4代目掲示板過去ログ

mixiチェック

投稿ログ353 (No.6149 - No.6163)

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6149

Re:今までの「流れ」

投稿者:774
2004年12月29日(水) 13時25分

で、親発言者氏はどこにいったんでしょうね?
このまま書き込めないフリして逃げるんでしょうか?

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6150

Re:移動要塞論の単純な要旨

投稿者:Night
2004年12月29日(水) 16時20分

 移動要塞の技術問題についてはかなり論議が錯綜した経緯があり、これ以上議論しても得られる所は少ないと思うのですが、以前に言い残したと思えるところもありますので、コメントしたいと思います。

 まず最初に、以下の基本的な事実を明確にしたいと思います。それは、

『(大質量)ワープは、我々の世界の技術を超えた高度なテクノロジーであり、それに関する理論も実験データも持たない我々には、その適用範囲や限界等の詳細について信頼できる結論を出すことができない』

という単純な事実です。
 ガイエスブルク要塞を移動要塞化できたことは、紛れもない作中事実です。しかし、その事実から直ちに『イゼルローン要塞も同じ要領で簡単に移動要塞化できる』という結論を導き出すことはできないのです。何故かと言うと、上に書いたように、我々は本当は(大質量)ワープの詳細な内容について全くと言っていいほど何も知らないので、その適用範囲や限界等について信頼できる結論を出すことができないからです。


> この結論が気に食わない人々は、
> ガイエスブルグ要塞ではワープ可能であるが、
> イゼルローン要塞ではワープ不可能である理由、
> を探すことにやっきになっているわけです。
> しかし、
> 要塞級の質量体が移動可能(ワープ可能)としてしまった以上、
> 質量がたかが数倍程度の違いなど、相対的に見たら小さな差異なんですよ。

 それは違います。
 理論検証も実験も抜きで技術の適用範囲を2倍、3倍にするということを、『相対的に見たら小さな差異なんですよ』の一言で済ませるわけには行かないのです。例を挙げて説明します。
 A社という建築会社が、既存技術を応用して、従来より高層のビルを建てる技術を開発したとします。A社はこの新技術を利用して、高さ400mのビルを建てることに成功しました。
 それを見ていたB社は、その技術の概要を読み取り、パンツァーさんと同様に『たかが数倍程度の違いなど小さな差異』だと考え、高さ800mのビルを建てることに挑戦したとします。B社の試みは成功するでしょうか。
 成功するか失敗するか、その技術の詳細を知らない人間には分かりません。ですが、仮にここでは成功したとします。すると、それを見ていたC社はこう思います。『新技術を使って800mのビルを建てることができた。数倍程度の違いは小さな差異だから、1600mのビルだって建てられるはずだ』。C社の試みは成功するでしょうか。

 これ以上繰り返す必要はないと思います。この論法を繰り返す限り、月に届くようなビルだって建てられることになってしまいます。現実にはそんなことはありえないのです。必ず、どこかで破綻します。
 破綻させないためには、理論検証と実験がどうしても必要なのです。高層ビルを建てる際、どのような問題が存在するのか。新技術は、それらの問題をどのようにクリアしているのか。それ故、その技術の限界はどこまでと言えるのか。それらの調査と確認を行って初めて、『この技術を使えば、1000mまでのビルなら建てる事ができる』というような信頼できる結論を出せるのです。


> 普通に考えてですね、
> ガイエスブルグ要塞ではワープ可能であるが、
> イゼルローン要塞ではワープ不可能である理由、
> を探す、
> ってのは、明らかに不自然なのじゃありませんか?

 イゼルローン要塞がワープ可能である可能性はあります。
 それは、B社が800mのビルに挑戦して成功するかもしれないのと同様です。
 同時に、イゼルローン要塞がワープ不可能である可能性もあります。
 それは、C社が1600mのビルに挑戦して失敗するかもしれないのと同様です。
 我々に言えるのは『ワープ可能であるかもしれないし、不可能であるかもしれない』というひどく曖昧な結論だけです。
 しかし、それはある意味、当然の結果です。
 本当は、ワープについて誰も詳しい事を知らないのです。『知らないものは知らない。分からないものは分からない』という結論が出てくるのは当たり前です。

