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投稿ログ205 (No.3529 - No.3539)

親記事No.3468スレッドの返信投稿
board4 - No.3529

Re:銀英伝世界の物理体系について

投稿者:観察中・・・
2003年02月01日(土) 06時42分

> ニュートン力学が、相対論の一特殊例として包括されるようになったように、未来において、現在の物理体系がどうなるかは、不明なところです。素粒子に関する物理学などは、将来大きく変遷する部分もあるでしょうし。
>
これに関してですが・・・
ニュートン力学自体は否定されていませんので、運動方程式などは依然有効です。
慣性制御技術が存在する場合にも、それがエネルギー保存則に反しないのであれば、
加速するために消費したエネルギーとの収支はつりあっていなければなりません。

物理学は、エーテルのような不要な媒質を使った証明を止めたり、
過去の観察結果を包含して進む事はあっても、過去の観察例との整合性を保って
いなければなりませんので、エネルギー保存則やエントロピー増大則を破るような
小道具が存在する場合、通常、必ず理論上の変革の説明はなされます。
「どうなるかは不明」と云っても、われわれが日常見ているような物理現象を
何もなしに否定するものではないからです。

> 観察中・・・さんのNo3519の投稿は、1を意図していたので、もはや論ずる点がない、ということであると解釈してよいのでしょうか。そうすると、私としても論ずる点がなくなります。(移動要塞に限らず全部OKもしくは、全部NOTという話になるわけですから)単純に作中の前提を全て受け入れてしまうと、私には論考不能になってしまうと云う事です。

> 例えば、上の観察中・・・さんの記載から判断するに、取り込んだ星間物質を蓄積する手段は存在しない、ということですね。蓄積する手段とは、核融合炉の燃料タンクのことです。
> つまり、太陽電池を家庭用電源としても、バッテリーがないので夜間は真っ暗です、みたいな主張でしょうか。そんなことを言ったら、銀英伝世界の(非自足型の)戦艦にしても、航行中常時燃料補給を受けないと航行できない、みたいな話になりますね。
> 燃料補給のために、ガス星雲に行っても良いと思いますが。
> また、意識されたのは、例の氷塊の話なのでしょうが、あの氷塊は一回飛ばしたら止まる必要がないのですから、燃料タンクはいりませんわね。

いいえ。
氷塊と要塞では物理的条件があまりにも異なっています。
まず、氷塊の場合前提となる「速度」の問題についてはっきり書いていないので、
「まず亜光速か、ラムスクープ場が使える速度まで加速したはず」と推定していたのです。
要塞の場合、組み立て段階か機能し始めた段階では恒星か惑星の周回軌道を回っているか、
工作艦などと相対的に静止した状態にないと製作困難と考えられるので、その段階から
加速する行程のエネルギー収支を解決しなければなりません。

要塞内に燃料タンクを備えることは当然可能ですし、そう云うものはあるでしょう。
しかしバサード・ラムの場合、取り込みのために進行方向への速度を利用します。
燃料となる水素自体も速度を持っているので、取り込んで内部にとどめようとすると
エネルギーを無駄にしてしまう(速度を減殺するためにまた、エネルギーを使ってしまう)。
あくまでバサード・ラムを使う場合ですが、燃料はあまりそれを使う物体の中に
とどめおかず、融合でエネルギーを得たら推進用に噴射してしまうほうが、収支がいいのです。

バサード・ラム・ジェットを使う場合、そう云うエネルギーの収支の帳尻合わせが、
大質量になるほどどんどん難しくなって行きます。
つまりは
>
> 結論としては、前記1「銀英伝世界における航行技術一般が、「現実の物理学」と相容れない」ということでしょうか。
>
・・・と云う事です。
※「ラムスクープ場」と「加速」及び「バサード・ラム・ジェット」については後述します。

>
> B.銀英伝世界のエネルギー源について
>
(中略)
> だから、観察中・・・さんの言う「エネルギー補給ポイント」(というよりエネルギー生産ポイント、軍事施設に限定しない)が、全ての恒星系にあって、そのエネルギーを利用して宇宙時代の人類の文明が維持されているのではないか、と。
> これは、私の推論ですがね。興味を覚えた、というのは、こうゆうことです。
>
> C.論証責任について
>
> <<以上の説明で、「致命的に間違っている」部分がない、ことが明らかでしょう。>
> 間違っています。
> 数字が。>
>
> 数字がどうだ、と言われるのであれば、観察中・・・さんが論証してみてください。
> 「破綻」するとすれば、「銀英伝世界」そのものなのか、移動要塞なのか、例の氷塊なのか、等、「破綻」の程度は興味があります。
>
(中略)
> 「スクープ場が使える程の速度」ってなんですか。
> 要は、星間物質を取り込む移動体の断面積(取り込み面の面積)×移動速度が、単位時間当たりの、取り込み可能体積ですよね。この体積に星間物質の存在密度をかければ、単位時間当たりの星間物質取り込み重量が算出されます。
> 以上は、計算式の補足に。
>

