- 親記事No.6338スレッドの返信投稿
- board4 - No.6345
Re:お返事ありがとうございます
- 投稿者:もう社会人
- 2005年03月10日(木) 13時26分
> 横レスですみません。
> あのー、だから「始のやり方は現実において有効かどうか?」
> って話でしたよね?
> 「教育とは本来・・」っていう話に何故か黒崎さんがすり替えて
> しまって、話がややこしくなってしまった(はっきり言って、
> 平行線ですな)って事でしょう。
> 別にパンツァーさんも含め、黒崎さんの主張も分からんでもないと思うんです。そりゃ、興味を持って、どんどん知識を吸収していけば、教育として最高の形でしょう。それは充分理解してると思いますよ。ただ、始のやり方だと実際問題、効果があるかどうか・・。「そうなりゃいいけど、実際、始のやり方じゃうまくいかないんだよなぁ・・。」っていう、それだけの話でしょう。
> ちょっとライダーさんに対して、変なフィルターかけてませんか?
> 現状維持、保守的、体制側とかなんとか。
> そうではなくて、ライダーさんの言いたいのは
> 「現状のやり方にも問題はあるが、公平さにおいて、
> 今のところ現在のシステムが最良。少なくとも始のやり方よかマシ」ってところではないでしょうか?
> 「教育はどうあるべきか?遊びがあったほうがいいのでは?」
> これはもう別の話ですよね?
>
>
- 親記事No.6105スレッドの返信投稿
- board4 - No.6346
Re:補足
- 投稿者:平松重之
- 2005年03月10日(木) 13時35分
重要な事を書き忘れましたので補足します。
<しかし、作中では現にガイエスブルク移動要塞のエンジンの一基はヤンの一点集中砲火によって破壊され、移動要塞は航行不能に陥っています(雌伏篇第八章Ⅴ、ノベルズ版三巻P214)。ラインハルトは事前に移動要塞を見ているにも関わらず、移動要塞のエンジン部の脆弱性を見抜く事が出来なかったわけです。>
「ではラインハルトが移動要塞のエンジンの脆弱性を事前に見抜けなかったならば、大質量兵器のエンジンの脆弱性もまた見抜けなかったのではないか?そうなればなおの事、ガイエスブルク移動要塞改造以前に、イゼルローン要塞に対し大質量兵器による攻撃をラインハルトが行わなかった理由が分からなくなる」
といった疑問もあると思いますが、これは「エンジンを付けた『移動要塞』」と「エンジンを付けた『小惑星』」に対する先入観の差というものが考えられるからです。
「移動要塞」に関しては「正統な用兵家」ならば、その「火力と装甲」に価値を見出す(雌伏篇第八章Ⅴ、ノベルズ版三巻P213下段)のが普通であり、ラインハルトもまたその呪縛から完全に逃れ得てはいなかったのではないかと思われます。その証拠としては、移動要塞を用いたイゼルローン攻略の責任者に任命したケンプ大将とミュラー大将に与えた命令の内容が挙げられます。
雌伏篇第二章Ⅲ(ノベルズ版三巻P45下段)
<「ケンプを司令官、ミュラーを副司令官に任命する。科学技術総監の計画にもとづいて、イゼルローンを攻略せよ」>
この文章を見る限り、「イゼルローンを攻略せよ」とは命令していますが、「いざとなれば要塞に要塞をぶつけて破壊しても構わん」とはラインハルトは言っていません。つまり、この当時のラインハルトは移動要塞の用途として「強大な火力と装甲をもってイゼルローンを攻略する」事を前提としており、「質量兵器」としての価値を見出していなかったと推定されるのです。
で、ラインハルトは後にケンプから戦況報告を受けた際、次のような事を言っています。
雌伏篇八章Ⅱ(ノベルズ版三巻P201上段)
<「ケンプがもうすこしやると思っていたが、どうやら敵を苦しめたというあたりが、彼の限界のようだな。目的はイゼルローンを無力化することにあるのだ。必ずしも攻略、占拠する必要はない。極端なことを言えば、要塞に要塞をぶつけて破壊してしまってもよかったのだ」>
何と言うか、自分が与えた最初の命令を忘れているとしか思えないような物言いですが(^^;)、つまりラインハルトも後になってようやく移動要塞を「質量兵器」として用いる事に気付いたと言う事なのでしょう(ケンプに対してそう指示をしなかったのは、その通信が敵に傍受される可能性があったからかもしれません)。
以上の点から考えて、ラインハルトもまた「正統派の用兵家が移動要塞に対して抱く先入観」から完全に逃れ得ていなかったのが、移動要塞のエンジンの脆弱性に気付き損ねた原因だったと思われます。そして前にも書いた通り、これは戦術的構想力においてラインハルトがヤンに及び得ない証左の一つであった……のかも(^^;;)。
一方、「質量兵器として用いるためのエンジンを取り付けた小惑星」の場合は「天才」であるラインハルトなら、「そういった「強大な火力と装甲を持った移動要塞」に対するような先入観を抱く事もなく、小惑星に取り付けられたエンジン」の脆弱性に気付く事が出来たのではないでしょうか。そして「ヤンならばエンジンの脆弱性を見抜くだろう」と結論付ける事も出来たのではないでしょうか。
- 親記事No.6338スレッドの返信投稿
- board4 - No.6347
Re:お返事ありがとうございます
- 投稿者:ぽちょむきん
- 2005年03月11日(金) 04時30分
お返事ありがとうございます。
いえ、ですから「方法論」の話であって、
その部分において「非現実的」と判断した訳でしょう?
