4代目掲示板過去ログ

mixiチェック

投稿ログ421 (No.7880 - No.7905)

board4 - No.7880

ミューゼル姉弟の性別が逆だったら

投稿者:独貧貴族
2008年02月28日(木) 09時51分

もし、アンネローゼが男で、ラインハルトが女(兄と皇帝の名が出る度に背徳的なシーンを想像し、鼻血が零れそうになる多感な娘さん)だったら

キルヒアイス、オーベルシュタインの苦労は増加しそう。

board4 - No.7883

なんかすっきりした!

投稿者:えのきだけ
2008年03月13日(木) 06時57分

皆様はじめまして。私、えのきだけと申します。
以前、田中芳樹氏の著書「中国武将列伝」において私の
故郷の偉人である直江兼続をホントは大したことないなどと
書かれ、大変悔しい思いをしてきましたが、このサイトに出会い、過去ログの文章を読ませていただき、私のように納得いかないと思っている方がたくさんいるんだということがわかって、
なんか大勢の仲間に出会えたようでうれしい気持ちでいっぱいです。
皆様方のような知識や文章力はございませんが、討論に参加させていただくつもりです。
その時はよろしくお願いします。

board4 - No.7884

誤解を招きやすい点→管理人氏

投稿者:ぐるぐる
2008年03月18日(火) 12時58分

7796 お久しぶりです。 栞
のスレッドを読んでいて思いましたが、
管理人氏の回答は、確かに正しいですね。

7804 返答 本ページ管理人
自腹で経費を払ってゴミだらけの海岸を掃除しました。
9割のゴミを片づけました。
そこへサーファーが遊びに来ました。
サーファーは遊ぶだけ遊んだ後、目に付きにくい物陰にゴミがいくつかあるのを見つけ、鬼の首を取ったように掃除をしたボランティアを罵りました。

この掲示板は、管理人氏の私設の掲示板ですから、
管理人氏の希望通りに運営されるのが正しいことでしょう。

ただし、
このHPを見る者に、誤解を与える恐れはあるんでしょう。
掲示板のトップには、下のように書いてあります。

田中芳樹を撃つ!4代目掲示板
中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し、日夜、作品論、ファン論、作家のプロ意識などを論じています。田中芳樹氏の姿勢に疑問を持つ方はもちろん、ファンの方も是非一度ご覧ください。

この文面を見ると、
やっぱり、議論の良し悪しで決着をつけるといった公平性が確保されている、推奨されている、かのような印象を受けます。
だから、栞という方が、
「ところで、こちらの管理人さんは中傷にしかお返事を返さないのでしょうか?」
てなことを書いたのも、公平性があるんじゃないか、
すなわち、
中傷に対して返答するだけでなく、擁護的意見等にも返答があってしかるべきではないか、
と誤解したのが理由でしょう。

管理人氏は、管理人氏の考えに敵対しない限りは、
侮辱的言動をも全然許容しています。
例えば、

7705 Re:バカにつける薬 海淵
では、S.Kという方の罵詈雑言をたしなめる主張がありますが、
このような制止を行うのは、管理人でもなく、この掲示板の常連でもなく、 新参らしき方によるわけです。

S.Kという方の罵詈雑言などは、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」といったトップに書かれている基本方針から明らかに外れているのではありませんか。

管理人氏の掲示板運営上の基本方針を、もっとわかりやすい形で、HPのトップに掲載しておいては如何でしょうか?
7804 のサーファーの話は、わかりやすくて秀逸です。
このサーファーの話のような形で、トップに明確に、管理人氏の内的基準を明記されておられるとよいかと思います。
管理人氏の内的基準に反しない限りは、あるいは推奨基準に合致する限りは、中傷も許容される、といった点なども含めてです。

でないと、やはり、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」ているんだ、公平性が確保されているんだ、と誤解する者が、今後も発生するでしょう。それは、誤解した者にとって不幸なだけでなく、管理人氏にとっても不幸なことではないでしょうか。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7885

Re:誤解するほど馬鹿は多くないよ

投稿者:S.K
2008年03月18日(火) 19時58分

> 7796 お久しぶりです。 栞
> のスレッドを読んでいて思いましたが、
> 管理人氏の回答は、確かに正しいですね。
>
> 7804 返答 本ページ管理人
> 自腹で経費を払ってゴミだらけの海岸を掃除しました。
> 9割のゴミを片づけました。
> そこへサーファーが遊びに来ました。
> サーファーは遊ぶだけ遊んだ後、目に付きにくい物陰にゴミがいくつかあるのを見つけ、鬼の首を取ったように掃除をしたボランティアを罵りました。
>
> この掲示板は、管理人氏の私設の掲示板ですから、
> 管理人氏の希望通りに運営されるのが正しいことでしょう。
>
 そういう「正しさ」じゃないだろ、「言いがかりに対する反論」
としての正しさだろ、ミスリード野郎。

> ただし、
> このHPを見る者に、誤解を与える恐れはあるんでしょう。
> 掲示板のトップには、下のように書いてあります。
>
> 田中芳樹を撃つ!4代目掲示板
> 中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し、日夜、作品論、ファン論、作家のプロ意識などを論じています。田中芳樹氏の姿勢に疑問を持つ方はもちろん、ファンの方も是非一度ご覧ください。
>
> この文面を見ると、
> やっぱり、議論の良し悪しで決着をつけるといった公平性が確保されている、推奨されている、かのような印象を受けます。
> だから、栞という方が、
> 「ところで、こちらの管理人さんは中傷にしかお返事を返さないのでしょうか?」
> てなことを書いたのも、公平性があるんじゃないか、
> すなわち、
> 中傷に対して返答するだけでなく、擁護的意見等にも返答があってしかるべきではないか、
> と誤解したのが理由でしょう。
>
 栞さんが書いたのは「田中芳樹擁護」ではなく「当HP応援」
だと思うがね。
 たまたまエールに手を振らない角度があったら何だというんだよ、おい。

> 管理人氏は、管理人氏の考えに敵対しない限りは、
> 侮辱的言動をも全然許容しています。
> 例えば、
>
> 7705 Re:バカにつける薬 海淵
> では、S.Kという方の罵詈雑言をたしなめる主張がありますが、
> このような制止を行うのは、管理人でもなく、この掲示板の常連でもなく、 新参らしき方によるわけです。
>
> S.Kという方の罵詈雑言などは、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」といったトップに書かれている基本方針から明らかに外れているのではありませんか。

 お前並みの馬鹿に馬鹿と教えてやったら罵詈雑言な訳がねえだろ、馬鹿なりに正直と親切の価値を心得るこった。

>
> 管理人氏の掲示板運営上の基本方針を、もっとわかりやすい形で、HPのトップに掲載しておいては如何でしょうか?
> 7804 のサーファーの話は、わかりやすくて秀逸です。
> このサーファーの話のような形で、トップに明確に、管理人氏の内的基準を明記されておられるとよいかと思います。
> 管理人氏の内的基準に反しない限りは、あるいは推奨基準に合致する限りは、中傷も許容される、といった点なども含めてです。
>
> でないと、やはり、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」ているんだ、公平性が確保されているんだ、と誤解する者が、今後も発生するでしょう。それは、誤解した者にとって不幸なだけでなく、管理人氏にとっても不幸なことではないでしょうか。

