4代目掲示板過去ログ

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投稿ログ187 (No.3284 - No.3304)

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board4 - No.3284

儂好。

投稿者:阿Q太郎
2002年11月16日(土) 22時23分

儂好。
今回は貴国の名作に敬意を表し名前を変えました(笑)。
貴方が日本のHPを積極的に閲覧、議論に加わるのを嬉しく思います。
その上で私の意見を話します。

------------------------------
>小説に自分の思想をいれじゃだめなんだっだら、エッセイだけでいいじゃないか?そりゃ、小説そのものも存在のいみがない!!小説に「ルール」なんかつけたら、一本だけ読んでも・・・
--------------------------------

これは「だめ」(不可)の定義の問題です。
中国の人が政治批判、あるいは殺人、強盗はやっては「だめ(不可)」ですね。これはmust not、或いはforbiddenです。

しかし、例えば・・・貴国の例で言えば「四言絶句で踏韻を無視」「対句をやらない」。或いは「炒飯を作る時弱火で料理する」なども同じく「やってはだめ(不可)」だが、これはshould notの一種でしょう。

それは非合法でも法令違反でもない。
しかしそれをやると、結局醜くだめな物しかできない。
だから、我々はそれを避けよと主張している。


> 中国では政府や官僚機関などを批判する本はぜんぜんない。・・・

批判は重要だが、手段が愚かな批判は結局説得力を持たない。
貴国で紅青が、愚劣な「革命歌劇」を上演したが、それに説得力はなかった。自分の主張を一方的に小説に取り込めばそれは小説ではなくpropaganda(宣伝工作)にしかならない。
田中氏が小説の中で語る主張は宣伝工作と同種の一方的な主張が多い。
だから我々はそれを批判しています。

李登輝台湾共和国前総統は「漫画や小説の影響力は大きい」と語った。
だからそれに対する批判や論評も重要だと考えます

board4 - No.3285

金ジョイエンタールの最期

投稿者:妄想
2002年11月18日(月) 05時45分

いま、金ジョイエンタールは、最期の断末魔を迎えようとしていた!



よしリンハルト皇帝があらたに開設した新生帝國・ゴーマンバウム王朝に楯突き、コレアラントに引きこもりして戦ったジョイエンタール。女好きで、権力をかさに喜び組をつくったジョイエンタール。贅沢ざんまいで人民をかえりみなかったジョイエンタール。だがいまや、かつての親友・引田マイヤーにさえ見切られて、待つのは破滅の足音のみ。
どうなる? ジョイエンタール!


・・・というわけで、後は皆さんでお好きに作ってください^^

親記事No.3271スレッドの返信投稿
board4 - No.3286

Re:静かだ・・・

投稿者:八木あつし
2002年11月18日(月) 18時15分

何というか……、何というか……。
3ヶ月前ぐらいからタナウツにお邪魔していますが、これほどまでに静かに進むのは初めてですね。

ここは真面目に議論したり、IFネタを考えたりするだけの場ではないと思うけど、今までが今までだけに、こうなると何だかなぁ。

親記事No.3269スレッドの返信投稿
board4 - No.3287

Re:はじめまして

投稿者:ゆうき
2002年11月19日(火) 01時19分

まさにおっしゃる通りでして、だからこそ銀英伝の世界を楽しむこ
とができるのですね。納得、納得。

> 何も女流作家や小沢一郎や読売新聞、ディズニーランド、巨人他
> に意見するんだったら、田中芳樹の名前で、エッセイでも書いて
> 意見すればいいことです。(後略。勝手にすみません)
私自身はディズニーに関して好きでも嫌いでもありませんので、何故
あそこまで批判的なのか理解できません。模倣でも何でも面白ければ
いい・・・というのは無責任でしょうか?(^^;

> ほとんど返事になってなくてすみません(^_^;
とんでもないです!むしろ私の方がわけわからんことをうだうだ書き
続けて・・・。お返事頂けるなんて嬉しい限りです。自分の思ってる事
を上手くかけなくて誤解させたり、理解力が無くて表面しか見えない
事ばかりですが、これからもこの掲示板でよろしくお願いします。

board4 - No.3288

田中芳樹

投稿者:佐藤
2002年11月19日(火) 03時56分

 はじめまして、佐藤というものです。田中作品ではやはり銀英伝のファンであり、あらゆる種類の虚構の中で(書物、小説、RPG,クラシック音楽における交響曲、協奏曲、大規模管弦楽曲、宗教曲、アニメ、映画など)僕がもっとも評価する作品です。でも、銀英伝以後の田中作品や、シリーズをはじめておきながら放っておく彼の執筆姿勢は大いに疑問です。「創竜伝」など駄作のきわみですね。日本にばかり皮肉がおおく、現代中国については触れず歴史の中国を賛美する。銀英伝には確固として存在した、あの「感傷」はどこへいったのでしょう?エンターテイメント系の虚構には「感傷」は欠かせない要素だとおもいます。それを、皮肉と毒舌で埋めている。残念なことです。
 田中の対談や小説の中で引用される知識はそれなりに広範ですが、唯一かけている分野が「音楽」ですね。歴代中国の音楽は司馬遼太郎さんに寄れば「王朝が変わるたびにそれまでの音楽がほろび継続的な発展ができなかった」というのを呼んだことがありますがどうなのでしょう。
 以上、このページの注意書きなども読みもせず長々と書き込んでしまいもうしわけありません。