そもそも黒崎さんが、「現実でも可能ではないか?」という問題提起をしたんですよね?それについて「カンニングが増えて無理」
ってな話をしてたら「他人の評価を気にしても」とかって論旨が
変わってしまって、平行線になってしまったと。
「非現実が寂しい」も何も、そういう話をしてた訳ですから。
「点数ばかりで判断されちゃ、悲しいよ」って
のは全然別の話でしょう。
-
- board4 - No.6348
好きな作家
- 投稿者:飛鳥
- 2005年03月11日(金) 10時44分
はじめまして。飛鳥と申します。私はファンの一人なのですが、管理人は田中芳樹が相当に嫌いなようですが逆に尊敬している、または好きな作家は誰かいますか。
- 親記事No.6105スレッドの返信投稿
- board4 - No.6349
Re:大質量兵器と移動要塞の運用について
- 投稿者:パンツァー
- 2005年03月11日(金) 14時46分
<1>イゼルローン要塞における質量弾回避の可能性について
> いずれにせよ、「『比較的安定した宙域と思われるバーラト星系で』『比較的近距離から』『回避という選択肢を与えられ(る暇が)ない無人の衛星に』質量兵器を衝突させる」のと「『大質量・高重力の天体が周囲に密集した宙域で、多少なりとも曲がりくねった通路と思われるイゼルローン回廊で』『遠距離から』『回避という選択肢を持つ有人の要塞に』質量兵器を衝突させる」のとでは、前提条件がかなり異なるのではないでしょうか。
〇『大質量・高重力の天体が周囲に密集した宙域で、多少なりとも曲がりくねった通路と思われるイゼルローン回廊で』『遠距離から』
これについては、要塞対要塞の対決において、ガイエスブルグ要塞が、イゼルローン要塞の300光秒の距離にまで、なんの問題もなく、ワープしてきていることから、問題とならないでしょう。また、300光秒の距離に移動した時点から、要塞対要塞の戦いが始まるわけですから、「遠距離」などという表現は不適切のはずです。むしろ、『アルテミスの首飾り』の場合よりも短い距離ではないでしょうか。
(地球と太陽との距離が8分程度、500光秒程度ですね。)
300光秒:銀英伝3雌伏篇第六章Ⅰノベルズ版P139
〇『回避という選択肢を持つ有人の要塞に』
イゼルローン要塞に、回避能力があるかどうかは、作品中に記載が無いようにおもいますが、ある程度の周回能力があると考える方が、回廊の防御手段として機能させる上で、妥当でしょうね。
銀英伝3雌伏篇第八章Ⅴノベルズ版P213~214
<ガイエスブルグ要塞のなかにいるのは、ケンプと数人の幕僚、(中略)要塞内では脱出用のシャトルが発進寸前の状態で待機している>
とあり、ガイエスブルグ要塞という質量弾攻撃は、有人操作によるものであって、目標への追尾能力を確実に有しています。
作品には記載がありませんが、当然、無人の質量弾攻撃において、質量弾となる岩塊等にエンジンだけでなくセンサーも設けて、自動追尾で攻撃させることも、当然可能でしょう。
そうすると、イゼルローン要塞に、どのような回避能力があろうとも、決して質量弾攻撃から逃れることはできないでしょう。
<2>質量弾に搭載するエンジンの脆弱性について
> しかし、作中では現にガイエスブルク移動要塞のエンジンの一基はヤンの一点集中砲火によって破壊され、移動要塞は航行不能に陥っています(雌伏篇第八章Ⅴ、ノベルズ版三巻P214)。ラインハルトは事前に移動要塞を見ているにも関わらず、移動要塞のエンジン部の脆弱性を見抜く事が出来なかったわけです。
まず、ガイエスブルグ要塞においては、質量の大きさのため、12基のエンジンが必要である、ということになっていました。
別に、イゼルローン要塞の攻撃に用いる質量体としては、要塞級の質量体である必要は全然無く、ガイエスブルグ要塞の1/10、1/100、あるいは1/1000の質量の質量体であっても、目的を果たせるものでしょう。
というのも、要塞自体を木っ端微塵にすることが目的なのではなく、イゼルローン要塞を無力化することが目的のはずです。もっと具体的に言えば、要塞主砲の機能さえ、停止させてしまえばよいわけです。要塞主砲自体を破壊する必要すらなく、要塞主砲の駆動に関わる制御機構や、動力源、等、の一部の破壊に成功して、要塞主砲の機能が停止すれば、目的は達成されることになります。
したがって、第一に、12基のエンジンなどと言う脆弱な質量弾を用いる必要は全然無く、1基のエンジンにより駆動される質量弾を用いればよいのです。第二に、質量弾攻撃に用いる質量弾の数は、1発に限られるものではなく、100個でも200個でも、必要な限り用意すればよいだけの話です。20000隻よりなる一個艦隊に要する資材を投入して質量弾を製造したとしても、攻撃による人命の損失がほぼゼロになることを考えれば、全然安い投資であることには変わりありません。
<3>質量弾のエンジンへの攻撃における必要条件について
