- 親記事No.3416スレッドの返信投稿
- board4 - No.3433
匿名じゃない
- 投稿者:叛徒ザしゃんとしる
- 2003年01月14日(火) 05時43分
> しかし、匿名を責めてる人が匿名なんだから、まいっちまうよね。
拙者はハンドルネームを使っていますが、手間をかけて調べれば、
本名・電話番号・住所・4年ちょっと前現在の顔がわかるはずです。
(仮に、拙者の正体を知りたい人がいるなら、その程度の労力を惜しまないで下さい。)
- 親記事No.3416スレッドの返信投稿
- board4 - No.3434
Re:匿名じゃない
- 投稿者:RAM
- 2003年01月14日(火) 09時31分
横レスすいません、なんだか話がずれていっている気がしますが、疑問点が二つあります。
まず、叛徒ザしゃんとしるさんの個人情報を調べれば分かるらしいことと、梁成正さんが「匿名を批判する奴が匿名なんだから」と言ったことに何の関係があるんですか?叛徒ザしゃんとしるさんが3430番の書き込みをしたのなら話は別ですが、その場合はなぜ最初はHNを使っていないのかが問題になります。
もう一つ、匿名じゃない=住所氏名まで明らかにしなくてはならない、というのは行き過ぎだと思います。個人的には、発言者を特定するだけのHNがあればいいと思っています(フリーのメールアドレスくらいは公開すべきかもしれませんけど)。
それに、匿名で批判するなとわめき散らしていた作家が、住所氏名を名乗って批判されたら「直接会ったこともないのに住所氏名を名乗ったくらいで匿名でないとは言えない」などと馬鹿げた事を言い出した事例もあります。個人情報の公開合戦みたいな事はしない方がいいと思うのですが。
- 親記事No.3416スレッドの返信投稿
- board4 - No.3435
でしょ
- 投稿者:梁
- 2003年01月14日(火) 16時15分
RAMさん、はじめまして。
> もう一つ、匿名じゃない=住所氏名まで明らかにしなくてはならない、というのは行き過ぎだと思います。
もちろん、そう考えます。ただ、3430番の「匿名でしか悪口を言えんのか」という語りかけに対して、「いえいえ本名を明かすこともできますよ」というこちらの意図を披歴したまでなんすけどね。
その上で「他人の匿名をなじるあんたが匿名なのは一体全体どういうわけ?」という問いかけをしてみたまでのことです。
>個人的には、発言者を特定するだけのHNがあればいいと思っています>
はなばなしく賛成です。だから「いいけどさ」というHNだったんですけど。
>個人情報の公開合戦みたいな事はしない方がいいと思うのです
が。
まったくそのとおりですね。でも、匿名でしかものを言えんのか=卑怯者、という図式を当てはめられるのはいやだったものですから、本名を明かしました。
だから、匿名じゃなくともものは言えるよ、というわけです。
なんだか脈所のない文になってしまい、失礼しました。
-
- board4 - No.3436
フェザーンはどうするべきか?
- 投稿者:ドミニオン
- 2003年01月19日(日) 15時43分
久々に書き込みます。
レスを見て思ったのだが、フェザーンは結局はどうするべきだったのだろうか? 他に貿易する相手がいないので、戦争が続けば続くほどフェザーンが得られる利益は小さくなるといいます。主な貿易相手が別にいて、戦争をしていない連中なら、まだましなんですけど。
歴代の地球教に逆らった自治領主はひょっとしたら、戦争終結を目指していたのかもしれません。戦争を終結させて一時的にしろ平和を与えないと、貸付金すら帰ってきそうにありません。
最悪の場合、踏み倒される可能性もあります。なんだかんだ言っても両国はフェザーンをかるく併合出来るはずである。
地球教云々がなければとうにそうなっていたはずである。
平和が利益をもたらす、というのだろう。
-
- board4 - No.3437
アルスラーン戦記の今後の展開に望むこと
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月21日(火) 08時05分
エステルがアルスラーンと結婚して、二人の間に生まれた子供が次のパルス王になるという展開にはなってほしくありません。
アルスラーンは即位するとき血統による王位継承を否定しました。そのアルスラーンのあとを彼の子供が継ぐという展開はずるいと思います。
エステルはルシタニア軍の一員でした。エステルが未来の王の母親になればパルスの人々は仇敵の一人に忠誠を誓わなければいけません。ルシタニアのために人生をめちゃくちゃにされた人に対してそれはあまりに残酷なことではないでしょうか。
私はエステルはアルスラーンとの関係はプラトニックで終わり、ザッハークとの戦いが終わったらルシタニアに帰国してほしいです。
そしてルシタニアで、孤児院でも開いて、他の宗教との共存する大切さを子供たちに教えてほしいです。