board4 - No.3289

こんにちは

投稿者:河内の悪党
2002年11月21日(木) 02時33分

初めまして。
大阪在住の会社員ですが、ずっとROMさせてもらってます。
不沈戦艦さんに質問なんですが、
「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」
は、あれで終わりなんでしょうか?
楽しみにしていますので、
出来れば続きがよみたいのですが・・・。
初書き込みで、図々しくてごめんなさい。

親記事No.3289スレッドの返信投稿
board4 - No.3290

Re:こんにちは

投稿者:不沈戦艦
2002年11月21日(木) 16時20分

> 初めまして。
> 大阪在住の会社員ですが、ずっとROMさせてもらってます。
> 不沈戦艦さんに質問なんですが、
> 「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」
> は、あれで終わりなんでしょうか?
> 楽しみにしていますので、
> 出来れば続きがよみたいのですが・・・。
> 初書き込みで、図々しくてごめんなさい。
>

 その件に関しては(↓)宛に、メールをお願いします。もし、
メアドがないのでしたら、どこかでフリーメールを取って下さいね。

battleship01@mail.goo.ne.jp

親記事No.3289スレッドの返信投稿
board4 - No.3291

Re:一応確認します

投稿者:不沈戦艦
2002年11月22日(金) 15時36分

> > 初めまして。
> > 大阪在住の会社員ですが、ずっとROMさせてもらってます。
> > 不沈戦艦さんに質問なんですが、
> > 「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」
> > は、あれで終わりなんでしょうか?
> > 楽しみにしていますので、
> > 出来れば続きがよみたいのですが・・・。
> > 初書き込みで、図々しくてごめんなさい。
> >
>
>  その件に関しては(↓)宛に、メールをお願いします。もし、
> メアドがないのでしたら、どこかでフリーメールを取って下さいね。
>
> battleship01@mail.goo.ne.jp
>

 メール下さいましたよね?一応、ここでお返事願います。

board4 - No.3292

反銀英伝・同盟領侵攻作戦

投稿者:イッチー
2002年11月22日(金) 18時24分

 宇宙暦796年7月、イゼルローン要塞陥落という大戦果があったにもかかわらずいっこうに支持率が上向かないサンフォード政権に業を煮やした与党半主流派が反旗を翻した。反戦派が議会に提出した不信任案に同調したのである。不信任案は可決され、サンフォードは「別に最初から議長になりたかったわけではない」として総辞職の道を選んだ。後任には、国民的人気の高いトリューニヒトが就任した。タカ派と見られていたトリューニヒトは議長に就任すると、意外な声明を発表した。「我われ自由惑星同盟は銀河帝国の滅亡を願うものではなく、全宇宙の民主化を願うものである。もし、銀河帝国が憲法を制定し、議会を開き、国民の人権を保障するならば、自由惑星同盟は銀河帝国との間に講和をむすぶ用意がある。いまやイゼルローン要塞はわが同盟の領するところとなった。銀河帝国は自由惑星同盟に侵攻することは不可能である。銀河帝国政府はよくそのことに留意して、この申し出を検討してもらいたい」
 この声明は早速銀河帝国に伝えられた。そして、何事にも無関心な皇帝フリードリヒ4世がこの声明に珍しく興味を示した。彼は新無憂宮に文武の高官を集め、意見を聞いた。まず、文官を代表して、リヒテンラーデ候が意見を述べた。「叛乱軍のこのような申し出を検討する必要はありません。黙殺するべきです」「ふむ」フリードリヒ4世は黙ってうなづくと、今度はラインハルトに顔を向けた。「さて、ローエングラム伯ラインハルト、そちはどう思う?」
ラインハルトの答えは?
①リヒテンラーデ候と同じ意見です
②このような思い上がった申し出をする叛乱軍にたいしては陛下自らご親征あそばして天誅をくらわすべきです
③私自ら兵を率いて、不届きな叛乱軍を討伐いたしましょう
④このような不届きな叛乱軍には天誅をくらわすべきです。帝国の最重臣たるブラウンシュヴァイク公またはリッテンハイム候が討伐の任にあたられるのがよろしいかと思います。

私は④で、門閥貴族の自滅をはかると思うのですが・・・。

親記事No.3289スレッドの返信投稿
board4 - No.3293

Re:一応確認します

投稿者:河内の悪党
2002年11月23日(土) 08時12分

>  メール下さいましたよね?一応、ここでお返事願います。

河内の悪党です。

はい、確かにメールさせていただきました。
よろしくお願いします。m(_ _)m

親記事No.3289スレッドの返信投稿
board4 - No.3294

Re:一応確認します

投稿者:不沈戦艦
2002年11月23日(土) 09時00分

> >  メール下さいましたよね?一応、ここでお返事願います。
>
> 河内の悪党です。
>
> はい、確かにメールさせていただきました。
> よろしくお願いします。m(_ _)m
>
>

 IP違いますけど、職場と自宅ということでよろしいですね?

