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投稿ログ228 (No.3733 - No.3752)

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3733

Re:移動要塞の技術問題について  抄訳紹介関係まとめレス

投稿者:古典SFファン
2003年02月23日(日) 04時12分

追伸:
>  普通に考えて辺境流刑惑星でまだしも入手できるエンジンかその技術といえば既に有効利用方法が限定される光速航行エンジンではなく民需でも広域に使用されるワープエンジンじゃないですか?

実際問題として、作中でバサード・ラム・ジェットの技術がどう言うポジションにあったのかは、推定材料が少なすぎてなんとも言えません。
われわれが知っているのは、その技術が
「銀英伝2巻でヤンが使った時点では、特に作中に苦労した記述もなく、すぐに手に入った」
という事だけです。
ヤン達の時代、その技術は特に珍しいものではなく、艦隊の中にそれを扱える人間がおり、すぐにエンジンが建造設置出来る程度のものであったと言う事は、ここから判ります。

翻って奴隷階級が持っていた知識と技術の詳細を推測する材料は与えられていません。
少なくとも彼らには驚くべき短期間にイオン・ファゼカスを建造するだけのスキルがあり、
のちに、誰の助けも借りず恒星間宇宙船(これは前後の状況から判断してワープ船)
までも建造する知識・技術があったことは、作中でもわかっています。
アルタイル脱出時に「入手」するのであれば、その辺にワープエンジンがあるはずですから、確かにワープエンジンが有利であったでしょう。
「普通に手に入るワープエンジンでは大質量ワープが出来ない」と、作中の3巻記述から、当方は推定しているのみです。

「建造」する場合、ワープエンジンとバサード・ラムのどちらが困難なのか、推定する方法がないのです。
バサード・ラムについては、現実世界のそれなら基本的にどういうものであるかは判っています。
しかし、それがあの世界で同じものであるかどうかは微妙で、ワープエンジンに至っては「なんだかよく判らん」ので、
どちらが建造困難であるかは「材料不足」と、当方は判断しています。

1.作中での当事の状況については、作者はそれほど細かく書き込んでいない(建国伝説なんですから、寓話的なのは当然かも知れませんな)
2.作中で手に入る材料だけからすると「大質量ワープ不可」の皿に比較的多くの材料が乗っかっている
といったところです。

親記事No.3625スレッドの返信投稿
board4 - No.3737

Re:意義あり(逆転裁判風)

投稿者:パンツァー
2003年02月23日(日) 04時26分

こんにちは、RAMさん

> しかし、現実世界での言葉の修辞としても例えば軍港は艦船にとっての補給地
> (補給源)です。ですが、日本の場合は燃料を無限に供給することは出来ません。
> 石油自体が有限の物資だからというのであれば、仮に100年間補給出来るかと
> いえば、日本自体が輸入をしなれば100年間は備蓄量から考えて無理でしょう。
> 結局、A・C・Dはレトリックでしかありません。本質的には日本における
> 輸入=要塞における生産能力によります。でしたら、生産能力が使用量と
> 同等もしくは凌駕しているという記述はあるのでしょうか?

この部分の記載の意味が、よくわかりません。

艦船は軍港で補給を受けるが、軍港自体を維持するには、例えば石油を軍港に供給してやる必要がある、という趣旨でしょうか。

そうすると、要塞の場合であれば、要塞を維持するための補給源(石油供給源に相当)が別に必要、といった意味ですかね。

> 当時のラインハルトの戦略として同盟側にクーデターを起こしての時間稼ぎ
> を行っていました。つまり、ラインハルト側には時間の制約があります。
> ですので、ラインハルト側は兵糧攻めは出来ません。

これは、ないでしょう。
ラインハルトは、リンチを利用してのクーデタ計画に、それほど期待しているわけではなく、これを貴族連合軍との戦争のための必須の条件としているわけではないからです。

状況的に見ても、
この時点の同盟には、クーデタがないとしても、動員可能な艦隊は、3個艦隊ほどしかありません。
(第13艦隊、第11艦隊、第1艦隊)
同盟がこの兵力で、銀河帝国の内紛に介入しても、勝算は乏しいでしょう。
というのも、まず、同盟は、結局、銀河帝国内の2大勢力の双方と、戦う羽目になるからです。仮に、貴族連合軍と一時的に盟を結んだとして、第一にラインハルト軍を打ち破り、次に貴族連合軍を打ち破る必要があります。
そして、兵力の少ない軍が、戦闘の主導権を握ることは困難であり、場合によっては、ラインハルト軍対貴族連合軍との戦闘で、捨石に使われる可能性すら、否定できません。

その他、アムリッツア会戦以降の疲弊による政治的な困難や、国民感情の反発もあるでしょう。

ロイエンタール反乱の際の、イゼルローン軍の態度なども参考になるはずです。

そして、同盟の動静によって、長期戦の気配が濃厚となっても、ラインハルト軍が敗走するわけではありません。オーベルシュタインも、あっけなくガイエスブルグが陥落したことを驚くような感想を述べていますし。

