- 親記事No.111スレッドの返信投稿
- board3 - No.112
Re: イゼルローン要塞は無敵か?
- 投稿者:十六夜かおる
- 2000年11月17日(金) 07時50分
個人的な感想なのですが、イゼルローン要塞は、日露戦争における旅順
要塞攻略戦のシチュエーションを再現する為に登場したのではないかと考
えています。
交通の要所であり難航不落。そして圧倒的な破壊力。
攻略戦に向かう同盟艦隊は機関銃や手榴弾に撃たれ爆砕されながらも更
に突撃せざるを得ない日本軍歩兵のようなものですか。
この仮説が正しいとすれば、旅順要塞は火力ではなく人力で陥落せねば
ならないという事になります。
よって、新兵器もなければ強力な火力で吹き飛ばすワケにもゆかなかった
のでしょう……。
などと書くと身も蓋もないですな(笑)
えーっと、なんで同盟艦隊が密集体形を崩さないのかという点については
きっと回廊内に機雷でもばら撒かれてているんでしょう(笑)
嫌でもトールハンマーの射線を通らないと行けないように。
処理しようとしても駐留艦隊がちょっかいかけてくるとかで。
大威力兵器で吹き飛ばさないのは、きっと同盟には宇宙要塞を建設する能
力がない(思えば同盟の宇宙要塞は出なかった)ので、なんとか要塞その物
が欲しかった……。
おぉ、という事は必然的に要塞に突入せねばならん! なんて都合の良い。
ここまで来ると反則ですが、実はトールハンマーって一門ではなくて複数
あって撃ち分ける事が出来たとか……(爆)
いかん。私の貧才では良い答えが思いつかない……。
- 親記事No.19スレッドの返信投稿
- board3 - No.113
久しぶりに興奮
- 投稿者:Merkatz
- 2000年11月17日(金) 11時45分
かつて銀英伝を読んだときの興奮を、久しぶりに感じましたよ。
こういう囮作戦って、本編ではヤンが得意とするところでしたね。
どのようにしてノイマン大佐は哨戒網を突破するのかと思っていたら、
これ以上ないくらい「銀英伝的な」手法をやってくれて、お見事と唸りました。
この先ますます楽しみです。
- 親記事No.92スレッドの返信投稿
- board3 - No.114
Re^2: そうですか、でもこのページ自体にも「?」というようなとこありますよね
- 投稿者:新Q太郎
- 2000年11月18日(土) 18時52分
> 作家ではありませんが、本多勝一や佐高信の言説には、田中芳樹に通じる物が感じられます
あんまりここの掲示板とは関係無いんですが、
上のリンク先で少し佐高氏の批判を書いています。
ネタはあるのに、飽きっぽくて続かないんだよなあ…自戒。
-
- board3 - No.115
創竜伝悪役的世界
- 投稿者:優馬
- 2000年11月19日(日) 21時25分
田中芳樹先生が創竜伝で「活写」されているような「頭の悪い保守反動」っ
て、カリカチュアとしか思えなかったのですが、それが現実に存在するとな
るとシャレじゃすまないですよね。
それも、総理大臣の諮問機関である「教育改革国民会議」でこんな「意見」
が交わされているかと思うと・・。
ttp://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/1bunkakai/dai4/1-4siryou1.html
曰く、
・団地、マンション等に「床の間」を作る
・名刺に信念を書くなど、大人一人一人が座右の銘、信念を明示する
・「ここで時代が変わった」「変わらないと日本が滅びる」というようなこ
とをアナウンスし、ショック療法を行う
・子どもを厳しく「飼い馴らす」必要があることを国民にアピールして覚悟
してもらう
・ヴァーチャルリアリティーは悪であることをハッキリと言う
・教育の責任は当人50%、親25%、教師12.5%、一般社会12.5%であること
を自覚させる
うーむ。
これを教えてくれた友人からのメールのタイトルは「やばいぞ日本!!」で
した。本当に爆笑を通り超して、寒いです。
断然、加藤紘一に「ガンバレ!」と言いたくなってきた。
この総理大臣は、本当に、恥ずかしい。
- 親記事No.115スレッドの返信投稿
- board3 - No.116
さすがは
- 投稿者:小村損三郎
- 2000年11月21日(火) 13時30分
われらが史上最低の馬鹿首相の直属諮問機関だけあって国宝級の馬鹿が揃ってるようですね。
> うーむ。
> これを教えてくれた友人からのメールのタイトルは「やばいぞ日本!!」で
> した。本当に爆笑を通り超して、寒いです。
> 断然、加藤紘一に「ガンバレ!」と言いたくなってきた。
で、結果はあの通りでした。
所詮自民党は自民党でしかなかったということですね。
期待した方もこれまた馬鹿を見たということです・・・。
でも、さすがにこれで
「もう金輪際自民党には投票しない!」
と決心した人も結構いるカモ、とまたもや淡い期待。
でも株価はまた際限なく下がり続けるでしょうね(涙)。
