- 親記事No.2986スレッドの返信投稿
- board4 - No.3047
Re:人口論議よりはるかに重大
- 投稿者:Ken
- 2002年10月12日(土) 05時23分
SAIさん、
まさしく、古典SFファンさんが、
>観点と判断が全て異なります。
と言われるように、これほど異なる発想をする方と、ネット上とはいえ、知り合う機会を得たことを喜んでおります。
古典SFファンさん、
>貴方も、私も、結局は権力の委譲とエラー補正の方法論として、
>民主制以上の制度についてその構想すら知らない事には何の
>変わりもない。
私もそうだと思いますが、SAIさんからは、間違いなく反論が来ます。
>政治的には王制、ただし経済的には極端な格差が生じないようにする
と、言っているではないかと。
さて、
>多国籍企業と労働者の戦いは、封建領主と農夫の戦いと何が違うんです?
労働者は勤務先を選べるが、農夫は領主を選べない、という違いがあります。日本のように封建制の残滓が比較的に残る社会にいると、気づかないかもしれませんが、私が直接見聞したアメリカ、メキシコ、東南アジア、さらに伝聞で聞く中国で、経営者の大きな悩みに、従業員が定着しないことがあります。せっかく教育と訓練をしても、身に付けた技術を売り物に転職してしまうのです。これは、一人当たりGDPが3万6千ドルのアメリカ、2万5千ドルのシンガポール、9千ドルのメキシコ、3千6百ドルの中国(いずれも購買力平価。CIAのサイトより)と、多様な経済レベルにわたって見られる現象なので、世界の一般的な状態を表す、というのが私の認識です。
もう一つの違いは、流動性でしょう。封建時代に領主になったのは、領主の家に生まれた者だけです。ビル・ゲイツもリー・アイアコッカも、松下幸之助も本田宗一郎も、現れようがなかった。(注:この場合の「封建時代」とは、日本史で言えば鎌倉・室町時代のような、正真正銘の封建時代を指し、秀吉が現れた戦国時代や、田沼意次が台頭した徳川時代は、近代的な実力主義が封建制を相当に侵食していたと思います。)
>アメリカのユニテラリズムとは昔ファシズムと呼んだものと同じでは?
ユニ「ラ」テラリズム(unilateralism)のことですね?
SAIさんはNPRを聞くか(ブロードバンドがあれば、ttp://www.npr.org/で聞けます)、ニューヨークタイムズの社説を読まれる(ttp://www.nytimes.com/で読めます)べきだと思います。いろいろな立場の意見を、できるだけ公平に紹介しようという編集者の努力の成果が顕著に見られるし、もしも一方の意見を支持するなら、政府に反対する意見になることがずっと多いことが分かります。こういうスタンスのメディアの存在を許さないのが、ファシズムです。
>社会的に一段下の存在だと決められていたから白人は安心して黒人を寛大にあつかってました。差別に従う限りですがね。
もう一度、お尋ねします。現在のように黒人が権利を主張して、裁判やメディアで争う社会よりも、上のような社会が「まし」である、と言われているのですか?
>空港や飛行機の中、スキー場、ゴルフ場、プール、会社の重役室、弁護士事務所には黒人はほとんどいなかった思い出はありませんか?
出張が多かったので、空港と飛行機については、乗客にも添乗員にも、黒人は珍しくもなんともなかったと断言できます。初めてシカゴへ飛んだ時、私の隣にいたのが陽気な黒人のおばさんで、シカゴへ戻る途中だと言い、こちらがシカゴは初めてだというと、高層ビルの夜景の美しさや、まだ現役だったM・ジョーダンのことを延々と説明してくれました。
プールについては、アパートの共同プールしか行ったことがありませんが、黒人も白人もヒスパニックもちゃんといました。親同士が談笑している間に、子供たちは一緒に遊んでいました。ちなみに、私が住んでいたのはシカゴ郊外の町で、所帯の平均年収が6万ドルという土地でした。SAIさんの意見に従えば、そんな所に黒人がいるわけがない、ということになりますが。
私は、スキーとゴルフはやらないので、どういう人たちがプレーしているのか、見聞がありません。また、会社の重役室も、私には縁のない世界でした。ただ、一人のイチローの後ろに数百万の野球少年が、一人の田中芳樹の後ろには数百万の同人作家がいることから類推すれば、一人のタイガー・ウッズの後ろには数百万の黒人ゴルファーがいるのではないでしょうか?テニスのウィリアムズ姉妹しかりです。
>差をつけないと努力する気がうせますが、つけすぎてもまた失せるんです。
今がそうだ、と言われているわけですね?
