4代目掲示板過去ログ

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投稿ログ372 (No.6356 - No.6364)

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board4 - No.6356

Re:お返事ありがとうございます

投稿者:ぽちょむきん
2005年03月13日(日) 11時05分

なるほどなるほど。
それでしたら、わかります。
正直、黒崎さんの「そもそも他人の評価を・・・」ってな
部分に「いや、今そういう話じゃないんじゃ・・」と
もどかしさを感じてましたので。

board4 - No.6357

書き間違い?

投稿者:石
2005年03月13日(日) 14時01分

お初でございます。普段は皆さんの奥深い議論を興味深く拝見させていただいています。

銀河英雄伝説6巻飛翔篇 第5章 混乱、錯乱、惑乱で、レンネンカンプが同盟の高等弁務官に就任したときの話で、

『おれはあいつに負けたのか』と憮然としてつぶやいたものである。もっとも、シュタインメッツは、人を外見ではかる愚かさを充分に承知していたから、自分のそのような考えこそが、敗因と共通の基盤の上にあるかもしれない、と思った。レンネンカンプはこだわりを捨てることができなかった。それは「芸術家提督」メックリンガーによって指摘されたことであるが、レンネンカンプだけが責任の全てを負うと言えば、ワルター・フォン・シェーンコップあたりがつぶやくであろう。「奴がそれほどの大物か」と。

の部分なんですが、「奴がそれほどの大物か」とつぶやくのは話の流れから言えば、ロイエンタールあたりになるんじゃないでしょうか?これは作者の書き間違いでは?時期などを考え合わせるとシェーンコップがレンネンカンプの人となりをそこまで知っていたとは思えないんですが・・・。的外れなことを言っていたら申し訳ありません。

親記事No.6268スレッドの返信投稿
board4 - No.6358

黒崎さんにおうかがいしたいことがふたつ。

投稿者:けい
2005年03月14日(月) 08時52分

黒崎さんの意見をおうかがいしたく、書き込みをします。

高校で歴史に興味を持った生徒A(始の教育の賜物)
→まじめに授業のノートを取る
→そのノートに沿って試験を受ける
→興味をもちはじめたばかりであり、理解も浅く60点
(簡単に高得点が取れるような設問はしないでしょうし)

歴史に興味はなく試験は赤点を取らないことを目的とする生徒B
→成績優秀な友達のノートを書き写す
→そのノートをもとにして試験を受けて75点
(模範解答も写しておけば、
 自分の言葉に書き換えてもこの程度取れるでしょう)

他のひとのノートを丸写しにしない生徒が半数いたとして、
平均は60点台の後半といったところでしょうか。

歴史に興味を持ち、まじめに勉強し、まじめに試験を受けた
生徒Aは平均点以下の点数です。
ところが生徒Bは平均点をクリアしてしまいます。
成績表も平均点をクリアした生徒Bの方が上でしょう。

以上が状況説明です。
ここまではこのような試験が本当に実施されていたら、
充分にありえるケースとして想定したものです。
(まじめに勉強しても平均点以下なんてよくある話です)
ですから、ここまでのところでの変更や意見はご遠慮願います。

さて、おうかがいしたいのは次のふたつです。
もし黒崎さんが生徒Aだったとして。

1:生徒Aが生徒Bより点数が低くても問題はないのかどうか
2:次の試験で生徒Aは他のひとのノートを写すかどうか

ちなみに私が生徒Aならば。
生徒Bより点数が低いのは納得いきません。
まじめに一学期間授業を受けてノートを取った自分が、
たかだか試験の数日前にノートを写しただけの人間より
点数が低いのはどうしても納得できないです。
これが通常の持ち込み不可の試験なら、
あいつの方が頭がいいで自分を慰められますが、
ただ成績優秀者のノート(=模範解答)を写しただけなのですから。
そして次の試験では他のひとのノートを写します。
現状での学生の試験における主目的は「高得点をあげること」です。
これによって自分の進路や生活(小遣いの額とか(笑))が
左右されるという現状が変わらない限り、悩むことなく写します。
違反でもなんでもないし、親には怒られないで誉められますし、
なんのデメリットもありません。
親に向かっていくら「歴史が好きになったんだよ!」といっても
実際にはテストなり成績表の点数が上がらない限り意味ないですから。

