- 親記事No.3181スレッドの返信投稿
- board4 - No.3215
Re:スールズカリッターって変?
- 投稿者:Ken
- 2002年11月02日(土) 13時44分
太郎さん、こんばんは。僧侶Tさん、Soulzzcuaritterの情報ありがとうございます。そうですか、ザ・ベストの中に解答がありましたか。掲示板の超高速更新についてゆくだけで精一杯で、なかなか過去ログまで目を通せておりません。
それにしても、人によって随分といろいろな「夢」をみるんですね。私は、夢の中では、会話をしたことはあっても、文字というものを目にしたことがありません。
>また大変かつ楽しい作業を(笑)
はい。大変ですが楽しいです。特に間違いを見つけたときなんか。今までで、一番うれしかったのは、「ベーデミュンデ侯爵夫人」が、正しくは「ペーネミュンデ侯爵夫人」で、あの有名な「B夫人」が実は「P夫人」だと分かったときでした。
>「ナルサフ」の方が原音に近いが最後が「フ」ではしまらないので
?このあたりは私には感覚的にはよく分かりませんが・・・。ただ、そうだとしたら田中先生もちょっときまぐれですよね。だって、「コーネフ」や「マリーンドルフ」や「ウランフ」や「パトリチェフ」は、平気で出しているのに。ヒルダは「フロイライン・マリーンドルス」にしようとは思わなかったんでしょうか?きいてみたいですね。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3216
小さいけれど重要な話
- 投稿者:佐々木公彦
- 2002年11月02日(土) 14時57分
いかなる理由があろうとも、民主主義の国で軍部の最高司令官が軍人であることは許されません。
最高司令官は評議会議長であり、統合作戦本部長はもともと最高司令官代行を兼ねています。
いかなる理由があろうとも、ヤン最高司令官はあってはならないことです。
何度か書いたのですが、ヤンに対する戦闘停止命令は現に戦闘が行われている状況においてだされたものであり、実際に戦闘を停止するのは無茶です。
帝国軍には戦闘を停止する理由がありません。
「反撃食らったら死ね」というに等しい命令を受け入れるのは、前線司令官としての部下に対する責任を果たしていないといえるでしょう。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3217
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:イッチー
- 2002年11月02日(土) 16時44分
> いかなる理由があろうとも、民主主義の国で軍部の最高司令官が軍人であることは許されません。
> 最高司令官は評議会議長であり、統合作戦本部長はもともと最高司令官代行を兼ねています。
> いかなる理由があろうとも、ヤン最高司令官はあってはならないことです。
確かにその通りです。ところで、同盟では、制服組トップは統合作戦本部長なのでしょうか?
>
> 何度か書いたのですが、ヤンに対する戦闘停止命令は現に戦闘が行われている状況においてだされたものであり、実際に戦闘を停止するのは無茶です。
> 帝国軍には戦闘を停止する理由がありません。
>
> 「反撃食らったら死ね」というに等しい命令を受け入れるのは、前線司令官としての部下に対する責任を果たしていないといえるでしょう。
>
これもその通りで、ラインハルトはミッターマイヤーやロイエンタールの独断専行を知らないわけですから、これ幸いとばかり攻撃してくる可能性もあります。ヤンには戦闘継続→ラインハルト戦死しか選択肢はなかったわけで・・・。すると、後半の銀英伝は同盟軍制服組トップとなったヤンと帝国のトップとなったロイエンタール(またはその他の誰か)というストーリーになったのでしょうか?
- 親記事No.3204スレッドの返信投稿
- board4 - No.3218
Re:ハイネセンの虐殺、その後
- 投稿者:イッチー
- 2002年11月02日(土) 16時48分
ラインハルトのエピソードがどこまでヤンに当てはめることが出来るのか、という一種のお遊びなのですが、いけませんかね?(苦笑)
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3219
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:Ken
- 2002年11月02日(土) 23時55分
イッチーさん、おはようございます。
> ところで、同盟では、制服組トップは統合作戦本部長なのでしょうか?
そうだと思います。以下の記述がありますので。
遠征が失敗すれば、制服軍人の首座にあるシトレ元帥は当然、引責辞任を迫られるだろう。一方、成功すれば、遠征軍総司令官ロボス元帥の功績に酬いる新たな地位は、統合作戦本部長しかない。
(黎明篇第7章-4)
-
- board4 - No.3220
Re:銀英伝世界で人工知能はどれ位発達しているか?
