- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3233
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:Ken
- 2002年11月05日(火) 15時24分
八木あつしさん、
学祭お疲れ様でした。つつがなく卒業をされますように。
いろいろと、情報を提供していただき、ありがとうございます。よく銀英伝を読み込んでいますね。おかげで、面白い考察ができそうです。
(なお、以下に述べる説明は、多くの人には、「分かりきったことをもったいぶって」説明しているように、受け取られるかもしれませんので、その場合は勘弁してください。)
>超光速通信では、遠距離になればなるほど画面の解像度が下がっています。そのくせ、ラインハルトが全宇宙に放った超光速通信の画面は、乱れがないという矛盾がありますが(笑)
なるほど、そういうことになっていますか(笑)。銀英伝得意の「ご都合主義設定」というやつですね。
ただ、私は(皆さんに評判の悪い「創竜伝」などを読んでないせいか)「田中芳樹を撃つ」に顔を出しては、「田中芳樹を擁護する」ことに精を出して(笑)いますので、ない知恵を絞って、この設定を「合理的に」説明してみます。
実は、この「矛盾」の説明は、さして難しくないのでは、と思います。画面の解像度が下がったり、ノイズが入るのは、例えばキルヒアイスが死んだ直後に、ガイエスブルクのラインハルトとオーディンのアンネローゼが行ったような、リアルタイムの対話の場合ですね?これに対して、ラインハルトが全宇宙に放ったのは、一方通行の「放送」でしょう?銀英伝世界の通信が、私たちが利用しているインターネットなどと同じ原理で行われているなら、この現象の説明がつきます。
インターネットでは、世界のどんなに離れた場所からデータがやってきても、画像や音声やソフトウェアにいたるまで、「完全に」届きます。これは、情報の送り側(サーバ)と受け側(私たちのパソコン)が、常に交信しながら、データが完全に届くように協力をしているからです。例えば、送り側が1メガバイトのサイズの映像データを送る場合、送信データの中に、「今送っているのは、1メガのデータですよ」というメッセージを埋め込みます。受け側は、そのメッセージを読み、もしも受信したデータの総量が1メガに達しなかったら、「届いていないデータがあります」と、送り側にメッセージを返し、また送られたデータを詳細にチェックして、どの部分が欠けているのかも知らせます。送り側は、そのメッセージを受け、足りない部分のデータを再送します。これらのやり取りは、我々ユーザには見えないところで、コンピュータがやっており、そのようなやりとりをするための共通ルールを、インターネットの世界では「TCP/IPプロトコル」と呼びます。
さて、TCP/IPのおかげで、情報は完全に届きますが、難点もあります。完全な情報を送ることを優先し、本来のデータとは別のメッセージを送ったり、送るたびに正しく届いたか確認しあったり、僅かでも欠けていたら送りなおしたりするので、どうしても時間がかかり、会話のようなリアルタイムの交信には向いていません。(ウィンドウズに付いてくる「ネットミーティング」を試した人なら、分かるでしょう。)そこで、リアルタイム性を重視する応用では、このような確認・やり直し作業をわざと省略します。最近はやりの「インターネット電話」がそうで、通常の電話よりむしろ音質が劣ります。正確には、音声信号の一部が、欠落してしまっているのです。
と、ここまで書けばお分かりになるかと思いますが、ラインハルトとアンネローゼが行ったようなリアルタイム通信では、インターネット電話の音質低下と同じ現象が起こっているのです。一方、ラインハルトの放送は、一方通行ですから、リアルタイム性は不要で、メッセージはTCP/IPもしくは類似のプロトコルで、各惑星の受信サーバへ「確実に」送られてから、惑星内で通常の放送をすればよいことになります。
>基地のような大出力装置を持つ施設から発信する通信波は、通信波の力が艦から発信よりも非常に強く、艦レベルで放出する妨害電波に負けないので、苦しみながらも何とか相手まで通信が届く
賛同いたします。八木あつしさんが挙げられた例は、いずれも同盟領内で起こったことですから、同盟だけが惑星上の通信基地を使える、というのは筋が通っています。妨害できたり、できなかったりすることの説明はこれしかないようですね。
少し別の話になるのですが、通信妨害とか「ジャミング」というものは、現実の世界にもあるのでしょうか?私は軍事技術に全く疎いので、自信をもって判断できる材料を持っていないのですが。
例えば、11年前の湾岸戦争を考えてみましょう。多国籍軍は電波利用の技術をふんだんに駆使しました。TVカメラを装備し、映像を見ながら「操縦できる」ミサイルは、世界を驚かせました。今では珍しくもないGPSが本格的に実用されたのもこの時です。考えてみれば、なぜイラクは妨害電波で対抗しなかったのでしょう?GPSどころか、普通の通信が妨害されたという話すら、少なくとも私は聞いたことがありません。
そもそも「妨害電波」とは何か?
