2代目掲示板過去ログ

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投稿ログ48 (No.855 - No.867)

board2 - No.855

ファンとしてのささやかな疑問

投稿者:芥の介
2000年04月28日(金) 10時04分

はじめまして、芥の介と申します。ネットを巡っているうちにこちらにたどりつきました。最近の田中先生の執筆活動に対して、これほど沢山の方が賛否多彩な意見を述べている場所があるとは気づきませんでした・・・・不覚!!

個人への誹謗中傷が蔓延しているネットの世界ですが、こちらのサイトは非常に理性的で惹きつけられる意見の交換が行われているので素晴らしいと思います。管理人さん、御苦労でしょうけどもがんばってください。

さて、新参の身で恐縮と思いましたが、多少のスペースを頂いて、私個人なりに田中先生への疑問を書き連ねてみたいと思います。が、文中に出てくる田中先生のコメント内容は、必ずしも正確なものではありません。私の記憶に残っている限りではこういったことをおっしゃっていたというレベルですので、御理解下さい。

疑問その一
体育会または武道系の人間が嫌い?

創竜伝などに見られる武道を使う人間や武道そのものに対しての書き様はひどい誤解だと思います。

私もひ弱な部類の人間ですから暴力を嫌います。
武道において養われる力も一部そういった事に使われる危険があります。しかしそれでもピストルやナイフを振りかざして強くなった気になることと肉体を鍛え上げて強くなることは違うと思うのですが・・・?

「人間形成」を目的としている事に対して胡散臭さを感じているようですが、一度体験で入門されてはいかがでしょうか?
私のように1日で挫折してしまう結果になっても得るものは大きいと思いますよ。

その二
時代小説はお嫌い?

なにかのインタビューで中国物ではなくて日本史を題材にした小説は書かないのかと言う質問に対して、
「日本の時代小説は敵討ちや御家騒動しかない・・・・」
と言ったことをおっしゃっていましたが、明らかに無知な発言ではないでしょうか?優れた作品は沢山ありますよ。中国から日本へ輸入される話はあっても、その逆はないんだということをおっしゃりたかったんでしょうか?

(ここからはかなり感情的になってます・・・・)
せめて隆 慶一郎ぐらい読んでみて欲しいですね。
(読んでも見るものの目が歪んでいたら感動は伝わらないですけど・・)
あの先生の「影武者徳川家康」を読み終わったときの涙なくして語れない感動は、失礼ですが銀英伝の比ではありませんでした。(クソ竜伝は論外)

その三
「締め切り」または「読み頃」と言う言葉を御存知?

よく作品作りを料理に例えていますが、プロの料理人でしたらお客を待たせた挙句、卑屈な態度で自虐的な言い訳などはしません。
それとも御自身の作品は寝かせればそれだけ味のでるワインだとでもいうのでしょうか?
アルスラーンの最新刊は、冷めたスープを出された気分で飲む(読む)気になりませんでした。
タイタニア、竜騎兵など一連の作品に対する遅筆(絶筆?)ぶりはファンからすれば噴飯物の所業だと思います。メッ!!ですよ。

最期になりますが、私こと芥の介は「銀英伝」という小説はすばらしい作品だと思っています。その評価は今でも変わりません。

それでもやっぱり最近の先生の作家としての姿勢には疑問を感じずにはいられません。ファンとしては悲しいです・・・・・

なにやら随分と感情的な駄文になってしまいました。
管理人さんすいませんでした。
いずれは他の皆さんのように、もう少し相手の評価を得られるような意見を述べたいと思っています。どうか御容赦を。

それではまた機会がありましたらよろしくお願いします。
失礼いたしました。

芥の介

親記事No.717スレッドの返信投稿
board2 - No.856

Re:854:冒険風ライダーさんとみかささんへ

投稿者:ますみ
2000年04月28日(金) 10時32分

>  「益税」というのは一種の「合法的脱税」とでも言うべきものでして、これは「帳簿方式」と同じくらいの消費税制の構造的欠陥でしょう。確かに非合法ではありませんが、工夫次第で無税にできてしまうという点では立派な「脱税」です。

 そう、それが言いたかったんです(笑)


>  別の所で消費税を支払ったからと言って、自分が侵した脱税が免罪されるわけがないでしょう。どこにカネを使おうが、消費者から不必要にカネをとったという事実に変わりはないのですから。
>  そもそも消費税を支払う事は全ての消費者が行っている事です。つまり「払って当たり前」なのであって、それと消費税の不正徴収とを足し合わせて「プラスマイナスゼロ」になるという論理は理解に苦しみます。

 私も同感です。
 私たち消費者は「消費税」としてその分のお金を払っているのだから、ちゃんと納税しないでそのままその事業所の利益にされてしまったんじゃぁ気持ちがおさまらないですよ。お客さんからとった消費税を利益にしてしまうことも可能な税制は、やっぱり構造的欠陥があると言われても仕方がないと思います。


 横から口出ししたにも関わらず、きちんとレスを下さってありがとうございました。

親記事No.855スレッドの返信投稿
board2 - No.857

はじめまして Re: ファンとしてのささやかな疑問

投稿者:本ページ管理人
2000年04月28日(金) 21時23分

 芥の介さん、はじめまして。
 これからもよろしくお願いします。

>疑問その一
>体育会または武道系の人間が嫌い?