SAIさんは、スタンフォードやバークレイのような大学を訪れて、学生たちと交流してみるべきです。取得した単位と成績が、就職後の年収に直結するので、皆必死です。「優」が4点、「良」が3点、「可」が2点として、在学中の成績の平均点を表したものをGPAといい、例えばスタンフォードの情報科学で修士を取り、GPAが3.7だったから年収6万ドルの係長待遇で就職、2.8だったから4万ドルの一般技術者として就職、という差がつきます。ただし、日本の官僚とは異なり、就職してからの実績では逆転します。ちなみに、これらの一流大学には、黒人もいますが、それよりも「石を投げれば中国人かインド人に当たる」というほど、非白人の留学生か、移民か、またはその二世が多いのです。留学生には、卒業後帰国する人もいますが、多くはアメリカで就職し、格下の大学を格下の成績で卒業した先祖代々のアメリカ白人を、はるかに上回る収入を得ます。
>その時代は破壊と殺戮が横行しましたが、それがいいことですか?
戦国時代と、それ以外の封建時代の大きな違いは、「殺されるのは誰か?」という点にあります。鎌倉時代や初期の室町時代を考えてみてください。権力者と民衆の関係では、民衆は生きるも死ぬも、権力者のなすがままでした。これが、応仁の乱以降に大きな変化が現れます。つまり、民衆が封建領主への抵抗を始めたのです。土一揆、国人一揆、一向一揆、法華一揆を経て、下克上の世となってゆきます。民衆にとっては、戦国時代は、前の時代より「破壊と殺戮」の危険が増したわけではありません。その危険が増したのは、伝統的な権力者とその家臣の武士たちにとってです。もちろん、一揆に参加した農民の中には、戦で死んだ者もいたでしょう。でも、自分の運命のために自分で戦えるのは、他人に生殺与奪を握られているよりも、はるかにましではないですか。
>一度あるものをすべて叩き壊してまた作り直すというなら莫大な無駄が生じるんですが、それでもかまいませんか?
>Kenさんは過激な革命思想を信奉しているんですか?
戦国時代に叩き壊されたのは、伝統的な支配構造です。人間の生活レベルを支える農業技術、鉱工業技術、マネジメント技術は、むしろ長足の進歩を遂げており、決して壊れてはいません。一日二食だった日本人が三食を取るようになったのもこの時代です。(司馬遼太郎「国盗り物語」より)
>アメリカの格差では発展どころか崩壊の一途です。
アメリカ経済の崩壊を表す指標と、それが格差に由来することの証明を、していただけますでしょうか?なお、ものすごい経済格差とものすごい経済発展が同時進行している最大の例は、いまや中国かもしれません。
>アメリカでいかに多くの賄賂と汚職がはびこっているか知らないとは言わせませんよ
ぜひ、具体的な実例を挙げてください。その上で、それが他国よりも激しいものかどうか、比較をしましょう。なお、その場合の比較対象としては、日本や西欧のように、基本的にアメリカと同じシステムを持つ社会では意味がないので、ぜひSAIさんに「アメリカ型より優れた社会」の具体例を挙げていただき、それとの比較をしようではありませんか。(ただし、堯舜の世のように、実在が立証されない社会は、対象外です。)
- 親記事No.3030スレッドの返信投稿
- board4 - No.3048
Re:例えとして適切ではありません
- 投稿者:不沈戦艦
- 2002年10月12日(土) 05時29分
> ひとつ無意味な仮定の質問をさせてください。
> タナ撃つの方々が田中芳樹に要求しているのは 初期の田中作品の作風。
> そして、今の田中作品を中期とします。
> たぶんありえない話ですが、
> もし、タナ撃つの活動により 田中芳樹が初期の作風を取り戻し活動を始めたとします。
> これを後期とします。