例えば、敵が100MHzの周波数で通信しているとき、同じ100MHzの周波数で「雑音」を振りまくこと、というのが私の理解です。(間違っていたら指摘してください。)「同じ周波数」というのがキーで、敵が100MHzで通信しているのに、120MHzで雑音を出しても無意味です。
してみると、妨害を受ける側の対抗策は、妨害されたら通信周波数を変更することになります。予め味方の部隊同士で打ち合わせをしておき、「まずは100MHz、そこを妨害されたら120、その次は80、その次は・・・」と決めておきます。当然、敵は通信周波数の変更に合わせて妨害電波の周波数も変えてくるでしょう。しかし、新しい周波数がどこにあるのか見つけるのに、受信機の波長を少しずつ変えながら探さなければなりません。その時間的な遅れが、通信するチャンスを与えます。
さらに言えば、通信側は、妨害を受けてから周波数を変えるのではなく、「最初の5分間は100MHz、次の2分間は120MHz、次の7分間は80、・・・」という具合に、味方どうしで打ち合わせておき、妨害の先手を打って周波数を変えてゆけば、よいではありませんか。プログラムを組んでコンピュータにやらせれば、秒単位で周波数を変えることもできます。もちろん敵もコンピュータを使って、すばやく見つけようとするでしょう。しかし、予め決められた周波数へ変えてゆくのと、どこにセットされたか分からない周波数を見つけるのでは、処理のための負荷が異なります。
こう考えてみると、「通信妨害」なんていうのは、現実だけでなく、SFの世界でも、矛盾した存在なのかもしれませんね。(しまった。田中芳樹を「撃つ」側の論点になった。)
- 親記事No.3220スレッドの返信投稿
- board4 - No.3234
Re:銀英伝世界で人工知能はどれ位発達しているか?
- 投稿者:古典SFファン
- 2002年11月05日(火) 17時45分
SAIさん:
>
> 3重水素はリチウムからつくります。リチウムは希少金属です。
>
実用的な核融合テクノロジーを持っている場合、三重水素は生成可能です。
(中性子密度だけの問題ですから。)
リチウムを使ったほうがエネルギーコストは下がるはずですし、
現在のテクノロジーからすればリチウムを使う局面もあるはずですが、
純粋に物理学的な面から言って、リチウムはあれば有利な資源では
あっても、それでコストが商業ラインを超えるほどとは思われません。
というのは、銀英伝の世界ではバサード・ラム・ジェットが実用化
していますが、これはイオン化した水素か、中性水素を使う核融合機関です。
(ヤンがアルテミスの首飾りを破壊するのに使用)
推進原理からして、これは起動にリチウムや重水素を使うことはあり得ますが、主燃料は惑星間空間では太陽風(水素かヘリウム)で、
恒星間空間では中性水素です。
木星型の惑星にこのタイプの融合機関を積んだプラントを設置すれば、
重水素も三重水素もほぼ無尽蔵に採れます。
何しろ、地球よりはるかに質量が大きい惑星の大半を燃料にできるの
ですし、膨大なエネルギーの無駄をしても、大した問題にはならない
でしょう。
木星型の惑星は、どの恒星系にもあるといわれてますし。
>
> それに関しては木材のときも、石炭の時も石油のときも同じ事を言いました。さらにいえば、あるとしても現実的なコストで持ってこれるかどうかがあります。基本的に近いところ、採りやすいところからとるので
> 後になるほど、遠いところ、取りにくいところからとることになり、必然的に採取コストが上昇して行きます。
>
そもそも恒星間輸送までペイするだけのテクノロジーがあるというのが
前提になっていますし、どの恒星系にもある木星型惑星から採れる
資源で間に合う程度のコストなら、許容範囲でしょう。
ちなみに、この種の設定や考察が得意なラリー・ニーヴンは、木星でなく天王星に巨大な浮遊プラントを建造し、燃料供給と同時に惑星そのものを地球から適当な距離まで移動するアイディアを出しています。
(木星を動かすよりは楽と考えたようですね)
