- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2875
Re:不可解といえば
- 投稿者:Ken
- 2002年09月26日(木) 13時09分
IKさん、
>科学で確認される事実と宗教の論理が余りに乖離しすぎると、
>崩壊するのはやはり宗教の方だと思うのです。
これは難しい問題ですね。そもそも科学と宗教が本当に対立するものなのか、という点も含めて・・・。仮に人類史上最も偉大な科学者がニュートンとアインシュタインだとすれば(この二人とホーキングがデータ少佐とポーカーをしていたのでしたね)、二人とも揺るぎない信仰心をもっていたと思います。私にはどうも、対立関係にあるのは、「宗教がすべてである」という誤解と、「科学は万能である」という誤解であるような気もします。前者の極端な例が中世の教会、後者のそれがかつてのソ連ではないでしょうか。どちらも過去のものになりましたが、同様の信条をもつ人は今でも多いように思います。
宗教の代わりを歴史が務めるというのは、鋭い指摘ですね。
歴史作家の陳舜臣さんが、「西洋人が神を恐れるように、中国人は歴史を恐れる」と、作品の中で何度も書かれています。数千年にわたる歴史の検証は、ある意味「神の眼」に近い重みを持つかもしれません。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2876
Re:不可解といえば
- 投稿者:てんてんdwp
- 2002年09月26日(木) 14時16分
> 今の日本みたいになるんじゃないでしょうか。
> 日本人のほとんどは宗教を信じてますかと聞かれたら信じてませんと答えます。
> だけど初詣に行くような宗教的な行事をこなしますよね。
> それに何かあると神に祈ったりもしますよね。
> ちなみにこの神はあくまでも神様という抽象的な存在です
> 具体的にキリスト教の神や天照大神に祈ってるわけではありません。
> それと同じようなものではないでしょうか。
井沢元彦氏の唱える「日本教」ですね。
やはり、何らかの宗教的なものというのは存在していると思います。
そもそも宗教は「死の恐怖」からの救済と考えられるので(だからこそ「13日戦争」で「助からない」という事実から衰退したのでしょ?)、不死が存在しない以上、必ず発生するでしょう。
宗教の無い世界があるとしたら、死の恐怖を克服したか、薬かなんかで逃避した世界でしょうねぇ。
銀英伝の場合、ただ単に明確な宗教体系(教団)を持っていないだけで、昔のアラブのように「先祖代々伝わるお家の神様」みたいな信仰はありそうです。
紅茶にブランデー入れる教とか(笑
- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2877
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月26日(木) 16時05分
不沈戦艦さま
フェザーンの成立は帝国暦373年です。それまで銀河帝国は今の北朝鮮のように経済がジリ貧で一般民衆は苦しみ、一部の特権階級のみが肥え太るという感じだったのでしょうか?帝国の人口減少もそれが原因では・・・。ということは、フェザーンは新義州の経済特区でしょうか?確かに新義州は独自のパスポートを発行すると言っているし・・・。
涼さま
説得力のある論の展開に感服いたしました。ルドルフの治世は単なる封建制への回帰ではなく、それなりに当時の混乱を鎮めるための政策であったわけですね。(かなりの劇薬ですが)ただし、社会の混乱が静まったあとでは、共和主義者に妥協して、憲法の制定・議会の開設に向かったほうが全人類のためであったように思われますし、長い目でみれば、社会の混乱も回避でき、王朝も安定したと思われます。ゴールデンバウム家が専制君主制に拘泥したことが悲劇の源泉でした。
-
- board4 - No.2878
はじめまして。
- 投稿者:千星
- 2002年09月26日(木) 16時31分
『創竜伝』に関していろいろ調べていたらここに辿り着き悲しい思いにとらわれたので一言残させていただきます。
私は田中芳樹のファンと言える程、彼の本を読んではおりません。
動機は不純です。CLAMPの表紙を発見し手に取った次第です。
1巻を買ったのは随分昔で、その頃1回読みましたがおもしろいと感じず、何年も経った今、再び手に取りようやくおもしろいと感じております。
私はこの本に出会い「これは本当なのか?」と感じることが多々ございました。やはり、小説ですから自分の意見が偏って入るのではないか?と思っております。そこで、私は自分で調べようと思いました。
小説を読んで自分で真実を調べようと思うなんて初めてでした。
それだけでも読んで良かったと思っております。