親記事No.3289スレッドの返信投稿
board4 - No.3295

Re:一応確認します

投稿者:河内の悪党
2002年11月23日(土) 13時54分

>  IP違いますけど、職場と自宅ということでよろしいですね?

はいそうです。

今度は、自宅のアドレスで、
お礼のメールを送らせていただきましたが、
本人に間違いないです。

このたびは、本当にありがとうございました。

親記事No.3292スレッドの返信投稿
board4 - No.3296

Re:反銀英伝・同盟領侵攻作戦

投稿者:八木あつし
2002年11月23日(土) 18時13分

> ラインハルトの答えは?
> ①リヒテンラーデ候と同じ意見です
> ②このような思い上がった申し出をする叛乱軍にたいしては陛下自らご親征あそばして天誅をくらわすべきです
> ③私自ら兵を率いて、不届きな叛乱軍を討伐いたしましょう
> ④このような不届きな叛乱軍には天誅をくらわすべきです。帝国の最重臣たるブラウンシュヴァイク公またはリッテンハイム候が討伐の任にあたられるのがよろしいかと思います。
>
> 私は④で、門閥貴族の自滅をはかると思うのですが・・・。

イッチーさん、お久しぶりです。
ラインハルトなら確かに④を答えそうですが、ブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯は予備役なので無理ではないでしょうか。
無難に①を答え、自分が無謀なイゼルローン攻略を押し付けられないように、ミュッケンベルガー指揮下の9個艦隊の動員を具申して、将来に備える気がします。

ただトリューニヒトの行動は、彼をこれまで支えてきた同盟軍内部の主戦派にとっては裏切り行為です。このため同盟に違った形のクーデターが起こるかもしれませんね。
むしろサンフォード辞任により、同盟史上初の女性元首ウィンザー議長誕生の方が面白いかも(笑)。
「同盟軍の全艦隊をもって、専制主義者たちの本拠地オーディンを1ヶ月以内に落とし、悪逆非道の皇帝に城下の盟を誓わせるのです」
ウィンザー議長の金切り声の命令に、同盟軍の提督達はただ唖然とするのばかりだった。
この結果、戦略は完全になくなった。辺境解放も、要所の制圧も、補給線の構築もなし。同盟軍の全艦隊が巨大な紡錘陣形を組み、最初から中央突破作戦の如き猛烈な勢いで一路オーディンを目指すのであった。

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board4 - No.3297

ウィンザー議長の帝国領侵攻作戦

投稿者:イッチー
2002年11月24日(日) 12時29分

> イッチーさん、お久しぶりです。

八木あつしさん、お久しぶりです。ここのところ忙しくて、書き込みする暇がありませんでした。

> ラインハルトなら確かに④を答えそうですが、ブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム侯は予備役なので無理ではないでしょうか。
> 無難に①を答え、自分が無謀なイゼルローン攻略を押し付けられないように、ミュッケンベルガー指揮下の9個艦隊の動員を具申して、将来に備える気がします。

 ブラウンシュヴァイク公はクロプシュトック討伐で元帥号を授けられているので、予備役ではないのでは?むしろ、皇帝の後継者の地位を確立するために、功績をたてようとすすんで叛乱軍討伐の任を買って出るのではないでしょうか?それとも、いくら軍事的才能皆無の二人でもイゼルローン要塞の威力はわかっているでしょうか。その場合、二人は逃げ、ラインハルトもうまく立ち回るでしょうから、ミュッケンベルガーが貧乏くじをひかされる結果になりそうですね。彼も逃げた場合、要領の悪いメルカッツあたりに役目がまわってきそうですね・・・。
>
> ただトリューニヒトの行動は、彼をこれまで支えてきた同盟軍内部の主戦派にとっては裏切り行為です。このため同盟に違った形のクーデターが起こるかもしれませんね。

 タカ派政治家がハト派的な政策をおこなう(またはその逆)というのはよくあることです。むしろ、帝国が飲みそうもない講和条件を出して、拒絶させ、戦争に持ち込むことによって、国内の反戦派の反対を封じ込めるというのはタカ派の支持を集めることが出来る政策だと思います。

> むしろサンフォード辞任により、同盟史上初の女性元首ウィンザー議長誕生の方が面白いかも(笑)。
> 「同盟軍の全艦隊をもって、専制主義者たちの本拠地オーディンを1ヶ月以内に落とし、悪逆非道の皇帝に城下の盟を誓わせるのです」
> ウィンザー議長の金切り声の命令に、同盟軍の提督達はただ唖然とするのばかりだった。
> この結果、戦略は完全になくなった。辺境解放も、要所の制圧も、補給線の構築もなし。同盟軍の全艦隊が巨大な紡錘陣形を組み、最初から中央突破作戦の如き猛烈な勢いで一路オーディンを目指すのであった。

