2代目掲示板過去ログ

mixiチェック

投稿ログ71 (No.1154 - No.1172)

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1154

Re: 宗教嫌いなんでしょうね

投稿者:Merkatz
2000年07月12日(水) 00時01分

> それこそ聖書級大崩壊でも起きない限り無理そうですが、そりゃ銀英伝じゃないしなぁ…
>

一応、原作第6巻に13日間戦争の後、群小の教団国家が生き残った人々を肉体的・精神的に疲労させたためとありますが、これだけでは確かに弱すぎますね。
「結局のところ、神も降臨せず、救世主も出現せず、人々は自分たちのエネルギーによって世界を滅亡の淵からかろうじて引きずりあげたのだった」(P.14)
とありますから、ハルマゲドンの後に約束されたミレニアムが訪れなかったため、宗教(キリスト教?)の権威が失墜したと言いたいんでしょう。
でも仮に聖書の預言が実現しなかったからといって、それだけで宗教の権威が失墜するでしょうか?
カルトならともかく、既存の宗教はいわば社会道徳と相当部分一体となっている。
信仰とは別の意味で社会の一部を成しているのに、そんなに簡単に崩壊するでしょうか?
宗教無き人類が何をもって道徳観を作り上げたのか、大変興味深いところですが、そこには触れられていませんし。
己の力のみが頼りの世界って、歯止めが利かなくなったときが怖いと思いますけど。

board2 - No.1155

面白い趣向のHPですね

投稿者:らお
2000年07月12日(水) 02時20分

初めまして、友人から紹介されまして見学にきました。
田中芳樹は「銀英伝」しかよんでませんが、ログ見てると彼は
色々な活動してるんだなぁと言うことが実感できますね。

基本的にHP入り口の1~10.の部分に関して読ましてもら
った感じから最近全く売れなくなった論壇本?の主張方式がこ
こあたりに引っ越してきてる感じを受けて失笑..
ただし、ねたがねただけに心が熱くなる部分がありますのでそ
の部分に非常に感謝します。
ちなみに..たくさんの失敗の中にも1つ大きく可能性を見いだせ
る人なのか、その可能性もない人なのか..どちらの人が好きかと
いえば私は前者です。

最後に論ネタ
民主主義は今の形では論理的に破綻した構造になっているというのは
西洋の知識人には常識で、その問題点の解決方法は常に論議されてます。
日本にいて、何々方式(主義)と言う物は常にどういう欠陥があって
どういう事を気をつけないといけないのかの論議してる所って少ないですよね..

その点、ここのログは興味津々..読ませてもらい。
色々勉強したいと思います。

親記事No.1140スレッドの返信投稿
board2 - No.1156

礼儀の問題なのでしょう

投稿者:北村 賢志
2000年07月12日(水) 03時25分

速水さんが言われているのは、法律ではなく礼儀の話なのでしょう。
普通の人だったらやはり何十年も前のつらい記憶と共に、自分の名前や死んだ戦友が勝手にフィクションに使われたら、いい気はしないでしょう。
勿論、山本五十六や東条英機のような(また野球選手や政治家のような)有名人であるなら、必要さえあれば「史実を元にしたフィクション」に出すのはかまわないと思います。
それは言ってみれば「有名税」です。
しかしストーリー上、特に必要があるわけでもないのに(一部隊の指揮官レベルでは全くの架空の人物を出しても問題はないでしょう)、ごく一部の人しか知らないような、実在する、しかもいまだ存命中の人物を出してくるのには疑問を感じます。
確かに法的な責任を追及するのは無理でしょうが、私個人としては少々礼を失する行為かと思います。

親記事No.1140スレッドの返信投稿
board2 - No.1157

「歴史を題材にしたフィクション」の難しさ

投稿者:小村損三郎
2000年07月12日(水) 13時44分

> 勿論、山本五十六や東条英機のような(また野球選手や政治家のような)有名人であるなら、必要さえあれば「史実を元にしたフィクション」に出すのはかまわないと思います。
> それは言ってみれば「有名税」です。

こういった件では架空戦記に限らず「歴史を題材にしたフィクション」そのものの難しさが問題になってくるでしょうね。
「所詮つくりもの」というなら全ての小説や映画がそうですから。
どこまでが許容されるのか、という絶対に明確な線引きのできない議論になってしまう。
私自身はっきりとした結論は出せません・・・。