なお設問以下の「ちなみに~ですから」までは
私ならこう思うというだけのことですので、
反論などされても、返答できかねる場合があります。
黒崎さんには1と2の返答だけをいただければ幸いです。
そうしていただければ、黒崎さんの御意見を理解しやすいので。

もちろん、こんな仮定の話には答えられないというのなら
それはそれで構いません。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

親記事No.6338スレッドの返信投稿
board4 - No.6359

Re:お返事ありがとうございます

投稿者:まきしま
2005年03月14日(月) 11時11分

>さて、始方式では本当にカンニングが増えるのだろうか?択一式の方が明らかにカンニングは楽だと思いますが。他人の論述移すなんて大変ですよ。

この始のやり方は試験範囲の告知とセットだったはずです。
したがって模範解答を事前に作成することが可能で、しかも模範解答なんてそう長い文章にはならないでしょう。なにしろ答案用紙に書き込める程度の分量ですから。
ついでに、直筆ノートといってもコピーだって構わないでしょう。「授業中は手書きだが持ち込みの清書はワープロでやった」と言い張ってワープロ作成のノートをコピー親にしてしまえば以降は書く手間すら省けます。
不正はし放題になると思いますよ?

親記事No.6105スレッドの返信投稿
board4 - No.6361

Re:イゼルローン回廊における質量兵器攻撃の是非

投稿者:平松重之
2005年03月14日(月) 14時48分

>冒険風ライダーさん
<で、上でも言いましたけど、「【軌道上を自由に動く】アルテミスの首飾り」でさえ、攻撃側は失敗の可能性を全く検討することすらなく他のことを考えられるくらいの余裕と成功の確信があったというのに、何故本来「自力で推進する手段を持たない」はずの静止要塞に質量弾攻撃をかわせる可能性があったなどと言えるのでしょうか? まず、この時点で平松さんが主張する「前提条件」が大いにおかしくなってしまうのではないでしょうか。
 また、平松さんは「比較的安定した宙域と思われるバーラト星系で」という前提条件を掲げていますが、それを言うならイゼルローン要塞が存在するアルテナ星系だって「惑星を持たない孤独な太陽」しか存在しない恒星系であるわけですから「大質量・高重力の天体が周囲に密集した宙域」の中では「比較的安定した宙域と思われ」ますし、さらに「比較的近距離から」から例の質量弾攻撃が成功したというのであれば、その「比較的近距離」で「質量弾攻撃として必要となるスピード」が得られるということになるわけです。それで言えば「比較的近距離」で「比較的安定した宙域と思われる」アルテナ星系の内部もしくは外縁部から小惑星特攻を開始しても良いことになるでしょう。しかも、ここで私が言う「遠距離」というのは「相手の火力の射程圏外」でありさえすれば良いわけですから、アルテナ星系外縁部辺りでもその条件は充分に満たすことができます。
 それでもなおかつ、アルテナ星系内における質量弾攻撃に「大質量・高重力の天体が周囲に密集した宙域」等の障害があると仮定しても、銀英伝本編でも行われたように「途中まで有人制御航行を行い、ギリギリの段階で脱出する」という方法もありますし、また銀英伝の作中でしばしば登場している「無人艦の遠隔コントロール」のような手法を使えば、さらに安全かつ効果的に質量弾攻撃の軌道修正を行うことができます。すくなくとも「姿勢制御システムを駆使して公転速度を停止ないし遅滞」程度の回避力では、これを避けるのは絶望的なまでに不可能としか言いようがないのではありませんか?
 たとえ相手がイゼルローン回廊のイゼルローン要塞であっても、質量弾攻撃を妨げる要素などほとんど発生のしようがないと思いますけどね。>


