- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4255
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:イッチー
- 2003年06月17日(火) 18時04分
おちゃわんさまの反銀英伝、非常に楽しみしています。トリューニヒトが何を企んでいるのか、まったく読めないです。
一応、ご指摘のあった点について言い訳をさせていただきます。
まず、同盟の読みが当たりすぎという点については、銀英伝本編の帝国に都合の良い展開を同盟に適用してみせただけです。というか、普通、どちらか一方に都合の良い展開というのはあり得ないのですが、そうすると、帝国と同盟の戦争はヤンやラインハルトをもってしても終らないという結果になると思います。(私は当初、そういう終り方をするものだと思っていました)
次に、同盟のフェザーン侵攻に大義名分がないということでしたが、あります。フェザーンは独立国ではなく、帝国の自治領に過ぎないわけですから、帝国と戦争状態にある同盟が攻めてもおかしくないわけです。むしろ、今まで攻撃しなかったことのほうがおかしいでしょう。さらに、フェザーン領内には同盟の商人たちが数多く滞在しているでしょうから、私の反銀英伝のなかで書いたように、彼らを保護するというのも立派な大義名分になります。(帝国主義時代にはこのような宣戦布告の理由が多い)
それから、トリューニヒトの支持基盤である軍需産業がフェザーン侵攻・休戦に同意しないという点ですが、軍需産業も一枚岩ではなく、フェザーン系資本と同盟系資本に分かれて対立しており、同盟系資本はライバルのフェザーン系を追い落とすチャンスとばかりに賛成するでしょう。フェザーン系の反対を抑えるため、フェザーン侵攻作戦は軍の上層部とトリューニヒトのみの秘密とし、侵攻後はフェザーン系資本を接収して同盟系に払い下げるなり、自分のものにするなりすれば、侵攻後のフェザーン系資本の反対を気にする必要はなくなります。トリューニヒトの側近には侵攻後にフェザーン利権の一部を分け与えれば文句も言わないでしょう。さらに、あくまでも休戦なので、休戦後も同盟軍は艦船の大増産をして、休戦協定の破棄に備えなければなりません。軍需産業には大きな魅力のはずです。さらに財政難で滞っていた軍拡計画がフェザーンから奪った資産を活用して、実行に移され、かえってもうかることになります。
そのうえ、休戦協定の成立によって、反戦派は政府を攻撃する根拠を失い、選挙では与党が大勝するでしょう。
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4256
救国軍事会議政権発足
- 投稿者:おちゃわん
- 2003年06月18日(水) 03時21分
優秀な将帥は謀略によって、暗殺するべし。
歴史の教訓が生かされてますね。
やはり、「軍人はいかなる場合でも政府の命令には従わなくてはならない」という信念に固執するとろくなことがない、という証明ですね。
ヤンにも政治体制そのものは、より大きな目的を達成するための手段にすぎないというくらいの視野の広さがほしいですね。
- 親記事No.4226スレッドの返信投稿
- board4 - No.4257
Re:創竜伝13巻の内容について
- 投稿者:旧南朝側
- 2003年06月19日(木) 09時57分
田中芳樹と関係ない話題で恐縮ですが、
そういう本があったとは・・・。
しかし、それでは私の先祖があまりにも無残です。
青森県浪岡に北畠氏が築いた浪岡御所は無視ですか。
そもそも我々の先祖は一度は足利を京都から完膚無きに叩いて追い散らしたものの、「お前等よくやった。帰っていいぞ」とすげなく帰還命令を出されて帰りました(追撃した方が良いと進言しましたが)。
その後南朝が捲土重来を果たした足利にボロ負けし、奥州を転々とした際にも助勢したのは先祖です(それがゆえの浪岡御所ですし)。
それなのにあっさり北朝領なのかあ・・・。
そも西国は足利方ではありませんか。
南朝は負けましたが我等が先祖は足利には負けていません。
フィクションとは言え残念な内容ですねえ。
ま、昔の話なのですけど。
- 親記事No.4226スレッドの返信投稿
- board4 - No.4258
Re:創竜伝13巻の内容について
- 投稿者:TAC
- 2003年06月19日(木) 11時13分
日本の首都は確か、未だに京都のままになっていた気がしますが。
何しろ京都から東京への遷都宣言をしておりませんので。
だからあくまでも御所は京都御所であって、千代田城は御所では無いですから。
日本の暦が皇国紀元と元号歴だけで公式には西暦を認めていないのと同じで。
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- board4 - No.4259
旧南朝側さんへ(北海道在住佐藤)
- 投稿者:北海道在住佐藤
- 2003年06月19日(木) 15時22分
まさか、このような投稿があるとは思いませんでした。
前回投稿した作品の名前は「本邦東西朝縁起覚書」です。
時々、いろいろなホームページを見ていると、結構先祖に元武士や公家などとゆう人がいるようで、正直驚きです。
ちなみに私は架空戦記やパロディが好きなほうです。
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- board4 - No.4260
通りすがりに…
- 投稿者:たけし
- 2003年06月19日(木) 15時53分
皆さん田中芳樹氏が好きなんですねぇ~
どんな思想を持って書こうがそんなのは作者の勝手、
たかだが小説で不愉快な思いをしたからといって
それが貴君の人生において重要な事なのかな?
嫌なら読まなきゃいい! 簡単でしょ?
まぁ遅筆に関しては私も強く抗議をしたいですな。
早く続きが読みたいですからねぇ~
それでは失礼します。
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- board4 - No.4261
決戦!! 獣神VS竜王(前)
- 投稿者:カン
- 2003年06月19日(木) 15時57分
私も仮想対戦を書いてみました。
竜堂兄弟と戦うのは、強殖装甲ガイバーの獣神将(ゾアロード)です。
獣神将(ゾアロード)は、悪役側の大幹部なんですけれど、竜堂兄弟と戦わせたくなる特殊能力の持ち主なので。
獣神将(ゾアロード)とは?