- 投稿者:SAI
- 2002年11月03日(日) 07時00分
>八木あつしさん
陸戦用ロボットやメイド・ロボが駆逐されてもどこかにはあるでしょう。少なくとも超高温の熱放射が荒れ狂う核融合炉のメンテナンスは人間には不可能でロボットが必要でしょうから。
>古典SFファンさん
確かに本編に記述はありませんね。じゃあ文明の崩壊が起きているとするならば、確実に銀英伝世界の文明を支える核融合を行うための資源が枯渇しているのでしょう。崩壊はもう誰にも止められない。たとえ理想の民主国家ができたとしても。ローエングラム王朝は一時の夢と消えるでしょうね。
文明の崩壊も科学技術の後退も自由民主教の教義と違い、体制とは関係ない、別のものです。そもそも中世的停滞などというものは人類史において存在したことがないのですから。体制と科学技術の発展の関係は恋愛がうまくゆけば科学が発展すると同程度には関係があるでしょう。
- 親記事No.3204スレッドの返信投稿
- board4 - No.3221
Re:ハイネセンの虐殺、その後
- 投稿者:僧侶T
- 2002年11月03日(日) 10時46分
> ラインハルトのエピソードがどこまでヤンに当てはめることが出来るのか、という一種のお遊びなのですが、いけませんかね?(苦笑)
いや、もちろん拙僧としても「お遊びだからだめだ」だなんて矛盾したことは言いませんが、先述したように、ヤンとラインハルトとはその個性が違いすぎるので、同じ状況におかれても、似たような行動をとるはずがないと思っています。
ですから、「暗殺未遂事件」のときのような、彼らが受動的な立場に立っているエピソードならともかく、この「卑怯者を裁く」のような、能動的に動いているエピソードにおいては、台詞を少々変えるだけでなく、筋書き自体も大幅に変えなければならないだろう、と思っています。
- 親記事No.3181スレッドの返信投稿
- board4 - No.3222
Re:スールズカリッターって変?
- 投稿者:僧侶T
- 2002年11月03日(日) 11時08分
> 僧侶Tさん、Soulzzcuaritterの情報ありがとうございます。そうですか、ザ・ベストの中に解答がありましたか。掲示板の超高速更新についてゆくだけで精一杯で、なかなか過去ログまで目を通せておりません。
どういたしまして。具体的には、「銀英伝のエンターテイメント性」の中の、銀英伝元ネタ集Eにあります。
> >「ナルサフ」の方が原音に近いが最後が「フ」ではしまらないので
>
> ?このあたりは私には感覚的にはよく分かりませんが・・・。ただ、そうだとしたら田中先生もちょっときまぐれですよね。だって、「コーネフ」や「マリーンドルフ」や「ウランフ」や「パトリチェフ」は、平気で出しているのに。ヒルダは「フロイライン・マリーンドルス」にしようとは思わなかったんでしょうか?きいてみたいですね。
アルスラーン戦記第6巻のあとがきに、
「ナルサスもヒルメスも、ペルシア史に実在する名前です。ただし、ナルサスの場合、ちょっと発音に不確定なところがあって、『ナルサフ』のほうがより正しいかもしれません。でも『軍師ナルサフ』では、いまひとつさまになりませんよね」
とあります。別に最後の文字が「フ」だからではなく、「ナルサフ」という音の連なりではさまにならないから、「ナルサス」にしたということでしょう。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3223
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:僧侶T
- 2002年11月03日(日) 11時43分
> > 最高司令官は評議会議長であり、統合作戦本部長はもともと最高司令官代行を兼ねています。
> 確かにその通りです。ところで、同盟では、制服組トップは統合作戦本部長なのでしょうか?