私は小難しいことは抜きにしてこの本を読んでいます。
友人にも勧めましたら、「4兄弟の会話や行動がおもしろく中国とかの歴史はほとんど読み飛ばしている」といった状態でした。
この本の影響はこのようなサイトが出来上がるということを見ても大きいのでしょう。
こちらのサイトをご覧になっている方は「おかしい」と言いながらも欠かさず読んでいる様ですし・・・。
こちらのサイトを少し読んだだけでストーリーとキャラクターを愛するいちファンとしては悲しくなってしまいこのような書き込みをさせていただきました。
大変、貴重なご意見をありがとうございました。
長々とつたない文章で申し訳ありませんでした。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2879
Re:不可解といえば
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月26日(木) 16時52分
> > 今の日本みたいになるんじゃないでしょうか。
> > 日本人のほとんどは宗教を信じてますかと聞かれたら信じてませんと答えます。
> > だけど初詣に行くような宗教的な行事をこなしますよね。
> > それに何かあると神に祈ったりもしますよね。
> > ちなみにこの神はあくまでも神様という抽象的な存在です
> > 具体的にキリスト教の神や天照大神に祈ってるわけではありません。
> > それと同じようなものではないでしょうか。
銀英伝の世界での宗教観はそんなものでしょうね。帝国の人が「大神オーディンが・・・」とか言うのも、我々が「神様、助けて!」とか「神様がついている!」とか言う程度の意味合いで使われているのでしょうね。
ところで、ヨーロッパでは国王や皇帝の戴冠式ではローマ教皇などその国の国教の最高権威が冠を授けるのが普通だと思うのですが、アニメではラインハルトは自分の手で自分の頭に冠を授けていました。また、宗教者らしい人物も見えませんでした。また、結婚式では司祭が立ち会うものですが、ラインハルトとヒルダの結婚式ではそれらしき人物は登場していません。そこで、連想されるのが、ナチス・ドイツ式の結婚式です。ナチス式の結婚式では、市役所の役人が立会い、新郎と新婦がアーリア人の血統であることや出生年月日などを確認し、書類に新郎と新婦が自分の氏名を書き込むという簡素なものだったそうです。(昨日、「そのとき歴史が動いた」でやっていた)そういえば、ラインハルトの結婚式でも、ベルンハイム男爵が結婚証明書を読み上げるだけだったような・・・。総統への忠誠が一種の宗教と化していたナチス・ドイツのように、帝国でも皇帝への忠誠が一種の宗教と化して国教は定められず、皇帝に対して異議を唱えない限りにおいて宗教の存在も黙認されているのではないでしょうか。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2880
Re:不可解といえば
- 投稿者:IK
- 2002年09月26日(木) 16時58分
> これは難しい問題ですね。そもそも科学と宗教が本当に対立するものなのか、という点も含めて・・・。仮に人類史上最も偉大な科学者がニュートンとアインシュタインだとすれば(この二人とホーキングがデータ少佐とポーカーをしていたのでしたね)、二人とも揺るぎない信仰心をもっていたと思います。
極限を極めた人のみが持つ謙虚さゆえにそう感じているのかもしれませんね。極めてもおらず、謙虚でもない私はどうやっても神なり、宇宙の法則(物理上のものは別として)なりはとても信じられませんが。
>私にはどうも、対立関係にあるのは、「宗教がすべてである」という誤解と、「科学は万能である」という誤解であるような気もします。前者の極端な例が中世の教会、後者のそれがかつてのソ連ではないでしょうか。どちらも過去のものになりましたが、同様の信条をもつ人は今でも多いように思います。
ソ連の科学は科学ではなかったと思います。というか、社会主義そのものが宗教ではなかったかと考えています。科学というのは、個々の実験というよりは合理的な批判精神そのものですから。ソ連ではスターリン体制の時期、ルイセンコという生物学者が生物学の常識では笑止な獲得形質の遺伝を唱えて、それが農業生産高をあげたいスターリンの欲求とかなって御用学説になったことがあるんですね。これを批判したマラーという遺伝学者の演説が傑作なので、少し本題とずれるかも知れませんが引用します。
「遺伝学を知る者にとって、明らかにばかげて見える主張があるとしましょう。ルイセンコ氏の見解がそれにあたります。そうした見解をすぐれた実践家である人たちが支持しようとしている時、我々の目の前にある選択は、呪術と医学、占星術と天文学、錬金術と化学のどちらを選ぶかということです」
