- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2912
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:Ken
- 2002年09月29日(日) 12時07分
>むかしは子供が多かったという印象が我々にはありますが、4人を越えて産むのは明らかに(社会を維持する必要から言えば)、医療が発達していない社会であっても産みすぎです(ただ、これは日本での場合です)。明治以後に特に見られる傾向ではないでしょうか。
私の祖父は、明治の中頃(19世紀末)に東北の農村に生まれましたが、10人きょうだいの1人でした。ただし、これが当時の一般的な例か、それとも特殊例かは、私には分かりません。
明治維新の時、日本の人口は3000万程度だったのが、第二次大戦の頃には1億に迫っていたといいます。70年で3倍以上ですから、ものすごい増加率ですね。してみると、祖父の例は、それほど特異なものではないように思えます。明治後の日本は、列強の侵略を斥けるため、「富国強兵」を国是とし、産業労働者と兵士の数を増やすために、とにかく人口を増やす必要があったのでしょう。まさに、自由惑星同盟の初期の姿です。
>女性に出生率6以上を強いる社会というのは、女性の社会的地位が著しく低い社会です。とても近代化された民主社会で成立し得るとは思えません。女性の平均寿命はかなり低くなるのではないでしょうか。
そうですね。
現在、人口爆発が問題になっている国の数字を調べてみると、ソマリア7.11、ウガンダ6.88、コンゴ6.84、マリ6.81、シエラレオネ6.01、ナイジェリア5.57、タンザニア5.42、スーダン5.35、セネガル5.12(いずれもCIAによる2001年推計。ttp://www.cia.gov/cia/publications/factbook/)等々、いわゆる「サブサハラ・アフリカ」が多く、女性の人権侵害が問題になっている国と概ね一致するようです。
ただ、民主社会の出生率が必ず低くなるかというと、そう言い切る事もできないのではないでしょうか?アメリカの2001年の数字は2.05ですが、あれほど国土が広く、資源も豊富で、多様な民族や宗教が混在すると、子沢山の例も多く出てきます。私は中西部の保守的な土地で、偶然そのような人々と知り合う機会を得ました。例えば、あるおばあさんは、私の祖父のケースと同じ、10人の子供を産んで育てましたが、現在は85歳ですこぶる元気です。料理、掃除など家事は何でもやるし、話をしても言葉ははっきりしており、充分に知的な会話ができます。そのおばあさんの長女も9人の子供のお母さんで、現在は61歳ですが、元気そのもので、3~4時間連続で車を運転しても平気です。民族的にはアイルランド系で、宗教はカソリックです。
つまり、女性がたくさん子供を産んでも、それを支えるシステムと資源さえあれば、問題はないのではないでしょうか?自由惑星同盟も、人口に比べて広大な国土と豊富な資源があるし、妊婦を助ける科学技術(例えば、女性ホルモンの人工合成とか)を持っているとすれば、10人程度の子供は持てるのではないでしょうか?
-
- board4 - No.2914
人口学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月29日(日) 15時11分
「経済学的に正しい銀河英雄伝説」が人口論議になってきたので、新しいスレをたてます。自由惑星同盟の建国が宇宙暦527年でそのときの人口が約16万人、ダゴン星域会戦が宇宙暦640年でそのときの人口が3150万人を超えるには、15年で人口が倍になれば、ほどよい数になります。(約3277万人)15年で人口が倍になるには毎年人口1000人あたり約66.7人の自然増加が必要です。ちなみに1925年(大正14年)の1000人あたりの出生率は34.9人で、1000人あたりの死亡率が一番低かった1979年(昭和54年)および1982年(昭和57年)の死亡率は6.0でした。差し引き、28.9人ですね。1925年以前の出生率がもう少し高かったとしても、自然増加率1000人あたり66.7人というのはかなりの効率です。日本と同盟の人口規模が違うため、単純な比較はできませんが、よほど強引な結婚・出産奨励がおこなわれたと見るべきでしょう。