Kenさんのレスと重複しますが、文庫版銀英伝第1巻P169には、
「統合作戦本部長は制服軍人の最高峰であり、戦時においては同盟軍最高司令官代理の称号を与えられる。最高司令官は同盟の元首たる最高評議会議長である」とあります。
> > 何度か書いたのですが、ヤンに対する戦闘停止命令は現に戦闘が行われている状況においてだされたものであり、実際に戦闘を停止するのは無茶です。
> > 帝国軍には戦闘を停止する理由がありません。
> >
> > 「反撃食らったら死ね」というに等しい命令を受け入れるのは、前線司令官としての部下に対する責任を果たしていないといえるでしょう。
> >
> これもその通りで、ラインハルトはミッターマイヤーやロイエンタールの独断専行を知らないわけですから、これ幸いとばかり攻撃してくる可能性もあります。ヤンには戦闘継続→ラインハルト戦死しか選択肢はなかったわけで・・・。
文庫版銀英伝P348~349の記述からすると、同盟軍は前進をやめた上で理由説明を添えて停戦を申し込んだようです。これを帝国軍が受信して、信用するまでに、同盟軍が少なからず損害をこうむったことは容易に想像できますね。でもこの申し込み、どうやって伝えたのでしょう?同盟軍が妨害電波を出すのをやめたとしても、帝国軍もやはり妨害電波を出しているのではないかと思うのですが。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3224
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:Ken
- 2002年11月03日(日) 14時21分
僧侶Tさん、
>でもこの申し込み、どうやって伝えたのでしょう?同盟軍が妨害電波を出すのをやめたとしても、帝国軍もやはり妨害電波を出しているのではないかと思うのですが。
この書き込みを読んだとたんに、「あっ」と言いました。どうしてこの疑問に気づかなかったんだろう・・・銀英伝の中の「間違いさがし」に結構のめりこんできたのに、と。
一番ストレートな解答としては、お互いにどれだけ通信妨害をしても、ある周波数だけは(ある変調方式でも結構ですが)、いざというときのために空けておき、その帯域だけは味方同士の通信には使用しないという、「国際法」があったということでしょうか?ちょうど、現在の世界に、白旗だけは、戦闘中の敵に交渉を申し込む合図として、他の用途に使用しないという、約束があるように。
ただ、帝国も同盟も、相手を対等な文明国とは見なしていないので、こんな文明のルールを尊重するかとなると、かなり疑問ですね。
それで思い出しましたが、ヤンが最初にイゼルローンを陥としたときに、シェーンコップたちに帝国軍の服を着せ、帝国軍と偽って送り込んだのも、我々の世界の国際法に照らせば違法なのでは?
そう考えると、「国際法説」はどうも説得力に欠けるようです。もっとましな説明を探してみましょう。
おもしろい問題を提議していただき、ありがとうございました。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3225
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:八木あつし
- 2002年11月03日(日) 16時21分
>一番ストレートな解答としては、お互いにどれだけ通信妨害をしても、ある周波数だけは(ある変調方式でも結構ですが)、いざというときのために空けておき、その帯域だけは味方同士の通信には使用しないという、「国際法」があったということでしょうか?ちょうど、現在の世界に、白旗だけは、戦闘中の敵に交渉を申し込む合図として、他の用途に使用しないという、約束があるように。
第7巻のマル・アデッタ星域会戦では、最終局面でミッターマイヤーが同盟軍残存部隊に降伏勧告を行いました。これは通信波で行っていることから、私もKenさんと同じく何らかの非常回線が1チャンネル開いているのではないかと思います。
>ただ、帝国も同盟も、相手を対等な文明国とは見なしていないので、こんな文明のルールを尊重するかとなると、かなり疑問ですね。
第1巻において、同盟軍第6艦隊旗艦ペルガモンに帝国軍は発光信号で降伏を呼びかけました。このことから同盟軍と帝国軍は、発光信号を互いに解読できるだけのやりとりを行っていたと推測できます。
なぜなら発光信号はモールス信号と同じで、受信側が発信側の送ったもの(モールスなら音の長さや間隔等)を理解して初めて意味が分かります。帝国の軍艦だけにしか通用しない発光信号なら、そもそも同盟の軍艦に送る意味はありません。まさか同盟も帝国の発光信号の解読を以前から情報部が行っていたわけはないでしょう。
第2巻の捕虜交換式典は国家=政府としてではなく、軍が代表となり執り行いました。また捕虜交換じたいも、規模の大小はあっても以前から意外に多く行っています。
私はこのことから、政府レベルでの両国の交渉は一度もなかったと思いますが、軍レベルでは何度か交渉を持ち、戦時の規定を決めた協定を結んていたと思います。