> この総理大臣は、本当に、恥ずかしい。
小学生レベルの責任感と羞恥心を持ち合わせていれば、
「このような事態を招いたのは私の不徳の致す所・・・」
と顔も上げられないと思うんですが。
あの風船ゴリラのそれときたらアル戦11巻のフザケタあとがきをものした田中芳樹をも下回ってますな。
あの痴呆じみた薄笑いが引き続き
「日本の顔」
であり続けるんですね・・・(涙涙)。
こんなのが
“文教族のドン”
だっていうんですから日本の教育が荒廃したのもあながち日教組のせいばかりとは言えないっす。
-
- board3 - No.117
娯楽作品としては正しい創竜伝だけど・・・
- 投稿者:させゆう
- 2000年11月23日(木) 13時03分
創竜伝は客観的に見て、偏っていて、間違っている個所も多いとされていますが、この作者の思想、批評等の「偏り」こそが、今の熱狂的な創竜伝ファンを生み出し続けている秘訣ではないでしょうか。創竜伝を中高生向きの娯楽小説と仮定した場合、同世代の主人公たちを無謬の正義として、対する、大人を悪の権化にする物語は、世間に対して反感を持っている中高生に支持されるのは、当然かもしれません。子供の主観的な正義が、大人を負かす少年漫画が中高生に広く読まれている状況を考えれば、創竜伝が特定の層に支持されるのも、なるほどなあと思います。
もちろん、作中ではやられっばなしの大人は、創竜伝を読んで不快に思うでしょう。ですが、この客観的にみて不平等な偏りというのは、「娯楽作品」を形成するにあたって、必須なものなのかもしれません。
このように、以前に少年漫画の偏りを書いたことがありましたが、サラリーマンが読むような漫画にも偏りがないわけではありません。
漫画を読むサラリーマン世代は当然、若いで世代ですから、主人公は理想に燃える平社員で、いつも、物分りの悪い上司や、私利私欲のために会社を食い物にする役員に対して悪戦苦闘します。しかし、いつかは主人公は何らかの形で勝利します。
サラリーマン漫画の上司や役員はたいてい、意地が悪く、腹黒い人間に、描かれています。現実は必ずしも、そうではありませんが、娯楽として成立させるためには、このような偏りも必要でしょう。
同じサラリーマン物でも、女性を主人公とする場合は、当然、キャリア志向の女性読者をターゲットにするわけですから、作中では、意図的に男性社員をだらしなく描きます。
これらの点は、ゲームの世界でもいえるわけで、美少女ものの恋愛ゲームでは、どうみても冴えない男が、大勢の美少女と交際できるのは、客観的にみて、あまりにも現実離れしていますし、男に都合のいい、偏った世界観が描かれています。
しかし、このことに対して、目くじら立てる人間は少ないでしょう。
少年漫画は少年が読むから少年が活躍しなければならないし、サラリーマンものはサラリーマンが、キャリアウーマンものはキャリアウーマン(女性)が現実とは異なっているとしても生き生きと描かれなくてならない。
そして、美少女恋愛ゲームでは、主人公はモテモテでなくてはならない「常識」がある程度、確立されているからです。
ここで、創竜伝の話が出てくるんですが、仮に創竜伝が、小説ではなく、作・田中芳樹・絵(誰でもいいや)で、アクション色を強くして、少年漫画に連載されていたら、あきらかな偏りも間違いも、上記の理由で許容範囲内として許されていたかもしれませんが、いかんせん、創竜伝という小説は、キャラが美形で、アクション、オカルト、政治評論、歴史と雑多に詰め込んであるので、本当に老若男女問わず、思わず手にとって読んでしまう間口の広さがあるのですが、それにも関わらず、「偏り」が激しいために、多くの読者が読んでいる最中に拒否反応を起こすのかもしれません。
つまり、創竜伝というものが、どういうジャンルで、どのような読者層をターゲットにしているのかが曖昧なため、「読めばかならず面白いとは思わない」層まで、巻き込んでしまうという弊害があり、これは、娯楽作品が明確なジャンル分けをされている現代では、異端の作品と言えるのではないでしょうか。
- 親記事No.117スレッドの返信投稿
- board3 - No.118
正当化理由になりませんね
- 投稿者:Total Moled
- 2000年11月24日(金) 03時12分
たしかにさせゆうさんの言うことも一理あるのですが、他方、かかる型ばまり
な作品は最近人気が低下する傾向があります。簡単な話、編集者や作家(文芸
だけではなく漫画やアニメ、実写などの方も含みます)が安易に人気取りしよ
うとしたり、実績つくりをしようとしたため、型ばまりな作品が乱造されて飽
きられているからです。おそらく今創竜伝が新たに書かれても1巻で終わりで
しょう(作者がコネで強引に予定どうり出版させる可能性はありますが)。た
とえ少年漫画でもおそらく人気はさほど出なかったかと思います(10週打ち
切りかも)。特に少年漫画はブランドよりも内容ですので。
- 親記事No.117スレッドの返信投稿
- board3 - No.119
間口が広い!?