 一応私も「体育会または武道系の人間」のはしくれくらいには加われる人間だと思いますが、私個人の見解としては、「武道をしていれば立派な人間になれる」「武道で心を鍛えるなんてウソ八百」の肯定論否定論は両方とも間違いだと思います。
 「武道は教育や精神修養の手段になりうる」というのが私(個人)の考えで、要は使い方次第、使う人間次第ということですね(ちなみに余談ですが、武道を教育に使おう(精力善用)という思想は、インテリの嘉納治五郎(柔道の宗家。帝大卒!)が、武道を近代思想(とスポーツ)に引きつけて出来た思想で、実は比較的新しい思想なんですね。私の仮説では、これが後に国学思想(たぶん水戸学あたり)と混ざり合って伝統っぽく見えるようになったのだと考えています)。
 田中芳樹が大好きで作中で「人間形成の手段」的に扱われている読書だって、別に本を読んだから人格者になるって訳ではありません。結局、本の読み方や読ませ方次第ということであって、武道や体育もこれと同じでしょう。
 田中芳樹は、体育会系や武道系だけでなく、理系などにも、強烈な偏見(それはもう、ヒトラーが「退廃美術」に対して持っていた並の)を持っています。この偏見は、早い話がコンプレックス丸出し以外の何者でもないので、目くじらを立てずに寛容に構えていた方がいいのではないでしょうか。
 ただ、それを作中で作品の流れをぶち壊してまで開陳するみっともなさは、指摘してあげるべきでしょうね。あのままでは嘲われても仕方ないですから。


>その二
>時代小説はお嫌い?

 そのインタビューは拝見していませんが、芥の介さんが紹介されているとおりだとしたら、かなり恥ずかしいインタビューですね。
 それこそモンゴルに勝ったのは云々の女流作家を揶揄っている場合ではないでしょうが(笑)
 でも、田中氏のフィクション小説の元ネタに、日本の歴史の故事が多数引用されているのは、度々この掲示板でも指摘されていますよねぇ……
 ついでに、隆慶一郎氏に対する評価には同感です。マンガ版を読んで「こんなものか」と思ってしまうと損ですよね。


>その三
>「締め切り」または「読み頃」と言う言葉を御存知?

 これはまさにプロとしてあるまじき所行ですね。弁解の余地ナシです。
 ただ、残念ながら、これは突き詰めると客が悪いんですよね(作品をそれぞれどう評価しているとは別)。

親記事No.855スレッドの返信投稿
board2 - No.858

死闘!!竜堂兄弟vs・・・・・

投稿者:芥の介
2000年04月29日(土) 04時40分

本ページ管理人さんは書きました
>  そのインタビューは拝見していませんが、芥の介さんが紹介されているとおりだとしたら、かなり恥ずかしいインタビューですね。

できればどこで言っていたのか判ればいいのですが、なにしろかなり前のことですので・・・・対談だったかな?
それ以外にも
「題材として魅力的なのは戦国時代ぐらい」
または
「他の作家によって書かれているのは戦国時代ばかり」
のようなことを言ってもいたような・・・・

しかし、あやふやな記憶だけでこちらへコメントを出すのはちょっと私自身のやり方に問題ありではないかな、とも思っていますので、過去の対談集やあとがきなどをきちんと調べた上で正確な形でのコメントを出したいと思います。判明しましたらお知らせしますので、どうか気長にお待ちのほどを。

>  それこそモンゴルに勝ったのは云々の女流作家を揶揄っている場合ではないでしょうが(笑)
>  でも、田中氏のフィクション小説の元ネタに、日本の歴史の故事が多数引用されているのは、度々この掲示板でも指摘されていますよねぇ……

それと似たようなことで竜堂始が言っているセリフでおかしいと思えるセリフがいくつもありますね。正確に調べて参ります。

>  ついでに、隆慶一郎氏に対する評価には同感です。マンガ版を読んで「こんなものか」と思ってしまうと損ですよね。

マンガはねぇ・・・・・・うん、まさしく同感です。
(クソ)ゲーム化はするし、他の作品もろくでもない脚本で
漫画化するし・・・・作者がお亡くなりになったら好き放題。
酷いもんですよ。