燃料供給源とするとともに、天王星の重力を兵器として利用するという
途方もないアイディアです。
(ニーヴンは数字的に、それを可能とする辻褄あわせも行っています)
この「コスト次第」に対する判断の相違というのは、基礎となる
テクノロジーに対する見込みの相違から来るものですね。
興味深いが、未来のテクノロジーに決着をお任せしますか。
>
> 重水素、3重水素反応で1億度、重水素重水素反応で6億度、水素ホウ素反応で30億度と、こんな高温に長期間耐えられる金属はないです。
「長期間」どころか、どんな物質であれ、数億度のプラズマと接触したら一瞬たりとも持ちこたえません。
ゆえにプラズマ封印は電磁場によって行い、炉壁とプラズマは接触しないはずです。
その場合、「炉壁がどんな物質で作られるにせよ、問題となるのはプラズマの温度自体よりも、放射熱ですね。
まあプラズマがリークすることによる侵食も起こるでしょうが。
放射熱は炉壁を適切に冷却して処置する方式だったと思います。
> まあ、科学の進歩でできたとしましょう。その製造には莫大なエネルギーが必要になるでしょう。さらにそれは再生不可能ですから、確実に減って行く。採掘、輸送、製造に必要なエネルギーが、融合炉から得られるエネルギーを上回ってしまえば製造不可能になると思います。
炉壁の物質的素材は、まあある程度のコストはつくでしょうが、
それでプラズマを支えるのはどうせ無理なんで、そこに、エネルギー
的にも金額的にも、コストを集約する事はないでしょう。
融合炉のエネルギーコストを悪くしてしまうのは、むしろ運転中に
プラズマを封じる電磁場のエネルギーと、MHDなどの発電方式の
効率そのものです。
製造に必要なエネルギーをコストが上回れば作れない、と言われて
しまうと「いかにも」という事になりますが、そもそも核融合は
実用化段階でその種のハードルを一旦乗り越えている事が要件です。
それを圧してしまうほど、宇宙空間で資源が枯渇すると言うのは、
文字通り天文学的なレベルでの蕩尽(可住惑星を含む恒星系を多数、
大規模に破壊するような規模の掃討戦)をやらかした場合くらいだと、
私は考えていたんですが。
>
> もちろん万能薬はありません。特効薬はあるにはあるんですが副作用があまりにもひどすぎる。私は意外でしょうが、民主主義が死んで欲しいわけではないし、破滅が来て欲しいわけでもない。そんな状況が起きたら私も大変な目にあうんですから。文字通り死ぬかもしれない。だが、このままほうっておけば確実に民主主義は嫌われ、死ぬことになる。
> このままいけば確実にみなさん自問することになります
> 「これが民主主義だというならば、○○○の政治がこれより悪いことがあるだろうか?」こんな質問を発するような状況は来て欲しくないです。
> いまならまだ民主的手段で間に合うと思いますが、間に合わなくなるタイムリミットは近いです。
>
ナチスがどうやって台頭したかという事は知っています。
タイムリミットというならね・・・
バブル崩壊のはるか前からとうに手遅れですよ。
私の自問は、ある意味すでに済んでいます。
一度、何らかの形で体制換えをしないと世界は保たない。
膨らむ資本と歯止めのかからない浪費は資本主義の業病です。
100年も前、クラレンス・ダロウが別の形で言ってるように・・
問題は、そのあとも、死ぬまで生活は続くという事です。
あるいは、事故や暴力にやられてしまうまで。
・・以前、何十年もかかる過程とレスしたのはそういう事です。
一瞬のクラッシュで楽になるような社会的変動などない。
われわれは否応なく、全ての暴力と貧困に付き合う羽目になる。
しかし、「今までが楽だっただけ」とも言えるでしょう・・日本人については。
われわれに民主制を護持し、扱う資格があるかどうかは、その後にわかるでしょう。
・・・これは確かにタナウツにかかわりない話題になってしまったかも知れません。
見ておられる皆さんには申し訳なかったかも知れませんね・・。
- 親記事No.3220スレッドの返信投稿
- board4 - No.3235
Re:銀英伝世界で人工知能はどれ位発達しているか?