 イソップ童話が冒頭に無い規範の道徳律がわからない知的障害者は、父親のケツの穴から生まれなおすと良いと思うね、俺は。
 わかりやすいだろ?とっとやれやカス。
>

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7886

Re:誤解を招きやすい点→管理人氏

投稿者:盗塁王赤星
2008年03月19日(水) 12時10分

はじめまして、ぐるぐるさん。

多分ぐるぐるさんは皮肉を仰ってるんだと思うんですけど、なかなか文章が分かりにくくて、更に誤解があるようなのでちょっとご説明しますとね。
この場合の「ゴミ」は7796の栞さんの書き込みにある「アダルトサイトの書き込み」のことだと思うのです。
だから議論の内容に踏み込むようなこと、掲示板の公平性云々に対する管理人さんの意見表明では全くないのです。
少なくとも管理人さんは「俺の考えに反しない限りはどんな中傷でも許すぜ~」とは考えていらっしゃらないはずで、この点に疑問があるのであれば、もうちょっと正面から管理人さんに議論を挑んでみてはいかがでしょうか、と老婆心ながら。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7887

Re:誤解を招きやすい点→管理人氏

投稿者:本ページ管理人
2008年03月19日(水) 12時50分

>管理人氏は、管理人氏の考えに敵対しない限りは

自分が敵対的に中傷されたから反論やら返答やらしているのではなく、批判内容が間違っているから、その旨を返答しているだけですね(どこが間違っているのかは当該の書き込みにあるので、ここでは繰り返しません)。

私に対する批判、さらには中傷であっても、そこに理があれば私は許容しているつもりです。
同様に、文面が挑発的であっても、理があれば許容しますし、文面が慇懃であっても「言い掛かり」に対しては理のない中傷と判断します。(まぁ、S.Kさんも最近一発目から飛ばし気味の事が多いので手心をとは思いますが)

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7888

Re:誤解を招きやすい点→管理人氏

投稿者:kaito
2008年03月19日(水) 15時37分

>お前並みの馬鹿に馬鹿と教えてやったら罵詈雑言な訳がねえだろ、馬鹿なりに正直と親切の価値を心得るこった。

>イソップ童話が冒頭に無い規範の道徳律がわからない知的障害者は、父親のケツの穴から生まれなおすと良いと思うね、俺は。
 わかりやすいだろ?とっとやれやカス。

管理人様
上記のようなS.K氏の書き込みは、どう考えても非常識極まりないと思います。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7889

Re:誤解の余地のない馬鹿

投稿者:S.K
2008年03月19日(水) 20時47分

> >お前並みの馬鹿に馬鹿と教えてやったら罵詈雑言な訳がねえだろ、馬鹿なりに正直と親切の価値を心得るこった。
>
> >イソップ童話が冒頭に無い規範の道徳律がわからない知的障害者は、父親のケツの穴から生まれなおすと良いと思うね、俺は。
>  わかりやすいだろ?とっとやれやカス。
>
> 管理人様
> 上記のようなS.K氏の書き込みは、どう考えても非常識極まりないと思います。

 馬鹿をお利口さんとおだてて穏便に害毒を見過ごすとか、
馬鹿の程度を知らせないで甘やかす偽善に縁がないは私の
誇る美点でしてね。
 まあkaitoくんはその小さい脳ミソの鳥の額より狭い判断力で
あのぐるぐるパーとかいう勘違いクンに共感してたらいいんじゃ
ないですか、似合いのお友達ですよ虫は虫同士群れて騒ぐのが。
 せいぜい冒険者のMAHALITOに気をつけるんですな。

>管理人さん
 自戒の不足は申し訳なく思っています。
 まあ虫に分際を教えてやったって質量ともにバカ度が増すだけ
という神の愛に添えない悲しい結論は事実のようなので、いくばく
妥協点は模索してみます。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7890

Re:誤解を招きやすい点→管理人氏

投稿者:ぐるぐる
2008年03月20日(木) 00時33分

「文面が慇懃であっても「言い掛かり」に対しては理のない中傷と判断します。」

とありますが、
「言い掛かり」かどうかの判断も、管理人氏の独断と偏見なのか、そうでないのかは、第三者から見ると、判別がつきにくいように思います。

例えば、
やくざのような人に、「肩がぶつかって肩の骨が折れた。慰謝料を払え」というような言い掛かりをつけられたとします。
この場合、
(1)「肩がぶつかった」のが事実か、
(2)(1)の結果として「肩の骨が折れた」
(3)(2)の結果として慰謝料を払うことが妥当か
といったような各段階について検討する必要があると思うのです。
「肩がぶつかった」という事実そのものがなければ、明らかに「言い掛かり」でしょう。だから、「言い掛かり」である限りは、前提部分か、途中過程か、結論か、のどこかに、破綻があるはずです。また、(1)(2)を言わずにいきなり「慰謝料を払え」とくれば、これも言われた方にしてみれば「言い掛かり」でしょう。

「理のない中傷と判断」するには、
上記のような作業を、結果として面倒な作業を、する必要があるのではありませんか。

管理人氏は、一方で、ご自身もある程度は気になさっているようですが、S.Kという方を野放しにしておられるわけです。
S.Kという方の主張は、例えば、
7885 Re:誤解するほど馬鹿は多くないよ
の記載を見る限りは、「理」すら存在せず純粋に中傷に徹しているわけですが、それでも管理人氏の許容範囲に入っているわけです。
やはり、管理人氏の独断と偏見で、判断されているとしか、思えません。
「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」というのは、「管理人氏の独断と偏見」に基づく範囲内で、という限定事項がつくわけです。

7885の記載に、「そういう「正しさ」じゃないだろ、「言いがかりに対する反論」としての正しさだろ、ミスリード野郎」とあり、S.Kという方は理解しておられないようなので、念のために、私設の掲示板の性質について、再度書いておきます。

私設の掲示板なので、
7884 誤解を招きやすい点→管理人氏
にも書いたように、
管理人が自分のHPをどのように運営するかは、管理人の自由です。それ自体は、第三者が文句を言えるようなことではありません(例えば、田中芳樹氏から名誉毀損で訴えられるとか言う可能性はあるかもしれませんが)。

一方、
トップには、
条件付ではなく、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」と書かれているわけです。
このように書いているのは、
管理人氏の独断と偏見を排除して、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」ている、と主張したいからだろうと思います。このHPが、田中芳樹氏に批判的なグループの仲良しクラブではなく、客観的かつ公正な判断で田中芳樹氏を批判できるHPである、すなわち非常に説得力のある内容を含んだHPである、と主張することが目的でしょうから。一部の仲良しクラブであると対外的に思われれば、説得力を失うでしょうから。

しかし実態としては、
管理人氏の独断と偏見による管理人氏の許容範囲でのみ、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指」すということが、行われているに過ぎません。

そうすると、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」というトップの記載は、「虚偽表示」である、と思わざるを得ないのです。

株式会社が「社員の生活を第一に考えます」「顧客の利益を最優先します」といっておきながら、実態が「株主優先」であることを指摘された場合に、「株式会社が株主優先なのは資本主義の常識でしょう」と居直るのと、同様の印象を受けたのです。
(管理人氏が、というより、常連の回答からの印象が強いかもしれませんが)

管理人氏の独断と偏見ではなく、この掲示板が運営されているというのであれば、
例えば、第三者が容易に理解できるような禁止項目を箇条書きで列挙するとか、いった作業が必要なのではないでしょうか。「中傷」に該当するかどうかというのも、もっと詳しく解説する必要があります。「中傷」に該当する場合の一つとして、侮蔑的な言動を述べること、などを入れてもよいと思います。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7891

Re:虫は擬態に騙されるほど誤解しやすい生き物のようだ(ジャポニカ学習長)

投稿者:S.K
2008年03月20日(木) 03時50分

> 「文面が慇懃であっても「言い掛かり」に対しては理のない中傷と判断します。」
>
> とありますが、
> 「言い掛かり」かどうかの判断も、管理人氏の独断と偏見なのか、そうでないのかは、第三者から見ると、判別がつきにくいように思います。
>
お前とお仲間の虫だけだ、馬鹿。
 何度も言うのもウザいモンだが、ま、害虫の本領ってトコですかァ?