- 投稿者:Merkatz
- 2000年11月24日(金) 09時21分
> つまり、創竜伝というものが、どういうジャンルで、どのような読者層をターゲットにしているのかが曖昧なため、
>「読めばかならず面白いとは思わない」層まで、巻き込んでしまうという弊害があり、
>これは、娯楽作品が明確なジャンル分けをされている現代では、異端の作品と言えるのではないでしょうか。
そうですか?
私にはターゲットが明確なように思えるんですけど。
従来の田中芳樹ファン+中高生じゃないんですか?
創竜伝単行本が、CLAMPの挿し絵であることは、そのことを如実に物語っているのではないでしょうか。
物語の「型」があることは認めますけど、余計な社会評論で本編を壊しているのが創竜伝の欠陥であることは、
冒険風ライダーさんを始めとした皆さんが既に言及しているところですよ。
- 親記事No.19スレッドの返信投稿
- board3 - No.120
反銀英伝 大逆転! リップシュタット戦役(44)
- 投稿者:不沈戦艦
- 2000年11月24日(金) 17時24分
シュタインメッツ提督は任務の成功を確信し、降伏した3隻の敵艦に乗り込
んだ指揮官からの報告を待っていた。「知らぬ存ぜぬ」と白を切り通す相手を
臨検せねばならないのだから、多少の時間が掛かるのは仕方がない。しかし、
一向に朗報は得られなかった。いや、それどころか正反対の報告が入ってくる。
「拿捕した艦のどれにもリッテンハイム侯爵令嬢は乗っていない?そんな莫迦
なことがあるものか!!ちゃんと捜せ!!」
とても信じられないような報告だったので、シュタインメッツは苛立ちを直
にぶつけた。最初の囮艦を除いて、妙な動きをした敵艦は全て拿捕したのだ。
その中にリッテンハイム侯爵令嬢サビーネがいない訳はない。敵が艦内に隠蔽
しているものを、捜しきれていないだけだ、との判断に傾くのも当然だろうか。
「シュタインメッツ提督、最初に発見した囮の敵艦はどうなったのでしょうか。
まさかとは思いますが、実はその艦に目標の人物が乗っていた、ということが
あり得るのでは?」
何時間か経っても埒があかないので、幕僚の一人がシュタインメッツに疑問
を投げかける。
「そんな莫迦なことがあるものか。それに、その目標もとうに拿捕したか、諦
めて引き返してしまったかのいずれかに過ぎぬ」
シュタインメッツは即座に否定し、それ以上この幕僚もこの件に関して突っ
込んだ意見を述べることはできなかった。
この間にも、ノイマン大佐の「ザルツブルグ」は一路オーディンへの道を辿
り続けている。シュタインメッツ提督が「ザルツブルグ」を捕捉するのは、も
はや困難と云える状況になりつつあった。
ようやく、事の次第をシュタインメッツが掴んだのは、24時間以上経ってか
らのことだった。拿捕した艦の捜索では埒が明かず、遂には各艦の艦長に自白
剤を注射し、強制的な尋問を行った結果である。すでにサビーネを乗せた重巡
航艦「ザルツブルグ」はシュタインメッツの哨戒網を突破し、オーディンへ向
かっている、実は最初に現れ、囮のふりをしていた艦にサビーネが乗っていた
のだ、と。
まんまと騙された事を知り、顔面蒼白になり愕然とするシュタインメッツだ
ったが、すでに完全に手遅れだということは自覚せざるを得なかった。単行の
高速巡航艦にまる一日先行されたのでは、もはや追いつく道理はない。諦めて
「リッテンハイム侯爵令嬢捕獲作戦失敗」をラインハルトに報告せざるを得な
かったのである。
シュタインメッツの失敗の報告を受けたラインハルトは、蒼氷色の瞳を見開
き、視界内の全てを焼き尽くすような苛烈な眼光を放った。しかし、目の前に
いるオーベルシュタインを責める訳にもいかない。オーベルシュタインは策を
立案はしたものの、実行した訳ではないからだ。オーベルシュタインの策自体
は妥当なものなので、実行部隊がしくじった、ということではオーベルシュタ
インに責任を問う訳にはいかないのである。
「・・・・・・卿は、あくまで姉上を犠牲にせよ、と主張するのか?」
しばらく経ってから、ラインハルトはオーベルシュタインに訊ねる。