- 投稿者:IK
- 2002年11月05日(火) 18時01分
>古典SFファンさん
質問です。よろしければ、
>一度、何らかの形で体制換えをしないと世界は保たない。
>膨らむ資本と歯止めのかからない浪費は資本主義の業病です。
>100年も前、クラレンス・ダロウが別の形で言ってるように・・
のクラレンス・ダロウの言葉を紹介していただけませんでしょうか。ダロウについてはハワイでの人種差別事件の裁判に関わっていたというおぼろげな記憶しかなかったのですが、今回、ネットで検索したところ進化論にも関わっていたとのこと。おそらくその関係のことでしょうが、お手数ですが解説をいただければ幸いに存じます。
-
- board4 - No.3236
「小説」について
- 投稿者:honoo
- 2002年11月06日(水) 07時54分
みなさん、はじめまして!
私は中国の上海にいる一人の大学四年生です。田中氏の小説などに触れるのもただはじまったばかりなんですけど、(といっても「創竜伝」ならば3巻まで読んだ。次のはなかなか手にいられないから)今は彼のフアンになる一方です。今日は大学の卒業論文のためこの掲示版にきたのですが、皆さんの論争をみたら、何とかいやな気持ちになっちゃった。
もちろん、ある小説がつまらないとか、あるいはおもしろいとか;ある作家がすきとか、あるいは嫌いとか、これはもともと個人の問題です。でも、ここでみんなに考えてもらいたいのは「いったい、小説ってどんなもの?」という問題です。
皆さん、「小説神髄」という本をよんだはずなんでしょ?それによって、「小説」って作家の考えや感情などがいれた物語なんでしょ?もし、小説に自分の思想をいれじゃだめなんだっだら、エッセイだけでいいじゃないか?そりゃ、小説そのものも存在のいみがない!!小説に「ルール」なんかつけたら、一本だけ読んでもいいじゃないの?すべてにているから。
中国では政府や官僚機関などを批判する本はぜんぜんない。書いたら弾圧されるから。その点からみると、日本はなんか幸せじゃないか?わたしはあまり中国の本を読まない。内容も意味もないし、社会にそっくりして、なんか生命力のないものばかり。田中氏の作品がすきなのはここにあるかもしれないけど、なんとか小説で反映された作者の心のおくいところにある多彩な世界に吸い込まれるという感じがすき!
最後ですけど、一つ強調したいところがある。小説で反映されるのは作者の世界ですよ!作品の世界じゃない!!
- 親記事No.3236スレッドの返信投稿
- board4 - No.3237
Re:「小説」について
- 投稿者:Ken
- 2002年11月06日(水) 12時05分
> みなさん、はじめまして!
honooさん、はじめまして!
いろいろと言いたいこともありますが、とりあえず一点だけ。
>「創竜伝」ならば3巻まで読んだ。次のはなかなか手にいられない
これは、中国では日本の本が手に入らない、ということでしょうか?上海のような町でも?
クレジット・カードをおもちなら、アマゾンを利用するのもよいと思います。(www.amazon,co.jp)
それがだめなら、私までメールをいただければ、創竜伝でも銀英伝でも、喜んで送らせていただきます。
どうぞご一報を。
- 親記事No.3236スレッドの返信投稿
- board4 - No.3238
Re:「小説」について
- 投稿者:Ken
- 2002年11月06日(水) 13時34分
honooさん、
はじめに、ひとこと申しますと、よくぞ勇気をふるって書き込まれました。外国への投稿を外国語でやるなんて、とてもできない、という人がたくさんいます。たとえ、匿名(名前をかくすこと)でもです。また、「創竜伝」を日本語で3巻まで読んだのですか?だったら、すごいですね。私が大学4年生のときは、ようやく英語の小説を、簡単なものから読み始めていたころで、大人向けのむずかしい本なんか、読めませんでした。
実をいうと、私は「創竜伝」は読んでいないのです。興味はありましたが、この掲示板で、いろいろな人が言っていることを読んで、当面はその気がなくなりました。
つまり、この掲示板では、創竜伝や田中先生(「田中先生」は中国では「ミスター田中」という程度の意味ですが、日本人の私はもっと大きな尊敬を込めて使っています)に対して、それだけきびしい発言がなされています。