もちろん宇宙歴640年の戦争開始後すぐはそのような協定はなかったと思います。帝国軍は同盟軍を只の叛乱軍、というよりも宇宙海賊の拡大版ぐらいにしか見ていませんし、同盟軍も帝国軍を悪の軍団ぐらいにしか見ていなかったと思います。
そのため降伏の取り決めは戦争初期は無いはずです。仮に相手に降伏を伝えようとオープンスペースで通信をしても、妨害電波のために遮られるでしょう。しかし降伏が出来ないばかりに、敗北側が最後の一兵まで戦い続けられると、勝者側にも無視できないだけの被害が出てしまいます。
戦線が膠着し戦争の長期化が避けられない情勢になると、損害を気にした軍部は戦時協定を考え始めたのではないでしょうか。
名前を忘れましたがある皇帝の治世では、両国間での戦争が無かったはずです。その時政府の黙認の元、軍が事務レベルで折衝をして降伏や発光信号などの取り決めを行ったのだと思います。
サイオキシン麻薬の密売取引を捕まえるために、両国の警察が協力をしたこともあります。やはり政府を通さないものの、両国の現場レベルでは何かしらの取り決めを何度か行っていたのでしょう。
フェザーンの成立が両国の現場レベルが交渉の場を持つ切っ掛けになったのではないでしょうか。
それでは今回はここらで。(^-^)/~~
- 親記事No.3204スレッドの返信投稿
- board4 - No.3226
Re:ハイネセンの虐殺、その後
- 投稿者:八木あつし
- 2002年11月03日(日) 16時50分
う~ん。最後の学祭の準備に追われ、2日間確認しなかっただけで26もの様々なレスが……。Σ(゚Д゚;)
またも出遅れてしまいました。
今回のイッチーさんのIFに付いての感想を。
パエッタは最後までパエッタでいて欲しい、でした。
この場合は前に書かれたスールズカリッターの方が、話的にも合っていたと思います。
私は架空戦記やタイムマシンもので、歴史の改編に対する歴史の復元力という設定が好きなんです。
せっかく未来を変えようと思ったのに、最終的にはあまり変わらなかった。もしくは、結局元に戻ってしまった。
そのためパエッタ提督には、原作10巻と同じように運悪く死んでもらいたいなと思いました。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3227
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:Ken
- 2002年11月04日(月) 01時32分
八木あつしさん、おはようございます。(「最後の学祭」ですか。私には、もはや歴史の中の遠景でしかありません・・・)
はじめに、私が自分で言い出した、「1回線だけ空けておく」説は、まずダメかと思います。アスターテ会戦の第4艦隊のように、全滅必至の状況にあり、死に物狂いで味方の救援を求める将兵が、この回線だけは味方との通信に使わない、などという紳士協定を守るとは、とても思えません。もちろん、生きるか死ぬかの戦闘の最中でなければ、八木さんが言われるような、現場同士の取り決めが効力を発揮することもあるでしょうが。
むしろ、八木あつしさんが言われた「発光信号」の方が、正解ではないかと思います。さらにいえば、味方艦同士の通信にも光を使えば、妨害電波の影響を受けずに済むではありませんか。
電波の代わりに光を使う、というのは、もっと一般化していえば、極端に波長の短い通信波を使うということです。別にモールス信号にする必要はなく、光ケーブル内部のように、光を搬送波にしてアナログなりデジタルなりの信号を送ればよいかと思います。これの利点は、波長が短いほど直進性が強いので、銀英伝の艦隊戦のように、味方同士が固まっていて、敵が(たいていは前方ですが)「ある方向」にのみいる場合、受信機(受光機)の前に「ついたて」を立て、敵の方向からの電波(光も含む)のみ遮断すれば、通信妨害を受けずに済みます。また、アスターテの第4艦隊のように、自分たちと帝国軍が同じ宙域にいて、味方艦隊が遠隔地にいると、第2・第6艦隊にとっては、味方からの通信と帝国軍の「妨害光波」が同じ方向から来るので、味方信号のみを取り出せません。よって、遠距離通信は妨害できるが、近距離通信は妨害できない、という設定とも一致します。
ただし、光通信ですべて解決、とはいきません。直進性が強く、遮蔽物に弱いということは、味方艦同士の間に、故意に遮蔽物を置かれると、たちまち困ります。つまり、双方の艦隊とも、敵の中に「煙幕弾」を撃ち込んで、光通信の妨害を図るでしょう。これの打開策としては、「ついたて」では防げるが、煙幕では防げない周波帯域、つまり赤外線を用いるということになります。
まとめますと、艦隊内の艦船同士の通信には赤外線を用いる。これは、敵にとっては防ぎようがないので、結局煙幕も使用しない。したがって、アニメに描かれるように、「きれいな宇宙」をバックにした、絵になる戦闘シーンが現出する。また煙幕がないのだから、結局ふつうの光信号も使える。よって、戦闘中の交渉申し入れも光信号で行う、ということになるのでしょうか?
別の疑問が浮かびました。上の説明だと、近距離通信は妨害できないけど、遠距離通信は妨害できるのです。してみると、ハイネセンからの停戦命令は、どうやって届いたのでしょうか?最寄りの基地からシャトルが出たのかな?