 むしろ。
 私にはパンツァーさんの自信の方が理解できません。何故、そこまでパンツァーさんは自信満々に可能と考えているのか。その自信は一体何に基づいているのか。
 技術系の仕事をしている身から申し上げれば、

『新技術を導入したシステムを構築したい。その技術の詳細は良く分かってないけど、既に動いているシステムの実例は1つある。処理範囲は数倍に拡大するけど、それくらい小さな差異だよな』

などという仕事が来たとしても、到底、即座に可能とはお答えできません。その技術の内容の調査と、できればある程度の実験をしなければ、引き受けかねます。

 とりあえず、以上です。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6151

Re:今までの「流れ」

投稿者:loas
2004年12月29日(水) 16時44分

冒険風ライダーの味方にご高説たれられてもねえ、
説得力という物がありませんね。

そもそも冒険風ライダーを擁護するのはあなたとバンツァーしか
いないんですけどね。貶めるも何もあれは過去ログ
にある事実ですしね。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6152

とまあこんな風に

投稿者:不沈戦艦
2004年12月29日(水) 17時17分

> 冒険風ライダーの味方にご高説たれられてもねえ、
> 説得力という物がありませんね。
>
> そもそも冒険風ライダーを擁護するのはあなたとバンツァーしか
> いないんですけどね。貶めるも何もあれは過去ログ
> にある事実ですしね。


「ボクちゃんの方が正しいんだよ~」しか言えない訳ですから、レスなんか付けるだけ無駄ってもんでしょ。「巣」(閉まってるけど)に帰った方がいいんじゃないですか?

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6154

まったく度し難いね

投稿者:loas
2004年12月29日(水) 18時23分

そうだねえ、じゃあ冒険風らいだーの方が正しいんだよーとしか
いえない人間にもレス付けるのも無駄ってもんでしょ。
巣の場外乱闘掲示板に帰って二度と出てこないでね。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6155

引っ込んでろや

投稿者:不沈戦艦
2004年12月29日(水) 20時49分

> そうだねえ、じゃあ冒険風らいだーの方が正しいんだよーとしか
> いえない人間にもレス付けるのも無駄ってもんでしょ。
> 巣の場外乱闘掲示板に帰って二度と出てこないでね。

 突然出てきて「イッチョカミ」しか出来ない馬鹿は、ここには要らないんだよね。「教祖様」をコケにし続ける冒険風ライダー氏が憎いのは分からんでもないけどさ、「巣」が閉鎖中で暇だからって遠征して来たところで、お前さんたちのオツムじゃ何やっても無駄だから諦めなって。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6156

相対的の意味

投稿者:パンツァー
2004年12月29日(水) 23時34分

>  理論検証も実験も抜きで技術の適用範囲を2倍、3倍にするということを、『相対的に見たら小さな差異なんですよ』の一言で済ませるわけには行かないのです。例を挙げて説明します。

 核心部分たる「相対的」の意味が正しく伝わってないようですね。もう少し、補足説明を行ってみましょう。

 ここで「相対」としているのは、戦艦等の質量体と要塞級質量体との重量比に比べたら、要塞同士の質量比など、問題にならない程度に小さい、ということです。

 孫引きになりますが、過去の考察ログを見ると、作中には輸送艦の重量が10万トンとか20万トンとかいう記載があるようですね。そこで、多めに見積もって、100万トン(重量トンと仮定)くらいの艦船は、銀英伝世界では普通にワープしているとしましょう。
(艦船に用いられる容積トンと重量トンとの違いが峻別されてないかもしれないが)

ガイエスブルグ要塞は、40兆トンであるとのことでした。
そうすると、100万トンの艦船に対して、4000万倍もの質量を、ガイエスブルグ要塞は持っているわけです。

 4000万倍もの質量の増大に対応して、ワープを可能とすることが、作中で設定されてしまっているわけです。
 4000万倍もの質量増大における技術的困難に比べたら、数倍程度の質量増大における技術的困難などは、相対的に見て、無いに等しいといっているのです。

 Nightさんの上げている400mとか1600mとかのビルの話は、非常に恣意的です。
 現実に、400m級のビルぐらいは存在するわけですから、そこから数倍といったら、これは難しい話ですよね。
 しかしですねえ、400m級のビルの建造技術しかないと思われているところが、いきなり16億m(16万km:400m×4000万)のビルの建造が可能だ、となったら、32億m(2倍)だろうが48億m(3倍)だろうが、可能に見えてきますよ。