「すでに閣下の命により、ロイエンタール提督がグリューネワルト伯爵夫人救
出作戦を実施する事は決定しております。その策も失敗した、となれば小官は
閣下に当然そうすべきと進言致しますが、現在のところはそこまでは申し上げ
ませぬ。もちろん、小官としては、委細構わず直ちにオーディンを奪回すべし
と考えますが、閣下のご命令はそうではなく、何が何でもグリューネワルト伯
爵夫人をお救いしろ、とのこと。現状ではそれを優先すべきでしょう」
「・・・・・・・・・・・」
取りようによっては、莫迦にしているようにも聞こえるオーベルシュタイン
の言いようである。ラインハルトはそれ以上は何も言わず、僅かに手を振って
オーベルシュタインを下がらせた。それ以上やり取りしていると、激発してし
まいそうな気がしたからだ。そうでなくても、胸中に渦巻くどうしようもない
苛立ちを、驚異的な努力で押さえつつ、何とか精神の安定を保っているライン
ハルトである。アンネローゼがこともあろうに敵の手中にあり、それを取り返
すことも適わぬ、というのでは、ラインハルトの「少年」の部分にとってはそ
の身を煉獄の炎に焼かれるよりも辛い、としか表現のしようがないところだ。
「やれやれ。どうやらローエングラム侯には、決定的な決断はできぬようだな。
姉のこととなれば、侯と雖も所詮その程度だ、ということか。とすると、こち
らはこちらであれを進める必要もあるか・・・・・」
意味深なオーベルシュタインの独り言だが、幸いというか不幸にというか、
誰も聞いている者はいない。義眼の参謀長は、主君の意志を抜きにして、策を
進めることを考えているようである。
「そうか。シュタインメッツは失敗したのか。では俺の策が、我が軍の最後の
命綱になりそうだな」
リッテンハイム侯爵令嬢捕獲作戦失敗の報を受けたロイエンタールは、オー
ディンへと向かう「トリスタン」の艦橋で不敵に笑っていた。オーベルシュタ
インの策が失敗した、ということはシュタインメッツ云々は別にして、ロイエ
ンタールにとっては精神にプラスの作用をもたらすことであったからである。
また、ロイエンタールにとって、「自分が失敗したら終わり」という状況自体
は、忌むべきことではない。むしろ危険に楽しみを見いだすような、不遜な傾
向を濃厚に持っている男。これがオスカー・フォン・ロイエンタールという人
間の本質であった。
「オーベルシュタインの思惑通りになる、などという不愉快な事態は願い下げ
だ。必ず成功させ、精々奴に対する意趣返しとさせてもらおうか。それに、グ
リューネワルト伯爵夫人救出に時間がかかった場合、オーベルシュタインの奴
が直接手を下し、伯爵夫人を殺めようとするやも知れぬ。そして、タンネンベ
ルク伯やリッテンハイム侯に、その責任を擦り付ける事も間違いあるまい。奴
ならそれくらいの事はやりかねぬ」
具体的な証拠がある訳ではなく、ほとんど偏見でしかないロイエンタールの
オーベルシュタイン評だったが、実際のところはかなり的を射ていたのだ。そ
うはさせじ、オーベルシュタインの筋書き通りに事態が推移するのは真っ平だ、
必ずきゃつの目論見を粉砕してやる、と意気込んでいるロイエンタールである。
(以下続く)
-
- board3 - No.121
初めまして!
- 投稿者:ゴン
- 2000年11月29日(水) 17時26分
はじめまして、友達に聞いてこのHPを知りました。
田中芳樹の作品は、好きで結構読んでました。創竜伝に関しては主人公の超人的なところが好きで、警察、自衛隊、米軍・・・と簡単に撃破していき死ぬほど追い詰められるとドラゴンに変身、と言うような単純ところがね。
このHPを見て改めて創竜伝を読み返して見たら、HP作るほどは嫌いにはならなかったけど、なるほどと思うところはあった。しかし、自分は今回のを入れて3回目だったけど、管理人さんは「何回くらい創竜伝を読み返したんだろう?」と読みながらふっと思った、やっぱり嫌いな人の本読むのはかなりの苦痛なんじゃないかなぁなんて思ったりもした。
それでは、お邪魔しました(^0^)/~~see you again!