> また、ガイエスブルク移動要塞がイゼルローンの要塞主砲「雷神の鎚(トゥールハンマー)」の射程内まで航行して来たにも関わらず、司令官代理キャゼルヌ少将や要塞防御指揮官シェーンコップ少将らは手をこまねいてそのまま接近を許しています。航行中の移動要塞のエンジンに狙いを絞ってトゥールハンマーを浴びせれば、ヤンの帰還を待たずして決着をつける事が出来たとも思えるのですが、彼らには「航行中の敵移動要塞のエンジンを破壊する」という発想が出来なかったという事なのでしょう。
> しかし、作中では現にガイエスブルク移動要塞のエンジンの一基はヤンの一点集中砲火によって破壊され、移動要塞は航行不能に陥っています(雌伏篇第八章Ⅴ、ノベルズ版三巻P214)。ラインハルトは事前に移動要塞を見ているにも関わらず、移動要塞のエンジン部の脆弱性を見抜く事が出来なかったわけです。
上の二つの作品中の記載は、
エンジンは、ガイエスブルク要塞の後部に設けられているので、イゼルローン要塞からの正面攻撃では、ガイエスブルク要塞のエンジンに打撃を与えることができず、ガイエスブルク要塞の側面に回りこめた艦隊によってのみ、攻撃を加えることができた、ことを意味しているものでしょう。
つまり、艦隊によって、質量弾のエンジンを攻撃するには、質量弾の移動経路の側面に回りこむ必要がある、ということです。
そうすると、イゼルローン要塞側が、質量弾攻撃の随伴艦隊(帝国艦隊)よりも優勢な艦隊を持っていない場合は、質量弾のエンジンを狙うなどと言う攻撃自体を行うことができず、黙って、質量弾がイゼルローン要塞に命中するのを、指を加えて見守るしかない、ということになるでしょう。
銀英伝3雌伏篇第八章Ⅴノベルズ版P213~214
<ガイエスブルグ要塞は、帝国軍の残存部隊をしたがえ、12個の通常航行用エンジンをフル・パワーにしてイゼルローン要塞へと接近しつつある。>
ヤン率いる艦隊によって、ガイエスブルグ要塞のエンジンが攻撃される羽目になったのも、ミュラー艦隊が壊滅して「残存部隊」に成り下がっていたことが、主要な要因だと考えられます。
<4>まとめ
1:質量弾に有人もしくは無人により目標追尾能力を持たせることは全然可能である。
2:質量弾は100個でも200個でも、必要な限り用意すればよい。
3:要塞主砲の機能が停止すれば目的は達成される。
4:12基のエンジンなどと言う脆弱な質量弾を用いる必要は全然なく、1基でよい。
5:質量弾のエンジンへの攻撃には、戦場の制宙権の確保が必須である。
- 親記事No.6105スレッドの返信投稿
- board4 - No.6351
Re:大質量兵器と移動要塞の運用について
- 投稿者:平松重之
- 2005年03月11日(金) 16時45分
<これについては、要塞対要塞の対決において、ガイエスブルグ要塞が、イゼルローン要塞の300光秒の距離にまで、なんの問題もなく、ワープしてきていることから、問題とならないでしょう。また、300光秒の距離に移動した時点から、要塞対要塞の戦いが始まるわけですから、「遠距離」などという表現は不適切のはずです。むしろ、『アルテミスの首飾り』の場合よりも短い距離ではないでしょうか。
(地球と太陽との距離が8分程度、500光秒程度ですね。)>
この辺りは冒険風ライダーさんも引用なさっておられますので、コピペさせてもらいます。
雌伏篇第六章Ⅰ(ノベルズ版三巻P138下段~P139上段)
<戦艦ヒスパニオラ、巡航艦コルドバなど一六隻から成るグループが「それ」を発見したのは四月一〇日のことである。J・ギブソン大佐の指揮するこのグループは、イゼルローン要塞を出て回廊内を哨戒中だった。
(中略)
「前方の空間にひずみが発生」
オペレーターが報告した。
「何かがワープアウトしてきます。距離は三〇〇光秒、質量は……」
オペレーターは質量計に投げかけた視線を凍結させ、声を飲みこんだ。声帯を再活動させるまで数秒間を必要とした。>
これを見た限りでは、「三〇〇光秒」というのは「イゼルローン要塞からの距離」ではなく、イゼルローン回廊内を哨戒中の「J・ギブソン大佐の指揮するこのグループからの距離」としか解釈出来ないと思うのですが、どうでしょうか。よって、前にも書いた通り、イゼルローン回廊内ではワープ出来ないという理論は変わらないので、近距離からの質量兵器攻撃を実行するにはかなりの困難が伴うのでは?
<作品には記載がありませんが、当然、無人の質量弾攻撃において、質量弾となる岩塊等にエンジンだけでなくセンサーも設けて、自動追尾で攻撃させることも、当然可能でしょう。>
この辺りに関しては、冒険風ライダーさんは現在の掲示板の過去ログ1726-1727(銀英伝考察3過去ログAに収録)で下記のように述べられています。
<具体的には、イゼルローン要塞クラスの適当な小惑星にガイエスブルク要塞と同じ仕様でエンジンを設置し、同盟軍の火力が届かない遥か彼方からイゼルローン要塞を直撃するコースを取るように小惑星をスタートさせ、ある程度加速がついてきたところで全エンジンを停止し、宇宙空間をひたすら飛行している隕石と同じように慣性で航行させてしまえば良いのです。>
途中で「全エンジンを停止」したのならば、そこから「慣性で航行」する事になる訳ですから、当然「自動追尾」も出来なくなるのではないでしょうか?また、そのような追尾システムがあるのなら、なぜヤンは「アルテミスの首飾り」破壊時に氷塊に搭載しなかったのでしょうか?