> >その三
> >「締め切り」または「読み頃」と言う言葉を御存知?
>
>  これはまさにプロとしてあるまじき所行ですね。弁解の余地ナシです。
>  ただ、残念ながら、これは突き詰めると客が悪いんですよね(作品をそれぞれどう評価しているとは別)。

えーと、上記の部分なんですが、私は
「客が悪い」と言う部分がいまひとつわからなかったのですが?
「お客の要望に応えていくと、こういった状況にどの作家でも陥り
やすい」
ということなんでしょうか?
ごめんなさい、読解力不足で。
もしよろしかったら解説していただけるとうれしいです。

くどいようですが私は田中先生のファンです。
図書館に行っても先生の作品はチェックしています。
(新刊見たきゃ本屋へ行けって?以前は買ってましたが今はねぇ)

私にとって小説の価値は「面白いこと」、これだけです。
続きが見たい、作品を深く掘り下げたいといった感情は作品から「面白さ」が感じられなければ湧き上がってこないと思います。私だけかもしれませんが、昔の作品に比べると明らかに作品の面白さが無くなっているように思います。
私の感性が変貌を遂げたのかもしれませんが、それでしたら隆慶一郎先生の作品に今でも感動してしまうのは何故なんでしょう。

ゴチャゴチャ書き連ねましたが、ようするに・・・・

隆 慶一郎先生がお亡くなりになった(手塚治先生でも可)。
        ↓
「死ぬことと見つけたり」や「花と火の帝」が未完となる。
        ↓
あんな面白いものが未完になるなんて・・・・
最期はどうなるはずだったのだろう、見たい、知りたい。
これからもっと沢山書きたいものがあるんだと言っていたのに。
無念だったろうな・・・・・(落涙)
ここらへんはキルヒアイスを失ったラインハルトの気分です。
ホントに泣けちゃいました(苦笑)

それに対して、(あくまで仮定ですが)

田中芳樹先生がお亡くなりになった。
      ↓
「タイタニア」「アルスラーン」が未完となる。
      ↓
ふーん、亡くなったんだ・・・・・
あ、今日チャンピオンの発売日だ
「グラップラー刃牙」どうなったかな?

大変失礼とは思いますが、正直言って最近は
この程度の受け止め方しかできないんですよね。

以前私の中では日本の小説家の中で面白さの双璧と思っていたのに。
例えが悪かったでしょうか?でも、これが私の正直な感想です。
熱烈なファンのみなさん、ゴメンナサイ。
でもだからって、「非難したり面白くなけりゃ見なきゃ良いだろ」
みたいな「まっすぐ君」発言は御勘弁を・・・・・
でも、この発言、似たようなことを誰かが創竜伝のあとがきでキャラに
言わせていたような・・・・

今回のタイトルについてですが、じつはこのサイトを見つけた興奮のためかある夢を見ました。内容なんですが・・・


場所は中国で、黄河の近くらしい。
地平線を背景に1人の上半身裸の男が竜化した竜堂 始と戦っている。
傍らの草原には男に叩きのめされたのか、四兄弟の残り3人が
倒れ伏している。全員裸でどこか遠くから黄色い嬌声があがっている。

男は強い、チョー強い。男の行為を野蛮人の所業として、見下ろしながら糾弾する竜の言葉を一切無視して殴る!殴る!ぶん殴る!!

やがて力尽きて人間に戻った始の頭を踏みつけながら男は言った
「人が食(闘)ってる最中にペチャクチャ喋ってんじゃねえよ」
そのまま動かぬ始の身体を片手で持ち上げると
「(親の)躾がなってねぇガキだ。失せいッ!!」
男の腕の一振りで始は黄河に叩き込まれた。

「力(親からの遺産)を食い潰すだけの穀潰し共め・・・下らぬ時間を過ごした」
そう呟くと、男は待機させていたヘリに向かって歩いて行く。
その背中には・・・・・

そうです。そうなんです。
「鬼」がいたんです。

う,嘘じゃありませんよ。本当にいたんです。見えたんです。


一応ここで夢は終りましたが、いやはや滅茶苦茶な内容ですね。
元ネタが分かる人がいらっしゃるかどうか・・・・
まあ、そこは個人の見た夢の世界ということで御理解を・・・・
といっても無理かな(笑)

管理人さんへ

連休に突入しましたが私は御仕事モードから解放されそうもありません。・・・・悲しい
管理人さんもサイト運営に関していろいろ御苦労がおありでしょうが、どうかがんばってください。応援してます。

ありがとうございました

芥の介

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board2 - No.859

Re: 死闘!!竜堂兄弟vs・・・・・

投稿者:本ページ管理人
2000年04月29日(土) 16時35分

> マンガはねぇ・・・・・・うん、まさしく同感です。
> (クソ)ゲーム化はするし、他の作品もろくでもない脚本で
> 漫画化するし・・・・作者がお亡くなりになったら好き放題。
> 酷いもんですよ。