 自分としては、イゼルローン回廊の帝国側出入口から回廊の帝国側通路の途中くらいまでを「遠距離」と仮定していたので、いささか冒険風ライダーさんとの認識にズレがあったみたいですね。自分が仮定していた上記の「遠距離」からなら、途中でエンジンが停止され、慣性航行しか出来なくなる質量兵器では、多少なりとも曲がりくねった回廊内を抜けるのは不可能であり、万一奇跡的に抜けれても、事前に質量兵器の飛来を探知した上での要塞の姿勢制御システムで公転速度を加速・減速・停止などの回避運動や、トゥールハンマーによる迎撃などを織り交ぜて質量兵器による攻撃を無効化できる出来るのではないか?と考えていたわけです。
 さて、アルテナ星系外縁部内という「近距離」からの攻撃についてですが、「アルテミスの首飾り」破壊の場合は、救国軍事会議はドーリア星域会戦で唯一の宇宙戦力である第十一艦隊を失っており、バーラト星系での制宙権をも失っていたため、ヤン艦隊は質量兵器攻撃が有効な距離にまで簡単に到達する事が出来たわけですが、それに対し帝国によるイゼルローン要塞への質量兵器攻撃の場合は、要塞には一個艦隊もの戦力が存在しており、アルテナ星系内での制宙権を握っているため、敵が質量兵器攻撃の有効な距離にまで到達する事を許すかどうかは疑問ですね。まあ、それについては後に言及する事にします。
 また、「途中まで有人制御航行を行い、ギリギリの段階で脱出する」「無人艦の遠隔コントロール」についてですが、かつて冒険風ライダーさんはこうおっしゃっておられましたよね↓

現在の掲示板ログ1727の冒険風ライダーさんの書き込みより
<しかも、銀英伝3巻でケンプがヤンに追い詰められた挙句に行った「要塞特攻」が失敗したとはいえ、それは決して「要塞クラスの質量を保有する小惑星や衛星を要塞にぶつけて破壊する」という戦法自体が戦術上無効であることを立証したわけではないのです。あの要塞特攻が失敗したのは、加速距離が短い中で要塞を無理矢理加速させるために通常航行用エンジンを稼動させ続けてしまったことが原因なのであって、欠点を是正した上でもう一度同じ事を行えば、間違いなくイゼルローン要塞を破壊することができたはずではありませんか。
 具体的には、イゼルローン要塞クラスの適当な小惑星にガイエスブルク要塞と同じ仕様でエンジンを設置し、同盟軍の火力が届かない遥か彼方からイゼルローン要塞を直撃するコースを取るように小惑星をスタートさせ、ある程度加速がついてきたところで全エンジンを停止し、宇宙空間をひたすら飛行している隕石と同じように慣性で航行させてしまえば良いのです。これだとエンジンがひとつ破壊されたところで移動する小惑星には何の影響もありません。>


 途中で「全エンジンを停止」してしまったのなら、「慣性で航行」する事しか出来なくなるわけですから、当然「途中まで有人制御航行を行い、ギリギリの段階で脱出する」も「無人艦の遠隔コントロール」も不可能になるのではないでしょうか?


<これは例の質量弾攻撃時におけるヤンの対応とも重なるのですが、あの第8次イゼルローン要塞攻防戦当時、帝国における移動要塞構想の最高責任者であったはずのラインハルトやシャフト、いやそれどころか帝国関係者の全ては、ヤンがイゼルローン要塞に不在であったことを知らなかったはずですよね? 当然、上記のようなことを「事前に」彼らが予測できるはずもないわけです。
 帝国側にそのような事情が存在する以上、ラインハルトやシャフトが移動要塞を使って「要塞VS要塞」の局面を現出させようとするのであれば、実際の敵側の状況がどうであれ、当然「ヤンがイゼルローン要塞に存在する」ことを前提とした上で、敵が「能動的な行動を取る事」を想定し、かつそれに対する対処法も考えなければならないはずでしょう。「にもかかわらず」、彼らは移動要塞のエンジン同期の技術問題について述べるだけで、それ以外の理由で「要塞VS要塞」が実現されない可能性を何も考えていないのです。
 そして、ここで「そんなことも考えられなかったラインハルトやシャフトは頭の悪いバカであった」という身も蓋もない結論を導きたくないのであれば、「何故彼らはそういう考えが持てなかったのが?」という問題に対する合理的な解答を与えなければなりません。質量弾攻撃の件は攻撃側が主導権を握っているわけですから、迎撃側のことばかり論じていてはダメなのですよ。>