パルスとの人脈を利用して、孤児院の子供がパルスに留学してパルスの進んだ土木技術などの学問を学びルシタニアの発展に尽くすという展開になってほしいです。
パルスの王位はもちろんアンドラゴラスの血を引くものが継ぐのが筋だと思います。
旧王家は失政はあったものの、完全に人心を失って武力で打倒されたのではないのですから。
アルスラーンは、旧王家と自分の血統との間で、王位をめぐる争いがおきるのを未然に防ぐためにもアンドラゴラスの遺児と結婚する義務があると思います。それなのに第二部ではバカ宰相がアルスラーンに縁談を勧めとる。アンドラゴラスの娘が見つからない、なんらかの理由で見つかっても結婚できないという場合の保険として、側室を勧めるというのなら話はわかるのですが。
アルスラーンは望みの大きさの割には楽をしているのだから、好きな相手と結婚するのもあきらめて政略結婚するくらいの犠牲はあってもいいのではないでしょうか。
- 親記事No.3436スレッドの返信投稿
- board4 - No.3438
Re:フェザーンはどうするべきか?
- 投稿者:SAI
- 2003年01月21日(火) 08時16分
はじめまして。
フェザーンはどうするべきかといえば、なにはともあれ和平です。
時期はといえば、ヤンがイゼルローンを陥落した時でしょう。
で、このときに、これ以上の戦争はフェザーンは望まない、戦争を
続けるならこれ以上の融資には応じない、だが平和を望むなら労力を
惜しまないとし、同時に両国の和平世論を盛り上げ、戦争強硬派を
買収するなり、失脚させるなり、暗殺者を送るなどして障害を除去して
和平を実現させる。大博打ではありますが、できなければフェザーンの
未来は無いです。
和平を実現で終わりではなく、ここからが本番です。両国ともながき
にわたる戦争で経済はぼろぼろなので経済再建をする必要があります
で、そのために顧問官を送りこみます
で、経済政策は状況によって正しい政策と間違った政策が違うので、
どんな状況でもこうすればいいという万能薬はないですが、戦後の状況
として可能性が高い状況として、物価上昇、失業率高い、設備稼働率高
という状況とします。
この場合は、需要は供給を上回っている。設備投資が足りないから
失業がでる。これを解決するために、物価上昇を押さえるために増税、
設備投資を優遇するために、低金利とやります。
同時に軍縮をして、軍事費を削減、宇宙艦隊というハイテク機器を扱え
る技術者を民間に戻します。
年率10%という高度経済成長政策を非自発的失業者がいなくなる失業
率3%まで続けます。で、そこまできたら税率と、金利を通常にもどし
成長率を3-4%の通常値に戻します。
結果として、フェザーンからの借金はインフレによる貨幣価値の下落と経済発展により、簡単に返せます。同盟も帝国も豊かになり、高価な
品物も買います。フェザーンも豊かになります。
問題は絶対あるけど銀河はおおむね平穏で安定した時代になり英雄は
不要になります。
-
- board4 - No.3439
アルスラーンに対する不満
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月21日(火) 08時46分
私は作者のアスラーンの描写は下手だと思うことがあります。
アルスラーンが立てた作戦で不利な戦いで勝利したということはありません。それどころか、実際の軍事行動はほとんど部下任せです。
それなのに彼がカイ・ホスロー以来の武勲の持ち主といえるのでしょうか。
死刑にすべき罪人を減刑することが公正な裁判官のすることでしょうか。これは賄賂で裁判官が刑を軽くするよりもたちが悪い悪いと思います。なぜなら話を聞いた人がこの事を悪いことだと思わずにいい話だと思うからです。ナルサスの懇願を振り切ってもシャガードを死刑にするのが筋だと思います。個人的な好みではそのほうがアルスラーンが魅力的に見えるのですが。
即位のときに血筋による王位継承を否定したのに、自分のあとを自分の子供が継ぐことに矛盾と罪悪感を感じる描写がないのも読んでて不愉快です。
実際問題として、アルスラーン戦記の世界では血統による最高権力の継承以外の発想が受け入れられるほど文明が進歩していないからアルスラーンが血統以外による王位継承を提案しても、実現はほとんど不可能ですし、そのような提案が仮に実現しても王位をめぐって、血統による継承よりも壮絶な争いが起こるでしょう。
それならばせめて、世襲による弊害が起こるのを最小限にとどめる制度を考えるくらいのことはしてもいいと思います。これはヒッタイト帝国やイングランドでは実際にそのような制度があったのでアルスラーンがそのようなことを考えても不自然ではないと思います。
- 親記事No.3436スレッドの返信投稿
- board4 - No.3440
Re:フェザーンはどうするべきか?
