- 親記事No.6368スレッドの返信投稿
- board4 - No.6370
Re:「イゼルローン攻略」の疑問
- 投稿者:S.K
- 2005年03月20日(日) 23時46分
>TOXINさん
はじめまして。
>
> いきなりですが前々から疑問に思ってたことなんですが・・
>
> 帝国首都から重要な連絡事項をたずさえて、ブレーメン型軽巡洋艦
> 一隻がイゼルローンに派遣されたが、回廊内において敵の攻撃を受け、
> 現在逃走中。イゼルローンよりの救援を望む (1巻125P)
>
> ここがイマイチわかんないのです。
> これイゼルローンより帝国側に同盟艦隊がいて、巡洋艦をオーディン
> 側から追っかけた、てコトでしょうか・・?けどイゼルローンより
> 帝国側に同盟艦隊がいるてのは不自然ですよねえ・・
>
> 逆に同盟艦隊は同盟領にいるとなると・・オーディンからの来たハズの
> 巡洋艦が同盟側から来る・・やっぱヘンですよねえ・・
>
これは問題ないのです。
ヤンが書いた脚本によるシェーンコップ演じる帝国士官は
「同盟軍は回廊超え以外の画期的な越境手段を開発したらしい。説明を聞いてくれ」
と話しておりますので『別件の連絡事項を携えた特使艦が画期的方法で侵攻してきた同盟艦隊を発見、辛うじて逃げ延びてきた』でも『画期的方法で侵攻してきた同盟艦隊によりすでに帝国は大打撃を蒙っており、その事を知らせるために撃沈覚悟で送り出された特使艦が何とかたどり着いた』でも敵国領内で攻撃された説明は可能です。
TOXINさんの疑問解決になっていれば良いですが。
- 親記事No.6338スレッドの返信投稿
- board4 - No.6371
Re:お返事ありがとうございます
- 投稿者:ぽちょむきん
- 2005年03月21日(月) 10時15分
> というか、大学では始式の試験を俺は何回も受けましたし、高校でも歴史は同様でした。別にその後の受験に困りませんでしたし、まきしまさんのような不正をする人はいませんでした。(僕の知る限りですが)その試験方式が当然とは思いませんが、「受験に役立たない」、「不正が横行する」だけの理由というのは少し納得がいかないのです。
ああ、結局はこういう事が言いたかったとw
ずいぶんと長かったですね、ここまで至るのに。
まぁ「もう社会人」さんの知る限りでしょうね、
不正をしなかった人、というのは。
- 親記事No.6338スレッドの返信投稿
- board4 - No.6372
Re:お返事ありがとうございます
- 投稿者:もう社会人
- 2005年03月21日(月) 13時15分
> > というか、大学では始式の試験を俺は何回も受けましたし、高校でも歴史は同様でした。別にその後の受験に困りませんでしたし、まきしまさんのような不正をする人はいませんでした。(僕の知る限りですが)その試験方式が当然とは思いませんが、「受験に役立たない」、「不正が横行する」だけの理由というのは少し納得がいかないのです。
>
> ああ、結局はこういう事が言いたかったとw
> ずいぶんと長かったですね、ここまで至るのに。
> まぁ「もう社会人」さんの知る限りでしょうね、
> 不正をしなかった人、というのは。
>
まきしまさんのようなレベルの不正をする人はいませんでした、ということです。カンニングや机に勉強させている人はたくさんいました。始方式でも他の形式でも。
しつこいようですが、どんな試験形態でも不正は出ます。それを気にしていたらそれこそ魔女狩りになります。誤解を恐れずに言えば、不正をするのも能力のうちです。やりすぎれば当然他の人々の反感を買うのですし、カンニングするのもノートかりるのも人脈やその他の能力がないとかりるばかりでは当然反感かいますしね。
ぱちょむきんさんやまきしまさんはカンニングとか不正行為したことありますか?ちなみに僕はあります。なつかしい。
- 親記事No.6368スレッドの返信投稿
- board4 - No.6373
Re:「イゼルローン攻略」の疑問
- 投稿者:TOXIN
- 2005年03月22日(火) 23時08分
> >TOXINさん
>
> はじめまして。
> >
> > いきなりですが前々から疑問に思ってたことなんですが・・
> >
> > 帝国首都から重要な連絡事項をたずさえて、ブレーメン型軽巡洋艦
> > 一隻がイゼルローンに派遣されたが、回廊内において敵の攻撃を受け、
> > 現在逃走中。イゼルローンよりの救援を望む (1巻125P)
> >
> > ここがイマイチわかんないのです。
> > これイゼルローンより帝国側に同盟艦隊がいて、巡洋艦をオーディン
> > 側から追っかけた、てコトでしょうか・・?けどイゼルローンより
> > 帝国側に同盟艦隊がいるてのは不自然ですよねえ・・
> >
> > 逆に同盟艦隊は同盟領にいるとなると・・オーディンからの来たハズの
> > 巡洋艦が同盟側から来る・・やっぱヘンですよねえ・・
> >
>
> これは問題ないのです。
> ヤンが書いた脚本によるシェーンコップ演じる帝国士官は
> 「同盟軍は回廊超え以外の画期的な越境手段を開発したらしい。説明を聞いてくれ」
> と話しておりますので『別件の連絡事項を携えた特使艦が画期的方法で侵攻してきた同盟艦隊を発見、辛うじて逃げ延びてきた』でも『画期的方法で侵攻してきた同盟艦隊によりすでに帝国は大打撃を蒙っており、その事を知らせるために撃沈覚悟で送り出された特使艦が何とかたどり着いた』でも敵国領内で攻撃された説明は可能です。
> TOXINさんの疑問解決になっていれば良いですが。
>
長年の疑問がアッサリと!!