例えば、速水さんが挙げた野中五郎さんの実兄の野中四郎大尉が荒俣宏の『帝都物語』に登場しますが、これもやっぱりダメなのかなあ、となると疑問です。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんがこの作品はオカルト的な設定に基づく小説で、野中大尉ら226事件の首謀者達は魔人・加藤保憲の陰謀に躍らされて事件を起こす、というストーリーです。
大まかな行動は史実通りですから架空戦記とは一概に比べられませんが、ご本人や関係者から見れば噴飯ものの設定である点は変わらないでしょう。

いつの時代であっても(どれだけ時間が経っても)基本的には問題の本質に変わりありません。
いくつかの作品の例を挙げると、現在再放送中の大河ドラマ『武田信玄』の本放送時に信玄の正室・三条夫人の菩提寺から
「ドラマでの描かれ方があまりに酷い」
とクレームがついたり(新田次郎の原作はもっと酷いんだけど)、
『真田太平記』の連載時、池波正太郎の所に樋口角兵衛(真田兄弟の義弟。粗暴なキャラ)の子孫と名乗る女性から電話がかかってきて
「うちの先祖はあんな人じゃありません!」
と抗議されたり等等。
ノンフィクションなので比較の対象にはならないでしょうが、阿川弘之氏が『山本五十六』で、夫婦関係や愛人に関する事柄等をあまりにも赤裸々に描いてしまった為遺族から名誉毀損で訴えられた、ということもありました。(現在入手可能な版ではこの辺の記述が大幅に削除されていたと思う)
ケースとしては柳美里氏の場合に近いのかな?

やはりどんなジャンルであれ歴史を題材にした作品では必ずついて回る問題なんですよね。


ただ、架空戦記の場合は
「実在の人物が実際と大幅に異なる行動を取らされ、その結果も史実とかけ離れたものとなる」という点が最大の問題で、
「現実に行われた行為に対する解釈や肉付け」で構成される歴史小説とは根本的に異質なものだということです。
これについてはどこまで許容されるのか、これまた私にも明確な解答はありません。

もっとも、進藤三郎氏の場合のようにご本人が健在でいらした場合はしかるべき配慮があって当然ではあるでしょう。(北村さんがおっしゃる通り礼儀の問題です。)
いくらカッコ良く描かれていてもそれが本当にご本人の意に添うとは限りません。
横山信義氏が西沢広義は活躍させるのに坂井三郎氏は殆ど登場させないのもその辺の配慮なのかも。
まあ、坂井氏をボンボン出しちゃってる架空戦記もあるし、じゃあ故人なら好き勝手に動かしていいのか、って問題もありますが。

なんか支離滅裂な、とりとめのない書き込みになっちゃったな。
つまり自分でもよく分からん、ってことです(^^;;)。

> しかしストーリー上、特に必要があるわけでもないのに(一部隊の指揮官レベルでは全くの架空の人物を出しても問題はないでしょう)、ごく一部の人しか知らないような、実在する、しかもいまだ存命中の人物を出してくるのには疑問を感じます。
> 確かに法的な責任を追及するのは無理でしょうが、私個人としては少々礼を失する行為かと思います。

ちなみに『レッドサン』の野中五郎さんの件ですが、組織図か何かに名前が出ていただけで本編には登場してなかったと思います。
あの作品で実際に戦ってるのは佐藤氏の友人達です(笑)。

親記事No.1144スレッドの返信投稿
board2 - No.1158

Re: 創竜伝12巻

投稿者:小村損三郎
2000年07月12日(水) 13時47分

末次紀子さんは書きました
> 創竜伝12巻が8月発売予定だそうです!うーん、実に2年半以上ぶりですね。

当初の予定よりちょっと遅れたようです。
「神の国」ネタを書き加えてたのかな?(笑)

親記事No.1144スレッドの返信投稿
board2 - No.1159

Re: 創竜伝12巻

投稿者:モトラ
2000年07月12日(水) 14時32分

いよいよ、「ゴーガニズム暴言 聖戦論」の登場か!? ワクワク

親記事No.1140スレッドの返信投稿
board2 - No.1160

Re: そうですね

投稿者:不沈戦艦
2000年07月12日(水) 15時24分

「礼儀」の問題としては、北村さんや小村さんが言われる通りでしょう。速水さんの、そういう意味の「現状を憂慮」する姿勢に文句がある訳ではありません。線引きをどうするべきなのか?は結構難しい話だと思いますし、速水さんのような見解があっても、それが悪いとは思いません。