しかし、ここで大切なことは、みなさんが田中先生(中国式に「田中老師」といいましょうか?)の作品を酷評(わるぐちをいうこと)するのには、一つの大前提があります。それは、何を言おうが、そのことが田中老師の創作活動の自由を、決して制限しない、ということです。
もちろん、田中老師も人間だし、作品が多くの人に好かれることで、生活をしている人ですから、わる口を言われたら、影響をうけるかもしれません。それでも、そんなわる口を聞いて、(もちろん賞賛も聞いて、)その上で、どんな作品を書くか決める権利と責任は、田中老師にだけあります。このことは、みなさんにとっては、あたりまえすぎるので、わざわざ言葉にして発言する人はおりません。
もしも、わる口%
- 親記事No.3236スレッドの返信投稿
- board4 - No.3239
Re:「小説」について
- 投稿者:Ken
- 2002年11月06日(水) 13時39分
---どういうわけか、3238の書き込みが、途中で切れてしまい、削除キーも効きませんので、ここから、後を続けます。---
もしも、わる口を言ったら、田中老師がこわがって、書きたいことを書かなくなるんじゃないか、と考えて、批判をひかえる人がいたら、その人は田中老師に対して、最大の侮辱をしています。
さらに言えば、田中老師が、もしも批判をされて「ひるむ」ような性格の人なら、小説の中で、社会の一部の人を、あれほど批判するはずがありません。私は、田中老師の作品は「銀河英雄伝説」しか読んでいませんが、銀英伝の中で「悪役」にされている登場人物には、明らかに現実世界のモデルがあります。そして、それはおそらく創竜伝も同じだと思います。
結論を言いますと、この掲示板で言われていることは、honooさんの好きな田中老師が、創作活動をすることの妨げには決してならず、むしろ「肥料」になっていると、私は考えます。だからこそ、私のようなファンが顔を出して、田中老師のわる口を言う人たちと、親しく言葉を交わしています。
私の日本語は分かりやすいですか?
くりかえしますが、中国で手に入らない、日本の本でほしいのがあったら、ぜひ電子メール知らせてください。私は、今、中国人の友人(中国語で「朋友」といいましたね)を作りたくて、しょうがないんです。
- 親記事No.3175スレッドの返信投稿
- board4 - No.3240
Re:小さいけれど重要な話
- 投稿者:八木あつし
- 2002年11月07日(木) 11時48分
僧侶Tさん
私より若い人がいた。やった!・・・と喜ぶべきなのでしょうか?う~ん(⌒~⌒ι)
ただ私は就職活動の一番ヤバイ時期にここを発見してしまい、寝る間と勉強の間を惜しんで、ザ・ベストや考察を読んでいました。
今思うと、ものすごくヤバかったです。
Kenさん
Kenさんの説明で超高速通信・画面の謎がついに解けました。
なるほど、リアルタイムでの通信か配信された映像を改めて再生しているかの違いだったのですね。
これならばラインハルトが華麗な姿のままでいることの辻褄が合います。
それにしても田中氏は、インターネットの誕生する遙か昔に「TCP/IP」を超光速通信という形で予測していたのですね。
さすが田中氏。SF作家としての面目躍如といえます。
> >超光速通信では、遠距離になればなるほど画面の解像度が下がっています。そのくせ、ラインハルトが全宇宙に放った超光速通信の画面は、乱れがないという矛盾がありますが(笑)
>
> なるほど、そういうことになっていますか(笑)。銀英伝得意の「ご都合主義設定」というやつですね。
> ただ、私は(皆さんに評判の悪い「創竜伝」などを読んでないせいか)「田中芳樹を撃つ」に顔を出しては、「田中芳樹を擁護する」ことに精を出して(笑)いますので、ない知恵を絞って、この設定を「合理的に」説明してみます。
>
> 実は、この「矛盾」の説明は、さして難しくないのでは、と思います。画面の解像度が下がったり、ノイズが入るのは、例えばキルヒアイスが死んだ直後に、ガイエスブルクのラインハルトとオーディンのアンネローゼが行ったような、リアルタイムの対話の場合ですね?これに対して、ラインハルトが全宇宙に放ったのは、一方通行の「放送」でしょう?銀英伝世界の通信が、私たちが利用しているインターネットなどと同じ原理で行われているなら、この現象の説明がつきます。
>
