- 親記事No.3581スレッドの返信投稿
- board4 - No.3603
もうおやめになった方が
- 投稿者:Night
- 2003年02月08日(土) 19時25分
以前の移動要塞議論の頃から見ていたROMですが……。
余計なお節介かもしれませんが、この話題に関する議論は、もうおやめになった方
が良いかと思います。これ以上議論しても、平行線になるばかりで、肯定派・否定派
双方の納得できるような合理的結論に至ることはないと思います。事実、以前の議論
もそのようになったからこそ終わった訳ですし。
なお、私自身のスタンスとしては、Kenさんの発言中の「移動要塞の恒久的な運用は、
銀英伝の記述だけでは、可能であると証明するにも、不可能と証明するにも、不十分
である」というものです。これは明らかに「移動要塞は不可能である」とするスタンス
とは異なるものです。
(1) 移動要塞問題に含まれる技術の問題
移動要塞問題には作中世界における技術的な問題がいくつも含まれており、このよ
うな問題に対して是なり非なりの判断を下すのに充分な材料は、銀英伝の記述中には
ないと思います。
例を挙げるとすれば、イゼルローンの移動要塞化工事についてです。作中では、確
かにガイエスブルク要塞が移動要塞に改造された訳ですが、これと同じ理論によって、
イゼルローンを移動要塞化できるのでしょうか?
記述によると、ガイエスブルクの直径は40~45kmで質量は約40兆トン。これに対し、
イゼルローンの直径は60km。イゼルローンの半径はガイエスブルクの1.5~1.3倍で、
単純に考えれば質量は3.38倍~2.37倍。
ガイエスブルクは輪状に取り付けられた12基のワープエンジンと通常航行エンジン
によって移動するわけですが、イゼルローンの場合はどうなるのでしょう。
・体積・質量が3倍近くになるわけですが、エンジン数も単純に3倍にすれば大丈夫な
のでしょうか?
・ワープエンジンの配置は同じく輪状でよいのでしょうか。それとも二重の輪や球状
にするような独創性が必要なのでしょうか?
・ワープエンジンは完全に同調する必要があるようですが、12基のエンジンの同調と
36基のエンジンの同調の難易度は同等なのでしょうか、格段の差があるのでしょう
か?
・通常航行時のエンジンについてですが、質量が3倍になった時、実戦に耐えうる機
動性を確保できるでしょうか。
・巨大質量のワープ時の時空震に関して帝国側で懸念されていたようですが、イゼル
ローンのワープの場合もガイエスブルク同様、問題なしなのでしょうか。
ワープの理論も実験データも持っていない我々には、これらの問題に対して「そん
な事は簡単だ」とも「難しくて不可能」とも判断できる材料がないわけです。
過去ログでは、冒険風ライダーさんは、イオン・ファゼカス号による大質量ワープ
を判断材料にしていたようですが、それも奇妙な話です。大質量ワープは銀英伝3巻
の時点では紛れもなく新技術だったわけですから、それ以前のイオン・ファゼカス号
はワープできなかった、と考えるのが自然だと思います。
(それとも、知らないうちに帝国も同盟も技術レベルが低下したのでしょうか……)
(2) 書かれていないことは否定も肯定もできない(しにくい)
結局、イゼルローンが移動要塞化されることはなかったわけですが、それはヤン達
が全員無能で単純にこの作戦を思いつかなかったのが原因なのでしょうか。それとも、
この新作戦に関する研究チームは発足されたのだが、これまでの過去ログで散々検討
されたような、技術的・経済的・時間的・心理的・政治的な障害によりプランが棄却
されたのが原因なのでしょうか?
これに関しても、前者とも後者とも我々には判断がつきません。前者も後者も、そ
れを否定するに充分な記述は銀英伝の中にない(ように見える)からです。
それも、当たり前といえば当たり前の話です。銀英伝という小説は、ラインハルト
とヤンという二人の英雄の生き様の物語であり、移動要塞の是非を検討するためのも
のではないのですから。
※ただ、どちらがよりもっともらしい解釈か、と聞かれれば、私は後者を選びます。
作中、ヤンやその幕僚は有能な人材として描かれており、それに逆らってまであえて
彼らを無能とせずとも、イゼルローンが移動要塞化されなかった理由は説明できてい
るからです。
- 親記事No.3468スレッドの返信投稿
- board4 - No.3605
Re:これは
- 投稿者:Ken
- 2003年02月08日(土) 20時44分
不沈戦艦さん、
>あくまで「こういう風にやるべき」という「例」として出したものですので、「これをベースに進めろ」とか、「必ずレス寄越せ」とかいうつもりは全くありません。
はじめに、この#3596でのご発言にレスを入れなかったことを、お詫びします。言い訳をもうしますと、あの投稿がツリー構造を示すインデントで見る限りは、#3585の冒険風ライダーさんの投稿へのレスになっていたのと、私のハンドル名が文中になかったので、最初は、私へ向けて発した投稿とは思わなかったのです。せっかくアドバイスをいただいたのに。もっと注意して読むべきでした。