-
- board3 - No.122
創竜伝の最大の欠点は,
- 投稿者:一慶
- 2000年12月05日(火) 06時59分
作者が,自らの筆の遅さを省みず,長編の舞台を現代に設定したと言う事だと思います。
作者にも自覚があるのではないでしょうか。「自転地球儀」は異世界へ,「涼子」シリーズは読みきりです。
作品中の社会批判ですが,あれはUSなどのコメディアン(サタデー・ナイト・ライブ,デニス・ミラーなど)が良くやるタイプのジョークをやってみたかったのではないでしょうか。
読者受けしたのは,それが新鮮だったからではないかと思います。
そういえば,日本のコメディって政治ネタとか社会問題ネタとか,
今でもあまりやりませんよね。
- 親記事No.19スレッドの返信投稿
- board3 - No.123
反銀英伝 大逆転! リップシュタット戦役(45)
- 投稿者:不沈戦艦
- 2000年12月05日(火) 16時14分
「敵、大艦隊発見!数は約四万隻、オーディンへ向かっています!」
ヴァルハラ星系外に待避し、待機中のミッターマイヤー艦隊の偵察艦がオー
ディンへ向かう大艦隊を発見し、「人狼(ベイオウルフ)」に一報を入れてき
た。ビフレスト星系の捕り物が失敗に終わってから、10日が経過している。
この間、ラインハルト陣営にはほとんど具体的な動きはない。ロイエンタール
が、ヴァルハラ星系外のミッターマイヤー艦隊にようやく合流した、というと
ころだ。
「とうとう来たか。リッテンハイム侯の艦隊だ。これではますます、我らは手
を出すことが難しくなったな」
ミッターマイヤーが悔しそうに呟く。すでにミッターマイヤー艦隊及びロイ
エンタール小艦隊は勢揃いし、一万五千隻弱の艦艇がいつでも戦闘行動可能な
状況ではあるのだが、アンネローゼが捕らえられている、ということで手の出
しようがない。しかしそれでもオーディンを制圧している敵の戦力は一千隻弱
という程度なので、攻め掛かる事が出来ればいつでも撃破できたのだが、敵も
増援艦隊が到着したのでは、それも困難になってしまった。なお、途中でリッ
テンハイム艦隊を追い抜いたシュタイナー隊は、「ザルツブルグ」との合流の
為、この時点ではヴァルハラ星系には現れていない。別ルートを経由し、「ザ
ルツブルグ」と合流後、反対方向からオーディンへと向かいつつあるのである。
しかし、シュタイナー少将自身と「ダンツィヒ」は、艦隊の指揮から離れ、リ
ッテンハイム艦隊と一緒にオーディンへ向かっていた。現在のところ、今まで
のシュタイナー隊の指揮を執っているのは、同じくタンネンベルク伯の「取り
巻き」の一人、シュヴァルツェンベルク少将である。これはタンネンベルク伯
の指示で、腹心のシュタイナーを早く手元に呼び寄せようとしたが為、指揮官
交代を行わせた、ということであるようだ。
「どうだろうか?帝都潜入の方は」
ミッターマイヤーは通信画面のロイエンタールに話しかけた。ミッターマイ
ヤーの旗艦「人狼(ベイオウルフ)」とロイエンタールの旗艦「トリスタン」
は、艦隊中央に並んで位置している。
「もうしばらく待てば、何とかなりそうだ。卿も承知の通り、帝都オーディン
の存在自体が物資を大量に消費するものであって、食料ですら外部からの供給
なしには満たされぬ有様だ。いかにタンネンベルク伯と雖も、各種商船による
物資の搬入は止めようがなかろう。その中に紛れてしまえばどうにでもなる。
今はまだ通関のチェックが相当厳しいようだが、そろそろ宇宙港勤務の職員や
憲兵の勤務状況も、無理を通り越して無茶のレヴェルになりつつあるようだし、
通関待ちによる滞貨も増える一方のようだ。間もなく処理しきれなくなって、
警戒のレヴェルを通常に毛の生えた程度に落とさざるを得なくなるだろう。そ
うすれば潜入は容易に行える。潜入先もフェルナーがいくつも用意しているよ
うだし、差し当たってはもう少し時間が必要だ、というだけだ」
ロイエンタールは割と簡単そうに言っているが、通関や物流の状況の調査な
ど、このあたりの実務はフェルナー大佐に任せている。ここでロイエンタール
はフェルナーの報告をまとめ、並べてみせただけだ。とはいってもこれは単に
適材適所に人材を活用しているというだけで、ロイエンタールが怠慢という訳
ではない。司令官の役目は他にいくらでもあるのだ。
「そうか。時間はかかる、ということだな。やむを得まい」
ミッターマイヤーは通信を切り、また窓外に目をやった。多数の光点が移動
