- 親記事No.4192スレッドの返信投稿
- board4 - No.4240
Re:読んでないです
- 投稿者:久太郎
- 2003年06月14日(土) 15時22分
> 何だかもう、意味も知らずにただ単に偉そうな役職を並べただけですねぇ。
・・・さすがに、それは分かってやっているギャグだと思いますが。
作者もすでに銀英伝型の「設定かっちり・首尾一貫」ということは放棄してますよね。
物語の内的整合性にはもはやこだわっていないのがアリアリ。
また、大多数の読者も、読んだ瞬間とりあえず違和感なければいいんでしょうね。
それを銀英伝と同じ文体でやられるから、紛らわしいぞ!
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4241
Re:お遊びついでに
- 投稿者:たくやん
- 2003年06月14日(土) 16時17分
ちょっと反論します。清廉な専制政治より腐敗した民主主義がいいと言っているのは、言論の自由がある上で建前でも民衆に主権があるからではないでしょうか?北朝鮮に言論の自由があるとは思えないのですが?旧ソ連の共産主義に関して、一党独裁でありさらには言論の自由がないので民主主義とは田中芳樹は認めてなかったと思います。まその後で、まだ歴史の中で共産主義が消えた訳ではない。また復活するかもしれないと負け惜しみみたいな事言ってますがね。
- 親記事No.4192スレッドの返信投稿
- board4 - No.4242
野暮だとは思ったんですが
- 投稿者:佐々木公彦
- 2003年06月14日(土) 17時20分
まあ,一応言っておこうかなって感じで。
で、
> また関白、摂政と同時に、太政大臣や征夷大将軍の職は兼ねられません。
> というよりも関白、摂政は大元帥としての統帥権を持っているのに、
> 何故に征夷大将軍という一般制服軍人の最高位職になる必要があるんでしょう?
武家の棟梁ってだけですからね,征夷大将軍って。
> これは太政大臣も同様です。
> 関白になった後に、太政大臣や征夷大将軍の役職を空席にしておけば良いのに。
秀吉の官位って,関白にして太政大臣じゃありませんでしたっけ?
太政大臣と関白の兼務って無しですか?
> 何だかもう、意味も知らずにただ単に偉そうな役職を並べただけですねぇ。
これは私もギャグだと思います。
ええ、もう、中書令という王太子を補佐する職務を知っていた,同一人物が,関白と,摂政が同時に存在しないことなど知らないはずが無いと思っていますから。
> あと、皇室典範に関しては気にするだけ野暮でしょう。
> 明治以降の皇室には関白なんて役職、存在しませんし。旗もありません。
> 皇室典範なんて単なる法律ですから、変えてしまえば良いので。
いちおう、戦前は憲法と並ぶ最高法規だったので,まあ,それなりに,ほかの法律よりは格が上らしいですが,所詮法律は法律に過ぎないですよね。
小早川さんでしたっけ?
おそらく女性ですよね。
彼女に限って,関白も,摂政も兼ねてもオッケーって改正すれば良いだけですけど,おそらく,国会での改正はされてないですよね。
まあ,勝手に摂政や関白を名乗っちゃいけないって法律も名だろうけど。
そもそも,女の関白ってありなのか?