 物理学では、天文学とか素粒子とか、桁数の変動規模が大きい分野では一般に、1桁の違い程度は、問題とならないですね。

 繰り返しますが、4000万倍もの質量増大における技術的困難に比べたら、数倍程度の質量増大における技術的困難などは、相対的に見て、無いに等しい、ということです。

必要があればレスしますが、帰省するので、ちょっと先になります。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6157

ヤンの怠慢となる点

投稿者:パンツァー
2004年12月30日(木) 04時26分

 前段部分に対する回答としては不十分だったかもしれないので、追加します。

>  移動要塞の技術問題についてはかなり論議が錯綜した経緯があり、これ以上議論しても得られる所は少ないと思うのですが、

同感です。
そこで、まったく分かりやすい、「移動要塞論」の有利点を、再び列挙しておくことにします。

 イゼルローン要塞の移動化(ワープ移動可能)が実現されれば、ヤン一党は、ラインハルト率いる帝国軍に対して、不敗の抵抗体制を築くことができる。これに対して、これ以外の策は愚作である。イゼルローン要塞に篭っての抵抗は、作中にたびたび登場する質量弾攻撃などに対してまったく無力であるばかりか、帝国艦隊による直接攻撃にも圧倒的な数的劣勢のため対抗しえず、非常に危険な策である。ラインハルトの気が(イゼルローン要塞の攻略前でも攻略失敗後でも)変われば、蓋をされて、手詰まり状態に陥るだけである。
 したがって、イゼルローン要塞の移動化は、ヤンにとっては、第一に優先すべき検討課題であった。イゼルローン要塞の移動化の実現の可否は、ヤン一党の運命を決定的に変更するものであるのだから。
 しかしながら、作中には、ヤンが、イゼルローン要塞の移動化を検討したところが、またくない。補給源に拘束されるためにイゼルローン要塞に篭るという戦略的選択をせざるを得なかったヤンにとって、抜本的な戦略変更を可能とする方策であったにも拘らず。

 No.6156で、質量比4000万倍時ワープの技術的困難に比して、質量比数倍時ワープの技術的困難は無視できる(単純比較で0.0001%程度の困難性?)、と言う話をしましたが、これを検討しないのは怠慢でしょう。
 ヤンは、ほとんど似たようなこと(ガイエスブルグ要塞の移動化)を目の当たりにしているのです。なにも、要塞級質量体のワープなど誰もやっていない世界で、ヤンに、「お前は抜本的戦略変更のために当然イゼルローン要塞の移動化を思いつくべきだった」、などと言う話をしているのではないのですから。

 話のレベル的には、艦船のワープ移動があたりまえの状況における要塞のワープ移動は、コロンブスの新大陸発見などに近いような気がしますね。
 コロンブスの時代は、基本的に沿岸航海であって、既知の港間を、その沿岸沿いに進んだり、地中海のような沿岸地形が既知の海域を横断する程度のものですが、コロンブスは未知のアメリカ大陸周辺の西インド諸島まで航海する実例を示したわけです。この実例が示されると、雪崩のように、旧大陸(ヨーロッパ)・新大陸(アメリカ)間の航海が実現されるようになりましたね。
 別に、帆船の時代に蒸気船で進んだわけでもなく、船の技術に格段の技術的革新があったわけではなく、基本的には運用の偉大なる先駆、ということになりますね。
(銀英伝でシャフトが技術上の問題は無い、と豪語するように)
この種の偉大なる先駆というものは、通例たちまち広がるものです。携帯電話にメール機能やデジカメ機能をつけたとか。ここでも、コンパクト化など、技術上の課題は当然ありますが、組み合わせの改善と、抜本的な新技術の実現とは、技術的革新のレベルが違います。

 上の話に連結すると、ヤンに「この種の偉大なる先駆」になれ、と言っているわけでは全然無く、帆船を蒸気船に進歩させるような「格段の技術的革新」を要するわけでもない、ということです。

(主たる回答は以上です)

 それから、以下の話は、以前のKenさんとの議論の蒸し返しになりそうですね。

> 『(大質量)ワープは、我々の世界の技術を超えた高度なテクノロジーであり、それに関する理論も実験データも持たない我々には、その適用範囲や限界等の詳細について信頼できる結論を出すことができない』

