- 親記事No.1005スレッドの返信投稿
- board2 - No.1063
Re: 反銀英伝 「大逆転! リップシュタット戦役」
- 投稿者:不沈戦艦
- 2000年06月22日(木) 15時56分
Merkatzさんは書きました
> おおう、こいつは面白い!
> ところで、こういうのっていかにも同人誌でありそうなんですが、どうなんでしょ?
>
> >タンネンベルク伯エーリッヒ
> >タンネンベルク伯ハインツ
>
> ひょっとしてエーリッヒはマンシュタイン、ハインツはグデーリアンからですか?
そりゃまあ、見ての通りですわ。そのへんから貰って来た方が、面白いでしょう?
- 親記事No.1032スレッドの返信投稿
- board2 - No.1064
Re: 恐れ入ります
- 投稿者:シリウス
- 2000年06月22日(木) 16時47分
管理人さんへ
削除失礼致します。
私の瑣末な質問に御返事戴き、有難う御座います。
「評論が必要か否か」という事に対しては、恥ずかしながら私には
分かりません。ただ、政治家などを論い愉しむ、というのは昔から
ありますよね。決して高尚なものとは言えませんし、正しいあり方
とも思えませんが。でも却ってそれが「娯楽」として成立してしまう
「場合」もあるのかな、と。元々「娯楽」って高尚なものばかりで
は無いって事は御理解頂けると思いますけど(こんな事を言うと、
それを肯定していると思われそうですが)。あと、これは私だけ
かも知れませんが、他人の意見を聞くのって楽しいんですよね。
それが「正しい」かどうかでは無く、「自分に無い考え方」である
ことが面白いんです。だから管理人さんを初め、此処に参加されて
いる「アンチ」の皆さんの「意見」も楽しめますし(若しかして、
攻撃的に反発してくる方も居るのではないでしょうか?)。
あ、今思ったのですが、こうやって意見交換が行われるという事も
「評論」の存在意義と言えるのでは(笑)
マスコミに権力がある、という事自体は私も否定するつもりは
ありません。ただその「影響力」の方に疑問がありまして。確かに
私の様な知識も教養も無い者は「好きな作家さんが言う事だから」と
無批判に受止めかねないかも知れませんが、世の中そんな連中
ばかりではありませんし(此処が良い例)。また私の様に無学モノ
でも、性格が捻くれていれば読んだまま受止めはしないかと。逆に
そう言い切ってしまうと、それは「大衆はオバカの集団」と言う事に
なってしまいます。そうなると「大衆」を先導する立場にある「政治
家」や「有識者」にも責任が行ってしまいかねませんし。私個人として
は「自分の事は自分の責任」を貫きたいと思っておりますので、他人
の「影響力」と言う物を「単純には」認めたく無いのです。それが
例え好きな作家さんの言葉だとしても。大体、作品中の主人公(格)
のキャラの言葉が、「そのまま」作家さんの言葉とも思えませんし。
でないと田中先生の作品の場合「アルスラーン」の立場が無くなって
しまう(笑)。どれほど開放的といっても「王制」を敷いている事に
変わりはありませんものね。
何だか纏まりが無くて済みません。今後はなかなか書き込みは
出来無いと思いますが(知識・教養不足の為)、読み手として楽し
ませて頂きたいと思います。これからも頑張って下さい。
長文・乱文、失礼致しました。
追伸
此処って「トンデモ本の世界」をヒントにされているのですか?
だとすると・・・
- 親記事No.1039スレッドの返信投稿
- board2 - No.1065
伝わりにくい!!
- 投稿者:伊武
- 2000年06月23日(金) 07時36分
優馬さん・モトラさん、ソフトで貴重な意見をありがとう。
いいたかったのはまさに「物事には様々な見方がある」ということ。
行動については田中氏の例でいうと批判するからには選挙に参加するといったあたりです。できないなら批評もするな(手広く・匿名で)という考えは変わりません。
P.Sについては事実は事実だから書いてます。良くない印象受けるもの???