以下に述べることが、不沈戦艦さんへの回答として認めていただけるかどうかは分かりません。とりあえずは、私が提供できる最善のものを提供します。
結局、今回の冒険風ライダーさんとの議論の中で、科学的考証という切り口では、私は三つの異なる立場を、時間経過とともに切り替えながら採ったと思います。
1.最初は、自分の中の当然の常識に基づいて、私が知る現実の物理法則に準拠して、正否を判断しようとしました。
2.次に、冒険風ライダーさんの主張を入れ、現実の物理法則を、本議論に限っては持ち込まないことを了承しました。
3.最後に、現実の物理法則の復権を、ライダーさんにお願いしました。
そして、ご存知のように、3に関する合意がえられなかったので、私たちの議論が終了したのです。
>「作品論争」である限り、「銀英伝の記述から導き出した推論」を根拠にあげれば、「証明」としては十分ではないですか。
私もそう思いましたので、2でライダーさんに同意したのです。また、私はガンダムはまったく知りませんが、不沈戦艦さんが挙げられた例は、理解できるつもりです。もしも、銀英伝の中に、ラインハルトが移動要塞を駆使して同盟領まで攻め込んだという記述があり、私が「そんなことは物理学的に不可能だ」と否定したなら、それは不沈戦艦さんが言われるとおり、作品世界を破壊する「空想科学読本的突っ込み」にすぎません。
しかし、銀英伝の記述のなかで、ガイエスブルグは同盟領まで到達して「いない」のです。仮に同盟領まで航行する能力があったとしても、ヤンに破壊されたことで、それを証明する機会を永久に失ったのです。これが銀英伝の記述です。
そして、この点は、移動要塞は可能であるとする他の「証拠」についても同じです。イゼルローンは、銀英伝の全記述を通して、静止要塞として始まり、静止要塞として終わりました。ヤンやユリアンの、「自給自足で数十年持ちこたえる」という戦略も、そこにはイゼルローンを移動要塞にする、という計算因子は入っておりません。これが銀英伝の記述です。帝国へ侵攻した同盟軍や、ラグナロック時の帝国軍が補給の心配をしていないといっても、それは艦船の話で要塞の話ではないのです。これが、銀英伝の記述なのです。
「再度整理しました」とタイトルをつけた#3579の投稿は、つまりはこのことを説明しようとしたのです。説明が冗長に、あるいはライダーさんが言われたように「弁護士」のような口調になったのは、私の表現力不足です。
ともあれ、本来ならば、ここで「移動要塞が可能であるという証明はできない」として、決着がつくはずでした。
ただ、私はこの問題は考察対象として面白いし、昨年盛り上がった(のか、荒れたのか分かりませんが)議論に、自分が参加できなかったことが残念で、なんとか銀英伝の記述に基づき、可・不可いずれの結論にいたるせよ、移動要塞の可能性にもっと明確な答えを得られないものか、と考えました。そのためには、銀英伝の記述が最終回答を与えぬままに終わった「空白の部分」を埋めねばなりません。
そして、空白を埋めるための手段として、一度は捨てた「現実世界の物理学」を利用したいと思ったのです。理由は、先の発言で述べたとおり、現実世界の物理は、現実世界において、ありとあらゆる場合を実験で直接確かめられない、という「空白」を埋めるために利用されるからです。
実際に冒険風ライダーさんと論争をしていたときは、上のように論点をまとめられず、混乱を招いたことは、申し訳なかったと思います。
- 親記事No.3581スレッドの返信投稿
- board4 - No.3607
徹底反論
- 投稿者:a-ru
- 2003年02月08日(土) 22時30分
度々横レス失礼します。
冒険風ライダーさん(以下氏と省略させていただきます)が指摘された「要塞が恒久的な自給自足が可能である」ことは、銀英伝ファンとしては悲しむべき事実であり、それを指摘した氏は、賞賛されるべきでしょう。そして、このような興ざめの設定をした田中芳樹氏は、弾劾されるべきミスを犯したと言えるでしょう。この悲しい事実に対して、過去の投稿者を含めてほぼ認めていると言っても良いでしょう。
しかし、ここからが問題です。氏は、要塞性能とガイセスブルク要塞が移動した事実を元に「移動要塞」という新兵器を考案し、このような画期的な兵器を思いもつかなかった(という事実も不明であるのに)論で、二人の英雄であるラインハルト、ヤンを無能、愚者と告発する暴挙に出たのです。無論、そのような論を認めることは「掟(ルール)破り」になります。銀英伝が「二人の英雄を軸にした英雄叙事詩」という根本を覆してしまうからです。Ken氏、八木氏などの否定派が反論をするのも極々当然でしょう。また、Ken氏は「二人の名誉毀損に対して、その当人は過去の人物であり、反論することが出来ない」思ったからこそ弁護人という形で受けて立ったと私は考えています。