なぞは尽きないなー
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4243
Re:お遊びついでに
- 投稿者:おちゃわん
- 2003年06月14日(土) 17時32分
レスありがとうございます。
私が言いたかったのは、民衆は政治的権利より基本的にパンを求めているのではないか?ということなのです。
百歩譲って、言論の自由があり、かつ民衆に主権(現象として公正自由な普通選挙ができる)があったとしても、国民が貧しいのであれば、豊かな国(多少主権在民に制限があったとしても、ある程度経済的繁栄を享受できる)に行きたいのではないかということです。
もちろん、政治的自由に関する価値の重さは人それぞれ違うため、決してそうは思わない人間がいることは知っています。
しかし総体としてそういう人間が多いのではないか?と思うのです。
今回の反銀英伝にしても、ラップがラインハルトに心酔する要素として、理念または制度として確立された民主主義よりも、現実問題として民衆を救うのは有能で強力な指導者ではないか?とかんがえていくところにあるのです。
その上で、机上の空論に過ぎない、田中芳樹の民主主義論にぶつけてみたかったのです。
ではでは
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4244
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:イッチー
- 2003年06月14日(土) 20時03分
フェザーンで政権交代がおこなわれているころ、シュターデンとフレーゲル男爵率いる門閥貴族連合軍によるフェザーン攻撃が始まった。だが、単なる烏合の衆は、ビュコック提督の敵ではなかった。フェザーン星域会戦は同盟軍の大勝利に終わり、シュターデン提督は戦死した。
「もはや伯父上のもとには帰れん!こうなったら、ビュコック元帥に一対一の対戦を挑み、帝国貴族の滅びの美学を完成させるのだ!」フレーゲル男爵は部下に対して、特攻を命じた。
「おやめなさい。無駄なことです。ガイエスブルク要塞に帰還するなり、どこかに落ち延びるなり、今後の身の振り方を考えることです」参謀のシューマッハ大佐は説得した。しかし、フレーゲルは耳を貸さなかった。フレーゲルがシューマッハを害しようとするにおよび、シューマッハはフレーゲルを射殺した。「責任は私がとる。同盟軍に投降しよう」シューマッハは部下とともに同盟軍に投降した。
フェザーン解放に失敗したことで、ブラウンシュヴァイク公の声望はますます落ちる一方であった。辺境星域では、メルカッツをもその配下に加えたキルヒアイス艦隊がその支配地域を広げ、ラインハルト艦隊に戦いを挑んだ貴族軍もことごとく撃破された。門閥貴族側の貴族たちも次々とフェザーンでの財産の保護と引き換えに同盟軍に投降したり、ラインハルト陣営に寝返るものが後を絶たなかった。
フェザーンでの財産を凍結され、思うように動きが取れなかったリッテンハイム候に残留組の貴族がささやく。「こうなったら、ブラウンシュヴァイク公の首を手土産にして、ローエングラム候に投降するしかありません」
ファーレンハイト艦隊が最後の決戦に出撃し、要塞内が手薄になるや否や、リッテンハイム候は配下の兵士を引き連れて、ブラウンシュヴァイク公を急襲した。ブラウンシュヴァイク公は殺害されたが、リッテンハイム候も応戦したアンスバッハによって殺害された。リッテンハイム候の部下達は主人が死亡すると、四散した。
ラインハルトのもとにガイエスブルク要塞から通信が入ったのはその直後であった。
「ブラウンシュヴァイク公の副官であるアンスバッハ准将であります。ブラウンシュヴァイク公もリッテンハイム候も自決されました。全軍は攻撃を中止し、降伏いたします」ファーレンハイト艦隊も攻撃を中止した。
ラインハルト艦隊が入城すると、アンスバッハは自決しており、残りの部隊はおとなしく武装を解除した。やがて、キルヒアイス艦隊も合流した。ラインハルトは門閥貴族軍の指導的地位にあった大貴族を粛清したほかは、寛大な態度をとり、メルカッツ・ファーレンハイト提督やその他の将兵についてはおとがめなしとされた。オーベルシュタインの進言により、メルカッツはラインハルト直属の提督となり、代わりにファーレンハイトがキルヒアイス配下となった、これは、オーベルシュタインがキルヒアイスの勢力拡大を恐れたためと言われる。