強靭な肉体に高い戦闘力 それにバリヤー等の特殊能力を持ちます。
他にもありますが、タナウツとは関係無いので割愛。
今回は竜堂始とリヒャルト・ギュオーが一対一で戦います。
なぜか?はきかないで。作者の都合ということで。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4262
決戦!! 獣神VS竜王(1)
- 投稿者:カン
- 2003年06月19日(木) 16時04分
深夜、二人の偉丈夫が相対している。
一方は竜堂家の家長、竜堂始。
もう一方は、
「キサマが竜種とやらか?」
浅黒い肌の堂々たる体格をした男はそう言い放った。
「妙な力をもっているようだが、このオレが来た以上キサマの命運もこれまでだ!」
「たいそうな自信だな」
軽く受け流す始。
相手は武器も持っていない。プロテクターを身に着けてはいるが、そんなものは竜種の力の前にはなんの役にもたちはしない。
始は負けるとは思っていない。
「このリヒャルト・ギュオーに楯つこうというのか?ばかめ!身のほど思いしらせてくれるはッ」
全身から閃光を放つギュオー。とっさに顔を覆う始。光が消え、目の前に立っていたのは、二回り以上大きくなり、さらに角まで生やし異状に様変わり、いや、変身したギュオーの姿があった。
「見せてやろう、獣神将(ゾアロード)力を」
一方的な展開となった。
始はバリヤーをはっているギュオーに近づく事すらできないでいた。
ギュオーの巨躯から繰り出される攻撃は始を追い詰めていった。
それどころか飛道具まである。
「うっ!」
始のそばの地面が大きくえぐれる。
ギュオーの額にある水晶、ゾア・クリスタルからのビームによるものだ。
「どうした?きさまの能力はこんなものか?」
せまる、ギュオー。あまりにも巨大な力の差があった。始は一言も言い返せずにいた。
「どうやらこれまでのようだな。ゾアロードである、このオレの手にかかって死ねることを光栄におもうがいい。くらえいっ!!」
雄叫びとともに重力波が放たれた。かわすまもなく、始に命中する。
そのとたん、あたり一面が白い光に満たされた。
光が消えたあと、始のいた所はクレーターになっていた。
ギュオーは異状に気づいた。今の重力波にここまでの威力はない。ヤツはどこだ・・?
そのとき重力のゆらぎを感じ、視線を上げる。
「なんだと?」
言葉を失うギュオー。視線の先には長大な身体をくねらせる青い竜の姿があった。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4263
決戦!! 獣神VS竜王(2)
- 投稿者:カン
- 2003年06月19日(木) 16時07分
宙にいる青竜王は長大な身体を心地よげにくねらせた。
人の身に押し込められていた生命本来のスケールに開放する。これは、たとえようもない程心地よかった。
青竜王は視線を地にむける。その先には異形の人形、ギュオーの姿があった。
竜王に敵対した愚か者。青竜は己が力を解放する。それは見えざる鞭となって、ギュオーに襲い掛かる。
ギュオーは抵抗できずに周囲の地面とともに上空へ飛ばされて行く。
青竜の力を持ってすれば容易いことだ。あっけない幕切れだ。
ふと、目を脇にむける。輝く球体が浮かんでいた。よく見ると、中に何かがいる。ギュオーだ。今の一撃に耐えたらしい。しぶといことだ。
「この力は?こいつも重力使い、か?」
とっさにバリヤーを張り、飛ばされることを防いだギュオー。
獣化?いや、そうではない。なんだ、これは?
しばし自失したギュオーに青竜が近寄ってくる。
「むぅぅぅっ、なんということだ。このオレが押されている?」
近くに来たので、相手の大きさがイヤでも目に付く。
絶望的なまでの体格差に気圧されている事に気がついたギュオーは、己の中にある弱気を打ち払うように雄叫びをあげる。
「これからは、全開で行くぞ!ブルー・ドラゴン!」
先程とは逆の展開となった。ギュオーの全力の重力波をもってしても青竜のバリヤーを破ることはできなかった。もっとも、バリヤーを貫けたとしても竜の鱗には通用しなかったのだが。
青竜の攻撃はギュオーを圧倒する。よくもっているが、そろそろ限界のようだ。
(バリヤーがきしむ?なんという威力!
・・・・・最強の重力使いであるオレがここまで押されるとは、こうなれば『アレ』を使うしかない!)
覚悟を決めたギュオーは青竜との間合いをとる。
無駄なことを。青竜はギュオーのしたいようにやらせた。たとえ地球の裏側まで飛んだとしとも逃げられはしない。以前撃落とした事のあるICBMより小さい標的とはいえ、はずしはしない。
青竜からある程度離れた処で止まり、『アレ』の準備に入るギュオー。
青竜は余裕からか手出しをしてこない。
「なめおって・・・・・まあ、いい。かえって好都合だ。」
全身に気合を漲らせるギュオー。
「この距離なら絶対はずさない。そして・・・この攻撃に耐えられる者など地上に存在しないのだ!」
奥の手を放つ、ギュオー。
「地獄へ行けー!」
ギュオーの身体から無数の光弾が射出される。それらは弧を描き青竜へと向かってくる。
愚かな・・・・まだ解らぬと見える。貴様の力がこの私に通用しない事が。
慌てることなくバリヤーを張る青竜。
青竜を直接狙ったものではないようだ。光弾は青竜の近くの空間に集まり、漆黒の球体と化す。
なんのつもりでこんなことを?
青竜は重力のゆらぎを球体から感知した。周囲の大気が球体に引き寄せられ、いや、吸い込まれていく。
なんだこれは?この球体は?
「見たか!?
瞬間質量7000エクサトンの擬似ブラック・ホールだ!
去れ!ブルー・ドラゴン!
“事象の地平”の彼方へッ!!」
重力使い、禁断の最終奥義“擬似ブラック・ホール”が発動した。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4264
決戦!! 獣神VS竜王(3)
- 投稿者:カン
- 2003年06月19日(木) 16時08分
青竜は擬似ブラック・ホールの作り出す重力異常に全力で耐えていた。
周囲の光景すら歪む大重力に抗うのには全身の力をバリヤーに注がなくてはならなかった。
なんという高重力!