 この話なんですが、これは以前Kenさんとの議論でも提示したように、大質量を問わず、ワープ自体が未知で現代科学による類推も効かない技術ですので、ここで、「適用範囲や限界等の詳細について信頼できる結論を出すことができない」などといい始めると、なにもいえないことになります。
(1997年ワープは不可能と結論された、なんて話があるようですね。例えば「ワープ」「トリビア」で検索されるとヒットします)
 Kenさんに提示した具体例は、もしこのような事を言い出すなら、艦船一般がワープできるという保証すら、ないことになってしまうぞ! というものでした。
 作中には、作中で実際に行われたワープ移動の例がありますが、「適用範囲や限界等の詳細について信頼できる結論を出すことができない」と言うなら、これ以外のワープ移動の実現性についても、確からしい、と言い得ないことになるからです。ヤン艦隊が帝国首都フェザーンを攻略する、などという仮定の戦略を考えること自体、不可能となってしまいます。この仮定の戦略の前提条件として、同盟艦隊のフェザーンへのワープの可能性が問われることになると思いますが、同盟艦隊のフェザーンへのワープの実例が作中に示されていない以上、この前提条件自体が崩れてしまいます。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6158

常人には理解できねえな

投稿者:loas
2004年12月30日(木) 06時24分

冒険風ライダー一味の馬鹿に馬鹿と言われてもな。pgrだな
それに突然横から出てきて茶々いれとか自分勝手な勝利宣言しかしないのはお前だろう腐珍戦艦。さっさと引っ込め

>「教祖様」をコケにし続ける冒険風ライダー氏が憎いのは
すげえな。どこをどう脳内変換すればそんな思考がでてくるんだ?
詭弁のガイドラインの一つ「陰謀だと主張する」そのままだな。
俺がやってるのは真性をつついて遊んでるだけだぜ。憎くはないな、
可哀想だなとは思う。
自分はその程度も理解できない馬鹿だと叫ぶのは楽しいか?
次はどんな馬鹿っぷりをさらしてくれるか楽しみにしてるぜ。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6159

loas氏は常人には見えません。

投稿者:ポルトエシュタード
2004年12月30日(木) 11時33分

>常人には理解できねえな

 ええ、「常人」ならこんな「イッチョカミ」はしないでしょうね。他人様のハンドルネームすらまともに書けない礼儀知らずクンは、迷惑なので消えてください。それか悪たれつく暇があるなら、きっちり内容のあるレスをしなされ。ここは某掲示板のような落書きをするところではないのだから。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6160

全くその通りで、常人には理解できないんだわさ

投稿者:不沈戦艦
2004年12月30日(木) 13時01分

> 冒険風ライダー一味の馬鹿に馬鹿と言われてもな。pgrだな
> それに突然横から出てきて茶々いれとか自分勝手な勝利宣言しかしないのはお前だろう腐珍戦艦。さっさと引っ込め
>
> >「教祖様」をコケにし続ける冒険風ライダー氏が憎いのは
> すげえな。どこをどう脳内変換すればそんな思考がでてくるんだ?
> 詭弁のガイドラインの一つ「陰謀だと主張する」そのままだな。
> 俺がやってるのは真性をつついて遊んでるだけだぜ。憎くはないな、
> 可哀想だなとは思う。
> 自分はその程度も理解できない馬鹿だと叫ぶのは楽しいか?
> 次はどんな馬鹿っぷりをさらしてくれるか楽しみにしてるぜ。


 冒険風ライダー氏を「真性の馬鹿」と規定し、それに何の疑問も抱かず「そんなことは常識だ」と言い張るような連中って、そうはいないからなぁ。「巣」が閉鎖中のここしばらく、「タナウツ」に現れ「イッチョカミ」を繰り返す連中が、全員その「常識」を振り回すのを見れば、どういう連中なのか丸分かりとしか言えんし。最初の「イッチョカミ」である「ROM専」がほざいていたことの中にも、十分それを思わせるものがあるしな。

 これ以上ちょっかい出しても、目的を果たすことはできないから無駄だと思うんだけど。まだやりたいのかい?それに「イッチョカミ」は「芸」としても面白くないよ。「ROM専」以下の「イッチョカミ」どもが出てこなければ、「神楽氏 VS 冒険風ライダー氏」はそれなりの論戦になったかも知れないのに。本当にお前ら邪魔だから、二度と来るなっつーの。