以上で
-
- board2 - No.1066
はじめまして
- 投稿者:野良猫
- 2000年06月23日(金) 09時56分
田中芳樹のファンサイトを探していたら、なぜかここにたどり着いてしまいました。深いというか、濃いですねー。面白いです。
特に反銀英伝は最高です。オーベルシュタインとヤンが組むなんて、
聞いただけでもワクワクします。
個人的には、中学の頃に創竜伝から入って、銀英伝、アルスラーンと読んできたので、創竜伝がけなされてるのは悲しいです。「三匹が斬る」みたいな話で好きなんですが・・・。ただ、牛種とかの話を下手に
いれてまとまらなくなってしまった気はします。
あと、薬師寺涼子シリーズも案外好きです。ある意味田中さんの本性が見れた気がします。むっつりスケベというかなんというか(ヒドイ)。
個人的にこの人の思想や性格を批判する気はないですが、この遅筆ぶりはどうにかしてほしいです。創竜伝読み始めたころは、余と同い年だったのに今や、始を追い越してしまった・・・。一年に一つのシリーズで良いから、続刊を書いていったらずいぶんここでの評価も変わるのでは。
読みにくい文章失礼しました。それじゃ失礼します。
- 親記事No.1066スレッドの返信投稿
- board2 - No.1067
Re: はじめまして
- 投稿者:優馬
- 2000年06月23日(金) 16時45分
野良猫さま。
>創竜伝読み始めたころは、余と同い年だったのに今や、始を追い越し
>てしまった・・・。
おお。
読み始めっから「始と同い年」であったおぢさんには、なんと新鮮な表現!! そっかぁ、そうなんですね・・・(しみぢみ)
創竜伝って、もう少し「大人の鑑賞に耐える」社会時評をしてくれたら、ユニークな風刺文学(?)になっていたかも?と思いますよ。
スィフトの「ガリバー旅行記」に匹敵、というわけにはいかなくとも。
いっそ、開き直って「人類の悪を撃つ! 竜種水戸黄門物語」にしてしまえばいいのにね。小説構成(ストーリー)は破綻しているけど、キャラクターは愛されているわけだから、「寅さん」や「水戸黄門」みたいに世界漫遊して、悪代官を懲らしめて回ればいいんですよ。
で、ふと思うのは、始ってだいたい何歳なんでしょ?
私は、三十代前半のイメージで勝手に「竜堂家の食卓」とかを書いているのですが・・。
ちなみに
竜堂続 二十代後半
竜堂終 中学生
竜堂余 小学生 というイメージで解釈しています。
(鳥羽茉理は二十代後半)
本編で、ちゃんとした年齢設定等があっておりましたらご指摘ください。(前にも書きましたが、海外在住で本編テキストの入手が難しいもので・・。恐縮です。)
- 親記事No.1005スレッドの返信投稿
- board2 - No.1068
Re: 反銀英伝 「大逆転! リップシュタット戦役」(続々)
- 投稿者:不沈戦艦
- 2000年06月23日(金) 16時53分
更に続きます。
------------------------------------------------------------------------------
「む・・・そうか。卿としても権力は欲しいが、卿単独ではできない。わしの後ろ盾が必要、という事だな」
「左様でございます。侯爵閣下は帝国の覇権を握る事ができ、私は閣下のもとで軍の実権を握る。お互い悪い話ではありますまい。成功した暁には、ブラウンシュヴァイク公らは地団駄踏んで悔しがる事請け合いですが、どうする事もできませぬ。今更、あれ程嫌っているローエングラム侯陣営に接近する訳にもいきませぬからな。内心不満ではありましょうが、その内諦めて侯爵閣下の覇権に膝を屈することになりましょう。あるいは、多少はブラウンシュヴァイク公らの不満をなくす為、刃向かいできぬ程度の地位を与えてもよろしいかとは思いますしな。また、オーディンを制すれば、ローエングラム侯の姉、グリューネワルト伯爵夫人の身柄も拘束できる訳です。その場合、ローエングラム侯は、我らにまともに手出しをできる訳がありませぬ」
「そうか!金髪の孺子の姉がおったか!!」
「侯爵閣下もご承知の通り、ローエングラム侯のグリューネワルト伯爵夫人へのこだわりは、尋常ではありませぬ。実際、そのような事はありませぬが、姉弟にしてただならぬ関係なのでは、と邪推したくなる程でございます。おそらくは彼の命より大事な、姉の命を我らに握られて、冷静沈着なる判断などできよう筈もございますまい。伯爵夫人の身柄を確保したところで、ローエングラム侯の死命さえも、我らが決することができる、という次第です」
オーディンを制すれば、同時にグリューネワルト伯爵夫人の命も握る事ができる。その結果、ローエングラム侯が心中穏やかに過ごせる訳がない。相手を「焦り」の立場に追い込めば、それだけ有利に戦いを進められよう、というものだ。しかも、オーディンにリッテンハイム侯軍、ガイエスブルグ要塞にブラウンシュヴァイク公軍、と腹背の敵に対処せねばならないローエングラム侯がいかに「戦争の天才」と雖も、これは容易ならざる事態である事は間違いない。
「うむ、卿の案はまことに優れる点が多い。赤毛の孺子など、歯ごたえのない相手と戦うのは、いささか退屈だと思っておったところだ。卿の案を採用し、孺子どもに一泡吹かせてやることにしようか」