> この時点で タナ撃つは公約どおり閉鎖しますよね。
> しかし、中期田中作品が一番いいと考えている人々は当然ながら不満を感じます。
> (今のあなた方の様に)
> それで、彼らの中には田中芳樹に もとの作風(中期)にもどってほしくて
> 後期田中作品および現在の田中芳樹の思想を批判するサイトを立ち上げて
> それが一定の支持を集めるほどの能力を持っているとしましょう。
> そのサイトをなんらかの理由で発見した場合、あなた方はどういう対処を行うのか
> 昔を懐かしんで支援するのか、田中芳樹にまた変節されてはかなわんと攻撃するのか
> ぜひ、教えて欲しいです。
>
> また、タナ撃つの目標は プロ野球にたとえるなら
> 長島名誉監督や王監督にいますぐ現役復帰し若い時の記録を塗り替えろと
> 主張しているようもので、あまり現実的ではないと思います。
> まだ、なぜ、彼らはあのような偉大なことをできたのか、また、こうしておけばもっと記録を伸ばすことが
> できたのにと語り合うほうが有意義ですよね。
> さらに、現役の選手達に対して彼らの記録を乗り越えることを応援することも。
> そして、このようなことはいまのタナ撃つの掲示板の主要なテーマですよね。(反銀英伝など)
> つまり、管理人さんの掲げている目標はもはや現実でもないし、
> タナ撃つの常連の方々にとっても すでに どうでもいいことになっているような気がしてなりません。
>
> ちなみに私にとっては田中芳樹は過去の人で、
> 彼の現在の作品にはまったくといっていいほど興味はありません。
スポーツ選手は、ゴルフなどの特殊な例外を除いては年を取ってしまえばそれまで。そりゃ、プロ野球選手でも、節制を重ねて40代でも驚異的な活躍をする人もいますけど、50代60代ではどうにもなりません。体力的に衰えて、現役選手としてのキャリアはおしまいです。王長嶋に、今現役復帰して活躍しろ、なんて無理難題もいいことは承知で書いてますよね。
でも、作家も「年を取ればお終い」などと、必ず言えますか?例えばですが、晩年の司馬遼太郎はどうでしたか?あるいは松本清張は?あなたは「作家は年を取れば衰えてお終い」が必ず成立するという前提で話を進めているようですけど、そんな通念はありはしませんよね。また、田中芳樹は決して、王長嶋のように「引退」を表明して「現役選手」としての看板を下ろした訳ではありません。まるで話が違うではありませんか。
例えになってませんよ。スポーツ選手との比較は。
- 親記事No.3030スレッドの返信投稿
- board4 - No.3051
Re:例えとして適切ではありません
- 投稿者:無気力なひと
- 2002年10月12日(土) 08時06分
お返事ありがとうございます。
>「年を取ればお終い」などと、必ず言えますか?例えばですが、晩年の司馬遼太郎はどうでしたか?あるいは松本清張は?あなたは「作家は年を取れば衰えてお終い」が必ず成立するという前提で話を進めているようですけど
あのう、失礼ですけど、私の前提条件をまったく読んでいらっしゃらないのではないのでしょうか?
このサイトの目的は田中芳樹が初期の作品を書くようになるまで
活動を続けると私は解釈しております。
あなたのおっしゃるとおり、人間は日々成長し、老化し、
そして死んでいきます。
王監督や長島名誉監督は現役こそ引退しましたけれども
その経験を生かし、野球界ひいてはスポーツ全体に大きな貢献を
はたしております。
それは、ほかの元スポーツ選手全てにいえることでしょう?
「年を取れば衰えてお終い」とはスポーツ選手にも当てはまらないと思います。
逆のお聞きしますが、司馬遼太郎やほかの作家(すみませんがあなたの上げた方々の作品は一度も読んだことはありません)は
ずっーーと同じ作風を通していたのですか?