私自身としては、二人を弁護する気はそれほどありませんが、このようなルール改正をするのならば、もっと精緻に検証してくれなければ納得できないという立場です。その論理に隙が感じられないのならば、全面的に賛同します。
もう一つ、みなさん簡単に無能、愚かと言いますけれど、現在生きている人に対してならば、その人にはまだ名誉挽回の機会がありますが、過去の人は、直接反論することが出来ないこと、その人達の愚かさは、人間共通の愚かさであり、彼らの有能さはその人個人から発露しているものです、「一事が万事」とはいいますが歴史を語る上でそういう態度で望むのはどうでしょうか。
長くなりました。では、反論を始めます。
このレスでは同盟側の実現性について論じているので、その反論を論じます。私の論点は、①移動要塞は技術的には可能であるが、実用までは少なくとも数年はかかる②兵器としての価値③実用化したと仮定して、民主主義をどのように残すのか、この三つの疑問に対して答えていただきたいです。
①ここは、製造技術、戦術・戦略技術を論じます。氏は、「要塞」と「移動要塞」は対した違いがないと考えておられるようですが、私はそうは思いません。「似て非なるもの」だと断言します。
まず設計の戦略的・戦術的意味が違います。 要塞は、イゼルローンを例に取るとイゼルローン回廊という地形効果を利用した「関門拠点」といえますし、ガイセスブルクは「地方戦略拠点」(推察)だったのでしょう。それに対して、氏の言う移動要塞は「能動的拠点」といえます。設計思想が移動と停止、攻撃と防御など正反対です。これは、まさしく新兵器です。
ただし優れた戦術家は戦術上、当然兵器の性能、効果は考慮に入れているでしょう。しかし、新兵器である以上実績は無いわけです。そのような信頼できない物に頼らざおえないという時点で勝つことは難しいのではないでしょうか。では、ガイセスブルクについてはと言う疑問があると思いますが、これは、要塞の一形態だといえます。移動したのはイゼルローン前までで、その後は戦闘中に効果的に動いたと言う事実はなかったのでは、試作機と思えます。
ただ動けは解決と言うのは安直スギでは?有用に動いたか?の方が遥かに重要だと思います。
次に改造秘匿問題ですが、氏は時間的に問題ないと言っておられますが、それは読者(後世の人)と言う立場から論じているからでは?
イゼルローンは主戦場であり、帝国もそこを拠点と分かれば追撃してくるのは時間の問題です。作中では、主戦、慎重論があると言っていますが、そんなことはスパイでもいない限り、分かるはずもありません。
また、要塞に対する攻撃方法がヤンも分かっているし、ラインハルトも分かっているわけですから、まずやらなければならないことは、「戦艦修復後、早急なる撤退」という原作通りの考えに行きつくと思うのですがいかがでしょう?
私が疑問に思うことは二つ、「移動要塞は有用に動くのか」「攻撃される危険性の中で、工事を進めることができるのか」です。
上記この問題がクリアーしたからと言っても②の問題も解決していただかなければならないですが、ここで止めます。ぜひ、私の疑問を解決していただきたいです。
- 親記事No.3524スレッドの返信投稿
- board4 - No.3608
Re:そういえば戦艦はどうなんだろう?
- 投稿者:八木あつし
- 2003年02月09日(日) 02時19分
> はじめまして。
> お返事ありがとうございます。
>
> > 実は銀英伝の原作小説には、艦艇内部の描写について・・・・
> そんな描写があったのですか。
> 1巻を読んだのはもう5年以上まえですが、完全に忘れ去っていました。
> しかしこの設定が生きていたとすると、スペーススーツにヘルメットで指揮をするラインハルト!
> ・・・様にならないなぁ(笑)
>
>
> > 新書版1巻58頁には、磁力靴のスイッチを入れて・・・
> こっちは僅かに記憶にありますね。といっても言われるまで忘れていましたが。
> もう一つこれを否定する要素がありましたよ。
> 紅茶やブランデーなどです。入れ物は磁力で処理できるとしても、中身の液体はそうはいきませんからね。
>
> > 艦内には「重力発生装置」があるのだと考える方が早いですね。
> そうですね。そうすると要塞にも同じ事が言えるでしょうから、めじろぱーまんさんのみつけた記述もアニメ版では無視されていると考えるのが妥当なようですね。
第1巻の序章銀河系史概略の最初の頁に「人類をして恒星間飛行を可能ならしめた三美神――亜空間跳躍航法と重力制御と慣性制御の技術――とありました。
私としたことが、完全に見逃していました。この記述で、戦艦と要塞の重力問題は解決しますね。
う~ん、まだまだ銀英伝を読みきっていないなぁ。(^^;)
- 親記事No.3524スレッドの返信投稿
- board4 - No.3609
Re:そういえば戦艦はどうなんだろう?