喜びを露わにしたリッテンハイム侯に対し、まるで表情には出さないものの、タンネンベルク伯は、内心では冷ややかな視線を侯に向けている。「この程度で操縦できるとは、何と安直なものよ」と、実は侯に対し、侮蔑に近い感情を持っているからだ。
そもそも、タンネンベルク伯は、「高貴なる者には、高貴なる責務が発生する。それを実行してこそ、支配階級たりうるのだ。それは決して、平民階級如きが実行しうるものではない」という思想の持ち主だ。「ノブレス・オブリッジ」を信条とし、それをそのまま実行してきたのである。最前線での死闘の連続、イゼルローン回廊近辺の惑星上での地上戦で、死にかかった事も一度や二度ではない。また、「航空戦力に対する感覚的な理解も必要。パイロットの課程も経験しておかなければ」と、当時准将の地位にある人間の戦闘艇操縦訓練志願に、唖然として「将官のパイロット候補生など、前例がない!」と言い募る航空担当者の反対を「私が前例だ、文句あるか!」と押し切って、強引にパイロット課程を受講したこともある。訓練終了後は「実戦に出ずして、何の意味がある」と、自ら戦闘艇ワルキューレを駆っての空戦も経験しているくらいだ。しかも、それも一度や二度ではなかった。最終的に撃墜4機、撃破2機、駆逐艦1隻撃沈を記録しているので、伯はパイロットとしてもそこそこ腕が立ったようである。地位と財産を背景に、安穏と華やかな宮廷生活のみに血道を上げてきた、リッテンハイム侯やブラウンシュヴァイク公とは「人種が違う」と言っても過言ではない。ローエングラム侯ラインハルトとも、意外に気が合うかも知れない面は、タンネンベルク伯にはあるのだ。
しかし、エーリッヒ・フォン・タンネンベルクと、ラインハルト・フォン・ローエングラムでは、決定的に違う面がある。「支配者には支配者としての責務がある」という点は、両者とも同じように考えているが、あくまで「国家の基盤である、貴族階級がそれを果たすべきだ。意識の低い平民階級などに、そこまでの国家護持の責任は負えないし、負わせられない」、というタンネンベルク伯。「出自が何であろうとも、実力ある者が支配者の地位に就くべき。血筋によって決定される階級制度など下らない。旧態依然たる貴族階級など打倒しても構わぬどころか、それが当然であり歴史の必然だ」、というローエングラム侯。この違いは決定的である。これはもちろん、両者の出自によるもの以外の何物でもあるまい。帝国最高級の名家に生まれ、臆病や惰弱を廃した質実剛健な教育方針にて、真っ直ぐに自分の存在意義を肯定して育った者と、明日の暮らしにも困るような下級貴族の家に生まれ、慈愛を与えてくれた姉を「皇帝」という帝国最大の権力者に奪われ、理不尽なまでに強大な権力に対する憎しみを、沸々と募らせて成長した者との違いであろう。個人的には意外に気が合うかも知れないが、決して相容れる事はない。それが、タンネンベルク伯とローエングラム侯の決定的な違いであり、差でもある。
タンネンベルク伯は、直ちに「オストマルク」を辞し、自らの旗艦「カール・フォン・クラウゼヴィッツ」に向かった。しかし、その前に高速戦艦「ダンツィヒ」に立ち寄り、アルベルト・フォン・シュタイナー少将を訪ねる。連絡艇が「ダンツィヒ」に到着し、タンネンベルク伯が姿を現すと、シュタイナー少将は敬礼して出迎えた。
----------------------------------------------------------
<以下続く?>
- 親記事No.1039スレッドの返信投稿
- board2 - No.1069
Re: 貴方さ・・・・
- 投稿者:不沈戦艦
- 2000年06月23日(金) 17時06分
伊武さんは書きました
>他人の正義を批判するひまがあるならあんたらも批判されることにビビらずに自分の思う正義を展開してみろ!!
貴方がここでやっていたのはなあに?そのまま返された場合、何か言反論できますかね?批判者に対して、「批判より行動しろ!」と、自分も批判で返していて、まるっきり目くそ鼻くそのレベル、と自覚してやっていますか。
>モトラさんはこう書いているけど、ホームページ上でハンドルネームつかって田中芳樹を批評するのが実践してることになるかい?
>私が言いたかったのは批評するなら行動もしろということ。実際それができる人は少ないけど、できないなら批評もするな。
そう言っている貴方は何なの?HP上でハンドルネーム使って、他人の批判をしてはいませんか?それとも、田中芳樹の批判は許さないけど、それ以外の人物に対してだったら構わないんでしょうか?
それと一つ言っておくと、ここの管理人氏は本名ですよ。わたしゃハンドル使っていますけど、「HP上でハンドル使って、他人の批判をしてはいけない」という意見に与するつもりはございませんので、自由にやらせていただいてますけど。
> 優馬さん・モトラさん、ソフトで貴重な意見をありがとう。
> いいたかったのはまさに「物事には様々な見方がある」ということ。
> 行動については田中氏の例でいうと批判するからには選挙に参加するといったあたりです。できないなら批評もするな(手広く・匿名で)という考えは変わりません。
> P.Sについては事実は事実だから書いてます。良くない印象受けるもの???