青竜王=始はブラック・ホールに対する知識を持っている。しかし、文系の悲しさ、それはたいした物ではない。だが、はっきり解っている事柄がある。この重力にとらわれたら最後だということだ。
擬似とはついていても本物とそうは変わらぬ(と思われる)能力を有していた。
「どうだ、ブルー・ドラゴン!このリヒャルト・ギュオーが作り出した擬似ブラック・ホールは!?」
バリヤーをはる青竜をみてさらに続ける。
「かろうじてバリヤーで持ちこたえているようだが、そのバリヤーとていつまで持つかな?無駄な抵抗は止めてとっとと吸い込まれてしまえ!」
表面は余裕を持っているように振舞うギュオー。実は内心、かなり焦っていた。
その理由は、
(そうだ、早く吸い込まれろ!この擬似ブラック・ホールがオレにも制御できない、本物のブラック・ホールと化す前に!)
そう、これはギュオーにとってもあまりに危険な諸刃の剣でもあったのだ。
ギュオーにとっては真綿で首を絞められるかのような時間が過ぎていった。
青竜は擬似ブラック・ホールに耐えていたが、ついに限界が訪れる。いやな音をたててバリヤーが崩壊する!
とうとう重力圏にとらわれた青竜は飛ぶこともできずに吸い込まれていく。
長大な身体が小さくなって行き、そして、消える。
「やったぞ!」
快哉するギュオー。だが、まだひとつ仕事が残っている。
擬似ブラック・ホールを中和しなければならないのだ。
幾度目かの試行ののち、死力を尽くした中和波が見事、擬似ブラック・ホールを消滅させる。
「フハハハハハハ・・・勝った!オレは勝利したのだ!このリヒャルト・ギュオーがな!」
青竜も、擬似ブラック・ホールも消え、唯一人残ったギュオーの哄笑が虚空へと響いていった。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4265
決戦!! 獣神VS竜王(後)
- 投稿者:カン
- 2003年06月19日(木) 16時24分
いかがでしょうか?
なぜ始VSギュオーかといいますと、この2人が重力使いだからなんですが。
で、さらに なぜギュオーかといいますと、これを思いついたのは擬似ブラック・ホールを見た時なんです。かなり前です。
この時は青竜王もギュオーみたいな重力攻撃使えばいいのになんて思いながら創竜伝読んだりしてました。(笑)
それと、青竜王は擬似ブラック・ホールを作れるか?なんてことも考えてました。結論は文系の始には無理!となりました。
雑文、失礼しました。
-
- board4 - No.4266
これって蒸し返しですか?
- 投稿者:庵
- 2003年06月19日(木) 21時32分
はじめて投稿します。
ここに気付いたのは半年前で、しかも田中作品とは無関係のヤフー検索でひかかったのがきっかけ。
まるで、ハイネセンのガイドブック片手に観光してたら、クーデターで監禁されたビュコックのところへ来てしまったかのよう(笑)
これまた久しぶりに来たのでついカキコ気分になりました。
そのきっかけとなったのが、「ロイエンタールの叛乱」です。ここはほぼ全てを以前にさらっと読みました。ここで、叛乱が作家のこじつけや無理があるとの意見が多くて、少しびっくりしたのを覚えています。
というのも、私は登場人物で、ロイエンタールが一番好きですが、その理由が、あの場面が最も共感できたからなのです。私が当人であれば、同じ行動をしていましたし、部下であれば、ベルゲングリューンより能動的に動いていたでしょう。
しかし、これでは、私が現実にクーデターや叛乱を起こそうにも実行以前に頓挫してしまうではありませんか!(笑)
彼ほど、才幹も自負心も野心もないので、無理して起こす必要はないんですけどね。
ついでに、銀英伝はかなり上位に好きな作品です。
矛盾について色々意見がありますが、科学・物理の分野は私はさっぱりですが、人間の能力や心理はリアリティが欠けるほど逸脱を感じません。
それを言うなら、身の回りや歴史上の人物の方がもっとブレがひどいと感じますね。あ、これは自分も含みますね(笑)
ただの蒸し返しだったらごめんなさい。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4267
ギュオーはさすがに強すぎ…
- 投稿者:桂兎
- 2003年06月19日(木) 21時55分
> いかがでしょうか?
> なぜ始VSギュオーかといいますと、この2人が重力使いだからなんですが。
ギュオーの攻撃力だと竜堂兄弟も一発ですね。
人間状態でも竜状態でも対等以上に戦うキャラというと、ギュオーのようなスーパーキャラでないと無理なんでしょうか?
私は明らかに力不足なキャラが、何とか工夫して戦う、というのが好きなんです。緊張感のない戦いほど読んで面白くないものですしね。
> それと、青竜王は擬似ブラック・ホールを作れるか?なんてことも考えてました。結論は文系の始には無理!となりました。
確かにそういう使い方があることを思いつかないでしょうしねえ。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4268
Re:ギュオーはさすがに強すぎ…
- 投稿者:ドミニオン
- 2003年06月20日(金) 02時10分
> ギュオーの攻撃力だと竜堂兄弟も一発ですね。
> 人間状態でも竜状態でも対等以上に戦うキャラというと、ギュオーのようなスーパーキャラでないと無理なんでしょうか?