- 投稿者:古典SFファン
- 2003年02月09日(日) 07時51分
> 第1巻の序章銀河系史概略の最初の頁に「人類をして恒星間飛行を可能ならしめた三美神――亜空間跳躍航法と重力制御と慣性制御の技術――とありました。
> 私としたことが、完全に見逃していました。この記述で、戦艦と要塞の重力問題は解決しますね。
> う~ん、まだまだ銀英伝を読みきっていないなぁ。(^^;)
・・・って事は重力・慣性制御があるのに磁力靴を使っていたのか・・・
ある意味天然で恐るべし、作者・・(--;;;
- 親記事No.3581スレッドの返信投稿
- board4 - No.3610
Re:徹底反論
- 投稿者:S.K
- 2003年02月09日(日) 08時34分
a-ruさん、要塞外壁の件ではご評価感謝いたします。
そういう訳で自重してたんですが場荒しにならない程度に肯定派的解説を少々御披露いたします。
冒険風ライダーさん、穴だらけでしたら御叱責下さい。
>①移動要塞は技術的には可能であるが、実用までは少なくとも数年はかかる
まず帝国側については「ガイエスブルグが成功したので無問題」ではないでしょうか。
別にシャフト技術総監が個人的特異技術を駆使した産物ではないのでガイエスブルグ改修時の資料さえあれば十分再現可能でしょう。
加えて「手柄急ぎのシャフトの急かし」がないのでガイエスブルグの3ヶ月に対して半年~1年かける事も帝国側なら可能ですし、ミュラーがおそらく持ち帰ったであろう運用ノウハウから改良さえ可能なはずですが誤解がありますか?
同盟側は「“できるかもしれないのでやってみる価値”がある」(原作6~8巻時点)が妥当な結論ですね。
古来の戦争のセオリーで「援軍のない篭城戦は必敗する」は例外は無かったはずでかつ「防御側に対して3倍以上の戦力で攻撃した場合の勝率は高い」も攻撃側に致命的な錯誤がない限りおおむね通用します。
そして流石にラインハルトもこの点についてはほぼ戦略的失策を犯していないのでおそらくフィッシャー戦死後の「回廊の戦い」は「ヤン艦隊壊滅(もしくは壊滅的打撃)の後回廊両側面からの艦隊砲撃か漫画版
のシトレ元帥が試みた無数の無人艦特攻などで要塞陥落」の流れに本来なっていた可能性は極めて高いと思うのですが。
しかし逃亡できるなら話は別です。
この時点でヤンは「無尽蔵の補給港」を持って艦隊戦力と共に逃げてこそ無用の人死にを避け勝機を待つ事ができたのです。
これについては「駄目で元々」で移動要塞プランに着手して非難されるいわれはまずありません。
おそらく一番あの時点で混乱が少なかったであろう「投降して帝国に釈明する」を選択できなかった時点でどうあれヤンは「戦う」選択をしたのですから「100%の敗北」を避けるあらゆる努力を試みるべきではなかったでしょうか。
ただし私は5巻以前のヤンは多分「有用だとわかっていてもやらなかった」と考えます。
理由は「ラグナロック作戦」発動までは「軍事的投機を触発しかねない軍事ハードプラン」をおそらくヤンは忌避してあくまで「回廊制圧」の事実に基づく「綱渡りの平和」を希求しただろうと推測されるからです。
以上、同盟については状況の変化で「移動要塞プラン」への取り組みも変化があると判断します。
>②兵器としての価値
「単体戦闘能力が貧弱なので空母は無価値」とはお考えにならないと思います。
「それ自体が強大な戦闘力を有する閉鎖系生活サイクルを内包した移動軍港」が存在するならその価値は疑い様がないと思います。
>③実用化したと仮定して、民主主義をどのように残すのか
ヤン艦隊サイドの事情に限っていい疑問ですね。
冒険風ライダーさんの考察の移動要塞論過去ログで既出の意見で恐縮ですが「逃げて逃げて逃げ続ける」でいかがでしょう?
もう少し恵まれた条件でもう一度「長征一万光年」をやる訳です。
それで以前六三さんが「人的資源は無限な訳がない、裏切り者だって出るだろうし必ず瓦解する」という意見を出されましたが、それって「逆境における国家体制の存亡の岐路」という状況で必ず起こる言ってみれば人間の性とか業とかその類ですよね。
はっきり言ってそこまで移動要塞に責任を転嫁するのは無理というものでしょう。
「帝国の支配下からの脱出の可能性」を示すだけでも過分に役割を果たしているとするべきではありませんか。
あと①の補足ですが「工事の安全性」については移動要塞考察のA~Cと「ラインハルト本隊到着までにそれなりの時間があり、先遣隊のファーレンハイト・ビッテンフェルト2個艦隊は要塞攻略に着手するどころか駐留艦隊に敗走の憂き目を見た」史実をご覧の上御勘案下さい。
最後に「移動要塞の有用性」と「移動要塞を有効に運用できなかったとしてのヤン・ラインハルトの評価」は分けて反論可能ですしそうした方がいいんじゃないかと思いますよ。
「視野が狭いので功績を全否定するのは極論である」とか「考えつかなっかたのも一つの史実でありかつ他の全人類全てが発想しなかったのだから比較論として『銀河英雄伝説』においてヤンとラインハルトのみ酷評するのはアンフェアである」とかは実は私も思わないではないです。