時代をともに彼らは成長し、よりすばらしい作品を作り上げようとしていったと思います。そりゃ、失敗もたくさんしたのでしょうけど。
- 親記事No.3030スレッドの返信投稿
- board4 - No.3052
Re:私なら論争をします
- 投稿者:無気力なひと
- 2002年10月12日(土) 08時08分
返答ありがとうございます。
>創竜伝が作品としていい物だという人は無視しますが、創竜伝が思>想的にいい物だと考える人物には論争を挑むでしょう。
>すでにやってるし。
わたしは、タナ撃つや同じようなスタンスで運営しているサイトで
創竜伝批判を行うことは大いにやるべきだと思います。
しかし、創竜伝が思想的にいい物としているサイトで
批判論争をぶつけることはやらないほうがいいと思っています。
なぜなら、趣味の領域だからです。
- 親記事No.3030スレッドの返信投稿
- board4 - No.3053
Re:私なら論争をします
- 投稿者:IK
- 2002年10月12日(土) 10時48分
> 返答ありがとうございます。
> >創竜伝が作品としていい物だという人は無視しますが、創竜伝が思>想的にいい物だと考える人物には論争を挑むでしょう。
> >すでにやってるし。
> わたしは、タナ撃つや同じようなスタンスで運営しているサイトで
> 創竜伝批判を行うことは大いにやるべきだと思います。
> しかし、創竜伝が思想的にいい物としているサイトで
> 批判論争をぶつけることはやらないほうがいいと思っています。
> なぜなら、趣味の領域だからです。
私は趣味の領域だとは思っていません。
少なくとも、私が敬愛する作家が誹謗中傷され、貶められているのですから(あ、もちろん、田中芳樹さんのことではないですよ)、大上段ないい方になりますが、人権の問題だと考えています。
創竜伝や「薬師寺涼子」については、そういう意味では小説よりはむしろ評論と捉えているのです。
だから「最近、田中さんの小説、パワーダウンしてるなあ」くらいでは、こんなにがたがた言いません。それこそさっさと見切りをつけるだけですよ。
放っておいてもあちらからちょっかいをしかけてくるんですから。
だからわざわざ喧嘩をふっかけているという自己認識では全然なくて、むしろ売られた喧嘩をかっているというのが、実感です。
- 親記事No.2986スレッドの返信投稿
- board4 - No.3054
Re:人口論議よりはるかに重大
- 投稿者:SAI
- 2002年10月12日(土) 12時41分
Kenさん、正直言えばあなたは私と違う世界に住んでいるのではないか、という疑問にとらわれます。あなたのすむ世界には犯罪もテロも不景気も失業も戦争もないのではないかと。でなければ、大金持ちか。だとすれば理解できるんですが。
さらに言えば、アメリカでもあのテロ以降自由万歳は止めました。
もう決して元には戻らないでしょう。
> 私もそうだと思いますが、SAIさんからは、間違いなく反論が来ます。
私も知りません。知っていれば言いますが。ただし今の現状はもうエラー訂正機能の限界を超えてしまったと思いますが。
> 労働者は勤務先を選べるが、農夫は領主を選べない、という違いがあります。日本のように封建制の残滓が比較的に残る社会にいると、気づかないかもしれませんが、私が直接見聞したアメリカ、メキシコ、東南アジア、さらに伝聞で聞く中国で、経営者の大きな悩みに、従業員が定着しないことがあります。せっかく教育と訓練をしても、身に付けた技術を売り物に転職してしまうのです。これは、一人当たりGDPが3万6千ドルのアメリカ、2万5千ドルのシンガポール、9千ドルのメキシコ、3千6百ドルの中国(いずれも購買力平価。CIAのサイトより)と、多様な経済レベルにわたって見られる現象なので、世界の一般的な状態を表す、というのが私の認識です。
選べますね。もっと賃金の低い場所とか、失業手当てで生きるとか、犯罪者になるとかですね。一度転職する度に給料が上がるのは極一部でほとんどは低下する。さらにいえば立場はどんどん悪くなる。それが選択の自由でしょうか。
さらにいえば、その問題は企業からいわせればそうですが、逆の側から言わせれば、満足に給料を払わないからです。満足に給料を払わないから、すこしでも良い条件のところに行きたい、すぐいなくなるから、満足に給料を払う必要はない。この問題は結局水掛論になるので、これ以上は言いたくはないんですがね。アメリカはかつてはそうではなかったし、今もそうでない企業もあります。スターバックス成功物語という本を読んでみてください。
>
> もう一つの違いは、流動性でしょう。封建時代に領主になったのは、領主の家に生まれた者だけです。
社会的流動性は近年全世界的に低下しております。リー・アイアコッカも、松下幸之助も本田宗一郎も現れたのは昔です。最近ではありません。ビルゲイツのマイクロソフトも創業は1973年で、今から30年も前のことで、アメリカがだめになり始めていたがまだまだ健在だったころのお話ですよ。
> >アメリカのユニテラリズムとは昔ファシズムと呼んだものと同じでは?
>
> ユニ「ラ」テラリズム(unilateralism)のことですね?