<つまり、ラインハルト側には時間の制約があります。
> ですので、ラインハルト側は兵糧攻めは出来ません。>


したがって、これは根拠がないと思います。
ラインハルトはクーデタに過大な期待をしておりませんし、長期戦(兵糧攻め)ができない理由がありません。

親記事No.3625スレッドの返信投稿
board4 - No.3738

補足

投稿者:パンツァー
2003年02月23日(日) 04時28分

オーベルシュタインも、あっけなくガイエスブルグが陥落したことを驚くような感想を述べていますし。

の部分が文字化けしてしまって、うまく出ないですね。何度かやり直してみたのですが。

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3739

Re:イオン・ファゼガス号のエンジン、技術について

投稿者:S.K
2003年02月23日(日) 04時45分

古典SFファンさん

> 追伸:
> >  普通に考えて辺境流刑惑星でまだしも入手できるエンジンかその技術といえば既に有効利用方法が限定される光速航行エンジンではなく民需でも広域に使用されるワープエンジンじゃないですか?
>
> 実際問題として、作中でバサード・ラム・ジェットの技術がどう言うポジションにあったのかは、推定材料が少なすぎてなんとも言えません。
> われわれが知っているのは、その技術が
> 「銀英伝2巻でヤンが使った時点では、特に作中に苦労した記述もなく、すぐに手に入った」
> という事だけです。

 その通りです、「軍需用」これこそワープ時代の光速航行エンジンの
限定された有効利用方法です。
 回避が困難で放射能の悪影響が極めて少ない少質量でも大規模破壊が可能な光速実体弾の推進にこそ光ワープ時代の光速航行エンジンの真価があるといえましょう。
 だから軍にはそれはあるでしょう。
 それでも非武装の流刑民の監視に設置はしないでしょう。
 機銃で充分ですよ。

> 翻って奴隷階級が持っていた知識と技術の詳細を推測する材料は与えられていません。
> 少なくとも彼らには驚くべき短期間にイオン・ファゼカスを建造するだけのスキルがあり、
> のちに、誰の助けも借りず恒星間宇宙船(これは前後の状況から判断してワープ船)
> までも建造する知識・技術があったことは、作中でもわかっています。
> アルタイル脱出時に「入手」するのであれば、その辺にワープエンジンがあるはずですから、確かにワープエンジンが有利であったでしょう。

 だから比較的見本を手に入れる事が容易なワープエンジンを密かに奪取もしくは模倣した方が自然ではという話です。

> 「普通に手に入るワープエンジンでは大質量ワープが出来ない」と、作中の3巻記述から、当方は推定しているのみです。
>
 同じ3巻で艦船の門外漢シェーンコップが極めて真実に近い洞察を見せていますね。
 同じ事を考える「長征一万光年」参加者がいてさほど不思議でもないですし、「大規模脱出船」という限定用途が固定観念となればそれは大質量ワープ技術も廃れて忘れられもするでしょう。
「まずは生きること」が最大命題だったからこそ流刑民は逃げ出したのであり、それにくらべたら「新技術の応用、保全」などよほど切迫した必要性がない限り忘れられても仕方がないでしょう。

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3740

Re:Re:イオン・ファゼガス号のエンジン、技術について

投稿者:古典SFファン
2003年02月23日(日) 05時30分

> > われわれが知っているのは、その技術が
> > 「銀英伝2巻でヤンが使った時点では、特に作中に苦労した記述もなく、すぐに手に入った」
> > という事だけです。
>
>  その通りです、「軍需用」これこそワープ時代の光速航行エンジンの
> 限定された有効利用方法です。
>  回避が困難で放射能の悪影響が極めて少ない少質量でも大規模破壊が可能な光速実体弾の推進にこそ光ワープ時代の光速航行エンジンの真価があるといえましょう。

そのような記述は発見できませんが・・・。
なんに使っていたのか、私には判りません。
作中で、それが軍需用であったのか、そこにあったのか、建造したのかは記述されていません。
「手に入った」という事だけが作中事実で、用途が何であったか、何故あったのかは不明です。

>  だから軍にはそれはあるでしょう。
>  それでも非武装の流刑民の監視に設置はしないでしょう。
>  機銃で充分ですよ。
それは、私には分かりません。
そう言うことは一切書いていない・・と思うのですが、完璧な記憶となると自信がありません。
そこまでの記述があったのでしょうか?

> > アルタイル脱出時に「入手」するのであれば、その辺にワープエンジンがあるはずですから、確かにワープエンジンが有利であったでしょう。
>
>  だから比較的見本を手に入れる事が容易なワープエンジンを密かに奪取もしくは模倣した方が自然ではという話です。
>
「自然」かどうかは、作中で利用可能なテクノロジーの詳細に関連した問題では?
ワープエンジンの建造コスト、必須資源1つ、判っていないのです。
「模倣した」と言われますが、現代のテクノロジーはそれなりの設備なしには模倣できないものがあります。
われわれは今こうしてコンピュータを使っていますが、CPUの設計製作はそれなりの設備がなければ決して出来ません。
シリコンチップを構成する高品位のシリコンは、原始的な方法では絶対に精製できないのです。
しかし、蒸気機関であれば、鉄と燃料とそこばくの材料があれば、知識と労働力だけで無から建造できます。
作れるのはごく原始的なものですが、それでも蒸気機関としての用を成すものが作れます。
「何が作りやすく、何が作りにくいのか」
を判断するのに「自然・不自然」は、技術的問題に関する限り通用しません。
「キーとなる材料やテクノロジーの利用しやすさ」の方が、遥かに重い意味を持っています。
これは、技術者としての経験による感触ですが。

「自然」「不自然」という感覚的判断に関する限り、私のそれは確かに一般論とは言えないかも知れません。
しかし、基本的にはS.Kさんのそれも、私のそれも、作中に書いていないことに関する推定に過ぎません。
これもまた、突き詰めると正否を判断する材料がないのではないでしょうか?