ラインハルトは配下の提督たちを集めた。「ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ伯爵令嬢の情報によれば、リヒテンラーデ公が余を追い落とすために謀略をめぐらしているらしい。これからミッターマイヤー、ロイエンタール、メルカッツらはオーディンに余とともにオーディンに帰還し、リヒテンラーデ公を討つ。キルヒアイスは配下の提督とともにここに残り、戦後処理をおこなうこと。オーベルシュタインはフェザーンに赴き、同盟軍との間に休戦協定の交渉にあたってくれ」
リヒテンラーデ公は帝位簒奪をたくらんだという容疑をかけられ、自決を強要された。翌日、帝国の国営テレビは放送の予定を変更し、臨時ニュースを報じた。「本日、皇帝陛下はラインハルト・フォン・ローエングラム候を公爵に叙されたうえに、帝国宰相に任命されました。新帝国宰相ローエングラム公より帝国臣民に対して重大発表がおこなわれます」
「皇帝陛下の命により、これまで叛乱軍という不名誉な名称ので呼ばれていた自由惑星同盟の存在をここに公認する。銀河帝国は同盟軍のフェザーンからの撤退を要求するとともに、休戦協定の締結の用意があることをここに宣言する」
このニュースが同盟に伝えられると、同盟最高評議会議長ヨブ・トリューニヒトもまた帝国との休戦協定締結の用意があることを表明した。
ラップは早速、ハイネセンを離れ、フェザーンに向かった。フェザーンには既に帝国全権としてオーベルシュタインが到着していた。
「ジャン・ロベール・ラップ少佐(帝国では客員ということで同盟より2階級下の扱い)。大役ご苦労であった。ローエングラム公はこの度の君の働きぶりに非常に満足の意を表しておられる。オーディンでは君を厚く遇するであろう」
「私はもう少し、同盟との交渉に従事していたいのですが・・・」
「それは私がおこなう。君は同盟首脳部に顔と名前が知られすぎている。同盟との間に正式な外交ルートが出来た以上、君を諜報活動に使うわけにはいかないな」
ラップはそのままオーディンに送還された。
「ジャン・ロベール・ラップ少佐。この度の自由惑星同盟との交渉における卿の働きぶりは実に見事であった。卿を2階級特進で大佐に任命し、男爵として帝国貴族に列するものとする。なお、帝国軍人としては退役を命ずる」オーディンではラインハルトが直々にラップを表彰した。
「軍人として退役を命じるとはどういうことですか!?」
「同盟との休戦がなった以上、もはや軍人はそれほど必要ではないのだ。今後は貴族の一員として余の覇権の成就に尽くしてくれ」ラップはていよく新しくあてがわれた領地に追いやられた。彼がオーディンに戻ってくるのは、貴族院が開設され、貴族院議員に任命されてからのこととなる。
フェザーンでは帝国と同盟の休戦協定の交渉がすすめられていた。帝国側全権パウル・フォン・オーベルシュタイン上級大将と同盟側全権アレクサンドル・ビュコック元帥との間に結ばれた休戦協定では、帝国は同盟の存在を認め、全ての戦闘を互いに停止すること、同盟軍はフェザーンから撤退するが、その見返りとして、帝国は憲法を制定し、議会を開設すること、また同盟はこれまでのフェザーンの管理領として、持ち主の消滅した門閥貴族側貴族の財産の一部を受け取ることが明記された。そのころ、既に同盟軍はフェザーン銀行に預けられていたブランシュヴァイク公、リッテンハイム候の財産の一部を運び出しており、国内の強硬派の買収に使われていた。
地球教内部では、この休戦協定を認めるか否かで激論が戦われていた。ド・ヴィリエ大主教は休戦協定を認め、同盟の信者の地球巡礼をも可能にし、地球をかってのローマと同じ役割を持たせることになることにして、精神世界の中心として再生をはかろうと主張した。総大主教は中立の立場をとった。ヴィリエはあくまでもこれまでの路線を主張する勢力をテロリストとして、帝国政府に通報した。フェザーンでは自治領主府が強硬派の地球教信者を根こそぎ検挙した。ルパートは既にド・ヴィリエと結びついていたのである。
休戦協定はフェザーンで調印されることとなった。帝国側は、皇帝の名代としてローエングラム公、軍を代表してオーベルシュタイン、さらにガイエスブルクの戦後処理に携わっていたキルヒアイスが調印式に出席した。同盟側は政府を代表してトリューニヒトが、軍を代表してビュコックが、さらに帝国側の希望でヤンが出席した。ヤンの実際の姿を見た帝国側からはイメージとあまりにも掛け違い、驚きの声があがったという。
ラインハルトの覇権の確立を願って祖国を裏切った男と恋人を捨てて、対帝国との強攻策を主張していた女はそれぞれ互いの自宅で休戦協定成立のニュースを見つめていた。
つづく?