太陽系内の数字を援用すると、星間物質は一立方センチあたり水素原子0.1個程度の密度です。

この密度では、単に取り入れ口を開いても水素はとても収集できません。
そこで捕獲用の道具として考え出されたのが、ラムスクープ場です。
銀英伝の作中では「バスケット状の磁場」と呼ばれていますが、
バサード・ラム・ジェットについての述語では、「ラムスクープ場」もしくは
「スクープ場」と云う呼称が古くから使われています。
(バサード・ラムは、米国のバサードと言う人が考え出した事から、その名があります。
この人は本当に恒星間ラムジェットの設計要件を考え、それが条件付きで可能と言う
答えを導いた人です)

しかし、エネルギー保存則に従い、そう云うものを展開するとエネルギーを消費します。
展開するために使ったエネルギーよりも手に入る燃料から得るエネルギーが多くなければ、
たちまち燃料タンクはカラッポになってしまいます。

そこで、バサード・ラム・ジェットは、それを効率良く使用するためにまず、「ある程度加速してやる」必要があるのです。

ちなみに、もともとのバサードの構想ではスクープ場の大きさは100km程度です。
このサイズのスクープ場が取り込む水素の量は、貴方の仰るとおりの式に従って計算可能です。

計算を単純にするため、分かりやすい数字に振り替えて式に入れます。
断面積πr^2より
(100(km)×1000(m)×100(cm))^2≒10^14cm。
これにπを掛けた値が開口面積です。
移動速度で1cm毎にこれだけの数の水素原子が手に入ります。

水素原子の「個数」を分かりやすく質量にするには、1モル(6.02×10^23)
を1グラムとして換算できます。
例えば分かりやすく、速度が毎秒1cmの場合、手に入る水素原子の質量は
π(3.14)×10^13個=0.52×10^-10gで、1gより遥かに少ない。
端的に、毎秒0.1gの水素を手に入れるには、
約2×10^9cm/s=10^7m/s=10^4km/s=秒速2万kmが必要です。

取り込み口の断面積次第で、この数字は変わります。
例えば直径1000kmの開口部を持つラムスクープ場を使えば、同じ速度でも100倍の
燃料が手に入ります。
しかし、磁場は逆二乗則に従うので、10倍の大きさの磁場を展開するには、100倍の
エネルギーが必要です。

これでは話になりません。
最初から多量の燃料を積んでおいたほうがマシです・・が、それだとその燃料を
加速するためにまた、エネルギーを使ってしまうので、帳尻が合いません。

この方式の提唱者のバサードが考えたのは、もっと水素が豊富な空間を利用する事です。
太陽近辺では、常に放出される太陽風(水素とヘリウムが主成分)のため、イオン化した
水素が多量にあります。
楽観的な数字で、1立方センチあたり1000個。
この数字だと、燃料の流量は10000倍になります。
先の式に入る数字も変化し、秒速2万kmで手に入る水素は毎秒10kg。
1日240kg、年間90トン近くになります。

もともとのバサード・ラムの構想では、ごく小さい探査機を毎秒1Gで加速するために
これを使うはずでした。

核融合で得られるエネルギーについては、以下のページに計算してくれるJavaスクリプトが
あります。
ttp://www.jex.co.jp/organization/div32/main/fusion/fusion.html
効率がいいほうでも、質量の0.04%程度がエネルギーに変換できる程度です。

故に、この数字で、小さい探査機なら十分に恒星間飛行が出来てしまいますが、
イゼルローンほどのものを動かすにはまるで足りません。

物質変換などを行う事も出来ませんし、取り込んだ物質で補給を成すことも
出来ません。
星間ガスが濃いところに行くと云っても、恒星間空間の広大さからすると、
それは本当に天文学的距離が開いている上、密度が何億倍も違うわけでは
ないのです。
わざわざ取りに行くよりは、最初から積んでおいたほうがいい程度の量しか、
われわれの知る銀河系の星間空間には物質がないのです。


但し。

ここまでの計算でお分かりと思います。
あの世界で星間水素の量が、例えば立方センチあたり、われわれの知る銀河系の
10万倍>100万倍>一億倍であったら、この数字のオーダーは全て変わります。

要は量の問題です。

それを妥当と出来ないのは、同様にわれわれの知る物理学では、星間空間にそんなに
物質があったら、宇宙は自重で収縮に転じ、潰れてしまうからです。
これの帳尻を合わせるには重力定数をいじらねばならず、重力定数をいじると
恒星の生成時期や反応速度が変わり、惑星の生成過程が変わり、われわれの知るような
銀河や宇宙は誕生できないと考えられるからです。


しかし、このような議論はそもそも、全て的外れと云う事なのでしょう。
私のように、人の持つ前提を素直に受け入れずに話が出来ないタイプでは、
こう云った議論を健全に保つことは出来ないようです。