してゆく様が目に入る。
総勢四万隻にもなる敵の大艦隊は、悠々とオーディンへ向かって行く。ミッ
ターマイヤー艦隊を歯牙にも掛けず、そのまま進んで行くようだ。距離は充分
に取ってあるので偶発的交戦に至ることはないが、敵が攻勢に出るならその可
能性もある。しかし、どうやら敵にはその意志はないようであった。オーディ
ン入城を最優先にしている、ということだろう。実際、リッテンハイム侯爵は、
ヴァルハラ星系外に留まっている敵艦隊を遠方に発見したところで、金髪の孺
子の手先を一撃で叩き潰してやろうか、と全く考えなかった訳でもないのだが、
弱敵を蹴散らすのはいつでもできる、と思い直してオーディンへの道を優先し
たのである。実際は弱敵どころか猛虎だった訳であるから、リッテンハイム侯
爵が甘い見積もりで交戦を開始しなかったことは、タンネンベルク伯にとって
は幸運だった、と云えるだろう。戦力差が3倍近くと大きいのでミッターマイ
ヤーが勝ち切るのはさすがに難しいだろうが、リッテンハイム艦隊が大怪我を
させられる可能性は相当高かった、と云って間違いはあるまい。しかしリッテ
ンハイム艦隊にはシュタイナー少将も参加しているので、ミッターマイヤーが
有利、というまでにはならないところだろうか。
リッテンハイム艦隊だけではなく、現在もキルヒアイス艦隊もオーディンへ
向かいつつあり、シュヴァルツェンベルク少将が指揮を引き継いだ艦隊も、す
でにノイマン大佐の「ザルツブルグ」と合流しオーディンへと向かっていた。
双方ともに大艦隊が集結することで、ヴァルハラ星系近辺の緊張は高まりつつ
ある。
「これはこれはリッテンハイム侯爵閣下。無事のご到着は何よりです」
オーディンの宇宙港に到着した「オストマルク」から降りてきたリッテンハ
イム侯爵を、タンネンベルク伯は恭しく出迎えた。
「うむ。卿も元気そうでなによりだ。ところで、例の準備の方はいかがかな?」
尊大に頷くリッテンハイム侯爵である。
「はい。戴冠式の準備は全て終了しており、あとは新皇帝陛下の到着を待つば
かり、といったところとなっております。サビーネ様がお乗りになっておられ
る巡航艦も、お迎えに行った艦隊とともに、明後日までにはオーディンに到着
することでしょう。後ほど、新無憂宮の式場の方へご案内しますので、その際
にご覧になって下さい」
宇宙港のVIP用送迎所へ歩を進めつつ、タンネンベルク伯は侯爵に説明し
た。それを聞いたリッテンハイム侯爵は、満面の笑みを浮かべる。
「さすがは卿だな。準備万全怠りなし、といったところか。あとはサビーネの
到着と戴冠式を待つばかり、といったところなのだな?」
「左様でございます。サビーネ様が到着され、若干の休息を取られた後、直ち
に戴冠式を執り行い、全宇宙にその儀を宣言する、という手はずとなっており
ます。一応、侯爵閣下と私が、超光速通信(FTL)にて全帝国、のみならず
全宇宙に向かって新体制の到来の演説をする、ということになります」
タンネンベルク伯も自信たっぷりといった表情で笑みを浮かべ、侯爵に答え
た。
「ふわははははは、我が娘は皇帝に、わしも遂に帝国宰相となる訳か。もっと
も、我が家名から言えば、わしが宰相になったところで不思議でも何でもない。
当然のこととはいうものの、それでもやはり楽しみは楽しみじゃわい」
上機嫌のリッテンハイム侯である。タンネンベルク伯は内心では「思った通
り単純なお人だな」と苦笑していたが、さすがに表に出すようなことはない。
(以下続く)
-
- board3 - No.124
はじめまして
- 投稿者:ひとみ
- 2000年12月06日(水) 10時08分
はじめまして!
先月16になったばかりの高1です!創竜伝では終クンが好きですlove!
私は文庫本派なのでノベルスよりも購入するのが遅くて悲しいのですが、15日にようやく11巻が発売されるので小躍りしたい気分です(笑)
初心者ですがよろしくおねがいします。
-
- board3 - No.125
なんだかなー
- 投稿者:匿名
- 2000年12月06日(水) 16時17分
初めてみたけど、みんな「なんだかんだいって田中芳樹が好き」なんですなー。
あんなヘボ小説のどこがいいんだか…。
銀英伝のキャラ名とかそらで言える時点で、「批判」なんつっても説得力ない。
もっといい小説を読んだ方がいいと思います。
- 親記事No.122スレッドの返信投稿
- board3 - No.126
そうでしょうか?