カール・セーガンの「科学と悪霊を語る」という本が出典です。ルイセンコの学説はもちろん馬鹿げたものだったので、それに沿って作られた農業政策のためにソ連は大規模な飢餓に陥るはめになりました。
こう考えていくと、もし宗教と科学が対立するものだとすると、銀河帝国で宗教が力を持っていないのも不思議ですね。
科学は批判精神そのものですから、自由のないところに科学は発達しにくく、逆に言うと科学が興るところ、必ず自由がある訳です。
私も確かに科学は万能ではないと思いますが、もろもろの問題を解決し得るのも結局は科学のみではないかと感じます。その考えからすると、同盟は帝国に圧勝するしかないと思うのですが…。まあ、それはまた別の話ですね。
> 宗教の代わりを歴史が務めるというのは、鋭い指摘ですね。
> 歴史作家の陳舜臣さんが、「西洋人が神を恐れるように、中国人は歴史を恐れる」と、作品の中で何度も書かれています。数千年にわたる歴史の検証は、ある意味「神の眼」に近い重みを持つかもしれません。
歴史が神となるという考えは別に私のオリジナルな考えではなく、陳さんもそうですし、例えばニュートンは「私の神以外は、神というものはすべて実在した人物に由来している」と言ってますね。本当は「私の神も含めて」と言いたかったのかも知れませんが、宗教の権威はまだそこまでくだけていませんでしたから。
ユダヤ教の経典タルムードなどは明らかに歴史の産物ですし、旧約聖書なども一種の歴史書ですよね。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2881
Re:不可解といえば
- 投稿者:IK
- 2002年09月27日(金) 06時59分
> ところで、ヨーロッパでは国王や皇帝の戴冠式ではローマ教皇などその国の国教の最高権威が冠を授けるのが普通だと思うのですが、アニメではラインハルトは自分の手で自分の頭に冠を授けていました。
これは多分、ナポレオンの戴冠をモデルにしているのだと思います。ナポレオンは戴冠式にローマ法王を呼び寄せておきながら、結局、自分で自分に冠をかぶせました。宗教に対する政治の優越をそのような形で示したのだと言います。
他にも結構、ラインハルトのエピソードでナポレオンをモデルにしているものがありますよ。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2882
Re:不可解といえば
- 投稿者:倉本
- 2002年09月27日(金) 09時01分
> 銀英伝の世界での宗教観はそんなものでしょうね。帝国の人が「大神オーディンが・・・」とか言うのも、我々が「神様、助けて!」とか「神様がついている!」とか言う程度の意味合いで使われているのでしょうね。
>
そうでしょうね。
だいたい日本人は神様仏様といって神と仏を一緒にしてるけどこれって日本だけなんですよね。
普通は神と仏は別物で一緒にすることに問題があるんですよね。
それを日本は神仏習合とかいって一緒にしてしまう。
これは日本独特の宗教観念なんですけど誰も普段はそんなこと意識してませんものね。
それと同じで普段は宗教の事なんか意識していないというのが銀英伝の宗教でしょうね。
- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2883
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:SAI
- 2002年09月27日(金) 10時06分
ルドルフの政策により社会が安定した後、不必要になった軍を縮小する
ため、これまで未開発であった辺境星系に退役軍人を入植させ開発する政策をとったと思います。これはいろん効果がありまして、軍の力を削ぎ、簒奪の危険をさける、政府予算における軍事費をさげる、産業を軍需から民需に転換する、劣化した経済システムを建てなおすため(銀河連邦の全盛期に比べれば悪化しています。官需というか軍需と戦争というケインズ式で不均衡を解消すると長期的に経済は悪化します)
国家的な産業基盤整備事業をやる必要がある、とまあこれぐらいは
あげられます。
で、その際に家臣たちを貴族に封じ、同時に辺境星系開発のための優遇
策をとったはずです。たとえば、投資減税や資産税の免除、開発資金の
低利融資、国有財産の払い下げといった、いわば企業優遇策と同じで。
なお、この政策は需要過剰、供給過小の時つまり景気が過熱しインフレの時には正しい政策です。
が時がたつにつれかつての未開発の辺境星系も開発が進み、経済力も
向上していきます。ルドルフの時代、帝国政府の経済力、軍事力は貴族達のそれを圧倒していました。だが、後の時代にはその格差はどんどん
縮まってゆきます。なぜなら、トップを走りつづけるのに要する労力に
