奔走していなければならなかったので、そのうっぷん晴らしとしての日本蔑視という一面もあるようですが。これを2000年ほどもやっているわけですから、そう簡単に日本蔑視思想は消えないと思いますが、どうでしょうか。
<あと、確かドイツには教科書研究センターみたいなのがあって、戦争などの記述をする際にはポーランドなど相手側の国の学者と話し合って記述を決めるそうです。
日本もそれをすれば例のゴタゴタは激減するでしょうね。全然いいこととは思わないけど。>
これについては、北村賢志さんが詳しく説明していますが、そもそもこれを熱心に報道したのが1982年当時に教科書問題で話題になっていた時の朝日新聞と、少し前のニュースステーションなんですよね~(^^;)。ニュースステーションの報道を見たとき、「よくこんな古いニュースが取り上げられるな~」などと逆に感心したものです。しかもやっぱり例によって偏向していたし(^_^)。北村賢志さんが指摘したような事は何も言っていませんでしたから。どうせ日本の歴史教科書の記述が右傾化しているとでも言いたかったのでしょうね。田中芳樹のように。
何だか管理人さんに対して袋叩きのようになってしまっているように見えないでもないですけど、示し合わせてとかではありませんので誤解のなきように。また、喧嘩しているつもりもないです。
>誤解を招く書き方でした。しかし、台湾の場合は日本撤退の後国民党(外省人)による大抑圧がありましたからね。日本の時代が懐古されても不思議はないでしょう。朝鮮と台湾の温度差を説明するのに、わざわざ小中華思想を持ち出さなくても説明できるじゃないですか。
もちろん、小中華思想がデマだといっているわけではないですよ。そういう傾向も事実の一つとしてあると思います。ただ、それだけを特異に拡大して、さも特別なことのように言うのが信用できないだけなのです。
*いえいえ、台湾でも戦後国民党が「日本時代は悪。偉大なる中華民族としての使命を持て」と熱心に刷り込もうとしたんですけど、結局根付かなかったんですよ。本省人に外省人が嫌われただけで。朝鮮でも、同じように反日教育がなされましたが、こっちは簡単に受け入れられました。この両者の日本に対する温度差は、小中華思想という以外に解釈不能です。台湾は日本に対して儒教的な優越意識は持っていませんから。「そうではない、他の理由で説明できる」と言われるのでしたら是非それを教えていただきたいと思います。納得できるものだったらいつでも改宗しますよ。今のところないから、そう言っている訳です。また、「特異に拡大」というのは、どっちかというと、根拠なしの非難のように思えます。
>例えばイギリスとアイルランドの関係はどうでしょう。植民地でこそありませんが、近親民族の憎悪と言うことであれば日朝の関係に匹敵するものがあります。また、いわゆる衛星国も植民地の一種でしょうし、ユーゴなどバルカンに対するドイツの抑圧というものも歴史的なものがあるじゃないですか。確かに、日朝の関係は日朝の関係でしかないですが、そんなに特別視されることだとも思えません。
*これもどうでしょうか。イギリスとアイルランドが憎みあっているにしても、アイルランドが「もともと俺たちの方が上」と考えている、という関係ではないでしょう。アイルランドが「歴史認識」を持ち出してイギリス政府を非難し、イギリスがペコペコ謝っていたりしてましたっけ?日朝になぞらえることができるとは思えません。それに、日朝関係だけを特別視している訳じゃないですよ。「日朝関係には、朝鮮側の小中華思想が影を差している」と言っているだけで、特別視している訳でもなんでもありません。それを「朝鮮を特別視した差別」と考えてしまうところは、それこそ田中芳樹教に近いのではないでしょうか。ちょっとひどい言いようかも知れませんけど(ごめんなさい)。
>アラブのように現実に対抗できないコンプレックスがそういううじゃじゃけた言動になるのではないでしょうか。
あと、確かドイツには教科書研究センターみたいなのがあって、戦争などの記述をする際にはポーランドなど相手側の国の学者と話し合って記述を決めるそうです。
日本もそれをすれば例のゴタゴタは激減するでしょうね。全然いいこととは思わないけど。
*これは北村さんが言われているからいいですね。本当にやったら、ゴタゴタ激増は間違いないでしょう。
>インド以外の国はどうでしょう。もちろんインドだけではありませんし、英国のやり方が善政だったとは少しも思いませんけど、にもかかわらず、いまだに「GodSave The Queen」を国歌にしている国がいくつあるのか、ということです。
*済みません。具体的にどこの国か解らないので、何とも言えないですわ。英国国歌を今でも、というのはどこの国でしょう?
