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投稿ログ90 (No.1408 - No.1414)

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board2 - No.1408

Re: 両者の交渉技術について

投稿者:平松重之
2000年09月20日(水) 03時59分

 冒険風ライダーさん

>  アレだけ一方的に四人姉妹を敵視するような発言を「独断で」行うような竜堂続が「全権大使たりえない」などということはありえないでしょう。竜堂続が禁治産者で責任能力が全くないという設定でもない限りは。
>  それに外交交渉を行うのに、常にトップ会談を行わなければならないという事もないでしょう。レディLも竜堂続も「自分達が所属する陣営の総意」を代弁する事ができる立場にいますし、その外交結果をトップに伝えれば充分に互いの意向は伝わります。外交官レベルの交渉で国家間の外交が成功したケースだってたくさんありますし、逆にトップ交渉だからといって常に成功するとは限りません。
>  交渉相手なんて「自分達が所属する陣営の総意」を代弁する事ができる者であれば実は誰でも良いのですよ。しかしまさか未成年で責任能力が万全とは言えない竜堂終や竜堂余を選ぶわけにもいかなかったから、竜堂兄弟のナンバー2で、それなりの発言権を持つであろう竜堂続を選んだというところでしょう。また、竜堂兄弟内のナンバー2を抑えておけば竜堂兄弟全体をそれなりに牽制しコントロールする事ができるという打算もあったかもしれません。ちょうどオーベルシュタインが唱える「ナンバー2排除論」と全く逆の発想ですね。
>  まあレディLが竜堂続を交渉役として選ぶに際して「絶世の美男子だから」という要素が全くなかったとは言いませんけど、レディLの選択肢が結果的に破綻したのは、あくまでも「竜堂続が愚劣かつ感情的な判断で一方的に交渉を拒絶した」からなのであって、交渉自体はきちんとした手順で行われているのですから、レディLが竜堂続以上に非難されなければならない理由があるとは思えないのですけど。

 冒険風ライダーさんの上の「続を選んだ理由」はあくまで推測の域を出ないのでは?「絶世の美男子だから」という要素が全くなかった、どころか選んだ理由は二巻を読んだ限りではそれだけであったようにしか思えないのですけど(^^;)。それと、自分は「レディLが全て悪い」とは一度も書いていません。ただ「続も頑迷過ぎるが、レディLの方もやり方が拙劣なのではないか」と言いたかっただけなのですが。まあ冒険風ライダーさんの「交渉決裂には竜堂続に大きな責任がある」というご主張へのアンチテーゼを出した結果、レディL批判へとかなり傾いてはいますが。

>  いくら説得力があろうが、たかが「疑惑」レベルで交渉を決裂させるわけにもいかないでしょう。きちんとした物的証拠や証言でもあれば話は別ですが。
>  第一、アレほどまでに謀略に疎い竜堂兄弟に、レディLの謀略を見抜けるだけの能力と識見があるとも思えないのですけどね~。「染血の夢」計画の存在だってランバート・クラークに教えてもらっているくらいなのですし(笑)。

 それでも同盟関係を円滑に締結する事を望んでいる以上、相手にことさら疑惑を抱かせるような手段を取るのは下策だと言わざるを得ないのでは?レディLももう少しうまく立ち回れたのではないかと思うのですが。

>  これはおかしいでしょう。これが事実であれば、なぜ竜堂続は「独断で」四人姉妹に対する敵対宣言を行ったのですか? この時の竜堂続は、竜堂始の意向など全く聞いていないのですよ? それとも敵を増やす分には竜堂続の独断専行でもかまわないが、味方を得るには竜堂始の許可がなければならない理由があるとでも言うのですか?
>  外交交渉の結果、四人姉妹が味方になるにせよ敵に回るにせよ、その動向は竜堂兄弟にとって非常に重大な意味を持っているはずです。竜堂続が独断で軽挙妄動な交渉拒絶などに走らなければ、竜堂兄弟はより大きな可能性を持つ選択肢を選ぶ事ができたはずなのですけど。