S.Kさんありがとうございます!!
もっとよく読め俺(T-T)
- 親記事No.6338スレッドの返信投稿
- board4 - No.6374
Re:お返事ありがとうございます
- 投稿者:ぽちょむきん
- 2005年03月23日(水) 10時53分
私も小学校時代で、何回かやりました。
ただ中学や高校になると、笑って済ませられない事ですので、
見つかった時のリスクを考えると、面倒でも勉強はしました。
まぁ実際、私が始のテスト方式を聞いたら、勉強のできる奴に、
ノート借りて、写して一丁あがり、で遊びまわるかも・・。
先生が「不正するのも能力のうち」と割り切っていたら、
ちと悲しいものもありますし・・。
-
- board4 - No.6375
うがった見方かもしれませんが
- 投稿者:イッチー
- 2005年03月23日(水) 19時08分
以前、こちらによく書き込ませていただいたイッチーと申します。
田中芳樹氏の作品を私は全部読んでいるわけではなく、特にこちらで問題になっている「創竜伝」は1巻も読んでいないのですが、みなさまの書き込みを拝見すると、田中氏は左翼的な思考の持ち主のようです。
そのことを念頭に置きながら、「銀河英雄伝説」の世界観について考えたとき、ふと次のような考え方が浮かびました。
一般的に、帝国=専制国家=ソ連、同盟=民主主義国家=アメリカというイメージで捉えられています。こちらのサイトでは同盟=共産主義国家という捉えられ方をするご意見もありましたが、それでも帝国=専制君主国家で、専制君主国家と共産主義国の不毛な戦いが銀河英雄伝説の世界と捉えられていたと思います。
しかし、私は帝国=アメリカ、同盟=ソ連ではないかと思うのです。左翼的な考えの持ち主と言われる(それもこちらの書き込みを拝見すると、大変偏った左翼)田中氏にとって、社会主義=民主主義ではなかったのかと思われるのです。また、帝国と同盟の国力比も銀河英雄伝説が最初に発表された1980年代のアメリカとソ連の国力比のイメージと重なるような気がします。さらに、同盟の国家元首が最高評議会議長と呼ばれたり、社会主義国的な役職名とかが多いと言うのは既に何度もこちらで指摘されていると思います。
ですから、同盟の退廃はアメリカ民主主義に対する警鐘ではなく、当時の社会主義国に対する警鐘だったのではないでしょうか?すなわち、長征1万光年を敢行した建国者(レーニン、毛沢東など)の理想を忘れている為政者(ソ連ではブレジネフ、中国では鄧小平か?)、無謀な対外侵略(アフガニスタン侵攻)などを批判し、社会主義の理想を取り戻せと言いたかったのではないでしょうか。(現在ではレーニン、毛沢東の理想と言ったところで笑止ですが)そう考えると、田中氏はソ連の崩壊を予知していたことになり、ある意味慧眼です。(ヨブ・トリューニヒトはゴルバチョフか?)