> 例えば、
> やくざのような人に、「肩がぶつかって肩の骨が折れた。慰謝料を払え」というような言い掛かりをつけられたとします。
> この場合、
> (1)「肩がぶつかった」のが事実か、
> (2)(1)の結果として「肩の骨が折れた」
> (3)(2)の結果として慰謝料を払うことが妥当か
> といったような各段階について検討する必要があると思うのです。
> 「肩がぶつかった」という事実そのものがなければ、明らかに「言い掛かり」でしょう。だから、「言い掛かり」である限りは、前提部分か、途中過程か、結論か、のどこかに、破綻があるはずです。また、(1)(2)を言わずにいきなり「慰謝料を払え」とくれば、これも言われた方にしてみれば「言い掛かり」でしょう。
>
> 「理のない中傷と判断」するには、
> 上記のような作業を、結果として面倒な作業を、する必要があるのではありませんか。
>
> 管理人氏は、一方で、ご自身もある程度は気になさっているようですが、S.Kという方を野放しにしておられるわけです。
> S.Kという方の主張は、例えば、
> 7885 Re:誤解するほど馬鹿は多くないよ
> の記載を見る限りは、「理」すら存在せず純粋に中傷に徹しているわけですが、それでも管理人氏の許容範囲に入っているわけです。

 いや、私に「も」向けた形で主張の釈明をしない段階で貴方馬鹿
じゃないですか。
「車は当たっている」んですよ、ぐるぐるサンの全過失でね。

> やはり、管理人氏の独断と偏見で、判断されているとしか、思えません。
> 「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」というのは、「管理人氏の独断と偏見」に基づく範囲内で、という限定事項がつくわけです。
>
> 7885の記載に、「そういう「正しさ」じゃないだろ、「言いがかりに対する反論」としての正しさだろ、ミスリード野郎」とあり、S.Kという方は理解しておられないようなので、念のために、私設の掲示板の性質について、再度書いておきます。
>
> 私設の掲示板なので、
> 7884 誤解を招きやすい点→管理人氏
> にも書いたように、
> 管理人が自分のHPをどのように運営するかは、管理人の自由です。それ自体は、第三者が文句を言えるようなことではありません(例えば、田中芳樹氏から名誉毀損で訴えられるとか言う可能性はあるかもしれませんが)。
>
> 一方、
> トップには、
> 条件付ではなく、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」と書かれているわけです。
> このように書いているのは、
> 管理人氏の独断と偏見を排除して、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」ている、と主張したいからだろうと思います。このHPが、田中芳樹氏に批判的なグループの仲良しクラブではなく、客観的かつ公正な判断で田中芳樹氏を批判できるHPである、すなわち非常に説得力のある内容を含んだHPである、と主張することが目的でしょうから。一部の仲良しクラブであると対外的に思われれば、説得力を失うでしょうから。
>
> しかし実態としては、
> 管理人氏の独断と偏見による管理人氏の許容範囲でのみ、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指」すということが、行われているに過ぎません。
>
> そうすると、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」というトップの記載は、「虚偽表示」である、と思わざるを得ないのです。

 全部読ませてみな、田中先生も大概の人間も私も「『馬鹿』って
この『ぐるぐる』氏だよね」で決着する。
 大体ぐるぐるパーサンの頭が悪い所為で私が「中傷」されていらん手間をかけているのは「ろくでん=投稿野郎Aチーム」さんのスレで明白なんだがね。

>
> 株式会社が「社員の生活を第一に考えます」「顧客の利益を最優先します」といっておきながら、実態が「株主優先」であることを指摘された場合に、「株式会社が株主優先なのは資本主義の常識でしょう」と居直るのと、同様の印象を受けたのです。
> (管理人氏が、というより、常連の回答からの印象が強いかもしれませんが)
>
> 管理人氏の独断と偏見ではなく、この掲示板が運営されているというのであれば、
> 例えば、第三者が容易に理解できるような禁止項目を箇条書きで列挙するとか、いった作業が必要なのではないでしょうか。「中傷」に該当するかどうかというのも、もっと詳しく解説する必要があります。「中傷」に該当する場合の一つとして、侮蔑的な言動を述べること、などを入れてもよいと思います。
>
 人にくだらん手間をかける前にもう一度言い直す、父親のケツの
穴から生まれなおせ、知的障害者。
 もしくはこくごのドリルを小一からやり直すか医者に行け。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7892

失礼ですが

投稿者:たかし
2008年03月20日(木) 06時28分

割り込み失礼します。

ぐるぐるさん、「中傷」とはどういう事かあなたが辞書で調べ
れば解決すると思いますよ。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7893

Re:誤解を招きやすい点→管理人氏

投稿者:本ページ管理人
2008年03月20日(木) 17時14分

> 「理のない中傷と判断」するには、
> 上記のような作業を、結果として面倒な作業を、する必要があるのではありませんか。

当該のスレッド
ttp://otd3.jbbs.livedoor.jp/318375/bbs_tree?base=7796&range=1
を読んで、それでも判らないのであれば、私としてはそれ以上語る言葉を持ちません。

> S.Kという方の主張は、例えば、
> 7885 Re:誤解するほど馬鹿は多くないよ
> の記載を見る限りは、「理」すら存在せず純粋に中傷に徹しているわけですが、それでも管理人氏の許容範囲に入っているわけです。

文章は丁寧ですが、ぐるぐるさんも同程度に失礼なことをS.Kさんにしていると思いますよ。
上記の一文だけ見てもそれは明らかだと思いますが。

明らかに損なやり方だとは思いますが、それはS.Kさんが自分で責任を負うことでやればいいことです。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7894

Re:誤解の余地のない馬鹿

投稿者:本ページ管理人
2008年03月20日(木) 17時25分

ぐるぐるさんとは過失相殺だと思いますが、kaitoさんに対しては過剰防衛気味かと。

kaitoさんが表面的に判断して注意したのもやむを得ず、それに対していきなりこの物言いはあんまりかと。

局所だけでなく大局で判断しろよというのは判らないでもないですが、あえてそういう芸風を選んでいる以上、誤解を招きやすいことにもご留意ください。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7895

Re:誤解を招きやすい点→管理人氏

投稿者:kaito
2008年03月21日(金) 16時23分

S.K様

私も普段ROMしかしてないにも関わらず、いきなりな書き込みを
してしまったと反省してます。

ただ、本サイトのレベルの高い議論を楽しみにしてる1人として、議論のしょっぱなからきつい書き方をしてるのを見て、つい
意見をしてしまいました。

無礼な点、ご容赦いただけたらと思います。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7897

Re:誤解について人の事が言えなくなってしまった

投稿者:S.K
2008年03月22日(土) 00時45分

kaitoさん
 みっともない言い訳から入る事をお許し下さい。
 まず「非常識」という単語が来たので、過去納豆野郎の茨木
童子氏や子供の尻に逃げ隠れするひきょうもの虫kamekichi氏が
フラッシュバックして決め付けの過剰反応をしてしまいました。
 この場では勿論、他の憤懣がありましたらmailまでご連絡いただければ全力で謝罪とそのための行動をいたしたく思います。
 まずは非礼の程、申し訳ありませんでした。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7898

Re:誤解について人の事が言えなくなってしまった

投稿者:kaito
2008年03月22日(土) 15時17分

S.K様

私も、私に対するS.K様の初めのレスを見て、初めはムカッ!と来たのですが、時間をおいて考えてみると、自分もいきなりな書き込みをしてしまってたと反省しました。それで、まずはこちらから謝罪せねばと思った次第です。

7897を読んで、過去の経緯がいろいろあったんだと分かりました。こちらこそ、そういう経緯を知らずに不躾な書き込みをしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。

これからも常連の方々のレベルの高い議論(私は読んで理解するだけでいっぱいいっぱいで、とても議論には参加できません!)を読むのを楽しみにしております。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7899

トップの意味は?