「敵対宣言」とはいささか言い過ぎなのでは?確かに続は「交渉の余地はない」とけんもほろろに拒絶していますが、それでも宣戦布告をしたわけではありません。先に攻撃を仕掛けた側により責任があると思うのですが。
 それと続は確かに独断で同盟を拒否しましたが、船津忠巌に対しても膝を屈しなかった始の前例から考えての事なのではないでしょうか。始がその話を聞いて万一「四人姉妹ともう一度話をしてみよう」と言えば、「僕に命令できるのは兄だけです」なんてのたまっている続の事ですから、不承不承ながらそれに従ったのでは?
 それにしても、竜堂兄弟は強大な能力を持っていながら「他人に頭を下げたくない、静かに暮らしたい」と主張しているのですから、なかなか贅沢な連中ですね(^^;)。それならばいっそ仙人になって崑崙に永住すればいいと思うのですが(笑)。

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board2 - No.1409

Re1408:外交交渉を成功させる難しさ

投稿者:冒険風ライダー
2000年09月20日(水) 13時43分

<冒険風ライダーさんの上の「続を選んだ理由」はあくまで推測の域を出ないのでは?「絶世の美男子だから」という要素が全くなかった、どころか選んだ理由は二巻を読んだ限りではそれだけであったようにしか思えないのですけど(^^;)。それと、自分は「レディLが全て悪い」とは一度も書いていません。ただ「続も頑迷過ぎるが、レディLの方もやり方が拙劣なのではないか」と言いたかっただけなのですが。まあ冒険風ライダーさんの「交渉決裂には竜堂続に大きな責任がある」というご主張へのアンチテーゼを出した結果、レディL批判へとかなり傾いてはいますが。>

 しかしそれでもレディLはきちんとした手順を踏んで竜堂続と外交交渉を行っているでしょう。そしてすくなくとも竜堂兄弟側にも充分な利益をもたらす条件で同盟締結を提案していたのです。何度も言いますけど、その四人姉妹側の好意を「敵意を剥き出しにして」一方的かつ感情的に蹴ったのは一体誰だと思っているのですか?
 それにレディLが竜堂続を交渉役に選んでも、竜堂兄弟との同盟を成立させるのには別に何ら支障はない、と私は前回の投稿で述べていたはずですけど? レディLの嗜好に基づいたその選択肢は、その後の交渉過程を見ても「大きな失点である」とは到底言えません。あの外交交渉は竜堂続がどうしようもなく愚劣な拒絶反応さえ示さなければそこそこの成果は収めていたはずですし、飛行船や筋肉弛緩剤などは相手が誰であろうと同じ事をやっていたでしょう。
 それにもしレディLが外交交渉において様々な失点を犯しているのだとしたら、むしろ竜堂続はその失点を利用して自分達の利益を主張すべきだったのではないのですか? あの手の謀略外交の世界は「勝てば官軍」「騙される方が悪い」といった論理で成り立っています。ならば竜堂続もまたそのような論理で相手を追い詰め、自分達の利益と安全を四人姉妹側に対して主張するべきだったではないですか。上手くすれば竜堂兄弟の方が四人姉妹の権力や影響力を利用するという構図だって成立し得たかもしれないのです。その可能性を、常識ハズレな交渉決裂によって自分から破棄してしまったのは竜堂続の方ではありませんか。
 レディLはすくなくとも竜堂続との外交交渉を成功させようと努力していましたが、竜堂続の方は一歩たりとも相手に対して譲歩しようとしなかったばかりか、レディLないしは四人姉妹側の意図を読み、自分達の利益のために逆利用しようとすら全く考えなかったのです。この竜堂続の愚劣極まる行動に比べれば、レディLの外交交渉における失点など笑って許容できる程度のレベルでしかありません。だからこそ私は「交渉決裂のほとんど全ての責任は竜堂続にある」と主張しているのですが。


<それでも同盟関係を円滑に締結する事を望んでいる以上、相手にことさら疑惑を抱かせるような手段を取るのは下策だと言わざるを得ないのでは?レディLももう少しうまく立ち回れたのではないかと思うのですが。>

 前にも言ったように、レディLは外交交渉が成功した場合と失敗した場合の2つのケースについて考えなければならなかったのですから、どちらに転んでも大丈夫なように策を練った結果がアレであったと言ったところでしょう。一度も接触を行っていない相手に対しての準備としてはむしろ妥当な方法だと思いますけど。


<「敵対宣言」とはいささか言い過ぎなのでは?確かに続は「交渉の余地はない」とけんもほろろに拒絶していますが、それでも宣戦布告をしたわけではありません。先に攻撃を仕掛けた側により責任があると思うのですが。>