(野望篇第七章Ⅳ、ノベルズ版二巻P188上段では、「その氷塊が、ハイネセン本星に突入したりしないよう、発進角度は慎重にさだめなければならない」と書かれています。追尾システムがあるのなら、こんな懸念は無用でしょう)
<というのも、要塞自体を木っ端微塵にすることが目的なのではなく、イゼルローン要塞を無力化することが目的のはずです。もっと具体的に言えば、要塞主砲の機能さえ、停止させてしまえばよいわけです。要塞主砲自体を破壊する必要すらなく、要塞主砲の駆動に関わる制御機構や、動力源、等、の一部の破壊に成功して、要塞主砲の機能が停止すれば、目的は達成されることになります。>
<したがって、第一に、12基のエンジンなどと言う脆弱な質量弾を用いる必要は全然無く、1基のエンジンにより駆動される質量弾を用いればよいのです。第二に、質量弾攻撃に用いる質量弾の数は、1発に限られるものではなく、100個でも200個でも、必要な限り用意すればよいだけの話です。20000隻よりなる一個艦隊に要する資材を投入して質量弾を製造したとしても、攻撃による人命の損失がほぼゼロになることを考えれば、全然安い投資であることには変わりありません。>
問題なのは、その「100個」「200個」の質量弾群をどの距離から発射出来るかですね。
遠距離からだと(冒険風ライダーさんの立案に従えば)途中から慣性航行しか出来なくなる質量弾群は、曲がりくねった回廊内で直進的な航行しか出来なくなるわけですから、当然、要塞に衝突する前に周囲の「変光星、赤色巨星、異常な重力場」が密集した宙域に突っ込んでしまうのでは?また、仮に奇跡的に回廊内を潜り抜けれたとしても、遠距離からですから、当然イゼルローン要塞は質量弾の接近を察知しているでしょうから、姿勢制御システムで回避されてしまうのではないか?と申し上げているわけです。
近距離からだと、その距離まで近付こうとした場合、当然イゼルローン要塞の哨戒網に捕捉され、質量弾群の存在も知れてイゼルローンから駐留艦隊が出撃してくるでしょう。そして要塞から遥か離れた宙域で戦端が開かれ、近距離からのイゼルローンへの質量弾群の攻撃は、挫折を余儀なくされるのではないかと。
<上の二つの作品中の記載は、
エンジンは、ガイエスブルク要塞の後部に設けられているので、イゼルローン要塞からの正面攻撃では、ガイエスブルク要塞のエンジンに打撃を与えることができず、ガイエスブルク要塞の側面に回りこめた艦隊によってのみ、攻撃を加えることができた、ことを意味しているものでしょう。>
雌伏篇第四章Ⅱ(ノベルズ版三巻P97下段~P98上段)
<ガイエスブルク要塞の移動計画は、ケンプ提督の精力的な指揮のもとで、急速に進行しつつあった.要塞自体の修復、周囲に十二個のワープ・エンジンと同じく十二個の通常航行用エンジンを輪状にとりつける作業が同時におこなわれ、三月半ばには第一回のワープ・テストが実施される予定となっている。>
この記述を見た限りでは、エンジンは「要塞の後部」ではなく「要塞の周囲」、つまり要塞の大円(球を球の中心を通る平面で切った時にその切り口に出来る円)沿いに取り付けられているとしか解釈出来ないと思うのですが、どうでしょうか(アニメ版の移動要塞でもそのように描かれています)。それならば、前面からでもエンジンを狙う事は出来ると思います。また、
雌伏篇第八章Ⅴ(ノベルズ版三巻P213下段~P214上段)
<ガイエスブルクのなかにいるのは、ケンプと数人の幕僚、航行要員、護衛兵ら五万人ほどで、他の将兵はミュラーの指揮下に、各艦に分乗していた。要塞内では、脱出用のシャトルが発進寸前の状態で待機している。一秒ごとに接近し、姿を大きくするイゼルローン要塞を、ケンプは、逆転勝利への確信に満ちて見守っていた。そのとき、同盟軍艦隊では、ヤン・ウェンリーが指令をくだしていた。――要塞そのものに、艦砲は通用しない。稼動中の通常航行用エンジンをねらえ。それもただ一個。進行方向左端の一個だけに砲火を集中せよ!