 まあ、原哲夫は頑張っているとは思うんですが、脚本が致命的すぎますね。
 ゲームは……(^^;) ある意味、企画の発想は凄いけど(笑)


> >  これはまさにプロとしてあるまじき所行ですね。弁解の余地ナシです。
> >  ただ、残念ながら、これは突き詰めると客が悪いんですよね(作品をそれぞれどう評価しているとは別)。
>
> えーと、上記の部分なんですが、私は
> 「客が悪い」と言う部分がいまひとつわからなかったのですが?
> 「お客の要望に応えていくと、こういった状況にどの作家でも陥り
> やすい」
> ということなんでしょうか?
> ごめんなさい、読解力不足で。
> もしよろしかったら解説していただけるとうれしいです。

 私の説明不足でした。
 以前ここで繰り広げられていたファン論争の続きになってしまいますが…
 「誰がどう見てもつまらない小説を買って手抜き仕事を正当化させるファンは愚劣な消費者だ」「いや、面白いかつまらないかを判断するのは人それぞれ。確かにファンが買うことによって田中芳樹は堕落しているが、堕落するのは田中自身の問題であってファンに責任は問えない」(両方とも私なりに判断した大意。言いたいことが違ってたらごめんなさい)という論争が、以前あったんです。
 私の場合は、『「おもしろい」「おもしろくない」は個人的主観だから仕方がない。しかし、田中芳樹の場合の問題は、「おもしろくない」とは別のところにある(簡単に言えばプロの仕事をしていない)。であるから、その部分で、田中芳樹の小説に金を払うのは愚劣である』という意見でして、その文脈で上記の書き込みになったわけです。


> ここらへんはキルヒアイスを失ったラインハルトの気分です。
> ホントに泣けちゃいました(苦笑)

 このあたりは読者の残酷さ、傲慢さだと承知して居るんですが、確信犯で言います。
「ラインハルトは夭折したから完璧な帝王で居られた。しかるに、田中芳樹も……」


>ある夢

 これは伝説のオウガバトル(もろ比喩的表現)じゃないですか(笑)
 考えると、終君と勇次郎氏は、生まれながらにして戦闘好きで手が付けられない強さを持っており、挫折を知らない、という点でよく似た設定ですが、勇次郎氏の方がその人でなしぶりが首尾一貫している分だけ、好感が持てますね、私的には(苦笑)。

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board2 - No.860

田中芳樹の時代小説観

投稿者:小村損三郎
2000年04月30日(日) 16時19分

芥の介さんは書きました
> その二
> 時代小説はお嫌い?
>
> なにかのインタビューで中国物ではなくて日本史を題材にした小説は書かないのかと言う質問に対して、
> 「日本の時代小説は敵討ちや御家騒動しかない・・・・」
> と言ったことをおっしゃっていましたが、明らかに無知な発言ではないでしょうか?優れた作品は沢山ありますよ。中国から日本へ輸入される話はあっても、その逆はないんだということをおっしゃりたかったんでしょうか?
>


このインタビューは読んだことがあるようなないような…。
でも、たしかテレビの時代劇に対して言っていたことだったような気もしますが。
別のインタビューでは「日本史を書かない理由」について
「日本史は既に名作傑作がいくらでもあって、これからも書こうという人がいるし…。
自分としてはあまり世間に知られていないネタを書きたいので、日本史は書くとしても後回し」
みたいなことを言ってましたね。

ちなみに、田中芳樹ファンの人でもチェックしてる人は少ないと思われる(笑)講談社ノベルスの山田風太郎傑作忍法帖『柳生忍法帖』上巻に寄
せた解説文が中々興味深いので、参考までに一部引用してみましょう。

「(前略)

「再発見」の方には明確な記憶がある。「山田風太郎全集」に収められた『おぼろ忍法帖』で、当時はまだ『魔界転生』と改題されてはいなかった。時期は一九七四年の一〇月である。このとき、『おぼろ忍法帖』をカウンターに持っていった私に、顔見知りになった区立図書館の司書さんが言ったのだ。
「あんた、信じられる?佐藤栄作がノーベル平和賞をとったんだよ。いまニュースでいってたけどね。なんだかノーベル賞のありがたみが消えてしまったね。佐藤栄作だもんねえ。」
というわけで、ノーベル平和賞に対する日本人多数の認識が変わったのと、私が山田風太郎を再発見したのは同じ日のことであった。前者はともかく、後者は私の読書生活に重大な意義をもたらした。時代小説とはこれほどおもしろいものだったのだ。何度も何度も読み返し、そのたびに興趣はかえって高まった。

(以下、『柳生忍法帖』の敵役である会津加藤家に関するウンチク等が続く)