アメリカが帝国というのは奇異に思われるかもしれませんが、社会主義者にとって、アメリカは帝国主義国家であり、まやかしの民主主義国家でしかありません。宇宙全域の支配を企む銀河帝国は世界支配を企むアメリカ帝国主義(笑)を意味し、社会問題を噴出させて、ルドルフの支配下に落ちた銀河連邦がベトナム戦争後の社会問題を解決できずに、新保守主義の台頭を許したアメリカ社会を意味し、レーガン登場後のアメリカを念頭に銀河帝国を田中氏はイメージしたのではないでしょうか。(そうすると、レーガンがルドルフ大帝か?)劣悪遺伝子排除法は、有色人種を差別し、社会保障制度が不備なアメリカ社会に対する痛烈な風刺のように思えます。
帝国・同盟の狭間で巧みに経済的繁栄を謳歌するフェザーンは言うまでもなく日本です。フェザーンは銀河帝国の自治領ですが、このような設定に「日本はしょせん、アメリカ帝国の自治領に過ぎない」という田中氏の皮肉が見て取れます。フェザーンを裏で操る地球教は、田中氏が目の敵にする国家主義者たちで、地球教の教義が時代遅れであるように、日本の国家主義者(国粋主義者)の存在も時代遅れで、敗戦直後のようにアメリカの進歩派あたりが日本の国家主義者たちを成敗してくれないかという願望が、銀河帝国による地球教本部征伐の描写に現れたのではないかと思います。
田中氏の思想に関しては、彼が大好きな中国史に関する知識などを勘案しないといけない点もありますが、二極の対立という銀河英雄伝説の世界観自体が作品発表当時の冷戦体制的な発想だと思うので、上記のような考え方をしてみました。
- 親記事No.6368スレッドの返信投稿
- board4 - No.6376
Re:「イゼルローン攻略」の疑問
- 投稿者:あらいぐま
- 2005年03月24日(木) 09時53分
> > >TOXINさん
> >
> > はじめまして。
> > >
> > > いきなりですが前々から疑問に思ってたことなんですが・・
> > >
> > > 帝国首都から重要な連絡事項をたずさえて、ブレーメン型軽巡洋艦
> > > 一隻がイゼルローンに派遣されたが、回廊内において敵の攻撃を受け、
> > > 現在逃走中。イゼルローンよりの救援を望む (1巻125P)
> > >
> > > ここがイマイチわかんないのです。
> > > これイゼルローンより帝国側に同盟艦隊がいて、巡洋艦をオーディン
> > > 側から追っかけた、てコトでしょうか・・?けどイゼルローンより
> > > 帝国側に同盟艦隊がいるてのは不自然ですよねえ・・
> > >
> > > 逆に同盟艦隊は同盟領にいるとなると・・オーディンからの来たハズの
> > > 巡洋艦が同盟側から来る・・やっぱヘンですよねえ・・
> > >
> >
> > これは問題ないのです。
> > ヤンが書いた脚本によるシェーンコップ演じる帝国士官は
> > 「同盟軍は回廊超え以外の画期的な越境手段を開発したらしい。説明を聞いてくれ」
> > と話しておりますので『別件の連絡事項を携えた特使艦が画期的方法で侵攻してきた同盟艦隊を発見、辛うじて逃げ延びてきた』でも『画期的方法で侵攻してきた同盟艦隊によりすでに帝国は大打撃を蒙っており、その事を知らせるために撃沈覚悟で送り出された特使艦が何とかたどり着いた』でも敵国領内で攻撃された説明は可能です。
> > TOXINさんの疑問解決になっていれば良いですが。
> >
> 長年の疑問がアッサリと!!
> S.Kさんありがとうございます!!