<まあ、これについてはあえて私から合理的な理由を出してあげましょうか。これは簡単な話で、たとえ自軍が発見されても、敵にすぐさま「能動的な行動を取る事」ができるわけではなく、ある程度のタイムラグが発生せざるをえないからです。
 たとえば銀英伝3巻の冒頭では、イゼルローン回廊帝国側出口方面で偶発的な接近遭遇戦が発生していますが、同盟側は、現地部隊が敵と遭遇したことをイゼルローン要塞に打電してから実際に救援が訪れるまで、実に9時間もの間「孤立無援で」戦っていました(銀英伝3巻 P32)。これはもちろん、
現地部隊の打電 → イゼルローン司令部の作戦方針の協議・決定 → 出撃準備 → 全軍出撃完了 → 陣形を編成・維持しつつ現地急行
といった諸々の手順を踏んでいかなければならないためで、このタイムラグこそが、移動要塞がイゼルローン要塞に肉迫する隙を作り出すわけです。
 また、作中事実から言っても、あの移動要塞は4月10日に「【回廊内を】哨戒中の索敵部隊の三〇〇光秒先」でワープアウトしていますし、それから遅くとも24時間以内には「イゼルローン要塞から60万kmの距離」に布陣しているわけです。イゼルローン要塞まで通常航行を行うにせよ、この程度の移動時間であれば、相手側も迎撃の準備をするのに手一杯になるため、特に問題なく「要塞VS要塞」に持ち込むことができるのではないか、とラインハルトもシャフトも考えていたのではないでしょうか。
 そして、これならばすくなくとも平松さんが出されている理由よりは「攻撃側の事情」を説明できていると思うのですが、いかがでしょうか。>


 ラインハルトやシャフトが「『要塞VS要塞』が実現されない可能性を何も考えていな」かったのは、「エンジンを付けた『移動要塞』」に対する先入観というものが大きかったのではないでしょうか?
 自分は6346でも書きましたが、事前に移動要塞のエンジンの脆弱性に気付かず、ケンプやミュラーに対して最初から「いざとなれば要塞に要塞をぶつけて破壊しても構わん」と命令を与えずに単純に攻略を命じたラインハルトもまた、当初は「移動要塞の利点は火力と装甲」という先入観から完全には逃れ得ていなかったのではないかと思われます。それゆえ、単純に「移動要塞の火力と装甲」を持ってすれば、要塞には簡単に接近出来るだろうとラインハルトは思い込んでしまったのではないか?と言う事です。シャフトについては、「精神の昂揚が、自信ではなく過信に直結するタイプ」(雌伏篇第二章Ⅲ、ノベルズ版三巻P43上段)とありますので、これまた単純に自分のプランの成功を疑わなかっただけなのではないでしょうか?現に敗戦後にすら彼は次のような事を言っていますし↓

 雌伏篇第九章Ⅲ(ノベルズ版三巻P231下段~P232上段)
<ミュラーに対しては寛容を示したラインハルトであったが、科学技術総監シャフト技術大将に対しては、まったく別であった。彼はシャフトを呼びつけると、
「弁解があれば聞こうか」
 と、最初から糾弾の姿勢を見せた。シャフトは自信満々でそれに応じた。
「お言葉ながら、閣下、私の提案にミスはございませんでした。作戦の失敗は、統率および指揮の任にあたった者の責任でございましょう」>


 つまり、ラインハルトが「正統派の用兵家」が抱く移動要塞への先入観から完全に脱却し得なかった事と、シャフトの過信が、二人が「『要塞VS要塞』が実現されない可能性を何も考えていな」かった原因ではないかと考えられるのです。
 さて、ガイエスブルク移動要塞は4月10日に回廊内に侵入しており、14日には移動要塞を囮にしたミュラー艦隊によるイゼルローン攻撃が実施されています(雌伏篇第七章Ⅴ、ノベルズ版三巻P186上段)。この間の時間経過が今ひとつ定かではありませんので、ちょっと検証してみます。
 14日の攻撃開始は、移動要塞からの歩兵部隊による破壊工作が失敗し、撤収した八〇時間後(雌伏篇第七章Ⅲ、ノベルズ版三巻P175上段)ですので、これから計算すると、

(1)、4月14日の午前0時からミュラー艦隊による攻撃が開始された場合は、破壊工作は4月10日の午後2時半頃から始まり、午後4時頃に終了。

(2)、4月14日の午後11時59分からミュラー艦隊による攻撃が開始された場合は、破壊工作は4月11日の午後2時半頃から始まり、午後4時頃に終了。

 という事になります(破壊工作の開始から終了までの時間は「一時間半」と雌伏篇第七章Ⅱ、ノベルズ版三巻P173上段に明記されています)。これに先立つイゼルローン前面への布陣、要塞砲の撃ち合いは、シェーンコップが後の破壊工作部隊襲来の報を受けた際、「敵もどうして、打つ策が早い!」(雌伏篇第七章Ⅱ、ノベルズ版三巻P171上段)と言っていますので、行われた時間は破壊工作とさほど差がないと考えられます。そして、