もうしわけありませんが、私にはもう、そのままこれを続ける気力がありません。
勝手ながら、以って最後の発言とさせていただきます。

親記事No.3468スレッドの返信投稿
board4 - No.3530

移動要塞論の参考まで

投稿者:S.K
2003年02月01日(土) 07時48分

 私は移動要塞肯定派な訳ですが、嘘はつきませんので少々下記の事実を御再考下さい。

1.建設・移動について
 科学技官として決してシャフト技術総監は天才ではありません。
 汚職一つの発覚で解任してしまえる程度の人材である事は間違いありません。
 そんな彼のプランニングでイゼルローン要塞級のガイエスブルグ要塞は2ヶ月で移動要塞に改装された訳です。
 これはもう技術的には「事実可能だったんだから仕方がない」としか言えないでしょう。
「同盟には不可能だった論」が持ちあがりましたが、これについては「可能不可能の断言はできない。よって援軍なしの篭城より多分まし」で最終回答になったと思います。
 作中事実として国力で劣る同盟が技術まで帝国の「当たり前」が再現不可能だったらラインハルトの登場まで同盟が維持されていた事の方がおかしい事になります。
 人材に原因を求めるにせよメルカッツやファーレンハイトのような貴族社会でも認められる出自の名将もいたのですからやはり同盟と帝国にアドバンテージとなる事象は存在しなかったと思うのが妥当でしょう。

2.運用について
 これは屁理屈の類ですが「流体金属の外装」はアニメオリジナル設定です。
 あえてアニメ版の設定に従っても恒星系内に直径60km程度の物体が存在する余地がないとは思えません。
 そうであれば「突如出現した前進基地付き1~2個艦隊」は立派に軍事的脅威になります。
 よしんば要塞維持自体に幾許かの補給物資が必要としても、クリティカルヒットで名将の指揮する大規模攻城艦隊が網をはって3倍以上の艦隊戦力で隠密裏に待機していたなどという僥倖がない限り、移動要塞の駐留艦隊が持てるだけの物資をもって遁走、で随分長持ちしそうです。
 加工は要塞自体で可能なのがこの場合物資調達の労を多いに軽減しています。
 人的資源については、以前のスレッドでは逆にどれだけ参加を遠慮させて帝国統治下での『人民の海』形成に尽力してもらうかで苦慮しそうという意見がありましたが。
 正史であれだけ6~7巻に見られる旧同盟の反帝国感情や行動がある以上志願者に困る事態は緊急の物でない事は確かそうです。
 生活については「最前線の基地を持つ都市」が原子力艦船のごとく移動しているという状態ですので、国家や共同体として健全かはともかく宣伝如何によっては「民主主義最後の砦」の使命感は住人の大きな支えになるでしょう。
 新Q太郎さんの名作ではありませんが北朝鮮だってあの政治形態で半世紀維持されたわけですし、もう少し健全かつ現実路線を歩んだキューバはあるいはカストロ一代は安定あるいは発展もあるかも知れません。

3.その他
「建造までの困難」「移動要塞をめぐるキャラクター論」等結構ありますがやはり一度冒険風ライダーさんが纏められた考察移動要塞論A~Gはひととおりメモを用意してできるだけ既出の疑問や観点を避けるべく吟味した上で再度議論するのが良いと思います。
 冒険風ライダーさんの議論姿勢を問われる方もおられましたがこの件に関しては反対意見を集約する労を惜しんだ懐疑論の方々にも責任はあるでしょう。
 どうであれ一人でこと細かく大勢の疑問や異論に応える立場の方の労を斟酌する事は議論をする上で大事だと思います。

 挑発が目的で罵詈雑言の泥仕合が希望でしたらまた別の話になりますがその時は何をされても言われても仕掛けた側の発言権は犬に食われて仕方ないと私は思います。

 では「有益な方向」でこの再議論が進む事を心より願って以後静観いたします。

親記事No.3524スレッドの返信投稿
board4 - No.3531

Re:ちょっと別の視点から・・・

投稿者:八木あつし
2003年02月01日(土) 08時05分

> 1.イゼルローン要塞は本当に移動できるか?
>  イゼルローン要塞の表面外装は、確か流体金属という設定ですね。いわば、ボールの表面に水が貼り付いている(?)ような状態だと思うのですが、イゼルローン要塞を移動要塞化するときは、当然このボールの部分に航行用エンジンを取り付けることになると思います。
>  流体金属外装にどの程度引力が働いているのかよく分かりませんが、この状態で、表面に水(?)を貼り付けたままボールを動かす(あるいは止める)ことは非常に難しいのではないでしょうか。
>  ましてワープなどといった急加速(急減速)を行えば、流体金属の外装だけ通常空間に取り残されてしまうことになると思うのですが・・・。
>
> 2.移動要塞で惑星攻撃はできない?
>  アニメ版で、イゼルローン要塞とガイエスブルグ要塞が、お互いの要塞主砲の射程圏内で正対したとき、イゼルローン要塞の流体金属外装が、潮の干満よろしく、ガイエスブルグ要塞側に引っ張られる、というシーンがありました。また、ガイエスブルグ要塞の方も、イゼルローン要塞の重力波の影響を受けているような(確かルッツの)セリフがあったと思います。
>  これから考えると、銀英伝に登場する要塞は、実は重力波の干渉に非常に弱いのかもしれません。
>  惑星よりもはるかに小さい要塞の重力波ですら、このような影響を受けるのですから、実際に惑星攻撃を仕掛けようとしたら、要塞主砲の射程に入る前に惑星の重力圏につかまり、惑星に向かって墜落、ということになるのではないでしょうか。