 これはかなりうまくいくのではないでしょうか。まず、作戦が急なこともあり、フェザーンが妨害する余地がなく、帝国も対策を講じることが出来ないので、急を突かれた帝国軍は大混乱に陥ります。辺境を解放しないので、補給によって財政を圧迫することもありません。ただし、同盟軍のオーディン入城はさすがにラインハルトが阻止するでしょう。そうしたら、同盟軍は包囲されないうちにさっさとイゼルローンまで戻ってくればよいのです。
帝国軍首都直前までせまった同盟史上最初の元首として、ウィンザーの株は大きく上がるでしょう。一方、ラインハルトも救国の英雄として、その立場をさらに強化するでしょう。フェザーンはとりあえず、ウィンザー議長の作戦が両国の力の均衡を崩さなかったことに安堵し、当面は同盟の指導者としてウィンザーに、帝国の指導者としてラインハルトに注目していくことになるでしょう。この場合、一番割りを食うのはトリューニヒトで、人気をウィンザーに奪われて、当分議長に浮上する可能性はなくなるでしょう。
 今思ったのですが、ウィンザーのモデルって、サッチャーじゃ・・・。

親記事No.3292スレッドの返信投稿
board4 - No.3299

Re:ウィンザー議長の帝国領侵攻作戦

投稿者:イッチー
2002年11月24日(日) 22時13分

宇宙暦796年8月、自由惑星同盟最高評議会臨時秘密会議は、突如として帝国領侵攻作戦を発表。同盟全軍に帝国への侵攻を命じた。同盟全軍は一路、帝国首都オーディンを目指し、直行した・・・。

 「同盟軍が帝国領に侵入。一路、オーディンを目指して驀進中!」ボルテックの報告を聞いたルビンスキーは怒りのあまり、机の上にあった灰皿を投げつけた。「ハイネセンの弁務官事務所は何をしておったのだ!」「どういたしましょう、自治領主閣下」「帝国にはローエングラム伯ラインハルトがいる。なんとかするだろう」「もしもなんとか出来なかったら?」「そのときは帝国打倒のお祝いを述べにハイネセンに赴くまでだ」(とりあえず、同盟への乗り換えを総大主教睨下に具申しなければならないな)ルビンスキーは心の中でそう思った。

 オーディンでは同盟軍来襲の報に貴族も平民も大混乱となり、大貴族たちは我先にと逃げ出した。そうした中、疎開の準備をすすめるフリードリヒ4世はラインハルトを帝都防衛司令官に任命し、叛乱軍撃退を命じた。ラインハルトとともに叛乱軍撃退の任務を与えられたのがメルカッツである。これは要領の悪いメルカッツが貧乏くじを引かされた結果に他ならなかった。叛乱軍を迎え撃つ準備に忙しいラインハルトのもとを一人の女性が訪れた。マリーンドルフ伯爵家の令嬢・ヒルダである。「この度の帝都防衛の戦いに際し、微力ながらマリーンドルフ伯爵家は私兵をすべて差し出します」「しかし、私が勝つとは限らないが」「その場合、帝国は滅亡し、わがマリーンドルフ伯爵家も崩壊するでしょう。ならば、ローエングラム伯に当家の命運を賭けたいと思います」「なるほど、私も少しでも味方は欲しい。ご好意ありがたく頂戴しよう」(大貴族のなかにも生き残るに値する人物が現れたようだ)ラインハルトは心のなかでそう思った。

 オーディンの存在するアルテナ星域に到着した同盟軍のうち、ロボス元帥率いる第一陣がオーディン一番乗りを目指して突撃した。しかし、同盟軍第一陣はラインハルト=メルカッツ連合軍の前に撃退され、ロボスは戦死した。ロボスに代わって総司令官代理に就任したグリーンヒル大将は同盟軍の諸将を集めて軍議を開いた。復讐戦を主張する声が高い中でヤンは即時撤退を主張した。「戦いが長引けば、我われは帝国軍に包囲されるでしょう。予備の食料も十分ではありません。敵の首都直前までせまたっというだけでもウィンザー議長にとっては十分な収穫のはずです」
「しかし、それでウィンザー議長は納得するだろうか」「宣伝効果さえ十分ならば、納得すると思います。だれか、宣伝のうまい将校はおりませんか?」「それならば私の部下でよい男がおる」グリーンヒルはバグダッシュ中佐をヤンに紹介した。
 ヤン率いる第13艦隊が帝国軍をひきつけるなか、同盟軍は一目散にイゼルローンに撤退し、第13艦隊もうまく戦場を離脱した。

 「後を追いましょうか?」そう尋ねるメルカッツにラインハルトは言った。「ほおっておけ、帝都を防衛するという役目は果たした。これ以上の武勲を望んでは贅沢というものだ」ラインハルト=メルカッツ連合軍は意気揚々とオーディンに凱旋した。