(A)、4月10日の午前0時にガイエスブルク移動要塞が回廊内に侵入してきた場合

(B)、4月10日の午後11時以降にガイエスブルク移動要塞が回廊内に侵入してきた場合

 から考えると、「侵入した回廊内の宙点」から、「イゼルローン要塞から60万kmの距離」まで要した時間は、最短で1時間以下、最長で約36時間程度と推定されます。ですので「遅くとも24時間以内」とは断定出来ないのではないかと。最長の場合を考えれば、哨戒艦隊の連絡から一日半近い時間が与えられるわけですし、「現地部隊の打電 → イゼルローン司令部の作戦方針の協議・決定 → 出撃準備 → 全軍出撃完了 → 陣形を編成・維持しつつ現地急行」というプロセスを経ても、十分にアルテナ星系より遠くの宙域で移動要塞を迎撃出来ると思えるのですが(高速戦艦・巡航艦・駆逐艦などの足の速い艦を先行させるという手もありますし)、このプロセスにどれほどの時間がかかるのかが鍵ですね。
 更に言うと、問題なのは「移動要塞がイゼルローン要塞に肉迫可能な事が立証出来た」=「小惑星にエンジンを取り付けた大質量兵器がイゼルローン要塞に肉迫可能な事が立証出来た」とは言えない事です。
 と言うのは、移動要塞の場合は駐留艦隊を内部に収容して航行する事が出来ますが、小惑星にエンジンを取り付けた大質量兵器は、護衛艦隊を周囲にに引き連れて航行しないといけません。現在の掲示板ログ3649(銀英伝考察3過去ログMに収録)で、冒険風ライダーさんも「移動要塞の航行速度は、実は通常艦船よりもかなり速いといっても過言ではない」と書かれておられますので、これに従えば、当然大質量兵器は護衛艦隊に合わせて速度や回廊外からのワープ距離を落とさねばならず、移動要塞に比べてイゼルローン要塞に到達する時間がかなり遅くなってしまい、迎撃側にかなりの時間を与えてしまうのではないでしょうか。かといって、護衛艦隊を引き連れずに行けば、万一要塞から高速戦艦・巡航艦・駆逐艦などの足の速い艦で構成された艦隊が先行して来た場合、イゼルローンの近距離に到達する前に捕捉され、移動要塞のような強力な武装を持たない大質量兵器は、為すすべもなくエンジンを破壊されてしまうのではないかと思われるのですが。




>パンツァーさん
<「イゼルローン回廊内ではワープ出来ないという理論」などというものが、存在するでしょうか?
「イゼルローン回廊」を経由しないで、「変光星、赤色巨星、異常な重力場」が密集した「防壁」を横切るような経路でワープができない、だけではないでしょうか?>


 これについては6333で説明しています。

・大質量近くでのワープインが危険である事は作中に記されている。

・イゼルローン回廊が存在するサルガッソ・スペースは「変光星、赤色巨星、異常な重力場」といった大質量・高重力の天体が密集した宙域である。

・よって、回廊内でのワープには大きな危険が伴い、事実上不可能であると考えられる。

 という事ですね。回廊内の出入口近くの宙域ならば、それらの天体の密度も薄いでしょうから、ワープも出来るかも知れませんが、天体の密度の濃い回廊内深部でのワープインは事実上不可能ではないか?と言うのが自分の推論です。回廊内へのワープアウトについては、ガイエスブルク移動要塞がワープアウトしている事実がありますが、「回廊内でのワープイン」と「普通の宙域からの回廊内へのワープアウト」は別物であるという事を理解しておく必要があると思います。

<銀英伝1黎明篇:序章 銀河系史概略 ノベルズ版P15~16
<銀河帝国軍の執拗な追撃と捜索をかわし
(中略)
銀河系の深奥部に歩を踏み入れた。そこは、巨星、矮星、変光星などの危険が満ちた巨大な空間であった。造物主の悪意が脱出者たちの頭上に次々と降りかかった。
苦難の道程のさなか、彼らは指導者ハイネセンを事故で失った。親友であったグエン・キム・ホアが後を継いだ。その彼も老いて失明するにいたったとき、彼らは危険地帯を脱し、安定した壮年期の恒星群を前途に見出した。>