考えてみたら、あの竜というのは本気で強いんですよね。
素で闘っても勝てる相手はそうはいないでしょう。連中、明らかにウルトラ怪獣より強そうです。
ギュオー以外では、孫悟空やダークシュナイダーとかが互角以上に勝負できそうですね。あとは旧支配者とか。
しかし、とうちゃん直伝の主人公は無敵の術なんていう、御都合主義な概念武装まで 施しているので、一体いつどんな特殊能力を発動するか分かったもんじゃありません。
ギュオーとの戦いの後、蒸発したBHの粒子から再生したくらいは言いかねません。竜種の体を構成する粒子は一つ一つが竜種の形状を記憶しているとか。
BHに取り込まれたら構成される粒子の一つ一つが性質を失うとかいわれても、世界は輪廻転生で循環しているとか言って他の材料から平気で復活しそうです。
>私は明らかに力不足なキャラが、何とか工夫して戦う、というのが好きなんです。緊張感のない戦いほど読んで面白くないものですしね。
それなら、いっそのこと銀英伝の大艦隊と戦わせてみてはどうでしょうか? 勿論、司令官の視点で。
ゼッフル粒子やトールハンマーを駆使して竜種を打ち滅ぼしてやりましょう。期待はしませんけど。
> 確かにそういう使い方があることを思いつかないでしょうしねえ。
思いついたら、それを利用してタイムトラベルしたりしそうで今まで以上に迷惑で鬱陶しい存在になるでしょう。最悪、秦カイ殺して金と南宋戦わせるんじゃないですか? 勿論、危なくなったら事あるごとに干渉しまくるでしょう。
その跡は保険と称して将来中国を侵略するであろう、モンゴルやヨーロッパ諸国を攻撃するんじゃないですかね。彼の大好きな中華帝国を世界帝国にするまでやるでしょう。
でも、ここまではやらないだろうと思ってみる。
-
- board4 - No.4269
田中芳樹の解説が……
- 投稿者:007
- 2003年06月20日(金) 03時44分
初めまして、007と申します。
こちらにはもう昔から日常のように訪問していたのですが、書き込むのは今回が初めてです。
ちなみに僕は田中芳樹の元ファンです。新刊が出るとチェックはしてしまうのですが。
びっくりしたことがありましたので、報告したいと思いましてお邪魔しました。
先日、書店で講談社文庫の西澤保彦著『幻惑密室』が平積みにされていました。
僕は買うつもりで手に取り、ぱらぱらとめくって後書きなどに目を通していたのですが、なんと解説が田中芳樹でびっくりしまして……。
しかもその解説、『薬師寺涼子の読書事件簿』(うろ覚えですが、確かこんな感じでした)というタイトルで、お涼様と泉田さんの対談のような形で書かれていて……。
田中芳樹ってこんな形で人様の作品に解説を書く人なのですか?
田中芳樹が解説した他の方の作品などもこんな感じなのでしょうか?
一気に買う気が失せてしまって……、結局その解説読んでいないのです。いずれ買うつもりですが。
でも、こういうのはありなのでしょうか……。
ちょっと気になったので書き込んでしまいました。
彼の作品に関することではないので、もしご迷惑でしたら申し訳ありません。
乱筆乱文失礼いたしました。
- 親記事No.4259スレッドの返信投稿
- board4 - No.4270
Re:旧南朝側さんへ(北海道在住佐藤)
- 投稿者:旧南朝側
- 2003年06月20日(金) 09時45分
> 前回投稿した作品の名前は「本邦東西朝縁起覚書」です。
ありがとうございます。
ブックオフ等をば探してみます。
> 時々、いろいろなホームページを見ていると、結構先祖に元武士や公家などとゆう人がいるようで、正直驚きです。
まあ、古い国ですし、族滅までされた家は歴史上そんなに多くは無いですから(鎌倉の三浦氏の墓は幕府重鎮の墓に玄武を飾ってがっしりと抑え付けられていましたが・・・)。
各地方につき2~3家は確実に居ると思いますよ(笑)。
別にそれを持って何するでもなく、「この国は古いのよ。
だから文化をもちっと大事にしてもいいじゃない?」
と問い掛ける役に立つぐらいですか(苦笑)。
皆様におかれましては、私信のこと誠に申し訳なく思うところであります(謝)。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4273
Re:というか
- 投稿者:イマカラム
- 2003年06月20日(金) 10時21分
↑の投稿ミスってしまいまして、大変失礼いたしました(__)
お初で投稿させていただきます。
最近、楽しくROMさせていただいております者です。
水を差す発言で大変恐縮ですが、
そもそも、この「仮想対戦シリーズ」はココの掲示板でやるような話じゃないような気がします。
ギュオーやオーフェンなんて畑が違うとこのキャラ持ってきても、何の考察にもならないんじゃ・・・。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4274
キャラクター考察の一環のつもりですが
- 投稿者:桂兎
- 2003年06月20日(金) 13時40分
> 水を差す発言で大変恐縮ですが、
> そもそも、この「仮想対戦シリーズ」はココの掲示板でやるような話じゃないような気がします。
> ギュオーやオーフェンなんて畑が違うとこのキャラ持ってきても、何の考察にもならないんじゃ・・・。
もともと、フォーシスターズがどうやったら竜堂兄弟に勝てるか、というコンセプトで考えていたのです(言い出しっぺは私ですし)。
実際、竜道兄弟より強いキャラなんて掃いて捨てるほどいるんです。
ですが、創竜伝世界のバランスを崩さずに戦うことのできるキャラ、というつもりでエントリーしてみたのが「柏木姉妹」であり「オーフェン」なんですな。
牛種側にも柏木姉妹のようなハイパワーキャラがいるだろうし、オーフェンレベルの戦闘技能者だっているだろう、と考えた上でなんです。
その根本は、田中芳樹が馬鹿にする格闘技術とは何ぞやという部分から発しているわけです。
まあ、リアルな拳法や空手ではなくて架空の格闘技術なんですけど。
私自身、柔道の有段者にどんな投げられ方をしたか考える間も無く投げられたという経験がありますので、竜堂兄弟には突込みを入れたい気分なんです。
最後に一つ
”もし、自分の身体がその距離を知っていれば。この敵もまた死ぬ。距離を知ることは、殺人を容易くする……
(中略)
自分の剣が当たらないことは分かっていた。この距離は'知らない'。必殺の呼吸で撃つことができなかった。(エンジェル・ハウリング)”
ライトノベル的な戦闘理論であり大嘘なんですが、それをリアルに読ませる描き方、というものもあるのです。
創竜伝における戦闘シーンのつまらなさ。それは満足にハッタリすらかませない表現の貧困さにあるように感じます。
- 親記事No.4260スレッドの返信投稿
- board4 - No.4275
Re:通りすがりに…
- 投稿者:不沈戦艦
- 2003年06月20日(金) 16時00分
> 皆さん田中芳樹氏が好きなんですねぇ~
>
> どんな思想を持って書こうがそんなのは作者の勝手、
> たかだが小説で不愉快な思いをしたからといって
> それが貴君の人生において重要な事なのかな?
> 嫌なら読まなきゃいい! 簡単でしょ?