各艦の砲術士官たちは、操作卓にとびつき、狙点をさだめた。一斉に命令が飛んだ。
「撃て!」「撃て!」「撃て!」>
この辺りの記述を見た限りでは、ヤン艦隊がガイエスブルクの側面に回り込んだという記述は見当たりません。回り込んだのなら、この場合記述がないと不自然なように思えるのですが、いかがでしょうか。
- 親記事No.6105スレッドの返信投稿
- board4 - No.6353
Re6343:質量弾攻撃を「行ってくる側」の事情
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2005年03月11日(金) 16時55分
<考えられる理由としては、
1、破壊不可能な大質量兵器による攻撃を想定していなかった
2、回避しても間に合わないと判断し、次善の策として攻撃を行った
のいずれかが考えられます。1の場合、「首飾り」は宇宙防衛管制司令部によって制御されているので(黎明篇第四章Ⅰ、ノベルズ版一巻P89下段)、いざとなれば地上にあると思われる司令部から回避するよう指示を出す事も出来たと思われるのですが、それも行われなかったみたいです。考えられる理由としては、
A、「『アルテミスの首飾り』というハードウェアに対する信仰」(野望篇第七章Ⅲ、ノベルズ版二巻P180下段)が強烈過ぎて、「氷塊などで破壊出来るはずがない」という迷いが回避の指示を遅らせてしまった。
B、近距離から打ち出された氷塊の探知から衝突までの時間が速過ぎで、回避する指示を与える暇がなかった。
と言った所でしょうか。>
もうひとつ重大なことを忘れていませんか? ヤンが例の「アルテミスの首飾り」を破壊する際、12個の衛星と同じ数「しか」氷塊を切り出していなかったという作中事実を↓
銀英伝2巻 P187上段
<バーラト星系第六惑星シリューナガルは、寒冷な氷の惑星である。ここから、一ダースの氷塊を切り出す。一個の氷塊は、一立方キロメートル、質量にして一〇億トンとする。>
また、この作成を実行する際、ヤンはフレデリカに対してこんな自信満々な発言を行っています↓
銀英伝2巻 P183上段~下段
<「『処女神の首飾り』を攻撃する方法について、技術上の問題をつめたい。みんなを会議室に集めてくれ」
「はい」
フレデリカは全身に緊張の色をたたえた。強力無比とうたわれる一二個の軍事衛星を破壊する困難さが、彼女をそうさせた。どれだけの犠牲が出るのか、想像もつかない。だが、ヤンはそれを察したように言った。
「心配ない、グリーンヒル大尉。『処女神の首飾り』を破壊するのに、一隻の戦艦もひとりの人命も犠牲にしないことを約束するよ」>
ここから言えるのは、あの百発百中の氷塊攻撃による「アルテミスの首飾り」完全破壊は、「【かわせるはずの攻撃】が迎撃側の不手際によってかわせなかった」のではなく、攻撃する側からして「相手は絶対に回避できないし、百発百中で命中させられる」という計算があったからこそ行われたものである、ということです。つまり、攻撃側にしてみれば、この亜光速航行による質量弾攻撃は、迎撃側の対応など考慮するにも値しないくらいの成功率が「(どういう理由があるにせよ)最初から」約束されたものだったわけです。そうでなければ、ヤンも「攻撃が衛星に回避されてしまう可能性」を少しは検討して、予備用にもう少し多めに氷塊を切り出して攻撃させていたはずでしょう。
例の氷塊攻撃であれほどまでに自信満々な態度を誇示したばかりか、「そんなものよりも惑星ハイネセンの10億の民を人質に敵が脅迫を行ってきたら……」などと「攻撃失敗の可能性」など眼中にもないようなことを考えているようなヤンが、「【軌道上を自由に動く】アルテミスの首飾り」の特性を知らないはずがありません。知った上でヤンがあのような作戦をあのような形で実施したのは、「それでもなおかつ衛星が攻撃を回避できない」ことを把握していたか、さもなければ「実はあの作戦の成功は類稀なる僥倖の産物によるもので、失敗の危険性を全く察知しえなかったヤンは、愚将と呼ぶのもはばかられるほどに頭の悪いバカである」かのどちらかでしかありえないでしょう。
そして、身も蓋もない結論である後者の考えに立つのであればともかく、前者を支持するのであれば、質量弾攻撃は防御も回避も無効にする最強の戦術と見做すべきものとならざるをえなくなるのです。
<まあ、「2」や「B」については「氷塊がハイネセンからどのくらいの距離の宙域から発射されたのか?」「発射された氷塊が亜光速に達するまでどの位の時間がかかるのか?」などといった事がもう少し詳しく分からないと何とも言えませんが。
いずれにせよ、「『比較的安定した宙域と思われるバーラト星系で』『比較的近距離から』『回避という選択肢を与えられ(る暇が)ない無人の衛星に』質量兵器を衝突させる」のと「『大質量・高重力の天体が周囲に密集した宙域で、多少なりとも曲がりくねった通路と思われるイゼルローン回廊で』『遠距離から』『回避という選択肢を持つ有人の要塞に』質量兵器を衝突させる」のとでは、前提条件がかなり異なるのではないでしょうか。>
で、上でも言いましたけど、「【軌道上を自由に動く】アルテミスの首飾り」でさえ、攻撃側は失敗の可能性を全く検討することすらなく他のことを考えられるくらいの余裕と成功の確信があったというのに、何故本来「自力で推進する手段を持たない」はずの静止要塞に質量弾攻撃をかわせる可能性があったなどと言えるのでしょうか? まず、この時点で平松さんが主張する「前提条件」が大いにおかしくなってしまうのではないでしょうか。
また、平松さんは「比較的安定した宙域と思われるバーラト星系で」という前提条件を掲げていますが、それを言うならイゼルローン要塞が存在するアルテナ星系だって「惑星を持たない孤独な太陽」しか存在しない恒星系であるわけですから「大質量・高重力の天体が周囲に密集した宙域」の中では「比較的安定した宙域と思われ」ますし、さらに「比較的近距離から」から例の質量弾攻撃が成功したというのであれば、その「比較的近距離」で「質量弾攻撃として必要となるスピード」が得られるということになるわけです。それで言えば「比較的近距離」で「比較的安定した宙域と思われる」アルテナ星系の内部もしくは外縁部から小惑星特攻を開始しても良いことになるでしょう。しかも、ここで私が言う「遠距離」というのは「相手の火力の射程圏外」でありさえすれば良いわけですから、アルテナ星系外縁部辺りでもその条件は充分に満たすことができます。
それでもなおかつ、アルテナ星系内における質量弾攻撃に「大質量・高重力の天体が周囲に密集した宙域」等の障害があると仮定しても、銀英伝本編でも行われたように「途中まで有人制御航行を行い、ギリギリの段階で脱出する」という方法もありますし、また銀英伝の作中でしばしば登場している「無人艦の遠隔コントロール」のような手法を使えば、さらに安全かつ効果的に質量弾攻撃の軌道修正を行うことができます。すくなくとも「姿勢制御システムを駆使して公転速度を停止ないし遅滞」程度の回避力では、これを避けるのは絶望的なまでに不可能としか言いようがないのではありませんか?