で、強引な出産奨励の名残と思えるのが、同盟では「性」に関する考え方がおおらかであるということです。たとえば、リン・パオ元帥は1000人近くの愛人がいたといわれていますし、シェーンコップやポプランの女性遍歴の多さも禁欲的なラインハルト陣営(ロイエンタールを除く)と比べるといささか異常です。(アニメではポプランはオーディンでナンパしたり、人妻に手をだしたりしているし・・・とほほ)これは、同盟では人口増加が第一とされ、若者の自由恋愛もある程度大目にみられ、非嫡出子に対しても手厚い保護がされていたのではないでしょうか。カリンの母親がシェーンコップに何の連絡もすることなく女手一つで子育てができたのも未婚の母に対する偏見が少なかったことや非嫡出子に対する保護があったためではないでしょうか。
なお、ダゴン星域会戦以後は帝国から亡命者が流入したので、強引な結婚・出産奨励策はとりやめられたと思います。ただ社会的慣習として、性に対するおおらかさや非嫡出子に対する保護は残ったと思います。
Kenさま
ダゴン星域会戦で同盟が小国にもかかわらず勝利出来たのは、帝国軍総司令官のヘルベルト大公が軍事的に無能であったことと遠征を「狩猟」にたとえるなど、同盟を完全になめていたことが原因でした。帝国では能力よりも家柄で地位が決められることが多く、軍隊組織としては同盟のほうが優れていたと思います。ダゴン直後、帝国が復讐戦を行わなかったのは、ヘルベルト大公が事実上の廃人となって帰還し、生還率も1割を切るなど帝国軍のまけっぷりがあまりにもひどく、あまりもの衝撃のために精神的に帝国が立ち直れなかったことが原因で他に敵がいたためとは思われません。(また、宮廷内で権力争いも勃発していますし)
あと揚げ足をとるようですが、日本の人口が第二次大戦時に1億とされたのは植民地の現地人を含んだ数え方で純粋な日本人は7000万人程度でした。日本人の数が1億を超えたのは1967年(昭和42年)のことです。
- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2915
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:SAI
- 2002年09月29日(日) 15時22分
人口問題に関してはあまり考えたくはないですが、一応考えましょうか。一番簡単な答えは3000億というのは実はあの歴史を書いた人間がいかにゴールデンバウム王朝が悪辣非道であったかを宣伝するために0をひとつ多くつけて、2500億人も殺したということにしたためで本当は300億だったとすれば解決するんですが。そうすれば500年後に500億で無理なく説明できます。ま、これはいんちきな説明ですけどね。
なお前にも言いましたけど基本的に人口は増えます。そうでないと文明が崩壊します。なぜかというと、食べ物を作る事もごみを集めることも物を運ぶこと等社会を維持するための労働は最終的には人間がやらねばならないからです。たとえばごみを収集を機械にやらせる事にすると、まず機械を作らねばならず、作るにしても資源を掘り出し、資源を輸送し、加工して、組み立ててはじめて収集が可能になるわけです。ここまで莫大な資源とエネルギーが必要なわけです。できることといえば、人間がやればすぐ終わるような仕事です。こんな資源的、エネルギー的に非効率なこと社会全体ではできません。さらに機械ですから
不断のメンテナンスが必要です。メンテナンスも機械にやらせるにしてもメンテナンスをやる機械のメンテナンスはどうするのかということになります。
さらに人口が減れば税収も減ります。機械は税金を払いませんから。社会コストにも人口が減れば減少する変動費と減少しない固定費があります。具体的に言えば、電気、ガス、水道、通信、交通等の社会インフラ費は減りません。人口が減少し経済規模が低下していけばいつか必ず社会を維持するためのインフラ費を払えなくなります。社会を支える基盤であるインフラが崩壊すればその上に乗っているものすべてが崩壊します。文明は崩壊し、星間交易は途絶、人類は自給自足できる惑星にのみ生き残り、かつての帝国も皇帝も宇宙艦隊の戦いもすべては古老達のおとぎ話で、子供達はだれもそれが本当にあったことだとは思わなくなっているという状況になるでしょうね。
さらにいえば生活の安楽さと出生率は反比例することが経験上わかっています。帝国で貧富の格差が開き、庶民の生活が苦しくなったときから貴族の出生率は下がり、庶民の出生率が上がるという現象がおこったはずです。人類全体でみればどこかで出生率が下がればどこかであがります。今現在の世界でも出生率の低下に悩んでいるのは極少数の先進国だけで、むしろ世界のほとんどすべての地域では人口爆発が問題となっております。なおアメリカの場合、不法移民であるヒスパニックの出生率が4と高いため全体としてみれば2.05となるのであってヒスパニックを除くと出生率はほかの先進国とたいして変わりません。
後Kenさんの考察ですがもちろん乱暴です(笑)統計学ではサンプル数が少なすぎるこれを、結論への飛躍と呼びます。
同盟の場合は帝国からの亡命者がなだれこんできたとき以降なら説明できるんですが、それまではどうしたんでしょうね。