> > 「普通に手に入るワープエンジンでは大質量ワープが出来ない」と、作中の3巻記述から、当方は推定しているのみです。
> >
>  同じ3巻で艦船の門外漢シェーンコップが極めて真実に近い洞察を見せていますね。
>  同じ事を考える「長征一万光年」参加者がいてさほど不思議でもないですし、「大規模脱出船」という限定用途が固定観念となればそれは大質量ワープ技術も廃れて忘れられもするでしょう。
> 「まずは生きること」が最大命題だったからこそ流刑民は逃げ出したのであり、それにくらべたら「新技術の応用、保全」などよほど切迫した必要性がない限り忘れられても仕方がないでしょう。
2択です。
「大質量ワープ技術はなかった」(私)
「技術はあったが忘れられた」(S.Kさん)
どちらが自然であるか、当方からはなんとも申せません。
これは、どうみても双方とも推定であるからです。
「自然・不自然」ではなく、作中に記述が「ある・ない」の話です。
「その技術はなかった」と言う記述はありません。
「その技術があった」と言う記述もありません。
シェーンコップたちが知らなかった事を示す台詞は存在しますが、それを当該技術が「あったが忘れられた」傍証と考えるか、「なかった」傍証と考えるかは、単なる私とS.Kさんの考え方の違いでありましょう。

S.Kさんが正しければ、当方の提示している推論は崩壊します。
私が正しかったとしても、それは決定論ではありません。
書いてないことですから。
当方としては、今のところ、「大質量ワープは3巻時点までなかった」という考えを変更してはおりません。

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3741

Re:移動要塞の技術問題について  抄訳紹介関係まとめレス

投稿者:RAM
2003年02月23日(日) 06時17分

S.Kさん、こんにちは。

> 「わからない」のを聞くのはそう思いませんが
>
直接的に私へのレスではないのに横から出てきてお願いをしたの
でそう申しただけです。S.Kさんが気にされていないようですので
良かったです。


> 御自分で「やはり移動要塞など不可能である」「ヤンとラインハルトは無謬にして至高の英雄だ」と証明なさる行動に移られる前に「大変」「お願い」との
> お言葉は嘲弄されている気分ですね、折角義務でもない「親切」でご紹介したのに。
>
ご親切に大変感謝します。
それと「やはり移動要塞など不可能である」「ヤンとラインハル
トは無謬にして至高の英雄だ」とは主張していないので誤解の
無きようお願いします。


>  いえ、その点はお気になさらず。
>  ただし「気付かない」から「回答していない」と公言して構わないとは申せません。
>
気付かないという事は回答された人にとっては無いと同様なの
ですから「回答していない」と発言するのは普通の事と考えますけど。特にNightさんへの直接の回答でなければ尚更です。

おっと、これは私が勝手に言っているだけなのでNightさんに
つっかからないようお願いします。


> 「ゆっくり」なさるなら私に抄訳を依頼せずに「ゆっくり」過去ログを吟味していただきたかった物です。
>  いずれ緊急で何かを仰るわけではなさそうなので次になにかありましたら数ヶ月単位でのレスのやり取りで良さそうですね。
>
ゆっくり=数ヶ月ですか。私の心の中では昨日お礼を書いた以
上は当日内に回答を期待されないように程度の心持でしたが。
そうですか、私がこれを書いても返事は数ヵ月後のようですね。

それでは私はS.Kさん以外の方と議論をさせて頂きたいと考えます。

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3742

Re:Re:イオン・ファゼガス号のエンジン、技術について

投稿者:S.K
2003年02月23日(日) 06時39分

古典SFファンさん

 では一つ作中事実に基づいたお話で。
「同盟建国史と帝国史の間にウラシマ効果的タイムラグの存在が確認できない」
 この命題は「イオン・ファゼガス号はワープ可能だった」なら解決します。
 流刑星から資源惑星発見までの期間、最低船内時間で十数年、これと船外の時間経過とのギャップを光速航行はどう解決するのでしょう。

親記事No.3625スレッドの返信投稿
board4 - No.3744

Re:意義あり(逆転裁判風)

投稿者:RAM
2003年02月23日(日) 07時01分

パンツァーさん、こんにちは。

> この部分の記載の意味が、よくわかりません。
>
> 艦船は軍港で補給を受けるが、軍港自体を維持するには、例えば石油を軍港に
> 供給してやる必要がある、という趣旨でしょうか。
>
> そうすると、要塞の場合であれば、要塞を維持するための補給源(石油供給源に相当)> が別に必要、といった意味ですかね。
>
へたくそな説明ですみません。文意としては概ね上述の通りなのですが、日本の石油
補給源にあたる要塞の生産能力を評価する必要があると言っています。
また「無限の自給自足能力」が無くてもある一定以上の備蓄能力/補給能力があれば
そこを普通は拠点・補給地と呼ぶとも言っています。

上記の見解の下、Aについては補給能力がどの程度の補給能力があるかの目安。Bについては
ある一定以上は備蓄能力/補給能力を持っていたことの証拠。Cについてはある一定
以上の備蓄能力/補給能力を持っている物を動かして来たという証明。それだけです。

1.先の投稿で書きました通り「要塞の生産能力」を評価する必要がある。
2.生産能力が消費量と同等もしくは凌駕している事を示す記述はないと考えます。
3.よって無限の自給自足能力を保有しているとは断定できない。
3段論法風にまとめてみました。