たとえ相手がイゼルローン回廊のイゼルローン要塞であっても、質量弾攻撃を妨げる要素などほとんど発生のしようがないと思いますけどね。
<「要塞VS要塞」の件は、イゼルローン要塞司令官であるヤン・ウェンリー大将が国防委員会の査問会に呼び出され、首都星ハイネセンに赴いて不在だったと言うのが原因でしょう。ガイエスブルク移動要塞襲来の方を受けた司令官代理キャゼルヌ少将以下、イゼルローン要塞の幕僚達は「ヤン司令官が戻ってくるまで防御に徹し、イゼルローン要塞を維持する」という方針を取っています。いわば名司令官の不在ゆえに能動的な行動を取る事を控えてしまったわけです。
また、ガイエスブルク移動要塞がイゼルローンの要塞主砲「雷神の鎚(トゥールハンマー)」の射程内まで航行して来たにも関わらず、司令官代理キャゼルヌ少将や要塞防御指揮官シェーンコップ少将らは手をこまねいてそのまま接近を許しています。航行中の移動要塞のエンジンに狙いを絞ってトゥールハンマーを浴びせれば、ヤンの帰還を待たずして決着をつける事が出来たとも思えるのですが、彼らには「航行中の敵移動要塞のエンジンを破壊する」という発想が出来なかったという事なのでしょう。>
これは例の質量弾攻撃時におけるヤンの対応とも重なるのですが、あの第8次イゼルローン要塞攻防戦当時、帝国における移動要塞構想の最高責任者であったはずのラインハルトやシャフト、いやそれどころか帝国関係者の全ては、ヤンがイゼルローン要塞に不在であったことを知らなかったはずですよね? 当然、上記のようなことを「事前に」彼らが予測できるはずもないわけです。
帝国側にそのような事情が存在する以上、ラインハルトやシャフトが移動要塞を使って「要塞VS要塞」の局面を現出させようとするのであれば、実際の敵側の状況がどうであれ、当然「ヤンがイゼルローン要塞に存在する」ことを前提とした上で、敵が「能動的な行動を取る事」を想定し、かつそれに対する対処法も考えなければならないはずでしょう。「にもかかわらず」、彼らは移動要塞のエンジン同期の技術問題について述べるだけで、それ以外の理由で「要塞VS要塞」が実現されない可能性を何も考えていないのです。
そして、ここで「そんなことも考えられなかったラインハルトやシャフトは頭の悪いバカであった」という身も蓋もない結論を導きたくないのであれば、「何故彼らはそういう考えが持てなかったのが?」という問題に対する合理的な解答を与えなければなりません。質量弾攻撃の件は攻撃側が主導権を握っているわけですから、迎撃側のことばかり論じていてはダメなのですよ。
まあ、これについてはあえて私から合理的な理由を出してあげましょうか。これは簡単な話で、たとえ自軍が発見されても、敵にすぐさま「能動的な行動を取る事」ができるわけではなく、ある程度のタイムラグが発生せざるをえないからです。
たとえば銀英伝3巻の冒頭では、イゼルローン回廊帝国側出口方面で偶発的な接近遭遇戦が発生していますが、同盟側は、現地部隊が敵と遭遇したことをイゼルローン要塞に打電してから実際に救援が訪れるまで、実に9時間もの間「孤立無援で」戦っていました(銀英伝3巻 P32)。これはもちろん、
現地部隊の打電 → イゼルローン司令部の作戦方針の協議・決定 → 出撃準備 → 全軍出撃完了 → 陣形を編成・維持しつつ現地急行
といった諸々の手順を踏んでいかなければならないためで、このタイムラグこそが、移動要塞がイゼルローン要塞に肉迫する隙を作り出すわけです。
また、作中事実から言っても、あの移動要塞は4月10日に「【回廊内を】哨戒中の索敵部隊の三〇〇光秒先」でワープアウトしていますし、それから遅くとも24時間以内には「イゼルローン要塞から60万kmの距離」に布陣しているわけです。イゼルローン要塞まで通常航行を行うにせよ、この程度の移動時間であれば、相手側も迎撃の準備をするのに手一杯になるため、特に問題なく「要塞VS要塞」に持ち込むことができるのではないか、とラインハルトもシャフトも考えていたのではないでしょうか。
そして、これならばすくなくとも平松さんが出されている理由よりは「攻撃側の事情」を説明できていると思うのですが、いかがでしょうか。
- 親記事No.6105スレッドの返信投稿
- board4 - No.6354
Re:大質量兵器と移動要塞の運用について
- 投稿者:パンツァー
- 2005年03月12日(土) 03時30分
> これを見た限りでは、「三〇〇光秒」というのは「イゼルローン要塞からの距離」ではなく、イゼルローン回廊内を哨戒中の「J・ギブソン大佐の指揮するこのグループからの距離」としか解釈出来ないと思うのですが、どうでしょうか。よって、前にも書いた通り、イゼルローン回廊内ではワープ出来ないという理論は変わらないので、近距離からの質量兵器攻撃を実行するにはかなりの困難が伴うのでは?