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4245
Re:お遊びついでに
- 投稿者:TAC
- 2003年06月16日(月) 04時36分
政治形態なんて飾りです。偉い人にはそれが分からんのです。
国民が求めているのはあくまでも豊かさです。
ただ、豊かさを実現する手段としては民主主義が優れているだけで。
国家が富の再配分の為の手段である以上、政治形態は手段の手段でしかありません。
手段の手段である民主主義にこだわるあまり、豊かさという目的を忘れるのは、
それこそファシズムと言われても仕方ないでしょう。
-
- board4 - No.4246
タイムカウント
- 投稿者:ドミニオン
- 2003年06月16日(月) 12時49分
差し出がましいのですが、タイムカウントの創竜伝のところを12巻から13巻に変えるべきです。
一応、新刊を出したのですから。
- 親記事No.4192スレッドの返信投稿
- board4 - No.4247
漢字廃止って、むしろ進歩派の運動だったのだが
- 投稿者:新Q太郎
- 2003年06月16日(月) 12時51分
漢字廃止を極北としつつ、その前段階として導入されたのが「常用漢字」なわけで。
これに対し独り立ち、孤独なる闘いを続けたのが保守の伝説的人物・福田恆存。
彼の闘いの記録は文芸春秋から出た全集におさめられている。論争相手の中に金田一京介がいたりもして。今でも彼の論争のレトリック、筋道の立った議論、シェイクスピア全作品を翻訳した英語力をも駆使し言語を客観的に見る視野は多くの人の参考になるでしょう。
- 親記事No.4220スレッドの返信投稿
- board4 - No.4248
その話とは別ですが
- 投稿者:新Q太郎
- 2003年06月16日(月) 12時55分
始さんが言ってる「フランス革命にしても
ロシア革命にしても、民衆から出たと思っている」
とかいうのは(俗な意味での)「義戦」の肯定とちゃうか?
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4249
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:カン
- 2003年06月16日(月) 14時26分
はじめまして、イッチーさま。おちゃわんさま。
カンともうします。
貴方方の考察及び、創作 とても楽しく読ませていただきました。
思いもよらない展開と、すばらしい内容にただただ感心するばかりです。
僭越ながら少し、
これは私の「お題」から始まったIFの様です。
「お題」はザ・ベストの反銀英伝・思考実験編 救国軍事会議クーデター成功の可能性 から思いついたものです。
救国軍事会議を成功させるにはどうしたらいいか?を自分なりに考えてみて、ラップをクーデターの首謀者にしよう!となりました。
ラップ&グリーンヒルのコンビなら少しは成功の目もあるんじゃないかと。
こんなことはイッチーさまには孔子に論語でしょうが、いかがですか?
雑文失礼しました。
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4250
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:イッチー
- 2003年06月16日(月) 18時07分
> はじめまして、イッチーさま。おちゃわんさま。
> カンともうします。
はじめまして。
> 貴方方の考察及び、創作 とても楽しく読ませていただきました。
> 思いもよらない展開と、すばらしい内容にただただ感心するばかりです。
ありがとうございます。
> 救国軍事会議を成功させるにはどうしたらいいか?を自分なりに考えてみて、ラップをクーデターの首謀者にしよう!となりました。
> ラップ&グリーンヒルのコンビなら少しは成功の目もあるんじゃないかと。
> こんなことはイッチーさまには孔子に論語でしょうが、いかがですか?
「孔子に論語とはこそばがゆいです」(笑)
リンチに代わって、ラップがクーデターの首謀者になるという設定を考えてみました。そのためには、まず、ラップが帝国軍の捕虜にならないといけません。しかし、アスターテ会戦の流れから言って、ラップのいた艦隊が捕虜になるというのは考えにくく、そうなると、ラップはアスターテ会戦では帰還し、次の帝国領侵攻作戦で捕虜になると設定したほうがよさそうです。(無理にアスターテで捕虜になったとすると、私の設定のように裏切り者になってしまい、クーデターを首謀することが出来なくなりますから)
ラップ、アスターテより帰還→ジェシカと結婚→帝国領侵攻作戦で捕虜となる。
この場合、ジェシカは北朝鮮に拉致された方の家族のように、対帝国強硬派となって、捕虜解放を要求するか、あるいはもう少し穏健な捕虜交換を要求する運動を始めるかしそうですが、政界にははいらない可能性が高くなりそうです。