> 以上で
というより、貴方がやっているのは、単に自分の行為に甘いだけのダブスタです。「HP上で、他人の批判をハンドルを使ってやってはいけない。それより行動しろ!」と言いつつ、自分が批判した側と同じ事をやっているのですから、それは支離滅裂ってもんです。
-
- board2 - No.1071
「坂の上の雲」と「銀英伝」
- 投稿者:智司
- 2000年06月23日(金) 18時00分
はじめまして、智司(ともつかさ)といいます。
「ベスト…」に「坂の上の雲」と「銀英伝」に関して述べてあったので、少々追記を。
「坂の上の雲」の主人公は秋山好古・真之兄弟なのですが、ヤン・ウェンリーと類似点があるのです。秋山家は明治維新で没落した士族なので、兄弟は学校に行く金が無い。そこで無料で行ける陸軍士官学校(好古)・海軍兵学校(真之)へと進むのです。そして、どちらも軍人になりたくてなったわけではないのです。
にもかかわらず好古は、世界最強のロシアのコサック騎兵を破り、真之は、バルチック艦隊を破ったのです。
なんんとなくヤンの生い立ちと似ているような気がしませんか?
ちなみに旧陪臣(旧大名の家臣)の好古は、旧旗本のお嬢さんである多美と結婚しますが、関係は上官の娘といってもいいですよね?
それから真之の思考法は、戦略・戦術・戦史の様々な書物を読み、そこから原理を抽出するというものです。ヤンの思考法と似てますよね…
比べ読みするともっと類似点が出てくるかもしれませんが、この辺で。
- 親記事No.906スレッドの返信投稿
- board2 - No.1073
Re: Re1021/1024:民主主義国家における軍人の責務と亡命問題
- 投稿者:智司
- 2000年06月23日(金) 19時31分
横から突然すみません。智司といいます。
いや、参戦してみようかなと思ったので…
>冒険風ライダーさん
>民主主義国家におけるシビリアン・コントロールというものは、立法府・行政府・軍部の3つによる「相互牽制(3すくみ)」
これって、冒険風ライダーさんの個人的見解にすぎないですよ。政治学では、司法・立法・行政の三権分立によるというのが通説ですし、軍隊は行政に属します。つまり首相・大統領が、軍の最高指揮権を有するのです。さらに軍隊は、行政の有する権力の正当性確保のために有ります。いわゆる司法・立法に対するものではなく民衆に対する物理的強制力です。
すなわち軍隊は行政機関に過ぎないのであり、立法府たる議会を介して自らの要求を実現しようとするのは、行政と立法の癒着といえます。官僚が立案し議会がそれを制定する官僚政治とどこが違うのでしょうか?
したがって、
>その暴走しやすい行政府に対して、軍部が立法府を介して軍事的見地に立った意見を主張する事は、国家存続のためにも、ひいては健全な民主主義を守るためにも必要不可欠な事である
などというのは、最早、軍部が官僚に取って代わっただけの軍部政治ではないですか?
>議会が軍部の意見を採用するか、行政府の政策を支持するかは、結局のところ議会の判断に委ねられているのです。
現実の日本の政治において、エキスパートたる官僚を素人である政治家が押えられたでしょうか?
そもそも軍部の暴走を止めるのは、軍部が行政機関の一つにすぎないという事です。だからこそ首相・大統領のコントロールをうけるのです。
>アメリカなどは代表的な民主主義国家のひとつですが、あの国は政治的決断を下すスピードが非常に速いではないですか。これは行政府の権限が強いからです。
>「権力の弱い民主主義」なるシロモノの方が、却って強大な権力を行使できる独裁制を招来させる危険な体制
権限の強さではありませんよ。政治制度の違いです。大統領制と議院内閣制の違いについて勉強しましょう。大統領制と議院内閣制の行政府の権限を強さで比較する事はできません。もしできるとすれば、大統領の権限と内閣の権限の強さにすぎないですし、これは行政の一機関に過ぎないわけですから。民主主義国家の権限は、社会契約である憲法によって定まる、すなわち民衆が政府にどれだけ委任しようかといことによって決まります。
独裁政権の台頭もしかりです。なぜ、議院内閣制の後にしかファシズムは誕生しないのかという事ですね(民主主義国家の場合です)別に議院内閣制が権力の弱い民主主義だからでは有りません。議会が腐敗し支持する先を失った民衆が、一つの幻想を纏った人物を支持するがゆえに独裁者は生まれるのです。ルイ・ボナパルトもヒトラーも民主的に選ばれたのですよ。クーデターを起こしたわけでは有りません。権限の強弱なんか、関係ないのです。投票は自由意志でなされたのだから。
-
- board2 - No.1074
イゼルロ-ン要塞の怪
- 投稿者:そうま
- 2000年06月24日(土) 03時54分
はじめまして、そうまと申します、よろしく。
私が銀英伝を初めて読んだのは、中学生の時ですが、それ以来イゼルローン要塞攻略方法について疑問があります。
何故同盟軍は、要塞砲以上の威力を持つ砲艦を製造しなかったのでしょう?小説のなかでは、慣性の法則を無効化できるほどの技術力が連邦時代に完成しており、全長数十㌔のレールガンさえ作れるのでは?(別に現地製造をしてもよい。)陸上であれ、宇宙空間であれ、要塞の攻略に最も効果のあるのは要塞砲の射程外からの砲撃だと思うのですが?