比して、追いつくのに必要な労力は数分の1ですむから。経済力ともに軍事力の格差も縮まって行きます。
経済、軍事の2つの力の格差が減少するにつれ、皇帝の権力も弱まってゆきます。それとともに皇帝の権威も落ちて行きます。ルドルフの時代はもちろん皇帝専制で、皇帝に反逆することなど考えることすらでき
なかったでしょう。が後の時代には皇帝といえども大貴族達の意向に逆らうことはできなくなり、帝国に対し、反乱がおきるまでになってしましまいました。
前期の皇帝絶対で強力な政府の元、中央集権だったころはファシズム、後期の大貴族達の意向に逆らえなくなり、帝国政府そのものが弱体化し
権力が分散した後期は封建制だと思います。
なお、上記で述べた貴族優遇政策を需要過大、供給過小を脱した後も
続けると、今度はまた供給過大、需要過小となり、つまりデフレとなりさらにいえば、消費者、庶民から金をとって供給側、つまり貴族に金を渡しているようなものなので、貧富の差が開き景気は悪化します。
供給過小を脱したところで貴族優遇政策をやめれば問題はなかったん
でしょうがやめなかったのでしょう。
この時点から帝国の経済が停滞し、一般民衆の困窮化が始まります。
失業、倒産がおこり、失業率は高く、賃金は低く、設備の稼動率は
低下し、生産性は下落します。
その一般民衆の苦境をよそに貴族達は浪費を続けます。経済はどん底に
向かって落ちて行きます。
同盟が発見されますが、今回は大軍拡と大戦争は行われません。貴族
達は現状維持したいのであって、そんな社会が大きく変わるような
博打はやりたくないというのが本音です。どこかはるか遠いところで
の小競り合いなら良いけど、それ以上はやりたくない、特にダゴン
の敗戦の後はそう思ったことでしょう。
経済状況はどん底のままで、このあたりから同盟への逃亡もはじまった
のでしょう。
貴族達は非協力的で、帝国軍をすべて動かすと何が起こるかわからない、かといって何もやらなければ、自分以外の誰かほかの連中がやる分
には賛成な貴族達が反乱者どもをなぜ討伐しないかと突き上げる、
そんな状況で小競り合い程度しかできない艦隊しか動かせず、だらだら
と何年も戦争がつづいたのではないでしょうか。
穴があるとは思います。特に人口だけは説明がつきません。もっとも
人口というのはよほどの異常事態がない限り増えるものであって、本文
どおりに減少したとしたならば、むしろ文明の崩壊という事態を想定
することになるので。
崩壊してゆく星間国家、日々失われゆく帝国の遺産たち、文明を再建
する方法をめぐり戦う英雄たち、というのでは銀英伝ではないですね。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2884
Re:不可解といえば
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月27日(金) 11時34分
>
> これは多分、ナポレオンの戴冠をモデルにしているのだと思います。ナポレオンは戴冠式にローマ法王を呼び寄せておきながら、結局、自分で自分に冠をかぶせました。宗教に対する政治の優越をそのような形で示したのだと言います。
> 他にも結構、ラインハルトのエピソードでナポレオンをモデルにしているものがありますよ。
私もあのシーンはナポレオンを連想しました。ルドルフとラインハルトを比較すると面白いのが、権力獲得の過程はルドルフはヒトラーに、ラインハルトはナポレオンに似ているのに対して、私生活はルドルフはナポレオン(多くの女性と関係しながら、正式な世継ぎにはなかなか恵まれなかった。マリー・ルイーズとの間の子も体が弱く若くして死亡)に、ラインハルトはヒトラー(禁欲的な生活を送り、エヴァ・ブラウン以外に愛人もつくらなかった)に似ているという点ですね。
- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2887
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:涼
- 2002年09月27日(金) 14時51分
スレッドが分散するのもなんですから、ちょっと纏めました。
■イッチーさん(2877)
こんばんわ。レスありがとうございます。
> > 説得力のある論の展開に感服いたしました。
そう言っていただけて嬉しいです。銀河連邦末期から銀英伝時代までの経済の思考実験の叩き台として使ってくださればありがたいです。
> > ルドルフの治世は単なる封建制への回帰ではなく、それなり
> > に当時の混乱を鎮めるための政策であったわけですね。
> >(かなりの劇薬ですが)
[2883] でSAIさんが書かれていますが、「封土の際に過剰な軍事人員を辺境に入植させる」という魅力的な政策オプションもついています。ルドルフ(&経済閣僚)の頭の中で封土と入植のどちらが先にひらめいたかは分かりませんが、2つセットの方が相乗効果を挙げるでしょう。その当時の辺境にそれほど核となる人口がいたとも思えませんし。