> もっとよく読め俺(T-T)
- 親記事No.6105スレッドの返信投稿
- board4 - No.6377
Re:「遠距離」と「近距離」からの大質量兵器攻撃の相違と疑問点
- 投稿者:平松重之
- 2005年03月24日(木) 17時23分
>冒険風ライダーさん
<前にも言いましたけど、「【軌道上を自由に動く】アルテミスの首飾り」でさえ避けることができず、しかも攻撃が回避される可能性を攻撃側が考慮どころか眼中にもないかのような態度を取る質量弾攻撃を、本来そんな機能がなく、それも作中で移動要塞に60万㎞の距離まで肉薄された前科のある静止要塞がかわせるとはとても思えないのですけどね~。第一、星系の制宙権を握っていようがいまいが、それだけで直ちに「【軌道上を自由に動く】アルテミスの首飾り」の回避能力が自動的に鈍化ないしは無力化するわけではないでしょうに。>
自分は「行動範囲や回避能力に制限がある『首飾り』の欠点を補う存在であった第十一艦隊が失われた事により、クーデター派はバーラト星系における制宙権を失い、ヤン艦隊の接近を容易に許してしまった」という事を言いたかったのであり、制宙権を握れば「『アルテミスの首飾り』の回避能力が自動的に鈍化ないしは無力化する」などと思っているわけではありません。
それに、どうも上の文章を読んだ限りでは、自分の意見である「近距離からの攻撃への疑問」と「遠距離からの攻撃への疑問」に対してのご意見がごっちゃになっているように見えるのですが(これについては「アルテミスの首飾り」関連の話題に少し深入りしてしまった自分にも責任がありますが)。
遠距離からの大質量兵器攻撃への疑問
・「アルテナ星系から程遠い遠距離からの質量兵器攻撃の場合は、曲がりくねった回廊内を抜けるのは不可能に近いし、万一奇跡的に抜けれても質量兵器の存在は要塞に察知されているだろうから、要塞の回避能力、や艦隊及びトゥールハンマーなどでの迎撃を織り交ぜて迎え撃つ余裕が充分にある」
近距離からの大質量兵器攻撃への疑問
・「アルテナ星系内という近距離まで近付かれて質量兵器攻撃を行われれば、確かに回避するのは困難だと思われるが、それ以前に戦争における情報を重要視するヤンならば衛星や哨戒艦隊による索敵なども念入りに行わせるだろうし、一個艦隊を擁し、アルテナ星系内における制宙権を確保出来る立場にあるヤン一党がそれほどの近距離まで敵の接近を許すとは思えない」
と言うのが自分の意見です。
救国軍事会議の「アルテミスの首飾り」の場合は、その行動限界を補うべき艦隊戦力はドーリア星域で失われ、制宙権を確保出来なかったのは明白なので、容易に「首飾り」の近距離まで近付く事の出来る状況であった事は納得が出来るのです。
一方、ヤン一党のイゼルローン要塞の場合は、要塞は一個艦隊を擁していますし、ヤン艦隊はこの宙域での戦闘に慣れており、司令官であるヤン自身も情報を何より重要視していましたし、作中で「回廊の特殊な地勢を利用し」た戦法をいくつか考案し、実施もしています(雌伏篇第八章Ⅳ、ノベルズ版三巻P209)ので、アルテナ星系における制宙権をイゼルローンは確保しており、大質量兵器による攻撃を察知した場合、そのような近距離まで近付けるかどうかは疑問であるという事ですね(「要塞対要塞」の場合についての意見は、以前の議論及び下の記述で申し上げている通りです)。
つまり、「近距離からの大質量兵器攻撃」については、近距離まで接近して発射した後の結果を疑っているのではなく、それを実施に持ち込むまでが困難なのではないか?と申し上げているわけです。
<たとえば、「アルテミスの首飾り」が全く動くことのできないように、複数の小艦隊群が軍事衛星のひとつひとつを牽制するなり攻撃をかけるなりして動きを封じていた、とでもいうのならばまだ理解できるのですけど>
余談になりますが、道原かつみ氏のコミックス版銀英伝(第十巻、徳間書店)での「アルテミスの首飾り」は原作とは異なり、まさに上記のような作戦で破壊されています。同盟中から集めてきた軍事衛星に「首飾り」を攻撃させ、「首飾り」がそれらの軍事衛星を破壊している隙に別方向から氷塊を発射して破壊するという内容でした。
<あのですね、ラインハルトとシャフトは「要塞をもって要塞に当たらせる」ということを「前提に」移動要塞計画を発動しているわけですよね? そのプランが敵側の事前迎撃によって妨げられる、などという事態がもし想定されるのであれば、それは移動要塞実用化の際に何度も言及されていた「エンジン同期の問題」と同じかそれ以上に「事前に対処法が検討【されていなければならない】」事項であるはずではありませんか。固定観念だろうが何だろうが、それすらも全く検討しなかった時点で、ラインハルトはこの移動要塞論で私が想定している以上のバカ決定なのですが、それで良いというわけなのですか?