めじろぱーまんさん初めまして。八木と申します。
めじろぱーまんさんが示された1の疑問は、2にも書かれていますが同じ流体金属を持つガイエスブルク要塞が移動要塞化した時点で解決しているのではないでしょうか。
ただ小説版とアニメ版では、イゼルローンの設定が変更されています。外壁面や武装面などは、小説版に準拠しつつ適時アニメ版を持ってくるべきかと。

そこで2の疑問点ですが、引力面が心配や主砲の射程距離が足りないのなら長距離ミサイルでも撃ち込めばすむことです。それか艦隊がいる分、衛生軌道上からの攻撃をさせれば良いのでは。
もっともイゼルローンとガイエスブルクは同サイズでしたが、攻撃を行う惑星は要塞の数十から数百倍です。あのような潮の関係が出来るかどうか判りません。また艦隊が引力に引かれて落下しないため、それ以上の出力を持つ要塞は大丈夫ではないでしょうか。
何にしても小説版とアニメ版の違いが一番のネックかも。

親記事No.3524スレッドの返信投稿
board4 - No.3532

Re:そもそもの趣旨としては

投稿者:a-ru
2003年02月01日(土) 08時54分

こちらこそ、はじめまして

> 最終的にイゼルローン要塞に篭って、ラインハルトとの決戦を期待するという、100%必敗が予測される他者依存的作戦よりも、移動要塞を活用したほうが、はるかにまし、という話です。

この趨勢が決まっている時点では、どちらも違った意味で困難を極めることだと思います。まず移動要塞の運用方法について論じなければならないでしょう。
 短期決戦の場合、要塞が決戦兵器として戦術的に有効か?私の結論は、無効・弱点になるのではと思います。要塞の鉄壁さは回廊という地形上、敵の攻撃方向が特定できるという強みを生かした運用でした。しかし、通常空間ではその利は失われます。その中での戦術的運用は全く無いわけです。例えば防御時での艦隊との連携、多方位からの攻撃に対する防御方法などのノウハウが無いわけです。そのような不確定要素を抱えていては戦術として計算が立たないです。
長期戦については、以前ヤン亡命政権レスと多少関わるでしょうが、二通りの運用が考えられます。
①ヤン達の会話のように放浪し、民主主義を絶やさないよう、広める。②帝国の支配外の可住惑星を発見する旅に出るです。
①について、これは行き先の選択として同盟側方面に行くしかないと思います。その理由として、マキャベリーの言葉を借りるなら「平等のあるところでは君主国は樹立し得ないし、平等の無いところでは共和国は成立し得ない」ということです。これを分かりやすくいえば、人民の政治権力に関心があるか、ないか、という違いからくる大きな問題です。このことからヤン達の行動範囲は大きく限られ、追撃を振りきることはきわめて困難だと考えます。
②は、アーレ・ハイセネン達ほど追い詰められた状況ではない人民たちからすれば、かける確率が大きすぎて、参加人数の大幅な減少は避けられず、それに伴い艦隊・要塞の維持に大きな支障をきたします。また、その問題後も人心掌握の困難さが常に付きまといます。
そして、①②共通の問題として、資金不足、実行の検討・実施時間不足という最大の理由があります。そして、人心掌握の方法として「イゼルローン要塞行政長官」というべき立場のヤンが、民主主義維持のために独裁者とならざる得ない皮肉さ、困難さを考えると実行する可能性は極めて低いのではないでしょうか。
 以上のような不確定要素と彼の精神衛生(笑)などの理由から考えなかったもしくは、すぐにその考えを放棄したのではないでしょうか。
 ヤンとしては、「ラインハルトは、自分が出れば直接対決に持ち込める」というかなり高い確信のもとに、彼を追い詰め講和に持ちこむという方法がよいと考え行動したのでしょう。

> 逆に、ラインハルトにしてみれば、プライドにかけて数百万の犠牲を払うような艦隊による要塞攻撃よりも、小惑星でもぶつけてイゼルローンを破壊したほうが、はるかに理にかなっているのでないの、という話です。