選択肢としては、貴族じゃなくてなんらかの企業や独立法人等に辺境開発を行わせる(優遇策で餌をあたえる)という案もあったのじゃないかと思うのですが、ルドルフ大帝は潔癖症でしたからね…それらが新たな利権となる危険性がイヤだったのと、いわゆる貴族が「帝国の藩屏」となるのを狙ったのでしょう。その貴族自身が利権化して皇帝権に横車を押すようになるのは、いわゆる歴史の皮肉というやつで。(ちょっと歴史をかじれば当然そうなることは目に見えていたでしょうが)
> > ただし、社会の混乱が静まったあとでは、共和主義者に妥協
> > して、憲法の制定・議会の開設に向かったほうが全人類のため
> > であったように思われますし、長い目でみれば、社会の混乱も
> > 回避でき、王朝も安定したと思われます。ゴールデンバウム家
> > が専制君主制に拘泥したことが悲劇の源泉でした。
ルドルフ大帝の初期の思考がファシズム独裁ですからね。専制君主独裁制に思考が変化するのは当然の成り行きかと。立憲君主制なんかになるのはちょっと考え付かないです。その後の皇帝たちも思想的には保守的で、ずるずると時が経つうちに皇帝権が弱まって大貴族たちが権力を持ったので、どうしようもなかったでしょうねぇ…
もっとも、そのまま行ってくれれば「反銀英伝」のその後のように、緩やかな変革で立憲君主制まで変化したかもしれませんが、その前にラインハルトが登場した、と。
■SAIさん(2883)
こんばんわ。詳細な説明ありがとうございます。
> ルドルフの政策により社会が安定した後、不必要になった軍
> を縮小するため、これまで未開発であった辺境星系に退役軍
> 人を入植させ開発する政策をとったと思います。
これは、[2872] を考えているときは頭に浮かんできませんでしたが、当然の必須政策ですね。只でさえ辺境は人口が少なすぎたようですから、その(人口発展の)核となるという意味合いもあったでしょうし。
> で、その際に家臣たちを貴族に封じ、同時に辺境星系開発の
> ための優遇策をとったはずです。たとえば、投資減税や資産
> 税の免除、開発資金の低利融資、国有財産の払い下げといった、
> いわば企業優遇策と同じで。
実際、2巻58ページには『それ以外の貴族にも、遺産相続税、固定資産税、累進所得税などの制度を適用すれば』とありますし、税制面でかなりの優遇策がとられていたようです。また、3巻38ページに『貴族を対象とした特殊な金融機関が廃止され』とあるのは、「開発資金の低利融資」といった面で機能していたのでしょう。
> なお、上記で述べた貴族優遇政策を需要過大、供給過小を
> 脱した後も続けると、今度はまた供給過大、需要過小となり、
> つまりデフレとなりさらにいえば、消費者、庶民から金を
> とって供給側、つまり貴族に金を渡しているようなものなので、
> 貧富の差が開き景気は悪化します。
> 供給過小を脱したところで貴族優遇政策をやめれば問題は
> なかったんでしょうがやめなかったのでしょう。
やめなかったというより、「やめれなかった」のかもしれません。その頃には貴族が相当な力をつけていたでしょうし。4代目あたりですでにルドルフの先例しかしようとしないドグマティックな皇帝が出てきたりしてますから、システム変革なんて思いつきもしなかったというのもあったのでしょうが。
> 穴があるとは思います。特に人口だけは説明がつきません。
> もっとも人口というのはよほどの異常事態がない限り増える
> ものであって、本文どおりに減少したとしたならば、むしろ
> 文明の崩壊という事態を想定することになるので。
いてて…一番考えたくないところを突かれました(笑)
1巻13ページには『帝国全人口3000億』とあるので、銀河連邦からゴールデンバウム王朝への移り変わりの際には人口はそれほど減らなかったのでしょう。それなのに500年後には全体で500億まで減ってます。帝国本土には250億ですから、帝国だけで見れば500年で1/12まで減ったって事でしょうか。
…どう考えても文明崩壊してますって(-_-;;
ここらへんは、田中氏が大好きな中国王朝の移り変わりを参考にしたんでしょうけど。にしてももうちょっと考えて欲しい…易姓革命の前と後で人口が激減するのはその途中の戦乱と飢餓が原因なんですから。もしかして、社会福祉を全廃したせいで、貧民層はバタバタと死んでいったというのでしょうか。
それにしても、この人口減で経済活動へのダメージを最小限に抑えるには、2000億くらいは銀河連邦末期の頃から食料も買えないくらい貧乏じゃないとどうしようもない気がしますが…そもそもそんな社会を再生なんてできるのか?