- 親記事No.906スレッドの返信投稿
- board2 - No.1075
Re1061:亡命問題
- 投稿者:平松重之
- 2000年06月24日(土) 04時10分
冒険風ライダーさん
> 実は銀河帝国における「何十万単位」という死傷者の人口比率は、日本の人口に対する交通事故死亡者率よりも少ないんですよね。はっきり言って一万分の一以下の割合でしかありません。その程度の死傷率で帝国の人口基盤を揺るがすような事態はありえないのではないでしょうか。ましてや「たかが亡命者1000人を逃す」程度では……。
それでも長い目で見れば亡命者の数は数十万~数百万に達するわけですから、あまり軽視できないのでは?1000人以上の亡命が容易だという事になれば雪崩式に亡命者の数が増大してしまい、社会的な混乱を生む恐れがあるのではないでしょうか。
> しかも亡命志望者達は帝国政府の立場から見れば「叛逆者に荷担する連中」にしか見えないでしょうから、亡命者を捕らえたところでせいぜい「見せしめのために処刑する」とか「強制労働させる」ぐらいしか使い道がないでしょう。そうなると、捕らえるだけ労力の無駄でしかありません。
> さらに帝国の犯罪者に対する刑法体系は中国のような「九族皆殺し」の方式を採用していますから、ひとりの亡命者を捕らえると、その家族や親戚などまでまとめて刑罰(場合によっては処刑)を科さなければならなくなってしまいます。「人口保全」の観点から見ればこちらの方が却ってヤバイのでは?
刑罰を科すとすれば、亡命未遂犯自身は処刑される可能性が高いでしょうが、大逆罪でもない限り連座制で処刑されるという事はまずないのではないでしょうか。どんなに重くても市民権を剥奪されて農奴に落とされるというくらいなのでは?
ふと思ったのですが、帝国の平民階級の農業人口ってどのくらいの割合なのでしょうか?250億人もの人口を養う以上、かなり大きな割合を占めているのではないかと思われますが、土地に縛られているであろう彼らが土地を捨てて亡命しようと考えるとは、よくよくの事でしょうね。
> 前にも言いましたが、銀英伝世界における艦船は全長400~1000mにまで達していて、現実世界における豪華客船などよりもはるかに大きいものなのです。そのような巨大な艦船における定員がたったの100~200人程度でしかないというのは少しおかしくはありませんか? 今時カーフェリーだって300人と20台の自動車程度は搭載できるでしょう。このような事情からすると、銀英伝世界における艦船の収容限界人数は最低でも3000~6000前後はあるのではないでしょうか。それからいくと、1000人という数字は船の搭載量からしてもそれほど多い人数であるというわけでもないのですよ。
第十巻(トクマノベルズ)のP143にはシヴァ星域会戦のきっかけとなった遭遇戦でユリアン達が救出したニュー・センチュリー号の描写で「定員を超える900人以上の老若男女」というのがあります。これから考えれば、3000~6000という数字には無理があるのでは?それに船が大きいからといって船の収容人数がそれに正比例するとは限らないでしょう。
- 親記事No.1066スレッドの返信投稿
- board2 - No.1077
Re1067:創竜伝におけるキャラクター設定講座
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2000年06月24日(土) 09時12分
<本編で、ちゃんとした年齢設定等があっておりましたらご指摘ください。(前にも書きましたが、海外在住で本編テキストの入手が難しいもので・・。恐縮です。)>
それでは創竜伝における竜堂兄弟および鳥羽茉理のキャラクター設定について少し説明してみることに致しましょう。
まずは年齢と所属の設定ですが、
竜堂始 ―→ 23歳 共和学院元教師で無職(外伝では教師になっていることもある)