ダゴン以後、同盟に帝国から難民が大挙流入してきます。難民といっても同盟まで来るには金がかかります。一番最下層の農奴が来たわけではなく、農奴を搾取している側、つまり平民の上層や下級貴族達が一旗あげるべくやってきます。同盟にとって帝国の10個宇宙艦隊が侵攻するよりはるかに恐ろしい存在が侵入したのだとはこの時点では誰も気がつきません。同盟はこの時点で拡大期にあたり、好景気に沸き、人手は足りず歓迎されたことでしょう。政治的にも帝国で搾取された不幸な人々を救うという大義名分もつきます。搾取している連中がきたというパラドックスを考えねばですが。
彼らは立場が弱いため、元からの同盟市民が嫌がる仕事を低賃金でやることになります。それでも未開発の地域があり、難民も次々に来る状況ならば、難民たちも新参の難民を踏み台にして社会階層を上昇してゆくことができます。がしかし、未開発の地域はやがてなくなります。いつまでも続く好景気もありません。やがて今度は景気が悪化し、人手が余り始めます。このとき高賃金の同盟市民から首が切られます。企業はコストカットして収益を改善しようとします。労働条件は悪化し貧富の差は開きます。
経済は停滞し、投資は減ります。この時期には優良企業と劣悪企業が逆転します。好景気の時は、設備投資をして生産性を向上させた新しい設備をもっている企業が優良企業です。ところがこの時代は物が売れないため設備投資をしてもただ単に遊休設備を増やすだけ。この場合正しい行動は減価償却が終わった古い設備で多数の難民を安い給料でこきつかうのが正しい行動であり、優良企業になることです。
ここまでの説明でわかるとおり同盟も帝国に内情が似てきます。職を失った同盟市民達は不満を抱きます。難民どもを受け入れたからこんなことになったんだ、奴らを全員帝国に送り返せと。だけど送り返すわけにはいかない。人道とかそういうことではなく送り返したら同盟を維持するために必要な仕事をやる人間がいなくなって同盟が崩壊してしまうから。彼らは帝国の難民達の労働の上に築かれた安楽な生活は捨てたくないのでいまさら難民達がやっているきつくてきたない仕事を難民と同じ低賃金ではやりません。出ていってほしいが出ていってもらっては困る、そういう二律背反の状況では差別は陰湿化します。さらにいえば同盟建国の理想から遠く離れてしまったことを認めるわけにもいきません
認めたら最後、同盟を統合する理念がなくなりばらばらになる可能性がありますから。
同盟末期の社会構造としてこうなっていたでしょうね。
一番上が長征1万光年の時代にやってきた共和主義者の子孫達や政治亡命してきた大貴族、2番目が古参の難民の子孫、一番下でまさに奴隷のように酷使される新参の難民達。
末期の帝国と同盟は双子の兄弟のように似てました。だからどっちが死ねば両方とも死ぬ運命にあったわけです。
後、ヤンは子供時代は宇宙船のなか、その後、士官学校、艦隊勤務と同盟の闇を見る機会がなかった。しかし言ってることとやっていることが違うがそんなことはないという硬直した偽善が同盟を多い、同盟憲章の理想が地に落ちてしまったことを知ったらどうおもったでしょうね。
- 親記事No.2827スレッドの返信投稿
- board4 - No.2916
Re:補足その他
- 投稿者:平松重之
- 2002年09月29日(日) 15時39分
ちなみに「春の魔術」は面白いとは書きましたが、社会評論などが目立たない分テンポの良い文章ですんなりと読める「佳作」という評価であって、ストーリー内容などを考慮すれば、際立った「名作」とは評価してません。田中氏の文体が好きだという人は読んでみてよいかと。
不沈戦艦さん
ついさっきメールを送りましたが、届きましたでしょうか?
- 親記事No.2889スレッドの返信投稿
- board4 - No.2917
Re:反銀英伝・応仁の乱 イン 銀河帝国
- 投稿者:八木あつし
- 2002年09月29日(日) 16時18分
> 帝国暦488年9月、キルヒアイスの死を姉アンネローゼに報告したラインハルトは姉の口から意外な事実を知らされた。実は、皇帝の死後、アンネローゼとキルヒアイスは男女の関係となり、アンネローゼは既にキルヒアイスの子を宿しているというのだ。ラインハルトは生前にさかのぼって、キルヒアイスとアンネローゼの結婚を認め、二人の子を自分の後継者に指名した。アンネローゼは無事、男児を出産し、アンネローゼの子供は新帝国の後継者としてすくすくと育っていった。しかし、新帝国暦2年8月、ラインハルトはヒルダと一夜を過ごし、ヒルダはラインハルトの子を身ごもってしまう。新帝国の後継者はラインハルトの子かそれともアンネローゼの子か?帝国指導部は真っ二つに分裂する。果たして、ラインハルトの決断は?