>
> まぁ遅筆に関しては私も強く抗議をしたいですな。
> 早く続きが読みたいですからねぇ~
>
> それでは失礼します。
通りすがりの書き捨てさんは、「2ちゃんねるライトノベル板」の田中芳樹スレに逝って下さいや。ここには来なくていいです。
「鬱」は関係ないんですよ、あそことはね。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4276
Re:というか
- 投稿者:不沈戦艦
- 2003年06月20日(金) 16時05分
> ↑の投稿ミスってしまいまして、大変失礼いたしました(__)
>
> お初で投稿させていただきます。
> 最近、楽しくROMさせていただいております者です。
>
> 水を差す発言で大変恐縮ですが、
> そもそも、この「仮想対戦シリーズ」はココの掲示板でやるような話じゃないような気がします。
> ギュオーやオーフェンなんて畑が違うとこのキャラ持ってきても、何の考察にもならないんじゃ・・・。
新Q太郎氏のパロディで、「かってに改蔵」のキャラを創竜伝とミックスした作品なども過去に投稿され、「ザ・ベスト」にも掲載されていたりしますから、別作品からネタを振って来ることは構わないのではないかと思いますけど。「あずぎんが英雄伝説」とかいうのもありましたね。それだけでなく。
ま、どうしようもない程脱線でもしない限り、大目に見ましょうよ。
- 親記事No.4261スレッドの返信投稿
- board4 - No.4277
Re:というか
- 投稿者:イマカラム
- 2003年06月21日(土) 00時26分
なるほど、納得いたしました。
私の見解が少し、狭かったようですね(^^;
某掲示板の「ライトノベル最強決定戦」のようなノリで脱線するかな?と思いレスを付けてしまいましたが、要らぬ杞憂だったようです。いやはや、余計な水を差してしまい申し訳ありませんでした(_)
- 親記事No.4260スレッドの返信投稿
- board4 - No.4280
遠隔レス
- 投稿者:不沈戦艦
- 2003年06月21日(土) 07時16分
> > 皆さん田中芳樹氏が好きなんですねぇ~
> >
> > どんな思想を持って書こうがそんなのは作者の勝手、
> > たかだが小説で不愉快な思いをしたからといって
> > それが貴君の人生において重要な事なのかな?
> > 嫌なら読まなきゃいい! 簡単でしょ?
> >
> > まぁ遅筆に関しては私も強く抗議をしたいですな。
> > 早く続きが読みたいですからねぇ~
> >
> > それでは失礼します。
>
>
> 通りすがりの書き捨てさんは、「2ちゃんねるライトノベル板」の田中芳樹スレに逝って下さいや。ここには来なくていいです。
>
> 「鬱」は関係ないんですよ、あそことはね。
>
「田中芳樹スレ19」への遠隔レスですがね。ここの関係ない方々には、お目汚しで済みませんが。
>958 イラストに騙された名無しさん 03/06/21 12:52
>>956
>鬱の不○千缶のレスを受けた煽りだと思われ。
>(あいつがなぜここを引き合いに出したのかってのも理解できんが
>
>大方こことあっちの抗争でも狙ってるんだろう。
お前さんは、政治思想板の住人だろ。ライトノベル板では、「鬱」がどうのこうのは引き合いには出すが、「鬱」の特定のコテハン相手に文句を垂れている奴はいなかったからな。しかも、対象が政治思想板の一部で、やたらと憎まれている私ではね。はっきり言っておくけど、いい加減にしてくれ。2ちゃんねるの名無しどもと交流なんかしたくないんだよ、私は。
- 親記事No.4213スレッドの返信投稿
- board4 - No.4281
Re:反銀英伝・ラップ寝返る
- 投稿者:おちゃわん
- 2003年06月21日(土) 17時53分
イッチーさま
書き込みを読んでくださって感謝しております。
だんだん長文になっているため、最近はWORDに原稿を作ってから、貼り付けるようになってしまいました。
少しは、皆さんに読んでいただけていればよいのですが。
タイトルは「ラップ寝返る」だったのですが、だんだんラップの存在が薄くなっていますね。一応、最後のほうにはキーパーソンにしたいと思っているのですが、そこまで書けるかどうか・・・。
前回のレスより
さて、確かに両方がベストを尽くすと、千日手のような展開になってしまうという要素が確かにありまして、そうかだから作家はそういう展開にあえてしないのか、と納得したしだいです。
帝国主義時代には在留邦人の保護などの名目での出兵が確かに行われてきました。その意味では同盟がフェザーン侵攻をする余地があるという解釈も確かに成り立つのでしょうね。
どうも私は日本人なので、「そんなの国際社会が許さない・・・」などと考えてしまいがちですが、それこそが日本人的な国際感覚の欠如から来る妄想なのでしょうね。
ということでフェザーン侵攻はそれによって帝国の反撃を受けない限り、かなり有効な手であることは認めざるおえません。
ただフェザーンもそんな不安定な勢力図の中を100年以上も事実上の独立および勢力の拡大を図ってきたのですから、あっさりと侵攻を受けておわってしまうのは、少し物足りない気がします。
ではトリさんの恐るべき提案から続編を書いてみたいと思います。
・・・・・
それは「フリーダム・ジャーナル」という発行部数はそれほどでもないが、一部の知識人たちに好まれる高級政治誌でのスクープに始まった。
「グリーンヒル大将更迭の真相と未遂に終わったクーデター計画」というタイトルではじまる記事は、このたび未遂に終わったクーデター計画を真実半分虚飾半分という割合で、掲載していた。
通常、政府に抑えられているマスコミはこのような記事を取り上げることはないのだが、今回に限っては政府の報道管制もなく、ほぼ原文のまま掲載が許されたのだ。
当然のことながら、反政府派の評議会議員たちは評議会の本会議において、このニュースを取り上げることになる。
「軍人の一部がクーデターを計画したことは事実なのか?そうでなければグリーンヒル大将やルグランジュ提督の更迭やフォーク准将の行方を公表願いたい」