やっぱり、人口の推移を考えると、結論は「こんな帝国よく500年も持ったな!」ってしかならないです(笑)
> 崩壊してゆく星間国家、日々失われゆく帝国の遺産たち、文明
> を再建する方法をめぐり戦う英雄たち、というのでは銀英伝では
> ないですね。
たしかに。それはそれで優れたストーリーになったでしょうが、田中氏の手には負えないストーリーでもあるでしょうね。
- 親記事No.2838スレッドの返信投稿
- board4 - No.2888
Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月27日(金) 15時57分
SAIさま
涼さまに続いて、精緻な考察ありがとうございました。感服いたしました。私が面白いと思ったのは、不要となった軍を辺境開発にまわすという点で、中世ドイツで騎士団が辺境開発にあたったという歴史を思い出しました。おそらく、ゲルマン大好きのルドルフ大帝のことですから、そんな歴史の故事を思い出して、辺境に貴族を封じるという考えを思いついたのでしょう。ただし、SAIさんの言うとおりだとすると、末期の帝国は現在の北朝鮮のように飢饉が頻発するうえに、人口が同盟に流出して、国家として存立不可能な状態になっているでしょうね。そこにラインハルト一人が現れて、一気に立ち直るとも思えないのですが・・・。
涼さま
人口問題は銀英伝最大の失敗ですね。同盟の人口が異常に増えすぎているのと、帝国の人口が異常に減少しているのは説明がつきません。中国で王朝の交替期に人口が減少するのは、税金を逃れるために戸籍に登載されない人口が増えるためだそうですが、銀河系の人口をそれで説明しようと思っても、3000億→400億は説明できません。銀河連邦の人口を300億ぐらいにしてくれれば、説明はつくのですが。(苦笑)
-
- board4 - No.2889
反銀英伝・応仁の乱 イン 銀河帝国
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月27日(金) 16時07分
帝国暦488年9月、キルヒアイスの死を姉アンネローゼに報告したラインハルトは姉の口から意外な事実を知らされた。実は、皇帝の死後、アンネローゼとキルヒアイスは男女の関係となり、アンネローゼは既にキルヒアイスの子を宿しているというのだ。ラインハルトは生前にさかのぼって、キルヒアイスとアンネローゼの結婚を認め、二人の子を自分の後継者に指名した。アンネローゼは無事、男児を出産し、アンネローゼの子供は新帝国の後継者としてすくすくと育っていった。しかし、新帝国暦2年8月、ラインハルトはヒルダと一夜を過ごし、ヒルダはラインハルトの子を身ごもってしまう。新帝国の後継者はラインハルトの子かそれともアンネローゼの子か?帝国指導部は真っ二つに分裂する。果たして、ラインハルトの決断は?
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2890
Re:不可解といえば
- 投稿者:Ken
- 2002年09月27日(金) 16時30分
IKさん
>自由のないところに科学は発達しにくく、(中略)同盟は帝国に圧勝するしかない
このことは、今の私たちにとってはほぼ常識になっていますね。だから同盟の科学力が帝国より進んでいないのは、銀英伝のおかしなところとされることが多いようです。ただ、この点で私が田中芳樹さんを気の毒に思うのは、銀英伝が発表された時代(ましてや作者が構想を練っていた時代)は、まだ冷戦の真っ只中で、アメリカがソ連に、自由主義が共産主義に勝利すると、確信をもって予想した人は多くはなかっただろうことです。科学の発達にしても、いわゆる「スプートニク・ショック」以来、ソ連が西側を凌駕すると考えた人はアメリカを含め世界に多くいました。1982年公開の映画「ファイアフォックス」は、クリント・イーストウッド扮するアメリカのスパイが、はるかに進んだソ連の技術を盗みに行く話しでしたが、この設定自体を荒唐無稽と断じた人は、あまりいなかったと思います。
別のスレッドでは、銀河帝国がどのように経済力を維持・発展させたのか、あるいはそんなことができるはずがない、という議論が行われていますが、この点でも、官僚(的)統制こそが経済を発展させるという考えは、(今の私たちは忘れていますが)かなり広く長く信じられ、フォード社、ナチス・ドイツ、戦後の日本、そしてソ連の事例がその証拠だと言われてきました。例えば、1980年のGNPはアメリカが2.6兆ドル、ソ連が1.2兆ドルで、2対1の割合ですが、その30年前の1950年には、アメリカ3800億ドル、ソ連1260億ドルと3対1だったので、ソ連が激しく追い上げたことが分かります。この傾向は戦前から続いたもので、世界の工業生産に占める米ソの割合は、1929年には43%と5%だったのが、1938年には29%と18%になっていました。(以上の数字はP.ケネディ著「大国の興亡」より)
銀英伝を書いていた田中先生は、そのような世界に住んでいたのです。
イッチーさん、
>帝国の人が「大神オーディンが・・・」とか言うのも、我々が
>「神様、助けて!」とか「神様がついている!」とか言う程度の意味合い
そもそも、どういう経緯で帝国人はオーディンの名を称えるようになったのでしょうか?我々が「神様、助けて!」「神様がついている」というのは、我々の先祖が、真剣に神様を信じ、恐れていたことの名残りでしょう。仏教を知らない日本人が「後生だから・・・」といったり、教会を馬鹿にしているアメリカ人が「ジーザス!」と叫ぶのも同様です。同様に、帝国でもかつてはオーディンをはじめ北欧神話の神が真剣に信じられていたのでなければ、形式にせよその名を称えるようなことはないと思います。ルドルフとその直後の時代にはオーディン神への信仰が強かったが、時代を下るにしたがって形式化した、というのが実情ではないでしょうか?