帝国内戦中の同盟の内乱を希望するラインハルトは工作員として、ラップに白羽の矢をたてますが、その理由は「ヤンの親友だから」ということになりそうです。ただし、そうなると、ラップは最初からヤンをクーデターに引きずり込むことを目的とすることとなります。これはラインハルトにとっては、痛し痒しです。ヤンが同盟軍の主導権を握り、対帝国の防衛体制を構築してしまったら、ラインハルトにとっては将来の覇権成就には脅威となるからです。あえて、ラインハルトがヤンによるクーデターを促す理由を考えれば、「戦う相手は手ごわいほうが良い」という彼なりの倒錯した考え、帝国内の覇権成就の間、同盟が自壊してもらっては困るというのがあげられそうです。
ラップは帰国すると、グリーンヒルとともにクーデターを計画するわけですが、その際、ラップは帝国領侵攻作戦で苦労してますので、フォークは仲間から除外されるでしょう。ジェシカは結婚してますから、ヤンとフレデリカの仲は自然と進展しており、ラップはフレデリカやユリアン、さらにはキャゼルヌやシェーンコップあたりをまず味方につけて、ヤンを仲間に引き入れそうです。ただし、ヤンは救国軍事会議のような大規模なクーデターは否定し、トリューニヒトと強硬派の政権内からの排除といった限定的なクーデターを主張するでしょう。クーデター後の政権は、反戦派首班の文民政権、ヤンにもっとも親しいレベロ政権が樹立されるでしょう。レベロ政権のもとでは、帝国への講和呼びかけと帝国内戦におけるラインハルト陣営への好意的中立が決定される・・・といったあらすじになると思われます。
ただし、問題はラップやヤン主体のクーデターになった場合、かなり反戦派に譲歩した政権が誕生すると思いますが、それを軍部が容認するかどうかという問題が残りますね。
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4252
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:おちゃわん
- 2003年06月17日(火) 16時01分
しばらく見ないうちにこんなに書き込みが・・・って感じです。
救国軍事会議のクーデター成功の可能性ですが、私は以下のどちらかの条件が少なくても揃っていなければむずかしいと思います。
①ヤンが救国軍事会議・同盟政府の両方に対し、中立の姿勢をとる
②ヤンが救国軍事会議側につく
という点です。
あの当時の同盟内の組織的な艦隊勢力としては
①パエッタ提督の第一艦隊
②ルグランジュ提督の第十一艦隊
③ヤンのイゼルローン駐留艦隊
しかありません。
これはヤン艦隊が同盟政府側についた段階で、救国軍事会議が制宙権を失うことを意味します。
なぜなら(言わなくてもわかると思いますが)、パエッタ提督を拘禁した段階で、第一艦隊を組織的に掌握することは不可能でしょうし(っていうか、司令官を拘禁した艦隊をヤン艦隊にぶつけたら、寝返りが多くて戦いにならない)
第十一艦隊とヤン艦隊では、艦隊数を互角としても司令官・兵の士気などを考えると、ヤン艦隊が負けるとは想定できない。
つまり、ヤンが政府側についた段階で、救国軍事会議はハイネセンに孤立し、ジリ貧になるわけです。しかも大消費地でです。
従って、クーデターを成功されるためには、あらかじめヤンを引き込んでおくか、ヤンを拘束・または暗殺する必要があるわけです。
で、おそらく(ていうか絶対に)ヤンが参加することはないでしょう。
というわけで、私なら、まずこういうシナリオを作ります。
クーデターについてのおおまかな計画は、変更しないとして情報部長ブロンズ中将に、ヤン艦隊の不正などのでっち上げを作らせる。
それを理由に国防委員会が(おそらく査閲部が所管部署なはず)ヤン司令官の査問・または召還を行わせる。
仮にヤンは疑ったとしても、行くしかない(史実の査閲会で証明済、あんな非合法的な召還にも応じてしまうので)
とりあえずイゼルローン駐留艦隊とヤンを引き離しておきます。
ヤンがハイネセンに到着した段階で、情報部または査閲部が取調べ名目によりヤンを拘束します。
その段階で首都クーデター決行、これは史実どおり。
ここでヤンにクーデターへの参加を促すか?拒否するなら、その場で軟禁・または暗殺する。
その後バグダッシュあたりを使って、以下のデマを組み合わせてイゼルローンに送って、イゼルローンを無力化する。
①ヤン提督も限定的ながら、クーデター容認していることにする
・国を二つに分けて内戦を長引かせられないため
・国民の自由などについてヤンと軍事会議で妥協が成立したなど
②イゼルローン艦隊がハイネセンに動けば、ヤンの命を保障しないと脅す。
そうするだけで、イゼルローン駐留艦隊は身動きがとれないでしょう。
まず、ヤンの命の危険を顧みず、行くべきか迷う
仮に行くとして、誰を艦隊司令官にするのか、アッテンボローがなるとは限らない、分艦隊司令官は複数いるし。
さらに第十一艦隊と戦わなければならない。ヤン抜きでどの程度の統率がとれるのか?兵士の士気は?と考えると、なかなか行動できにくい。
その後、同盟政府より正式に救国軍事会議に権限の委譲を行う。
トリさんはいないので、序列二位の委員長が議長代理として署名することになるだろう。
その後、旧同盟政府より、イゼルローンの武装解除を要求する。
執行部隊として十一艦隊をイゼルローンに派遣。
おそらくイゼルローンは戦うかどうかで二分するはず
こんなところでしょうか?