> これは、ないでしょう。
> ラインハルトは、リンチを利用してのクーデタ計画に、それほど期待しているわけでは
> なく、これを貴族連合軍との戦争のための必須の条件としているわけではないからです。
>
> 状況的に見ても、
> この時点の同盟には、クーデタがないとしても、動員可能な艦隊は、3個艦隊ほどしか> ありません。
> (第13艦隊、第11艦隊、第1艦隊)
> 同盟がこの兵力で、銀河帝国の内紛に介入しても、勝算は乏しいでしょう。
> というのも、まず、同盟は、結局、銀河帝国内の2大勢力の双方と、戦う羽目になる
> からです。仮に、貴族連合軍と一時的に盟を結んだとして、第一にラインハルト軍を打
> ち破り、次に貴族連合軍を打ち破る必要があります。
> そして、兵力の少ない軍が、戦闘の主導権を握ることは困難であり、場合によっては、
> ラインハルト軍対貴族連合軍との戦闘で、捨石に使われる可能性すら、否定できません。
>
ラインハルトが一番恐れているのは同盟側が貴族軍に味方する事です。それが困るから
クーデターを起こしての時間稼ぎをしているのです。ラインハルトが宇宙統一を目指し
ている以上は同盟とも貴族ともこの時点では手を繋ぎたくありません。

・同盟が帝国へ攻め入れば貴族軍と手を結ぶ可能性が大きくなり宇宙統一は遅れます。
(貴族と同盟の2正面作戦はおそらくやらないでしょう)
・同盟が貴族と手を結べば単純に敗戦の確率があがります。
・同盟側がラインハルトと手を結ぶという事はラインハルトが嫌がる事の一つです。
(宇宙統一が遅れるので)
・同盟が静観しているならば数年間の内に国力増大、最も疲弊した時にちょっかいを出されます。

付け加えるならば後方のリヒテンラーデとの長期の信頼関係も当てにはしていないと
考えます。


兵糧攻めが1年以内等の比較的短期間ならする価値もありますが、私の簡単な試算でも
約2年半、生産能力を多少でも保有するならもっと伸びます。例えば10年間兵糧攻めを
やるのもOKなのでしょうか? 10年も時間があれば同盟も相当に戦力増大していると
思いますので攻め入る可能性は十分にあります。しかし、10年間では「無限の自給自足
能力」を保有しているとは言えないと思いますけど。


> その他、アムリッツア会戦以降の疲弊による政治的な困難や、国民感情の反発もあるでしょう。
>
> ロイエンタール反乱の際の、イゼルローン軍の態度なども参考になるはずです。
>
> そして、同盟の動静によって、長期戦の気配が濃厚となっても、ラインハルト軍が敗
> 走するわけではありません。オーベルシュタインも、あっけなくガイエスブルグが陥落
> したことを驚くような感想を述べていますし。
>
> <つまり、ラインハルト側には時間の制約があります。
> ですので、ラインハルト側は兵糧攻めは出来ません。>

>
> したがって、これは根拠がないと思います。
> ラインハルトはクーデタに過大な期待をしておりませんし、長期戦(兵糧攻め)がで
> きない理由がありません
>
イゼルローンに匹敵するほどの要塞があっけなく陥落すれば誰でも驚くでしょう。速攻
を目指していたとしてもラインハルト軍の損害はあまりにも軽微です。もっと血身泥の
戦いを想像していたとすれば普通に出てくる感想以外の何物でもありません。想像して
いたよりもあっけなかったということだけです。

クーデターに過大な期待をしていない事は私もそう考えます。しかし、同盟が静観して
いてくれるなどと甘い期待の下にラインハルトは戦略を立てていません。ラインハルト
の頭の中で何ヶ月だか何年以内に貴族を掃討するというプランがあり、そのためには
悠長な兵糧攻めは出来ないのではないかと考えています。

補給・備蓄能力については無限と言うには足りなく兵糧攻めにするには難しい量と言う
ものが存在すると考えます。


最後に付け加えますが、「それ以外に解釈のしようがない」と言った事に主に噛み付い
ています。パンツァーさん始め移動要塞肯定派の意見がまったく認められないとは考え
ていません。しかし、私たちが提示する解釈が完全否定される程明らかでもないと考え
ます。上述の私の解釈を行うとどこかに矛盾点が生じますでしょうか? そうで無いの
なら別解釈が可能であったと言うことになりませんでしょうか?

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3745

Re:Re:イオン・ファゼガス号のエンジン、技術について

投稿者:古典SFファン
2003年02月23日(日) 07時06分

>  では一つ作中事実に基づいたお話で。
> 「同盟建国史と帝国史の間にウラシマ効果的タイムラグの存在が確認できない」
>  この命題は「イオン・ファゼガス号はワープ可能だった」なら解決します。
>  流刑星から資源惑星発見までの期間、最低船内時間で十数年、これ
と船外の時間経過とのギャップを光速航行はどう解決するのでしょう。
少々お待ちください。
ます、当方で提示した、銀河系のこのあたりの恒星間距離の平均的間隔は「数光年から十数光年」です。「最低十数年」などという事はありません。
これに関しては、あの世界の星間地図がわれわれのそれと正確に同じかどうかという問題も絡みますが、前提としてそれが近似しているなら「最大十数年」です。

さらに、「暦年の表記とウラシマ効果」の問題について言うと、あの世界の暦年は標準時間を持っていたはずです(確かこの記述はあったはず・・)。
ローカルな「地方時」に当たるものはあったはずですが、帝国・同盟とも標準時間を持っていたと記憶しています。
帝国標準時か同盟標準時かを問わず、歴史書の表記は外界の時間で成されていると考えてはいけないのでしょうか?