長文かつ勝手な見解を冒険風ライダーさん、a-ruさん、ご覧の全ての方々にお詫びいたします。
- 親記事No.3468スレッドの返信投稿
- board4 - No.3611
Re:これは
- 投稿者:不沈戦艦
- 2003年02月09日(日) 09時45分
> 不沈戦艦さん、
>
> >あくまで「こういう風にやるべき」という「例」として出したものですので、「これをベースに進めろ」とか、「必ずレス寄越せ」とかいうつもりは全くありません。
>
> はじめに、この#3596でのご発言にレスを入れなかったことを、お詫びします。言い訳をもうしますと、あの投稿がツリー構造を示すインデントで見る限りは、#3585の冒険風ライダーさんの投稿へのレスになっていたのと、私のハンドル名が文中になかったので、最初は、私へ向けて発した投稿とは思わなかったのです。せっかくアドバイスをいただいたのに。もっと注意して読むべきでした。
>
> 以下に述べることが、不沈戦艦さんへの回答として認めていただけるかどうかは分かりません。とりあえずは、私が提供できる最善のものを提供します。
>
> 結局、今回の冒険風ライダーさんとの議論の中で、科学的考証という切り口では、私は三つの異なる立場を、時間経過とともに切り替えながら採ったと思います。
>
> 1.最初は、自分の中の当然の常識に基づいて、私が知る現実の物理法則に準拠して、正否を判断しようとしました。
> 2.次に、冒険風ライダーさんの主張を入れ、現実の物理法則を、本議論に限っては持ち込まないことを了承しました。
> 3.最後に、現実の物理法則の復権を、ライダーさんにお願いしました。
>
> そして、ご存知のように、3に関する合意がえられなかったので、私たちの議論が終了したのです。
>
> >「作品論争」である限り、「銀英伝の記述から導き出した推論」を根拠にあげれば、「証明」としては十分ではないですか。
>
> 私もそう思いましたので、2でライダーさんに同意したのです。また、私はガンダムはまったく知りませんが、不沈戦艦さんが挙げられた例は、理解できるつもりです。もしも、銀英伝の中に、ラインハルトが移動要塞を駆使して同盟領まで攻め込んだという記述があり、私が「そんなことは物理学的に不可能だ」と否定したなら、それは不沈戦艦さんが言われるとおり、作品世界を破壊する「空想科学読本的突っ込み」にすぎません。
>
> しかし、銀英伝の記述のなかで、ガイエスブルグは同盟領まで到達して「いない」のです。仮に同盟領まで航行する能力があったとしても、ヤンに破壊されたことで、それを証明する機会を永久に失ったのです。これが銀英伝の記述です。
>
> そして、この点は、移動要塞は可能であるとする他の「証拠」についても同じです。イゼルローンは、銀英伝の全記述を通して、静止要塞として始まり、静止要塞として終わりました。ヤンやユリアンの、「自給自足で数十年持ちこたえる」という戦略も、そこにはイゼルローンを移動要塞にする、という計算因子は入っておりません。これが銀英伝の記述です。帝国へ侵攻した同盟軍や、ラグナロック時の帝国軍が補給の心配をしていないといっても、それは艦船の話で要塞の話ではないのです。これが、銀英伝の記述なのです。
>
1.ガイエスブルグ移動要塞は、元の位置→ヴァルハラ星系→イゼルローン要塞という移動を「作中事実」としてやってのけた。また、その歳にあれほど補給を重視するラインハルトが、エンジンの同調という技術的問題について言及してはいても、移動要塞の補給については気にもしていない。
2.重量としては、ガイエスブルグやイゼルローン以上の、「長征一万光年」のイオン・ファゼカス号のような「超巨大ドライアイス船」が、奴隷階級に落とされていたような連中の、帝国からの脱出に使用できたという「作中事実」がある。
で十分でしょう。帝都からイゼルローン回廊までだって、大した距離なのです。「イゼルローン回廊までは、安全な帝国内の移動だったから、補給を繰り返しながら何とか行けただけかも知れない」って説明の「作中事実が裏打ちしている根拠」は何なのですか。Kenさんは、何も示していないではないですか。「私が知る物理法則」を繰り返しているだけで。それに、燃料補給を繰り返せば何とかイゼルローン回廊まで進める程度の航続距離しかないような代物を、イゼルローン要塞の攻撃に実戦投入するほど、ラインハルトは「莫迦」である、と本気で主張するんですか。昔の例ですが、太平洋の日米戦で戦闘機の作戦行動範囲は、「航続距離の1/3」が妥当なところですよ。1/3の燃料で戦場まで到達し、1/3の燃料で空中戦、1/3の燃料で基地や空母まで帰還、という割りふりです。イゼルローンに到達するのがやっと、なんて代物をイゼルローン攻撃に使用する、なんて「狂気の沙汰」としか言いようがありませんね。2.についても、「イオン・ファゼカス号が同盟領まで逃げるのに使用された訳ではない。航続距離は案外短かったかも知れない」なんてのは、これもまるっきり話にも何にもなりはしませんよ。帝国から脱出し、同盟を建国した人々ってのは、航続距離が案外短く、逃げ切れるかどうかも分からないような代物で、脱出を敢行するほど「莫迦」なんですか。