第一、「あの」ラインハルトが(当時イゼルローンに不在であることを知らなかった)ヤンを相手に「単純に「移動要塞の火力と装甲」を持ってすれば、要塞には簡単に接近出来るだろう」と考えていた、などという想定は、銀英伝の世界観からも、ラインハルト自身のキャラクター設定から見ても大きく逸脱しているではありませんか。ラインハルトはヤンを「誰よりも高く」評価していたのですし、ラインハルトが仮にも「戦争の天才」などと呼ばれていたのは、そのような固定観念とは無縁に、柔軟かつ的確な政治的・軍事的判断ができる存在だからだと「作中では」言われていたのではないのですかね? 作品やキャラクターを擁護するつもりで、より致命的かつ痛恨の大ダメージを与えてしまっては意味がありますまい。
そもそも、他ならぬ私自身がこの一連の議論の最初から一貫して主張しているのは、「要塞および移動要塞の最強の武器は無限の自給自足能力にあり、特にそれを移動可能とする移動要塞の潜在的脅威は計り知れない。にもかかわらず、【アレだけ補給の問題に言及しながら】、そのことに全く気づきもしなかったヤンおよびラインハルトは救いようのない愚か者である」というものなのであって、平松さんの想定は私の主張を全面的に受け入れた上での「開き直り」の類にしかなっていないのですよ。銀英伝の擁護どころか、私の主張に対する反論としてすらもマトモに機能してはいないわけで、二重の意味で問題があると思いますけどね。
本当に移動要塞や質量弾攻撃に対するラインハルト側の認識や行動を擁護したいのであれば、これに関してもまた「ラインハルトはバカだった」的な結論に到達する可能性がない上での合理的な理由をもってくるべきです。>
別に開き直ったつもりはありません。冒険風ライダーさんの上記のようなご主張は、以前の議論の時にも拝見した覚えがあり、それを承知の上で書き込みました。自分の見解は冒険風ライダーさんとはまた異なります。
ラインハルトが「戦争の天才」と呼ばれ、それに相応しい能力と業績を示したのは紛れもない作中事実ですが、
「ラインハルトは事前に移動要塞のエンジンの脆弱性を見抜けなかった。あるいは見抜いていたとしても、その点をシャフトやケンプ、ミュラーらに対し指摘しなかった」
「ラインハルトはケンプやミュラーに対し、移動要塞を質量兵器として用いる事を当初から指示しなかった」
という移動要塞作戦時におけるラインハルトの不手際もまた、歴然たる作中事実です。
この二つの作中事実を矛盾なく並存させるため、
「ラインハルトという天才もまた、正統派の用兵家が移動要塞に対して抱く先入観から完全には逃れ得ていなかったが、それはラインハルトの天才性を全否定するものではないと、銀英伝世界では認識されている」と自分は結論付けたわけです。現実世界でも、歴史上「名将」「名政治家」「天才」と呼ばれる人間たちが、とんでもない失敗、誤断、見落としをしでかした事例など、探せばいくらでもありますしね。
それゆえ、「正統派の用兵家が移動要塞に対して抱く先入観」から完全には逃れられなかったラインハルトが「移動要塞の火力と装甲」を持ってすれば、要塞には簡単に接近出来るだろう」と考えてしまったとしても、それはラインハルトに対する批判材料にはなり得ても、彼の作中における天才性やキャラクター(および作品)設定を否定する要素にはなり得ない、というのが自分の見解です。
「だとしたらラインハルトやヤンが移動要塞戦略やイゼルローン質量兵器攻撃について検討しなかった事はどうか。これらも、実施出来るのに気付かなかったとしてもラインハルトやヤンの天才性を否定する要素にはなり得ないと思うか」
というご意見もあるかもしれませんが、これらについては「補給の重要性は作中でしばしば語られている」「ヤン自身も質量兵器攻撃を行った実績がある」といった作中事実から考えれば、気付かなければ作中記述に確実に矛盾すると思いますので、自分としては「移動要塞戦略やイゼルローン質量兵器攻撃には実施出来ない理由があったのでは?」という前提の元、懐疑的なスタンスに立ってみたわけです。
<「途中まで有人制御航行を行い、軌道修正を行いつつ、ギリギリの段階で【全エンジンを停止し、宇宙空間をひたすら飛行している隕石と同じように慣性で航行させ】た上で脱出する」
「無人艦の遠隔コントロールによる航行で、軌道修正を行いつつ、【ある程度加速がついてきたところで全エンジンを停止し、宇宙空間をひたすら飛行している隕石と同じように慣性で航行させ】る」
今までの私の主張を掛け合わせても別に何も矛盾は生じませんが、これのどこが問題なのですか?>