従って、私の意見としては誰がクーデターをするかというより、ヤンをいかに抑えるかが最重要ではないかと考えるわけです。
まあ、そういう意味ではラップの方がヤンによって多少やりづらいところがあるでしょうから、比較的向いているのかもしれませんね。
でわでわ
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4253
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:おちゃわん
- 2003年06月17日(火) 16時48分
反銀英伝、大変面白かったです。感動しました。これはこれで一つの完成形でしょうね。
とこれでは、話が終わってしまいますので、私なりに別解釈を書き込みさせていただきます。
結構長いですけど、うんざりしないでくださいね。
なるほど、同盟が後日の休戦交渉の布石としてフェザーン侵攻をするわけですか・・・。
確かに、同盟が侵攻することさえできれば、このような展開が予想されますね。
問題は民主主義政体の同盟がイラクのクウェート侵攻みたいなことができるかですね、とりあえず、同盟にはフェザーンに侵攻する大義名分がないですから、ラグナロック作戦なんてものが実現できたのは帝国が独裁制だからかなあ、私は思っているので・・・。
あとおそらくトリさんの支持基盤であろう軍需産業にはフェザーン資本が結構からんでいないかな?
あと、この展開だと理にはかなっているのですが、同盟の戦略・戦術があまりにも的中しすぎて、少々物足りなくなりませんか?
私的にはこのような展開の方が好みです、いかがでしょうか?
トリューニヒト議長の問いにヤンは答えた。
「小官は一軍人にすぎません。国家の最高方針に属する問題について政治的な発言は控えさせていただきたいのですが・・・」
「ふふふふ」トリューニヒトは軽く微笑んだ上で、ヤンを見つめてこう言った。
「君はまだ若いな、シビリアンコントロールか・・・。確かに軍部が政治の実権を握って、国を危うくした数多くあるだろう。しかし、軍事が政治の手段として存在する以上、国家方針から離れた軍事戦略というものはありえないのだよ。
であれば優秀な軍人が軍事戦略を考えるとき、国家の方針に対して意見を持たないでいることも、また不可能なのだ。したがって、軍人は国家の方針について大いに意見をいうべきであるし、また働きかけるべきなのだ。
そして政治的指導者はその上で、決断するのがその役割なのだ。
私が君に求めているものは決断ではないのだよ。」
ヤンは、その時背筋に冷たいものを感じていた。
これまでのヤンの認識ではトリューニヒトは表面上は民主主義の顔をかぶりながら自己の利益と権力欲を求める煽動政治家であった。
その認識は今でもかわらない、しかしその男から民主主義における、政治的指導者のあり方、軍人のあり方を指摘されるとは思いもよらなかったのだ。
思えば、この男はアムリッツァの敗北を予見し、最高権力者の地位についている。
少なくとも、現在の同盟で、トリューニヒトほど民主政治を自己のために利用している政治家はいないであろう、それは逆説的に彼がもっとも民主政治を知り尽くしている政治家であることに他ならないということであろうか。
しかしヤンはそれでも民主主義の理念を信じている。ラップといい、トリューニヒトといい、民主主義を知りながら、人間が現実に従うものは本来は理念や制度ではなく、人間や欲望なのかもしれない・・・、それが現実を知るということか・・・。そんな考えがヤンの思考の奥底にあった。
もっともトリューニヒトは口先だけなのかもしれない、しかし・・・、なんとも言いようのない不安がヤンから離れなかった。
「軍事的に見まして、同盟は帝国に再侵攻する力は現在ありません。とすれば、近い将来、勝利する方と手を結ぶべきと考えます。」
軍事的という言葉をあえて、ヤンは使用した。それはトリューニヒトの正論に対するヤンのささやかな反発であったかもしれない。
「勝つ方とは?」
「小官はローエングラム公の陣営と予測します」
ヤンは即座に答えた。
「ローエングラム公・・・確かに彼は優れた用兵家かもしれない。
しかし、彼はまだ若いし、兵力的にも少ないのではないかね」