わかりました。
> SAIさんはNPRを聞くか(ブロードバンドがあれば、ttp://www.npr.org/で聞けます)、ニューヨークタイムズの社説を読まれる(ttp://www.nytimes.com/で読めます)べきだと思います。いろいろな立場の意見を、できるだけ公平に紹介しようという編集者の努力の成果が顕著に見られるし、もしも一方の意見を支持するなら、政府に反対する意見になることがずっと多いことが分かります。こういうスタンスのメディアの存在を許さないのが、ファシズムです。
ttp://www.jca.apc.org/~p-news/houhuku/sierakinkyo.htm
ttp://www.imadr.org/japan/interview/anti-arab.html
ttp://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20010927205.html
こんな事が起きたり
ttp://www.asyura.com/2002/war10/msg/336.html
こんなことをやったり、戦争で国民の不満をそらそうとする国を民主国家とは呼ばないと思いますが。全体主義国家と呼ぶと思いますが。
メディアだって去年、さんざん大政翼賛報道を繰り返した前科がありますよ。いざなにかあればどうなるものやら。
>
> > もう一度、お尋ねします。現在のように黒人が権利を主張して、裁判やメディアで争う社会よりも、上のような社会が「まし」である、と言われているのですか?
ではKenさんは今のほうが良いんですか?黒人の4分の1が失業し、若者の2分の1が失業して犯罪者になる今のほうがましであるというんですか?権利が与えられたようでいて実は踏みにじられている今のほうが。
>
> >空港や飛行機の中、スキー場、ゴルフ場、プール、会社の重役室、弁護士事務所には黒人はほとんどいなかった思い出はありませんか?
>
> 出張が多かったので、空港と飛行機については、乗客にも添乗員にも、黒人は珍しくもなんともなかったと断言できます。初めてシカゴへ飛んだ時、私の隣にいたのが陽気な黒人のおばさんで、シカゴへ戻る途中だと言い、こちらがシカゴは初めてだというと、高層ビルの夜景の美しさや、まだ現役だったM・ジョーダンのことを延々と説明してくれました。
>
> プールについては、アパートの共同プールしか行ったことがありませんが、黒人も白人もヒスパニックもちゃんといました。親同士が談笑している間に、子供たちは一緒に遊んでいました。ちなみに、私が住んでいたのはシカゴ郊外の町で、所帯の平均年収が6万ドルという土地でした。SAIさんの意見に従えば、そんな所に黒人がいるわけがない、ということになりますが。
それついてはそうなんですか。解りました。
>
> 私は、スキーとゴルフはやらないので、どういう人たちがプレーしているのか、見聞がありません。また、会社の重役室も、私には縁のない世界でした。ただ、一人のイチローの後ろに数百万の野球少年が、一人の田中芳樹の後ろには数百万の同人作家がいることから類推すれば、一人のタイガー・ウッズの後ろには数百万の黒人ゴルファーがいるのではないでしょうか?テニスのウィリアムズ姉妹しかりです。
タイガーウッズは例外です。そもそも彼自身言っていますよ。黒人のプレイを認めないコースが存在すると。陸上やボクシング、バスケットボール等にくらべて、黒人のプレイヤーの数の比率がやけに少ないんですよ。水泳、ゴルフ、テニスは。
> 今がそうだ、と言われているわけですね?
> SAIさんは、スタンフォードやバークレイのような大学を訪れて、学生たちと交流してみるべきです。取得した単位と成績が、就職後の年収に直結するので、皆必死です。「優」が4点、「良」が3点、「可」が2点として、在学中の成績の平均点を表したものをGPAといい、例えばスタンフォードの情報科学で修士を取り、GPAが3.7だったから年収6万ドルの係長待遇で就職、2.8だったから4万ドルの一般技術者として就職、という差がつきます。ただし、日本の官僚とは異なり、就職してからの実績では逆転します。ちなみに、これらの一流大学には、黒人もいますが、それよりも「石を投げれば中国人かインド人に当たる」というほど、非白人の留学生か、移民か、またはその二世が多いのです。留学生には、卒業後帰国する人もいますが、多くはアメリカで就職し、格下の大学を格下の成績で卒業した先祖代々のアメリカ白人を、はるかに上回る収入を得ます。
そのなかでは、挽回不可能なほどの差はついてはないじゃないですか。
ついているのはもっと下の層と間の話です。低賃金で高価な機械の代わりに働いている人間はどうでした?社会的流動性とも関連しますが、彼らが金持ちになれると思いますか?
それからKenさん、あなたアメリカの光の部分だけ見てきたのではないでしょうか?
>
> >その時代は破壊と殺戮が横行しましたが、それがいいことですか?