亜光速航行する宇宙船の時間は遅れます。
このギャップを物理的に埋める方法はありません。
が、過大に見積もる必要もありません。
「ギャップが無視できるほどの大きさかどうか」という問題であれば、
長征1万光年の「50年」と言う数字がきっかり50年で、端数がないかどうか(数年の誤差がなかったのかどうか?)。
「誤差十数年」という最大数値を取り、「無視できない差があるからこの論は成り立たない」とお考えなら、それに関してはこれ以上の説明はありません。
当方としては、誤差範囲に収まる程度の差(2、3年)で、しかも歴史書の表記がウラシマ効果を補正したものであった可能性にチップを載せておきます。
この場合「自然」「不自然」という文脈では、ちと私の判断の範囲を超えます。
事が極めて物理的な事情に依存しているからです。

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3746

Re:Re:イオン・ファゼガス号のエンジン、技術について

投稿者:古典SFファン
2003年02月23日(日) 07時19分

追伸:

私は、こう発言しました。
>光速に近づけるだけ近づいている場合、物体の時間と外界の時間の流れ方の違いは、「外界では何百年と経っているのに物体のほうでは一瞬」
>という事もあり得るのです。
>
>ワープ航法なしでも、他の恒星系に到達するまで中に乗っている人が生きている事は出来るのです。
>
>到達に何年か、あるいは10年くらい掛かったとしても、大半が亜光速であったとしたら、他の恒星系に到達するまで、船内の時間はあまり経過しないのです。

ウラシマ効果がどのくらいの時間のギャップを生み出すかと言うのは、
ローレンツ方程式に従い、速度の加法定理と同じ式で算出可能です。
「10光年航行したから10年の時間差が生じる」とお思いなら、それは誤りです。

その算出に使う式は以下の通りです。
ttp://www-press.hep.phen.mie-u.ac.jp/mievu/butsuri/Lorentz.html

逃走には「亜光速」であれば足ります。
光速にどこまで接近していたかで、時間の遅れの大きさは大きく異なります。
彼らがイオン・ファゼカスにどの程度の期間生き延びられるエコシステムを積み、どの程度光速に近い速度で逃走し、
どの程度の期間船内に居たのか?
は、全く分かりません。

しかし、「時間の遅れがかなり少なめで、手近な恒星系に到達するために船内時間で年単位、船外時間で数年単位」
であるオプションを選択できる余地が存在することは、方程式が示しています。
この事情は全て、彼らが到達したい恒星系が適当な距離にあると言う仮定が成立するとしての話ですが・・・
これ以上つっこむと、幾らハードSFが好きでも難しくなりすぎますねえ(笑)。

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3747

Re:Re:イオン・ファゼガス号のエンジン、技術について

投稿者:S.K
2003年02月23日(日) 08時15分

 確率的にはワープ航行可能時のタイムラグ発生は100%起こりえません。
 光速航行時におけるタイムラグが無視可能なレベルである確率はそれより低い事は確かでしょう。
 イオン・ファゼガス号がワープ航行可能と見たほうがその後の資源惑星における宇宙船建造の上でも無理がないと思いますが。
 流刑星で不可能なワープエンジン建造が資源惑星なら可能というのもいささか確率は低くないですか。
 流刑星と違い「見本」が存在しないわけですし。
 可能性のレベルで「設計図だけは入手できた。あとは資源と邪魔をされずに組みたてのできる環境だ。開発用エネルギーは光速航行エンジンで充分まかなえる」可能性はありますが絶対ではないですよね。

「イオン・ファゼガス号がワープ可能なら歴史の流れに矛盾は全く起こらない」訳ですからやはり「光速航行で計画的に時間的ギャップを確実に回避する方法」の提示をお願いします。

親記事No.3581スレッドの返信投稿
board4 - No.3750

Re:Re:イオン・ファゼガス号のエンジン、技術について

投稿者:古典SFファン
2003年02月23日(日) 08時55分

枝を増やしすぎましたので、一度消して・・・
(DLされた方、失礼いたしました・・・m(__)m)

>  確率的にはワープ航行可能時のタイムラグ発生は100%起こりえません。
>  光速航行時におけるタイムラグが無視可能なレベルである確率はそれより低い事は確かでしょう。
ローレンツ変換式による解を示します。

 [1-(v/c)2]-1/2Tに従い:
 光速の90%だと、τ=0.19、ウラシマ効果は31%です。
 光速の80%だと、τ=0.36、ウラシマ効果は14%です。
 光速の70%だと、τ=0.51、ウラシマ効果は1%です。

どれを選ぶかは、目標恒星系との距離その他の要素によるでしょう。
先の「数光年から十数光年」という範囲内であれば、光速の75%~85%が得か
と思います。
同様にローレンツ変換式が示すんですが、光速に近づくほど加速のためのエネルギー
消費は増大します。
光速の80%前後だと、外界の航行時間で2割増えるんですが、船内時間は15%
遅くなっているので、中に乗っている人間は、見かけ上、光速で航行した場合と
比べて時間差を感じないのです。