> インターネットでは、世界のどんなに離れた場所からデータがやってきても、画像や音声やソフトウェアにいたるまで、「完全に」届きます。これは、情報の送り側(サーバ)と受け側(私たちのパソコン)が、常に交信しながら、データが完全に届くように協力をしているからです。例えば、送り側が1メガバイトのサイズの映像データを送る場合、送信データの中に、「今送っているのは、1メガのデータですよ」というメッセージを埋め込みます。受け側は、そのメッセージを読み、もしも受信したデータの総量が1メガに達しなかったら、「届いていないデータがあります」と、送り側にメッセージを返し、また送られたデータを詳細にチェックして、どの部分が欠けているのかも知らせます。送り側は、そのメッセージを受け、足りない部分のデータを再送します。これらのやり取りは、我々ユーザには見えないところで、コンピュータがやっており、そのようなやりとりをするための共通ルールを、インターネットの世界では「TCP/IPプロトコル」と呼びます。
>
> さて、TCP/IPのおかげで、情報は完全に届きますが、難点もあります。完全な情報を送ることを優先し、本来のデータとは別のメッセージを送ったり、送るたびに正しく届いたか確認しあったり、僅かでも欠けていたら送りなおしたりするので、どうしても時間がかかり、会話のようなリアルタイムの交信には向いていません。(ウィンドウズに付いてくる「ネットミーティング」を試した人なら、分かるでしょう。)そこで、リアルタイム性を重視する応用では、このような確認・やり直し作業をわざと省略します。最近はやりの「インターネット電話」がそうで、通常の電話よりむしろ音質が劣ります。正確には、音声信号の一部が、欠落してしまっているのです。
>
> と、ここまで書けばお分かりになるかと思いますが、ラインハルトとアンネローゼが行ったようなリアルタイム通信では、インターネット電話の音質低下と同じ現象が起こっているのです。一方、ラインハルトの放送は、一方通行ですから、リアルタイム性は不要で、メッセージはTCP/IPもしくは類似のプロトコルで、各惑星の受信サーバへ「確実に」送られてから、惑星内で通常の放送をすればよいことになります。
-
- board4 - No.3241
ありがとう!!
- 投稿者:honoo
- 2002年11月07日(木) 14時44分
kenさん、ご厚情をたまわり、ほんとにありがとう!
わたしが読んだ「創竜伝」は日本語で書いたものじゃない、中国語の訳本です。(残念ですね!)最近は7巻まで発刊したそうだが、まだ見つけていない。上海でも日本の原典が多くない。日本現代の作家なんかはいっそう少ない。田中先生の場合はただ外国語書店で3巻ある。近作の「岳飛伝」などの単行本だけ。そして値段はとっても受け入れない・・・クレジット・カードなどももってないですが・・・でも、本当に田中先生の原典が読みたい。
kenさんのご意見のとおり、みなさんがここで自分の意見をのべることは田中先生への一種の尊敬だと思う。でも、「田中作品が小説のルール破り」ということにどしてもうけとれない!これはただ作品に対しての感想じゃない、小説そのものの意味が認識できないのではないか?そして、田中先生の創作自由に手を出したい意味もあるまいか?今、どの国の先進都市でも、自分なりの社会問題を持つのはあたりまえです。そして、それらの問題もけっして外見のようにやわらかいわけでもない!そんな社会の膿を撃つ「創竜伝」は「自分娯楽」じゃない!
とりわけ、みなさんがここで田中先生の作品について論争するのは、「肥料」になるなんですけど、ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・
さて、kenさんはよく考えてくれてありがとう!
わたしは今上海で日本語を勉強してるんですけど、日本語はまだまだです。きのう掲示版で書き込んだのもすきな田中先生の酷評を見てちょっと腹たって、どうしてもいいたくてたまらないから。返事してくれるなんか、思いもよらない。もともとは卒業論文をもっともすきな日本作家田中先生について展開するつもりで、この掲示版にきたのですが、いろいろ読んだ結果、田中先生の作品そのものにより深い興味を持つようになった。同じく田中作品がすきな日本人の友人もつくりたいです。
- 親記事No.3236スレッドの返信投稿
- board4 - No.3242
Re:「小説」について
- 投稿者:honoo
- 2002年11月07日(木) 14時45分
> みなさん、はじめまして!