- 投稿者:八木あつし
- 2003年01月21日(火) 12時03分
タナ撃つの皆さん。お久しぶりです。
自分のサイトや他のところでは書き込みは良くしているのに、ここでは本当に久々のレスになりますね。
そもそもフェザーンですが、その成立そのものが地球教の存在なしにありえません。
フェザーン初代自治領主レオポルド・ラープは、地球出身で確実に地球教徒でしょう。帝国への工作資金も地球が出しています。
フェザーン成立直後は、フェザーンには何の経済力もありません。帝国と同盟から等距離にある辺境の惑星でしかありません。辺境のフェザーンは地球教の長期的計画に従い、地球教の活動資金を集めるためにも経済力を高め、さらに両国政府に対する発言力も高めなければなりません。とくに地球教団の資金は、フェザーン成立で空になっていそうですから、資金集めは急務です。
最初は帝国と同盟の三角貿易の他に、主に帝国内の貴族領の流通などを受け持ったのでしょう。やはり同盟は資本主義国家のため、出来たばかりのフェザーンは、初期はまだまだ同盟領では同盟の企業には敵わないと思いますから。
フェザーンが徐々に経済力をつけるに従い、戦時貿易を拡大。帝国と同盟が戦争にのめり込み、両国が造船を軍艦建造に集中させていけば、その間にせっせと輸送船を造ったフェザーンがさらに貿易を支配していきます。
つまり戦争は、両国政府が国内経済・貿易をフェザーンが徐々に支配していくために、そしてフェザーンからの目をそらすために必要なのです。
確かに両国に匹敵する経済力を持った後は、戦争よりも平和の方がフェザーンの利益に適うでしょう。しかしフェザーンは、フェザーンの利益の為でなく、地球の利益の為に作られた国家です。
和平を目指した帝国の皇帝や地球に背こうとした自治領主殺したのも、地球教の計画では戦争で帝国-同盟が共倒れをおこして、その後これまでに集めたフェザーン資本を使って地球教が人類の救済を行い、精神的な地球回帰運動の成功を目指すため。
地球教の目的は、あくまでも太陽系第三惑星「地球」を人類社会の聖地兼首都にすることです。その過程でフェザーンが滅んだところで、地球教が最後に勝てばよいのです。
残念なのは、背徳者ルビンスキーが独自の思惑で動いたが為に、早期にフェザーンを失ってしまったことです。これがなければ銀河英雄伝説は地球教の勝利で終わり、最終巻は神聖地球教国の教皇となったド・ヴィリエの戴冠式シーンで終わった可能性が5%はありました。
かえすがえす残念でなりません。
- 親記事No.3436スレッドの返信投稿
- board4 - No.3441
Re:フェザーンはどうするべきか?