 しかし、今回は「裁判に訴えれば進藤氏が勝つ」と、ケースとしては類似とは言えない柳美里氏の件を持ち出して(結論も間違い)、アジ演説みたいな事を始めていましたので、ちょっと釘を刺しておくべきだな、ときついことを書いた次第です。それに、架空戦記の問題は、架空戦記板でやったらいいと思いますし。田中芳樹とは無関係ですから。何しろ、「創竜伝」に出てくるのは、「仮名」ばかりですからね。「誰」と解るような記述でも。「四人姉妹」もミューロンがメロンだとか、マリガンがモルガンだとか、知ってりゃ何のことはすぐ解りますけど。

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1161

Re: 反銀英伝 「大逆転! リップシュタット戦役」(16)

投稿者:不沈戦艦
2000年07月12日(水) 15時27分

更に続き。


------------------------------------------------------------------------------

 それでも自らオーディンへ向かう、とおっしゃられるのか」


「・・・・・・・・」

「ミッターマイヤー提督と、キルヒアイス提督にお任せになるべきです。それとも、二人が信用できませぬのか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・そういうことではない。判った、卿の言う通りにしよう・・・・・・」

 貴族連合軍との決戦を求めて出撃してきたのに、ラインハルトが「姉を救う為」にオーディンへ戻ってしまえば、麾下の将兵たちが「なんだ、ローエングラム侯は、姉がなにより大事なのか。やはり『スカートの中の大将』ではないか」と、ラインハルトの「シスターコンプレックス」ぶりを嘲笑するようになってしまうだろう。この場合、「オーディンを貴族連合軍に押さえられたら・・・」という理よりは、「姉の為にあたふたとオーディンへ戻る金髪の孺子」というイメージの方が、遙かに説得力を持つ。ラインハルトは、激情を辛うじて抑制し、参謀長の進言を受け入れた。

「では、ミッターマイヤー提督をここへ呼びますか?」

 オーベルシュタインが再度同じ問いを発する。

「いや、一刻を争う要件だ。通信のみでよい。ミッターマイヤー提督の『人狼(ベイオウルフ)』につないでくれ」

 直ちに通信回線が開かれ、「人狼(ベイオウルフ)」のミッターマイヤー提督が画面に出る。

「お呼びでしょうか?ローエングラム侯」

「卿に大至急やってもらいたいことがある。キルヒアイスから連絡があったのだが、大貴族どもの一員、タンネンベルク伯爵率いる艦隊が、キフォイザー星域からオーディンへ急行している。卿はこれより先にオーディンへ到達し、貴族連合軍のオーディン制圧を阻止せよ」

 ラインハルトの命令に、ミッターマイヤーは一瞬息を呑む。「タンネンベルク伯爵」の名前には、それだけのものがあるのだ。

「タンネンベルク伯爵、エーリッヒ・フォン・タンネンベルク提督ですか・・・・」

「どうした?卿は何か奴と過去の経緯でもあるのか?」

 言葉に詰まったミッターマイヤーに、ラインハルトが問いを発する。

「いえ、直接の関わりはありませんでしたが、タンネンベルク准将、そして少将の戦いは、目の当たりにしたことがございます。あの男は甘く見ない方がいい、と深く肝に銘じた次第です」

----------------------------------------------------------


<以下続く?>

親記事No.1140スレッドの返信投稿
board2 - No.1162

Re: 野中五郎氏は

投稿者:不沈戦艦
2000年07月12日(水) 15時34分

小村損三郎さんは書きました

> ちなみに『レッドサン』の野中五郎さんの件ですが、組織図か何かに名前が出ていただけで本編には登場してなかったと思います。
> あの作品で実際に戦ってるのは佐藤氏の友人達です(笑)。
>


 むしろ、野中五郎氏をよく出すのは、横山信義の方ですね。「修羅の波濤」シリーズで出てきます。一式陸攻が撃墜されて、米軍の捕虜になってしまう、って話になっていますけど。「修羅の波濤 外伝」では、「ホットドッグ俘虜記」なんてタイトルで、 米本土の捕虜収容所で、「生きて虜囚の辱めを受けず」と思い詰めている、新入りの捕虜を諭す役をやらされていたりしますけど。続編の「修羅の戦野」でも、講和が成立して野中氏ら捕虜が日本軍に復帰し、米国製B24を駆って、満州に侵攻してきたソ連軍を攻撃する、なんて話を好きに作ってますわ。