確かに、そうだと言えるかもしれません。
しかし、これこそがラインハルトの深謀遠慮であったと解釈します。
簡単に述べると「背水の陣」の逆用です。
 どういう事かと言うと、イゼルローン陥落後、帝国は幾度となく攻め、多大な犠牲を生みました。それによってヤンは「魔術師ヤン」と呼ばれるほどの名声を得たのは周知のことです。
 これによって中央政府、人民がどのような心理状況になったかを検討すれば分かります。それは、
「誰もが不可能と思われたイゼルローン要塞を陥落させたヤン&イゼルロ-ン要塞があれば怖くない」という『慢心』です。
この時点で、ラグナロク作戦の成功が80~90%すると考えても良いでしょう。この慢心があったからこそ、惑星ハイセネン電撃攻略が可能になったといえるのではないでしょうか。ラインハルトがここまで考えてやったのかは定かではありませんが、実際上ではこの通りになってます。
 余談ですが、これを防ぐことは可能だったか?点については、普通、「人民が作り出した流れは、その流れが完全に立たれるまで止めることは出来ません」(バブルが好例)。しかし、ヤンが同盟人民に対して演説を行えば、ヤンの名声・権威を考えると可能であったと思います。

>他者依存作戦
戦いとは基本的に相手がいて初めて起こることです。
相手の考えや、周囲の状況を考えて勝利を手繰り寄せるしかありません。ヤンは完全に「他社依存」していないことは分かることだと思います。ましてや、この敗勢の状況の中で逆転の可能性を作るのは、相手が決定的ミスを犯す以外にありえません。その状況を作るべく努力したことはご存知の通りだと思います。

> この点がほとんど論じられないのが、私としても残念ですね。

私もきっちりまとめて論じているわけではないので、恐縮です。
また指摘されて気づくということもありますし。
ということでこのように考えてみました。

親記事No.3524スレッドの返信投稿
board4 - No.3533

Re:ちょっと別の視点から・・・

投稿者:六三
2003年02月01日(土) 09時49分

> もっともイゼルローンとガイエスブルクは同サイズでしたが、攻撃を行う惑星は要塞の数十から数百倍です。あのような潮の関係が出来るかどうか判りません。また艦隊が引力に引かれて落下しないため、それ以上の出力を持つ要塞は大丈夫ではないでしょうか。

ここだけ。引力は対象の質量が大きければより干渉が大きくなります。なので艦艇が影響を受けなくても、要塞が受けるのです。上記の論法だと、「スペースシャトルはOKだから月だってOKさ」になってしまうので、さすがにアレかなあと思います。ちなみにスペースシャトルが周回できる距離に月を持ってくると崩壊しながら落ちてきます(その何十倍の距離でも落ちてきます)。気象は目茶目茶、人類絶滅の危機です。惑星に接近すると干満や回転に影響、と言うか星系に入ると恒星めがけて落ちていきます。惑星は恒星の引力圏に、衛星は惑星の引力圏に掴まったから公転してるんですよ。これらを脱出させようとするとそりゃもうとんでもないパワーが必要です(ロケットが地球の引力から脱出するために自重の何百倍のパワーを必要としているかぐらいは映像見ただけでも分かるでしょ?)。
大型ミサイルについても自説擁護のためにそこまで言うかなと些か辛いものを感じます。

親記事No.3468スレッドの返信投稿
board4 - No.3534

Re:移動要塞論の参考まで

投稿者:六三
2003年02月01日(土) 11時14分

きちんとした物理学論に基づく論に、「空想科学読本的」とレッテルすることが罵詈雑言ではないかなあと思ってます。あの本は反論材料としている物理、生物、冶金、そもそもの前提に至るまで間違いだらけの本ですから(笑)。
それと人的資源の部分についてですが・・・本当に只の勇敢な民間人が軍事的行動の補充人員たるなんて考えていませんよね?それに民間から無作為な補充を期待するではスパイ侵入(自発的スパイ含む)が容易となり、かつそれこそ状況に期待する受身的作戦にしか思えないような・・・。
結局はハードウェアスペックあるのみ、容れ物だけによる戦争論だったのですかね・・・。何だかとてもつまらなくなってしまったので、私もここで失礼致します。相手してくださった皆様ありがとうございました。

親記事No.3524スレッドの返信投稿
board4 - No.3535

Re:ちょっと別の視点から・・・

投稿者:八木あつし
2003年02月01日(土) 13時13分

> ここだけ。引力は対象の質量が大きければより干渉が大きくなります。なので艦艇が影響を受けなくても、要塞が受けるのです。上記の論法だと、「スペースシャトルはOKだから月だってOKさ」になってしまうので、さすがにアレかなあと思います。ちなみにスペースシャトルが周回できる距離に月を持ってくると崩壊しながら落ちてきます(その何十倍の距離でも落ちてきます)。気象は目茶目茶、人類絶滅の危機です。惑星に接近すると干満や回転に影響、と言うか星系に入ると恒星めがけて落ちていきます。惑星は恒星の引力圏に、衛星は惑星の引力圏に掴まったから公転してるんですよ。これらを脱出させようとするとそりゃもうとんでもないパワーが必要です(ロケットが地球の引力から脱出するために自重の何百倍のパワーを必要としているかぐらいは映像見ただけでも分かるでしょ?)。
> 大型ミサイルについても自説擁護のためにそこまで言うかなと些か辛いものを感じます。