>
> 戦国時代と、それ以外の封建時代の大きな違いは、「殺されるのは誰か?」という点にあります。鎌倉時代や初期の室町時代を考えてみてください。権力者と民衆の関係では、民衆は生きるも死ぬも、権力者のなすがままでした。
それは間違いです。そのような無法が全時代にわたってまかり通っていたわけではありません。さらにいえば室町時代の初期は南北朝の戦乱の時代で、戦国時代とたいして変わりませんでしたが。
>これが、応仁の乱以降に大きな変化が現れます。つまり、民衆が封建領主への抵抗を始めたのです。土一揆、国人一揆、一向一揆、法華一揆を経て、下克上の世となってゆきます。
応仁の乱以前です。もっと言えば社会の矛盾がどうしようもならなくなって、やるしかないからはじめたんです。安定した生活と希望があるならば、人間過激な行動に走ろうなどと考えないものです。ところで今過激な行動に走る人間の数は増えてると思いませんか?
>民衆にとっては、戦国時代は、前の時代より「破壊と殺戮」の危険が増したわけではありません。
いえ、増えました。野盗や山賊、落ち武者崩れ等が大勢いるというか、
そこらの村人が何か事あればすぐに盗賊に変わる、そんな危険な状況でしたよ。どこでも自前で武装せねばならない、だからこそ秀吉は刀狩りをやらねばならなかったんです。
その危険が増したのは、伝統的な権力者とその家臣の武士たちにとってです。もちろん、一揆に参加した農民の中には、戦で死んだ者もいたでしょう。でも、自分の運命のために自分で戦えるのは、他人に生殺与奪を握られているよりも、はるかにましではないですか。
戦国時代のはじめは農民の年貢は軽かった。すこしでもあげれば反乱がおきかねなかった。でも後期になると初期に比べてはるかに重くなったが、反抗しなかった。領内を安全にしてくれたから。こういうものですよ。
>
> >一度あるものをすべて叩き壊してまた作り直すというなら莫大な無駄が生じるんですが、それでもかまいませんか?
> >Kenさんは過激な革命思想を信奉しているんですか?
>
> 戦国時代に叩き壊されたのは、伝統的な支配構造です。人間の生活レベルを支える農業技術、鉱工業技術、マネジメント技術は、むしろ長足の進歩を遂げており、決して壊れてはいません。一日二食だった日本人が三食を取るようになったのもこの時代です。(司馬遼太郎「国盗り物語」より)
そう、その通り壊れてません。だからこそ、支配構造さえまともであったならば戦国時代のようなことはやらなくてもすんだんですよ。前にも言いましたが、貧富の差が拡大し、治安は悪化、金持ちは好き放題やり、貧民はその影で苦しむ、政治はそれを省みずエラー訂正機能は働かない。そんな状況だからなってしまった。ところでこの状況今と似ていると思いませんか?
今の支配構造を叩き壊し、戦乱の世界が現実になるべきでしょうか?
>
> アメリカ経済の崩壊を表す指標と、それが格差に由来することの証明を、していただけますでしょうか?
解りやすいところで言えばアメリカの貿易赤字の拡大と輸出品目の変化、ドル安、債務の増加からです。
アメリカの実質賃金が最高だったのは1973年です。それいらいずっと低下しつづけています。高賃金=高コスト=高付加価値産業、低賃金=低コスト=低付加価値産業となっております。その通りになりました。アメリカは今、農産物や、資源等の労働集約型の低付加価値の物品を輸出して、高付加価値の資本集約型製品を輸入しております。
安いものを売って高いものを買っているから赤字になるわけです。
アメリカの高付加価値製品の兵器とて部品はほとんど外国から輸入せねばならない状況です。
こうなってしまったのはなぜかといえば、アメリカの企業が、高価な製
品を作れなくなってしまったから。なぜ作れないかというと、アメリカ人の大多数が高価な製品を買えなくなったからです。
高価な製品が売れないから、企業は安物しか作らない。賃金が安いから
高価な機械設備を導入するより人間を使えばいいということになる。
設備投資は減少し、旧式な設備を長期間使うことになる。このようにして経済は劣化してゆきます。なお、どこの国でもそうですが、輸出入にかかわるのは一握りで、大多数の企業は国内市場で生きています。
今、日本が安い中国製品が入ってきたから不景気だというのが大嘘であるのと同じように、アメリカも安い外国製品にやられたからではありませんよ。
>
> ぜひ、具体的な実例を挙げてください。その上で、それが他国よりも激しいものかどうか、比較をしましょう。なお、その場合の比較対象としては、日本や西欧のように、基本的にアメリカと同じシステムを持つ社会では意味がないので、ぜひSAIさんに「アメリカ型より優れた社会」の具体例を挙げていただき、それとの比較をしようではありませんか。(ただし、堯舜の世のように、実在が立証されない社会は、対象外です。)
エンロンとかワールドコムという名前忘れました?その中でもごく一部を取り上げましょう。
政府の首脳にはエンロンの関係者が多く、議会がエンロン関係の情報公開を求めても、大統領府はそれを拒否している。