などの質問と野次が評議会を覆った。
国防委員長のネグロポンティは、当初クーデターの存在を否定してみせたが、しかし質問の鋭さにクーデターの存在を匂わせてしまう答弁を行うという失敗を犯してしまう。
反戦派の評議員はこれを奇貨として議長に釈明を求めた。
議長の釈明の趣旨はこうであった。
「クーデターはない、ただ一部の軍人たちが同盟国外の勢力から工作をかけられていたことは事実であるため、われわれはこの真相をつかむべく、積極的に調査活動を行い、近日中にその結果を国民に明らかにする」というものであった。
さらにその翌日「フリーダム・ジャーナル」は次のスクープを掲載する。「フォーク准将とフェザーン資本の黒い関係」
これは、統合作戦本部の作戦部員でもないフォーク准将の帝国侵攻作戦が統合作戦本部の裁可もなく、評議会において決定されたのは実は軍拡をたくらむフェザーン資本の軍産複合体の力によって行われたものであるという趣旨であった。
このニュースが同盟に流れたとき、同盟国民の不満は一気に爆発した。誰もが歴史的敗北の責任を誰かに負わせたかったのだ。同盟は国家経済が破綻寸前であり、国民は敗戦の痛手と不況の中、苦しんでおり、しかしその中で同盟資本とフェザーン資本の軍産複合体は軍再建の名目の下、過去最高の売り上げを誇っており、それは多くの低所得者層や中産階級から羨望と怒りを買っていたからである。
時に、宇宙暦797年11月のことである。
この事態に対しトリューニヒトは次のような声明を発表する。
「同盟は一部フェザーン資本の企業の資産を凍結、または国有化を含めた経済制裁を検討する」
これに対して利にさといフェザーン系企業の経営者たちは、制裁が実施される前に資産を売却および、フェザーン本星への移転を始めた。
フェザーン資本は同盟経済の中枢にまで浸透しており、それは国民生活への影響が大きいことが予測された。また、フェザーンは名目上帝国の自治領であり、フェザーンが同盟を忌避し、あまりに帝国に接近すると経済的問題に加え、安全保障の問題も発生する。これまで同盟がフェザーンに対して強硬な政策が取れなかった所以である。
しかし産業界にも多大な影響力を持つトリューニヒト政権は、前者を同盟系軍需関係業界の調整によって解決の目途をつけ、後者には皇帝即位まもなく、しかも内戦への道を走っている帝国には対外問題に力をさく余裕がないことを読みきって、次々と政策を打ち出していった。
フェザーン貿易の関税率の増加・国内産業の保護政策・弁務官事務員の一部国外退去などである。これは通例として国家間において、武力制裁までへの準備段階として行われるものであり、外交上のおとしどころを外交部が探るのが常であるが、今回の同盟の対応にはそのような要求がなく、フェザーンの外交部・諜報部は共に同盟の軍事侵攻の可能性についての情報収集にやっきになっていた。
すると同盟が無傷で残った第一・第十一艦隊に動員令を発していることに加え、アムリッツア残存兵力を再編成し第十四・十五艦隊を編成中であることなど、同盟が軍事侵攻を準備していることが判明した。その情報の分析に担当官は連日の徹夜を余儀なくされた。
同時にそれはフェザーン自治領主府に外交部・諜報部からの同盟の軍事侵攻の準備状況が連日送られてくることでもあった。
「トリューニヒト議長は、帝国の内戦の隙に、火事場泥棒をする気のようだな、そのうち軍を率いて借用書を破りにくるつもりかな?」
ルビンスキーはウィスキーを片手につぶやいた。
フェザーン自治領主府から帝国国務省に駐留艦隊の要請があったのはその数日後のことである。
国務尚書のリヒテンラーデ公は宇宙艦隊司令長官のラインハルトと善後策を協議した。
リヒテンラーデ公にラインハルトは以下のように答えた。
「同盟は皇帝即位直後の帝国の混乱に乗じて、国力の回復をはかるのを既定の路線としているでしょう。故に、フェザーンを侵攻・併合することが目的である可能性が推測されます。」
「であれば、駐留艦隊を派遣し、阻止せねばなるまいな。万一フェザーンが叛徒どもに併合されることがあれば、ブラウンシュバイク公やリッテンハイム公はこれとばかりにわしの解任を要求するであろうしな。
ではそちにフェザーンに赴いてもらうほうがよいか。」
「現在、ブラウンシュバイク公やリッテンハイム候は国務尚書閣下や私めの隙をうかがっている状態でございましょう。
今、私がオーディンから離れると、その流れが加速する恐れがございます。しかもまだ同盟の動員数も不明という状態でございますれば、ここは2個艦隊も派遣して様子をみるがよいと思われます」
「ふむう、なるほどそちの言うことも一理ある。では誰が適任者かのう」
キルヒアイス上級大将に任せれば、大丈夫でしょう。ワーレン提督の艦隊を合わせて2万5千隻もあれば十分に防ぐことができるかと存じます」
数日後、キルヒアイス上級大将率いる帝国艦隊25000隻は帝都オーディンを出発した。12月中旬のことである。
帝国軍、フェザーンへ艦隊派遣の報が同盟にもたらされたのは、間もなくであった。政府はフェザーンの要請に対して抗議する声明を出すと共に、国防委員会に統合作戦本部にフェザーン併合についての検討を指令した。
幸いなことに今回のクーデターが未遂に終わったことで、統合参謀本部本部長はクブルスリー大将が健在であり、宇宙艦隊司令長官はビュコック大将であった。
さらにグリーンヒル大将をはじめとする、クーデター派将校の処分と同時に行われた新人事についても、小数派とはいえ、両者は功績実績十分な制服組No1・2である。一定の発言力を保持することができていた。
しかし、同盟の動員準備情報を得て、自治領主府が駐留艦隊を要請し、帝国が艦隊を派遣した後も、同盟はまだ動員準備が終わっていなかった。近い将来の内戦に備えて動員準備を整えつつあった帝国軍が比較的速やかに出撃できたにせよ、同盟の動員準備はあまりにも時間がかかりすぎていた。
いや、あえて時間をかけていたのである。それは同盟国内への反フェザーン気運を十分に高めるためである。
「同盟の富を収奪する、帝国の御用商人!!」「フェザーン経営者の豪華な生活ぶり」などのバッシング記事や、フェザーン系企業の撤退などにより、解雇される労働者による失業率増加の懸念などの記事が連日マスコミに登場し、フェザーン側のコメントはそのほとんどが記事になることがなかったからである。