- 親記事No.2866スレッドの返信投稿
- board4 - No.2891
Re:更新のお知らせ
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月27日(金) 18時43分
管理人さま・冒険風ライダーさま
更新ご苦労さまでした。私たちが気持ちよく議論出来るのはお二方のおかげです。ありがとうございました。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2892
Re:不可解といえば
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月27日(金) 19時02分
> そもそも、どういう経緯で帝国人はオーディンの名を称えるようになったのでしょうか?我々が「神様、助けて!」「神様がついている」というのは、我々の先祖が、真剣に神様を信じ、恐れていたことの名残りでしょう。仏教を知らない日本人が「後生だから・・・」といったり、教会を馬鹿にしているアメリカ人が「ジーザス!」と叫ぶのも同様です。同様に、帝国でもかつてはオーディンをはじめ北欧神話の神が真剣に信じられていたのでなければ、形式にせよその名を称えるようなことはないと思います。ルドルフとその直後の時代にはオーディン神への信仰が強かったが、時代を下るにしたがって形式化した、というのが実情ではないでしょうか?
>
私が不可解なのは、ルドルフがオーディン神への信仰を復活させたとするならば、戦前の日本の国家神道のように、皇帝をオーディン神の子孫と位置づけ、宗教的な組織をつくりあげると思うのですが、小説の描写では宗教的な儀式が宮中でおこなわれたという描写もないし、軍隊にオーディン神道の司祭が従軍するという描写もありません。銀河帝国というのは非常に無宗教な感じがするのはなぜでしょうか?どんなに一般で信仰心が薄れたとしても、帝室や軍隊ではオーディン神道の影響が色濃く残るとおもいますが、宮中や軍隊も宗教色が薄いのはなぜでしょうか?ゲルマン趣味のルドルフはゲルマン神話の神々を復活させたかもしれませんが、あくまでも庶民がご本尊を祭ったり、学校教育で神話を教えるといったことを許可したくらいで国民に信仰心を強制するというところまでしなかったような気がします。あくまでも、皇帝独裁に不満を持つであろう国民のガス抜きに利用したのではないでしょうか。
- 親記事No.2851スレッドの返信投稿
- board4 - No.2893
Re:不可解といえば
- 投稿者:IK
- 2002年09月27日(金) 22時54分
>ただ、この点で私が田中芳樹さんを気の毒に思うのは、銀英伝が発表された時代(ましてや作者が構想を練っていた時代)は、まだ冷戦の真っ只中で、アメリカがソ連に、自由主義が共産主義に勝利すると、確信をもって予想した人は多くはなかっただろうことです。
ハイエクはどうでしょう? アシモフは「はだかの太陽」で閉鎖的なソラリア社会が高度な技術をその時点では持ちながらも停滞から衰亡へと向かうことを書いていますね。あれは確か戦後すぐくらいの作品だったと思います。
>科学の発達にしても、いわゆる「スプートニク・ショック」以来、ソ連が西側を凌駕すると考えた人はアメリカを含め世界に多くいました。1982年公開の映画「ファイアフォックス」は、クリント・イーストウッド扮するアメリカのスパイが、はるかに進んだソ連の技術を盗みに行く話しでしたが、この設定自体を荒唐無稽と断じた人は、あまりいなかったと思います。
宇宙開発技術については私は別の考えを持っています。あれは新しい分野だけに、資本集約・労働集約による発展が可能だったのではないでしょうか。ツィオルコフスキーなどのような天才もおりましたし。蓄積が少ない分だけ、天才が関与できる余地が大きかったということです。アメリカもフォン・ブラウンをアポロ計画の責任者に迎え入れてから、飛躍的にその技術を増しました。一種の英雄時代だったのでしょう。
しかし一国の技術力の根底はそのようなショウケース・テクノロジーでは計れないと思います。日本は宇宙開発では失敗続きですからなかなか言いにくいのですが、本当はロケットを飛ばすより、例えばプレステ2などを民生用価格に引き下げ大量生産する方が厄介です。より複合的な技術力が求められるからです。
> 別のスレッドでは、銀河帝国がどのように経済力を維持・発展させたのか、あるいはそんなことができるはずがない、という議論が行われていますが、この点でも、官僚(的)統制こそが経済を発展させるという考えは、(今の私たちは忘れていますが)かなり広く長く信じられ、フォード社、ナチス・ドイツ、戦後の日本、そしてソ連の事例がその証拠だと言われてきました。例えば、1980年のGNPはアメリカが2.6兆ドル、ソ連が1.2兆ドルで、2対1の割合ですが、その30年前の1950年には、アメリカ3800億ドル、ソ連1260億ドルと3対1だったので、ソ連が激しく追い上げたことが分かります。この傾向は戦前から続いたもので、世界の工業生産に占める米ソの割合は、1929年には43%と5%だったのが、1938年には29%と18%になっていました。(以上の数字はP.ケネディ著「大国の興亡」より)