どうも~。とても参考になりました。引力に関しては、あなたの説明に反論しませんし出来ません。私は空想家で物理家ではないので。
めじろぱーまんさん。私のレスの半分は忘れてください。大変失礼しました。m(_ _)m

ところで六三さん。要塞からの長距離ミサイル攻撃は駄目ですか? 私はこれはそれなりに考えたすえ、考えたのですけど。もしかしたら小惑星にエンジンを付けて、惑星を攻撃する方がよろしいかったのでしょうか?
星系外縁部から直径1~2キロの小惑星を加速させて惑星攻撃をすれば、その惑星の全滅は必死です(笑)。惑星に防空体制が無ければ、ピンポイントのミサイル攻撃はとても有効だと思ったのでした。
ただ要塞には宇宙艦隊があるので、艦隊を派遣した方が余程早いかも知れませんが(笑)。
それでは~~~!

親記事No.3524スレッドの返信投稿
board4 - No.3536

Re:ちょっと別の視点から・・・

投稿者:めじろぱーまん
2003年02月01日(土) 13時57分

八木さん、こん××は。
レスくださいましてありがとうございます。

> めじろぱーまんさんが示された1の疑問は、2にも書かれていますが同じ流体金属を持つガイエスブルク要塞が移動要塞化した時点で解決しているのではないでしょうか。
> ただ小説版とアニメ版では、イゼルローンの設定が変更されています。外壁面や武装面などは、小説版に準拠しつつ適時アニメ版を持ってくるべきかと。

 3530でS.Kさんにもご指摘いただきましたが、確かに小説版を読み返してみると、共に「鏡面処理された超硬度鋼と結晶繊維とスーパーセラミックとの複合装甲」なんですね。
 アニメ版の、イゼルローンは流体金属装甲、ガイエは超硬度鋼装甲、というイメージが強かったので、きちんと確認せずに書き込んでしまいました。申し訳ありません。(おまけに、ガイエの指揮官はルッツでなくケンプだ。はずかし・・・)

> そこで2の疑問点ですが、引力面が心配や主砲の射程距離が足りないのなら長距離ミサイルでも撃ち込めばすむことです。それか艦隊がいる分、衛生軌道上からの攻撃をさせれば良いのでは。

 まず、長距離ミサイルは難しいのではないでしょうか。60万キロ(地球と月の距離の約2倍)以上離れたところから惑星に命中させること自体難しそうですし、仮に命中させたとしても大気圏突入時に燃え尽きてしまうような気がします。

 また、艦隊を展開すれば、その瞬間から要塞は最大の武器である要塞主砲を封じることになりますので、要塞のアドバンテージは補給線の短さのみということになります。
 逆に機動性の悪さや物理攻撃に対する脆さ(第3巻第7章では、工作員が外壁に仕掛けたレーザー水爆で、イゼルローン要塞の外壁に直径2キロの大穴が空けられるシーンがあります)から、要塞陥落という最悪の事態を招くおそれすらあると思います。

> もっともイゼルローンとガイエスブルクは同サイズでしたが、攻撃を行う惑星は要塞の数十から数百倍です。あのような潮の関係が出来るかどうか判りません。また艦隊が引力に引かれて落下しないため、それ以上の出力を持つ要塞は大丈夫ではないでしょうか。

 ガイエスブルグは月の約10万分の一の質量しかないのに、約60万キロ(地球と月の距離の約2倍)離れているイゼルローンは重力波の影響を受けています。
 小説版でも、ガイエスブルグは最後の特攻シーンまで、この60万キロより近づこうとしなかったことを考えると、これ以上近づくと相手の重力波の影響を受けてしまう、とも仮定できるのではないでしょうか。
 となると、月の約100倍の質量を持つ地球クラスの惑星からは、かなり離れた距離でも相当の影響を受けてしまうことになると思います。
 数百万キロの高度から、惑星に向かって落ちてくる要塞・・・これはこれでまた恐ろしいかも。

> 何にしても小説版とアニメ版の違いが一番のネックかも。

 今読み返していて気付いたのですが、イゼルローン要塞の引力は要塞の自転で生じさせ、外壁から10キロの高度まで引力圏が及ぶ、という記述があります。
 要塞の自転で引力を生じさせているってことは、いわば遠心力を使っているってことですよね?それなのに、外壁から10キロの高度まで引力が及ぶってどういうことなんでしょう???