 ハイネセンでは、バグダッシュの宣伝もあって、この度の作戦は「同盟軍大勝利!」「帝国軍なすところを知らず!」と大々的に宣伝された。ウィンザーの面目はたち、彼女は「勝利の女神」という異名を市民から送られた。機嫌の良い、ウィンザーはグリーンヒルを元帥に任じ、統合作戦本部長に、クブルスリーを大将に昇進させて宇宙艦隊司令長官、ヤンも大将に昇進させ、イゼルローン要塞司令官に任じた。「最近、グリーンヒル元帥はお嬢さんをヤン先輩に娶わせて、同盟軍の地歩を固めようとしている。そういえば、憂国騎士団もいまやウィンザー議長になびき、トリューニヒトの影は薄い。タカ派的な作戦の成功で反戦派はしばらく勢力が衰えそうだ」アッテンボロー少将の日記である。

 帝国では我先にと逃げ出した大貴族の面目はまるつぶれとなり、ラインハルトが新たに侯爵に任じられて宇宙艦隊司令長官となった。また、メルカッツも元帥号が授けられ、宇宙艦隊副司令長官となった。「卿の艦隊運用見事であった。今後も卿の働きには期待させてもらうぞ」ラインハルトはうまくメルカッツを自分の味方に引き入れた。マリーンドルフ伯はラインハルトの口ぞえで宮内尚書として入閣を果たした。「いまや、ローエングラム候はゥ宇宙艦隊と宮中をおさえ、その権勢は並ぶものがない。リヒテンラーデ候はローエングラム候のご機嫌とりに日参し、救国の英雄を一目見ようと貴族や平民たちは我先にとローエングラム候の邸宅に押しかける。宮廷内では『皇帝陛下がローエングラム候を養子に迎えるのでは』という噂がまことしやかに流れている」ランズベルク伯アルフレッドの日記より

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board4 - No.3300

Re:ウィンザー議長の帝国領侵攻作戦

投稿者:僧侶T
2002年11月25日(月) 13時55分

 どうも、僧侶Tです。
>  オーディンの存在するアルテナ星域に到着した同盟軍のうち、ロボス元帥率いる第一陣がオーディン一番乗りを目指して突撃した。しかし、同盟軍第一陣はラインハルト=メルカッツ連合軍の前に撃退され、ロボスは戦死した。
 アムリッツア級の敗北をこうむることなく、度を越えた理念派であるウィンザー議長が撤退を認めるためには、総司令官の戦死が必要だろう、と考えられたからだと思うのですが、あのロボス元帥が自ら最前線に出てくることなどありえるのでしょうか?いくらなんでもそれはないと思うのですが・・・。
 そして仮にロボス元帥が戦死してグリーンヒル大将が総司令官代理になっても、「史実」のアムリッツア会戦時、総参謀長だったにもかかわらず、実権をフォーク准将に奪われていたことを考えると、彼には政治力が不足していたとしか思えません。となると、彼には政府に撤退を呑ませることができず、やがては帝国軍の反撃を受けてアムリッツア級の敗北を喫す、という結末になるのでは。
 ・・・と考えていたのですが、総司令官が戦死したからには総司令部も壊滅しているはずで、総参謀長も生きてはいないのでは。そうなるとビュコック中将あたりが総司令官代理になるはずで、それならば何とか希望が持てるかも。その場合、民主国家の軍人であることを誇りとし、民主主義の大義に半生を捧げてきた老将の真の敵は後方の、民主的に選ばれた政府だった・・・という皮肉から来る、ビュコックの苦悩と葛藤を主題にしたほうが面白いかも。

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board4 - No.3301

Re:ウィンザー議長の帝国領侵攻作戦

投稿者:イッチー
2002年11月25日(月) 17時21分

おひさしぶりです。僧侶Tさん。

 アムリッツア級の敗北をこうむることなく、度を越えた理念派であるウィンザー議長が撤退を認めるためには、総司令官の戦死が必要だろう、と考えられたからだと思うのですが、あのロボス元帥が自ら最前線に出てくることなどありえるのでしょうか?いくらなんでもそれはないと思うのですが・・・。
>  そして仮にロボス元帥が戦死してグリーンヒル大将が総司令官代理になっても、「史実」のアムリッツア会戦時、総参謀長だったにもかかわらず、実権をフォーク准将に奪われていたことを考えると、彼には政治力が不足していたとしか思えません。となると、彼には政府に撤退を呑ませることができず、やがては帝国軍の反撃を受けてアムリッツア級の敗北を喫す、という結末になるのでは。
>  ・・・と考えていたのですが、総司令官が戦死したからには総司令部も壊滅しているはずで、総参謀長も生きてはいないのでは。そうなるとビュコック中将あたりが総司令官代理になるはずで、それならば何とか希望が持てるかも。その場合、民主国家の軍人であることを誇りとし、民主主義の大義に半生を捧げてきた老将の真の敵は後方の、民主的に選ばれた政府だった・・・という皮肉から来る、ビュコックの苦悩と葛藤を主題にしたほうが面白いかも。
>