また、「艦船には燃料の心配はないにしても、要塞についてはそれは言えないかも知れない」なんて、そんな無茶をよく言ったもんですね。あなたがすべきなのは、「かも知れない」を繰り返すことではなく、「要塞の移動には、膨大な量の燃料が必要であって、その補給に難儀していた」ということを裏打ちする「作中事実」を「銀英伝の記述」の中から探し出して指摘することですよ。それができない限り、あなたの主張には何ら説得力は見出せません。それに、普通に考えれば、図体がでかい方がスペースに余裕がありますから、何をするにも有利になるんですけどね。当然、燃料に関してもそれは言えます。駆逐艦より戦艦大和の方が航続距離が長い、ということをまさか理解できないとは仰りますまい?セスナ機よりB747の方が、遠距離まで移動できますよね。「図体が大きくなると航続距離が減るかも知れない」ってどういう理屈なんですか。
> 「再度整理しました」とタイトルをつけた#3579の投稿は、つまりはこのことを説明しようとしたのです。説明が冗長に、あるいはライダーさんが言われたように「弁護士」のような口調になったのは、私の表現力不足です。
>
> ともあれ、本来ならば、ここで「移動要塞が可能であるという証明はできない」として、決着がつくはずでした。
>
単にあなたが「私は認めたくないんだ!」と言い張っているだけでしょ。確かに、決着はついてますけどね。あなたが認めたくないだけで。あなたが何度「認めたくない」と繰り返したところで、「反論」には全くなっていないんですよ。
> ただ、私はこの問題は考察対象として面白いし、昨年盛り上がった(のか、荒れたのか分かりませんが)議論に、自分が参加できなかったことが残念で、なんとか銀英伝の記述に基づき、可・不可いずれの結論にいたるせよ、移動要塞の可能性にもっと明確な答えを得られないものか、と考えました。そのためには、銀英伝の記述が最終回答を与えぬままに終わった「空白の部分」を埋めねばなりません。
>
> そして、空白を埋めるための手段として、一度は捨てた「現実世界の物理学」を利用したいと思ったのです。理由は、先の発言で述べたとおり、現実世界の物理は、現実世界において、ありとあらゆる場合を実験で直接確かめられない、という「空白」を埋めるために利用されるからです。
>
だからここが完全に「ずれている」なんですって。「現実世界の物理学」のことはお忘れなさいよ。それと「かも知れない」「かも知れない」を繰り返すのも、お止めになるべきです。冒険風ライダー氏は、そなことは言ってませんよね?「かも知れない」ということは。「これこれこういう理由で、こういう結論になる筈である。それに関する銀英伝の作中の証拠はこれ」という形で示してはいても。
「かも知れない」の連発では「自分が認めたくないだけ」と思われても、仕方ありませんよ。あなたは、すでにそういう状態に陥っています。
- 親記事No.3468スレッドの返信投稿
- board4 - No.3613
議論の前提条件として
- 投稿者:パンツァー
- 2003年02月09日(日) 10時16分
加筆および削除を行いましたので、元の投稿を削除して再投稿します。
面倒に感じた部分があり、感情的表現があったので、それを恥じる次第です。
> 要するに、私としては、アーレ・ハイネセンたちはイオン・ファゼカスを234兆トンのまま飛ばせるよりも、船体を軽くするように努力をしたはずではないか、と言いたかったのです。あるいは、冒険風ライダーさんとのやり取りの中で用いた厳密な定義をするなら、「ハイネセンたちがイオン・ファゼカスを軽くしようとした可能性を否定証明はできないでしょう」ということでした。
冒険風ライダーさんも回答されているように、「船体を軽くする」ことを重視したのであれば、そもそも推定重量234兆トンもの塊を切り出す必要がないわけです。
むしろ、耐久性重視を目的として、十分な防壁を備えることを意図した、と考える方が自然ではないですか。例えば、宇宙空間航行時における浮遊物との衝突等にも耐える必要があるでしょうから。
> ところで、パンツァーさんが挙げられた他の疑問に応える前に、もしも差し支えなければ、この移動要塞問題を論ずる上でのパンツァーさんの基本スタンスを確認させていただいても、よろしいでしょうか?あるいはこれまでの発言で、すでに明らかにされたかもしれませんが、どうか再度説明をいただけるとありがたいのです。基本的な前提に合意がないと、冒険風ライダーさんと私の間の議論のように、果てしなく空回りし、互いの論点が相手に通じないと思われますので。
>
> 1.パンツァーさんは、銀英伝の世界が私たちの世界と、同じ物理法則に従うという立場をとられますか?それとも、私たちの知らない物理法則に従う世界だと思われますか?