(ロンメルと戦ったのは・・・から)
>また、第二次大戦のアフリカ戦線で戦ったイギリス軍のほとんどは、植民地の軍隊でした。わざわざ統治者の本国を守るために、本国の軍隊よりもむしろ勇猛なくらいに戦ったのです。アフリカ戦線では、ドイツの「同盟国」イタリアの戦意が低いのに対し、イギリスの「植民地国」の戦意が高いという皮肉な現象になっています。
*それって、オーストラリアやニュージーランド、南アフリカなどが主力じゃなかったですか?インドなどもあったでしょうけど。オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカがあたりは植民地軍とは言っても、軍を構成している白人連中は被支配されている民族でしょうか?ちょっと違いませんか。例えばの話ですけど、日米開戦直後のマレー戦時のインド植民地軍などは、あまり戦意が高くなかったと思いましたけど。「イギリスの為に戦えるか」って。アフリカ戦線のインド植民地軍の戦意が高かった、と言われても眉唾だと思いますけどどうでしょう。
>うーん、信じすぎているように見えましたか?
*はい(あはははは)。人類はそんなに進歩的なもんじゃないですよ。理想を持つのは否定しませんけどね。
えー、管理人の私がいつまでも余談を引っ張るわけにも行かないので、こちらとしてはこのへんで終わりにしたいと思います(というか、不沈戦艦さんがいうようにどちらかを改宗させるまで続けていたら何年も終わらない)。
レスに関しては、不沈戦艦さんに対してのものが多いですが、これは不沈戦艦さんのものがバランス良くまとまっていたからであって、他に他意はありません。
>いえいえ、台湾でも戦後国民党が「日本時代は悪。偉大なる中華民族としての使命を持て」と熱心に刷り込もうとしたんですけど、結局根付かなかったんですよ
だから、当たり前じゃないですか。前の侵略者よりも悪いことをしてる新しい侵略者が宣伝して居るんですから。朝鮮の場合はこの新しい侵略者がなかった分、その矛先がはじめての侵略者にぶつけられてるってことで温度差が説明できるじゃないですか。
>この両者の日本に対する温度差は、小中華思想という以外に解釈不能です
という論理は結論が先にある逆立した論理のように思えます。
>結局、昔からある朝鮮の日本蔑視思想を説明するには、今のところ、小中華思想が一番説得力のある説明ができるわけです。
私も日本蔑視の説明には「小中華思想」は一番かどうかはともかくそれなりに説得力のある論だと思いますよ。私が言っているのはそれだけで植民地解放以後の反日が説明できるのかってことです。
あと、
>そう簡単に日本蔑視思想は消えないと思いますが、どうでしょうか。
とのことですが、日本よりも、むしろ西洋文明自体を夷狄としていた事を思えば(そして現在彼らに開化思想-要は近代民主主義-に対して反発がないことを思えば)、伝統の拘束力はそれほどあるとは思えません。むしろ、伝統以外の要素の方が大きいと私は思うのですが。
>アイルランドが「歴史認識」を持ち出してイギリス政府を非難し、イギリスがペコペコ謝っていたりしてましたっけ
これに関しては、むしろ日本の方に問題があるように思えますね。もし、イギリスが日本のようにペコペコして一方的に言うことを聞いていたら、アイルランドは次から次へと要求を突きつけるはずです。
それと、この部分の私の文章は、
>いわゆる「植民地」にされた国々で、もともと宗主国となった国と植民地となった国が、地理的に近い場所にあって、歴史的交流もあったケース、ってのは日本と朝鮮くらいのもの
を引いてそれがはたして特別なのか? を問うているのであって、「日朝関係には、朝鮮側の小中華思想が影を差している文化的要素が云々」ましてや「朝鮮を特別視した差別」なんて少しも言っていませんよ。
>オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカがあたりは植民地軍とは言っても、軍を構成している白人連中は被支配されている民族でしょうか?