- 親記事No.3204スレッドの返信投稿
- board4 - No.3228
Re:ハイネセンの虐殺、その後
- 投稿者:イッチー
- 2002年11月04日(月) 04時50分
>僧侶Tさま
ヤンだったら、「退役して責任をとったんだから、いいじゃないか。私にも責任があるし」というか、「憲兵総監のムライ大将に任せた」というかのどちらかでしょうね。ハイネセンの惨状を見たら、ヤンは自責の念にかられそうな気がします。内罰的な性格ですから。
>八木あつしさま
銀英伝劇場版の「吾が征くは星の大海」について書き込んだとき、「パエッタは頑固だけれども、話のわかる、軍人として一本筋の通った人間だ」というレスが多かったような気がしたのですが、人によってパエッタ像というのは違うということがわかりました。少佐では階級が低すぎると思って、パエッタに代えてみたのですが、なかなかうまくいかないものですね。
史実に似たような展開を考えると、オーベルシュタインの草刈に相当するハイネセンの虐殺で、パエッタは艦隊司令部にとどまって帝国軍に射殺されるというものでしょうか。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3229
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:八木あつし
- 2002年11月04日(月) 13時56分
Kenさん、みなさん、こんばんは。
「タナ撃つ」では、やはり私は若い部類みたいですね。でももうすぐ社会人……。(ハァ) 最後の学祭なので思いっきりバカしました。
> 別の疑問が浮かびました。上の説明だと、近距離通信は妨害できないけど、遠距離通信は妨害できるのです。してみると、ハイネセンからの停戦命令は、どうやって届いたのでしょうか?最寄りの基地からシャトルが出たのかな?
バーミリオンでは、ヤン艦隊が突如としてブリュンヒルトと帝国艦隊の前面から急速後退し、首をかしげる帝国軍に発光信号を送ったのでしょう。停戦信号を送り、通信妨害を止めてこちらの回線を開いてくれ、といったところでしょうか。
そこでバーミリオンにおいて、ヤン艦隊に停戦命令がなぜ届いたのかです。単にヤン艦隊がハイネセン側に布陣していたからではさすがに理由付けとして薄いですね。
そこで銀英伝においての遠距離通信についてです。超光速通信では、遠距離になればなるほど画面の解像度が下がっています。そのくせ、ラインハルトが全宇宙に放った超光速通信の画面は、乱れがないという矛盾がありますが(笑)
しかし今回は、文章だけの遠距離通信です。実は遠距離通信は、意外に通じているのです。第5巻には、銀英伝の遠距離通信と妨害電波を考えるにあたり、2つの成功例があります。
まず新書版5巻36頁。イゼルローン要塞のヤンに首都星ハイネセンの宇宙艦隊司令部から、ロイエンタール艦隊の通信妨害をかいくぐって訓令文が届いています。
次に新書版5巻92頁。同盟軍JL77基地より首都星ハイネセンに、帝国軍の放出する妨害電波に悩まされながらも帝国軍の集結状況を報告しています。
つまりこのことから考えると、遠距離通信は妨害電波で繋がりにくい、届きにくいとは言え、文章は相手に届いているのです。
そして銀英伝世界での通信を考えるにあたりもう一つの例があります。銀英伝第7巻です。
新書版7巻135頁です。第2次ラグナロック作戦を開始し、同盟領に侵攻した帝国軍。ミッターマイヤーが全軍を停止させ、情報収集を試みたとき、すでに先行する黒色槍騎兵艦隊との連絡は、同盟軍の妨害の激化でほとんど断絶していました。
第5巻で同盟の遠距離通信は成功し、第7巻の帝国の遠距離通信は失敗したのか。むろん同盟の通信技術が優れているのではありません。
私は、基地から発進する通信波と、艦から発信する通信波では通信波としての出力の差があるからではと考えました。
艦隊戦の中で、艦隊通信や別艦隊との遠距離通信は、敵艦隊の妨害電波によって意味をなさなくなっています。そのため発光信号やシャトルを使い、司令部からの意志の疎通を行っています。
艦船から発信する通信は、敵艦の放出する妨害電波で妨害される。これは互いに艦レベルの出力が同じため、相殺されるから。
しかし基地のような大出力装置を持つ施設から発信する通信波は、通信波の力が艦から発信よりも非常に強く、艦レベルで放出する妨害電波に負けないので、苦しみながらも何とか相手まで通信が届く。
銀英伝の艦砲と要塞砲の出力の違いを通信にも当てはめてみました。
現在の通信技術だとこんな感じにはいかないと思いますが、未来の銀英伝世界に置ける通信設定の理由付けとしては、良いのではないでしょうか。
- 親記事No.3220スレッドの返信投稿
- board4 - No.3230
Re:銀英伝世界で人工知能はどれ位発達しているか?