>  イオン・ファゼガス号がワープ航行可能と見たほうがその後の資源惑星における宇宙船建造の上でも無理がないと思いますが。
>  流刑星で不可能なワープエンジン建造が資源惑星なら可能というのもいささか確率は低くないですか。
>  流刑星と違い「見本」が存在しないわけですし。
>  可能性のレベルで「設計図だけは入手できた。あとは資源と邪魔をされずに組みたてのできる環境だ。開発用エネルギーは光速航行エンジンで充分まかなえる」可能性はありますが絶対ではないですよね。
これは、私の先の推定だと「比較の対象にあらず」と考えております。
「通常のワープ」と「大質量ワープ」を別扱いにしていると言う意味で、その根拠は
3巻におけるシェーンコップやムライの発言に対する、私とS.Kさんの判断の
相違です。
確率論ではなく、作中事実の「ある・ない」に対する判断が分かれているという事で
あって、当方からは
「大質量ワープは3巻の時点で開発されたと考えている」
「従ってイオン・ファゼカスは亜光速船である」
という意見に変化はありません。

>
> 「イオン・ファゼガス号がワープ可能なら歴史の流れに矛盾は全く起こらない」訳ですからやはり「光速航行で計画的に時間的ギャップを確実に回避する方法」の提示をお願いします。

という事で、上記数字で宜しいでしょうか。


追伸:

ローレンツ変換式に関する、ハードSFファンの間で有名な話は、その二次曲線的な働き方です。
τ(タウ)というこの変数は、光速に近づくのが次第次第に大変になるという事を示します。
(v/c)においてvは宇宙船の速度です。cが光速ですが、
 [1-(v/c)2]-1/2Tという速度の加法定理式は、接近すれば接近するほど、加速が鈍っていくことを示します。
これは、他の変換を通してヤンが使った氷塊の質量増大の原因にもなっています。
E=MC^2が示す通り、同じエネルギーをつぎ込んでいればすぐ光速に達するはずなのに、光速に近づくほど加速が鈍ったり時間が遅くなったりする現象を記述するのが、このローレンツ変換式です。

この現象を突き詰めた作品で有名なのがポール・アンダースンの「タウ・ゼロ」で、
これは「ブレーキが壊れたバサード・ラム船が果てしなく加速していく」と言う話です。
先の式で参照した「τ(タウ)」という値が次第に光速に接近していく主人公たちの、出口のない牢獄に追い込まれていく様子を示しています。

親記事No.3625スレッドの返信投稿
board4 - No.3751

Re:今回のKenさんの投稿内容に対して個別に対応

投稿者:Ken
2003年02月23日(日) 09時24分

いろいろ指摘されているので、どれから回答しようか思案しましたが、おそらく次の点を最初に論ずるのが妥当と思います。今回の論争の

主要な論点ですから。

>Kenさんの言う「証明」が不完全に終わったからといって、「仮説そのものを撤回」などという話になど、ならないでしょう。
うまくいって、「移動要塞論」は必ず成立するとは断言できない、程度ですよ。
>それから、「「唯一」の可能性として提唱」というのは、以前もKenさんの投稿中で見かけた気がしますが、根拠はあるのですか?

冒険風ライダーさんは、「唯一」だ、などと述べていますか。


要するに、冒険風ライダーさんは、無限の自給自足システムの存在や無補給の航行を「立証」したと主張しているのです。立証するとは、その仮説が唯一の説だということではありませんか。その仮説と矛盾する他の仮説の存在を許す限り、立証したとはいえません。

冒険風ライダーさんの過去の発言を引用します。

(#1896)
私は「要塞にはエネルギー、資源を無限に生産する魔法のようなシステムが付いている」と定義しています。これを立証する状況証拠は、件のユリアンとキャゼルヌの会話以外にもたくさん存在しますし、またそう考えなければ説明できなくなる描写もありますので。(中略)これもイゼルローン要塞に半永久的な自給自足能力が存在することを充分に立証するものです。

(#1912)
一連の議論で懸案となっていた「移動要塞技術確立の問題」はこれで全て解決しますね。

(#1960)
「無限の自給自足能力は実在し、かつ移動しながらの自給自足システムも技術的に可能である」ことを立証するという目的はある程度達成されたわけですから

(#3573)
私の方はすでに自説の立証責任を果たしているのですから、これは当然のことです。

特に、私は、冒険風ライダーさんの以下の発言に注目します。

(#3585)
これはないでしょう。作品の外から「現代世界の物理法則に基づいた要塞の燃費問題」を持ち出してきたのであれば、その正当性や妥当性の立証責任は100%「持ち出してきた側」にあるのです。そしてその証明が「できるかもしれないし、できないかもしれない」で良いはずがないではありませんか。

そのとおりです。そして恒久移動要塞を「持ち出してきた」のは冒険風ライダーさんですから、その証明が「できるかもしれないし、できないかもしれない」ではいけません。「良いはずがないではありませんか」と自ら言われることしかできないのなら、仮説を撤回すべきと言ったのです。


>論証の根拠が薄弱であること自体は、ダブルスタンダードを用いる卑怯な態度とは、まったく異なるものであって、それ自体を咎める必要はないからです。

論証の根拠が薄弱なだけなら詭弁とは呼びません。「50年」を「半永久」といいかえるたぐいのものを詭弁と呼んだのです。「50年」は有限ですが「半永久」は無限であり、その次にくる「無限の自給自足」への布石になります。

(#1726-1727)
外部からの補給に頼ることができない状態であることを当然承知しているはずのユリアンが「事態の急変には50年の歳月がかかる」と気長な持久戦戦略を述べているのに対して、「イゼルローン陣営における補給の権威」であるキャゼルヌが、孤立無援状態のイゼルローン要塞で50年もの持久戦を行うために必要な諸々の補給物資の調達に関して何ら懸念を抱いている様子がないのです。ということは、イゼルローン要塞で50年もの持久戦を行うに際し、補給事情は何ら問題にはならないということを、イゼルローン陣営の当事者達は当然のように認識していることになります。
このことから、イゼルローン要塞には100万単位の人口を全て養えるだけの食糧自給能力と、軍隊が戦うに際して必要な戦略物資を全て自給自足で調達することができる能力が備わっていることが判明するのです。しかもこの自給自足能力は、孤立無援状態のイゼルローン要塞の人口と軍隊を半世紀以上も余裕で支えることができるというのですから、ほぼ半永久的に機能し続けるものであると言っても過言ではありません。そして、イゼルローン以外の要塞も、ほぼ同じ自給自足能力を保有していると考えて差し支えはないでしょう。
この「無限の自給自足能力」が、(以下略)