投稿者:ぐるぐる
2008年03月24日(月) 22時25分

> 文章は丁寧ですが、ぐるぐるさんも同程度に失礼なことをS.Kさんにしていると思いますよ。
> 上記の一文だけ見てもそれは明らかだと思いますが。

私は、掲示板の運営方針について問うているのです。

「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し、日夜、作品論、ファン論、作家のプロ意識などを論じています。田中芳樹氏の姿勢に疑問を持つ方はもちろん、ファンの方も是非一度ご覧ください。 」

と、トップにありますが、
例えば、S.Kという方のやり方は、「中傷に陥らず理論的な批判・討論」に該当するのですか?
S.Kという方のやり方が、トップに記載される運営方針に該当するのかどうか、是非お聞かせください。

> > 「理のない中傷と判断」するには、
> > 上記のような作業を、結果として面倒な作業を、する必要があるのではありませんか。
>
> 当該のスレッド
> ttp://otd3.jbbs.livedoor.jp/318375/bbs_tree?base=7796&range=1
> を読んで、それでも判らないのであれば、私としてはそれ以上語る言葉を持ちません。

私は、管理人氏が、独断と偏見によって、「理のない中傷」と判断しているのではないか、と問うたのです。
この答えが、上記スレッドに基づいてどのように導かれるのか、お教え願えませんか。
ちなみに、私は、栞という方の主張を擁護するために、今回の問いを発しているのではありませんよ。いろいろ参考になる点はありましたが。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7900

Re:「まだわからんのか(ミスター味っ子)」

投稿者:S.K
2008年03月25日(火) 12時20分

>
> > > 「理のない中傷と判断」するには、
> > > 上記のような作業を、結果として面倒な作業を、する必要があるのではありませんか。
> >
> > 当該のスレッド
> > ttp://otd3.jbbs.livedoor.jp/318375/bbs_tree?base=7796&range=1
> > を読んで、それでも判らないのであれば、私としてはそれ以上語る言葉を持ちません。
>
> 私は、管理人氏が、独断と偏見によって、「理のない中傷」と判断しているのではないか、と問うたのです。
> この答えが、上記スレッドに基づいてどのように導かれるのか、お教え願えませんか。
> ちなみに、私は、栞という方の主張を擁護するために、今回の問いを発しているのではありませんよ。いろいろ参考になる点はありましたが。
>
「あのスレッドを見て当該質問の総合的判断ができない人間に
語る言葉はない。どうせ理解できないか自分の好きに曲解する
んだからつきあわされる他人は迷惑きわまりない」
 そういう事でしょうから『品切れ』の看板だしてる店に
「ラーメン屋だろォ?食わせろヨォ」とからむ酔っ払いめいた
真似を慎まれると当方もいちいち馬鹿に馬鹿という手間が
省けますし善意の第三者が「かわいそうだろ!言うなよ!
(本当なんだから)」と私を叱る手間も「いやかわいそうな
事だからするんです。私悪人ですので」と対応する手間も
省ける訳です。
 ちなみに私が貴方に言った事が中傷だと言うのならどの程度
「馬鹿じゃない」のか証明なさる事です。

>管理人さん
>誤解を招きやすい点→管理人氏
「当該の表題は『オカシな人に熱愛されやすいオーラが発散
されてる』という事でしょうか?」と質問したら怒りますよ
ねえ、やっぱり。
 先に「ごめんなさい」と謝っておきます。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7901

話がかみ合っていない

投稿者:本ページ管理人
2008年03月25日(火) 13時04分

>管理人氏は、管理人氏の考えに敵対しない限りは、
>侮辱的言動をも全然許容しています。

「管理人氏の考えに敵対したから許容していない」というのは、たとえばどういう部分でしょうか?
私が「許容していない」と自覚しているのは、スパム(これは無条件削除)や、スレッドの議論進行に影響がある場合や物理的法的被害が懸念される場合(これは再三警告後、繰り返される場合のみ)のみで、私の考えや方針に敵対的だからと言う理由で許容しなかったことは全くありませんが。
もし私が無自覚だった場合があったら、教えて頂ければ幸いです。
>7890
>管理人氏の独断と偏見による管理人氏の許容範囲でのみ、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指」すということが、行われているに過ぎません
逆にぐるぐるさんに質問しますが、「許容」(する・しない)って具体的にどのようなことですか?


>この答えが、上記スレッドに基づいてどのように導かれるのか、お教え願えませんか。

>7796
>また、そういう書き込みが削除されずに残っているということは、目を通してすらいない証拠ではないでしょうか。

以上の指摘に対して、理のない部分を『各段階について検討』しながら指摘しているのが(ちなみに指摘しているのは私だけではありません)件のスレッドの流れなのですが。
『検討する必要があると思うのです』とあるので、検討(つまり『結果として面倒な作業を』)している例としてあげたのであり、特に不足があるとは思えません。



>「言い掛かり」かどうかの判断も、管理人氏の独断と偏見なのか、そうでないのかは、第三者から見ると、判別がつきにくいように思います。

ちなみに、この部分に対する参考

参考
ttp://tanautsu.la.coocan.jp/the-best00_01_12_a.html

board4 - No.7904

薬師寺シリーズ考察

投稿者:冒険風ライダー
2008年03月26日(水) 12時00分

 今回より、薬師寺シリーズを1巻から順に論評していく新企画を展開していきたいと思います。
 薬師寺シリーズは、田中作品の中では「現代世界を舞台にしている」「ストーリーとは何の関係もない【現実世界向けの社会評論】が、作中に不必要かつ大量に挿入されている」という点において創竜伝と双璧をなすシロモノなのですが、タナウツでは不思議と話題になることが少なく、タナウツサイト内でとにもかくにもまとまっている薬師寺シリーズ関係のコンテンツが、以前に私が立ち上げた「検証!薬師寺シリーズ」くらいしかないという状態が長く続いていました。
 しかし、薬師寺シリーズも2008年3月時点ですでに8巻目が刊行されるほどの長いシリーズになっていることや、マンガ・アニメへの進出によるメディアミックス化が著しいこと、そして何よりも、作者である田中芳樹およびその忠実なる下僕であるところの「らいとすたっふ」が、創竜伝続巻の事実上の無期限凍結を行ってまで薬師寺シリーズに主力を注ぎ込もうとしていることなどから、私は薬師寺シリーズもまた、創竜伝と同様にストーリー・社会評論の両観点から一度徹底的に検証し、叩き潰す必要があると判断するに至ったわけです。
 今回の新企画で、薬師寺シリーズが抱える様々な問題点を明確にし、田中芳樹およびファンに対して何らかの楔を打ち込むことができれば幸いです。
 それでは、第1回目となる薬師寺シリーズ考察を始めることと致しましょう。


薬師寺涼子の怪奇事件簿1巻「魔天楼」
1996年10月15日 初版発行



 さて、薬師寺シリーズというのはそもそもどのような経緯で誕生したものなのでしょうか?
 もちろん、その根底には本人自ら「魔天楼」講談社文庫版のあとがきで明言しているように「ストレス解消のため」というのがあることは疑いの余地がないのですが(笑)、それはとりあえず今は横に置いておくとして、より詳細かつ具体的な動機としては、田中芳樹の対談や評論・インタビュー記事をかき集めた著書「書物の森でつまずいて……」の中で本人が熱く語り倒しています。