 ワープしないとすると、「防壁」を横切るだけの距離を進むだけで、数十年くらい、掛かってしまうわけです。これは、経路に障害物があるから、というよりもむしろ、ワープしないから、時間が掛かると言うことでしょう。
イゼルローン回廊内でのワープが不可能であるとしたら、「イゼルローン回廊」に沿って、帝国領から同盟領へ移動するだけで、数年、数十年といった時間を要するでしょう。>

 長征一万光年時は、システム未知の宙域であるイゼルローン回廊を手探りで、したくもない無駄な寄り道もしながら進まねばならなかったわけですが、それより数百年後の銀英伝本編の時代では、すでにイゼルローン回廊内の航路は確立していて、最短の距離で航行出来るでしょうし、宇宙船の航行速度も向上しているでしょうから、これまた前提条件が異なるのではないかと。
 それに、小説の終盤ではユリアン率いるイゼルローン軍6600隻は、ヴァーゲンザイル艦隊と戦いつつ帝国側出入口からトゥールハンマーの射程内に後退するまで、二日を要しています(落日篇第二章Ⅳ、ノベルズ版十巻P52下段、P54下段)。当然戦闘中にワープは出来ないでしょう。つまり、ワープを行わずに戦いながらの後退でも6600隻の艦隊が二日で回廊の半分(イゼルローン要塞は回廊の中央に存在します(黎明篇第五章Ⅰ、ノベルズ版一巻P114上段))を踏破出来るのであり、イゼルローン回廊はその程度の長さでしかないのです。

<また、要塞対要塞の対決の場合、ガイエスブルグ要塞は、イゼルローン要塞に、「300光秒よりも離れた距離(哨戒部隊までの距離)」から、2光秒(60万km)の距離にまで接近されるわけですが、これと同様のことを、質量弾攻撃一般で行うことが可能でしょう。つまり、質量弾を、一旦、イゼルローン要塞の近距離(アルテミスの首飾りのように星系の直径相当)にワープさせたのち、その近距離から突入攻撃を行わせればよいわけです。そうすれば、質量弾の製造場所から目標地点までの距離の長短などは、なんの問題もないことになります。>
<これについては、質量弾を、イゼルローン回廊内の適宜位置にワープさせた後、質量弾攻撃に適当な距離まで、通常航行させればよいだけの話なので、問題はないと思います。つまり、「近距離」まで接近した状態で、突入攻撃を行わせれば良いでしょう。
また、「イゼルローン回廊が曲がりくねっている」という記載は、作品中に存在するでしょうか?>

<さらに言えば、「近距離」への質量弾のワープがイゼルローン要塞側に確認されたとしても、「近距離」の発射地点に到達後、直ちに、質量弾攻撃が開始されたならば、イゼルローン要塞から艦隊を出撃させて迎撃させても、間に合わないことになるでしょう。たまたま、十分な兵力を哨戒させているような状況でもない限りは。>

 冒険風ライダーさんへのお返事にも書きましたが、駐留艦隊を内部に収容した移動要塞と違い、質量兵器の場合は護衛艦隊を周囲に引き連れていかねばなりません。艦隊は移動要塞よりもワープの距離、航行速度が劣っている事は冒険風ライダーさんが現在の掲示板ログ3649で立証されておられます。となれば、艦隊を引き連れた質量兵器の近距離への到達日時は、当然移動要塞よりはるかに遅れます。その間に要塞側は充分な余裕を持って駐留艦隊を出撃させ、要塞よりはるか遠距離の宙域で加速前の大質量兵器とその護衛艦隊を捕捉できるのではないでしょうか。また、護衛艦隊をつけねば、要塞から高速艦隊が先行して出撃して来た場合、近距離にまで近付く前に、なすすべもなく質量兵器のエンジンは破壊されてしまうのではないでしょうか。
「イゼルローン回廊が曲がりくねっている」というのは、

・イゼルローン回廊も自然に形成された宙域である以上、多少なりとも曲がりくねっていると考えたほうが自然である。

・イゼルローン回廊内には、数千隻単位の艦隊が隠れうる索敵システムの死角となる宙域が多数存在する(策謀篇第八章Ⅱ、ノベルズ版四巻P197下段および落日篇第二章Ⅳ、ノベルズ版十巻P56上段)事が記されており、回廊内の地形の複雑さを示している。