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1163

まあ、宗教軽視は田中氏だけではないのですけれど

投稿者:本ページ管理人
2000年07月13日(木) 15時15分

> 一応、原作第6巻に13日間戦争の後、群小の教団国家が生き残った人々を肉体的・精神的に疲労させたためとありますが、これだけでは確かに弱すぎますね。
> 「結局のところ、神も降臨せず、救世主も出現せず、人々は自分たちのエネルギーによって世界を滅亡の淵からかろうじて引きずりあげたのだった」(P.14)
> とありますから、ハルマゲドンの後に約束されたミレニアムが訪れなかったため、宗教(キリスト教?)の権威が失墜したと言いたいんでしょう。
> でも仮に聖書の預言が実現しなかったからといって、それだけで宗教の権威が失墜するでしょうか?

 この程度で転向するのなら、セム系宗教三兄弟の長男ユダヤ教なんかとっくに無くなってますよ。ユダヤ教から転向して。
 だいたい、ハルマゲドンなんて、「もうすぐ来る」と聖書で言っておいて、その「もうすぐ」が2000年積み重なったものがキリスト教なんですから。

 宗教の影響力を軽視(俗語で言えば「ナメている」)しているのは、何も田中氏だけではなく、日本人に多く見られる傾向ですね。
 唯物論のリベラルや左派だけでなく、保守や右派にも見られる傾向です。
 この間の「神の国」発言も、宗教への畏れというよりは、宗教を飼い慣らして道徳に使おうという計算が感じられますね。

親記事No.1140スレッドの返信投稿
board2 - No.1164

一応このサイトとして言えば

投稿者:本ページ管理人
2000年07月13日(木) 15時46分

北村 賢志さん
> しかしストーリー上、特に必要があるわけでもないのに(一部隊の指揮官レベルでは全くの架空の人物を出しても問題はないでしょう)、ごく一部の人しか知らないような、実在する、しかもいまだ存命中の人物を出してくるのには疑問を感じます。
>不沈戦艦さん
>何しろ、「創竜伝」に出てくるのは、「仮名」ばかりですからね

 確かに、田中芳樹関係とはほとんど関係のない話題でした。
 田中芳樹関係にも問題があるとすれば、ストーリー上の必然性でしょうね。逆に必然性がなければ匿名だろうと問題だと思います。

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1165

「未来社会」を書くときに邪魔なのか?

投稿者:新Q太郎
2000年07月13日(木) 18時27分

銀英伝における宗教の書き方(滅び方)が一面的というのはその通りですが、結局「未来社会」をSFで描写する時、「今の宗教はほろびた」とすると創りやすいのでしょう。
「ドラえもん」や「21エモン」だってそうだし(笑)。

銀英伝や灼熱の竜騎兵だと「民族問題」ってないじゃないですか。
これって「善政だろうと悪政だろうと、人々は異民族支配には反発する」という歴史の一面を、民主―専制のシュミレーション時は入れたくないがゆえに『混血が進んだ』ということにして捨てたのだと思います。
(既成)宗教、政治思想に対しても、田中氏の根本はそうなのだと思うのですが、しかし「滅びた理由」に説得力がないのも確か(笑)。ここをさらにもっともらしい理由付けすればさらに良かったと思います。