 だから「外交の場における一方的な交渉拒絶=事実上の宣戦布告・敵対宣言」であると前にも言ったでしょう。それに基づいて攻撃されたって、交渉を一方的に決裂させた竜堂続の自業自得でしかありません。自分の言動が引き起こした結果ぐらい自分で責任を持てと言いたいぐらいなのですけど。


<それと続は確かに独断で同盟を拒否しましたが、船津忠巌に対しても膝を屈しなかった始の前例から考えての事なのではないでしょうか。始がその話を聞いて万一「四人姉妹ともう一度話をしてみよう」と言えば、「僕に命令できるのは兄だけです」なんてのたまっている続の事ですから、不承不承ながらそれに従ったのでは?>

 そんな前例踏襲主義に基づいて勝手な外交交渉をやられてはたまったものではありませんね。事前に竜堂兄弟を襲っていた船津忠義との交渉と、あの時点ではまだ敵であるかどうかも定かではなかった四人姉妹との交渉とでは、交渉相手の条件がまるで異なるではないですか。「権力者だから何でも拒絶すれば良い」というものではないでしょう。
 それにアレだけ四人姉妹側の好意を一方的に踏みにじっておきながら、後になって「四人姉妹ともう一度話をしてみよう」などという主張が通用すると考えるのは「状況認識が甘すぎる」と言わざるをえませんね。四人姉妹ともう一度交渉を申し込んだところで、竜堂兄弟側に余程有利な条件でもない限り、四人姉妹側は鼻であしらうだけですよ。「先にこちらの好意を一方的に拒絶したのはお前らの方だ」とでも言って。
 外交交渉というものはそう簡単にできるものではないですし、一方が提言すればすぐさま実行できるものでもありません。だからこそ、四人姉妹との貴重な外交交渉の場で感情と敵意を剥き出しにして相手の好意と提言を一方的に拒絶し、四人姉妹との対立を決定的なものにしてしまった竜堂続の責任は極めて重大なものであると断定せざるをえないのです。
 「たとえ最初の交渉が決定的に決裂しても、もう一度交渉を申し込む事で外交政策を転換できる」という楽観的な考えなど捨ててください。外交や政治の世界はそんなに甘いものではありませんので。


<それにしても、竜堂兄弟は強大な能力を持っていながら「他人に頭を下げたくない、静かに暮らしたい」と主張しているのですから、なかなか贅沢な連中ですね(^^;)。それならばいっそ仙人になって崑崙に永住すればいいと思うのですが(笑)。>

 創竜伝における仙人というやつは「自分達の利益しか考えず、自分達の掟を破ってまで人界への歴史干渉を行い、人間を蔑視して特権階級としての利益を享受する犯罪者集団」ですからね。さぞかし竜堂兄弟にはお似合いの身分でしょうよ(笑)。
 いっそラインハルトのように「牛種も玉皇大帝もまとめて叩き潰し、俺達が人界と天界の全てを支配するのだ」とでも考えるのであれば却って面白いと思うのですがね~。権力者としての責任意識だって発生するでしょうし。

board2 - No.1411

更新しました Part1

投稿者:本ページ管理人
2000年09月20日(水) 15時03分

冒険風ライダーさんが考察シリーズをまとめられましたので、アップしました。
大変なボリュームで(サーバの容量が足りなくなったほど(^^;))、読み応えは充分だと思います。
感想にしろ反論にしろ、議論の叩き台に充分なりうるものだと思います。

また、今回冒険風ライダーさんには、ザ・ベストの編集もしていただきました。
今回だけでは編集しきれなかったので、近いうちに残りを更新したいと思います。

親記事No.1305スレッドの返信投稿
board2 - No.1412

遅れ失礼、長文です

投稿者:新Q太郎
2000年09月20日(水) 18時40分

だいぶ遅れてしまい、ご迷惑をおかけしました。
急いでかきます。
************************
> > では、仮に石井氏の批判が間違っているとしましょう。
> > その場合、こういう理屈は成り立ちますか?
> > =================
> > > でも「HPへのヒット数が多いです」からね。……その判断は正しいと考えています。
> > ================-

> はい、成り立ちます。ただそれには、うしろに
> 「この討論はあくまでフィクションであり…これはエンターテイメント…
伏せ字に……
********************

ところが、その前にこう書かれていますね。

********************
>> > 創竜伝文庫の「後書き」…現実世界の田中芳樹氏(生身)が生身の人間と対談しているのです。 そこでの発言は、田中氏本人の意見、発言と考えるのが自然……

>アイドルが「あなたに恋人がいるの?」と対談で聞かれたとします。そのときいるのに「いない」と答えるのはまぁ、お約束
*******************

ダブルスタンダードというか、論理の無限円環。
さっそくこれを利用しますと、
「HPで作家を批判する時(実際には「作家をネタに楽しもうとするページであっても)、マジメな批判だと名乗るのはまぁ、お約束というものです」
これで、オールオッケー(笑)?