たしかに、「イゼルローン要塞からの距離」ではないようですね。
そうすると、300光秒よりも距離が離れた状態から、要塞対要塞の対決が開始された、ということになりますね。
「イゼルローン回廊内ではワープ出来ないという理論」などというものが、存在するでしょうか?
「イゼルローン回廊」を経由しないで、「変光星、赤色巨星、異常な重力場」が密集した「防壁」を横切るような経路でワープができない、だけではないでしょうか?
銀英伝1黎明篇:序章 銀河系史概略 ノベルズ版P15~16
<銀河帝国軍の執拗な追撃と捜索をかわし
(中略)
銀河系の深奥部に歩を踏み入れた。そこは、巨星、矮星、変光星などの危険が満ちた巨大な空間であった。造物主の悪意が脱出者たちの頭上に次々と降りかかった。
苦難の道程のさなか、彼らは指導者ハイネセンを事故で失った。親友であったグエン・キム・ホアが後を継いだ。その彼も老いて失明するにいたたっとき、彼らは危険地帯を脱し、安定した壮年期の恒星群を前途に見出した。>
ワープしないとすると、「防壁」を横切るだけの距離を進むだけで、数十年くらい、掛かってしまうわけです。これは、経路に障害物があるから、というよりもむしろ、ワープしないから、時間が掛かると言うことでしょう。
イゼルローン回廊内でのワープが不可能であるとしたら、「イゼルローン回廊」に沿って、帝国領から同盟領へ移動するだけで、数年、数十年といった時間を要するでしょう。
「J・ギブソン大佐の指揮するこのグループ」は、「イゼルローン回廊内を哨戒中」なので、あくまで、ガイエスブルグ要塞は、イゼルローン回廊内にワープアウトしてきたものでしょう。
また、要塞対要塞の対決の場合、ガイエスブルグ要塞は、イゼルローン要塞に、「300光秒よりも離れた距離(哨戒部隊までの距離)」から、2光秒(60万km)の距離にまで接近されるわけですが、これと同様のことを、質量弾攻撃一般で行うことが可能でしょう。つまり、質量弾を、一旦、イゼルローン要塞の近距離(アルテミスの首飾りのように星系の直径相当)にワープさせたのち、その近距離から突入攻撃を行わせればよいわけです。そうすれば、質量弾の製造場所から目標地点までの距離の長短などは、なんの問題もないことになります。
> 途中で「全エンジンを停止」したのならば、そこから「慣性で航行」する事になる訳ですから、当然「自動追尾」も出来なくなるのではないでしょうか?また、そのような追尾システムがあるのなら、なぜヤンは「アルテミスの首飾り」破壊時に氷塊に搭載しなかったのでしょうか?
> (野望篇第七章Ⅳ、ノベルズ版二巻P188上段では、「その氷塊が、ハイネセン本星に突入したりしないよう、発進角度は慎重にさだめなければならない」と書かれています。追尾システムがあるのなら、こんな懸念は無用でしょう)
いや、ケンプによるガイエスブルグ要塞のイゼルローン要塞への突入自体が、質量弾攻撃の一形態なのですから、当然、「自動追尾」方式の攻撃も、可能であることになります。「アルテミスの首飾り」破壊時に「自動追尾」を利用しないのは、No.6353で冒険風ライダーさんが指摘するように、目標の回避運動が問題とならないため、「自動追尾」など利用する必要がない、というだけの話です。
私は、万一、イゼルローン要塞の回避能力が、想像を絶するほど大きなものであったとしても、ケンプによるガイエスブルグ要塞の突入のように、「自動追尾」可能な方式を取れば解決する、と述べているだけです。
ちなみに、「アルテミスの首飾り」破壊時には、氷塊の大きさが相対論効果によって、223倍(2野望篇:第七章:誰がための勝利Ⅳノベルズ版P187~188)になる記載があります。
衛星の回避能力は、氷塊の発射地点からハイネセンまでの距離では、この大きさの氷塊の衝突を防ぐことができない程度の能力しかなかった、ということではないのでしょうか。
したがって、イゼルローン要塞に関しても、想像を絶するような回避能力が備わっているとは考えがたいですね。
> 遠距離からだと(冒険風ライダーさんの立案に従えば)途中から慣性航行しか出来なくなる質量弾群は、曲がりくねった回廊内で直進的な航行しか出来なくなるわけですから、当然、要塞に衝突する前に周囲の「変光星、赤色巨星、異常な重力場」が密集した宙域に突っ込んでしまうのでは?また、仮に奇跡的に回廊内を潜り抜けれたとしても、遠距離からですから、当然イゼルローン要塞は質量弾の接近を察知しているでしょうから、姿勢制御システムで回避されてしまうのではないか?と申し上げているわけです。
これについては、質量弾を、イゼルローン回廊内の適宜位置にワープさせた後、質量弾攻撃に適当な距離まで、通常航行させればよいだけの話なので、問題はないと思います。つまり、「近距離」まで接近した状態で、突入攻撃を行わせれば良いでしょう。
また、「イゼルローン回廊が曲がりくねっている」という記載は、作品中に存在するでしょうか?