エンロンの創設者でCEO(会長)だったケニス・レイがまずやったことは、政治家たちに政治資金をばらまき続けるということだった。エンロンは本社がテキサスだったので、テキサス州知事から大統領になったブッシュ大統領や、その父親(元大統領)らテキサスの政治家に多額の献金を行ってきたが、献金先はそれだけにとどまらなかった。
アメリカ連邦議会の上院議員の7割が、エンロンからの献金をもらったことがある、という状態だった。献金先は、ブッシュ元大統領以来、エネルギー産業との結びつきが強い共和党が4分の3を占めていたが、ライバルの民主党にも献金は広く行き渡っていた。
昨年4月、新政策を立案中のブッシュ政権に、エンロンのレイ会長が出した3ページ建ての要求メモの存在が、エンロン倒産後に明らかになり、その内容が実際に発表された新政策とそっくりだったことが報じられている。
新政策の立案を担当したのはチェイニー副大統領だったが、副大統領とその補佐官(この人もエンロンから送り込まれた人材と報じられている)が少なくとも6回、エンロン幹部に会っていることが分かっている。
エンロンの破綻後、米連邦エネルギー規制委員会(FERC)は、電力相場を不正につり上げた疑いで捜査を始めた。ところがここでも、裁かれる側であるはずのエンロンが、裁く側を事前に指名していたことが判明している。
エネルギー規制委員会のパット・ウッド委員長は、昨年夏に就任したのだが、前任者のカーティス・フバート前委員長は辞任直前、エンロンのレイ会長から「政府が管轄している送電線網をエンロンのような民間電力会社が自由に使えるよう、規制をなくしてほしい。それをやらなければ、これ以上委員長の席にとどまれないようになる」と脅されたという。フバートは要求を断った。
すると、間もなくブッシュ大統領の人事発令で、フバートは解任されてしまった。後任のウッドは、エンロンの地元テキサス州で電力会社などを監督する公益企業委員会の委員長から昇格した。新委員長は「電力自由化の推進」を掲げ、エンロンの意に添った政策を展開し始めたのだった。
まだあげますか?これでもごく最近の、それもごく一部だけですよ。
さらにいえば、このようなものもあります。
2000年11月の大統領選挙での不正、
フロリダで不正に投票を禁じられたのは約6万人、大半はアフリカ系住民(黒人)で、民主党支持者が多かった。
また、黒人が多く住む地域では、投票日に投票所の手前に臨時の警察の検問所が設けられ、投票に行こうとする人々を止めて尋問するなど、事実上の嫌がらせをやった。
フロリダ州知事はブッシュ大統領の弟であるジェブ・ブッシュであり、これらの一連の行為は、知事の部下である共和党出身の行政長官によって行われている。
これでも民主主義なんですかね。
もちろんどういう社会であったかというと、50-60年代のアメリカ、70-80年代の西ドイツ、日本ですよ。むろんその時代になかったとは言いませんがね。
ところで、堯舜の世とかどこから出てきたんです?私そのようなこと
一回も言いませんよ。私は伝説の中の世界のことは言ってません。たった数十年前に現実にあった世界をもとに話をしております。もちろんその時代とてまったく問題がなかったわけではありませんが、その時代こそエラー訂正機能は働いてました。
- 親記事No.2986スレッドの返信投稿
- board4 - No.3055
Re:人口論議よりはるかに重大
- 投稿者:SAI
- 2002年10月12日(土) 13時09分
> クラッシュに向かうまでの何十年か何世代かを、多少の抵抗はあれど
> 大半の人間が手をつかねて傍観し、そして事が「歴史の教訓」通りに
> なる事を看取る。
> 既にそのパターンがもう起きかけている、いや、もう起きていると貴方は云う。
はっきりいえばもう起きてます。何十年ではないと思いますが。
> 今回がパターンから外れるかどうか、私は自分の手が届く範囲を
> 触りながら、長い時間を掛けて付き合うハメになると思っているんですが。
米国の好況はITバブルでいつかしぼむのだから、そのまえに不況を脱出せよ。残された時間は少ないと数年前から言われてました。そして、ついに、タイムアウトとなりました。その結果世界同時株安が進んでいます。今世界中で不景気になりました。
もはや世界恐慌すら起きかねない状況です。外れるかどうかすぐわかるでしょう。この予測は間違っていて欲しいですが。
- 親記事No.3030スレッドの返信投稿
- board4 - No.3056
Re:例えとして適切ではありません
- 投稿者:不沈戦艦
- 2002年10月12日(土) 13時22分
> お返事ありがとうございます。
> >「年を取ればお終い」などと、必ず言えますか?例えばですが、晩年の司馬遼太郎はどうでしたか?あるいは松本清張は?あなたは「作家は年を取れば衰えてお終い」が必ず成立するという前提で話を進めているようですけど
>
> あのう、失礼ですけど、私の前提条件をまったく読んでいらっしゃらないのではないのでしょうか?