 誤解している向きもあるようだが、歴史や人物を描く小説の使命は「実像をあばく」ことではない。まして、時代の変化や状況の差異を無視して経営学や処世術のマニュアルをよそおうことでもない。それは「魅力的な虚像をつくる」ということではないだろうか。
『柳生忍法帖』『魔界転生』『柳生十兵衛死す』の三作を読みかえすつど思うのだが、実在の柳生十兵衛三厳という人はこれほど魅力的な人だったのだろうか。天海僧正と芦名銅伯とが異常な運命に結ばれた双生児であり、僧正と幕府を救うため女たちに死んでもらわねばならぬ、と告げられたとき、十兵衛は答える。
「もし、あの可憐な女たちを殺さずんば、僧正も死なれる、徳川家も滅びると仰せあるなら、よろしい、僧正も死なれて結構、徳川家も滅びて結構」
 啖呵を切る、とはまさにこのことだ。こんなことを公然と言い放つことができるのは天下にただひとり柳生十兵衛のみ、と読者は感嘆してしまうが、よく考えてみると実在の柳生十兵衛がこれほど痛快な台詞を言い放てるはずがない。
 実在の柳生十兵衛について、じつはそれほど克明な記録が残されているわけではない。出自も生没年も明らかだが、その経歴には大きな空白期があり、だからこそ講談の主人公ともされてきたわけである。ただ講談の主人公は、柳生十兵衛だろうが大岡越前守だろうが田宮坊太郎だろうが、キャラクターとしては同じものだ。姓名と境遇、ときとして特技は違うが、人物造型の基本は同じで、それはテレビ時代劇の主人公にも通じる。対する敵のレベルは親の仇、悪代官、悪家老、御用商人といったところで、まちがっても最高権力たる幕府そのものを相対化するような台詞は出てこない。

(中略)

最近ある雑誌の特集で「歴史・時代小説五選」の選出が行われた。山田風太郎はその選出に洩れたばかりか、そもそも名前すらあがらなかった。これは海音寺潮五郎や柴田錬三郎、隆慶一郎も同様であって、選出の偏向ぶりに唖然とさせられた。だがその選出は、「最後まで生き残りたい人は○○を再三再四読むべき」、「××を読まずに偉くなった奴はいない」等の発言でわかるように、歴史・時代小説と経営学や処世術のマニュアルの区別もつかない人々によっておこなわれたものである。それを思えば、選出されなかったことこそ小説家山田風太郎の名誉であろうと思われる。」

以上(^^)。

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board2 - No.861

氏の書評は悪くない

投稿者:新Q太郎
2000年04月30日(日) 19時09分

いろいろ突っ込みどころもあるけど、かなり上出来の解説だと思う。

「ヤマタイカ」のときも書いたけど、かなり書評は面白いのだから、1年どっかの雑誌にこつこつ連載でもして、書評集でも出せばいいのに。

とくに「知られざる中国史」を日本のファンに紹介したい、という目標はいっそそっちのほうが効果的だと思う。
田中氏が、古典そのものを編訳するのは( )だと思う。

問い―上記の( )に適当な記号を入れよ。
a:役不足
b:役者不足


ps.私事ですがPRIDE行ってきます。おそらく獏氏もそこにいるでしょう

board2 - No.862

はじめまして、いきなり質問です

投稿者:風柳人
2000年05月01日(月) 03時31分

はじめまして、皆様。最近インターネットを本格的にはじめてこのページを見つけました。とにかく書いてあることの内容の深さに驚い
ています。私も田中芳樹の愛読者の端くれです(笑)
彼との最初の出会いはビデオ「我が征くは星の大海」でその後銀英伝
アルスラーン、マヴァール、タイタニア、七都市、そして創竜伝といったところを読んでいる次第です。
それにしてもこのページを見つけほっとしました。それは、創竜伝を
読んで気分が悪くなったのは私だけではなかったと。自分は、ひょっとして変なのではないかと思っていたからです。
ところで大変初歩的な質問かもしれないのですが、どうして田中芳樹
はあれほど中国が好きなのでしょうか?
そして、どうしてこれほど日本が嫌いなのか?
このページの皆様にとってはつまらない質問かもしれませんが、教えていただけませんか。よろしくお願いします。
・ちなみに創竜伝の3巻に「始(恐らくは著者の分身なのでしょう)
は共産主義体制が嫌いである。特に一党独裁というのが気に入らない」
と書いてありますが、共産党一党独裁の中華人民共和国をどう思っているのでしょうか。

board2 - No.863

はじめまして、くだらないことですいません

投稿者:らんば・らる
2000年05月01日(月) 06時59分

私も銀英伝でハマリ創竜伝で離れたくちですが
唐突ですが、田中芳樹氏は、実は競馬ファンではないだろうか?
というのが私たちの間での定説になっています(笑)
それはなぜか?
まず、銀河帝国初代皇帝ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムのモデルは、あの偉大な三冠馬シンボリルドルフではないかということです。
ついでに、シンボリルドルフのニックネームは皇帝でした。
また、田中芳樹氏と親しい関係にあると思われる井上祐美子さんの
桃花源奇譚という作品の主人公の名前は白載星といいます。
ハクタイセイといえばハイセーコー産駒のダービー馬です。
以上の理由から田中芳樹=競馬ファンという定説がなりたつのですが
どうでしょうか。