- 投稿者:涼
- 2003年01月21日(火) 14時19分
皆様、お久しぶりです。
> 残念なのは、背徳者ルビンスキーが独自の思惑で動いたが為に、早期にフェザーンを失ってしまったことです。これがなければ銀河英雄伝説は地球教の勝利で終わり、最終巻は神聖地球教国の教皇となったド・ヴィリエの戴冠式シーンで終わった可能性が5%はありました。
> かえすがえす残念でなりません。
その後の歴史の展開は、中世のカソリック教会(ヴァチカン)のようになったかも。
と、ちょっとした思い付きを書いてみました。
- 親記事No.3439スレッドの返信投稿
- board4 - No.3442
Re3437/3439:アル戦関連レス
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2003年01月21日(火) 14時21分
<エステルがアルスラーンと結婚して、二人の間に生まれた子供が次のパルス王になるという展開にはなってほしくありません。>
<エステルはルシタニア軍の一員でした。エステルが未来の王の母親になればパルスの人々は仇敵の一人に忠誠を誓わなければいけません。ルシタニアのために人生をめちゃくちゃにされた人に対してそれはあまりに残酷なことではないでしょうか。
私はエステルはアルスラーンとの関係はプラトニックで終わり、ザッハークとの戦いが終わったらルシタニアに帰国してほしいです。
そしてルシタニアで、孤児院でも開いて、他の宗教との共存する大切さを子供たちに教えてほしいです。
パルスとの人脈を利用して、孤児院の子供がパルスに留学してパルスの進んだ土木技術などの学問を学びルシタニアの発展に尽くすという展開になってほしいです。>
失礼ですが、上記の批判内容はあまりにも先走り過ぎて「まだ書かれてもいないことを主観的な想像に基づいて批判する」愚に陥ってはいませんでしょうか? エステルは第一部7巻で国王イノケンティス7世の遺骨を抱えてルシタニアに帰国したきり、第二部の8~10巻にかけては1度たりとも作中に登場してすらおりませんが。
それに10巻までの時点では、まだアルスラーンとエステルが結婚することが将来的に確定しているわけでもないのですから、それをあたかも確定事項のごとく決めつけて批判するのは問題があるのでは?
<パルスの王位はもちろんアンドラゴラスの血を引くものが継ぐのが筋だと思います。
旧王家は失政はあったものの、完全に人心を失って武力で打倒されたのではないのですから。
アルスラーンは、旧王家と自分の血統との間で、王位をめぐる争いがおきるのを未然に防ぐためにもアンドラゴラスの遺児と結婚する義務があると思います。それなのに第二部ではバカ宰相がアルスラーンに縁談を勧めとる。アンドラゴラスの娘が見つからない、なんらかの理由で見つかっても結婚できないという場合の保険として、側室を勧めるというのなら話はわかるのですが。
アルスラーンは望みの大きさの割には楽をしているのだから、好きな相手と結婚するのもあきらめて政略結婚するくらいの犠牲はあってもいいのではないでしょうか。>
アルスラーンの結婚問題に関しては、アルスラーン戦記8巻で以下のように語られている箇所があります↓
アルスラーン戦記8巻 P156~P157
<エラムはナルサスから話を聞いたことがある。国王の結婚は政治上のできごとであり、好き嫌いだけではどうにもならぬ。どうせ政略結婚であるなら先王の遺児と、という選択もあろう、と。
アンドラゴラス王とタハミーネ王妃との間に生まれた女児が結婚してさらに子を産み、その子が男児であれば、王位を継承する資格がある。そしてその子の父親がアルスラーンであれば、新旧ふたつの王朝は血によって確実に結びつくことになる。「正統の血脈」などというものを、ナルサスはばかばかしく思っているが、政治的に無意味ではないことを知ってもいた。憎みあい抗争していたふたつの王家が、婚姻によって融和したという例は諸国にある。>
さらには上記内容を元にして、アルスラーンとナルサスとダリューンが次のような会話を交わしている描写も存在します↓
アルスラーン戦記8巻 P172~P174
<ナルサスが一言ありげにアルスラーンを見やった。
「王太后の娘御を探しだして、陛下はどうなさるおつもりですか」
「むろん母上と再会してもらう」
「そのあとは?」
「私にとっても義理の姉妹にあたる人だ。王族としての待遇をあたえ、いずれ幸福な結婚をしてもらうつもりだが」
「結婚とはどなたと?」
「先走るのだな、ナルサスは」
さすがにアルスラーンがあきれると、苦笑まじりにダリューンが事情を説明した。アンドラゴラス王とタハミーネ王妃との間に生まれた娘を、アルスラーンと結婚させ、新旧両王家の血を結びつける、というナルサスの構想があることを。
「そんなことは考えてもみなかった」