普通に考えれば、ラインハルトの直系であるアレクが次期皇帝になるはずですが、なんせラインハルト!「力があるものが皇帝の座につくがよい」と言い放ちそうです。1人しか自分の血を分けた子供がいなければともかく、2人もいれば後継者をはっきりと定めないかも。何せ民主制は欠陥だらけ、血縁による相続は大嫌いだと考えるお方。やはり「実力で皇帝になって見せろ!」と言う可能性が高いと思います。
例え後継者を正式に決めなくても、さすがにヒルダ派とアンネローゼ派に別れて皇帝の座を懸けて内乱が起きるとは思えないですね。まぁラインハルトの死後20年も経てば帝国軍も一枚岩でなくなり、ラインハルトの「力のあるもの…」から皇帝位請求の内乱が勃発する可能性も少なからずありますが……。
とりあえず、ある意味平和的な解決案として
1・双方支持派で構成された1個艦隊に根拠地の惑星を決め、どちらが勝つか勝負させる。(血生臭いですが軍人皇帝のため)
2・どちらが皇帝に相応しいか全臣民の選挙(笑)で決める。
を挙げますが、現実的ではないか……。(^^;;)
- 親記事No.2889スレッドの返信投稿
- board4 - No.2918
Re:反銀英伝・応仁の乱 イン 銀河帝国
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月29日(日) 18時27分
八木あつしさま、レスありがとうございます。
> 普通に考えれば、ラインハルトの直系であるアレクが次期皇帝になるはずですが、なんせラインハルト!「力があるものが皇帝の座につくがよい」と言い放ちそうです。1人しか自分の血を分けた子供がいなければともかく、2人もいれば後継者をはっきりと定めないかも。何せ民主制は欠陥だらけ、血縁による相続は大嫌いだと考えるお方。やはり「実力で皇帝になって見せろ!」と言う可能性が高いと思います。
ラインハルトならこれくらい言いそうな気がします。(笑)
> 例え後継者を正式に決めなくても、さすがにヒルダ派とアンネローゼ派に別れて皇帝の座を懸けて内乱が起きるとは思えないですね。まぁラインハルトの死後20年も経てば帝国軍も一枚岩でなくなり、ラインハルトの「力のあるもの…」から皇帝位請求の内乱が勃発する可能性も少なからずありますが……。
オーベルシュタインあたりが、マリーンドルフ家が外戚なるのを恐れて、アンネローゼの子を支持しそうな気がするのですが・・・。
>
> とりあえず、ある意味平和的な解決案として
> 1・双方支持派で構成された1個艦隊に根拠地の惑星を決め、どちらが勝つか勝負させる。(血生臭いですが軍人皇帝のため)
> 2・どちらが皇帝に相応しいか全臣民の選挙(笑)で決める。
> を挙げますが、現実的ではないか……。(^^;;)
まあ無難なところでは、アレクが後継者に指名されるものの、「わが子に器量がない場合は遠慮なく姉上の子を皇帝にするが良い」とかラインハルトが言い残して、重臣会議に皇帝位の剥奪権を与えそうですね。ヒルダとアンネローゼの関係はぎくしゃくするでしょうし、重臣のなかにはアンネローゼに与するものも現れたりして、アレクの権力基盤はかなり揺らぐでしょう。「続・銀河英雄伝説」の予感。(笑)
- 親記事No.2827スレッドの返信投稿
- board4 - No.2919
Re:私信2
- 投稿者:不沈戦艦
- 2002年09月29日(日) 18時37分
>
> 不沈戦艦さん
>
> ついさっきメールを送りましたが、届きましたでしょうか?
返事出しましたのでご覧下さい。
-
- board4 - No.2920
なんだろな~と思い一言
- 投稿者:通りすがりの一般人
- 2002年09月29日(日) 21時21分
暇つぶしに来てみただけですが、取りあえず一言だけ、本なんて物は読んでて面白いと思う人が続きを読めばいいんじゃないかな。それは漫画だろうが小説だろうが例外なくね。あー、でも教科書は例外か。まぁとにかくその本について気に入らない事があるなら先を読まないで古本屋に売り飛ばしちゃえばいいかなと。ちなみにわたしは創竜伝を読んで中々楽しませて貰えました。古本屋にて100円でほとんど買ったけど
- 親記事No.2910スレッドの返信投稿
- board4 - No.2921
Re:初お目見えのご挨拶
- 投稿者:IK
- 2002年09月29日(日) 22時27分
初めまして、ソルジャー大佐さん。
ここはGOOGLEで「田中芳樹」と検索すると一発で出ますよ(おお、トップだ!)。
- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2922
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:IK
- 2002年09月29日(日) 22時50分
>吉良国さん
初期同盟が民主的社会でなかったという可能性はあり得ます。イデオロギー的には民主主義を掲げながら、実態としては、強権的な支配が存在のかも知れません。ただ、アーレ・ハイネセンの思想と人柄からは随分、乖離しているような気もします。
> 私の祖父は、明治の中頃(19世紀末)に東北の農村に生まれましたが、10人きょうだいの1人でした。ただし、これが当時の一般的な例か、それとも特殊例かは、私には分かりません。