>
> このサイトの目的は田中芳樹が初期の作品を書くようになるまで
> 活動を続けると私は解釈しております。
>
> あなたのおっしゃるとおり、人間は日々成長し、老化し、
> そして死んでいきます。
> 王監督や長島名誉監督は現役こそ引退しましたけれども
> その経験を生かし、野球界ひいてはスポーツ全体に大きな貢献を
> はたしております。
> それは、ほかの元スポーツ選手全てにいえることでしょう?
> 「年を取れば衰えてお終い」とはスポーツ選手にも当てはまらないと思います。
>
> 逆のお聞きしますが、司馬遼太郎やほかの作家(すみませんがあなたの上げた方々の作品は一度も読んだことはありません)は
> ずっーーと同じ作風を通していたのですか?
> 時代をともに彼らは成長し、よりすばらしい作品を作り上げようとしていったと思います。そりゃ、失敗もたくさんしたのでしょうけど。
>
相変わらず例えとしては適切ではないのではありませんかね。
王や長嶋は、引退後は現役選手としてプレーしている訳ではありますまい。田中芳樹が、「作家業から引退」して、創作活動を一切止めているのなら、あなたの例えは適当なんでしょうけど。「作家」としての「現役選手」である田中芳樹に対して、野球の引退選手の引退後の話を引き合いに出すことは間違っている、と言っているのです。それに、プロスポーツについて、「年齢」が重要な要素とならない訳がないじゃないですか。そういう要素のものと、比較するのが間違っているんです。
それにね、創竜伝に関しては、ここのサイトで言われていることは「中に散りばめている批評は、ストーリー上全く必要ないどころか、ストーリーを破綻させているだけでしかない。こんな作品を書くのは止めて欲しい」ということです。作風がどうのこうの、作家デビューしてから時間が経ったからどうのこうの、という話とは関係ないのではありませんか?
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- board4 - No.3057
”田中芳樹を撃つ”は歴史的使命を果たしたのではないか?
- 投稿者:無気力なひと
- 2002年10月12日(土) 14時38分
”田中芳樹を撃つ”は歴史的使命を果たしたのではないか?
徳間が田中芳樹フェアを行っている頃の田中芳樹批判がタブーとされていたころにあえてこのようなサイトを設立したことは 大変勇気が要りかつ すばらしいことだったと思います。
しかし、最近(3ヶ月程度)のタナ撃つ掲示板の動向を見ているとその内容の8割がたは、銀英伝の考察で占められていると思います。
田中芳樹批判はあっても、90年代の過去の作品に限られています。
そして、ここの掲示板の最近の動向を見ていると
21世紀の入ってから出版された田中芳樹作品は
つまらないとか、構成力の無さからくるストーリー破綻はあっても
タナ撃つを設立するきっかけとなった現代政治批判によるストーリーの
深刻な破綻は無かったという意見しかなかったと思われます。
さらに掲示板の中には田中芳樹が今後の作品の中に現代情勢の批判を出すことを期待している人もいます。
これは当初の目的とはかけ離れたものではないでしょうか?
このサイトは田中芳樹作品の問題点を指摘するところであり、
逆に問題点を話の種に要求するところではないはずです。
今のタナ撃つは銀英伝考察サイトとしてなら、現時点では最高のものだと思います。
さらに定期的にやってくる人(つまりタナ撃つ批判のひと)に対する常連の意見は
”内容をよく読んで判断しよう!”というものです。
掲示板関連以外の更新は1年以上無いという状態が続いていますし
発展的解消として 一度、タナ撃つを閉鎖し
新しいサイトを設立して銀英伝など田中芳樹初期作品に対する考察に集中したほうがよいのではないかと思います。