ここで、詳しい人にアシモフ、ハインラインなどの未来世界における宗教の扱いと比較してもらえるとありがたい。



> > 一応、原作第6巻に13日間戦争の後、群小の教団国家が生き残った人々を肉体的・精神的に疲労させたためとありますが、これだけでは確かに弱すぎますね。
> > 「結局のところ、神も降臨せず、救世主も出現せず、人々は自分たちのエネルギーによって世界を滅亡の淵からかろうじて引きずりあげたのだった」(P.14)
> > とありますから、ハルマゲドンの後に約束されたミレニアムが訪れなかったため、宗教(キリスト教?)の権威が失墜したと言いたいんでしょう。
> > でも仮に聖書の預言が実現しなかったからといって、それだけで宗教の権威が失墜するでしょうか?
>
>  この程度で転向するのなら、セム系宗教三兄弟の長男ユダヤ教なんかとっくに無くなってますよ。ユダヤ教から転向して。
>  だいたい、ハルマゲドンなんて、「もうすぐ来る」と聖書で言っておいて、その「もうすぐ」が2000年積み重なったものがキリスト教なんですから。
>
>  宗教の影響力を軽視(俗語で言えば「ナメている」)しているのは、何も田中氏だけではなく、日本人に多く見られる傾向ですね。
>  唯物論のリベラルや左派だけでなく、保守や右派にも見られる傾向です。
>  この間の「神の国」発言も、宗教への畏れというよりは、宗教を飼い慣らして道徳に使おうという計算が感じられますね。
>
>

親記事No.1140スレッドの返信投稿
board2 - No.1166

Re:1162その他

投稿者:速水右近
2000年07月14日(金) 08時39分

不沈戦艦さんは書きました
> 小村損三郎さんは書きました
>
> > ちなみに『レッドサン』の野中五郎さんの件ですが、組織図か何かに名前が出ていただけで本編には登場してなかったと思います。
> > あの作品で実際に戦ってるのは佐藤氏の友人達です(笑)。
> >
>  むしろ、野中五郎氏をよく出すのは、横山信義の方です。

寝ると言いながら、「復活」しました。
管理人さん、不沈戦艦さん、小村損三郎さん、そして北村さん。貴重なご意見、ご感想、有難うございました。

しかし知人であれ、パイロットが死ぬというのは、かなり精神にくるものですね。
この一週間は、「生きていることがいかに残酷か」を、知らされましたよ。おまけに事故当日、続報を聞こうとしていたら、深夜映画でやってたのが『アイアン・イーグル』だったからなぁ……。

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1167

Re.1052など 銀英伝新キャラ

投稿者:速水右近
2000年07月14日(金) 09時27分

北村氏の書き込みを見て、少々腹が立った。
「畜生、面白いじゃないか!」
こちらも同業として、負けずに考えましたが……。

ラインハルトの戦術の師匠。そして軍人として、また一人の男性として憧れた人物って、どうでしょう? こういうキャラがいると、ラインハルトの人間的魅力も出るのでは……。

・年齢は、五十代。メルカッツと同じか、やや下。子供はいず、妻と二人暮し。
・有能だが、華々しい活躍には恵まれなかった。その理由は、彼の直言癖と、士官学校卒ではない(一般大学)ため。
 辺境警備や各種学校の教官を歴任する。戦術などは、きわめてオーソドックス。
・軍大学教授時代、幼年学校に入学したばかりのラインハルトの家庭教師を押し付けられる。はじめはただ任務の一環と考えていたが、やがて彼の聡明さに気がつく。
・厳しくラインハルトをしごきつつも、家庭的な温かさを知らなかった彼を何度も自宅に招く。その「よき夫」ぶりを見て、ラインハルトも、「この人のようになりたい」と、憧れる。
・しかし二人の関係は、一度破局を迎える。思春期のラインハルトは、部分的にもう教授を超えていたのだ。また教授も、ラインハルトの独創性に驚愕つつも、「普通の戦術に戻さなければ……」と考える。その姿勢に、ラインハルトも反発。
 二人の師弟関係は、教授の転勤によって、終焉を告げた。
・だが辺境にいた彼は、ラインハルトを見捨てたわけではなかった。常に彼の動きに気を止め、誹謗する人間をいさめた(ヤンに対するビュコックに相当)。
 またラインハルトもそれを知っており、「いずれ恩返しをせねば」と考えている。
・やがて軍中枢を握ったラインハルトは、師匠を中央へと復帰させる。自分が打って出るために、後方を固める必要があったためだ。
彼は師に、補給・教育部門を統括する総監を命じたのである……。

・アニメ版の声。個人的には八奈見乗児氏を押したいが、ちょっと濃いかなぁ。無難なところで、大平透氏。あと、内海賢二氏ぐらいか。

以下、リクエストがあるか、気が向けば、書きます。
出来れば、名前を付けてください。

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1168

もっともらしい理由

投稿者:機械仕掛けの珈琲
2000年07月14日(金) 14時02分

皆様初めまして。一年程前からROMしていました。

> (既成)宗教、政治思想に対しても、田中氏の根本はそうなのだと思うのですが、しかし「滅びた理由」に説得力がないのも確か(笑)。ここをさらにもっともらしい理由付けすればさらに良かったと思います。