上でも申し上げた通り、アルテナ星系内という「近距離」であれば、自分としても上記のようなご意見には異論はありません。
ただ、アルテナ星系から遠い、回廊内からなどの「遠距離」の場合は、「有人制御航行」や「無人艦の遠隔コントロール」などで回廊を抜けようとしても、イゼルローン要塞へ慣性航行のみで辿り着ける衝突コースのはるか手前で、接近を察知して要塞から出撃してきた艦隊にエンジンを破壊されてしまうのではないか?という事なのです。あるいは姿勢制御システムで公転速度を調節して恒星アルテナの反対側に隠れ、衝突コースの選択肢をを著しく狭めた上で迎撃するといった手も考えられます。
<事前に小惑星の表層部に艦艇群を貼り付けておいて要塞ごとワープ&通常航行を行い、敵艦隊が近づいてきたら要塞から離れて迎撃に移る、で特に問題はないのではありませんか? これならば速度も維持できますし、迎撃側が移動要塞ないしは小惑星爆弾を事前に発見する時点で、攻撃側もまた敵艦隊の出現を事前に察知しえるわけですから、条件はどちらも全く一緒です。>
上記のような案は自分も考えたのですが、その場合、移動要塞のワープ時に発生する「時空震」が問題になるのではないでしょうか?イゼルローン回廊にガイエスブルク移動要塞がワープしてきた際、三〇〇光秒先にいた同盟軍哨戒部隊は、慌てて後退していますが、それでもなお時空震の余波を受けています(雌伏篇第六章Ⅰ、ノベルズ版三巻P139下段)。三〇〇光秒以上先(九〇〇〇万キロ以上)ですら余波を感じるほどですから、「震源」であるガイエスブルク移動要塞の近辺は、想像を絶する振動が走っている事は想像に難くありません。移動要塞の要塞外壁は耐えられても、「小惑星の表層部に」脱着が比較的容易なアンカー(錨)などを使って「貼り付」いているだけの「艦艇群」の対衝撃システム程度で、移動要塞の強烈な振動に耐えられるのでしょうか?
こういう場合、SF的にはワープ時に時空震などから艦体を守るためにバリアのようなものを展開するものなのですが、小説を読み返してみた限りではそれらしい記述が見当たらないんですよね。もしそういうバリアがあったとしても、大質量兵器を守るバリアは、貼り付いている艦隊をフォローするだけの圏内を持っているのか?もしなかったとしたら、艦レベルでのバリアで大質量兵器の起こす時空震に耐えられるのか?など、疑問は尽きません。
まあ、実の所、銀英伝のパルス・ワープシステムの詳細についても不分明な部分が多く、これ以上論じても水掛け論にしかならないとは思います。
>パンツァーさん
<したがって、これに対する反論を行う平松重之さんの立場としては、
(A)が、(B)や(C)よりも優越している点を上げる必要があるのではないでしょうか。>
<あまり、根本的な反論を受けているようには思えず、揚げ足取り的、枝葉末節的、な反論を受けているかのような印象を受けてしまっています。
できれば、決定的な根拠を挙げてほしいところですね。
特に、上に指摘しているように、(A)が、(B)や(C)よりも優越している点を上げることができれば、それで片がつくでしょうし、優越している点を上げることができないのであれば、反論自体がなりたたないことになるでしょう。>
何か誤解があるみたいですね。
自分は移動要塞論については懐疑論者である事は、前にも3563などで述べました。つまり移動要塞戦略については、「理論的には可能かもしれないが、実行・運用し、成功をおさめるには、様々な障害があるのではないか?」という懐疑的なスタンスの元、意見や疑問を提示させてもらっているのあり、移動要塞戦略の根本を疑問視ないし全否定しているわけではありません。大質量兵器攻撃についても同様です。
大質量兵器攻撃の根本自体を疑問視・全否定しているわけではない自分に対して「根本的な反論」を求められても、自分としては「そういう事は大質量兵器攻撃に対し根本的に疑問や否定をぶつけている人に言って下さい。自分に言うのはお門違いです」としか申し上げようがありません。
また、どんなにもっともらしい仮説を立てたとしても、細部において様々な矛盾や疑問点が満ちていては普遍的な説得力など到底持ち得ないでしょう。細部について検討する事もまた重要な行為です。自分としては、「揚げ足取り的、枝葉末節的、な反論」に陥らないよう、「これが解決出来なければ、仮説の信憑性が薄れてしまう」というような「堅固な堤防を決壊させる蟻の一穴」となり得るような疑問や意見を提示するように努めているつもりです。
<しかし、「慣性航行しか出来なくなる質量兵器」ではなく、「有人もしくは無人の誘導による質量兵器」であれば、「回廊内を抜けるのは不可能」や「要塞の姿勢制御システム」という問題は解決しますよね。