アルスラーンは正直におどろいた。そもそも、タハミーネの娘をまったく知らないのだから、むりもない。ナルサスにしても、こういう考えがある、というだけで、強制しているわけではなかった。アルスラーンがその気になったところで、相手が承知するとはかぎらぬし、また相手が容姿はともかく性格が悪すぎたりしたら困るというものである。アルスラーンも迷惑であろうし、そのような女性を王妃とあおぐ国民も迷惑である。
「いま申しあげたことは、すべて政略から来ております。ですが、政略において正しいことが、人倫において正しいとはかぎりませぬ」
「人倫というと?」
「陛下ご自身の御意が問題。お好きな女性がおありなら、その方と結ばれるのが人倫と申すもの」
「そのような女はおらぬ」
「存じてはおりますが今後はどうなるか。政略結婚をおこなった上、お好きな女性は愛妾に、というようなことができるほど、陛下はご器用ではいらっしゃいませんからな」
当人の前で主君をあげつらう。世にこれほどの楽しみはない、というのが、ナルサスの語るところであった。
「むしろ当分、独身であられるほうが、外交的にはよろしいかもしれませぬ。陛下のご結婚を、諸国に高く売りつけることもできますからな」
パルスが今後ますます富強の大国となり、その国王が独身ということになれば、周辺諸国はどうするか、戦って勝つことが不可能であれば、和を結ぶことを考えるであろう。それには婚姻政策が一番よい。諸国列王はあらそってアルスラーンに縁談を申しこんでくるだろう。そうなればパルスがわはよりどりみどり、どこの国の王女でも選ぶことができる。
「なるほど、高く売れそうだな」
アルスラーンは苦笑せざるをえない。
「だがそうなるとむずかしいぞ。どのみち誰かひとりを選ばなくてはならないだろう。とすると他の国からは当然うらまれるし、外交もやりづらくならないか」
するとナルサス波及に何かに気づいたようすで頭をかいた。
「陛下、どうやらわれわれは、まだ咲いてもおらぬ花の色について議論しているようでございますな。ほどほどにしておくといたしましょうか」>
↑とこのように、アルスラーン戦記における作中人物達は、アルスラーン自身も含めて「国王の結婚」というものを結構多角的に考えてはいるようですので、結婚問題について言及するのであれば、これらの記述を踏まえた上で批判するのがよろしいのではないかと。
それからアルスラーンとエステルの結婚についてですけど、これも実は必ずしも「へのへのもへじ」さんが仰るほどの無理難題というわけでもないのですよ。これは人倫的な要素と政略的な要求の双方を完全に満たす方法がひとつありまして、ウソでも良いから適当な証拠をでっち上げてエステルを「彼女こそアンドラゴラス王とタハミーネ王妃の娘である」と「パルス国王の名で」宣言&認定してしまえば良いのです。どうせ「アンドラゴラス王とタハミーネ王妃の娘」なる存在の詳細な情報などは最初から何も分かっていないわけですから、外部の人間が真偽の確認をしようにもできようはずがありません。あとはエステル本人と王太后であるタハミーネを説得し、もっともらしく振舞わせれば全ては円満解決ではないかと。
この策はエステルに限らず、アルスラーンが好きになった女性に対して無差別に当てはめることができますから、結婚問題も案外簡単に解決してしまうような気がしてなりませんね。
<アルスラーンが立てた作戦で不利な戦いで勝利したということはありません。それどころか、実際の軍事行動はほとんど部下任せです。
それなのに彼がカイ・ホスロー以来の武勲の持ち主といえるのでしょうか。>
もちろん言えますよ。王朝に限らず、組織というものは全て「上司は部下に対して決断と命令の責任を負う」を基本原則として成り立っているのですから。
作中でもそのことについて言及されている箇所はいくつか存在します。
アルスラーン戦記3巻 P18
<すべての手配をすませてから、ナルサスはアルスラーンに事情を説明し、彼の手配に対する承諾を求めた。王子は答えた。
「ナルサスが決めてくれたことなら、私に異存ない。いちいち許可など求めなくてもよい」
ダイラム地方の旧領主である若い軍師は、自分を信頼してくれる王子に笑いかけた。
「殿下、策をたてるのは私の役目でございますが、判断と決定は殿下のご責任。ごめんどうでも、今後とも、いちいちご許可をいただきます」
「わかった。だが、今夜のこと、ひとたび城門をでたら、おぬしとダリューンとのやりやすいようにやってくれ」>
アルスラーン戦記9巻 P165~P166
<「陛下には、ここをお動きになりませぬよう」
傍にひかえるファランギースがいう。アルスラーンが血気にまかせてむやみに動くようなことがあれば、ナルサスの軍略がくずれてしまうのだ。
「わかった」
アルスラーンがうなずくと、黄金の冑から雨水が落ちて小さな流れをつくった。彼は実戦を指揮するためではなく、戦いの結果に責任をとるために、ここにいた。ナルサスやダリューンがあえて口にしなかったことを、アルスラーンは承知していた。>