>腐珍戦艦

 えーとな、今までを思い起こすと「フリチン戦艦」とか、「浮沈戦艦」とか、「無人戦艦」とか、「不沈潜水艦」とか色々言われてるけどさ、「腐珍戦艦」呼ばわりする奴は存在自体が下らない馬鹿ばっかだったと記憶している。「馬鹿の歴史がまた一ページ」といったところだな。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6161

Re:相対的の意味

投稿者:Night
2004年12月30日(木) 13時33分

 まだ、論点がうまく一致していないようなので、論旨が上手く伝わらなかった点を中心に再度まとめてみたいと思います。

 まず、ワープに関する知識の問題について。
 議論に際して重要な事があります。それは、分かっている事は分かっている事として、良く分からない事は良く分からない事として、全く分からない事は全く分からない事として、知識をその確からしさと一緒に正しく整理することです。
 銀英伝のワープについて分かっていることも色々あります。例えば、それは銀英伝の世界では比較的ポピュラーな技術であること。戦艦、民間船を問わず宇宙船にはワープエンジンが搭載され、それによって恒星間の航行が一般的に行われている事。宇宙船に乗る人員が生命の危険を特に感じていないらしい事からして、通常のワープ航行は特に危険ではないこと、などです。
 上に挙げた事実は、銀英伝の記述全般から一般に導き出される知識です。私は、これらの知識の確からしさに異を唱えるつもりは全くありません。例えば、同盟艦隊がフェザーンにワープした事はないかもしれませんが、帝国戦艦や民間の商船が航路に沿ってごく普通にフェザーンにワープしています。だったら、同盟戦艦がワープできないと考える理由は特にないので、同盟艦隊はフェザーン攻略をすることもできたでしょう。

 私が前回主張したかった事は『(大質量)ワープは全く未知の技術であり、我々はそれに関する確かな知識を持たないので、その"詳細"について結論を出すことができない』ということです。この"詳細"とは、適用範囲や精度、限界といった、もっと技術の内側に踏み込んだ問題を指します。
 今回の大質量ワープに関して、具体例を挙げます。

・この技術がワープさせることのできる質量の理論的な限界値はどの程度なのか?
・質量が増加した場合、ワープエンジンの出力増加で対応するのか? ワープエンジン数増加で対応するのか?
・大質量ワープは、通常のワープに比べて、どの程度危険なのか?
 その危険度はワープ対象の質量が増加すると、どのように変化するのか?
 (一定値? 比例関係? 指数級数的? それ以外?)
・時空震の問題が帝国側で検討されていたが、具体的にどのような悪影響があるのか?
 質量増加と時空震はどのような関係にあるのか?
・12個のワープエンジンを同時動作させるという技術は具体的にどのようなものか?
 24個、36個、48個とエンジンを増やした場合、難易度はどのように変化するのか?

 上記のような問題は、イゼルローン移動要塞化の実現性について具体的に検討しようと思うなら、避けて通る事はできないものです。しかし、これらについて、我々は理論や実験データといった確かな知識を全く持っていません。根拠とできる確かな知識がないところから、信頼できる結論を出すことはできない、ということを私は言いたいのです。