=======================


*******************
(引用者註:田中芳樹の著作から、思想的メッセージを受け取る人は)
>すごくまれな例じゃないですか? 一般的にどうかということです。 そんなレアケース(註:SFA)しかないならばむしろ中高生への影響はほとんどないと貴方が立証したようなものです。
*****************

まず、SFA増刊は、例えば単に銀英伝ファンが(同盟派3人、帝国派3人)集まり作品の魅力を語る、という企画などであり、別に同作品の政治論だけを語ろうというものではありません。しかしそこであっさりこのような話が出てくるということは、とてもレアケースではないだろう、と見なすほうが自然ではないかと思いますがどうですか。

P60「国家のためにとかそういうのを聞いてると、『なに、こいつ』という(笑)、さめた目で見ているところがあって、ああ本当に(自分が)染まっていると思うのね。ヤンさんの考え方,、ひいては田中先生の考え方に、銀英伝を読んでいて染まっているところがあるみたい」

P61「大体において銀英伝のファンというのは染まっちゃっているよね。ゆがんだヤンさんの考え方に全部染まっちゃっている」

しかし、量が問題だというのならもう少し増やしましょう。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++
神田典城
「銀英伝には、楽しさだけではなく考えさせられる事も多い。…『国家』と『個人』の問題。そして戦争というもの…世の為政者たちは、小難しい政治学やら経済学やらをかじったりする前に、すべからくわかりやすい銀英伝を読むべきだと思う」

鏡明
「(銀英伝の)もっとも重要なテーマ…それは国家というもの、その形態についての考察だ。…この物語は、歴史の中から生まれてきた疑問に解答しようとした一つの思考実験」(以上SFA)

酒見賢一
「司馬の『花神』ツヴァイクの『フーシェ』を読んで、政治とか権力という物について考えていた。そこで銀英伝をよみ、ひとつの答えがあったような気がした」(うろ覚えにつき違ってたら失礼)

本の紹介
「一種の思考実験がひとつの思考モチーフになり、ドラマに深みを与えている」(銀英伝紹介)

「作品中でなされる権力者批判は痛烈で…情け容赦のない言葉はナイフのように鋭く権力者に突き刺さる」(創竜伝紹介)


「ヤンは自分にとっても思想に関しては最も教えられた人物です。」
ttp://www2s.biglobe.ne.jp/~shion/tanaka/gineiden/index.html

「日本の政治家--創竜伝に出てくる政治家は、フィクションとノンフィクションの危ない瀬戸際を泳いでいる」

「田中芳樹--『創竜伝』3、4巻は現在の日本の政治に対する怒りで書き上げたといっても過言ではないと思う」(FR、シュミの特集(笑))

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

この程度でいーかげん疲れたんで、もういいっすか(笑)。「いい大人」というか、プロの作家や評論家も含めてみました。

============================


*********************
> > そもそも実名で対談した田中氏の発言がねたである、という根拠を……、まずお示しください。

> 対談のどの部分をもって私が左翼と断じられたのでしょうか?それをご指摘いただければ返答できると思います
**********************

おやおや、もともと
「作中の言動と私の思想は一致してないんですってば」

と自信たっぷりに断言されていたではありませんか。それってもちろん、どこがどうというのをそちらで説明しての話じゃありませんか。それを自分から説明できないようでは、「仮想田中芳樹」の名が泣こうというものです(笑)。

=====================


********************************>
> > > 「一日中ずっと釣りしてる暇人をみたよ、参ったね。
> > いや、ほんとにいたんだよ。あたしゃずっと後ろで
> > 見てたんだから」という小話を思い出しました。
>
>  釣りというのは……
**************************************

えー、レスが的ハズレな感じですが、貴方は田中芳樹氏批判のHP運営は「青春の無駄遣い」だと主張されてますね。とすると、そこで「仮想田中」を名乗り反論するのは青春の無駄遣いではないか、という話ですよ。