> 近距離からだと、その距離まで近付こうとした場合、当然イゼルローン要塞の哨戒網に捕捉され、質量弾群の存在も知れてイゼルローンから駐留艦隊が出撃してくるでしょう。そして要塞から遥か離れた宙域で戦端が開かれ、近距離からのイゼルローンへの質量弾群の攻撃は、挫折を余儀なくされるのではないかと。
これは、はっきり言って、望むところでしょう。
戦闘におけるイゼルローン要塞の脅威は、その要塞主砲の威力にあるわけですから、要塞主砲の射程外で、同盟艦隊に対する戦闘を帝国艦隊が行うことができるのであれば、帝国艦隊は数的優位を十二分に生かすことが可能となります。同盟の駐留艦隊は、要塞主砲の支援を受けることなく、「要塞から遥か離れた宙域」での戦闘で消耗させられることになるわけです。そして、駐留艦隊が消耗してしまえば、「近距離からのイゼルローンへの質量弾群の攻撃」を防ぐ手立ては存在しなくなります。
さらに言えば、「近距離」への質量弾のワープがイゼルローン要塞側に確認されたとしても、「近距離」の発射地点に到達後、直ちに、質量弾攻撃が開始されたならば、イゼルローン要塞から艦隊を出撃させて迎撃させても、間に合わないことになるでしょう。たまたま、十分な兵力を哨戒させているような状況でもない限りは。
> この記述を見た限りでは、エンジンは「要塞の後部」ではなく「要塞の周囲」、つまり要塞の大円(球を球の中心を通る平面で切った時にその切り口に出来る円)沿いに取り付けられているとしか解釈出来ないと思うのですが、どうでしょうか(アニメ版の移動要塞でもそのように描かれています)。それならば、前面からでもエンジンを狙う事は出来>ると思います。また、
>
> 雌伏篇第八章Ⅴ(ノベルズ版三巻P213下段~P214上段)
>
> <ガイエスブルクのなかにいるのは、ケンプと数人の幕僚、航行要員、護衛兵ら五万人ほどで、
(中略)
> この辺りの記述を見た限りでは、ヤン艦隊がガイエスブルクの側面に回り込んだという記述は見当たりません。回り込んだのなら、この場合記述がないと不自然なように思えるのですが、いかがでしょうか。
イゼルローン要塞を攻撃するガイエスブルグ要塞は、当然、イゼルローン要塞に対して正対しているのでしょうから、球状のガイエスブルグ要塞の後半球は、イゼルローン要塞に対して隠れた状況にあるでしょう。環状に取り付けられているエンジン群は、当然、後半球の周縁部であったとしても、後半球であることには変わりないので、真正面からの攻撃では、打撃を与えることができないと考えるのが妥当ではないでしょうか。
(アニメ版の移動要塞でも、真正面からエンジンが見えるようには描かれていなかったように思います)
したがって、真正面からガイエスブルグ要塞のエンジンに攻撃を加えることは不可能で、側面90度に回り込む必要は無くても、ガイエスブルグ要塞の斜め位置には、回り込む必要があるのではないでしょうか。
少なくとも艦隊は、ガイエスブルグ要塞の要塞主砲の軸線上(つまり真正面)にはいないでしょうから、必然的に、ガイエスブルグ要塞に対して斜め位置に位置することになるでしょう。
しかも、この問題は、12基の通常航行用エンジンを環状に取り付けたガイエスブルグ要塞に限っての問題です。したがって、もし仮に、ガイエスブルグ要塞の場合には、実は正面からエンジンに攻撃を加えることができたとしても、例えば、中心に1基のエンジンを取り付けた質量弾の場合には、まったく関わりがない問題です。
- 親記事No.6338スレッドの返信投稿
- board4 - No.6355
Re:お返事ありがとうございます
- 投稿者:もう社会人
- 2005年03月12日(土) 16時34分
> いえ、ですから「方法論」の話であって、
> その部分において「非現実的」と判断した訳でしょう?
> そもそも黒崎さんが、「現実でも可能ではないか?」という問題提起をしたんですよね?それについて「カンニングが増えて無理」
> ってな話をしてたら「他人の評価を気にしても」とかって論旨が
> 変わってしまって、平行線になってしまったと。
さて、始方式では本当にカンニングが増えるのだろうか?択一式の方が明らかにカンニングは楽だと思いますが。他人の論述移すなんて大変ですよ。そこら辺で、非現実的と言うのも不思議な気がします。どんな教育法でも、カンニングのない試験は(理想にしか)ないのですから。本当のカンニングは発覚さえしないのですから。
この世に不正があるとおり試験にカンニングがあるのが現実であり常識な訳ですが、せめて建前として厳しくすると言うのがそれこそ現実的な方法論だと思いますが。