> >  理論検証も実験も抜きで技術の適用範囲を2倍、3倍にするということを、『相対的に見たら小さな差異なんですよ』の一言で済ませるわけには行かないのです。例を挙げて説明します。
>
>  核心部分たる「相対的」の意味が正しく伝わってないようですね。もう少し、補足説明を行ってみましょう。
>
>  ここで「相対」としているのは、戦艦等の質量体と要塞級質量体との重量比に比べたら、要塞同士の質量比など、問題にならない程度に小さい、ということです。
>
>  孫引きになりますが、過去の考察ログを見ると、作中には輸送艦の重量が10万トンとか20万トンとかいう記載があるようですね。そこで、多めに見積もって、100万トン(重量トンと仮定)くらいの艦船は、銀英伝世界では普通にワープしているとしましょう。
> (艦船に用いられる容積トンと重量トンとの違いが峻別されてないかもしれないが)
>
> ガイエスブルグ要塞は、40兆トンであるとのことでした。
> そうすると、100万トンの艦船に対して、4000万倍もの質量を、ガイエスブルグ要塞は持っているわけです。
>
>  4000万倍もの質量の増大に対応して、ワープを可能とすることが、作中で設定されてしまっているわけです。
>  4000万倍もの質量増大における技術的困難に比べたら、数倍程度の質量増大における技術的困難などは、相対的に見て、無いに等しいといっているのです。
>
>  Nightさんの上げている400mとか1600mとかのビルの話は、非常に恣意的です。
>  現実に、400m級のビルぐらいは存在するわけですから、そこから数倍といったら、これは難しい話ですよね。
>  しかしですねえ、400m級のビルの建造技術しかないと思われているところが、いきなり16億m(16万km:400m×4000万)のビルの建造が可能だ、となったら、32億m(2倍)だろうが48億m(3倍)だろうが、可能に見えてきますよ。
>
>  物理学では、天文学とか素粒子とか、桁数の変動規模が大きい分野では一般に、1桁の違い程度は、問題とならないですね。
>
>  繰り返しますが、4000万倍もの質量増大における技術的困難に比べたら、数倍程度の質量増大における技術的困難などは、相対的に見て、無いに等しい、ということです。
>

 上のような主張を聞かされてもなお、私に言えることは変わりません。
『ある新技術により、従来の技術の適用範囲を4,000万倍に拡大できた』ことが事実であっても、それは『その技術を使えば適用範囲を8,000万倍、12,000万倍に拡大できる』ことを証明した事にはなりません。『従来の範囲を何倍に拡大したか』ということと、『その技術自体の限界はどこにあるのか』ということは、本来、全く別の問題だからです。
 パンツァーさんはこの二つを同一視して『可能に見えてきますよ』の一言で済ませていますが、これがその感覚的な一言で済ませられる問題なら、証明のための理論も実験も必要なくなり、科学者も技術者も随分楽になると思います。

 なお、前回挙げたビルの例は単なる一例です。お望みであれば、出発点となるA社のビルの高さを16万kmにしても構いません。B社はそれを見て32万kmのビルに挑戦するでしょう。C社は64万kmに挑戦するでしょう(もう月軌道を突破してますが……)。あくまで例えに出した話ですから、初期値が何であろうと構わないのです。いずれにせよ、『数倍程度の違いなど、相対的に見たら小さな差異』という荒っぽい論法の先にあるのが無限ループの繰り返しの果ての破綻であるという結論に変わりはありません。
 あるいは、計算機の性能の方が例として分かりやすいかもしれません。この分野にLSI技術がもたらした革新は非常に大きなものであり、現代の計算機は、第一世代の計算機に対して、数百万から数千万倍の性能を持っています。
 では、Pentium4の2GHzを作る技術があれば、4GHz, 6GHzのCPUも作れるのか?
 そんな事はないのです。技術のもたらした革新と、その技術自体の限界は、本来別の問題であるからです。


 最後になりますが。
 ここから先は大質量ワープの詳細に少し踏み込んだ話になるので、私の推測が幾分混じっています。それを前提に割り引いてお聞きください。
 大質量ワープの詳細についても、分かっている事が少しあります。それは、ガイエスブルク要塞をワープさせる為に取り付けられたワープエンジンは12個であり、大質量ワープとは、それら12個のワープエンジンを完全に同時作動させる事によって行われる、ということです。
 つまり、単純に考えれば、1個のワープエンジンは、ガイエスブルク要塞の1/12をワープさせる力を持っているということになります。1個のエンジンによるワープは既存技術の範囲ですから、既存のワープ技術の確認できる最大ワープ質量は3.3兆トンです。
 パンツァーさんは艦船と要塞の質量比から拡大範囲を4,000万倍とされていますが、この計算によれば、拡大範囲は単に12倍となります。
 こういう考え方もある、ということで。