ちょっと悪い言い方ですけど、これって植民地経営の究極形の一つじゃないですか。過酷な圧制・弾圧を突き詰めた先の、支配・征服の極地なんですから。
アジア人で言えば、グルカ人部隊の働きなどは特筆すべきものだと思いますが(ちょうど日本における台湾部隊みたいに)
次はごめんなさい篇です。
>これは北村さんが言われているからいいですね。本当にやったら、ゴタゴタ激増は間違いないでしょう。
これは不勉強でしたね。なにかのテレビで見て、「ああ、やだやだ」ということしか頭に残っていませんでした。
>英国国歌を今でも、というのはどこの国でしょう?
英連邦では元首が女王か国王なので歌うはずですが、国歌とは違いますね。無責任な発言でした。お詫びします。
それと…
>それを「朝鮮を特別視した差別」と考えてしまうところは、それこそ田中芳樹教に近いのではないでしょうか
といえば、「そうやってレッテル貼りをするのが田中芳樹教じゃないですか」と田中芳樹を悪の代名詞にして私が返すこともできますし、
>はい(あはははは)。人類はそんなに進歩的なもんじゃないですよ。
といわれれば、「一体何をどういう風に持って『進歩的』とするのですか。単に保守の反対としてのレッテル貼りじゃないですか」とも言いたくもなります。
いや、別に怒っているとか腹が立っているとか言うわけではないですよ。ただ、こういうやりとりは不毛なのではないかな、と思う次第です。
小中華思想をめぐっての激論、たいへん興味深く拝見させていただきました。
ようするに「小中華思想ですべて説明できます」というのは「プラズマですべて説明できます」というのと同じだということでしょうか?
確かに韓国の反日感情は、たくさんの要素の複合物だと思います。「外交カード」「反日ジャーナリズム」「反日教育」「民族分断の悲しみ」とか。「小中華思想」もその中の一つというわけですね。
ただ「伝統の拘束力はそれほどあるとは思えない」というのはどうかなと思います。
というよりそもそも「小中華思想」とは伝統なのでしょうか?
「中華思想」とはもともと政治的イデオロギーですよね。世界の中心は「華」でそこにいて世界を支配するのが「皇帝」だという。
でも今現在使われている「中華思想」というのは「自己中心的、本家意識、元祖意識」という意味で使われてますよね。例えば「フランスは中華思想の国だ」と言うではないですか。これはイデオロギー用語としてではなく、慣用句としてですよね。で、韓国のが「小」なのは日本にだけそれが向けられるからですよね。
ですから慣用句としての意味から考えれば、これは「人の性格」を形容したものなわけです。あいつは自己中心的だ、「あいつは中華思想の固まりだ」などというわけです。
韓国が昔から日本に対して傲慢だったことはよく知られています。ということは「小中華思想」というのは「昔から自己中心的で本家意識が強くて、今も変わってない」という意味合いで使われているのではないでしょうか。
平たく言えば「あいつ、昔から性格変わってねえなあ」ということでしょう?
「小中華思想」というのが韓国の民族気質・性格を表現したものであるなら、これはそう簡単には消えないぞと思うのです。
何故なら、人の性格というやつは環境や経験などに影響されて出来てゆき、一生付いてまわるものです。であるなら民族の性格なんて、何千年と言う時間の中で培われたものですから、たかだか開化思想(これはイデオロギーですね)で消えてなくならないと思うのです。
イデオロギーで民族の性格が変わるなら、日本なんてとっくに島国根性が無くなってなきゃおかしいですよね。
取り止めもなくそんなことを思った次第です。