「宗教なんぞにすがるやつは惰弱な人間だ」という理由で、ルドルフが弾圧したというのはどうでしょうか。
 劣悪遺伝子排除法と宗教排除法(仮)を制定する事によって肉体面
と精神面からの「健全化」を狙ったとか。

親記事No.1144スレッドの返信投稿
board2 - No.1170

Re: 創竜伝12巻

投稿者:モトラ
2000年07月14日(金) 16時06分

 20世紀末を数ヶ月後に控えたある日。中国古典関係の小説も手がける人気ノベルス作家、中田良樹邸内の応接室で、全国にその名を知らぬものはいない大手出版社、講団社でノベルス部門の編集を生業とする男が、まんじりともせず屋敷の主の登場を待っていた。

「やぁ、待たせたね」

鈍い音を立てて応接室のドアが開き、ベテラン編集者である男を電話一本で呼びつけた屋敷の主が姿を現した。

「ははッ、先生には、いつも大変お世話になっております!」

編集者は、慌てて応接室のソファーから腰を上げ、膝の高さとなったテーブルに擦り付けんばかりに頭を下げ、自分の担当する人気作家、中田良樹に挨拶をした。社内の新人編集者や、持ち込み原稿を小脇に抱えた作家志望の青年達には、およそ想像もつかないほどの平身低頭ぶりである。

無理もない。ここで中田の機嫌を損ねて、これ以上原稿の上がりが遅くなるのはなんとしても避けなければならないのだから。

先日、この作家がようやく書き上げた原稿を受け取り、印刷所に回す段階に入った矢先に、当の作者から電話一本で「待った」をかけられた。最近、日本国首相が起こした舌禍事件、いわゆる「神の国発言」と、それによって政権党が衆議院選挙で大敗(実際には、連立与党の総議席数では圧倒的過半数を占めているのだが)したことを作中で取り上げたいので、原稿を一部書き直したいというのだ。

既に11巻を数える、中田が執筆中の伝奇小説は、虚実の錯綜をウリにしており、現実に起きた疑獄事件や社会問題をそれとなく作中に織り込み、主人公の美形四兄弟が、不死身の超能力でそれらにかかわる現実のそれを髣髴させる政治家や財界人に文化人、さらに彼らの背後に潜む巨悪を叩きのめすというものであり、美形四兄弟に惹かれた女子中高生や、斜に構えたい盛りの青年層、そして、ある特定の思想的傾向の人々に圧倒的な支持を誇る。続刊を待つ声にも凄まじいものがあるが、当の作者である中田の、古今の如何なる比喩も当てはまらぬほどの遅筆ぶりで、刊行開始から13年となる現在も、未だ完結をみていない。おまけに、その間に世界情勢にはドラスティックな変化が生じており、某大国の消滅をはじめ、国内でも政界再編が進み、与党、野党も巻き込んで離合集散を繰り返し、さらに、劇中で登場したわが国首相のモデルとなった人物が鬼籍に入るなど、現実との齟齬は激しく、最早破綻していると言っても良い。

それでも、出せば売れると分かっているこのシリーズ。編集者としては原稿が上がった時点で、すぐにでも出版してしまいたいところだが、売れっ子作家である中田の意向は絶対である。涙を飲んで、加筆修正が済むのを待たざるを得なかった。であるから、中田から、思ったより早い時期に電話連絡が入った時、ちょうど昼休みで弁当を食べていた編集者は、にわかには信じられず、声もなく、手にした箸を落したと言う。

「これで、ようやく12巻が出せる!」喜び勇んで顎足つきで中田邸に向かった編集者は、あることに気付いた。中田は電話で「すぐ来てくれ」とは言ったものの、「原稿が出来た」とは一言も言ってはいないのだ。一抹の不安は、応接室に通されて、中田を待つ間にみるみる肥大化していった…