ロボス本人が指揮するのを好む、好まないにかかわらず、敵国首都オーディン一番乗りという栄誉を他人に渡さないと思います。特に、同盟史上、最初の帝国首都に攻め入った武人となるのですから、その栄誉は格別のものがあるでしょう。ただ、すぐに上陸に移らないでしょうから、偵察部隊ぐらいは出すでしょう。あと、ロボス死後の代理はビュコックではなく、クブルスリーだと思います。

 ロボスはルフェーブル中将率いる第3艦隊をオーディン周辺に偵察に出した。ルフェーブルは「オーディン周辺に敵の姿は見えず、首都を放棄したものと思われる」と報告した。「これで帝国首都に入城する初の同盟軍人の栄誉はわしのものだ」狂喜乱舞したロボスは早速、オーディン一番乗りを敢行するべく、少数の部隊を引き連れて、オーディンに向かった。しかし、これはラインハルト=メルカッツ連合軍のワナだった。ロボスが進駐を開始しようとしたとき、帝国軍は一斉に襲い掛かり、ロボスとグリーンヒルは戦死し、護衛の任に当たっていた第3艦隊も全滅した。同盟軍にとって不幸中の幸いだったのは同盟軍の指揮を引き継いだのが、良識派の第1艦隊司令官クブルスリー中将であったことだった。クブルスリーは残存部隊をまとめるととりあえず、同盟軍を後方に移動させた。クブルスリーは同盟本国に対して、撤退を申し出たが、ウィンザー議長は認めなかった。「オーディンを占領するまでは帰還は認めません」「皇帝は既に疎開しています。帝都はもぬけの空です。オーディン占領は何の意味もありません」「せめて何か大きな戦果を1つあげなさい。さもなければ、最高評議会は撤退を認められません」
 クブルスリーは軍議を開いた。「こうなったら、オーディン占領まで戦うまでだ」強硬論を唱える提督たちを尻目にヤンは持論を主張した。「この度の作戦は敵の不意を突くという意味においては意味のある戦いでしたが、奇襲作戦は長引けば長引くほど、こちらに不利になります。我われの急襲に帝国も肝を冷やしたでしょう。当面は同盟への侵攻は控えると思われます。それだけでもこの度の作戦には意味があります。長居は無用です」「しかし、なんらかの戦果を残さない限り、本国は撤退を認めないと言っている。しかも相手はラインハルト=メルカッツ連合軍、ただでは戦果をあげさせてくれんぞ」ビュコックが言った。「その点については考えています。ラインハルト=メルカッツ連合軍は一見まったくのすきもなさそうですが、実は一部勝手な動きを見せる部分があるのです。(それは帝都防衛という役割にロマンチシズムを感じた軍事的に無能な一部の門閥貴族たちだった。)彼らを徹底的に攻撃し、帝国軍を混乱に貶めてその混乱のさまを撮影して同盟に流します。これで帝国軍の主力軍は破壊され、同盟侵攻は当分不可能となったでも言えば、同盟の世論も抑えられるでしょう」「そううまくいくかな」「宣伝・謀略に長けた将校がいれば紹介していただきたいのですが・・・」「それならばバグダッシュ中佐を使うがいい」第11艦隊司令官ルグランジュ中将が推薦した。
 クブルスリーは帝国軍との戦闘用に第5艦隊(ビュコック)・第10艦隊(ウランフ)・第13艦隊(ヤン)を残すと、政府の許可を得ずに撤退をはじめた。逃げる同盟軍を追おうとする帝国軍と同盟軍残存部隊は激しい戦闘状態となった。そのとき、同盟軍はラインハルトやメルカッツの言うことを聞かない一部の門閥貴族軍を集中的に攻撃した。門閥貴族軍は全滅し、軍艦は大炎上した。ラインハルト=メルカッツ連合軍の進路に炎上する一部貴族軍がたちはだかり、帝国軍の動きはにぶった。そのすきをついて、第5・10・13艦隊も戦場を離脱した。このときバグダッシュが編集したテープはいち早く同盟本国に運び込まれ、マスコミで大きく取り上げられていた。「みなさん、ごらんください!同盟軍の奇襲攻撃に帝国軍はひとたまりもありません。同盟軍の活躍によって、帝国は同盟に侵攻する力を失ったのです」有権者は歓喜した。そして、ウィンザーもまた撤退してきた同盟軍諸将に報いなければならなかった。クブルスキーは大将に昇進し、統合作戦本部長、ビュコックも大将に昇進し、宇宙艦隊司令長官、ウランフも大将に昇進し、第1艦隊司令官。そして、ヤンも大将に昇進し、イゼルローン要塞司令官となった。

 「完全な勝利とまでにはいきませんでしたな」メルカッツはラインハルトに言った。「ああ、一部の貴族の馬鹿息子のせいでな」ラインハルトは答えた。「だが、叛乱軍の帝都侵入を防ぐという目的は達成した。もう十分だろう」ラインハルト=メルカッツ連合軍は意気揚々とオーディンに凱旋していった。