- 投稿者:古典SFファン
- 2002年11月04日(月) 15時47分
SAIさん:
> 確かに本編に記述はありませんね。じゃあ文明の崩壊が起きているとするならば、確実に銀英伝世界の文明を支える核融合を行うための資源が枯渇しているのでしょう。崩壊はもう誰にも止められない。たとえ理想の民主国家ができたとしても。ローエングラム王朝は一時の夢と消えるでしょうね。
それは、いささか飛躍した結論に思われます。
核融合を支える資源は、現状で分かっている限りでは、重水素・三重水素・リチウム・ヘリウム3などです。
あと、電磁材料用の希土類も必要ですが、重水素と三重水素は、核分裂・核融合のテクノロジーを持っているなら、工業的に製造可能です。
持って居なくても、平均的な恒星の放射を受ける地球型惑星の大気圏では、
太陽風や宇宙線により生成されるか、放射性物質の崩壊の生成物として
蓄積されるか、元々水素に含まれています。
これらがなくなるというのは、銀河系の恒星の平均的な元素構成比率
から云って、ローカルな一恒星系であればともかく、恒星系の連合体である
帝国にせよ同盟にせよありえないと云ってもいいものです。
希土類元素などにしても、核融合は内燃機関と違って、融合過程で出る
中性子による放射化で材料が汚染する以外の事態では、燃料である水素・ヘリウム・リチウム以外のものが事実上消耗しません。
(化学反応とはその辺が赴きの違うところです)
そもそも、材料の放射化を処置できる技術がなければ、大規模な核融合は
実用にならないので、当然、銀英伝ではそのようなテクノロジーも存在すると考えられます。
つまり、文明の崩壊が起こっているにせよ、それが核融合テクノロジー関連であるとする根拠が存在するとは、私には思えないと云うことです。
ちなみに・・・
私のレスに、引用を除いて「文明の崩壊」と云う単語はありません。
「設定の崩壊」です。
不自然に人口が増減したりする件に関しては、私はとりたてて文明論や
歴史的意見を持たず「単なる設定の崩壊では?」と思っていたと言う
事です。
>
> 文明の崩壊も科学技術の後退も自由民主教の教義と違い、体制とは関係ない、別のものです。そもそも中世的停滞などというものは人類史において存在したことがないのですから。体制と科学技術の発展の関係は恋愛がうまくゆけば科学が発展すると同程度には関係があるでしょう。
>
二つだけ意見があります。
但し、それは、納得していただくために述べるのではなく、そう云う
意見が存在していると言う事だけを指摘させて頂くにとどめます。
私には、貴方の個人的意見に干渉するつもりはないからです。
また、私の意見を、単なる指摘のみで塗り替えたり、砕いたり出来る
ほど、貴方の言葉には力はありません。
民主主義がかつて宗教的理念から発した事も、また、理念なるものが
全てそう云う面を含むことも、私にとり自明です。
しかし、それは宗教ではありません。
それを宗教と同列に扱うレトリックは、パラダイムの概念が整理されるとともに滅びたと云っていい類のものです。
自然科学のような学問体系も、宗教のような概念体系も、民主主義のようなイデオロギーの体系も、その根底に、証明不能の公理を持つ。
この証明不能の公理は、それ自身を評価する体系を作り出す事によって、
再帰的に自分自身を支えるという性質を持っています。
例えば微積分学は、大雑把に言えば
「数は無限に細分(微分)でき、細分した数を積み重ねる(積分)する事によって元の数と等しいものとなる」
(ニュアンスによりちょっと違う意味に取れてしまうのですが・・)
と言う公理で、数を操作します。
この公理が使える領域と、使えない領域がある事も知られていますが、
使えない領域が存在するからと云って、微積分が意味を失う訳では
ありません。
・・・微積分なしに近代物理学はありえないからです。
貴方は、体制と科学技術の発達に大した関連はないと云う。
しかし、科学史家のトーマス・クーンの仕事は、
「ローカルな歴史状況と、科学におけるパラダイムの変遷には深い因果関係がある」
ということを示しています。
テクノロジーの進歩のうち、
「パラダイムに基づいてスキルを積み上げる」部分は、確かに、
人的・経済的資源の投下(必要性)に基づいて、いわば自動的に進歩
していきます。
そう云った部分というのは、体制というより経済的状況に基づいて動き、
必要な資源がある限りさして退歩したりするものではない。
しかし、そう云う直線的な進歩とは全く別の、いわば非線形な飛躍を
必要とする部分が、テクノロジーの発達の節目には紛れもなく存在する
のです。
そういった飛躍は、いつかは誰かが成し遂げるものである(ニュートンとライプニッツがほぼ同時に微積分学を発達させたように)が、
「いつ、誰がその飛躍を成し遂げるか」
において、その時代・その地域のローカルな文化や思想、政治的状況が