「まぁ、座り給え、それでだね」

正面に座った中田に促され、ようやく自分が立ったままであることに気付いた編集者は、慌てて腰を下ろし、固唾を飲んで次の言葉を待った。

「原稿なんだけど、もう少し待ってくれないかな」

「…そう、ですか。良いもののためには、仕方ありませんね」

予想通りの言葉に失望しつつも、、今まで何度となく繰り返されてきたことじゃないか、と自分に言い聞かせて、編集者は上司への言い訳を考えながら中田の次の言葉を待った。

「ほら、この前、朝鮮半島で南北首脳会談があっただろう、あれをなんとしても入れたいんだよ」

ああ、そうか、そうだった。編集者は思い出したように頭の中で呟いた。衆議院選挙期間中、電撃的に実現した南北首脳会談。当事者である韓国マスコミは、おいおいと思いつつもまあ仕方ないとして、一部のテレビ局のキャスターや新聞記者が、北の体制が何ら変わってはいないことも、日本人の拉致疑惑も忘却のかなたへと押しやったかのように「歴史的な会談」「平和的統一の第一歩」「意外に気さくな総書記」と誉めそやしていたのを思い出した。なぜその時、中田がまた「これを取り上げたい」と言い出すことに思い至らなかったのかと自問したが、答えは出ない。いや、編集者にとって第一の優先事項である12巻目の、早期刊行を妨げかねない危険な事態から、目を逸らしたかっただけなのかもしれない。

「日本の侵略が引き起こした悲劇の民族が、ようやく同じテーブルについて、平和的統一を果たそうと言うのだよ。『教育勅語の復活だ』『日本は侵略などしていない』『子供に侵略の事実を教えず、神国日本の正しい姿を叩きこめ』などと、反動的な言辞を垂れ流す政治家や文化人、そして『正しい歴史教科書を創る会』の御用学者、そしてその走狗と化した下品なマンガ家達に、目にものを見せてやりたいからねぇ」

日本の侵略が引き起こしたというのは、いくらなんでも違うのではないか? それに、下品なマンガ家はともかく、当の政治家や文化人に学者は、そもそもノベルスなど読まないだろう…第一、中田曰く、御用学者とやらが昨年世に問うた『国民の新しい歴史』などは、専門家の視点から見れば、それなりに疑問な点も目に付くのであろうが、普通に読むかぎりは、過去から現代へと続く歴史のうねりを体感させられる良書だと思うが…もちろん口には出さない。

「それから、最近何やらインターネットを利用して、私の事を撃つと称して罵詈雑言の限りを尽くす連中がいるそうだね。小説と現実の区別もつかずに何をやっているんだか…今度の12巻を読めば、そういった輩も、おそらくグゥの音も出なくなることだろうさ」

「そうですね、先生のおっしゃるとおりですよ!」

これで何回目だろうと思いつつ、頭で考えていることとは、別のことを口にした。一度受け取った原稿に目は通している。それがどんなものであるかも分かっている。この度、加筆されるとはいえ、大筋が変更されることはあるまい。「罵詈雑言を尽くす連中」を、到底屈服させることが出来るかどうかも。ふと、編集者の頭に疑問が沸く。中田は件のHPを見たことがあるのだろうか? 自分も興味を惹かれて覗いたことがあるが、一度でも見たことがあるなら、いくらなんでもそのような侮辱的な言い様は…

中田邸を後にして、編集部への帰途、電車に揺られながら、編集者は一人ごちた。

「俺が書くわけじゃないんだ。内容に頭を悩ませたって始まらない。編集者の仕事は、本を出すことさ。せめて、上がりが極端に遅れないことを祈ろう…」

しばらくして、講団社の新聞広告にて、12巻の発売日は8月と告知された。予定どおり刊行されるか否かは、誰も知らない。



(注)この文章は(以下略)

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1171

Re: 反銀英伝 「大逆転! リップシュタット戦役」(17)

投稿者:不沈戦艦
2000年07月14日(金) 16時37分

更に続き。


------------------------------------------------------------------------------

 あの男は甘く見ない方がいい、と深く肝に銘じた次第です」

「卿のような勇者をして、そこまで言わしめるとは、タンネンベルクとは相当な奴なのだろうな」

「御意。侯爵閣下は、タンネンベルク伯にはお会いになったことはありませぬか?」

 エーリッヒ・フォン・タンネンベルクと、ラインハルト・フォン・ローエングラムの出会いはただ一度のみである。ラインハルトがまだ「ミューゼル」姓を名乗っていた時、幼年学校時代に訪ねてきた士官学校生の記憶があるだけだ。それ以降、ラインハルトとタンネンベルク伯の人生の航跡が、交差することはなかった。互いに最前線にいた期間が、全く重なってない訳ではないのだが、ラインハルトが台頭してきた時には、タンネンベルク伯はもう軍を去っていたからだ。