これらの記述を見れば分かる通り、アルスラーンはアルスラーンで、他の誰によっても代替できない「国王ないしは最高司令官としての『判断と決定』の責任」をきちんと果たしているのですし、これは実のところ、実質的に策略を立てて軍を指揮するナルサスや、前線で武勇を振るうその他の武将よりもはるかに重い責任であるといっても過言ではありません。もちろん、万一戦いで敗北するようなことがあれば、その敗戦責任は全て最高司令官であるアルスラーンが背負わなければならないのです。実質的に戦場指揮したナルサスその他の武将に対する処罰などの問題は、それ以降に発生する話です。
「部下に戦闘指揮の権限を全面的に委譲する」という「判断と決定」を、最高司令官としての責任において下し、それによって連戦連勝を重ね、パルスをルシタニアの侵略から解放したという一事において、アルスラーンは「カイ・ホスロー以来の武勲の持ち主」と評される資格があるのです。
<死刑にすべき罪人を減刑することが公正な裁判官のすることでしょうか。これは賄賂で裁判官が刑を軽くするよりもたちが悪いと思います。なぜなら話を聞いた人がこの事を悪いことだと思わずにいい話だと思うからです。ナルサスの懇願を振り切ってもシャガードを死刑にするのが筋だと思います。個人的な好みではそのほうがアルスラーンが魅力的に見えるのですが。>
まあこれに関しては私個人としてもある程度同意するのにやぶさかではありませんが、一方では作中にもこういう記述が存在するんですよね↓
アルスラーン戦記8巻 P163
<「殺すべきところを生かしておいたばかりに後で苦労することになる。今後はさっさと殺してしまうとしよう」
かつてルシタニアの王弟ギスカール公が、難局のなかでそう決意したことがある。アルスラーンにつかえて以来、ダリューンも、ときとしてそう思うことがあった。シャガードにしても、あっさり殺してしまっておけば、外国で策謀をめぐらすような所業もできぬであろうに。だが、アルスラーンが眉ひとつ動かさず、とらえた敵を殺してしまえるような人物だとしたら、ダリューンやナルサスが心をくだいて補佐する必要もないだろう。
「長所と短所はひとつのものだ。陛下の短所をあげつらって長所をつぶしてしまうほうがよほどこわい」
ダリューンはそう思う。その点をむろんナルサスは心えており、「シャガードを殺しておけば」とはいわない。何といっても旧友である。同時に、彼が生きて策動しているとあれば、パルス国のために利用しようという冷徹さもナルサスにはあるのだ。>
とまあこのように作中人物達もまた「アルスラーンは甘い」ということを自覚しており、その上で「長所と短所はひとつのものだ。陛下の短所をあげつらって長所をつぶしてしまうほうがよほどこわい」というセリフが続くわけですから、「アルスラーンの甘さ」を批判するのであれば、これを踏まえた上で批判した方が良いのではないかと。
ちなみに、例のアルスラーンのシャガードに対する「一年間だけ奴隷になれ」という判決は、「教育刑」としての側面が大きいように思いますね。貴族として奴隷制度を全面的に肯定していたシャガードに対して「ではお前自身が奴隷として惨めな生活を送ってみろ」と突きつけ、間違いに気づかせようとした、というわけで。
<即位のときに血筋による王位継承を否定したのに、自分のあとを自分の子供が継ぐことに矛盾と罪悪感を感じる描写がないのも読んでて不愉快です。
実際問題として、アルスラーン戦記の世界では血統による最高権力の継承以外の発想が受け入れられるほど文明が進歩していないからアルスラーンが血統以外による王位継承を提案しても、実現はほとんど不可能ですし、そのような提案が仮に実現しても王位をめぐって、血統による継承よりも壮絶な争いが起こるでしょう。
それならばせめて、世襲による弊害が起こるのを最小限にとどめる制度を考えるくらいのことはしてもいいと思います。これはヒッタイト帝国やイングランドでは実際にそのような制度があったのでアルスラーンがそのようなことを考えても不自然ではないと思います。>
これに関しても、上の方で引用した「アルスラーン戦記8巻 P156~P157」でナルサス自身が明言しているように、彼らは「血筋による王位継承」をバカバカしいとは考えていても否定しているわけではありませんし、政略結婚の可能性だって示唆されています。
そして、彼らがこのような考えでいるからこそ、作中で宰相ルーシャンがアルスラーンに対して執拗に結婚を勧め、新王朝を安泰させようとする描写が存在するのではないですかね? 「バカバカしいけど重要なこと」というあり方は充分にありえるわけで、これは矛盾している話とは言えませんが。
作中にかくのごとく明確な記述が存在する以上、上記文章はそもそも前提条件自体が間違っており、批判として成立していないのでは?