書物の森でつまずいて…… P59~P61
(毎日が八月三十一日 ―― 作家生活二十五周年インタビュー/聞き手:赤城毅)
<赤城:
 世界がどんどん広がっていく中で、ついに最強のスーパーヒロイン、といいましょうか(笑)、薬師寺涼子の登場となるわけですが。
田中:
 どうも、避けては通れないようですね(笑)。
赤城:
 田中さんの作品の中では、たいてい女性はみんな強くて、よよと泣き伏すヒロインって出てきた覚えがないんですけども。またこれは群を抜いて、軽く三、四馬身は抜いて強いように思います。どうしてまたこういうヒロインを?
田中:
 そう、おっしゃったようにぼくは、よよと泣き伏すヒロインって、書かないというより書けないんですね、どうも。『銀英伝』のアンネローゼは泣き伏すタイプかと読者は思われたようですが、最後にちゃんと刺客にスタンド投げてますし(笑)。どうも女の人が元気なほうが、書き手としても読み手としても気持ちいいんですね。
赤城:
 それはまったく同感ですね。一昔前のハリウッドの冒険映画みたいに、ヒロインは気絶するしか能がないのでは困っちゃいますから。
田中:
 気絶してくれるならまだいいんですが、殺人鬼を見かけてキャーと叫んでわざわざ居場所を教えたりね(笑)。
赤城:
 それではたまらんということで、まわりを振りまわしっぱなしのヒロインが出てくるわけですかね。
田中:
 最初からヒロインということではなかったんです。講談社ノベルズの編集さんとの雑談の中で「近頃の名探偵は屈託するようになった」という話を聞きまして。事件を解決したのに「おまえがよけいなことをするから、おれの人生はめちゃくちゃになった」と犯人に責められて探偵が悩む、というパターンが増えてたらしいんですね。「じゃあ反対に、犯人に微塵も同情しない探偵がいたらどうだろう」。つかまった犯人に「お前のせいで俺は」と言われて「わっはははは、ざまあみろ」とあざ笑う探偵。「この場合、男にアッハハハと笑われるよりも、女性にオーッホホホと笑われるほうが、より傷つくね」「うん、立ち直れないと思う」「じゃ探偵役は女性だ」ということになって、そのうち書こうと思ってたんだけど。>


 この内容から考えると、薬師寺シリーズで田中芳樹が当初志向していたのは「元気で周囲を振り回す女性探偵を主人公とした【ミステリー小説】」だったのではないかと思われます。
 「ミステリー」の定義については、辞書によると、

(1)神秘的なこと。不可思議。なぞ
(2)怪奇・幻想小説を含む、広い意味での推理小説

 ということになっているのですが、これでは下手をすれば創竜伝なども「ミステリー小説」と定義しなければならなくなりますので、ここでは以下に提示してある「田中芳樹自身によるミステリー(およびSF・ホラー)の定義」をベースにした推理探偵物、ということで話を進めていきます。

夏の魔術1巻 徳間ノベルズ版P70下段~P71上段
<「これからどうなりますかねえ、いったい」
「そいつは、われわれが置かれた状況によるさ。ミステリー的状況か、SF的状況か、ホラー的状況か、それによって変わるだろう」
「どういうことです?」
「ミステリー的状況なら、いずれ合理的な回答が導き出されることだろう。SF的状況なら、多少われわれの常識と異なるとしても、それなりに整合性のある論理的な結末が与えられるだろう。だがホラーだと、そういったものは求めようがないね」
「そういうものですか」
「それはそうさ。ホラーは感情の激動を目的とするものであって、その原因を解析するためのものではないからね。状況を論じること自体が、そもそも的はずれというものさ」>


 さて、そう定義しますと、「田中芳樹が【現実世界に立脚した合理的な説明を要する】ミステリー系の推理小説を書くのか?」という疑問を抱く人もいるかと思いますが、田中芳樹も「銀河英雄伝説読本」に収録されている銀英伝外伝「朝の夢、夜の歌」という作品で、ミステリー系推理小説的なストーリーを執筆していたことがありましてね。推理小説としての評価は置いておくにしても、田中芳樹がミステリー系推理小説を志向すること自体は、過去の執筆履歴から考えてもおかしくはないのではないでしょうか。
 また、薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」の序盤には、こんな文章も書かれております↓

薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P25~P26
<「お気に召していただけましたか」
 暇をもてあましているとも思えないが、支配人が私たちのテーブルにやってきた。よほど涼子がこわいらしい。私にもその気持ちはよくわかる。
「最後のコーヒーで三〇点減点ね」
「それは申しわけございませんでした。コーヒー代はなしにさせていただきます」
「当然ね。こんな地の涯まで来てくれるお客を失望させるものじゃなくってよ」
「おそれいります。地の涯と申しますと、第二次大戦のころ、日本軍の秘密研究所で捕虜を人体実験に使って、敗戦のとき死体を東京湾に沈めた。その上に埋立てをしたんで、湾岸副都心には最初から呪いがかかってる、なんて話もございましてね」
「信じてるの?」
 と、涼子の反応は身も蓋もない。支配人は苦笑して、右手を宙に泳がせた。
「ま、都市伝説のひとつでしょう。日本軍もそうやたらと手をひろげてはいないと思いますよ。私がむしろ気になるのは……」
 いいかけて、支配人の舌にブレーキがかかった。彼の視線の先を、銀髪長身の初老の紳士が通過していった。支配人は三秒ほどの沈黙の後、声をひそめた。
「あの方が、このビルを運営している湾岸開発事業団の理事長でして、高市とおっしゃいます。辣腕というだけでなく、東洋の叡智である風水学にも造詣が深く、このビルの設計にも風水学が生かされているそうで……」
「ばかばかしい」
 東洋の叡智とやらを、涼子は一刀両断してのけた。
「風水学がすべて正しいなら、古来、滅びる王朝なんて存在しないわよ。血液型や星座占いよりはもっともらしいけど、茶飲み話の種以上のものじゃないわね」>


 「旧日本軍に人体実験で殺された死者の呪い」だの「風水学」だのといったオカルト的要素を、主人公たる薬師寺涼子が「ばかばかしい」「茶飲み話の種以上のものじゃないわね」と「一刀両断してのけた」という描写を、それも作品の序盤に持ってきているわけです。これから考えれば、薬師寺シリーズが「(オカルト的要素を完全排除した)現実世界に立脚した合理的な説明を要する」ミステリー系の推理小説を志向している、と考えるのは自然な流れというものでしょう。
 また、ストーリーの流れを見ても、物語中盤付近までは「一見非合理的に見えるトラブル」が多数多発していても、終盤で探偵役が「現実世界に立脚した合理的な理論」で全て説明してしまえれば「ミステリー系推理小説の一情景」として処理することも不可能ではない描写が続いていたため、「一体どうやって合理的に説明するんだ?」というミステリー系推理小説的な期待を抱かせる構成になっているわけです。
 これらのことから考えると、薬師寺シリーズがすくなくとも当初志向していたのは「元気で周囲を振り回す女性探偵を主人公とした、【現実世界に立脚した合理的な説明を要する】ミステリー系の推理小説」だった、ということになるのではないでしょうか。


 しかしまあ、今更言うまでもないことかもしれませんが、この薬師寺シリーズが当初志向していた方向性は、薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」のストーリーが100ページも進まないうちに早くも頓挫し始めることになります。
 その最初の一撃が、以下の文章となります↓

薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P95~P96
<「ドラよけお涼」に関する噂のひとつを、私は思い出した。「ドラキュラもよけて通る」。なぜドラキュラなどという名が引きあいに出されるのか。
「どうも彼女がかかわると変なことがおこるんだ」
 変なこと、とは、現代科学の常識が通用しないことだ。良識ある人々に忌避され、神秘主義者やオカルト業者や自称超能力者たちに喜ばれるようなこと。涼子がかかわると、なぜかそういったことがおこる。ゆえに涼子は「切り裂きジャックもよけて通る」とか「怪人二十面相もまたいで通る」とかは評されなかった。「キリよけ」とか「ニジまた」と呼ばれず、「ドラよけ」と呼ばれるようになったのだ。>


 ……何と言うか、他ならぬ薬師寺涼子自身がつい70ページほど前で全否定的なまでに一刀両断していた、「旧日本軍に人体実験で殺された死者の呪い」だの「風水学」だのの話は一体どこにいってしまったのですか、と思わず言いたくなるようなシロモノですね、ここの文章って。「現代科学の常識が通用しないこと」が薬師寺涼子の周囲で起こっているのであれば、「旧日本軍に人体実験で殺された死者の呪い」や「風水学」だって、別にあっても不思議ではなくなりますし、バカバカしいことでもなくなってしまうでしょうに。
 それに、この文章って「なぜドラキュラなどという名が引きあいに出されるのか」と言う理由の説明にすら全くなってはいないのですけどね。「現代科学の常識が通用しないこと」「良識ある人々に忌避され、神秘主義者やオカルト業者や自称超能力者たちに喜ばれるようなこと」から、どのような論理と過程を経て「ドラキュラ」という名が導かれるのか、という説明が完全に欠如しているのですから。別にドラキュラでなくても、「ドラゴンもまたいで通る」から「ドラまたお涼」でも一向に構わないのではありませんかね(爆)。
 どうせ元ネタは誰の目にも一目瞭然なわけなのですから、素直に「スレイヤーズからパクリました」と表記するか、そこまで露骨かつ正直でなくても、「某ライトファンタジー小説の女主人公の呼び名からトレースして……」といった類の文章でごまかす、くらいの工夫をこらして説明しておいた方が、ここでは却って良かったのではないかと思うのですけどね~。

 そして物語も中盤を過ぎると、合理的には説明不可能な現象の多発で死者が続出し、現場は混乱の渦に巻き込まれることになるわけですが、その際に薬師寺涼子が取った行動が、薬師寺シリーズが「【現実世界に立脚した合理的な説明を要する】ミステリー系の推理小説」との決別を宣言する決定打となります。

薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P161~P162
<デパート内は照明もつき、人もいたが、本来の活気はまったくなかった。閉じこめられた客どうし、店員どうしが集まって、おびえたように低声で会話をかわしている。幼児の泣き叫ぶ声も聞こえた。
(中略)
 売り場案内の表示板の前で涼子が立ちどまったので、私は問いかけた。
「どの売場に行くんです?」
「どこだと思う?」
「全部の階を見てまわる、なんていうのはごめんですよ」
(中略)
「本屋よ!」
「本屋は四階ですが……」
「そこへ行って、『幻獣妖虫大全』という本を探すの。手伝いなさい」>


 目の前の現場が混乱を極める中、突然「架空のオカルト本」を探し出すという、「【現実世界に立脚した合理的な説明を要する】ミステリー系の推理小説」とは到底相容れないことをおっぱじめる薬師寺涼子。ちなみにここで出てきた「幻獣妖虫大全」なる本は、ここまでの描写で伏線として登場してすらおりません。
 そして、美神令子とリナ・インバースの超劣化コピーロボットの役割を担う薬師寺涼子は、そんなオカルト本を片手に、突然「犯人はこいつだ!」などと電波な断定を始めてしまうわけです↓

薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P166~P167
<石の中に住む妖虫。いちおうサソリの一種とされているが、むろん近代生物学の検証を受けているわけではない。そもそもサソリとは、節足動物蛛形類に属する一群の動物の総称で、一対のハサミと四対の足がある。四対とは八本だから、まったくクモと同じだ。
 涼子の手にある本のイラストを、あらためて私はのぞきこんだ。たいしてこわくはなかったが、静止した絵だからであろう。これが眼前で八本の足をくねらせて動く姿を想像すると、やはり相当に気色悪かった。
「今夜の一連の事件の犯人がこいつだ、というんですね」
 私は涼子に確認したが、「犯人」という表現は正確ではない。「犯虫」とでも呼ぶべきだろうか。
「九割がたね」
 涼子は慎重に応じた。>


薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P171~P172
<「ハーゲマイヤー碑文」には、その「石棲妖蠍(バレオロザキス)」に関する伝説がいくつか収録されているのだが、ユダヤ系の学者が著した「研究序説」では、ペルガモン王国がローマ帝国に吸収された直後、おとなりのポントス王ミトラダテス六世が「石棲妖蠍」を退治した。その方法はというと、「オリーブの恵みが平和を回復する」というものだったという。
「……何のことです?」
 私の質問は当然のものだったと思うが、涼子の返答はいつものように明快ではなかった。
「猫にマタタビ、みたいなもので、オリーブかその油で怪物をおびき出したんだと思うけど、正確にはわからないのよ。大理石がトルコ産だと聞いて、あたしはこの伝説を思い出したの」
「ははあ……」
「どう、怪物の存在を信じる?」
「信じますよ」
 心から私はそう答えた。「ドラよけお涼」が実在するのだから、壁の中にひそむ怪物の存在ぐらいのことは信じてよい。>


 ちょっとちょっと泉田君、アンタは同じ日のほんの少し前に薬師寺涼子が、どこからどう見てもオカルトに属するであろう「旧日本軍に人体実験で殺された死者の呪い」「風水学」に対して「ばかばかしい」と全否定かつ一刀両断していた様を眼前で見ていたはずでしょう。にもかかわらず、突然「架空のオカルト本」の中にある架空の虫が今回の事件の犯人(?)であると喚きだした挙句、「どう、怪物の存在を信じる?」などと自分に迫ってくる超劣化コピーロボットに対して、少しは疑問を抱くとか、「ついさっき他ならぬあなた自身がオカルトを全否定していたのでは?」とツッコミを入れようとは考えられなかったのですかね?
 薬師寺涼子の犯人推理手法は、作者である田中芳樹自身の定義による「ミステリー的状況」にも、一般的なミステリー系推理小説のルールにも明白に違反しています。一般的なミステリー系推理小説には「ノックスの十戒」と呼ばれる一定の基本ルールが存在するのですが、その条項は以下のようになっています。

 1.犯人は小説の初めから登場している人物でなくてはならない。又、読者が疑うこと
   の出来ないような人物が犯人であってはならない。(例、物語の記述者が犯人)
 2.探偵方法に超自然力を用いてはならない。(例、神託、読心術など)
 3.秘密の通路や秘密室を用いてはいけない。
 4.科学上未確定の毒物や、非常にむつかしい科学的説明を要する毒物を使ってはいけ
   ない。
 5.中国人を登場せしめてはいけない。(当時の欧米における人種感の反映)
 6.偶然の発見や探偵の直感によって事件を解決してはいけない。
 7.探偵自身が犯人であってはならない。
 8.読者の知らない手がかりによって解決してはいけない。
 9.ワトソン役は彼自身の判断を全部読者に知らせるべきである。又、ワトソン役は一
   般読者よりごく僅か智力のにぶい人物がよろしい。
10.双生児や変装による二人一役は、予め読者に双生児の存在を知らせ、又は変装者が
   役者などの前歴を持っていることを知らせた上でなくては、用いてはならない。