いかに深く影を落とすかは、クーン以前にはあまり注目されていませんでした。
単純に申します。
未来の観察者であるわれわれが過去を見る視点は、大概の場合曇っています。
資料がないと云う以上に、時代や地域毎に、人が刷り込まれるパラダイムは変遷するからです。
パラダイムは自分自身で、その成果を評価する仕組みを作りあげる。
われわれはある時代と文化に属した時点で純粋客観を失い、それなりに
歪んだ眼鏡を通してしか、事実を眺められないようになっています。
民主制の功罪について、民主制に良い点をつけるからとて「民主教」と
云うほどのものではない。
それは人間が作ったものであり、全く人工的なものである以上、
砂上の楼閣であり、時期と要因が揃った時だけ使い物になるような
代物であっても何の不思議もない。
使えなくなる時代と状況があると言うのも、ローマ時代から分かっていた話です。
改良しないとだめ、時期によっては強権や独裁、超法規的な手段を
施さないと国が成り立たない事だってあるというのも、歴史上何度か
例のある話。
だが・・・
しかし、私は、人間の知性や理性の限界については、慎重であってしかるべきだと思う。
賢人政府のようなものに対する期待も分からなくはない。
が、そう云う、限定しづらい権力を個人の資質に依存したシステムに
委ねる手法は、しくじった時の被害が大きすぎる。
そう云うものを上手く御せる個人は(カエサルなどのような稀有な例外を除き)事実上出てこないと云ってもいい。
巧妙に権力を分散させたり、交代させたりする仕組みがない限り、
今の世界で、時限なしで民主制を代替できるような政体はない。
(一時的処置で、それに近い、為政者の非常大権や諮問機関による
政治的大改革を行うような手段を講じる必要はあるかも知れないが)
今の世界に万能薬や特効薬はない。
と同様に、世紀末的破滅幻想を幾ら振りまかれても、今の世界が
そのヴィジョン通りに動いていくとは、私の目には見えない。
このスレを通して、今私はそんな感想を抱いているんですが。
- 親記事No.3220スレッドの返信投稿
- board4 - No.3231
Re:銀英伝世界で人工知能はどれ位発達しているか?
- 投稿者:SAI
- 2002年11月05日(火) 12時33分
古典SFファンさん。異論反論は大歓迎です。
>
> それは、いささか飛躍した結論に思われます。
> 核融合を支える資源は、現状で分かっている限りでは、重水素・三重水素・リチウム・ヘリウム3などです。
> あと、電磁材料用の希土類も必要ですが、重水素と三重水素は、核分裂・核融合のテクノロジーを持っているなら、工業的に製造可能です。
3重水素はリチウムからつくります。リチウムは希少金属です。
> 持って居なくても、平均的な恒星の放射を受ける地球型惑星の大気圏では、
> 太陽風や宇宙線により生成されるか、放射性物質の崩壊の生成物として
> 蓄積されるか、元々水素に含まれています。
>
> これらがなくなるというのは、銀河系の恒星の平均的な元素構成比率
> から云って、ローカルな一恒星系であればともかく、恒星系の連合体である
> 帝国にせよ同盟にせよありえないと云ってもいいものです。
それに関しては木材のときも、石炭の時も石油のときも同じ事を言いました。さらにいえば、あるとしても現実的なコストで持ってこれるかどうかがあります。基本的に近いところ、採りやすいところからとるので
後になるほど、遠いところ、取りにくいところからとることになり、必然的に採取コストが上昇して行きます。
> 希土類元素などにしても、核融合は内燃機関と違って、融合過程で出る
> 中性子による放射化で材料が汚染する以外の事態では、燃料である水素・ヘリウム・リチウム以外のものが事実上消耗しません。
重水素、3重水素反応で1億度、重水素重水素反応で6億度、水素ホウ素反応で30億度と、こんな高温に長期間耐えられる金属はないです。
まあ、科学の進歩でできたとしましょう。その製造には莫大なエネルギーが必要になるでしょう。さらにそれは再生不可能ですから、確実に減って行く。採掘、輸送、製造に必要なエネルギーが、融合炉から得られるエネルギーを上回ってしまえば製造不可能になると思います。
> つまり、文明の崩壊が起こっているにせよ、それが核融合テクノロジー関連であるとする根拠が存在するとは、私には思えないと云うことです。
文明の崩壊が起きたのは今のところエネルギー基盤が駄目になったときだけなので、私はそうおもいました。ただこれから先無いとは言いきれませんから根拠としては弱いですが。
>
> ちなみに・・・
> 私のレスに、引用を除いて「文明の崩壊」と云う単語はありません。
> 「設定の崩壊」です。
すいません。私の勘違いでしたね。
> 賢人政府のようなものに対する期待も分からなくはない。