-
- board4 - No.3443
確認です
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月22日(水) 05時38分
3442のレスに対して、反論のレスを送ったのですが、ちゃんと送信されましたか。もし送信されていなかったらもう一度書きなおします。
-
- board4 - No.3444
アルスラーンの武勲について
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月22日(水) 05時57分
王朝の創始者は大半は非凡な軍事的政治的才能の持ち主です。
そうでないのは劉邦と劉備くらいしか私は知りません。
だから私は、カイ・ホスローも非凡な軍事的政治的才能の持ち主だったと私は推測しています。
最初は一人でザッハーク打倒を打倒する計画を立てたけど、誰もついてきませんでした。
料理人を味方にして、三百六十五人の人々を救出する作戦も自分で考えて実行したのでしょう。
このことからも彼が自身も頭がいいのは立証されます。
統率力も抜群です。徒手空拳の身から最後にはザッハークを打倒したのですから。
確かにアルスラーンは統率力ではカイ・ホスローに引けは取らないと思います。
でも軍の指揮官としての実績は比べ物にならないのではないでしょうか。
カイ・ホスローは自身も優れた武将で、不利な戦いを彼の立てた作戦で勝てたことも何度もあったと思います。
抜群の統率力+自身の指揮官としての実績この二つがなければ私は私はアルスラーンが、カイ・ホスローに匹敵する武勲の持ち主とは認めません。
-
- board4 - No.3445
エステルについて
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月22日(水) 06時16分
私がエステルとアルスラーンが恋人同士になるのではと予想したのは次の理由からです。
田中作品では、男女関係については意外性がないからです。
ラインハルト・キルヒアイス・ヤン・ユリアン・ヒルメス・リドワーンみんな大半の読者が予想した女性と結婚・相愛の関係なりました。
だから、今度もそうじゃないかなと思ったんです。
それにエステルはカイ・ホスローの墓にも同行してますし。
二人が惹かれあっていると推測できる描写もしっかりありますし。
やはり私はエステルとアルスラーンの結婚は、エステルが本当にアンドラゴラスの実の娘でない限り困難だと思います。
タハミーネは娘を愛しています。その彼女が偽者を本物と認めるようなことをするでしょうか。
その後に実の娘が見つかったら、彼女の娘は抹殺される可能性があります。アルスラーンが反対しても、部下の誰がが実行する可能性は大です。
タハミーネをだますのですか。でもうそがばれたらどうします。その前にタハミーネを毒殺でもするのですか。
それにエステルをアンドラゴラスの実子に仕立て上げることも無理だと思います。
大抵のパルス人はルシタニア人に対する反感があまりに強いから嘘をついているのではと疑うと思います。
その疑いを打ち消すためにエステルの過去をでっち上げる。例えばエステルはマルヤム人とか。そのような工作は失敗するでしょう。アルスラーンの軍にいたルシタニア人の集団のことを覚えているパルス人は結構いるし、エクバターナにも貸家にいたルシタニア人たちのことを覚えている人たちもいることでしょう。
他の女性をアンドラゴラスの娘に仕立て上げることはタハミーネをだませば可能ですが、エステルは無理でしょう。
-
- board4 - No.3446
アルスラーンの結婚について
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月22日(水) 06時46分
アルスラーンの即位に反対するものはアンドラゴラスの遺志をないがしろにするものであるという論理でナルサスは、アルスラーンの即位に反対する意見を封じています。
ということはアルスラーンたちは可能な限りアンドラゴラスの遺志を尊重する義務があると思うのです。
もちろん改革に反するような事はアンドラゴラスの遺志を無視してもいいと思います。
でも王位継承に関しては、将来の内戦の危機を未然に防ぐためにもアンドラゴラスの遺志を可能な限り、尊重して欲しいのです。
アンドラゴラスはおそらく自分の娘とアルスラーンを結婚させるつもりだったと思います。
そうすればタハミーネの立場を守ることもでき、自分の血筋に王位を譲れます。
アルスラーンの志を知った後は、アルスラーンを排除しようとしましたが、アルスラーンが王位を継いだ今、アンドラゴラスの霊はせめて自分の孫に未来のパルス王になって欲しいと望んでいるのではないでしょうか。