「先のアムリッツァの戦いで、同盟は物量として帝国より多くの兵力を展開いたしました。しかし彼の用兵の前に敗戦を余儀なくされました。
今回の内戦では、所詮は帝国の門閥貴族が相手です、ローエングラム公は圧勝することになるでしょう。その後・・・」
ヤンはここで口をつぐんだ「その後、ローエングラム公と和平を結ぶべきです」本当はこの言葉につながるはずだったのだ。
しかしここにはトリューニヒトだけでなくジェシカもいる。
少なくとも彼女は強硬派だ、和平を口にするのは危険かもしれない。
ヤンはそう考えたのだ。
「その後・・・、ふふふ、まあいい、君の意見はわかった。あとはいろいろと私なりに考えるとしよう。」
「いや、ありがとう。確かエドワーズ議員と君は旧知の仲だったね、帰りに食事でもしたらどうかね。いい店があるんだが、紹介しようか」
「ありがとうございます。でも議長、私たちには行きつけの店がありますの・・・。では失礼いたします。」
ジェシカはそう言うと、ヤンと共に議長官邸を退出した。
「僕たちに行きつけの店なんてあったかい?」
ヤンは、議長邸から歩きながらジェシカにたずねた。
「そんなの、私たちにあったかしらね・・・ふふふ」
彼女は自動タクシーを止めながら、答えた。
「・・・・3182番地254番っと、ここに美味しいシチューを出してくれる店があるのよ、昔あの人とも何回か行ったわ」
ジェシカはヤンの意見などお構いなしで、タクシーに乗り込んだ。
「君がこんなに強引な誘い方をするとは思わなかったよ。」
「月日は女を変えるのよ、あらっ、こんな月並みな言い方しちゃったわ」
タクシーは「アンジェロ」という名のレストランの前で止まった。
アンジェロは議員がよく利用する高級なものではなく、あまり気楽に入れるつくりをしていた。
ヤンとジェシカは窓際の、二人用の席に座った。窓の外には、幹線道路が走っているのだが、防音がしっかりしているため、特に店内にその音は漏れていなかった。
二人はとりあえず赤ワインを注文し、なんとなしに窓の景色をながめていた。
やがてワインがだされ、軽く乾杯をした後、ジェシカがおもむろに切り出した。
「あの人に会ったの・・・。」
ヤンは思わず、ワインを大きく飲み込んでしまい、むせかけたが、それを悟られるわけにもいかず、冷静を装っていた。
「いや、会ってはいないよ、どうしてそう思うんだい?」
そういった直後、ヤンは自分の不注意を責めた。誰かの浮気じゃあるまいし、このような切り返しは事実を認めてるようなものだからだ。
「あなた三週間前に私の事務所に来たとき、始めにあの人の話を切り出したでしょ、そこで私はおかしいと思ったのよ。
クーデターの予測も妙に確信していたし・・・。それにリンチ元少将が、ラップ少将が指揮官として潜入していると自白したの。
もちろん彼を拘束することはできなかったけど、また、このことは極秘だったんだけど、国防委員会広報官の私にはあるルートからその情報を入手したの。
だってそう考えると、すべてがつながるの。ねっ、教えて頂戴。お願い」
ジェシカの友人としてのヤン・ラップの親友としてのヤンであれば、例えラップが黙っていてくれといったとしても話しただろう。
しかし、対帝国強硬派の彼女に、ローエングラム公との和平を目指すヤンは、その重要なパイプ役であるラップの存在を話すわけにはいかなかったのだ。
「ジェシカ・・・ごめん。本当に知らないんだ。役に立てなくてすまない・・・。」
ヤンは彼の中では最高の演技力で、嘘をついた。
「そう・・・、わかったわ・・・」
ジェシカは力なく、答えた。
ジェシカが本当は、わかっていないことはヤンにもわかっていた。
ヤンは「例え知っていても教えることはできない。」ということをジェシカに示したのであり、それを理解したに過ぎなかったのだ。
「この後、どうするの」
「いや、近くのホテルに泊まって、明日、イゼルローンに出発する予定だけど・・・」
「なら、私の家に泊まっていきなさいよ、空港にも近いわ」
「いや・・・しかし・・・それは悪いよ」
「悪い・・・、誰に対して悪いの?」
ジェシカの語調が、好意のそれから、怒りに変わっているのを感じて、ヤンはそれ以上、弁明することができなかった。
正確にいうとヤンはラップに対して悪いと思っていたわけではない。いきなり、女性の家にお邪魔するのは悪いから。その程度の意識だったに過ぎない。しかし、それをラップとのことに摩り替えられてしまった以上、何をいっても言い訳にしか聞こえないように感じたのだ。