表現が二つ出てきていますね。
A「私たちの世界と同じ物理法則」
B「私たちの知らない物理法則」
Aは、物理法則というものが存在しているが、私たちが知っているか否かを問いませんよね。
Bは、物理法則というものが存在している上で、私たちが知っている(現在正しいと認識している)ものに限定されますよね。
意味が異なるわけですよ。
私の考えは、
「私たちの世界と同じ物理法則」に従う立場であるが、「私たちが知っている(現在正しいと認識している)物理法則」とは限らない、というものです。
もう少し説明を追加すると、古代人も、地動説を信じる中世人も、認識している物理法則が違うにせよ、「同じ物理法則」に支配されていることには、かわりないと考えられるからです。
他でも述べましたが、
未来においては、「エネルギー保存則」が破れる可能性だってあるわけですよ。特殊な条件下では。
このスレッドの投稿中にも散見しましたが、「質量保存の法則」は破れることがあります。例えば、核分裂や核融合といった核反応では、質量欠損が生じますから。だからといって、通常一般に「質量保存の法則」は破れるわけではありません。ドライアイスの塊における構造強度の話は、当然銀英伝世界でも通用すると考えています。
また、観察中・・・さんとの一連の投稿においては、「エネルギー保存則」を破らないで説明のつく解釈、について考えてみました。
もっとも、不沈戦艦さんの指摘を援用して考えると、まったく異なる物理体系が存在するという仮定もありえるわけです。
私としては、銀英伝の世界をベースに考えることを最重要事としているので、
「私たちの世界と同じ物理法則」
に従わないとする仮定であっても、構わないと考えています。
> いうまでもなく、銀英伝を支配する最も重要な「物理法則」は銀英伝の記述である、という点は、冒険風ライダーさんが繰り返し言っておられるとおりです。ただ、いくら銀英伝が大作でも、あらゆる事象をもれなく説明し尽くすことは不可能ですから、どうしても「書かれていない」部分が出てきます。その部分を埋めるのに、私たちの物理法則を使うことを認めるかどうか、ということです。
まず、「書かれていない」部分って、具体的に何を指すのですか。
不沈戦艦さんが指摘されましたが、「ワープエンジン」って、Kenさんの言う「私たちの物理法則」に当てはまるのですか。「ワープエンジン」の原理に関して、今日我々が知っている物理学で納得できるような説明もありませんよね。
つまり、例えば、「艦隊がワープ航行する」という記載に対して、「ワープエンジン」の原理がない部分を、「私たちの物理法則を使うこと」で埋める、ということですか。
今日の我々は知らないが、「エネルギー保存則」が部分的に破れる可能性だって否定しきれないわけです。上で「質量保存の法則」が破れる場合については説明しました。これだって、一時代前の人類はびっくり、ですよ。
銀英伝の記述の中で、「可能だ」とされていることに関しては、原理はよく分からないけど、未来に認識される物理法則では、説明がつくのかもしれないわけです。いくら不満であっても、銀英伝の記述を無視するのであれば、それは銀英伝の根本的否定です。
> 2.パンツァーさんは、「移動要塞の恒久的な運用は可能である」という立場と、「不可能である」という立場の他に、「銀英伝の記述だけでは、可能であると証明するにも、不可能と証明するにも、不十分である」という立場を認めますか?これは、前の両者の妥協案でも中間案でもありません。それ自体が、独立した一つの考察です。これは移動要塞だけでなく、どんな問題についてもいえることです。
もちろん論理的に考えれば、
a「移動要塞の恒久的な運用は可能である」
b「移動要塞の恒久的な運用は不可能である」と、
c「銀英伝の記述だけでは、可能であると証明するにも、不可能と証明するにも、不十分である」
の三通りに分類されますね。この三通り以外の場合は存在しないということです。
ただし、以下述べる理由で、この討論に関しては、bとcとは実質的に同一であると考えます。
> この点も、冒険風ライダーさんと私の議論が空回りする原因の一つです。ライダーさんは、この第三の立場を認めようとはされず、「恒久移動要塞可能説を否定するのなら、それが不可能であることを証明せよ」と言われています。私にはそうとしかみえません。
冒険風ライダーさんは、
1「銀英伝中の記載」をベースとして「可能なこと」を列挙し、
2「可能なこと」の組み合わせとして、
3「移動要塞が可能」
という結論を導き出しているのです。
これは、自説の論証作業です。
そして、1または2に「誤謬」や「論理の飛躍」があるなら、それを突いてみろ、といっているのです。
1または2の「誤謬」や「論理の飛躍」を指摘できたなら、
「移動要塞の恒久的な運用は可能である」
を否定できるのですから。
つまり、
念のため追加しますが、
aの否定は、bもしくはcにならざるを得ないわけです。したがって、aの否定が達成できれば、それがbであるかcであるかを問う必要はないのではありませんか。
要は、Kenさんが、1または2のどちらかに、納得していないからでしょう。
その納得していない点を指摘すればよいのです。
つまり言い方の問題です。
くれぐれも申し上げておきますが、
「銀英伝世界」の否定につながらない方向で、考えを進めてください。
「銀英伝世界」の否定に繋がる論を展開するのであれば、そもそも論ずることがありません。
それから、
No3572「証明責任2」の記載内容を見て感じたことを記します。
例えば、以下のような記載がありますね。
<タンク半分の燃料で200キロ走ったから、タンクを75%満たせば300キロは走るだろう、という予測はできません。なぜなら、そのような観測結果はどこにもないからです。それどころか、タンク75%の燃料で、200キロプラス1メートルを走れる。という予測すらできません。物理法則を考えないのなら、直接観測された結果以外のいかなる予測も、根拠のない憶測であります。>
これに準じて考えるなら、タンク半分の燃料で100キロ走ることができるか(四分の一の燃料を残して停止すること)、ということすら、予測できないのではありませんか。
ジャンボジェットなどの場合は、燃料を残して着陸ができないため、天候等の変化により引き返す際には、無駄に空中を旋回して燃料を消費します。つまり、100キロ走って停止、みたいなことができません。
この自動車にしたところで、100キロ走って停止の場合の不測の事態の発生を、どうして、以上だけの観測結果から導き出すことができるのでしょうか?