鉄道技師だった私の祖父もそういえば10人兄弟でした(明治45年の生まれです)。ただ、これはやはり明治から昭和初期にかけての現象ではないかと思うのですが。まず、農村社会では、多すぎる子供は資産の拡散につながりますから、そんなには子供は持てなかったはずです(ただし自営農の場合ですね)。都市労働者が成立して以後のことだと思うのですね。
もちろん、国策の影響もあるでしょうし、出産後の間引きが殺人罪と定義されて不可能になったということもあるでしょう。
> ただ、民主社会の出生率が必ず低くなるかというと、そう言い切る事もできないのではないでしょうか?アメリカの2001年の数字は2.05ですが、あれほど国土が広く、資源も豊富で、多様な民族や宗教が混在すると、子沢山の例も多く出てきます。私は中西部の保守的な土地で、偶然そのような人々と知り合う機会を得ました。例えば、あるおばあさんは、私の祖父のケースと同じ、10人の子供を産んで育てましたが、現在は85歳ですこぶる元気です。料理、掃除など家事は何でもやるし、話をしても言葉ははっきりしており、充分に知的な会話ができます。そのおばあさんの長女も9人の子供のお母さんで、現在は61歳ですが、元気そのもので、3~4時間連続で車を運転しても平気です。民族的にはアイルランド系で、宗教はカソリックです。
やはりカトリックですか。カトリックは教義の上では荻野式を含めて避妊、堕胎を認めていません。欧州のカトリック教徒は教会の実態を知っていますから、お膝元のイタリアでさえ、盲信はしていませんが、アメリカは妙なところで原理主義的なところがあるのですね。その方は非常に信仰深い方だったのですね。
人口が減少する最大の要因は女性が子供を産まなくなることではなく(もちろんその要因もある)、晩婚化が進むことにあります。高等教育を受ければどうしたって晩婚化する訳で、女性に多数の出産を強いる国というのは、女性に高等教育を与えない国です。生まれた子を養育できないから産まないのではなく、産む機会そのものがないから産まないのですね。
保育園の整備などは重要なことですが、それだけで出生率が向上するものではないと思います。
女性の教育権を否定して、果たして自由惑星同盟が国家として立っていられるか、それはそれで疑問です。
-
- board4 - No.2923
さて、いつものことかもしれませんが
- 投稿者:見学者
- 2002年09月30日(月) 04時29分
どうも、一年ぶりに来てみました。田中芳樹の作品内における理論やや最近の執筆態度には疑問は大いにありますが、このサイトの人達ほどには、創竜伝とかに疑問は抱かない私です。
さて、小説における作者の理論および心情、思想傾向はどこまで、作品との均衡という点において許されるかというのが、かつて私がここで田中氏を弁護するために用いた論法です。詳しくは、このサイト風に言えば過去ログを見てくださいですが、この線引きが、例えば、恵さんなどより、私のほうがゆるかったのです。ここが論点でした。
さて、田中氏の、例えば創竜伝に代表される、作者の思想心情が、作品内のいわゆるト書きの部分や、登場人物に投影されていると思われる傾向に対する批判として以下のものがあげられます。
①思想心情以前の問題として、理論構成そのものが間違っておりそれを批判する論調。
②小説というある意味架空の世界であることを逃げ場にして、明らかに現実の人物に例を取ったような登場人物がでてきて、それを批判している。小説家と評論家は違うのだ論調
①については、様々な理論思想がこの世にあり、なにが正しいかとはそう簡単にはきめられないといううことと、例えば銀英伝のようなSFを現実の理論で解析するころのある程度無意味さ、シャーロキアン的な者でしょう。どんなおろかな思想であろうというのは自由ですから。
②ですが、最近の韓国女性小説家の例をまつまでもなく、微妙な問題であることは事実です。だれでも、小説なりなんなり書くときは、現実の事件に影響されるのは確かで、それにたいしてそれぞれの考えをもつわけです。それを発表するなというのは難しい問題のように思えるのですが。
詳しく書くと、長くなるので、あとは、反応にたいして書きたいと思います。反応なかったらどうしよう。
- 親記事No.2923スレッドの返信投稿
- board4 - No.2924
スタンスの問題もあるしな
- 投稿者:やまそ
- 2002年09月30日(月) 07時34分
単に嫌いで批判してるのか、好きで批判してるのか、批判を楽しんでいるのか、単に煽っているのかってのでも変わって来るでしょ。
あまりにも無知で批判内容がおかしな物には突っ込みいれたけど、それ以外は放っておいてもいいんじゃないのかね。
ま、創竜伝の軍事描写に代表されるようなあからさま間違いは批判しても笑ってもOKだし、戦力撃滅の基礎が分かってないような○○丸出しの突込みや、地球上空間に限定される理論を持って恥ずかしげも無く無重力空間戦闘を語る批判もまた然りってとこかな。俺としては。
- 親記事No.2896スレッドの返信投稿
- board4 - No.2925
Re:続・経済学的に正しい銀英伝
- 投稿者:准提督
- 2002年09月30日(月) 07時41分
八木あつしさま