竜堂続 ―→ 19歳 共和学院大学部の文学部に所属(大学二年生)
竜堂終 ―→ 15歳 共和学院高等部所属(高校一年生)
竜堂余 ―→ 13歳 共和学院中等部所属(中学二年生)
鳥羽茉理 → 18歳 青蘭女子大学の大学一年生
また竜堂兄弟の誕生日は全員1月17日です。
同じ日に起こった阪神大震災が起こった後に出版された文庫本の座談会で、やたらとこの事をひけらかしていたのを私は覚えています(笑)。まあ確かに面白い偶然だったとは思いますけど。
さらに竜堂兄弟と鳥羽茉理には、相互の名前の呼び方にも特徴があり、これが創竜伝のキャラクター設定においても結構重要な要素となっております。
それらをまとめてみますと、
竜堂始
―→始:「俺」、目上の人間と会話する時は「私」
―→続:「続」
―→終:「終」
―→余:「余」
竜堂続
―→始:「兄さん」もしくは「始兄さん」
―→続:「ぼく」
―→終:「終くん」
―→余:「余くん」
竜堂終
―→始:「始兄貴」
―→続:「続兄貴」
―→終:「俺」
―→余:「余」
竜堂余
―→始:「始兄さん」
―→続:「続兄さん」
―→終:「終兄さん」
―→余:「ぼく」
竜堂兄弟全員 ―→ 鳥羽茉理:全て共通で「茉理ちゃん」
鳥羽茉理
―→始:「始さん」
―→続:「続さん」
―→終:「終くん」
―→余:「余くん」
―→自分:「わたし」
とこのようになっております。
しかし田中芳樹もここまで細かくキャラクター設定にこだわるのであれば、その熱意をもう少し他の部分に回してもらいたかったところなのですけど。やっているのがあんな破綻だらけの社会評論展開だけだというのでは、せっかくのキャラクター設定もおマヌケなものになってしまうでしょうに。
まあ創竜伝にそんなことを期待するのは無理というものですが(笑)。
優馬さんへ
この投稿が創竜伝における設定資料として少しでもお役に立てれば幸いです。
「竜堂家の食卓」シリーズの続編、とても楽しみにしております。頑張ってください。
- 親記事No.906スレッドの返信投稿
- board2 - No.1078
Re1073/1075:シビリアン・コントロールと亡命問題
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2000年06月24日(土) 15時37分
>智司さん
<これって、冒険風ライダーさんの個人的見解にすぎないですよ。政治学では、司法・立法・行政の三権分立によるというのが通説ですし、軍隊は行政に属します。つまり首相・大統領が、軍の最高指揮権を有するのです。さらに軍隊は、行政の有する権力の正当性確保のために有ります。いわゆる司法・立法に対するものではなく民衆に対する物理的強制力です。
すなわち軍隊は行政機関に過ぎないのであり、立法府たる議会を介して自らの要求を実現しようとするのは、行政と立法の癒着といえます。官僚が立案し議会がそれを制定する官僚政治とどこが違うのでしょうか?>
まず私が言及しているのが「三権分立」ではなく「シビリアン・コントロール下における国防運営」についてであるという事は分かっていただけてます? 行政の軍隊指揮に関する法の合法性を争うというのであればともかく、通常のシビリアン・コントロールの問題を論じるのに「司法」を持ち出す必要など全くないでしょう。
それに「軍隊が行政に属する」というのもはなはだ疑問と言わざるをえませんね。確かに法律上・憲法上で「軍隊が行政権に属する」と規定している国は多いですが、実際にはそれらの国でも「軍の特殊性」というものを認めており、軍部は政府や議会に対して軍事問題に関する助言を行う権限が認められているのです。現にアメリカやEU諸国における国防運営では、立法府や行政府の中において軍人が軍事専門家としての意見を述べ、立法と行政府もまたその意見を元に政策を決定したり修正したりしています。そしてそれこそが本当に健全な国防運営というものでしょう。これって間違っているのですか?