もちろん、「ノックスの十戒」はあくまでも「ミステリー系推理小説を執筆する際の心得・基本ルール」であって、絶対的な戒律などではありませんが、それでもさすがに「1(怪物は小説の初めから登場していないし、そもそも「人物」ですらない)」「3(怪物は壁や床をすり抜けられる能力を持つ上、そのメカニズムが不明)」「6(例の犯人推理は薬師寺涼子の直感もしくは電波受信の賜物でしかない)」「8(怪物の正体を知る手がかりは読者が事前に知ることのできないものだった)」と4つもの項目に対して違反を重ねていてはマズイでしょう。しかも、何度も言うように薬師寺涼子自身、「旧日本軍に人体実験で殺された死者の呪い」「風水学」を一刀両断に切り捨てている言動を行っているにも関わらず。
 かくして、せっかく当初はミステリー系推理小説を志向し、そのためのお膳立ても整えていたにもかかわらず、作者たる田中芳樹がプロ作家としてはおよそ考えられないほどに安直な解決法に突っ走ってしまったがために、薬師寺シリーズはひとつの可能性を自ら閉ざしてしまうこととなったわけです。


 ではミステリー系推理小説として以外の観点から見た薬師寺シリーズの可能性についてはどうなのか? 実はこちらの方がミステリー系推理小説として見た時以上に頭が痛くなるような惨状を呈しているの実情なのです。
 現代世界の常識の観点から見れば、どこかの電波を受信したとしか思えないおバカな犯人推理を行ってのけた薬師寺涼子は、その電波な推理のスバラシイ出来栄えを自慢でもしたかったのでしょう、警察のお偉方にその推理を話しに行くことになります。

薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P173~P174
<女性どうしが激しく口論する声が聞こえた。それだけで声の主がわかった。むろん私の上司と岸本の上司である。
「あなたのいう大胆な推理とやらは、根拠のない妄想のことでしょ!」
「オホホホ、根拠はあってよ」
「どんな根拠よ」
「あたしの教養と学識が、事件の真相と犯人の正体とを、あざやかに見抜いたのよ。正確にいうと人間じゃないけどね。あたしだからこそできたことだわ」
 室町由紀子が噴火寸前の表情になると、涼子はひときわ意地悪くせせら笑って、無言で床にすわりこんでいる警視総監のほうを向いた。
「小物なんか相手にしていられないわ。総監、話を聞いていただけますか」
「君、順序というものがある。まず私を通してだな」
 しゃしゃり出る警務部長を、涼子は平然としりぞけた。
「無駄な手間をかけたくありませんの。事は急を要します。そうあたしが申しておりますのよ」
「……話してみなさい」
 総監が立ちあがった。涼子より身長は低いが、身体の幅は広い。涼子は総監をしたがえて――そうとしか見えなかった――会場の一隅に移り、説明した。一〇分間ほどして、ふたりは他の人々のところにもどって来た。総監が、半ば一同に向けて口を開いた。これまでに見たこともないほど顔色が悪いのは、怪物の話を聞かされたからだろう。
「わかった、私が責任をとろう」
 安穏な老後は断念した、ということだろうか。総監はとうとう最終的な発言をして、涼子を満足させたのである。>


 前述の泉田準一郎もそうなのですが、その導き出された過程からして突発的かつ不自然でツッコミどころ満載な薬師寺涼子の電波理論が、何故ここまですんなりと周囲に受け入れられてしまうのでしょうか。ただひとり、かろうじて室町由紀子が「根拠のない妄想」という至極妥当な評価を薬師寺涼子に叩きつけておりますが、所詮は元作品でも影の薄い小笠原エミのクローン人形に過ぎない彼女の主張は、ストーリーの都合によるものなのか、あっさりとスルーされて終わりですし。
 考えてもみてください。いくら現実世界で大規模かつ原因不明なトラブルが発生しているとはいえ、何の脈絡もなく「これは妖怪や怪物の仕業だ!」などと大真面目に語る人間がいたら、それに対する周囲の大多数の反応は「こいつ頭がおかしいんじゃないか?」「気でも狂ったのか?」といった類のものになるのが普通ではないでしょうか。ましてや、薬師寺シリーズの世界観は、スレイヤーズや極楽大作戦のような「妖怪・怪物および怪奇現象が日常的に出現・発生することが常識とされている世界」などではないのですから、特殊なオカルト信奉者ならばともかく、普通一般の人達は、非常識なオカルト的現象に対してまず懐疑の目を向けざるをえないはずでしょうに。
 オカルトが(すくなくとも公的には)否定されている世界であくまでもオカルト的な主張を行い、その主張を万人に認めさせようというのであれば、まずはそれ相応の客観的に認められる証拠を提示し、筋の通った説得力のある論を展開することが必須条件なのではないかと思うのですけどね。そういうある意味「王道」的な描写を抜きにして薬師寺涼子の突拍子もない推理話が展開され、しかもそれを周囲も現実も何の疑いを持つことなく受け入れてしまうから、ホラー話として見てさえ理解に苦しむ描写になってしまうのですが。
 この辺り、どうも薬師寺シリーズには全体的に「手抜き描写」が目立つんですよね。まあ、「ストレス解消のためにこんな作品を書いてみました」などと作者本人が公言しているだけあって、薬師寺シリーズでは「1+1=2」以上に難しいことを田中芳樹は考えたくなかったのかもしれませんけどね(笑)。


 さて、薬師寺シリーズには、これまで論じてきたように、一方では電波的かつ突発的な妖怪犯人説が飛び出したかと思えば、他方では「魔天楼」の序盤にあるようなオカルト全否定的論評があり、しかもこの両者は共に同一人物によって発言されたものであるわけです。
 この何らかの自己破産的精神障害を煩っているとしか思えない珍現象は、むろんそれ単体だけでも薬師寺シリーズという作品、および薬師寺涼子という作中キャラクターに対して非常に大きな悪影響を与えているわけなのですが、何を血迷ったのか、薬師寺涼子はこの致命的大矛盾をさらに拡大する方向へ自ら邁進することになります。

薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P176~P177
<「総監、あたしからもお願いがあります」
「な、何だね」
 総監は半歩しりぞいたが、それを非難しようとは私は思わない。涼子が微笑したのは、総監を安心させるためだったにちがいないが、どれほど効果があっただろうか。
「今夜の事件について、公式発表の内容をよく考えていてください。合理的な説明でつじつまをあわせていただきたいんです。お願いできますかしら」
「う、うむ……」
「総監だけが頼りですわ、この件に関しては」
 薬師寺涼子でも、いざとなればこのていどのことはいえるのである。総監は無言のまま、くりかえしうなずいた。>


 薬師寺涼子の言う「今夜の事件」というのは、壁や床の中を自由に移動できる怪物がビルの中を暴れ回り、美術品を破壊したり、多数の人々を殺傷したりした、というものです。これに対する最も合理的な説明というのは、怪物の存在と被害を証明する客観的な証拠を明示した上で、事実をありのままに話す、ということであるはずです。事実関係から言っても、警察の存在意義および保身の観点から見ても、これに勝る選択肢があるとは考えられません。
 ところが、薬師寺涼子が総監に求めた「合理的な説明」はそうではないのです。こともあろうに、あの美神令子の出来損ないは、怪物の存在そのものを隠蔽することを最優先にするよう要求したのです。

薬師寺シリーズ1巻「魔天楼」 講談社文庫版P217~P218
<ふと気がつくと、室町由紀子が私たちの前に立っていた。私を見て「ご苦労さま」というと、すぐ身体ごと涼子に向かって話しかける。ごく事務的な口調で説明したのは、高市理事長の妄想とコンピューターの暴走という線で話をつくる、怪物の存在は絶対に認められない、基本となる報告書は彼女がまとめる、というようなことであった。それらを話し終えると、由紀子は、やはり事務的にあいさつして背を向けた。彼女を見送って、私は上司に視線を転じた。
「あれでいいんですか」
「いいのよ。警察と科学者がオカルトを認めちゃいけないの。あたしも外部に対しては自分の功績をフイチョウする気はないわ。全部、総監にゆずってあげてよ。オホホホ」
つまり総監が全責任をとらされるわけだ。気の毒ではあるが、もともと涼子を採用したほうが悪い。自分自身の管理能力を再確認するためにも、何とか無難にこの一件を処理してもらうとしよう。>