そして同盟国民は急速にフェザーン派兵すべし、という方向に傾いていったのである。
この段階で同盟がフェザーンを併合できることには次のようなメリットがあると考えられていた。
①まず帝国軍の侵攻点である両回廊を封鎖することで、比較的少数の艦隊での国土防衛が可能になること
②フェザーンの同盟に対する債権の帳消しができること
③フェザーンの経済力を取り込むことによって、少なくとも経済面において国家再建を前倒しできること
などである。これらは軍事評論家・経済評論家が、各マスメディアによって喧伝するところであるが、かつての日本が満州を欲したように、フセインがクウェート併合を図ったように、豊かな領土を手に入れることによって、国内の諸問題の解決を図るという政策は、時に熱狂的な支持を受けることがある。
トリューニヒト政権の巧みな世論形成のせいもあるが、「フェザーンの併合こそ、同盟に富をもたらすことになる。」これは国民全体の暗黙の了解事項となっていったのである。
アムリッツアの敗北から数ヶ月で、本来ならば不可能なはずの攻撃的な作戦計画に国民世論を味方につける。
これがトリューニヒトの構想の第一段階であった。
1月初旬、宇宙艦隊司令部は出撃する艦隊を発表した。
総司令官 ビュコック大将
第1艦隊 パエッタ中将 13000隻
第11艦隊 モートン中将 13000隻
第14艦隊 カールセン中将 13000隻(アムリッツアの残兵を再編成)
第15艦隊 ジェファーソン中将 13000隻(アムリッツアの残兵を再編成)
残存兵力に国内警備隊の一部を加えて再編成した第14・15艦隊も含めて、イゼルローン駐留艦隊(15000隻)を除く、まさに全同盟宇宙艦隊が勢ぞろいしたことになる。
当初、この艦隊編成にはドーソン統合参謀本部次長など、トリューニヒト派と呼ばれる多くの将校が反対したのであるが、クブルスリー統合作戦本部長の決断で押し切る形となった。
本来はフェザーン併合計画についてクブルスリー大将は反対であった。アムリッツアの敗北後、攻撃的作戦計画を考える余地は全くない。ましてや、帝国が内戦に陥る保障はない。というのがその理由であった。
ネグロポンディ国防委員長は、「帝国の内戦に干渉し、その長期化を図るために必要な措置である」とトリューニヒト邸でのオリベイラ学長の言葉を受け売りするだけで、なぜフェザーン侵攻なのか、その目的などについて何一つ満足する回答を与えることをできなった。
トリューニヒト議長のクブルスリー大将の会談にて、議長よりその構想の一端を聞くことにより、以後宇宙艦隊司令部、そしてヤン提督とも協議しつつ短期間の間に作戦計画を作成した。
議長はクブルスリー大将こう言ったのである。
「帝国は内戦に陥る。これはフェザーン弁務官事務所・帝国に展開する諜報網から得た情報を総合的に判断しての私の結論だ。これについて議長の意見を聞く余地はない。
この内戦を長引かせ、帝国の弱体化を図り、同盟の国力の充実を図る。これが現状における政府の方針である。そして帝国の弱体化をはかる上で、重要なのはおそらく勝利するであろうローエングラム公の戦力をいかに分散させるかである。そのための軍事的手段を検討してもらいたいな」
明確な目的と手段に関する裁量の自由さといい、クブルスリー大将も、トリューニヒト個人に関する好意は別として、自分の果たすべき責任を明確に指示されていたのである。
要塞の司令官執務室のビデオでそのニュースを見たヤンはため息をついた。
「帝国との早期和平の道は絶たれてしまったか・・・。ラップ、あいつはどうなるんだろう・・・」
「提督も議長から意見を求められていませんよね。どのような意見具申をされたんですか。」
「ユリアン、私は議長に意見を求められた時に、二つの意見があったんだよ。
一つは、帝国の内戦を利用して、和平をはかる道・もう一つは帝国の内戦を利用して帝国の力をそぐ道だよ。私が議長に提案したかったのは和平を結ぶ道だったんだが、議長は帝国の力をそぐ道をとられたというわけだ。同盟は今回のクーデターを未然に防ぐことによって、国が割れることなく国家として統一した対応をとることができる。つまり帝国の内戦を利用することができることになる。
現在の同盟の稼動可能艦隊数は7万隻程度であり、帝国のそれは24~25万隻を数えるだろうが、それが10万と15万になってぎりぎりまで戦ってくれれば同盟は漁夫の利を得ることができる。うまくやれば、フェザーンを得た上でアムリッツアの前のパワーバランスに戻るというわけだ。」
「でも同盟にとってはその方が有利になるわけですよね?」
「うん、確かにその可能性はある。ただユリアン、同盟さえよければいい。そういう考え方は視野を狭くするよ。帝国の人間だって同じ人間なんだ。それを忘れてはいけない。
アムリッツアで2000万人の戦死者を出して、帝国も同じくらいの犠牲者を出させて、それで元のパワーバランスにしようという考えは、人間を数字としてしか考えていない選択だというふうに思うんだ。
僕は帝国の内戦の犠牲者を最小限に抑えた上で、同盟と講和する道が一番よいかと思ってね、しかも現在の状況ではラップというローエングラム候とのパイプもあることだし・・・」
ヤンは少しの間黙り込んでしまった。
「でも提督も今回の出撃計画には意見を述べられたと、聞いておりますが・・・」
ユリアンは紅茶を作りながら再びたずねた。
「うん、クブルスリー大将から意見を求められてね。帝国の力をそぐ上で、君が考える有効な方法は何か、ちなみに帝国の内戦は前提の上で考えてくれ。と言われたよ。
クブルスリー大将とはあまり面識がなかったけれど、実直な感じのいい人だったなあ。
とりあえず、統合作戦本部長と宇宙艦隊司令長官が悪い人じゃないのは、ありがたいことだね。
今回、政府のとった道、つまり帝国の内戦を長引かせるための方法は、ローエングラム公の力を弱める、この点に尽きるんだ。
そのために必要なのは、ローエングラム候の軍勢をできるだけ分散することと、もう一つは指揮権を弱めるということだ。