人口問題には正直あまり関わりたくないのですが(どう考えても田中センセの不見識が原因だから)、避けては通れないようですね。
同盟建国当初、想像を絶する多産推奨政策が実施されたのは間違いないでしょう。そのための費用(社会保障費)は政府予算の大半を占めたに違いありません。
しかしこの時期は同時に帝国軍との直接対決を考えなくとも良かった時期です。5巻P136のグエン・キム・ホアのエピソード「距離の防壁」が示唆するように、建国から1世紀くらいの間は軍事費は必要最低限だったのではないでしょうか。とすれば、同盟財政は社会保障費の拡大にも充分耐える事ができたと考えます。むしろ人口(消費人口)を拡大させ、同盟経済そのものの規模を拡大させて行き、全般的に好況が続いたのではないでしょうか。
そしてダゴン星域会戦。このあと帝国から亡命者が殺到してくるわけですが、私は彼らは同盟経済の負担にはならないと思います。
八木さまは韓国の脱北者を例に挙げて亡命者は負担であると主張されていますが、国土開発が一通り終わっていまい採算の取れる公共事業が用意できなくなっている韓国と、辺境が吐いて棄てるほどある同盟とでは条件が異なります。同盟においては亡命者はそうした辺境開発に投入され、眠っている資源を掘り起こし無人荒野の惑星を農業惑星化し、同盟の国力そのものを向上させるのに大きく貢献したはずです。この点、むしろ1990年代に旧ソ連からの亡命者(アリヤー)を数十万人迎え入れ占領地区開拓に投入し国力を強化したイスラエルの例が参考になるかと存じます。
SAIさま
2915番の書き込みを拝見しました。
流入してきた連中がいわゆるブルジョワ階級(私はマルキストじゃないっすよ)である点は正しいと思います。
ただ、同盟において階級が固定化した、という貴説には同意しかねます。まず第一に階級分化はそもそも発生しないのではないか、という点。第二に、発生したとしても帝国におけるそれに比べれば遥かにマシであって帝国並に経済力が硬直するとは思えない、という点です。
まず認識しなければならないことは同盟が議会制民主主義国家であることです。確かに帝国からの亡命者は当初立場は弱く3K労働に酷使されるでしょう。しかし彼らの人数は「元々の同盟国民」に比べて圧倒的です。すぐに彼らは選挙でキャスティングボードを握る存在になります。政治家達は票を稼ぐため、彼らの生活改善に力を注ぐようになります。
こうして難民達は所得を始めとする社会経済的地位を向上させ、「元々の同盟国民」と肩を並べ、同化してしまうでしょう。亡命者の立場の弱い時期など一瞬です。
亡命者は単純に低賃金労働に甘んじている存在にはなりません。
無論不況発生時には亡命者排斥運動が起きるでしょう。歴史に実例が多すぎます(戦前の合衆国における日系移民排斥運動など)。しかしいつまでも続く好景気がないのと同様に、いつまでも続く不景気もありません(まぁ、最近の日本を見ているといささか懐疑的にはなりますが)。亡命者差別・排斥の気運などそれこそ「時代の泡沫」ですよ。景気が好転すればすぐに排斥運動など消えてなくなります。亡命者は黒人・日系人のように身体的特徴から一見してそれと判るわけではありませんから、好況期には所得を得て「元々の同盟国民」に溶け込んでしまう。差別する側も誰が被差別階級だったかが判らなくなってしまい、結果差別意識は持続しない。
結論。亡命者はある程度社会的に不利益を受けるかもしれないが、少なくとも帝国における農奴ほど酷い事にはならず、充分な消費能力をもった経済活動の構成員として活動して行くであろう。従って同盟経済は封建的な帝国経済よりも充分な活力を維持するはずである。
現実の例を引き合いに出すなら、同盟はせいぜいアメリカ合衆国でしょう。なるほど亡命者は黒人やヒスパニックのように差別を受けるかもしれません。
しかし、その程度が帝政ロシアの農奴並だとは到底思えません。
- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2926
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:まつも
- 2002年09月30日(月) 08時28分
> 鉄道技師だった私の祖父もそういえば10人兄弟でした(明治45年の生まれです)。ただ、これはやはり明治から昭和初期にかけての現象ではないかと思うのですが。まず、農村社会では、多すぎる子供は資産の拡散につながりますから、そんなには子供は持てなかったはずです(ただし自営農の場合ですね)。都市労働者が成立して以後のことだと思うのですね。
> もちろん、国策の影響もあるでしょうし、出産後の間引きが殺人罪と定義されて不可能になったということもあるでしょう。
現在と戦時中までの農村の状況は大きく違いますよ。
自営農というものはなく、地主と小作があるだけですし、子供は貴重な労働力です。4~5人兄弟は当たり前でした。
私の母の兄弟も8~9人いました。(半数は幼いうちに死にましたが)
家は地主も小作も、家督相続人(大抵は長男)が全てを継いでいたので資産の拡散もありません。
ところで、銀英伝世界では(クローンは作者のポリシーで出さないとしても)体外受精による試験管ベビーや精子・卵子バンク、遺伝子バンクすらないのでしょうか?