- 投稿者:恵
- 2000年12月07日(木) 02時34分
はじめまして、一慶さん。恵と申しますが、よろしくお願いします。
さて、一慶さんは、
> 作者が,自らの筆の遅さを省みず,長編の舞台を現代に設定したと言う事だと思います。
> 作者にも自覚があるのではないでしょうか。「自転地球儀」は異世界へ,「涼子」シリーズは読みきりです。
> 作品中の社会批判ですが,あれはUSなどのコメディアン(サタデー・ナイト・ライブ,デニス・ミラーなど)が良くやるタイプのジョークをやってみたかったのではないでしょうか。
> 読者受けしたのは,それが新鮮だったからではないかと思います。
> そういえば,日本のコメディって政治ネタとか社会問題ネタとか,
> 今でもあまりやりませんよね。
とおしゃっていますが、「現代物の長編」ってたくさん存在していませんか?赤川次郎さんの長編シリーズは(三毛猫ホームズシリーズとか)たいてい現代が舞台ですが、時代設定が露骨に破綻したり矛盾してるわけではありません。一慶さんは、創竜伝のストーリーが社会情勢に深く根付いているから必然的に設定が破綻したとお考えなのでしょうか?(推測なので、間違ってたらごめんなさい)
結局、舞台が現代というよりも、執筆開始時の時代設定を破壊してまで現在の社会情勢を批判しようする姿勢そのものが創竜伝の一番の欠点ではないでしょうか?そもそも、創竜伝の魅力は個々の主要キャラクターの魅力(私もひいきのキャラが多数います♪)そのもので、決して社会評論の部分ではないと思われます。(そこだけ読み飛ばす人が多いとも聞きますしね)
それと、
「そういえば,日本のコメディって政治ネタとか社会問題ネタとか、 今でもあまりやりませんよね」
とおっしゃってますが、日曜のゴールデンタイムの「笑う犬」を見てると、「幹事長」というタイトルでズバリ政治ネタのコントをしてるんですが…。故小渕元総理のときも、彼とSPのからみをネタに面白いコントをしてたみたいですよ♪(タイトルは忘れましたが)
-
- board3 - No.128
偶然来ちゃったのですが
- 投稿者:日傘
- 2000年12月07日(木) 04時27分
どうも、はじめまして。
卒論用にgooでハックルベリイ・フィンで検索したら、冒険風ライダーさんの創竜伝の考察に来てしまいました。
以来、三日かけて過去ログを読んだのですが……いや、実に読み応えがありました。田中芳樹についての漠然とした疑問が晴れたようです。
私が一番いやなところは、四兄弟が敵役に攻撃するとき、いちいち作者がいいわけじみたことを記述するところです。特に七巻、なっちゃん所有の白虎丸から、続と終が赤ん坊を救出する場面で、なんか蛇を倒すことの正当性について長々と講釈してました。あれはさすがに高校生だった私の心にでかい楔を打ち込むことになりました。
乱文御容赦の程を。
それでは。
- 親記事No.125スレッドの返信投稿
- board3 - No.129
Re: なんだかなー
- 投稿者:モトラ
- 2000年12月07日(木) 10時14分
> 初めてみたけど、みんな「なんだかんだいって田中芳樹が好き」なんですなー。
> あんなヘボ小説のどこがいいんだか…。
>
> 銀英伝のキャラ名とかそらで言える時点で、「批判」なんつっても説得力ない。
>
> もっといい小説を読んだ方がいいと思います。
キャラ名もそらで言えないような人間にまともな批判など出来るわけ無いでしょう。ちゃちゃ入れてる暇があるなら”良い小説”でも読まれては?
- 親記事No.125スレッドの返信投稿
- board3 - No.131
Re: なんだかなー
- 投稿者:優馬
- 2000年12月07日(木) 19時59分
> 初めてみたけど、みんな「なんだかんだいって田中芳樹が好き」なんですなー。
> あんなヘボ小説のどこがいいんだか…。
>
> 銀英伝のキャラ名とかそらで言える時点で、「批判」なんつっても説得力ない。
> もっといい小説を読んだ方がいいと思います。
ふうん、そういう貴方は、なんでわざわざ「批判」サイトに来ておられるの?
批判サイトにわざわざ来て、書き込みまでしている方に、偉そうなこと言われてもあんまり「説得力ない」んですけどね。(笑)
田中芳樹は私にとっては「宇宙戦艦ヤマト」なんだな。昔、ハマっちまったことが、後から考えると恥ずかしくて仕方がないけど、ある意味愛しい。
ここのサイトの人たちは、「もっといい小説」も読んで、論理的に「田中批判」が出来るようになったから批評という「遊び」をしているわけ。単に「本を読む」という受動的な営為を超えて能動的に遊んでいるのです。この知的遊戯の面白さがおわかりにならないようですから、貴殿とは「孺子、共に語るに足りず」ですな。「もっといい小説」をしっかり読んで、当サイトの面白さがわかるようになったら、またいらっしゃいね。
では。
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- board3 - No.134
悪いか~!