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6162

Re:ヤンの怠慢となる点

投稿者:タグチ
2004年12月30日(木) 15時30分

パンツァー様

ROMに徹しており初登場ですが横レス失礼します。

> >  移動要塞の技術問題についてはかなり論議が錯綜した経緯があり、これ以上議論しても得られる所は少ないと思うのですが、
>
> 同感です。
> そこで、まったく分かりやすい、「移動要塞論」の有利点を、再び列挙しておくことにします。
>
>  イゼルローン要塞の移動化(ワープ移動可能)が実現されれば、ヤン一党は、ラインハルト率いる帝国軍に対して、不敗の抵抗体制を築くことができる。これに対して、これ以外の策は愚作である。イゼルローン要塞に篭っての抵抗は、作中にたびたび登場する質量弾攻撃などに対してまったく無力であるばかりか、帝国艦隊による直接攻撃にも圧倒的な数的劣勢のため対抗しえず、非常に危険な策である。ラインハルトの気が(イゼルローン要塞の攻略前でも攻略失敗後でも)変われば、蓋をされて、手詰まり状態に陥るだけである。
>  したがって、イゼルローン要塞の移動化は、ヤンにとっては、第一に優先すべき検討課題であった。イゼルローン要塞の移動化の実現の可否は、ヤン一党の運命を決定的に変更するものであるのだから。
>  しかしながら、作中には、ヤンが、イゼルローン要塞の移動化を検討したところが、またくない。補給源に拘束されるためにイゼルローン要塞に篭るという戦略的選択をせざるを得なかったヤンにとって、抜本的な戦略変更を可能とする方策であったにも拘らず。
>
>  No.6156で、質量比4000万倍時ワープの技術的困難に比して、質量比数倍時ワープの技術的困難は無視できる(単純比較で0.0001%程度の困難性?)、と言う話をしましたが、これを検討しないのは怠慢でしょう。
>  ヤンは、ほとんど似たようなこと(ガイエスブルグ要塞の移動化)を目の当たりにしているのです。なにも、要塞級質量体のワープなど誰もやっていない世界で、ヤンに、「お前は抜本的戦略変更のために当然イゼルローン要塞の移動化を思いつくべきだった」、などと言う話をしているのではないのですから。

ご自身も指摘されている通り、「作中には、ヤンが、イゼルローン要塞の移動化を検討したところが全く無い」と言うのが要点ではないでしょうか。
作中の記述、出来事から判断すると確かに、帝国軍はガイエスブルグ要塞を実戦に投入できるレベルまで移動化させ得る技術を持っていました。ではイゼルローンはどうか?
ガイエスブルグでは確かに移動要塞を可能としましたが、イゼルローン若しくはそれに等しい質量を移動化させたと言う記述はありません。
ワープの技術的困難性が自身の質量に起因するとしても少なくとも数倍の差があるイゼルローン要塞をガイエスブルグと同列に扱うのは技術的に無理がありすぎると思います(もちろん主観的意見なのですが)
仮に帝国軍に技術的なアドバンテージがあるとしイゼルローン要塞を移動化させ得たとしても同盟軍には可能かどうか、それが問題です。
帝国軍に出来た事が必ずしも同盟軍に出来たとは云えないでしょう。
あくまで要塞の移動化を実現し得たのは帝国軍であったと言うのが重要なポイントだと考えられます。
その帝国軍にした所で数倍の質量を持つイゼルローン(≒相当の質量)を移動化させた記述はありません。
であるならばガイエスブルグに匹敵する質量をワープさせた事も無ければ、イゼルローンの質量を移動さた実績も無い(記述)同盟に、
イゼルローン要塞を移動化させる事が可能でしょうか?
つまり同盟側はそのような要塞級の質量を移動化させる技術を持ち得なかったと言うのが自然な考え方ではないでしょうかと思われます。

だとするならば結局同盟側で、ガイエスブルグ、イゼルローン級に匹敵する質量をワープさせたと言う記述が無い限り
ヤン一党がイゼルローンを移動化させ得る可能性は無かったと考えるのが自然だと思われます。好意的に解釈するなら移動化の検討を行うのも技術的な困難性から選択肢となりえなかったと思われます。



