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投稿ログ7 (No.136 - No.145)

board4 - No.136

体制と儒教

投稿者:葉藪砂人
2001年05月17日(木) 04時19分

通りすがりのものです。

>引用開始
(引用)わたしも儒教にあまり詳しくありませんけど、確か儒教は「革命」を肯定しているから体制にとって危険だ、と聞いたことがあります。体制側は当然、自身の永続的な維持を願うものですから、「革命を肯定する思想などけしからん!」ということではないでしょうか?
 そうなんですか。僕は根気がないので(そういう問題か?)『論語』も全部読んでないんです。何処に書かれているかご存知でしたら、ぜひ教えて下さい。
引用終了<


私も儒教に詳しいわけではありませんが、知っている範囲で少し。
儒教ってのは、中国やら朝鮮やら日本やらに入ってきて体制側に使われてきているのですから、体制擁護に便利な面があるのは確かだと思います。(具体的な根拠を挙げろ! とか言われると困るのですが)
それで、なぜ反体制の面をもっているかというと、基本的に儒教というのは、国家が国民と国土を統治していられるのは、徳だとか天帝からの委任があるからだとか、そういったものが前提にあるからなのでしょう。
つまり、皇帝が天下を支配していられるのは、何らかのバック(人民の支持であるとか、天の命令だとか)を根拠としていて、何の根拠も無く皇帝は天下を支配できるとはしていないのだと思います。
まぁ、天の命令(いわゆる天命)なんてあやふやな物なら、どうとでもなりそうなのですが、それは反乱側にも言えることで、向こうも「天命我にあり」とか言い出してしまえば、お互いが正当性を主張しあうことになってしまうのだと思います。
この考え方は、
「皇帝はなぜ偉いのか?」
「それは~である」
といった定義を作ることにより、天下支配の正当性を与えたのでしょうが、逆にいえばその「~である」の部分が否定されてしまえば、それは「皇帝(天下支配の正統者)ではない、匹夫(ただの男、ただの人)である」となるわけです。
そんな感じで、皇帝の支配が不服になったとき、その理由を挙げていけば易姓革命(A姓の人からB姓の人への支配権がうつる)もOKですよ、という思想になるのでしょう。

また、体制にとって危険ではない思想を考えてみると、
「皇帝が偉いのは、皇帝だからだ。その理由は天地が存在するのと同じだ」
とか、理屈になっていないような思想なら全然危険ではないと思います。
要するに、儒教というのは天下支配の論理体系を示しているわけです。

まぁ、これは「~の~に書いてある」とかの確実な情報ではないのですが、私個人の儒教解釈として参考にしてみてください。
でも、革命思想は孔子じゃなくて、孟子あたりがいっていることのような気もします。

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board4 - No.137

儒教における革命思想

投稿者:新Q太郎
2001年05月17日(木) 13時32分

儒教における革命思想(湯武放伐論)というのは非常に大きいテーマであるのですが、参考までにこんなとこを紹介しましょう。

ttp://www.net-ibaraki.ne.jp/kintaro/abesonnou14.htm

※孔子と湯武放伐

※孟子と易姓革命論

の項目をどうぞ。

-----------------------
ところで「革命思想」というもののジレンマについて。それは、その思想を担いで闘い、旧勢力を倒したとき、その「革命思想」が体制になるのですね。

「共産主義」は革命思想かもしれない。
しかしソ連が成立すたあと、子ども達は学校で共産主義のただしさを教えられ、
「○○君は卒業後、共産党に入れるんだって」
「彼はエリートだからなあ」というように、いい子が学ぶよいこのイデオロギーになったわけです。それと同じ事が漢以降の儒教にあったのでしょう。

ちなみに江戸時代ごろ、「『孟子』(のような危険思想本)を積んだ船は、日本につく前に嵐にあって沈む」といわれていたとか

board4 - No.138

儒教&販売形態

投稿者:
2001年05月17日(木) 16時01分

恵です(^-^)。
新Q太郎さん、葉藪砂人さん、儒教関連のレスをありがとうございました☆
特に新Q太郎さんがご紹介してくださったサイトは、わかりやすい解説でとても勉強になりました(大感謝!ですm(-.-)m)。ここから得た知識をもとに、ウシマルさんの疑問への回答をしたいと思います。