 と言うのが根拠となっています。


<いや、ケンプによるガイエスブルグ要塞のイゼルローン要塞への突入自体が、質量弾攻撃の一形態なのですから、当然、「自動追尾」方式の攻撃も、可能であることになります。「アルテミスの首飾り」破壊時に「自動追尾」を利用しないのは、No.6353で冒険風ライダーさんが指摘するように、目標の回避運動が問題とならないため、「自動追尾」など利用する必要がない、というだけの話です。
私は、万一、イゼルローン要塞の回避能力が、想像を絶するほど大きなものであったとしても、ケンプによるガイエスブルグ要塞の突入のように、「自動追尾」可能な方式を取れば解決する、と述べているだけです。>


 でも結局「ガイエスブルグ要塞のイゼルローン要塞への突入」は航行中にエンジンを破壊されて無残な失敗に終わっているわけですよね?だからこそ、冒険風ライダーさんはかつて下のように述べられているわけです。

 現在の掲示板ログ1727の冒険風ライダーさんの書き込みより
<しかも、銀英伝3巻でケンプがヤンに追い詰められた挙句に行った「要塞特攻」が失敗したとはいえ、それは決して「要塞クラスの質量を保有する小惑星や衛星を要塞にぶつけて破壊する」という戦法自体が戦術上無効であることを立証したわけではないのです。あの要塞特攻が失敗したのは、加速距離が短い中で要塞を無理矢理加速させるために通常航行用エンジンを稼動させ続けてしまったことが原因なのであって、欠点を是正した上でもう一度同じ事を行えば、間違いなくイゼルローン要塞を破壊することができたはずではありませんか。
 具体的には、イゼルローン要塞クラスの適当な小惑星にガイエスブルク要塞と同じ仕様でエンジンを設置し、同盟軍の火力が届かない遥か彼方からイゼルローン要塞を直撃するコースを取るように小惑星をスタートさせ、ある程度加速がついてきたところで全エンジンを停止し、宇宙空間をひたすら飛行している隕石と同じように慣性で航行させてしまえば良いのです。これだとエンジンがひとつ破壊されたところで移動する小惑星には何の影響もありません。>


 冒険風ライダーさんの上記のご主張に従えば、冒険風ライダーさんの想定なさっている質量兵器は「同盟軍の火力が届かない遥か彼方から」「全エンジンを停止し」「慣性で航行させ」る訳ですから、自動追尾も出来なくなるのではないか、と申し上げているのですが(慣性航行ですから当然方向転換などは出来なくなります)。


<これは、はっきり言って、望むところでしょう。
戦闘におけるイゼルローン要塞の脅威は、その要塞主砲の威力にあるわけですから、要塞主砲の射程外で、同盟艦隊に対する戦闘を帝国艦隊が行うことができるのであれば、帝国艦隊は数的優位を十二分に生かすことが可能となります。同盟の駐留艦隊は、要塞主砲の支援を受けることなく、「要塞から遥か離れた宙域」での戦闘で消耗させられることになるわけです。そして、駐留艦隊が消耗してしまえば、「近距離からのイゼルローンへの質量弾群の攻撃」を防ぐ手立ては存在しなくなります。>


 作中の「回廊の戦い」では、回廊の狭隘さゆえに帝国軍は「数的優位を十二分に生かすことが」出来なかったのではないですか?(乱離篇、ノベルズ版八巻)そうなれば、作中記述通り、当然ヤン艦隊も損耗するでしょうが、帝国軍は更に消耗するでしょう。質量兵器攻撃は、もともと味方の被害を少なくするための戦術なのでしょう?それでは結局、質量兵器攻撃をしようがしまいが、味方の損害も甚大な「愚劣な消耗戦」になってしまう事に変わりはないのでは?


<イゼルローン要塞を攻撃するガイエスブルグ要塞は、当然、イゼルローン要塞に対して正対しているのでしょうから、球状のガイエスブルグ要塞の後半球は、イゼルローン要塞に対して隠れた状況にあるでしょう。環状に取り付けられているエンジン群は、当然、後半球の周縁部であったとしても、後半球であることには変わりないので、真正面からの攻撃では、打撃を与えることができないと考えるのが妥当ではないでしょうか。
(アニメ版の移動要塞でも、真正面からエンジンが見えるようには描かれていなかったように思います)
したがって、真正面からガイエスブルグ要塞のエンジンに攻撃を加えることは不可能で、側面90度に回り込む必要は無くても、ガイエスブルグ要塞の斜め位置には、回り込む必要があるのではないでしょうか。
少なくとも艦隊は、ガイエスブルグ要塞の要塞主砲の軸線上(つまり真正面)にはいないでしょうから、必然的に、ガイエスブルグ要塞に対して斜め位置に位置することになるでしょう。>