- 投稿者:S.Inoue
- 2000年12月08日(金) 14時08分
> 初めてみたけど、みんな「なんだかんだいって田中芳樹が好き」なんですなー。
> あんなヘボ小説のどこがいいんだか…。
> 銀英伝のキャラ名とかそらで言える時点で、「批判」なんつっても説得力ない。
> もっといい小説を読んだ方がいいと思います。
拙者はミリタリーSFが大好きなんだ~い!
ミリタリーSFが大好きで悪いか~!
だから、宇宙の戦士も読むし、銀河お騒がせ中隊も読むし、オナー・ハリントンシリーズも読むし、ニック・シーフォートシリーズも読むし、レギオンも読むし、無責任艦長タイラーも読むし、星界シリーズも読むし、銀河英雄伝説も読みます。
ほかに面白いミリタリーSFがあったら拙者に教えて下さい。(但し,日本語版)
- 親記事No.125スレッドの返信投稿
- board3 - No.135
追伸: 悪いか~!
- 投稿者:S.Inoue
- 2000年12月08日(金) 14時12分
拙者はレンズマンも読むし、スコーリア戦史を読んでる最中です。
-
- board3 - No.136
『反創竜伝』ってのはアリですか?
- 投稿者:画聖マニの再来(自称)
- 2000年12月08日(金) 20時54分
はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。といっても、
ごく最近からですけど。さっきザ・ベストをちょこちょこと覗いてたんで
すが、ツボにはまる話題が多いです。
「田中芳樹のエンターティメント性」の特集で、させゆうさんの『竜堂四
姉妹』には参りました。(笑)確かにこれはイケてますな。ちょっとこの
ネタで妄想をふくらせてみました。
へっぽこ実験小説企画 『反創竜伝』
1、主人公は「竜堂四姉妹」
竜堂始(23):共和学院の新米女教師。知的で優しい年上美人
竜堂続(19):敬語で喋る毒舌家の女子大生(あんま変わんないや)
竜堂終(15):活発でボーイッシュなロリキャラ。自分のことを
「ボク」というのはお約束(笑)
竜堂余(13):素直でおとなしい正統派(笑)ロリキャラ。
これだけいればどれかは必ず当たる!!・・・かな?(爆)
2、創竜伝に社会批評ははずせません。『反』なので、おもいっきり保守寄りの社会批評を展開し、左翼、進歩派、共産勢力を口を極めて罵倒します。当然中共は最大の批判対象です。(笑)
3、日本は異常に左傾化しており、左翼色の強い「毎朝新聞」(仮名)がトップのシェアを誇っています。当然「3K新聞」(仮名)など影も形もありません。革命が起こってないのが不思議なくらいです。
4、敵のボスは戦後日本左翼界の黒幕、船津忠義!! 日本にプロレタリア革命を起こすために竜種の力を欲しています。
・・・いやー、なんか止まりませんな。なんつーか、書いてるうちに自分
で書いてでも見たくなってきました、保守で愛国者の始さんしかも女!!!(爆笑)バカ話ですいません。
-
- board3 - No.137
2ページ目で挫折した創竜伝
- 投稿者:新参者ですが
- 2000年12月09日(土) 14時23分
銀英伝が面白かったので創竜伝を読んでみたのですが
2ページ目で挫折しました。
1巻2ページ目2行目の
”いくら予報がはずれても倒産しない気象庁のおかげ…”
この一文に、筆舌に尽くしがたい嫌悪感を覚えました。
私は学籍にあったのは理系の学部ですが、
たまに文系で何も分かってないくせに対して調べもせずに
実験動物の虐待反対だとか原子力発電所の建設反対だとか
医歯薬系や物理系研究に安易に絡めて貶める人たちが居まして
その人たちに感じた嫌悪感に似た感情を抱きました。
もっとはっきり言うと、いくら読んでも役に立たない物を書いている
田中芳樹氏の何倍も広く世の中の役に立っている気象庁の仕事に対して
なんちゅういちゃもんつけとんじゃ、という痛憤です。
だいたい、あの地の文は、どういう視点で書いているのでしょうか?
いっそのこと、登場人物の誰かの視点で書かれていれば、
ああ、そういうキャラクターなのだなと判断できますが、
創竜伝の地の文は田中芳樹の主観で描いているように思いました。
もう一つ。
銀英伝なのですが、シェーンコップの台詞に
”精神的糖尿病”という表現があって、ん?と引っかかりましたが
創竜伝では、はっきり地の文に糖尿病云々と書いてますよね。
確か詰めが甘い、楽観的の言う意味の代用で使っておられるようですが
これはかなり糖尿病患者に失礼だと思うし、
そもそもこういう表現を使う田中氏の人間性を疑います。
新参者ですが長文失礼いたしました。