================

******************
> > また「でも売れてますからね。面白くなければ売れないでしょ。」
> > について質問があります。
> > そうだとするなら、村上春樹「ノルウェイの森」は百万部を超えた大ベストセラーですが、(現実世界の)田中氏は…と批判しています(

>
>トップページにあるように年齢を時間軸にあわせた方がおもしろくなる(より売れる)と思います? いや、あなたにとってではなく一般的に。
*****************
ハガキが来てます。

「小説を評価する時に、その作品世界での整合性を要素としてカウントするのは、ごく一般的な話です。(仮想)田中氏はご存知でしょうが、編集者はべつに締めきりの催促だけではなく(田中氏にはそれが一番重要かもしれんが(笑))、第三者の目を以って時制、設定、位置関係、今までの筋などと矛盾がないか見ていくのも仕事。商売である以上、「面白く」するためにそうやっているんすよ。ね。創竜伝はK社の編集者が無能ですな。それはそれとして先生、タイタニアの原稿はまだなんですか!」(仮想編集者より)

>その辺を気をつければもっといい(評価が高く、売れる)作品になるでしょう。というていどの意味です。

上下巻とも100万部突破したんなら、その辺気にする必要あるんですか?
つまり『(仮想)田中氏の言うように「~といった」という描写を他の表現に変えたら、おもしろくなる(より売れる)と思います? いや、あなたにとってではなく一般的に。』という論法は成立しないんですか?

さらにもうひとつ、この「田中芳樹を撃つ!」での同氏の政論批判、矛盾の指摘も『その辺を気をつければもっといい(評価が高く、売れる)作品になるでしょう。というていどの意味です。』ってことならOK?
======================


************************************
> > 仮想田中氏は、読売に対する批判と『日本一売れている』という事実を勘案し、どのような感想をお持ちですか。

>  まず、小説と新聞では土俵が違います。小説は
>つまらなければ少なくとも12巻も出版はできません。
*************************************

はい、小説と新聞は違います。しかしここでは、その土俵を限定しております。それは貴方が提示した「多数の読者に受ける」という点で、それをどのように評価するかという点です。
新聞もつまらなければ一千万部も発行できないのでは?(笑)

***************************
> 読売新聞に対する批判点はいろいろあると思いますが、それを一つ一つあげて検証するのはここでの私の目的ではありません。
**************************

田中氏の批判点もいろいろありますが、問題はその「弁護論」ひとつなんですよ。すなわち「売れているということは、支持があるということだ」という弁護論の是非、です。
あ、そうだ、売れることを基準とするなら「ゴーマニズム宣言」を仮想田中芳樹氏はどう評価されますか?
=================


********************
> > そちらが…『敢えてろくでもない答えを書くことで田中氏を貶めている』のかがわからない…
>
>  仮想田中芳樹を名乗っているのはその方が田中芳樹の考え方を説明しやすいからです。……本気で騙るつもりならば”仮想”なんてつけませんよ。

********************
その『田中氏の考え方(とシュミレートしているもの)』が我々から見ると低劣、愚劣で、これを本気で実物の田中氏が奉じているとするならば、同氏への敬意を読んだ人間が減ずる…そのような回答なので、こう考えたのです。感想としてご容認下さい。無論、だれも貴方自信が田中芳樹「本人」だと思ってはいませんが、その考え、回答は田中氏本人と同じだ!という前提で貴方がお答えしているがゆえのことです。

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board2 - No.1413

Re: 大局的・長期的な視野に基づいた外交

投稿者:平松重之
2000年09月21日(木) 04時13分

 冒険風ライダーさん

>  しかしそれでもレディLはきちんとした手順を踏んで竜堂続と外交交渉を行っているでしょう。そしてすくなくとも竜堂兄弟側にも充分な利益をもたらす条件で同盟締結を提案していたのです。何度も言いますけど、その四人姉妹側の好意を「敵意を剥き出しにして」一方的かつ感情的に蹴ったのは一体誰だと思っているのですか?
>  それにレディLが竜堂続を交渉役に選んでも、竜堂兄弟との同盟を成立させるのには別に何ら支障はない、と私は前回の投稿で述べていたはずですけど? レディLの嗜好に基づいたその選択肢は、その後の交渉過程を見ても「大きな失点である」とは到底言えません。あの外交交渉は竜堂続がどうしようもなく愚劣な拒絶反応さえ示さなければそこそこの成果は収めていたはずですし、飛行船や筋肉弛緩剤などは相手が誰であろうと同じ事をやっていたでしょう。