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board4 - No.3302

Re:ウィンザー議長の帝国領侵攻作戦

投稿者:僧侶T
2002年11月28日(木) 10時33分

 個人的な事情でレスが遅れてすみません、僧侶Tです。
> あと、ロボス死後の代理はビュコックではなく、クブルスリーだと思います。
 陣容はアムリッツア星域会戦のときと同じだと勘違いしていました。でも、本当に全軍が出撃するなんていくらなんでも無謀だと思うのですが。
>「それならばバグダッシュ中佐を使うがいい」第11艦隊司令官ルグランジュ中将が推薦した。
 拙僧は、ルグランジュ中将は良くも悪くも単純な武人だと思っています。しかも、部下の命よりも自分に課せられた使命を重視する。である以上、この場合は総司令官の弔い合戦を主張するのではないかと思います。終戦工作に協力するとは思えないのですが。大体、バグダッシュは彼の部下でしたっけ?
 それから、貴族たちがいくら無能だとはいえ、ラインハルトとメルカッツが一緒にいては彼らだけを一方的にたたくことはできないと思います。ここはラインハルトに邪魔者扱いされ、ロボス待ち伏せ作戦のとき、後方警備をさせられて憤っている彼らに「総司令官が戦死した同盟軍は総撤退する」という偽情報をつかませ、功にはやって突進してくる貴族軍を包囲して袋叩きにしてはどうでしょう。

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board4 - No.3303

Re:ウィンザー議長の帝国領侵攻作戦

投稿者:イッチー
2002年11月28日(木) 18時31分

>  個人的な事情でレスが遅れてすみません、僧侶Tです。

いつもレスありがとうございます。

> > あと、ロボス死後の代理はビュコックではなく、クブルスリーだと思います。
>  陣容はアムリッツア星域会戦のときと同じだと勘違いしていました。でも、本当に全軍が出撃するなんていくらなんでも無謀だと思うのですが。

私も無謀だと思います。まあ、全軍出撃というのを考えたのは私ではありませんが。(笑)別にアムリッツアと同じ陣容であっても問題はないですし、どこか目立たない艦隊が留守部隊として残っていると考えても良いですし。

> >「それならばバグダッシュ中佐を使うがいい」第11艦隊司令官ルグランジュ中将が推薦した。
>  拙僧は、ルグランジュ中将は良くも悪くも単純な武人だと思っています。しかも、部下の命よりも自分に課せられた使命を重視する。である以上、この場合は総司令官の弔い合戦を主張するのではないかと思います。終戦工作に協力するとは思えないのですが。大体、バグダッシュは彼の部下でしたっけ?

バグダッシュと明らかに面識があると本編からわかるのは、救国軍事会議に参加した提督たちなのですが、グリーンヒルが戦死している以上、あとはルグランジェしか残っていないわけで・・・。

>  それから、貴族たちがいくら無能だとはいえ、ラインハルトとメルカッツが一緒にいては彼らだけを一方的にたたくことはできないと思います。ここはラインハルトに邪魔者扱いされ、ロボス待ち伏せ作戦のとき、後方警備をさせられて憤っている彼らに「総司令官が戦死した同盟軍は総撤退する」という偽情報をつかませ、功にはやって突進してくる貴族軍を包囲して袋叩きにしてはどうでしょう。

その考え、いただきました。(笑)

 ロボス、グリーンヒルが戦死し、第3艦隊が全滅したとの報を受けると、第1艦隊司令官クブルスリー中将は、総司令官代理として、全軍をひとまず後方に撤退させた。クブルスリーは全艦隊の司令官たちをとりあえず招集した。
 「総司令官および総参謀長が戦死された今、今後、我われはどのような行動をとるべきか考えてもらいたい」
 「総司令官を討ち取られて、むざむざ帰還するわけにはいかん!弔い合戦だ!」強硬論を主張したのは第11艦隊司令官ルグランジェ中将だった。
 「しかし、そうはうまくいくかな。相手はローエングラム伯ラインハルトとメルカッツ提督が指揮官だ。どちらもなかなかの用兵家じゃ。そうやすやすとは勝たせてくれんぞ」第5艦隊司令官ビュコック中将は慎重論を唱えた。
 「今回の作戦は短期の奇襲作戦を想定しており、我われの予備の食料は十分ではない。早めに方針を決めないと、我われは苦しい状態に追い込まれる」第10艦隊ウランフ中将も慎重論に傾いた。
 「ヤン中将はどう思う?たびたび同盟軍の危機を救ってきた君なら、なにか策があるのではないかね」クブルスリーはヤンに話をふった。
 ヤンはベレー帽を右手の人差し指で振り回しながら、話し始めた。「撤退するにしても、何らかの戦果をあげないことには、あのウィンザー議長なら許可を与えないでしょうな」「それでは弔い合戦をしろというのか?」「どんなに完璧に見える組織にも必ずほころびがあるはずです。そこを突けば、打開策も見えてくるのではないでしょうか?」「で、ほころびとは?」「それを見出すには、情報が少なすぎます。有能な情報分析専門の士官を私のもとに寄越してください」
 クブルスリーはバグダッシュ中佐をヤンのもとに寄越した。
 「なにか、面白い情報を帝国軍の通信のなから見出せたかい?」
 「はい。実は今度の戦いで、帝国軍にはラインハルト・メルカッツ両艦隊のほかに、若手貴族の私兵たちが一部まざっているのです」「ほお」「彼らは手柄をたてたくてうずうずしているのですが、ラインハルト司令官によって後方勤務にまわされて、かなり不満を持っているようです」「なるほど。そこを突かない法はないな」ヤンはバグダッシュに作戦の概要を話し始めた。