ローエングラム公の軍勢をできるだけ分散するために必要なのは、同盟の軍事的干渉になるだろうし、ローエングラム公の指揮権を弱めるには、彼の権力の正当性、つまり宇宙艦隊司令長官をやめてもらうことになるのさ。
彼が宇宙艦隊司令長官になって日が浅い。彼の直接指揮した軍はともかく、そうではない軍は、自分が反乱軍になった場合、かなりの動揺が起きることになるだろうね。」
「同盟の軍事的干渉は分かりますけれど、ローエングラム候は皇帝の擁立者ですよ。そんなことできないと思いますが・・・」
「うん、具体的な方法は色々あるけれど、仕組みは簡単だよ。要は内戦勃発時にローエングラム候がオーディンにいないようにすればいいんだ」
「あっ、そうすれば門閥貴族が別の皇帝を擁立するんですね、では次の皇帝は誰になるんですかね」
「おそらく、今回の皇帝継承候補であったブラウンシュバイク公やリッテンハイム候の孫娘がたつことになるのかな、それとも意見が調整できないため、皇帝はとりあえずこのままにしておいて、リヒテンラーデ公とラインハルト候の役職のみ剥奪するのかもしれないな」
「では同盟の軍事的干渉は、どういうふうに行われるのでしょうか」
「これはタイミングの問題になるね。現在、ローエングラム候が帝国の軍権を掌握している以上、帝国領への侵攻は勅命により彼が討伐しなければならなくなる。
だけどそれがイゼルローンからの駐留艦隊による出兵程度では、2~3個艦隊程度の派遣で済ますことになるだろう。
しかしフェザーンでもイゼルローンでも同盟の大軍が侵攻ということになれば、これはローエングラム候が出撃せざるおえないだろうな。
だから同盟としては今回の作戦には大軍を擁したかった。しかしアムリッツアの敗北から半年もたっていない状況で数個艦隊の編成なんて不可能に近いし、第一、世論が許すはずがなかったんだ。
しかし現実には同盟は形だけとはいえ4個艦隊の編成を行うことができた。しかも国民の支持をつけてだ、議長の手腕の恐ろしさにこの点は脱帽だね。
ただ、帝国の内戦が勃発しない段階で大規模侵攻を行った場合、さすがの門閥貴族も団結して同盟と戦うことになるだろうね。
従って、同盟の軍事作戦はその発動のタイミングが難しいんだよ」
「なるほど・・・。で、どのようなタイミングを提督は考えているんですか?」
「ユリアン、ここから先は最高機密に属することだよ。いや、これまでに話したことも機密に属することだけどね、まあおそらくローエングラム候ならばこの程度のまでは予想の範囲に入っていると思う。これから先は自分で考えてみることも大切だよ、いいかい」
「わかりました、提督。色々とありがとうございました。紅茶ここにおいておきますね、少しさめてしまいましたけど」
ユリアンは執務室から退出し、歩きながら考えた。ヤン提督は個人として早期和平を望んでいるにも関わらず、政府や上層部の命令に心から従うことができるのか。同盟が侵攻作戦を行わないで、ローエングラム候をオーディンからおびき出すためにはどうすればいいのかなどである。
しかし、上官の命令で軍人が民間人を殺したとき、その軍人は人道上の罪に問われることになる。しかし政府が軍人に侵略を命じ、それに従うとき、そこには人道上の罪が問われることはないのだろうか。ヤン提督はどのあたりの矛盾をどのように解決しているのだろうか?
ヤン提督の軍人である自己評価の低さと、英雄に祭り上げられることに対する不快感はこのあたりにあるのかもしれないな・・・。そう考えるユリアンであった。
とりあえずつづく・・・かな?
- 親記事No.4266スレッドの返信投稿
- board4 - No.4282
Re:これって蒸し返しですか?
- 投稿者:おちゃわん
- 2003年06月21日(土) 18時33分
確か、ここのベストにロイエンタールの反乱についてがありましたよね。(すばらしい議論です!!)
私、はこのページを知って日が浅いので、当時とニュアンスが違うかもしれませんが、全体的には以下のような展開だったと思います。
ロイエンタールが凡人ならともかく「帝国の双璧」と呼ばれるほどの名将という設定になっている。その割には感情に流され、無謀な(戦略的イニシアティブを相手に取られた形)反乱を起こしてしまうなんて、始めに反乱ありき、っていう作者の露骨な作品構成はよくない。という意見と
名将といっても人間なんだから、感情に流されるときもあるし、ロイエンタールの刹那的な生き方や、誇り高い性格からあのような選択をすることが理解できる。
という意見に分かれていたと思います。
それが、では「名将とはなんぞや」というように展開していったような気がします。
では私見を述べさせていただきますと、前者(確か不沈戦艦さんなどの意見だったと思いますが・・・)に分があると思います。
まずロイエンタールは名将ということにしましょう。
名将がときに感情的になったり、情勢を読み違えて謀略にはまって殺されてしまうのはよくある話です。(斉王韓信とか)
時に感情に流されるにしろ、時に簡単な謀略であっさり死んでしまうことがあっても、そういう人も名将である可能性はあります。
何より、作品で名将といっているんだから、名将ということにしないと、共通理解ができません。
でこの問題のやっかいなところは、名将がどの程度感情的になるか、という程度論だということです。
極論を言えば
「ロイエンタールはそこまで馬鹿か?そんなはずはないだろう」っていう考えと「人間として理解できる」っていう解釈の違いは、うめることは不可能です。
それは、前者の人が「これまでの彼の知識・言動から見て反乱は考えられない」といっても、「時として名将も愚かしくなく場合もある」と抗弁してしまえば、これまでの作品展開からの推測は意味をなさなくなるからです。つまり共通理解の作りようがない。
ただ、私はロイエンタールの反乱という展開は作品としての盛り上がりに必要だったと思いますし、そのように作品を作る以上、ラインハルトもロイエンタールもお互い悪くないけど、でも戦っちゃった。っていう展開にしなくてはならず、両者有能で理解力があって柔軟な思考の持ち主という設定なので、そういう展開に持っていくのはやはり無理があると思いました。