board2 - No.864

とりあえず足跡

投稿者:ちゃき
2000年05月02日(火) 12時35分

ども。
まだ掲示板の過去ログ読んでる最中ですが(まだNo.285)、
なかなか面白いなぁ。

ちなみに私は銀英伝しか読んだことないです。
その点救われてるのかな。
隋唐演義もちょっと興味あるけど、田中芳樹版は
いまいち評判よくないんでどーしたもんかと。
(どーせ読むなら安能務版の方がよさそう)

しかし、創竜伝。
こーあーだーこーだ言われてるのを聞くと、何か逆に
読みたくなってきたぞ!

とにかく、ログを読み切ってきます。(いつになることやら)

board2 - No.866

アルスラーン戦記読本について

投稿者:冒険風ライダー
2000年05月07日(日) 07時33分

 数日前に本屋に行ってみたところ、角川文庫からアルスラーン戦記読本が発売されており、ちょっと興味をもってその本を買ってまいりました。実は読本の中に収録されていたアルスラーン戦記外伝「東方巡歴」が目当てだったのですが(笑)。
 実は私、田中芳樹作品の中ではアルスラーン戦記とマヴァール年代記が一番好きでしてね。主人公達も敵役も、主張と行動原理が一貫しているという一点において、銀英伝も創竜伝もアルスラーン戦記やマヴァール年代記に遠く及ばないものですから。私が一番最初に作品に対して疑問を覚えたのも創竜伝の社会評論ではなく、銀英伝のヤンとラインハルトに見られた「主張と行動原理の乖離」だったくらいですし。まあ読む順番は銀英伝の方が早かったのですが。
 そして読んでみた読本の感想ですが、思わず「これ、本当に田中芳樹が書いたのか?」と言いたくなってしまったほどの正論を田中芳樹は主張していました。いくつか挙げてみましょう。


アルスラーン戦記読本 P25~P27(田中芳樹ロングインタビュー)
<――『銀河英雄伝説』の時には、帝国側と同名側との対立点がはっきりしていて、それを軸に話が進んでいましたが、『アルスラーン』においては、そういった対立点のようなものは意識されているのでしょうか。
田中  うーん、中世的な世界にそういうものを持ちこんでもしょうがないところがありますからね。しいて言えば、特に第一部のときには、ルシタニアの一神教正義というのがひとつのポイントになってるでしょうか。ルシタニア軍のモデルは、十字軍と、インカ帝国を滅ぼしたスペイン部隊で、もともとあれは完全な悪役だったはずなんです。ただ、その悪役をを内部で描いていくと、中間管理職の苦悩とか悲哀とかが出てきますんで(笑)、ぼくはやっぱりなかなか悪の権化というのは書けそうにない。
 ですから、そういった対立点があるとしたら、一神教正義の陥りやすい穴に気づいているか、いないか、というところでしょうね。複数の国が出てきて、それぞれの国にそれぞれの事情があって、端的に言えば、それぞれの国にとっての正義というのは、国境を少しでも押し出すということなんで、だからあまり普遍的な対立構図というのが出てくるような作品世界ではありませんね。わかりやすいたとえをすれば、日本の戦国時代で「上杉謙信と武田信玄はどっちが悪か」と言われても困る、そういうことです。
――『アルスラーン』でも、貧しい国の人が、少しでもいい暮らしをしようとがんばっているわけですからね。
田中  うん、そうです。ただ相手も取られちゃ困るわけで、だから「みんな仲良く手を取り合っていこうよ」ではどうしても解決できないところがあるはずなんですよね。ぼくはそこのところをわりと突き放して書いてるものだから。「すべての国が手を取り合って、というわけにはいかない、ということがわかりました」という手紙を読者からいただいた事もありますね。なかなかシビアな現実ではありますけど、理想は理想として現実を踏まえとかないと、どうしようもない。これはナルサスのセリフですが(笑)。
 世の中にはいくらでもあるわけです。食べ物があっても、公平に分けたら結局全員餓死してしまう。あるいは核戦争が起きて、自分たちは核シェルターに駆け込めたとして、外でドアをたたいている人をどうするかといった状況で、果たして仲良くすればみんな助かるのか、と。すくなくとも国の攻防を描いているときに、「全世界が手を取り合って……」というのはかえって無責任でしょう? それだったら亡びる国はないんですからね。
――それが宿命なんでしょうか。
田中  ほかの国を助けるにしても、できる範囲でしかない、共倒れになるわけにはいかないというのが、少なくとも国というものの現実でしょう。イヤな現実ですけどもね。国家というものは、ある意味で非常にエゴイスティックな利益共同体なんです。その中にいる人たちの利益を損なうわけにはいかないんですよ。だから最大限できることといったら、よその国にはなるべく迷惑をかけないくらいじゃないかなと(笑)。ぼくは少なくとも、「みんなが理解し合えば世界は平和だ」という考えから書いたわけではありませんから。>