「タンク10分の1の燃料で40キロ走った」「4分の1では100キロ走った」「半分では200キロ走った」という観測結果といった、燃料をすべて消費した観測結果しかないのですからね。
冒険風ライダーさんは、銀英伝を利用した「仮定」を述べているのです。
冒険風ライダーさんの提示した「仮定」は、「移動要塞」に関するものですが、他の「仮定」だって当然ありうるものです。
ここで、「要塞」の移動可能性に対して、「ピタゴラスの定理の証明」に準じるような検証作業を要求するのであれば、例えば、銀英伝中における「艦隊」に対しても同様の検証作業を行って欲しいのです。
「実施の可能性」の程度比較を、作品中で実施されている対象(例えば艦隊)と、「仮定」における対象(例えば移動要塞)とで、「均等」にして欲しいのです。
もしも、作品中で実施されている対象(例えば艦隊)に関しては、記載内容なのだから絶対だ、で終わりにするのであれば、ありとあらゆる「if」の可能性を否定することになります。No3599で私が述べたように、ヤン艦隊がフェザーンを攻略する可能性を論ずることすら、不可能となります。
さらに進めて考えれば、作中に出てくる行動しか許容されない、という宣告に等しいものとなるのではありませんか。
No3579
<元々のドライアイスの質量は、240兆トン弱ですが、(中略)ドライアイス本体の質量は、当初の塊の2.3%--約5兆トン半になるかと思います。>
このような特殊事情を考慮してよい、となれば、銀英伝中の艦隊の行動一般に関しても、特殊事情が存在していた、ということを認めなければならないことになるでしょう。それを否定しきれない、というわけです。
つまり、この態度を推し進めれば、銀英伝作中の記載事実以外の選択肢は無かった、ということになるでしょう。唯一信頼に値する検証をクリアしたといえるのが、実際に行われたこととされる作中事実のみに限定されるのですから。
この場合は、作中人物も、決められた台本通りに行動する舞台役者のようなものであって、彼らの天才だとか愚劣だとかを論じることすら、無意味ですね。そのように行動するように決定されていたということでしょうから。
要するに、銀英伝作中の記載事実と、「仮定」とで、「均等」な扱い(「均等」な検証作業)をしないのであれば、それは(移動要塞だけを貶める意図での)恣意的な態度としか、みなしようがありません。
議論の前提条件として、以上のことを申し上げます。
- 親記事No.3468スレッドの返信投稿
- board4 - No.3614
Re:これは
- 投稿者:Ken
- 2003年02月09日(日) 11時36分
不沈戦艦さん、
>ガイエスブルグ移動要塞は、元の位置→ヴァルハラ星系→イゼルローン要塞という移動を
>「作中事実」としてやってのけた。また、その歳にあれほど補給を重視するラインハルト
>が、エンジンの同調という技術的問題について言及してはいても、移動要塞の補給につい
>ては気にもしていない。
私が記憶する限りでは、ラインハルトが「補給」を問題にするのは、常に戦時です。もう少し具体的にいえば、物資の生産・ストック位置を離れて遠征するか、敵の攻撃で自軍の資源(物資、エネルギー、人員、艦船等)が損耗する可能性が大きいか、またはその両方の条件がある場合です。そして、私は、イゼルローン回廊へ入る前のガイエスブルグは、この条件には合わないと思います。
>帝国から脱出し、同盟を建国した人々ってのは、航続距離が案外短く、逃げ切れるかどう
>かも分からないような代物で、脱出を敢行するほど「莫迦」なんですか
帝国から脱出し、同盟を建国した人々は、逃げきれるかどうか完全な自信を得るまで、自由を求めての「賭け」に出られないほど、臆病だったのでしょうか?時間が経過すれば、イオン・ファゼカスを利用するより、もっと成功率の高いチャンスがくるという確信があったのでしょうか?
ただ、申し訳ありませんが、私は、不沈戦艦さんや冒険風ライダーさんを相手に、上のような議論を展開して論争をするつもりはありません。私が納得できないのは、「移動要塞は実現可能である」という結論ではないからです。私が納得できないのは、要するに次の2点です。
一つ目は、「移動要塞は可能である」ことを証明するための理論に「すき」があることです。不沈戦艦さんは、
>数学の定理を証明するような、厳密な科学的考証
を求めるのは誤りだと言われました。あるいは、不沈戦艦さんにとって、「現実の物理法則を否定すること」と「厳密な科学的考証を行わないこと」は同義なのかもしれません。
しかし、私にとっては、両者は同義ではありません。現実の物理に従う科学論にせよ、銀英伝の記述に従う作品論にせよ、何かを「証明」するには、厳密さが要求されます。それができないのなら、「移動要塞を実現できる可能性がある」という表現にとどめておけばよいのです。
二つ目は、ヤンとラインハルトが愚か者である、という結論です。不沈戦艦さんや冒険風ライダーさんのように、銀英伝の作品設定を最大限重視する人が、なぜこのように、設定を大きく乖離する結論を主張されるのでしょうか?