> 私は中国の上海にいる一人の大学四年生です。田中氏の小説などに触れるのもただはじまったばかりなんですけど、(といっても「創竜伝」ならば3巻まで読んだ。次のはなかなか手にいられないから)今は彼のフアンになる一方です。今日は大学の卒業論文のためこの掲示版にきたのですが、皆さんの論争をみたら、何とかいやな気持ちになっちゃった。
> もちろん、ある小説がつまらないとか、あるいはおもしろいとか;ある作家がすきとか、あるいは嫌いとか、これはもともと個人の問題です。でも、ここでみんなに考えてもらいたいのは「いったい、小説ってどんなもの?」という問題です。
> 皆さん、「小説神髄」という本をよんだはずなんでしょ?それによって、「小説」って作家の考えや感情などがいれた物語なんでしょ?もし、小説に自分の思想をいれじゃだめなんだっだら、エッセイだけでいいじゃないか?そりゃ、小説そのものも存在のいみがない!!小説に「ルール」なんかつけたら、一本だけ読んでもいいじゃないの?すべてにているから。
> 中国では政府や官僚機関などを批判する本はぜんぜんない。書いたら弾圧されるから。その点からみると、日本はなんか幸せじゃないか?わたしはあまり中国の本を読まない。内容も意味もないし、社会にそっくりして、なんか生命力のないものばかり。田中氏の作品がすきなのはここにあるかもしれないけど、なんとか小説で反映された作者の心のおくいところにある多彩な世界に吸い込まれるという感じがすき!
> 最後ですけど、一つ強調したいところがある。小説で反映されるのは作者の世界ですよ!作品の世界じゃない!!
- 親記事No.3241スレッドの返信投稿
- board4 - No.3243
Re:こんにちは
- 投稿者:不沈戦艦
- 2002年11月07日(木) 15時09分
> kenさん、ご厚情をたまわり、ほんとにありがとう!
> わたしが読んだ「創竜伝」は日本語で書いたものじゃない、中国語の訳本です。(残念ですね!)最近は7巻まで発刊したそうだが、まだ見つけていない。上海でも日本の原典が多くない。日本現代の作家なんかはいっそう少ない。田中先生の場合はただ外国語書店で3巻ある。近作の「岳飛伝」などの単行本だけ。そして値段はとっても受け入れない・・・クレジット・カードなどももってないですが・・・でも、本当に田中先生の原典が読みたい。
> kenさんのご意見のとおり、みなさんがここで自分の意見をのべることは田中先生への一種の尊敬だと思う。でも、「田中作品が小説のルール破り」ということにどしてもうけとれない!これはただ作品に対しての感想じゃない、小説そのものの意味が認識できないのではないか?そして、田中先生の創作自由に手を出したい意味もあるまいか?今、どの国の先進都市でも、自分なりの社会問題を持つのはあたりまえです。そして、それらの問題もけっして外見のようにやわらかいわけでもない!そんな社会の膿を撃つ「創竜伝」は「自分娯楽」じゃない!
> とりわけ、みなさんがここで田中先生の作品について論争するのは、「肥料」になるなんですけど、ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・
>
>
> さて、kenさんはよく考えてくれてありがとう!
> わたしは今上海で日本語を勉強してるんですけど、日本語はまだまだです。きのう掲示版で書き込んだのもすきな田中先生の酷評を見てちょっと腹たって、どうしてもいいたくてたまらないから。返事してくれるなんか、思いもよらない。もともとは卒業論文をもっともすきな日本作家田中先生について展開するつもりで、この掲示版にきたのですが、いろいろ読んだ結果、田中先生の作品そのものにより深い興味を持つようになった。同じく田中作品がすきな日本人の友人もつくりたいです。
>
>
どうもこんにちは。
ところで、田中芳樹に対する批判は、ここ以外では「2ちゃんねる」のライトノベル板で悪口雑言浴びせられているくらいですよ。「ハゲ樹」呼ばわりされてますけど。管理人氏が述べているように、「Web上で田中芳樹に対しては礼賛以外には存在しない」という状態はあまりいいものとは思えないので、批判サイトを立ち上げたという経緯があります。
それに、田中芳樹の全てを批判している訳ではありません。「銀河英雄伝説の素晴らしさ・面白さに比べて、何で創竜伝はあそこまで駄作なんだ。それと、ただでさえ刊行ペースが遅いのに、次から次へとシリーズ物を広げたあげく、何年もほったらかしにしているのはいい加減にしてくれ」と嘆いているからこそ、批判の声があがっているのです。
ところで、あなたが思うところの創竜伝の「社会の膿を撃つ良い部分」とは、どのあたりなんでしょうか?できれば、具体的に指摘していただけると、ありがたいと思うのですが。
- 親記事No.3241スレッドの返信投稿
- board4 - No.3244
Re:こんにちは
- 投稿者:honoo
- 2002年11月07日(木) 16時14分
> > kenさん、ご厚情をたまわり、ほんとにありがとう!