存在すらしないのはかえって不自然だと思うのですが。
- 親記事No.2914スレッドの返信投稿
- board4 - No.2927
Re:人口学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:准提督
- 2002年09月30日(月) 11時28分
ちょっと思いついたのですが・・・。
長征一万光年をやったのって、アーレ・ハイネセン一行だけだったのでしょうか?
ひょっとすると、彼らはあくまで最初・最大の脱出集団であったに過ぎず、実は他にもいくつもの逃亡者集団があったのではないでしょうか?
帝国はダゴン星域会戦で同盟の存在を確認するまで、逃亡者集団を本気になっては追いかけていなかったようですし(遠くに行っちまったらもう追っかけるのはやめ。奴らは勝手に朽ち果てるだろう、と言わんばかりに)。もちろん、脱出計画の立案から実行にかけての段階では、それこそ内務省社会秩序維持局の鬼のような監視網が存在したとは思いますが、この時期(同盟がまだ発見されておらず、帝国当局が、逃亡者が一定以上の遠方に消えれば放置していた時期)であれば、ひとたび当局の腕を逃れれば辺境(両回廊の向こう側)に新天地を築く事が出来たのではないでしょうか。
それらの小集団(ハイネセン一行よりも小さい、という意味で)は、
「この銀河で帝国のくびきを逃れたのは自分たちだけだ」
と思いこみ、ささやかながら自由の地を建設する。閉ざされた惑星規模での社会を形成し、ささやかな暮らしを日々送って行く・・・。
ところがある日ある時突然上空にグリーンの塗装の大艦隊が出現する。すわ「帝国軍が追ってきたのか!?」と色めき立つ人々。ところが通信に現れた黒ベレーとジャンパー姿の指揮官は銀河連邦標準語で「自分たちは自由惑星同盟軍である」と名乗り、この銀河にもう一つの恒星間国家(もちろん同盟の事)が存在する事を告げ、「自分たちに吸収されるか、このまま座して帝国の魔の手が伸びてくるのを待つか」と問いかけ、「君達の惑星もわが同盟に加われ」と呼びかける・・・。
こうして自由惑星同盟は幾つもの惑星単位の逃亡者社会を吸収することで国力と人口を確保し、ダゴン星域会戦を迎えることになる。
すいません、そのまんま『星界の紋章』のハイド星系です(^^;
これなら人口問題を解決できるのではないでしょうか。元の数字が16万人ではなく、こうした多数の小集団からなるプラスアルファがあったのであれば、随分と計算は楽になるかと存じます。
もちろんこれはあくまでダゴン星域会戦のときまでです。同盟が確認されたあとは、帝国は血相をかえて同盟領に達するまで追いかけてくるでしょうから。
- 親記事No.2889スレッドの返信投稿
- board4 - No.2928
Re:反銀英伝・応仁の乱 イン 銀河帝国
- 投稿者:八木あつし
- 2002年09月30日(月) 12時35分
どうもイッチーさん。
単純にラインハルトの後継者はどちらか? ではなくよく考えたらどちらにも資格(皇位継承権)はあるんですよね。
もともとラインハルトの指名でジーク2世(仮)が皇位継承権第1位となりましたが、ラインハルトの直系アレクの誕生でアレクが皇位継承権第1位にジーク2世(仮)が2位に変わります。単純に血の濃さによってですが。
もちろんラインハルトが正式に後継者を定めれば継承権順位は関係ありませんが、ラインハルトのあの性格から後継者指名はしない可能性が高いです。となると継承権順位で皇帝が決定されると思います。
> オーベルシュタインあたりが、マリーンドルフ家が外戚なるのを恐れて、アンネローゼの子を支持しそうな気がするのですが・・・。
我らが偉大なる軍務尚書オーベルシュタイン閣下がどう動くのか?
マリーンドルフ家が皇帝の威をかる外戚になるには力不足だと思います。なんせヒルダ1人ぐらいしかいないので。
むしろキルヒアイスとアンネローゼの子供ジーク2世(仮)の方が、ローエングラム王朝にとって長期的に見ると邪魔でしょう。この子は、ローエングラム皇家というよりグリューネワルト皇家の子供といえます。
オーベルシュタインには、理想の皇帝制度があるはずです。その中で皇帝家の直系子孫から分家が出来ていくのならともかく、ローエングラム家と関係がなく、ラインハルトの血もかなり薄いくせに皇帝位継承権を持つグリューネワルト家をオーベルシュタインが排除する決定をしてもおかしくないのでは。
オーベル閣下は、アレクが結婚し子供が出来た時点でジーク2世(仮)に皇位継承権を返上させ臣下の身分に落とすのではないかと思います。さすがに地球教残党のテロをでっち上げて、幼いうちには殺さない……はず?