「いや、ない訳ではない。私がまだ幼年学校にいた時、当時士官学校生だった奴が、私を見物に来たことがある。『下級貴族出身の、皇帝の寵姫の弟』に興味があったらしい。いけ好かない奴だ、とは思ったがな」

「さようですか・・・・・タンネンベルク提督の戦術・戦略手腕は確かなものです。小官は何度か、最前線でそれを目撃しました。一度など、タンネンベルク准将自らがワルキューレに乗り込み、戦闘艇戦隊全体に的確な戦術指揮を行って、多数の敵を屠って無事生還してきたこともありましたが。むろん、それだけではなく、艦隊指揮も巧妙かつ辛辣、その上いわゆる『頭でっかち』の理論優先のところもなく、柔軟性にも長け、敵にしてこれほど始末の悪い相手もいない、と小官は思います」

 敵将とはいえ、ミッターマイヤー提督は有能な相手に対する賛辞は惜しまない。しかし、ラインハルトもミッターマイヤーも、妙な気分になっているのも事実だった。「堕落の限りを尽くし、歴史の中に消え去るべき廃物」である筈の大貴族の中から、ラインハルトらに敵対する形で、新星が出現するなどとは思ってもいなかったからだ。いや、仮に有能な人物が貴族連合軍にいたところで、大貴族たちの我が儘にいいように振り回され、能力の半分も発揮できまい、と踏んでいたのである。メルカッツやファーレンハイトなどがいかに奮闘しようとも、十全の状態で戦闘に望める訳でない以上、ラインハルト陣営の有利に戦いを進められるはずだった。ところが、当の有力大貴族自身に、有能な人物がいるとすると、根本的に話が変わってくる。その人物の思惑を、他の大貴族が無視し、身勝手を通すという訳にはいかなくなるからだ。帝国貴族家の中でも最有力家の一つの当主、というタンネンベルク伯の立場なら、貴族連合軍自体の作戦に関して、かなりの自由度を得られることは間違いない。現に、リッテンハイム侯の艦隊は、タンネンベルク伯の意志によって動いている以外の、何物でもないだろう。ブラウンシュヴァイク公と喧嘩別れしたとはいえ、貴族連合副盟主にあたる人物の戦力を、思うがままに動かせるだけの力が、タンネンベルク伯爵にはあるのだ。

 今回の戦役に関しては、ラインハルトと麾下の諸提督たちは、貴族連合に追い詰められたように思いこませて暴発させれば、順当に勝利が転がり込んで来る、と割と楽観視していたのだ。むしろ、余裕を持って楽しむように、リップシュタット戦役に対処していたのである。賞賛すべき人材として、ラインハルト陣営に付くことを選択した、ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフを輩出しただけで、今回の戦役であっさり消え去ると思えた貴族階級が、意外にしぶとい事にようやく気付いた、といったところであろうか。

----------------------------------------------------------


<以下続く?>

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1172

Re: もっともらしい理由

投稿者:本ページ管理人
2000年07月15日(土) 04時05分

>皆様初めまして。一年程前からROMしていました。

はじめまして。こんにちは。

>「宗教なんぞにすがるやつは惰弱な人間だ」という理由で、ルドルフが弾圧したというのはどうでしょうか。
> 劣悪遺伝子排除法と宗教排除法(仮)を制定する事によって肉体面
>と精神面からの「健全化」を狙ったとか。

劣悪遺伝子排除法などというアナクロな制度を制定したルドルフのことですから、宗教排除法(仮)なんかがあっても違和感無さそうですが、オーディンとかトゥールとかを惑星や要塞の名前にしちゃっているくらいですから、それはないかと。
 これって、国家神道みたいなものなのでしょうかね?

 ちなみに、これと同じ論理の宗教弾圧が現実にありまして、共産圏で、実際に宗教は抹殺されていました(現在の中国共産党などは多少甘くなっているでしょうが、基本的には宗教活動を歓迎していないはずです)。
 これで実際に宗教が抹殺できたかどうかは、現在の旧共産圏を見れば明らかだと思います。

mixiチェック