アルスラーン戦記読本 P43~P44(あかほりさとるとの対談)
<あかほり: なんか歴史ってのは、細部をほじくってると、もう、おもしろくって、うれしくてたまらなくて。ただ自分があまりにも知らなさすぎて……今、もっともっといろいろなことを知りたいぞっていう欲求に、すごく凝り固まってるんですよね。
田中: ああ、そうなんだ……私も結局、それで書き始めたようなもんですけども。とにかく、「完全に勉強が済むまで書かないぞと思ったら、一生書けないぞ、これは」と思いましてね。
あかほり: そうなんですよねぇ。
田中: ですからもう、どっかで割り切って書くしかないのです。とにかく「ミスがないように」というのは大前提で、そのための努力はしますけども、「ミスをなくすことが究極の目的じゃない」と、開き直っているんですよ(笑)。実際の話、どんなに勉強して書いても、その時代、その国を専門で研究なさっている方から見ると、絶対におかしいところはあるんですよ。ミスだと言われたら、それはもう「はい、ごめんなさい」と謝るけど、でも、非常に生意気なんですが「ミスのひとつふたつで評価が左右されるような作品、書いてるつもりはない」と……(笑)。
あかほり: そうですよぉー。
田中: そういううぬぼれに逃げ込むわけです(笑)。ミスだけあげつらいますと、司馬遼太郎さんでも、池波正太郎さんでも、あることはあるんです。だけど、そういうミスがあるからといって、そこから小説の評価が変わるようなことはないはずなんですよね。>


 何だ、ちゃんと分かっているじゃありませんか(笑)。創竜伝や銀英伝で現実離れな超理想主義を振りまわした作品を書いたり、創竜伝9巻で塩野七生氏のミスを散々あげつらった上、それをもって日本人全体が増長しているなどというトンデモ社会評論を書いた作家と同一人物であるとは思えない主張ですね。
 しかしホントにこういう認識がちゃんとあるのであれば、もうすこし創竜伝の社会評論やストーリー描写がましなものになっても良いはずなのですが。

 そして前回のアルスラーン戦記のアノ不評だらけのあとがきを少しは反省でもしたのか、田中芳樹ロングインタビューの最後のほうで、また例によって5~6行程度の「遅筆による謝罪」を行っておりましたが、これも前回に比べればかなり誠意のあるものになっていました。

アルスラーン戦記読本 P32(田中芳樹ロングインタビュー)
<――では、再開を待ちわびていた読者に、メッセージをお願いします。
田中  思いもかけず、すごーく間があいてしまって、本当にもうしわけありませんでしたが、いろいろな条件が整って、ようやく再開することができました。ぼく自身、また一から始めるような気持ちでやっていきたいと思います。まあ、作者を応援していただかなくても、あえてかまいませんので(笑)、作品中のキャラクターたちに、「がんばれ、生き残れよ!」と声援を送っていただければと思います。
 いままで待ってくださった皆さん、ほんとにすいませんでした。そしてありがとうございました。>


 まあ前回のあとがきがあまりにもふざけたシロモノでしたから、読者の抗議が殺到して謝罪文を書き直さざるをえないハメになっただけなのかもしれませんけど、それでも前回に比べれば少しはマシな文章に仕上がっているのではないでしょうか。
 まあだからといって、10巻と次の11巻の間がまた遅筆で伸びまくったら、今度こそ田中芳樹はほとんど全てのファンから見捨てられる事になるでしょうけど。

 ところでこの本には上で引用したように、トンデモ作家同士による「夢の対談(笑)」と言える、田中芳樹とあかほりさとるの対談も収録されております。対談の具体的な内容といえば、あかほりさとるが田中芳樹を誉め倒し、それに合わせて田中芳樹が色々なウンチクをひけらかすというパターンで、中国ものや作品論などを語っていたというところでしょうか。できることならば、あかほりさとるがシナリオを書いていた「サクラ大戦」あたりが話題に上がってくれば、私としては面白かったのですが(笑)。
 他は簡単な作品の説明と、名前すら聞いた事がないような作家や漫画家による田中芳樹礼賛評論が続いているのですが、その中で思わず爆笑してしまったものがひとつありました。
和田慎二という漫画家の評論なのですが……。