>  話のレベル的には、艦船のワープ移動があたりまえの状況における要塞のワープ移動は、コロンブスの新大陸発見などに近いような気がしますね。
>  コロンブスの時代は、基本的に沿岸航海であって、既知の港間を、その沿岸沿いに進んだり、地中海のような沿岸地形が既知の海域を横断する程度のものですが、コロンブスは未知のアメリカ大陸周辺の西インド諸島まで航海する実例を示したわけです。この実例が示されると、雪崩のように、旧大陸(ヨーロッパ)・新大陸(アメリカ)間の航海が実現されるようになりましたね。
>  別に、帆船の時代に蒸気船で進んだわけでもなく、船の技術に格段の技術的革新があったわけではなく、基本的には運用の偉大なる先駆、ということになりますね。
> (銀英伝でシャフトが技術上の問題は無い、と豪語するように)
> この種の偉大なる先駆というものは、通例たちまち広がるものです。携帯電話にメール機能やデジカメ機能をつけたとか。ここでも、コンパクト化など、技術上の課題は当然ありますが、組み合わせの改善と、抜本的な新技術の実現とは、技術的革新のレベルが違います。
>
>  上の話に連結すると、ヤンに「この種の偉大なる先駆」になれ、と言っているわけでは全然無く、帆船を蒸気船に進歩させるような「格段の技術的革新」を要するわけでもない、ということです。
>
> (主たる回答は以上です)
>
>  それから、以下の話は、以前のKenさんとの議論の蒸し返しになりそうですね。
>
> > 『(大質量)ワープは、我々の世界の技術を超えた高度なテクノロジーであり、それに関する理論も実験データも持たない我々には、その適用範囲や限界等の詳細について信頼できる結論を出すことができない』
>
>  この話なんですが、これは以前Kenさんとの議論でも提示したように、大質量を問わず、ワープ自体が未知で現代科学による類推も効かない技術ですので、ここで、「適用範囲や限界等の詳細について信頼できる結論を出すことができない」などといい始めると、なにもいえないことになります。
> (1997年ワープは不可能と結論された、なんて話があるようですね。例えば「ワープ」「トリビア」で検索されるとヒットします)
>  Kenさんに提示した具体例は、もしこのような事を言い出すなら、艦船一般がワープできるという保証すら、ないことになってしまうぞ! というものでした。
>  作中には、作中で実際に行われたワープ移動の例がありますが、「適用範囲や限界等の詳細について信頼できる結論を出すことができない」と言うなら、これ以外のワープ移動の実現性についても、確からしい、と言い得ないことになるからです。ヤン艦隊が帝国首都フェザーンを攻略する、などという仮定の戦略を考えること自体、不可能となってしまいます。この仮定の戦略の前提条件として、同盟艦隊のフェザーンへのワープの可能性が問われることになると思いますが、同盟艦隊のフェザーンへのワープの実例が作中に示されていない以上、この前提条件自体が崩れてしまいます。

結局、この移動要塞論は同盟軍に要塞レベルの質量を移動化させ得た記述が無い限りその後の議論はなんら意味の無いものではないでしょうか。
要塞論否定派が納得し得ないのは、ガイエスブルグの只一例をもって果たして他に適用できるかどうか納得できるかどうかだと思われます。
それを乗り越えない限り、移動要塞の有効性を論じることに意味は無いのです。

もっとも逆説的には、ヤン一党の移動要塞を論ずるよりもライハンルト陣営の移動要塞論の方がはるかに現実的ではないでしょうか

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6163

Re:ヤンの怠慢となる点

投稿者:ナマケモノ4世
2004年12月31日(金) 02時17分

同盟軍がイゼルローン要塞を移動要塞にしなかったのは危険が大きいからではないでしょうか。原作でもたしかうまくいかないと消滅する危険があるといっていたと思います。帝国軍ならまあガイエスブルグ要塞の時のデーターがありますからまだ良いですが
同盟軍は当然一からはじめることになります。同盟軍はイゼルローン要塞消滅という事態を招きかねないこのような計画を実行できなかったのではないでしょうか?帝国軍はガイエスブルク要塞が消滅しても別の要塞で実行するか別の作戦を考えればよいですが、同盟軍はまイゼルローン要塞消滅という事態になったらそれは即国家存亡の危機に直結します。
それに私は移動要塞がそんなに自由に運用できるものなのか疑問に思います。消滅の危険が一度の移動成功で払拭されたかどうかわからないからです。イゼルローンにただ移動できれば良いのと艦隊のように自由に運用できるのとはイコールでは無いように思います。
それに移動要塞は原作でもわかる通り移動中に攻撃されると意外ともろいもののようです。
あくまで移動要塞は要塞攻撃用の攻城兵器としてのみ有効なものだと思います。

mixiチェック