 確かに続は能力・識見から見ても交渉能力は充分でしょうが、それでも前にも言った通り「長兄の決定は、一家の方針」である竜堂兄弟に交渉を申し込むならば長兄である始と直接対話するのが自然であるのに、容姿で交渉相手を続に選んだレディLはやはり外交官としていささか資質を欠いているとしか思えないのですが。「支障がない相手」ではなく「より影響力のある相手」をこそ選ぶべきだったのでは?「トップとの会談」でなければならない理由は、この場合、「竜堂始が一家の中で絶対的な決定権を有している」と言う事でいいのでは?

>  それにもしレディLが外交交渉において様々な失点を犯しているのだとしたら、むしろ竜堂続はその失点を利用して自分達の利益を主張すべきだったのではないのですか? あの手の謀略外交の世界は「勝てば官軍」「騙される方が悪い」といった論理で成り立っています。ならば竜堂続もまたそのような論理で相手を追い詰め、自分達の利益と安全を四人姉妹側に対して主張するべきだったではないですか。上手くすれば竜堂兄弟の方が四人姉妹の権力や影響力を利用するという構図だって成立し得たかもしれないのです。その可能性を、常識ハズレな交渉決裂によって自分から破棄してしまったのは竜堂続の方ではありませんか。
>  レディLはすくなくとも竜堂続との外交交渉を成功させようと努力していましたが、竜堂続の方は一歩たりとも相手に対して譲歩しようとしなかったばかりか、レディLないしは四人姉妹側の意図を読み、自分達の利益のために逆利用しようとすら全く考えなかったのです。この竜堂続の愚劣極まる行動に比べれば、レディLの外交交渉における失点など笑って許容できる程度のレベルでしかありません。だからこそ私は「交渉決裂のほとんど全ての責任は竜堂続にある」と主張しているのですが。

 それでも最初から交渉を行うつもりでいたレディLと、食事をするつもりで来ただけの続とでは事情が異なるでしょう。最初から交渉するつもりであったレディLならば、当然竜堂兄弟についての情報も充分に収集していたはずですし、続が異常なまでに高いプライドの持ち主である事は充分にわきまえていたはずです。それなのに、

 第二巻P172下段~P173上段

「あなたは、わたしの愛にふさわしい若者だわ。わたしのパートナーになって、わたしとともに極東の支配者におなりなさい。あなたには、それができるわ」
「四人姉妹の下で?」
「こだわっているの? 四人姉妹は、いったん権限をゆだねた相手に、無用の干渉はしないわ。極東一帯で、どんなことでもできるし、世界全体を動かす事業にも参画できるのよ。それどころか、いつかはそれ以上の……」

 と言っています。これは一見甘い誘惑に思えますが、実の所「四人姉妹の下で?」という続の反問に対してレディLはそれを否定していないんですよね。この後で続は「あなたはぼくを南海紅竜王陛下と呼んだ。陛下と呼ばれる者が、誰かにひざを屈し、飼われてこころよしとするはずがないではありませんか」と言い放っています。これは確かに救い難いまでの露骨過ぎる自尊心の表現ですが、その自尊心の高さを事前に知っておきながら、「特権をくれてやるから四人姉妹の下につけ」などと言ったレディLも、相手の性格を充分に理解していなかったと言わざるを得ないでしょう。相手の心理を忖度出来なかったレディLはやはり外交官としては甘いのでは?どうせなら最初に「あなたがた兄弟の力と私の四人姉妹内の影響力を利用して、四人姉妹全体を簒奪してしまいましょう」とでも大胆な大風呂敷を竜堂兄弟に対して広げればよかったのに、と思うのですが(^^;)。

>  前にも言ったように、レディLは外交交渉が成功した場合と失敗した場合の2つのケースについて考えなければならなかったのですから、どちらに転んでも大丈夫なように策を練った結果がアレであったと言ったところでしょう。一度も接触を行っていない相手に対しての準備としてはむしろ妥当な方法だと思いますけど。