また、静止要塞に関して述べたものを、移動要塞へ適用すること、艦船に関して述べたことを、要塞に適用することも、根拠薄弱などというものではありません。両者がまったく性質の異なるものであり、それを私が指摘した後もなお続ける以上、これは詭弁のたぐいです。パンツァーさんのいわれる

>。「帰納」によって導かれた「結論」を前提として、複数の「帰納」による「小結論」を「前提」として、「大結論」を導いているものです。

の中の「小結論」も、前回挙げられたような「静止要塞」としてのイゼルローンやガイエスブルブについて述べたものでしょうが。さらにパンツァーさんの以下の記述ですが、

>これは、静止要塞のことを指すものではありませんか。
>(静止要塞が無限の自給自足であることに同意しない人がいるにせよ)
>私は意図して、静止要塞の「無限の自給自足能力」について記載したのですよ

これまた詭弁です。あなたは、私が冒険風ライダーさんや不沈戦艦さんと「移動要塞」について論争しているところへ、割り込んできたのでしょう。前後2回にわたる長大スレッドのテーマも「移動要塞」です。そこへ何の説明もなく「静止要塞」の自給能力を持ち出してどうするのですか。あなたが静止要塞のこと「だけ」を論じたいなら、別スレッドを立ててください。静止要塞で得た「小結論」を恒久移動要塞が可能という「大結論」へもってゆきたいなら、言葉のすりかえではなく、演繹なり帰納をやってください。


エアバスに関する「愚劣」な考察。

あなたが最初に述べたのは、

>同じ艦船であっても、質量の大きなものもあれば、小さなものもあるのです。
>したがって、単純に考えれば、「物体の移動」に関する信頼性に値する理論が存在する上で、「質量」に関する一変数が相違するだけなのです。

というものです。エアバスは「小質量で成り立つことが、大質量で成り立つとは限らない」ことの一例です。あなたはそれに対して、

>もし比較するなら、せめて地上の構造物(例えば戦車とか)、海上の構造物ですね。

と言われたので、私は帆船とタンカーの例を出しました。


ミサイルに関する「愚劣」な考察。

>例えば、太陽電池を積んだ電気自動車などが、比較の対象として適切でしょうね。

おっしゃるとおり、ミサイルがアメリカまで届かないのは、燃料が足りないからです。ここでの論点は、移動要塞の比較対象として、ミサイルとソーラーカーのどちらが適当か、です。そしてここでも要塞の大質量が問題になります。ソーラーカーは、燃料を必要とする車と比べて、小さな質量でしか実現できていないのですから。


>「こんな方法が適用(中略)ありません」の部分は、No3684で、
「☆Kenさんのいう「演繹」について」
という括りで論じている部分の記載ですよね。
どう読んだら、これが「帰納」に関する話だと誤認するのですか?
読解力のなさを自覚してください。

べつに誤認してはいません。あなたが「帰納」と称するものが、帰納になっていないことを指摘するのに、あなたの表現法を借りただけです。


>念のために補足しておきましょうか。文章添削員として。
>「恒久移動要塞」は「静止状態での生産等」および「移動」に際して、「無限の自給自足能力」を有していますね。

だから、その部分が証明されていない、と言っているのです。あなたがどう考えているかしりませんが、冒険風ライダーさんの論点は、

1.ヤンやユリアンがイゼルローンに長期間(50年くらい)篭城できるといっている → 無限の自給自足能力
2.艦船の燃料を誰も心配しない → 無補給航行が可能

というものです。

1は、有限なものを無限とすりかえています。
2は、艦船の話を要塞とすりかえています。

どちらも詭弁です。


>ここで、「無限の自給自足能力」という語に、「静止状態での生産等」および「移動」の双方での無限性という意味を与えると、
「恒久移動要塞」と「無限の自給自足能力」とが、ほとんど同一の意味となるではありませんか。

上記のように、「無限の自給自足能力」も「要塞の無補給航行」も、詭弁の産物ですから、この論は成立しません。


>それとも、静止要塞における「無限の自給自足能力」に関しては、同意したのですか?

上記のように同意しておりません。


>また、冒険風ライダーさんは、「移動のエネルギーなど完全に無視」など、していませんよ。この点(移動のエネルギー)に関しては、「艦船の移動に際して、燃費の問題は無視できるものとなっている」といった趣旨の主張をされています。
大体、下で、Kenさん自身が、これに対応する表現として、「2.燃料補給の心配がない艦船の長距離移動」などという引用をしているではありませんか。自分の記載内容を忘れましたか?