それなのにアルスラーンとのその側近は内戦の危険性を除く努力とアンドラゴラスに対する誠意が足りんと私は思うのです。
内輪で色々と検討しているだけではだめです。
アルスラーンの出生の秘密を発表するときに「アンドラゴラス陛下はアルスラーン陛下とご息女とのご成婚を望んでいられた」と言って欲しかったです。
ルーシャンが他の女性との結婚を勧めたら「旧王家に対して不敬である」と謹慎を申し付けるくらいのことはして欲しかったです。
側室を勧めるのはいいです。アンドラゴラスの娘と結婚できなかった場合の保険になりますから。でも正妃はだめです。
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- board4 - No.3447
アルスラーンの甘さについて
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月22日(水) 08時08分
シャガードの行為には情状酌量の余地はありません。
アルスラーンが公正な裁判官ならば厳格に法を適用し彼を死刑に処すべきでした。軽犯罪ならば加害者の更生を目的とした判決を下すのもいいでしょう。
彼の判決を聞いた被害者はさぞ無念だったでしょう。それが美談としてもてはやされていることにも納得いかなかったでしょう。
彼の甘さが悪い形で発揮されたならば、そのことを指摘するのも必要なのではないでしょうか。
その程度のことでアルスラーンの長所がなくなるならば彼は王の器ではないのです。
アルスラーンの甘さが招いた災いを指摘し、彼に反省を求めないことは、アルスラーンが優しさを後の災難につなげないような判断力の持ち主になる機会を摘み取るのではないでしょうか。
- 親記事No.3445スレッドの返信投稿
- board4 - No.3448
Re:エステルについて
- 投稿者:へのへのもへじ
- 2003年01月22日(水) 10時22分
> 私がエステルとアルスラーンが恋人同士になるのではと予想したのは次の理由からです。
> 田中作品では、男女関係については意外性がないからです。
> ラインハルト・キルヒアイス・ヤン・ユリアン・ヒルメス・リドワーンみんな大半の読者が予想した女性と結婚・相愛の関係なりました。
> だから、今度もそうじゃないかなと思ったんです。
> それにエステルはカイ・ホスローの墓にも同行してますし。
> 二人が惹かれあっていると推測できる描写もしっかりありますし。
>
> やはり私はエステルとアルスラーンの結婚は、エステルが本当にアンドラゴラスの実の娘でない限り困難だと思います。
> タハミーネは娘を愛しています。その彼女が偽者を本物と認めるようなことをするでしょうか。
> その後に実の娘が見つかったら、彼女の娘は抹殺される可能性があります。アルスラーンが反対しても、部下の誰がが実行する可能性は大です。
> タハミーネをだますのですか。でもうそがばれたらどうします。その前にタハミーネを毒殺でもするのですか。
> それにエステルをアンドラゴラスの実子に仕立て上げることも無理だと思います。
> 大抵のパルス人はルシタニア人に対する反感があまりに強いから嘘をついているのではと疑うと思います。
> その疑いを打ち消すためにエステルの過去をでっち上げる。例えばエステルはマルヤム人とか。そのような工作は失敗するでしょう。アルスラーンの軍にいたルシタニア人の集団のことを覚えているパルス人は結構いるし、エクバターナにも貸家にいたルシタニア人たちのことを覚えている人たちもいることでしょう。
> 他の女性をアンドラゴラスの娘に仕立て上げることはタハミーネをだませば可能ですが、エステルは無理でしょう。
> 偽者を本物に仕立て上げる作戦はタハミーネ親子から見れば非道のきわみでしょう。
アルスラーンが本物のアンドラゴラスの娘と相愛にならない限り、人倫と政略は両立しません。
- 親記事No.3416スレッドの返信投稿
- board4 - No.3449
Re:駆け出し作家業 激闘編
- 投稿者:ニダ
- 2003年01月22日(水) 11時57分
> 「バッタボックスに立つ足があって、バット振れる手があれば、だれでも3割30本打てます」
> 「だったら、あなたはなぜ打たないんですか?」
> 「自分じゃなくてもやれるからです」
例文が間違い。
「バッターになる条件に適合して、バッティング技術があれば」で原文と同じ意味になる。だから言ってる事が正しいとは言わんけどね。言い換えと誘導はお国柄?(笑)