・・・・・
そのころトリューニヒト邸には、ネグロポンティ国防委員長とオリベイラ国立自治大学長との打ち合わせが行われていた。
「・・・というわけで、近い将来帝国の内戦が予想されると思うが、同盟としてとるべき道をご検討願いたい。」
トリューニヒトは、よく通る声で話を切り出した。
「議長閣下はどのようにお考えでありましょうか、わたくしめは閣下のご意向に沿った形で、統合作戦本部に指示をだしますので・・・」
すぐにこう答えたのがネグロポンティ国防委員長である。トリューニヒト派と目される議員の中でも、特に注目されることのなかった、ウルヴァシー星系出身のこの議員は、トリューニヒト政権では国防委員長のポストに抜擢された。
国防委員長は、トリューニヒトが最高評議会議長に着く前のポストであり、いくら国防委員を二期務めたとはいえ、本来抜擢されるはずのない重要閣僚である。
もっともトリューニヒトは、国防委員会については直接影響力を行使するつもりであったし、その意味ではあまり意見を持つ人間に委員長を任命するわけにいかなかったという、妥協の産物であるいえる。
「私は、同盟はどちら寄りという姿勢をしめさず、内戦に干渉し、長期化させ、帝国の弱体化を図り、その間に同盟の再建を果たすのが正解と考えます」
オリベイラ学長は、その後同じ要旨の意見を装飾し十五分程度にわたって話し続けた、議長が多少うんざりした表情で手をかざし、学長の意見を制止した。
「われらが救国の英雄ヤン提督は、来るべきローエングラム体制と和平を結ぶべきだと考えているようだが・・・」
トリューニヒトは二人の反応を楽しむかの様に、淡々と語った。
「軍人が、国家の方針に口をはさむなど・・・、ヤンを逮捕し取調べを行います!!」
ネグロポンティが憤然と言い放つ、
「いや、私が彼に問うたのだ、彼はその点、実に慎重な男だったよ。若いのにな、ふふふ。それにわが同盟は言論の自由があるのではなかったのかね。
また現在の同盟も先日の敗北で艦隊戦力が大幅に低下している、あながち悪い意見ではないと思うが」
「はっ・・・それは・・・」言葉の告げないネグロポンディであった。
「しかし、仮にローエングラム公が圧勝するとして、彼がその後同盟と和平を望むという保障がありますかな?」
オリベイラは多少いぶかしげに述べる。
「そのとおりだ、彼がその後和平を望む保障がない、仮にその状況になった上で和平交渉をするとなると、その条件はわれわれ同盟に不利になるものであろう。イゼルローン要塞の返還などな・・・。
さらに私の支持基盤である、軍需産業にとっても望ましいものではない、和平後の選挙においては反戦派の野党に有利になってしまうであろうしな。
ここはオリベイラ君の言うとおり、帝国の内戦の長期化を図るのが望ましいだろうな。
したがって、ある程度ローエングラム公には痛手を負ってもらわねばなるまい・・・」
そこでだ・・・、
議長の提案は恐るべきものであった。
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4254
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:TAC
- 2003年06月17日(火) 16時52分
完遂にはヤン艦隊によるカウンター・クーデターを阻止するのが第一。
査問若しくは軍法会議名目での召喚まではそのままですが、
クーデターを完遂する為にはもっと簡単な方法があります。
まず同盟政府に同盟政府隷下の施設にヤン・ウェンリーを拘禁させます。
そしてヤン・ウェンリーに対する不当な拘禁に対して決起する訳です。
そして決起部隊がヤン・ウェンリーの奪還を計ったものの、
既に同盟政府によって暗殺されていたという事にします。
こうすればイゼルローン艦隊はヤン・ウェンリーを殺したのが、
決起部隊であるという確証が無ければ不用意には動けません。
後は放っておいてもクーデター勢力は同盟の実権を握れます。
ヤン・ウェンリーを暗殺した政府を国民が支持する訳が無いからです。
こうして同盟は国民の支持の下、軍事政権へと移行すると。
ブロンズ中将の情報操作が非常に重要になりますね。