 ラインハルトがメルカッツとともに今後の方針を話し合っていると、通信士官がやって来た。「司令官閣下。叛乱軍の通信を傍受したところ、叛乱軍は撤退を開始したようです」「ふむ。どう思う?メルカッツ提督」「何の戦果もあげないまま、敵が撤退を開始するとは思えません。陽動でしょう」「だろうな」
 「大変です!」別の士官がラインハルトのもとにやって来た。「フレーゲル男爵以下、後方に展開していた部隊が叛乱軍を追って移動を開始しました」「愚かな・・・」
 「ははははは。腰抜けの金髪の孺子とメルカッツの老いぼれに帝国貴族の勇気を見せ付けてくれる!」フレーゲル男爵以下、若手貴族は私兵を連れて、ラインハルトの命令を無視して、同盟軍に向かって突進していった。
 「ひい!」いきなり、フレーゲル男爵の旗艦の通信士官が悲鳴をあげた。「どうした!?」「大変です!我われは囲まれています」「なに!?」撤退を始めているかに見えた同盟軍は実は一部の部隊の擬態であった。実は同盟軍本体は大きな輪をつくり、そのなかに貴族軍を囲い込んでいたのである。「一斉射撃」クブルスリーが命令を発すると、ビームの嵐が一斉に貴族軍に襲いかかった。
 「仕方が無い。見捨てるわけにもいかん。助けにいくか」ラインハルト・メルカッツ連合軍が貴族軍の救出に向かった。「帝国軍の大部隊がこちらに向かっています」「そろそろ潮時だろう。撤退!」同盟軍はイゼルローンに向かって撤退をはじめた。
 「どうしますか。後を追いますか」メルカッツはラインハルトに尋ねた。「やめておけ、それより生き残った兵士たちの収容が先だ。貴族のバカ息子が死ぬのは自業自得だが、命令に従うしかない末端の兵士に罪はないからな」
 フレーゲル男爵はかろうじて生き残ったが、この戦いで多くの若い門閥貴族の跡取りたちが戦死した。フレーゲル男爵は本来ならば、軍法会議にかけられてもおかしくなかったが、ブラウンシュヴァイク公のとりなしで、謹慎処分ですんだ。逆にラインハルトとメルカッツは救国の英雄としてその栄誉をたたえられ、ラインハルトは侯爵に位をすすめたうえに、宇宙艦隊司令長官に任じられ、メルカッツも念願の元帥杖を手にした。ラインハルト・メルカッツの絆は強まり、帝国軍はもはや両者の支配下に置かれることとなった。しかし、跡取り息子を戦死させられた貴族たちのなかにはラインハルトを逆恨みするものも少なくなかった。
 ヤンはバグダッシュに貴族軍が炎上する様子を録画させると、一足はやく同盟本国に届けさせた。
 「ごらんください!ダゴン星域会戦以来の快挙です!同盟軍の奇襲作戦によって、オーディンに駐留していた帝国軍は打ち破られました。銀河帝国皇帝はいまや流浪の身。悪逆非道な銀河帝国が打倒される日も近いでしょう!民主主義万歳!」マスコミはこぞって同盟軍を褒め称え、ウィンザー議長の面目もたった。
 同盟本国に帰還した遠征軍は民衆の歓呼に迎えられた。総司令官代理クブルスリーは大将に昇進のうえ統合作戦本部長に、ビュコックも大将に昇進のうえ宇宙艦隊司令長官に、ヤンも大将に昇進のうえイゼルローン要塞司令官となった。実際に同盟軍が打ち破ったのは、帝都防衛軍のほんの一部に過ぎなかったことは軍と政府の一部の高官が知るだけである。ますます加熱する世論を前にしてヤンの苦悩はますます深くなった。
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board4 - No.3304

ルドルフはユダヤ人

投稿者:少年Y
2002年11月30日(土) 13時56分

はじめまして。既出かも知れませんが、「人名の世界地図」(文春新書)を読んでいてこんな文章に出くわしました。

>~ユダヤ人には姓の所有が禁じられていた。ドイツでは、ある時期から、「話のわかる」領主がユダヤ人に姓を「売る」ようになったが、それでもすぐにユダヤ人とわかるように、その名を植物名と金属名に限ったりもした。

例としてあげられている中にアプフェルバウム(りんごの樹)、ゴールドシュタイン(金石)なんてのがありました。
ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムの祖先はどうやらドイツ系ユダヤ人だったようです。
アドルフ・ヒトラーをモデルとして造形されたと思われるルドルフを、ユダヤ系と設定したのだとすれば田中芳樹の皮肉を感じさせます。
わざとやったんでしょうか?
田中芳樹のキャラクターの命名法ってどんなんでしょう。

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