> が、そう云う、限定しづらい権力を個人の資質に依存したシステムに
> 委ねる手法は、しくじった時の被害が大きすぎる。
> そう云うものを上手く御せる個人は(カエサルなどのような稀有な例外を除き)事実上出てこないと云ってもいい。
>
> 巧妙に権力を分散させたり、交代させたりする仕組みがない限り、
> 今の世界で、時限なしで民主制を代替できるような政体はない。
> (一時的処置で、それに近い、為政者の非常大権や諮問機関による
> 政治的大改革を行うような手段を講じる必要はあるかも知れないが)
> 今の世界に万能薬や特効薬はない。
> と同様に、世紀末的破滅幻想を幾ら振りまかれても、今の世界が
> そのヴィジョン通りに動いていくとは、私の目には見えない。
> このスレを通して、今私はそんな感想を抱いているんですが。
もちろん万能薬はありません。特効薬はあるにはあるんですが副作用があまりにもひどすぎる。私は意外でしょうが、民主主義が死んで欲しいわけではないし、破滅が来て欲しいわけでもない。そんな状況が起きたら私も大変な目にあうんですから。文字通り死ぬかもしれない。だが、このままほうっておけば確実に民主主義は嫌われ、死ぬことになる。
このままいけば確実にみなさん自問することになります
「これが民主主義だというならば、○○○の政治がこれより悪いことがあるだろうか?」こんな質問を発するような状況は来て欲しくないです。
いまならまだ民主的手段で間に合うと思いますが、間に合わなくなるタイムリミットは近いです。
なお、世紀末的破滅幻想と言われましたが、どうしてそうなるのか具体例をあげて説明してもいいですけど、長くなるしそもそも田中芳樹と関係無くなるからやっていいものかどうか。
解りやすく簡単に言えば、
1バブルをやれば必ず大恐慌で清算することになる。
2大恐慌の規模は前回より必ず拡大する。前回よりも経済規模がおおきくなっているし、また歴史的にもそうなっている。
3なお、大恐慌は起きないだろうという理由は前回も、そのまた前もさらにその前も同じ事を言いました。
4大恐慌前夜まで、世界は比較的平穏であり、そのような事が起きるとは殆どの人間は思わない。なお、このような状況でおきるとは言えるがいつ、何が原因で起きるかは事前には予測できない。
5大恐慌により経済が破綻すると過激派が跋扈し危険なものが出てくる。軍国主義や独裁、極右、宗教原理国家といったものが。私はどれもこれも嫌いです。
この先もまだありますけど、まあこの辺でやめて起きます。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3232
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:僧侶T
- 2002年11月05日(火) 14時02分
どうも、僧侶Tです。
> Kenさん、みなさん、こんばんは。
> 「タナ撃つ」では、やはり私は若い部類みたいですね。でももうすぐ社会人……。(ハァ) 最後の学祭なので思いっきりバカしました。
一応、拙僧のほうが若いです。今年が初の学祭ですから。若いからか、大学入学以来だらけているからか、皆さんの意見についていけなくなることもしばしばです。もっと精進せねば。
> そこで銀英伝においての遠距離通信についてです。超光速通信では、遠距離になればなるほど画面の解像度が下がっています。そのくせ、ラインハルトが全宇宙に放った超光速通信の画面は、乱れがないという矛盾がありますが(笑)
なにぶん文系の人間なので理系の知識は乏しいのですが、八木さんの説を応用すればいいのではないでしょうか。通常の場合は、敵対勢力にそう簡単に傍受、解読されないよう出力を押さえ目にしてあるが、ラインハルトの呼び掛けは聞かせるためのものだから、出力を最大にしてある・・・といった風に。
>
> 私は、基地から発進する通信波と、艦から発信する通信波では通信波としての出力の差があるからではと考えました。
> 艦船から発信する通信は、敵艦の放出する妨害電波で妨害される。これは互いに艦レベルの出力が同じため、相殺されるから。
> しかし基地のような大出力装置を持つ施設から発信する通信波は、通信波の力が艦から発信よりも非常に強く、艦レベルで放出する妨害電波に負けないので、苦しみながらも何とか相手まで通信が届く。
作中に超光速通信の原理についての説明がないので、こんなところでいいと思います。なぜ妨害「電波」で超光速通信が妨害されるのか、とか、結局妨害しきれないとわかるのなら、わざわざ妨害する意味ないんじゃないか、などと疑問がわきますが、妨害「電波」とは慣習上の言い方で、本当は電波を使ってはいないのだ、とか、結局妨害しきれなくとも、多少情報の到着が遅れたり、不正確なものになったりする可能性があるからだ、などといっておけばいいでしょう。