また、「トゥールハンマーによる迎撃などを織り交ぜて質量兵器による攻撃を無効化できる」という問題についても、質量兵器の数量で全然対応できるのではありませんか。
No.6349において既に述べているように、100でも200でも質量弾を用意すればよいだけの話です。>
<これは、別になんの問題もないでしょう。
脱出した後は、有人誘導式の場合は、それ以上の誘導ができないことになりますが、
その時点では、要塞の回避不能距離にまで接近されているわけですから、もはや誘導する必要などないわけですよ。
また、作品に登場した無人艦と同様に考えれば、無人の誘導式で、質量弾を衝突させても良いですね。>
「有人もしくは無人の誘導による質量兵器」については、上で冒険風ライダーさんに申し上げた通りです。
質量兵器の数量についてですが、近距離からの発射が実施出来れば有効でしょう(近距離まで近付けるかどうかは、また別問題です)。ですが、遠距離からの場合、100や200の質量兵器を、狭隘な回廊内で一斉に発射は出来ないでしょう。狭い回廊内で質量兵器がひしめき合っては、いかに誘導システムがあっても、質量兵器同士が邪魔しあってコースを制限してしまうか、下手をすれば質量兵器同士が衝突する可能性も生じますしね。その場合、いち早く先行してきた高速艦隊で質量兵器群を迎撃して停止する前のエンジンを各個撃破する余裕もあるでしょう。
また、無線誘導の場合、遠距離からの精密な誘導が可能なのかも疑問ですね。無人艦の突入作戦は、第五次イゼルローン攻防戦時に同盟軍のシドニー・シトレ中将や、第八次イゼルローン攻防戦時に帝国軍のナイトハルト・ミュラー大将が実施(ミュラーの場合は未遂ですが)していますが、いずれもトゥールハンマーの射程内という近距離から行われています(外伝「黄金の翼」、徳間ノベルズ「夜への旅立ちP211~P212および雌伏篇第七章Ⅳ、ノベルズ版三巻P183~P184)。
<平松さんの推測において「近距離」では、
「「アルテミスの首飾り」破壊の場合」とは異なり、
「要塞には一個艦隊もの戦力が存在しており」
質量弾攻撃が迎撃されて成立しない、ということですね。
これも、当然上で述べているように、迎撃側の艦船の数量よりも、攻撃側の艦船の数量の方が多いならば、当然、迎撃艦隊が攻撃側の艦隊に拘束されて、有効な迎撃ができなくなるだけの話です。
全然、質量弾攻撃の障害にはなりえないでしょう。>
ですから、近距離まで近付く事が出来、そこから発射した上での質量兵器攻撃の有効性までは、自分は否定ないし疑問視してはいません。問題なのは、その近距離まで近付く事が出来るかどうかという事を問うているのです。
<これは、普通の艦隊においても、高速艦や低速艦があれば、これらの全体としての艦隊の速度が低速艦の速度に合わせられるだけの話です。
こんなのは、別に、艦隊の速度に要塞を合わせればよいだけなのですから、なんの問題もないのではありませんか。
大体、事前に艦隊を、質量弾の移動ポイントに先立って移動させるようにすれば済むだけの話でしょう。>
あのですね、自分は「移動要塞の場合は内部に艦隊を収容して航行出来るので、艦隊よりも速い移動要塞の航行速度でイゼルローン要塞に接近出来るわけですが、大質量兵器の場合は護衛艦隊の速度に合わせて航行しながらイゼルローンに近付かなければならないから、結果として移動要塞の場合よりもはるかに航行速度が遅くなり、防御側に時間的余裕を与えてしまう」と申し上げているのですよ?上記の案では、結局は大質量兵器よりも遅い艦隊の速度に合わせて作戦を実行する事には変わりがないのですから、全く反論になっていないように思われます。
<自動追尾」が必要となるのは、あくまでイゼルローン要塞に「質量弾の回避能力」がある場合に限りますよね。
明らかに、イゼルローン要塞に「質量弾の回避能力」がある、と指摘できる根拠を平松さんが示すことができないのであれば、「質量弾の回避能力」については、論拠に用いてはならないのではありますまいか。
また、冒険風ライダーさんの上げた具体例は一例に過ぎないものであって、この例でもって、質量弾攻撃の性質を限定してしまうのは、あまりにも狭い解釈ではありませんか。ケンプの行った要塞特攻自体が、質量弾攻撃の範疇から外されてしまうことにもなりますよ。>
イゼルローンの回避能力については、6333で申し上げた通り、あくまで(それなりに合理的な理由で立てたつもりの)仮説です。この仮説については、パンツァーさんも6349で「ある程度の周回能力があると考える方が、回廊の防御手段として機能させる上で、妥当でしょうね」とおっしゃっておられませんでしたか?