忘れてはいませんが、上は完全な曲解です。ライダーさんが無視していると私がいった「移動のエネルギー」とは、もちろん要塞に関するものです。艦船のそれを論じたからとて、意味がありません。


>この種の記載がないということは、補給を重視する銀英伝の趣旨から考えても、イオン・ファゼカス号が自給自足能力を備えている、という結論に有利です。

これは本発言の冒頭とも関連しますが、「有利」なだけでは立証したとはいえないし、立証責任を果たしたともいえません。だから、パンツァーさんとの論争が始まる前から私は言っているのです。「可能とも不可能ともいえない」という第三の立場を認めますか、と。


>そして、冒険風ライダーさんは、「銀河帝国軍の執拗な追撃と捜索をかわ」す以上は、短距離ワープくらいは可能であったに違いない、と述べていますね。

そして、古典SFファンさんは、索敵距離の短さを考えると、帝国軍がイオン・ファゼカスを発見できる確立は非常に低い、と述べていますね。


>そして、勝手に「既知の物理法則とやら」を適用するとなれば、それは明らかに銀英伝世界からの逸脱でしょう。
>これ自体は、大体、銀英伝を舞台に議論を行う上での、客観的な議論の前提に過ぎますまい。

ちがいます。私の前回の発言をよく読んでください。

冒険風ライダーさんの仮説を否定する根拠として、既知の物理法則を用いるのは、たしかに不当です。不沈戦艦さんいうところの「空想科学読本的突っ込み」です。

しかし、私が「再度整理しました」で挙げた「別の解釈」を否定するのに、既知の物理法則を使っていることを理由にするのも同様に不当です。この二つは全く異なるものです。それを混同していることをもって「巨大な歪曲の三つ目」とよんだのです。


>少なくとも、以後、引用は正確に願います、といった意味合いを含めて。

わかりました。20万トンは、たしかに「数万トン」ではありません。


>それから、「既知の物理法則を否定」とはどういう意味ですか?
>私はそんなことを一度も述べたことはないが。

パンツァーさんは、既知の物理法則を否定する人たちと私が論争をしているところへ、「物理法則否定派」に加担する形で入ってきたのです。否定をしないのなら、最初にそれを明言するべきでした。また今からでも、この点については、銀英伝を「ファンタジーの世界」とよぶ人たちとは異なる立場をとることを明らかにするべきでしょう。


>例えば、星間物質の取り込みや、観察中・・・さんとの議論からの推論からならば、工作艦によるヘリウム3の捕獲なども可能性として検討できると考えています。
いずれにせよ、「無補給」を可能とするテクノロジーや方法は、存在すると考えられるのです

やはり冒頭部分と関連します。それは未証明の可能性であって、立証ではありません。


>輸送船は、2×10の6乗トン。
>要塞は、4×10の14乗トン。
>質量比は、2×10の8乗、すなわち、2千万倍ですね。

定量考察に誤りがあります。正しくは、

20万トンの輸送船は、2X10の5乗
40兆トンの要塞は、4X10の13乗
質量比は、2X10の8乗、すなわち2億倍です。


>艦船は、単艦で運用されるものではなく、艦隊規模で運用されるものです。
>後方の補給源における補給の対象としては、艦隊規模のエネルギー消費が問題でしょう。

この部分は大切です。

パンツァーさんの論旨は、艦隊に含まれる艦船の質量の総和を考えれば、要塞との差はずっと小さくなる、ということかと思います。しかし、この比較は誤りです。なぜなら、議論の流れの中で問題になっているのは「無補給の航行」だからです。

例えば、マゼランの帆船は100トン程度だったでしょう。20万トンタンカーの2000分の1です。

それでは、同じ帆船を2000隻建造して艦隊を組ませたら、風の力で航行するか?

できます。

では、同じ技術を拡大しただけで、20万トンの帆船を作ったら、風の力で航行するか?

できません。それをやるには、帆と船体の大きさの比率を全く変えた、別の造船技術が必要です。

パンツァーさんが例に挙げた太陽電池自動車でも同様です。質量50キロのソーラーカーを2000台作って、同時に走らせることは可能です。しかし、質量100トンのソーラーカーを走らせるには、別の技術が必要です。

銀英伝世界の艦船が、たとえ無補給航行をしていても、それをそのまま要塞に適用できない根拠はここにあります。


>ガイエスブルグ要塞に関しても、補給に、艦隊の場合に比して、特別困難視された記載が見当たらないわけです。

ガイエスブルグが移動したのは、おもに帝国本土であり、補給施設をはじめ、あらゆる社会インフラを専制者ラインハルトが自由に使えることからして、「無補給航行」の証明にはなりません。ガイエスブルグの無補給航行の例証として使えるのは、どれだけゆずっても、帝国本土を離れ、イゼルローン回廊に入ってからです。

そしてこのことは、シャフトの言が恒久移動要塞が可能だと証明する根拠になりえないことも意味します。なぜなら、シャフトはイゼルローン攻略用の武器として、ガイエスブルグの移動要塞化を提案したのであり、航続距離の要求仕様もイゼルローンの位置まで到達できれば、満足するからです。

親記事No.3625スレッドの返信投稿
board4 - No.3752

Re:意義あり(逆転裁判風)

投稿者:RAM
2003年02月23日(日) 10時30分

すみません。誤記がありました。

> 上記の見解の下、Aについては補給能力がどの程度の補給能力があるかの目安。Bについては
> ある一定以上は備蓄能力/補給能力を持っていたことの証拠。Cについてはある一定
> 以上の備蓄能力/補給能力を持っている物を動かして来たという証明。それだけです。
>

正しくは下記の通りです。

上記の見解の下、Aについては補給能力がどの程度の補給能力があるかの目安。Cについては
ある一定以上は備蓄能力/補給能力を持っていたことの証拠。Dについてはある一定
以上の備蓄能力/補給能力を持っている物を動かして来たという証明。それだけです。

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