 いや、この記述をみつけたとき、「そうか、イゼルローン要塞は自転しているから、航行用エンジンを取り付けられないんだ!」とも思ったのですが、そうすると要塞主砲ってどのようにして照準を合わせたり、発射したりするんだろうと、ますます分からなくなりました。(^_^;)

親記事No.3524スレッドの返信投稿
board4 - No.3537

Re:ちょっと別の視点から・・・

投稿者:六三
2003年02月01日(土) 14時27分

> ところで六三さん。要塞からの長距離ミサイル攻撃は駄目ですか? 私はこれはそれなりに考えたすえ、考えたのですけど。もしかしたら小惑星にエンジンを付けて、惑星を攻撃する方がよろしいかったのでしょうか?
> 星系外縁部から直径1~2キロの小惑星を加速させて惑星攻撃をすれば、その惑星の全滅は必死です(笑)。惑星に防空体制が無ければ、ピンポイントのミサイル攻撃はとても有効だと思ったのでした。

離脱を宣言したので最後にここだけ。えと、自分ではミサイルを狭義的な意味で解釈してたので、小惑星攻撃なら有効です。小惑星を搭載してるかどうかはまた別の話ですが、ロケットをつけなくてもマスドライバーでOKかなと思います。加速された大質量小惑星を一撃で砕くにはそれこそ要塞砲並の火力がいるのではないでしょうか。銀英世界では惑星防衛兵器が首都星以外にはなさそうですので、とても有効な手段だと思います。ただ、占領価値は下がってしまいますけど(笑)。

親記事No.3524スレッドの返信投稿
board4 - No.3538

あのですね・・・・・・

投稿者:不沈戦艦
2003年02月01日(土) 14時37分

>
> 以上のことは私達の世界での物理法則をもとに考察しています。
> 作者もこの法則をもとに書いていると考えるべきでしょう(笑)
> 不沈戦艦さんへ いくらなんでもファンタジーは飛躍のし過ぎではないでしょうか、あれでは観察中さんも閉口せざるおえないと思います。(苦笑)
>

 いいんですよ、「閉口」してくれれば。「冒険風ライダー氏の論と、それに対する『反論』は、前提条件がまるで違うにもかかわらず、『反論』した気分になっても無意味だし無価値だ」と、私は言っているんですから。


「剣と魔法のファンタジー」扱いするのが気に入らない、というのであるなら、「星界の紋章」でも思い浮かべて下さいよ。あの作品では、「平面宇宙」なる概念を導入することで、時間を費やさない空間跳躍を可能である、ということにしています。その「平面宇宙」内の戦闘について、「星界の紋章」の設定をベースにして、戦術やら戦略に対して批判を加えているところに、「平面宇宙など既存の物理法則に則ったものではないから、そのような批判は無意味だ」なんて噛みついたところで、何の意味もないでしょうに。

 あなたたちのように、冒険風ライダー氏に対して、「既存の科学技術や物理法則の観念からして、冒険風ライダー氏の論は間違っている」と言い張っている人たちがやっていることは、それと同じことです。

 もちろん、何度も言っているように、「移動要塞」に関して、「既存の科学技術や物理法則を前提にして、可能だ不可能だと議論をすること」を、私は否定している訳ではありません。そんなことをやっても、「作品世界の設定を前提条件にしている」冒険風ライダー氏の議論に対する反論には、全くなってはいない、と言っているんです。「空想科学読本的ツッコミ」とは、そういう意味でいっている訳で、その言葉だけを取り上げて罵詈雑言だの何だのと考えるというのも、それもずれまくった感性だとしか言いようがありませんね。

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board4 - No.3539

Re3523:移動要塞の燃費問題

投稿者:冒険風ライダー
2003年02月01日(土) 15時51分

<まず、「バサード・ラム・ジェット」エンジンですが、確かに、実現すれば宇宙空間自体から燃料補給を受けられる、画期的なシステムです。ただし、現実世界で論じられるバサード・ラム・ジェットも、銀英伝世界で実現されているものも、超光速を出すことはできません。あくまでも光速に近づける、だけです。そして、銀英伝世界では、移動要塞で敵の基地を攻撃してまわるにせよ、民主政治の種を植えて回るにせよ、数千光年にわたる活動範囲を要求されますので、バサード・ラム・ジェットを、推進力に使うことはできないでしょう。>

 これに関しては、前の投稿でも述べた「銀英伝世界における作中キャラクター達が、補給事情が切羽詰っていた時でさえ『宇宙艦船の燃費の問題』を全くと言っても良いほど問題視していない」を前提として述べています。これは当然、通常航行用エンジンはもちろんのこと、ワープエンジンについても「燃費の問題」は全く考える必要がないことを意味します。
 バザード・ラム・ジェット・エンジンを例に取り上げたのは、銀英伝世界にはバザード・ラム・ジェット・エンジンに見られるような「宇宙空間自体から燃料補給を受けられる、画期的なシステム」なるものが他にも存在しており、それは当然、前述の「宇宙艦船の燃費の問題」を考慮すれば当然ワープエンジンにも搭載されているであろう、という意味も含めて提示することが目的だったわけです。だからこれはバザード・ラム・ジェット・エンジン「だけ」の問題ではないのです。
 何度も繰り返し述べますが、「アレほどまでに補給が重んじられる」銀英伝世界で「宇宙艦船の燃費の問題」が作中キャラクターの誰にも全く触れられていないという「作中事実」の重大性をもう少し考えてみるべきでしょう。