これも基本的にはその時点で持てるものを集中的に使った結果だと思います。傾斜生産方式という考えがありますが、日本では通産省が指導した産業はほとんどが駄目になっていきました。レーニン、スターリンの場合は一方でシベリア送りを実行しながらこれをやったので、短期的には目覚しい成果をあげました。ただし農村の荒廃や人的資源の損失を考慮すれば、実のところそれほどめざましくはないのかも知れません。覚醒剤のようなものでしょう。帝政ロシアの末期にはすでにロシアは近代資本主義化の兆しを見せていました。愚かなるニコライ2世が内政を固めることに集中していたならば、かなり目覚しい成果を上げることができたでしょう。ニコライは極東侵略に拘泥したために、墓穴を掘ったのです。
レーニンの大躍進はその蓄積の上に成り立っています。ロシアは少なくともプロレタリアートが成立するくらいには工業化されていた訳ですね。
毛沢東はレーニンの真似をしましたが、中国には近代資本主義が芽生えていなかったので、彼の大躍進運動は億単位とも言われる犠牲者を出して失敗し、彼は一時失脚することになりました(巻き返しを図ったのが文革ですね)。
いずれにしろ70年代中頃までにはこのようなことははっきりとしており、検証的な姿勢を持っている人の間では常識になっていました。その認識の上に、レーガンは敢えてソ連に軍拡競争をしかけて、屈服させたのです。
なかなか、素直には田中さんを擁護しがたいところです。無論、そのような矛盾を感じながらも銀英伝そのものは優れた作品だとは思います。
ところで、銀河帝国では葬式はどうやっていたのでしょうね。気になるなあ。
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Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説
- 投稿者:Ken
- 2002年09月28日(土) 00時45分
>人口問題は銀英伝最大の失敗ですね。(中略)3000億→400億は説明できません。
この、とてつもない人口減を説明できるとしたら、帝国対同盟の戦争こそ唯一の可能性ではないでしょうか?外伝3「千億の星、千億の光」に、マルティン・ブーフホルツというキルヒアイスの少年時代の友人が登場します。大学で文学を専攻するこの青年は「自分はやがて召集され、前線へ送られて、一年以内に死んでいるだろう」と言っています。銀河帝国は国民皆兵で徴兵制度があるのでしょう。でなければ、マルティンなどが戦争へ行くはずはありません。彼が出征するなら、彼の年代の青年は全員すると考えられます。
そしてマルティンの言葉からすれば、一年以内に死ぬ確率の方が高い、つまり確率50%以上で死ぬと言っているのように思われますが、これは大変なことです。20歳の青年が全員召集され、一年以内に50%が死ぬという状況が、帝国と同盟の双方で発生したら、どうなるでしょう?銀英伝の兵士は、ポプランのようなパイロットやシェーンコップのような陸戦兵など一部の例外を除き、ほとんどは艦船の乗務員で、生死は乗艦自体がやられるかどうかで決まるので、古参兵だから生存確率が高く、新兵だから低いということがありません。従って、一年目に死ぬ確立が50%なら二年目以降も50%のはずです。仮に兵役が3年とすると、3年後に復員できるのは8人に1人です!
これらの幸運な復員兵が、復員後に次の世代を作るわけですが、自分たちが親の世代の8分の1に減っているからといって、1カップルあたり8倍の子供を作るわけではないでしょう。(兄弟の多い家など、物語に出てきません。そもそも「兄弟姉妹」が出てくるのは、アンネローゼ&ラインハルト、カール・フランツ&グスタフ・イザーク・ケンプ、シャルロット・キャゼルヌ&妹、ヤンの母親&叔父、イワンとボリスの父親同士、ルッツ&エルスハイマー夫人、ハルテンベルク伯爵&リューネブルク夫人・・・他にいるかな?「末っ子」だから子爵家を継げなかったグリンメルスハウゼンには兄がいるはずか。リヒャルト&クレメンツ&フリードリヒやルートヴィヒ&アマーリエ&クリスティーネは皇帝の淫蕩の結果だから除くとして・・・)仮にすべてのカップルが2人ずつ子供を作るとしても、一世代に人口が8分の1になるわけで、親子の平均年齢差が25年で平均寿命に変化がないと仮定するすると、3000億が400億になるのに、まさに一世代(25年)しか要しない計算になります。
もっとも、この計算だとラインハルトやヤンの時代には、人類は消滅していなければなりませんね。そうなっていない理由として、私に思いつくのは、
・戦争に行くのは帝国は男子だけ、同盟も圧倒的に男が多い
・従って、女子の数は戦争で減るわけではない
・帝国・同盟の双方とも事実上の一夫多妻制になっている
ということぐらいですが。でも、ヤンやミッターマイヤーやキャゼルヌを見る限り、これも信じがたいし・・・。ロイエンタール、シェーンコップ、ポプランだって結局三人合わせて二人の子供を作っただけですしね。