アルスラーン戦記読本 P58~P59
<もっともその抜群のバランス感覚をもつ田中芳樹氏をして汚名たらしめるのは女性に対する描写の少なさである。『銀英伝』ですら女性キャラクターの名を十指折るのに下宿のおばさんまで加えねばならぬ始末。描写もきわめて……少ない。男性読者の声なき呪いの声は作者にとどいているのだろうか。
 ……届いているらしい。最近は女性を主人公にしたシリーズも始められているし、『アルスラーン戦記』においても第二部では女性キャラクターの活躍も著しい。どうやら作者も心を入れかえたようだ。喜ばしいことである。>


 全く、あんな下手な女性描写が田中芳樹の小説中にあることのどこが「喜ばしいこと」なのですかね。あのアルスラーン戦記10巻の、「薬師寺シリーズ」を思い出させる愚劣な女性描写は、アレだけでアルスラーン戦記10巻全体の作品評価を著しく下げてしまいかねないほどにひどいシロモノだったではありませんか。あの描写に遭遇するまではそこそこ高く評価していたのに(T_T)。
 そもそもこの漫画家、田中芳樹作品における女性描写の少なさを「田中芳樹の汚点」などと勝手に決めつけているようですが、作家にだって自分の得意分野と苦手分野というものがあって、田中芳樹の場合、その苦手分野がたまたま「女性描写」にあったというだけの事でしょう。そうであるのならば、作家としては得意分野を生かすことこそが重要であるはずですし、むしろ田中芳樹は女性描写など描かないほうが却って作品全体の評価を高めるのです。それこそ、この漫画家が「女性描写が少ない」として挙げている銀英伝こそがその好例でしょうに。
 「薬師寺シリーズ」などを読んでいると、田中芳樹が自らの趣向に反する女性描写を無理矢理に展開させられているような痛々しさすら感じてしまうのですけど、その程度の事すらも、この漫画家には分からないのですかね?
第一、 同じ本の中で他ならぬ田中芳樹自身がこう言っているのですけどね。

アルスラーン戦記読本 P31(田中芳樹ロングインタビュー)
<――ただ、今は「読者あっての作品」という考えで作られている作品もありますが。
田中  たとえば、プロの作家の方が、インターネットなんかを使って読者の意見を入れながら書く、ということをやってますよね。それについてどうこう言うつもりはもちろんないけど、「じゃあ作品についての最終的な責任はいったい誰がとるんだろう」ということはちょっと考えますね。それは逃げにつながるおそれもあるんじゃないかと。
――どちらにしても、読者を大切にすることと、読者の言う通りにすることとは、全く異なる次元の問題ですね。作家はあくまでもピッチャーであってほしいと思います。
田中  うん、そうですね。ぼくもそうありたいと思います。どうもコントロールが悪いんですけどもね(笑)。>


 これ、どう見ても和田慎二の評論と反対の事を主張しているとしか読めないのですけど、まさか和田慎二は田中芳樹に対して、田中芳樹の主張とは全く正反対の「大衆迎合小説」を書くことでも勧めているのでしょうか(笑)。
 礼賛評論を書くのはかまいませんけど、どうせ書くのであればもう少し田中芳樹を研究した上で書いたらどうなのですかね? この後に続く「中央アジア専攻の大学院生」が書いた「中世ペルシアという世界」という書評の方が余程マトモにできているではありませんか。書評でプロがアマチュアに負けてしまってどうする(笑)。

 まあこの漫画家のトンデモお笑い評論を除けば、他の作家達の評論はそれほどまでにひどくはないシロモノでしたので、アルスラーン戦記読本は田中芳樹読本の中ではそこそこに読めるシロモノではあるでしょう。
 アルスラーン戦記の世界について知りたいという人や、アルスラーン戦記外伝を読みたいという人であれば、買って損はしないものであると思いますね。

親記事No.866スレッドの返信投稿
board2 - No.867

いくらなんでも

投稿者:NNG
2000年05月09日(火) 16時59分

866で「ミスで評価が変わらないようなものを書いている」
と田中芳樹は言っていたようですが、今日なんとなく創竜伝の1巻を
読み直していたらすごいものを見つけました。
(過去ログにあったらごめんなさい)

P84下段。男の白刃は大気を断った。空気の分子さえ、
酸素原子と窒素原子に分断したかもしれないが、(以下略)

なんというか、いくらなんでも空気の分子はないと思います。
それが酸素原子と窒素原子に分断されると言うことは、
創竜伝の世界の空気は酸化窒素ということになってしまいます。

いや、逆にこのミスで田中芳樹は理系が苦手という評価が再確認
されるだけなので、ミスで評価が変わると言うことにはなりませんね。

それにしても1巻はまだ批評病が発病していなくて、98%程度は
創竜伝でした。実際に批評が何%占めているか計算したら
面白いかもしれません。面倒くさくてやる気が起きませんが。

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