<次に、イオン・ファゼカスや、その後継たる80隻の宇宙船ですが、確かにまともな補給を受けることなく、イゼルローン回廊を越えて、バーラト星系まで至ったわけですから、銀英伝世界の艦船が無補給で長期間移動できることの、有力な根拠たりえます。
ただ、私は「長征一万光年」が、ヤンやラインハルトからみて、3世紀も昔の話であることを指摘したいと思います。アーレ・ハイネセンの時代には、ヤンやラインハルトの時代よりも、はるかに優れた宇宙船製造技術が存在し、それは逃亡奴隷にすら容易に入手できるほどありふれたものだったが、その後技術が失われたので、ヤンやラインハルトの時代には適用できない・・・。そう述べても、銀英伝の記述と直接矛盾するわけではないでしょう。>


 残念ですが、その説明でも矛盾はします。前の投稿でも述べた「『ヤンやラインハルトの時代』における作中キャラクター達が、補給事情が切羽詰っていた時でさえ『宇宙艦船の燃費の問題』を全くと言っても良いほど問題視していない」という「作中事実」が厳然と存在するのですから、「長征一万光年」時代の燃料事情は、当然ヤンやラインハルトの時代にも立派に当てはまります。
 それに、宇宙艦船に燃費の問題が全くと言っても良いほど存在しないのであれば、質量をいくら巨大化させようが燃費の問題が出現することはありえないでしょう。エンジンを大きくしたり、出力を引き上げたりとかは当然しなければならないでしょうが、燃費の問題に関しては宇宙艦船のケースと全く同じものが当てはめられるのではありませんか? 仮に銀英伝世界に燃費の問題が存在したとしても、宇宙艦船の燃費事情が全く問題になっていないほどに小さなものなのであれば、掛ける係数自体が恐ろしく小さなものとならざるをえないのですから、仮に宇宙艦船の100万倍の燃料を消費したとしても、それは相も変わらず(すくなくとも移動要塞を揺るがすようなことはない)小さな数値にしかなりえないのではないでしょうか。にもかかわらず、銀英伝世界における宇宙艦船に存在しない燃費の問題が、移動要塞の場合にのみ深刻な問題として浮上するという理論は、ちょっと私には理解できません。
 それに、もし万が一Kenさんの主張される「要塞が移動する際には、通常よりもはるかに膨大なエネルギーを消耗する」が正しいのであれば、そもそもガイエスブルク移動要塞改造の際にその「燃費の問題」が大々的にクローズアップされていなければならないのではありませんか? 何しろ前述のように、「アレほどまでに補給が重んじられる」銀英伝世界で「宇宙艦船の燃費の問題」が作中キャラクターの誰にも論じられていないほどに問題視されていないのですから、急に移動要塞の燃費問題が浮上したりすれば、それはエンジン同期の問題と並んで無視できない課題として取り上げられなければならないはずです。移動要塞を動かす「だけ」のために、わざわざ大規模な「燃料補給」のための手配をしたりしなければならないのですから、これは当然のことでしょう。
 ところが、移動要塞を提唱していたシャフトも「移動要塞の燃費問題」については全く問題視することもなく、ラインハルトもまた、シャフトに対して燃費問題について問いかけるといった行動を全く取っておりません。もちろん地の文も、移動要塞の問題としてひたすら語っているのは「エンジン同期の問題」だけで、「移動要塞の燃費問題」などは微塵も触れられてさえおりません。
 さらにガイエスブルク移動要塞は、1月下旬頃のラインハルトの命令から4月10日頃にイゼルローン要塞と対峙するまでに、本来ガイエスブルク要塞が置かれていた宙域→ヴァルハラ星系外縁部→イゼルローン要塞前面へと移動を重ねており、Kenさんの主張に従えば明らかに燃料の壮大な無駄遣いをしているはずですし、「燃費の問題」もこの時点で判明しているはずですが、シャフトもラインハルトもそれを全く問題視している様子がありません。もし移動要塞の燃費が著しく悪いというのであれば、この時点で「エンジン同期よりも深刻な移動要塞の問題点」として大々的にクローズアップされなければならないのではありませんか? ましてや「アレほどまでに補給を重要視する」ラインハルトであればなおのことです。
 ガイエスブルク移動要塞に関してもかくのごとく「燃費の問題」が全く語られていないのであれば(何度も言いますが「アレほどまでに補給が重んじられる」銀英伝世界においてですよ?)、結局これに関しても「宇宙艦船の燃費の問題」と同じく「移動要塞の燃費の問題も全く考慮する必要はない」と結論してかまわないでしょう。
 結局、「ヤンやラインハルトの時代」においても、燃料問題に関しては「長征一万光年」と全く同じ論理が適用できるわけで、Kenさんの主張は、すくなくとも移動要塞に関しては全く当てはまらないのではないでしょうか。

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