> > わたしが読んだ「創竜伝」は日本語で書いたものじゃない、中国語の訳本です。(残念ですね!)最近は7巻まで発刊したそうだが、まだ見つけていない。上海でも日本の原典が多くない。日本現代の作家なんかはいっそう少ない。田中先生の場合はただ外国語書店で3巻ある。近作の「岳飛伝」などの単行本だけ。そして値段はとっても受け入れない・・・クレジット・カードなどももってないですが・・・でも、本当に田中先生の原典が読みたい。
> > kenさんのご意見のとおり、みなさんがここで自分の意見をのべることは田中先生への一種の尊敬だと思う。でも、「田中作品が小説のルール破り」ということにどしてもうけとれない!これはただ作品に対しての感想じゃない、小説そのものの意味が認識できないのではないか?そして、田中先生の創作自由に手を出したい意味もあるまいか?今、どの国の先進都市でも、自分なりの社会問題を持つのはあたりまえです。そして、それらの問題もけっして外見のようにやわらかいわけでもない!そんな社会の膿を撃つ「創竜伝」は「自分娯楽」じゃない!
> > とりわけ、みなさんがここで田中先生の作品について論争するのは、「肥料」になるなんですけど、ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・
> >
> >
> > さて、kenさんはよく考えてくれてありがとう!
> > わたしは今上海で日本語を勉強してるんですけど、日本語はまだまだです。きのう掲示版で書き込んだのもすきな田中先生の酷評を見てちょっと腹たって、どうしてもいいたくてたまらないから。返事してくれるなんか、思いもよらない。もともとは卒業論文をもっともすきな日本作家田中先生について展開するつもりで、この掲示版にきたのですが、いろいろ読んだ結果、田中先生の作品そのものにより深い興味を持つようになった。同じく田中作品がすきな日本人の友人もつくりたいです。
> >
> >
>
> どうもこんにちは。
>
> ところで、田中芳樹に対する批判は、ここ以外では「2ちゃんねる」のライトノベル板で悪口雑言浴びせられているくらいですよ。「ハゲ樹」呼ばわりされてますけど。管理人氏が述べているように、「Web上で田中芳樹に対しては礼賛以外には存在しない」という状態はあまりいいものとは思えないので、批判サイトを立ち上げたという経緯があります。
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> それに、田中芳樹の全てを批判している訳ではありません。「銀河英雄伝説の素晴らしさ・面白さに比べて、何で創竜伝はあそこまで駄作なんだ。それと、ただでさえ刊行ペースが遅いのに、次から次へとシリーズ物を広げたあげく、何年もほったらかしにしているのはいい加減にしてくれ」と嘆いているからこそ、批判の声があがっているのです。
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> ところで、あなたが思うところの創竜伝の「社会の膿を撃つ良い部分」とは、どのあたりなんでしょうか?できれば、具体的に指摘していただけると、ありがたいと思うのですが。
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- board4 - No.3245
銀英伝世界における教育制度
- 投稿者:イッチー
- 2002年11月07日(木) 16時16分
私が「銀英伝」を読んでいて、不可解に思っている点に教育制度があります。誰かご教授していただければ幸いです。
①士官学校と幼年学校
外伝「白銀の谷」で幼年学校を卒業したラインハルトが准尉として任官されるべきところを少尉に任官されたとあります。幼年学校を卒業して、数年かかって士官学校を卒業しても、1階級しか上がらないのであれば、幼年学校を卒業して、戦場に身を投じたほうが早く出世できるのではないでしょうか?非合理的な制度のように思えます。
②士官学校の上はないのか?
戦前の日本には、陸軍士官学校や海軍兵学校の上に陸軍大学・海軍大学がありましたが、同盟には士官学校の上に軍大学のようなものはないのでしょうか?ユリアンのように士官学校を経ずに将校に任官したものを教育する機関はないのでしょうか?
③同盟に高校はないのか?
ヤンが父親に大学進学の相談をしていたのは15歳のときでした。スールズカリッター少佐は中学校を卒業した後、士官学校にすすみました。ユリアンは16歳になる直前に軍曹になりました。同盟には高校はないのでしょうか?