 「怪物の存在は絶対に認められない」「警察と科学者がオカルトを認めちゃいけない」などという目的のために真相を隠蔽した挙句、他人の罪を勝手にでっち上げる、ということを、薬師寺涼子は警視総監に要求していたわけです。オカルト否定もここまでくると病気ですね。
 そもそも、ここで怪物の存在を隠蔽することに一体何の意味があるというのでしょうか? ビルの中で多数の死傷者と破壊をもたらした犯人はあくまでも怪物なのですから、真相究明の観点から言えば、怪物の存在を客観的な証拠付で公に明示した上で、そのことを大々的にアピールするのは至極当然のことなのですし、再発防止の視点から見ても、今回の怪物事件を教訓とすることによって、今後同種の事件が起こった場合により効果的な対処法を警察および世間一般は身につけることができるようになるのです。
 それに何よりも、「警察の自己保身」という点から考えてさえ、今回の事件で怪物の存在を公に認めることは最善の選択であると言えるのです。得体の知れないオカルティックな怪物がビルの中を暴れ回って多数の死傷者が出る、などということを、現代世界の常識に縛られている薬師寺シリーズ世界の警察が事前に予測できるわけがないのですから、世間や遺族に対しても説明がしやすいですし、理解も得られやすいでしょう。身も蓋もない言い方をすれば、公に認めた怪物に事件の全ての責任を押しつけることによって、警察の面子を保つことができるというわけです。
 一方、今回の事件で怪物の存在を認めない、となると、まず事件の真相が闇に葬られてしまい、それによって再発防止の対策も行えなくなり、警察は今回の事件について言われなき非難を浴びなければならない、とデメリットだらけです。しかも、後日このことが露呈すると、今度は「事件の真相を意図的に隠した」ということで、また新たな非難を世間から受ける可能性まで出てくるのです。
 目の前でオカルティックな事件が発生し、多大な死傷者や被害が発生しているというのに、科学的・合理的に説明できないからその存在自体が認められない、というのでは、それこそ宗教的な狂信者やオカルト信奉者とどこが違うというのでしょうか。

 そして、「怪物の存在は絶対に認められない」「警察と科学者がオカルトを認めちゃいけない」などという、現実の前に破綻した意味不明な建前にこだわるあまり、他人の罪を勝手にでっち上げるに至ってはもう笑うしかありませんね。
 そもそも、ここで話が上がっている高市理事長とやらが今回の事件と密接に関わっている、という証拠どころか証言すら、「魔天楼」作中のどこにも見出すことはできないのですけどね。講談社文庫版P178で、薬師寺涼子が高市に対して怪物の件について直接問い質した際にも、高市は怪物について何ひとつ言及していませんし、その後はビルがクレーン車の鉄球で破壊されようとした際に、それを命じた警視総監に逆上して襲いかかり、暴行障害・公務執行妨害の現行犯で逮捕されてお終いだったのですから。現行犯についてはともかく、怪物の件については、彼はすくなくとも完全なクロではない、と判定するしかないわけです。
 その高市を、「怪物の存在は絶対に認められない」「警察と科学者がオカルトを認めちゃいけない」などという破綻した名目のために、「高市理事長の妄想とコンピューターの暴走という線で話をつくる」ことで事件の黒幕に仕立て上げる、などということが、刑事捜査の観点から見て許されることなのでしょうか。これは全てを承知の上での確信犯であるという点で誤認捜査や誤認逮捕などよりもはるかに悪質なものであり、警察権の乱用と見做されるものですらあるのです。
 オカルトに依存しながらオカルトを全否定するという、「魔天楼」のみならず薬師寺シリーズ全体を蝕む病理を、この問題はこれ以上ないほど醜悪かつグロテスクに象徴していると言えるでしょう。



 田中芳樹は結局、薬師寺シリーズで一体何がしたかったのでしょうか? 女性が主人公の探偵物をやりたいと述べていた上に作中でオカルト否定をやっているものだからミステリー系推理小説でも書こうとしているのかと思えば、何の脈絡もなく唐突に妖怪を事件の黒幕として登場させるし、そのくせオカルト否定だけは相変わらず固持し続けるし。どう見ても行き当たりばったりとしか思えない便所の落書きなどしていないで、少しはストーリー全体のプロットをきちんと練った上での作品執筆を心がけて頂きたいものなのですがねぇ~(T_T)。
 まあ、本人が明言し、私も何度も強調しているように、田中芳樹が薬師寺シリーズを書きたかった唯一絶対にして最大の動機は「ストレス解消のため」なのですから、田中芳樹以外には誰も理解できない楽しみというものが存在するのかもしれないのですけど(笑)。


 さて次回は、薬師寺シリーズ2巻「東京ナイトメア」について論じてみたいと思います。

親記事No.7884スレッドの返信投稿
board4 - No.7905

他者の事よりもまずご自分の事を

投稿者:平松重之
2008年03月26日(水) 14時18分

<S.Kという方の罵詈雑言などは、「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」といったトップに書かれている基本方針から明らかに外れているのではありませんか。>

「中傷」というのは、世間一般では「単なる悪口」の事ではなく「根拠のない悪口」の事だと思うのですが(参考までにウィキペディアの「誹謗中傷」の項目のアドレスを貼っておきます↓)
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%B9%E8%AC%97%E4%B8%AD%E5%82%B7

「中傷に陥らず理論的な批判・討論を目指し」というのは公平性がどうのというものではなく、単に「批判や議論をするにあたっては根拠をきちんと提示し理に基づいて行うよう努めましょう」といった目標を明示しているだけの事でしょう。

 で、7704のS.Kさんのどこの文章が「根拠のない悪口」なのでしょうか?(個人的にはS.Kさんの文章はきついとは思いますが、相手を批判するにあたり相応の論拠を述べておられていると評価しています。)それを明確になさならければ、ぐるぐるさんの上記のような書き込みこそが「根拠のない悪口」=「中傷」になってしまうのではないでしょうか?世間一般における「中傷」という単語の意味をぐるぐるさんはちゃんと理解なさっておられますか?

<管理人氏は、管理人氏の考えに敵対しない限りは、
侮辱的言動をも全然許容しています。>


 管理人さんは『「罵倒」の問題に関しては、議論に関するものである限りは(よほど酷いと私が判断しない限り)容認する方針』と以前から書いておられます。「管理人氏の考えに敵対しない限り」などと括るのは失礼であり理解不足なのではないでしょうか?

ttp://tanautsu.la.coocan.jp/the-best00_01_12_a.html

 それに、S.Kさんも何度か管理人さんからその文章のきつさをたしなめられた事もあります。下がその例ですね。

2326 警告 本ページ管理人
6652 管理人的見解 本ページ管理人
7894 Re:誤解の余地のない馬鹿 本ページ管理人

 このような事実を把握なさらずに「管理人氏の考えに敵対しない限りは、侮辱的言動をも全然許容しています」などとおっしゃるのは、それこそ悪質な「中傷」なのではないでしょうか?

 失礼ながら、お書き込みを拝見した限りでは、ぐるぐるさんは「中傷」の定義のみならずタナウツのスタンスなども十分に理解しておられないように見受けられます。いま少しザ・ベストなどをじっくりご覧になられた上でご意見を述べられた方がよろしいかと。

mixiチェック