そもそも軍隊というものは基本的に行政法から独立した「軍法」によって律せられていますし、また「軍法会議」という独自の法廷まで持っています(日本の自衛隊は違いますが、こちらの方が異常なのです)。しかも軍隊における指揮・命令は、一般行政の集団運営と違って指揮官一人の決心による即刻命令の形で行わなければなりません。これを純粋な「行政機関の一部」というのは無理があるでしょう。軍部は行政府に対しても立法府に対しても、ある程度独自の地位を確保していると見るべきです。
シビリアン・コントロールについて論じたいのであれば、日本における誤解だらけの「文民統制の概念」などを振りまわすのではなく、諸外国(特にアメリカ・EU諸国)において行われている国防運営を基準にして考えてみたらいかがです? 私はそれを元にしてシビリアン・コントロールの問題を論じているのですけど。
<そもそも軍部の暴走を止めるのは、軍部が行政機関の一つにすぎないという事です。だからこそ首相・大統領のコントロールをうけるのです。>
私がいつシビリアン・コントロールにおいて行政権が軍部をコントロールする事自体を否定したというのでしょうか? それどころか、私はそれもまたシビリアン・コントロールにおける重要な一要素であると主張していたはずなのですけど。
なぜ軍人が立法府に対して軍事専門家としての意見を述べ、行政府の政策を是正するように働きかけなければならないかというと、ただひたすら行政府に対する抑圧ばかり受け続け、行政府の不当な意見にまで黙って従わなければならないとなると、軍人の意見が全く反映されない歪んだ国防運営しかできなくなってしまい、ひいては国家の命運まで左右してしまう上、そのような環境に耐えかねた軍部が行政府と立法府に対する実力行使を行い、却って政治的に暴走してしまう可能性が高くなってしまうからです。銀英伝における同盟末期の軍部や日本の自衛隊などは、まさにそのような歪んだ「文民統制の概念」によって運営されてしまっている最悪の典型例でしょう。
政治運営というものは「ただ抑圧すればよい」というものではないのです。その辺りがお分かりになりませんか?
<権限の強さではありませんよ。政治制度の違いです。大統領制と議院内閣制の違いについて勉強しましょう。大統領制と議院内閣制の行政府の権限を強さで比較する事はできません。もしできるとすれば、大統領の権限と内閣の権限の強さにすぎないですし、これは行政の一機関に過ぎないわけですから。民主主義国家の権限は、社会契約である憲法によって定まる、すなわち民衆が政府にどれだけ委任しようかといことによって決まります。
独裁政権の台頭もしかりです。なぜ、議院内閣制の後にしかファシズムは誕生しないのかという事ですね(民主主義国家の場合です)別に議院内閣制が権力の弱い民主主義だからでは有りません。議会が腐敗し支持する先を失った民衆が、一つの幻想を纏った人物を支持するがゆえに独裁者は生まれるのです。ルイ・ボナパルトもヒトラーも民主的に選ばれたのですよ。クーデターを起こしたわけでは有りません。権限の強弱なんか、関係ないのです。投票は自由意志でなされたのだから。>
何か変な「切り取り引用」をやって反論していますね。あの文言は「民主制は独裁と違いどんなことでも変えるためには時間がかかるもの」という主張に対して、アメリカの例をとって反論しただけのものだったのですけど。第一「アメリカでは行政府の権限(大統領権限)が強い」というのは完全に事実でしょう。
それにこのスレッドのNo.998でも言及しましたけど、ヒトラーやナポレオンが国民の圧倒的支持によって独裁権力を掌握した最大の理由は、当時のドイツやフランスにおける国内外の政情不安(対外戦争や世界恐慌など)に、時の政府の権限が弱かったがためにロクに対応する事ができず、それにウンザリした国民が「自分の生活のために」強大な権限を持って事態に対処してくれる独裁者を求めたことにあるのです。私はそういう意味で「民主主義国家における行政府の権限が弱いのは却って逆効果」と主張していたのですけど。
それから「議会の腐敗」というのは一体何ですか? 定義が曖昧なままに文言だけを振りまわされても全然理解できないのですけど、もしかして「政治家が汚職にふけっていた」という意味なのでしょうか? もしそういう意味で言っているのであるならば、そんなものは「議会の腐敗」でも何でもない、とだけは明言しておきます。
それとひとつ問いたいのですが、あなたはシビリアン・コントロール下において行政府自体が暴走してしまう可能性というものについて考えてみた事がありますか? 実は軍隊が暴走する事などよりも、こちらの方がはるかに恐ろしい事なのですけど。
>平松さん
<それでも長い目で見れば亡命者の数は数十万~数百万に達するわけですから、あまり軽視できないのでは?1000人以上の亡命が容易だという事になれば雪崩式に亡命者の数が増大してしまい、社会的な混乱を生む恐れがあるのではないでしょうか。>
私に言わせれば、数十万~数百万の亡命者による人口喪失にしたところで、帝国政府は何ら痛痒を感じなかったと思いますね。彼らは平民階級を蔑視していましたし、貴族階級のためにはいくら死んでもかまわないとすら思っていたのですから。第一、帝国はダゴン星域会戦直後から10年前後における大量亡命を経験していますから、それに比べれば大した事はないと思っているのではないですか?