 まあ、これは解釈が分かれる所ではあるでしょう。自分としては「妥当」とはあまり思えませんが。

> <「敵対宣言」とはいささか言い過ぎなのでは?確かに続は「交渉の余地はない」とけんもほろろに拒絶していますが、それでも宣戦布告をしたわけではありません。先に攻撃を仕掛けた側により責任があると思うのですが。>
>
>  だから「外交の場における一方的な交渉拒絶=事実上の宣戦布告・敵対宣言」であると前にも言ったでしょう。それに基づいて攻撃されたって、交渉を一方的に決裂させた竜堂続の自業自得でしかありません。自分の言動が引き起こした結果ぐらい自分で責任を持てと言いたいぐらいなのですけど。
>
>
> <それと続は確かに独断で同盟を拒否しましたが、船津忠巌に対しても膝を屈しなかった始の前例から考えての事なのではないでしょうか。始がその話を聞いて万一「四人姉妹ともう一度話をしてみよう」と言えば、「僕に命令できるのは兄だけです」なんてのたまっている続の事ですから、不承不承ながらそれに従ったのでは?>
>
>  そんな前例踏襲主義に基づいて勝手な外交交渉をやられてはたまったものではありませんね。事前に竜堂兄弟を襲っていた船津忠義との交渉と、あの時点ではまだ敵であるかどうかも定かではなかった四人姉妹との交渉とでは、交渉相手の条件がまるで異なるではないですか。「権力者だから何でも拒絶すれば良い」というものではないでしょう。
>  それにアレだけ四人姉妹側の好意を一方的に踏みにじっておきながら、後になって「四人姉妹ともう一度話をしてみよう」などという主張が通用すると考えるのは「状況認識が甘すぎる」と言わざるをえませんね。四人姉妹ともう一度交渉を申し込んだところで、竜堂兄弟側に余程有利な条件でもない限り、四人姉妹側は鼻であしらうだけですよ。「先にこちらの好意を一方的に拒絶したのはお前らの方だ」とでも言って。
>  外交交渉というものはそう簡単にできるものではないですし、一方が提言すればすぐさま実行できるものでもありません。だからこそ、四人姉妹との貴重な外交交渉の場で感情と敵意を剥き出しにして相手の好意と提言を一方的に拒絶し、四人姉妹との対立を決定的なものにしてしまった竜堂続の責任は極めて重大なものであると断定せざるをえないのです。
>  「たとえ最初の交渉が決定的に決裂しても、もう一度交渉を申し込む事で外交政策を転換できる」という楽観的な考えなど捨ててください。外交や政治の世界はそんなに甘いものではありませんので。

 別に楽観論を唱えている訳ではありません。ただ現実問題として、交渉が決裂したからといって後の外交の為の選択肢を迂闊に減らすような行為を行うのはどうか、という事です。交戦状態に入ったとしても、状況の変化によっては再び交渉を行う必要があるかもしれませんし。交渉が不首尾に終わったからと言って相手側の交渉人をその場で捕縛するなど、著しく礼儀に反しますし、相手に抜き難い不信感を与える結果になってしまいかねず、そうなれば再交渉を行う余地は少なくなります。何もあの場で続を捕らえずとも、後でも竜堂兄弟を捕らえる事は不可能ではないでしょう(現に第三巻では終がヘリで連れ去られています)。あの場で交渉が決裂したからと言って、後にあるかもしれない外交のチャンネルをレディLの方からせばめなければならない理由はないのでは?
 ところで、いまさら気付いたのですがこの一連の議論はどう結論が出ても創竜伝擁護にはなりませんね。どちらにしろ「創竜伝の登場人物は底が浅い」という結論になってしまうのですから(^^;)。

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board2 - No.1414

英国公文書館を

投稿者:デスザウラー
2000年09月21日(木) 08時12分

 実際に利用して来た人物から聞いた話です。
 一度にコピーを申請して受け取れるのは5ページ分まで。そして、ど
えらく待たされる。それ以上は後日渡しです。おまけに、銭が高い(正
確な料金は聞いたけど忘れました)。

 一方、税金を浪費する事では世界に冠たる我国の国立国会図書館では、
著作権法の制限により一度に一冊の本の半分未満なら何枚でも可能です。
即日渡しも可能。上記よりも短い待ち時間で。御丁寧に郵送までしてく
れます。一枚あたり、30円。これは確実に英国のそれより安い。

 竜堂さんちの誰も、著者も、一度も国会図書館を利用した事がないの
でしょうか?

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