問題はどこにあるか? ジーク2世(仮)が生まれると、少なくとも6巻以降の未来が改編されてしまう可能性が高いことですね。ヤンはどう動くのか。地球教団はどう動くのか。そしてロイエンタール!彼が生き残った場合、ラインハルト死後に反旗を翻すのか。興味はつきません。
- 親記事No.2914スレッドの返信投稿
- board4 - No.2929
Re:人口学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:Ken
- 2002年09月30日(月) 18時16分
イッチーさんが、新しいスレッドを立ててくださったので、こちらへ書き込みます。
はじめに、イッチーさん、
>自由惑星同盟の建国が宇宙暦527年でそのときの人口が約16万人、ダゴン星域会戦が宇宙暦640年でそのときの人口が3150万人を超えるには、15年で人口が倍になれば、ほどよい数になります。15年で人口が倍になるには毎年人口1000人あたり約66.7人の自然増加が必要です。
??これは、私の計算結果と合いませんが・・・。
16万から3150万は197倍の増加です。宇宙暦527年から640年までの113年にこれだけ増えるための年率は197の113乗根で1.048、つまり年間4.8%、1000人あたり48人の増加ではないでしょうか?
再びCIAのサイトで2001年の1000人あたりの出生数-死亡数を見ると、コンゴ30.9人、マリ30.1人、ウガンダ29.6人、ソマリア28.9人、シエラレオネ25.9人あたりが人口増加が最も激しいようです。同盟の人口増加速度はコンゴの1.6倍で、確かに非常に高い数字には違いありませんが、絶対ありえないほど懸絶したものでもないのでは?
SAIさん、
>基本的に人口は増えます。そうでないと文明が崩壊します。
Jean-Noel Birabenという人口学者の推計によると、中世初期には世界人口が減少し、それが400年ほど続いたそうです。つまり3世紀の半ば頃人類の総数は4億くらいあったのが、7世紀の半ばには2億5000万程度になったと。(その後はまた増えます。)中国では漢が滅んでから唐が興るまで、ヨーロッパではローマ皇帝の権威が大いに失墜した時代から、ゲルマン人の国フランクが隆盛するまで、中東でもイスラムの成立に先立つ数世紀にあたり、いずれも古代帝国の衰退から中世の帝国ができるまでの時代に相当します。それを「文明の崩壊」と呼ぶかどうかは、「文明」の定義にもよるでしょうが、自然科学が隆盛した古代文明が衰えたことは間違いありません。アジモフのファウンデーション・シリーズは、これと同じことがはるかな未来に銀河系を舞台にして起こるという話で、以前に書いたように、銀英伝はいろいろな点で、これを換骨奪胎しています。
私は、「人口減少はありうる」説を採ります。たしかに、4億が400年で2.5億になるのと、3000億が500年で250億になるのでは、ものすごい違いがありそうですが、実はそれほどでもありません。前者は400年で0.625倍になったのであり一年あたり0.1%の減少、後者は500年で0.083倍になったのであり一年あたり0.5%の減少です。
増加にせよ、減少にせよ、「複利計算」の威力をなめてはいけないと思います。数世紀にわたって一つのことが続くと、直感的な予想をはるかに超える効果が現れます。
IKさん、
>女性に多数の出産を強いる国というのは、女性に高等教育を与えない国です。
「強いる」となると、そのとおりでしょう。上述のアフリカ諸国の場合は、そうとしか考えられません。ただ、米国の例ばかり持ち出しますが、高等教育を受けてなお多くの子供を産んで育てている女性たちと、少なくとも私は知り合ったつもりです。例えば、現在30代後半のある夫婦は、夫が博士号を持つロケット技術者、妻が電子工学の修士号を持っていますが、すでに5人の子供がいます。子供の年齢は8歳、7歳、5歳、3歳、0歳で、1~2年に一人ずつ生まれていることになります。なぜそんなことができるかというと、一つの理由は一族の結束が強く、子供が生まれると、子供のお祖母さんだけでなく、年長の従姉妹たちまで(年長といっても10代ですが)手助けに駆けつけて、母親の負担を減らすからです。私の個人的な見聞を一般化できないことは承知していますが、要は、子供を持つお母さんをサポートする体制があれば、我々が一般に想像する以上に子供は持てる、と言いたかったのです。ちなみに、この夫婦とその一族もローマ・カソリックです。