それに「一度に1000人」というのは平民の感覚からしても相当に少ないですよ。何度も言うように帝国の人口は250億、その中での1000人というのはとんでもなく少ない確率です。一回の密航における中国人密航者の人数と感覚的には同じなのではないでしょうか。
<刑罰を科すとすれば、亡命未遂犯自身は処刑される可能性が高いでしょうが、大逆罪でもない限り連座制で処刑されるという事はまずないのではないでしょうか。どんなに重くても市民権を剥奪されて農奴に落とされるというくらいなのでは?>
人口保全という観点から見れば、農奴階級に落としたら終わりではないですか。農奴階級なんて、帝国政府や貴族階級は平民階級以上に死んでもかまわないと考えているのですから。強制労働させた挙句、使い捨てていくのがオチだと思いますけど。
<ふと思ったのですが、帝国の平民階級の農業人口ってどのくらいの割合なのでしょうか?250億人もの人口を養う以上、かなり大きな割合を占めているのではないかと思われますが、土地に縛られているであろう彼らが土地を捨てて亡命しようと考えるとは、よくよくの事でしょうね。>
惑星単位で大規模な機械化農業を行っているのではないですか? 銀英伝1巻154ページにそんな記述がありましたけど。
そこでは「水のある惑星から大量の水(20京トン)を8つの乾燥惑星に運んで50億人分の食糧を増産する」という計画について書かれています。農業生産については農業資本が積極的に関わっていた可能性が高いですね。
<第十巻(トクマノベルズ)のP143にはシヴァ星域会戦のきっかけとなった遭遇戦でユリアン達が救出したニュー・センチュリー号の描写で「定員を超える900人以上の老若男女」というのがあります。これから考えれば、3000~6000という数字には無理があるのでは?それに船が大きいからといって船の収容人数がそれに正比例するとは限らないでしょう。>
私が言っているのは「定員」ではなく「収容限界人数」のことです。「収容限界人数」よりも「定員」というものは少なく定められるものです。「新世紀(ニュー・センチュリー)号」もまた「収容限界人数」は「定員」よりもまだ上の方にあったからこそ、900人以上の人数を搭載できたのでしょう。
それに銀英伝世界においては1000万トンもの貨物を輸送できる輸送艦が存在しますし(銀英伝1巻 P190)、それから計算すれば、一般的な商船をどれだけ小さく換算してみたところで、最低50万トン程度の輸送能力はあると見るべきでしょう。またそれだけの輸送能力がなければ、銀英伝世界ではまともな通商すらできなくなるのではないかと思います。何しろ相手は全宇宙人口400億の世界なのですから。
それだけの輸送能力があるのであれば、ちょっと貨物スペースを割いてしまえば、1000人程度の人数を隠蔽するための部屋など簡単に作れます。また艦船自体も非常に大きいですから、その秘密部屋を隠すための方法だっていくらでもあるでしょう。
したがって、船に1000人程度を搭載する事自体はそれほど難しくはないと考えて良いのではないでしょうか。
- 親記事No.1074スレッドの返信投稿
- board2 - No.1081
Re: おそらく
- 投稿者:不沈戦艦
- 2000年06月24日(土) 16時42分
そうまさんは書きました
> はじめまして、そうまと申します、よろしく。
> 私が銀英伝を初めて読んだのは、中学生の時ですが、それ以来イゼルローン要塞攻略方法について疑問があります。
> 何故同盟軍は、要塞砲以上の威力を持つ砲艦を製造しなかったのでしょう?小説のなかでは、慣性の法則を無効化できるほどの技術力が連邦時代に完成しており、全長数十㌔のレールガンさえ作れるのでは?(別に現地製造をしてもよい。)陸上であれ、宇宙空間であれ、要塞の攻略に最も効果のあるのは要塞砲の射程外からの砲撃だと思うのですが?
大口径砲を設置するのには、ベースにイゼルローンのような要塞が必要、という事ではないでしょうか。ガイエルブルグ要塞相手の「要塞対要塞」の戦いがありましたけど、ガイエスブルグはイゼルローンより小さく、ガイエスブルグの主砲「ガイエスハーケン」は、イゼルローンの「トールハンマー」より威力がやや小さい、という設定だった筈です。つまり、「要塞級のベースがないと、一撃で1000隻単位を消滅させられる大口径エネルギー砲の設置は出来ない」って事だと思いますわ。同盟がそういう事をしようと思ったら、イゼルローンに匹敵する可動要塞を作らなければならない訳で、それはガイエスブルグで初めて実用化されたような技術が必要だった訳ですから、思いついても技術的に不可能だった、という事ではないかと。それに、同盟の方は、そういう「要塞」を作る思想がないみたいですしね。強大さを誇るハードウェアは「アルテミスの首飾り」だけで。国内に他に要塞(ガイエスブルグ・ガルミッシュなど)を持っている帝国とは違うのでしょう。
「カール」だったか「ドーラ」をセヴァストポリ要塞に撃ち込んだドイツ軍か、旅順要塞攻略に、東京湾沿岸防御用の28センチ榴弾砲を使用した日本軍を想定してのご意見だとは思いますが、「トールハンマー」の如き常識外の巨砲は、発射機構が巨大になり過ぎで、簡単に移動できるようなものではない、という結論で多分いいと思いますけどどうでしょうか。