「遠距離」からならば、万一追尾システムを持たない質量兵器が回廊内を抜けれたとしても、イゼルローンの公転速度を調節する事によって、肩透かしを食わせる事が出来るのではないか?と申し上げているのです。
「質量弾攻撃の性質を限定」などと言われても、具体例が一例しか存在していない以上、その一例に対してしか疑問ないし反論を提示しようがないというだけの事です。それでしたら、冒険風ライダーさんに対し他の例を幾つか挙げるように申し上げるのが筋でしょう。
<「回廊の戦い」で、帝国軍が「「数的優位を十二分に生かすことが」出来なかった」のは、機雷原のせいですね。機雷原の突破に際して、「五本のトンネル状の通路がうがたれる」(銀英伝8乱離篇第四章Ⅱノベルズ版P84)とあって、「我々は穴から出てくる瞬間を狙撃されて、反撃の法もなくなぎたおされることになる」(同P80)になったわけです。>
乱離篇第三章Ⅲ(ノベルズ版第八巻P64上段)のヤンの台詞
<「帝国軍は不世出の皇帝と多くの名将を擁している。彼ら全員にとって、イゼルローン回廊はせますぎる。吾々の活路は、そのせまさにある。せいぜい利用させてもらうとしよう」>
乱離篇第四章Ⅰ(ノベルズ版第八巻P79下段)
<大兵力が大兵力として機能するためには、第一に補給を完全にし、第二に情報を正確に伝達し、第三に遊兵をつくらぬことが必要であった。そしてロイエンタールとミッターマイヤーは、イゼルローン回廊という特殊な地形を前に、第三点に留意せざるをえなかったのだ。>
上記の文章はいずれもヤン艦隊が機雷源を回廊入口に敷設した(乱離篇第四章Ⅰ、ノベルズ版第八巻P80上段)という情報が入る以前のものです。これらの文章を読む限り、機雷源が敷設されてようといまいと、狭隘な回廊内で一定数の大兵力の展開が不可能である事は明白でしょう。
現にビッテンフェルトとファーレンハイトがヤンの策により回廊内に引きずり込まれた回廊の戦いの序盤戦で、ビッテンフェルトとファーレンハイトの率いていた艦隊は合わせて三万隻で、ヤン艦隊の総数二万隻を上回っていましたが(乱離篇第三章Ⅲ、ノベルズ版第八巻P69下段)、「むりに並行して布陣するから、せまい回廊のなかで行動が制約さ」れてしまい(P66上段)、ヤン艦隊に大敗北を喫してしまったのです。無論この時点では機雷源は回廊入口には敷設されておりません。
<「球体の「周囲」と言えば自分には円の中心を通る大円沿いとしか思えないのですが…」と平松さんは述べておられますが、「球体の周囲」というような用語が作品にもちいられているでしょうか?>
6351で引用しているのですが、読んでいただけてないのでしょうか?↓
雌伏篇第四章Ⅱ(ノベルズ版三巻P97下段~P98上段)
<ガイエスブルク要塞の移動計画は、ケンプ提督の精力的な指揮のもとで、急速に進行しつつあった.要塞自体の修復、周囲に十二個のワープ・エンジンと同じく十二個の通常航行用エンジンを輪状にとりつける作業が同時におこなわれ、三月半ばには第一回のワープ・テストが実施される予定となっている。>
まあ、これに関しては前にも「この辺りの判断は第三者にお任せします」と申し上げておりますので、これ以上論じるつもりはありません。
>冒険風ライダーさん、パンツァーさん
さて、議論もいささか煮詰まり始めておりますし、年度末及び年度始めを迎えるにあたって、各々何かと忙しいと思いますので、この辺りでひとまず議論を終わらせたいと思うのですが、いかがでしょうか。
- 親記事No.6338スレッドの返信投稿
- board4 - No.6378
Re:お返事ありがとうございます
- 投稿者:まきしま
- 2005年03月26日(土) 00時33分
>しつこいようですが、どんな試験形態でも不正は出ます。それを気にしていたらそれこそ魔女狩りになります。
えらく飛躍しているような気がしますが、魔女狩りですか…
より不正のし難い形態を選ぶことは出来ると思いますけどね。個人的には私物を持ち込める度合いが増えればカンニングも増えていくと思います。かつて腕時計持ち込み禁止とかありましたよね。
>ぱちょむきんさんやまきしまさんはカンニングとか不正行為したことありますか?ちなみに僕はあります。なつかしい。
ほとんどしませんでした。小心でしたし、カンペに書き込める分量で纏める能力がなかったもので(笑)
大学では始方式に似た試験があって、その時には友達のコピーを貰いました。小中高の頃も自習の時の課題はよく写させて貰っていましたね。