球体の「周囲」と言えば自分には円の中心を通る大円沿いとしか思えないのですが……。後部に取り付けるのならはっきりと「後部周囲」とと記載されるのではないでしょうか?
それに、ヤン艦隊がガイエスブルクの側面に回り込んだという記述がないのは不自然なように思えるのですが、まあ、この辺りの判断は第三者にお任せします。
(ちなみにノベルズ版三巻のP182~P183の挿絵では、ガイエスブルクのエンジンは、なんと赤道(?)沿いに取り付けられています。また、アニメ版のエンジンも、見た限りでは要塞の中心の大円沿いに設置されているとしか見えないのですが、この辺りもアニメを見た人のご判断にお任せします。アニメや挿絵は目安に過ぎませんし)

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board4 - No.6362

Re:お返事ありがとうございます

投稿者:もう社会人
2005年03月18日(金) 09時53分

> この始のやり方は試験範囲の告知とセットだったはずです。
> したがって模範解答を事前に作成することが可能で、しかも模範解答なんてそう長い文章にはならないでしょう。なにしろ答案用紙に書き込める程度の分量ですから。
> ついでに、直筆ノートといってもコピーだって構わないでしょう。「授業中は手書きだが持ち込みの清書はワープロでやった」と言い張ってワープロ作成のノートをコピー親にしてしまえば以降は書く手間すら省けます。
> 不正はし放題になると思いますよ?

 そこまでやられれば、確かに仕方ありませんね。し放題でしょうね。そこまでして、歴史で点を取り、勉強したくないというのであらば仕方ありません。ノートをとったり移したりする苦労もしたくないというのであれば。

 ただ、僕が議論というか問題定義したいのは、教育方針であり、いかに不正されない教育システムかではないのです。ご理解ください。

親記事No.6330スレッドの返信投稿
board4 - No.6363

Re:冒険風ライダー氏の一連の投稿とやり取りを見て

投稿者:もう社会人
2005年03月18日(金) 10時00分

> 上のような指摘が成立するには、
> 「他者の意見を入れ、柔軟に自説を変更する」必要のあること、 が、存在していることが、必要条件ですよね。
>
> 例えば、今回の黒崎さんの投稿、
> No.6268 「自筆ノート持ち込み可」について
> であるならば、
> どの辺が、冒険風ライダーさんにとって、
> 「他者の意見を入れ、柔軟に自説を変更する」必要のあること
> に該当するのでしょうか?

 お返事遅れて申し訳ありません。パンツァーさん。僕は、黒崎氏の議論がすばらしいとかライダー氏はまちがっているとか言っているつもりはありません。私が言いたいのは、ただ、教育方針というものに対する多様性として始のようなやり方でもありでないかなということです。

 カンニングの善悪などという議論は枝葉末節でしかありません。ダメに決まっているでないですか。いらぬ議論をしたことで黒崎氏は自身の意見の価値を大きく下げているのですが。


> 先の移動要塞関連の議論にしろ、
> 難癖をつけてくる側の議論と言うのは、
> 論理をすりかえてでも論破すること自体が目的のような
> まさに「議論のための議論」なのですよ。
> この移動要塞関連で難癖をつけてくる論者は、
> 結局、皆、「移動要塞」を潰すためにダブルスタンダードを用いていた人々、であることが明らかでしたしね。

 そうならないよう議論しようとしてもなかなか難しいものです。特に顔が見えないとね。

親記事No.6338スレッドの返信投稿
board4 - No.6364

Re:お返事ありがとうございます

投稿者:まきしま
2005年03月19日(土) 04時35分

>そこまでやられれば、確かに仕方ありませんね。し放題でしょうね。そこまでして、歴史で点を取り、勉強したくないというのであらば仕方ありません。ノートをとったり移したりする苦労もしたくないというのであれば。

少なくともこんな試験のために払う労力は最小限に抑えたいですね。
点は内申書対策として取っておきたいですし。

>ただ、僕が議論というか問題定義したいのは、教育方針であり、いかに不正されない教育システムかではないのです。ご理解ください。

教育方針を云々するのであれば試験方法ではなく授業方法であるべきでは? どれほど立派な授業をしてもその理解内容を評価する試験があれでは計れないと思いますけどね。
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