まず、論語のどの部分に革命思想(らしきもの?)があるかというと、
「八いつ第三ノ一・六,先進第六ノ十七,季氏第十六ノ一,微子第十八ノ三等」
の部分に、孔子が魯国の季氏 という重臣を非難する文章があるそうです。これは、直接革命思想に触れる内容ではないようですが、要するに「孔子は周の建国期の封建制度に戻れと常々説いている」→「もともと一諸侯でしかなかった周は殷を滅ぼして正当王朝となった」→「周を肯定する孔子は、潜在的に革命も肯定している」と読みとることができる、ということのようです。
儒教という大きな枠組みの中でみれば、積極的に「易姓革命」を論理としてあらわしたのは、孔子ではなく孟子だそうです。原文は紹介されていませんでしたけど、新Q太郎さんからご紹介いただいたサイトの管理人さんの解説によると、

>孟子が説くに「中華の王は天が選ぶ、しかし天が(著者注:ユダヤ教のGODの様に預言者を通して意思を伝えたりするように)直接何らかの方法でそれを伝えるわけではない。誰かが王となる、それに対して百姓(民衆)がそれを受け入れて政治がうまくいき、自然現象が順調に回る。これが王が天によって選ばれたことの証明となる。」「徳を失った王は既に資格を失っている。その王は湯武が桀紂を放伐したように打倒して良い。」これが易姓革命論です。
徳を失った王朝は革命によって滅びて異姓に王位が移ります。その方法は武力による放伐と前王朝から平和裏に王位が譲られる禅譲があります。中国の王朝は全て形式的には禅譲の形を取ってはいますがそのほとんどが放伐であったのは御存知の通りです。 易姓革命論は放伐によって成立した王朝にとって都合がいいこともあって中国に広く受け入れられました。

ということだそうです。つまり、孟子を儒教の大家と定義するなら、間違いなく「儒教は体制にとって危険思想」と言えると思いませんか、ウシマルさん?

#販売形態について
てんてんさん、具体的な根拠を教えて下さってありがとうございました☆

>これについてお答えしておきます。田中芳樹クラスになれば可能です。文庫化は一切認めないといって干されるクラスじゃありませんから。
証拠を示しましょうか?平井和正という作家がいます。この作家は自分の本が「読み捨てられる」ことに不満を抱き、あるときからハードカバーか新書でしか作品を発表しなくなりました。そのことは地球樹の女神だったかな、その前後の作品に理由も含めて書かれていますよ。
ちなみに著作権法を読むとわかりますが干されることを覚悟するならたとえ無名の新人作家であっても文庫化を拒否することは可能です。いわんや田中芳樹おや。発行部数は増やすことは(基本的に)できませんが減らすことは可能なんですよ。
というわけで、この件に関しては終了でよろしいですか?

はい、わたしはいいと思います。ウシマルさんが、違う角度から反論の根拠を提示されたら別ですけど。

board4 - No.139

田中芳樹が好きな人物って?(中国以外)

投稿者:
2001年05月19日(土) 16時13分

どうもはじめまして、槍と申します。
まだ過去レスを全部読んでいないのですがココで書かせて頂きました。

皆さん議論はとても面白くて勉強になるところもあります。
これからも熱い議論を期待してます。

そこで皆さんに聞きたいことがあります。
田中サンって中国以外のところ、例えば西洋の歴史の中では人物が好きなんでしょうか?
出来れば教えてください。

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board4 - No.140

反銀英伝 大逆転! リップシュタット戦役(61)

投稿者:不沈戦艦
2001年05月20日(日) 15時55分

「たった今、目標は工事用車輌にて移動を開始した。乗り込んだ男は、黒髪の長身に金銀妖瞳(ヘテロクロミア)。フェザーンから工作員の潜入があるなど、いい加減なガセ情報ばかりで、ろくでもない任務だと思っていたのだが、目的とは違うがとんだ大物が引っかかったな。賊軍の一員、ロイエンタール大将だ」

 その様子を、しばらく離れたところに止めてある車の中から双眼鏡で見つめていた、内務省社会秩序維持局の諜報員が、興奮した様子で無線機のマイクを取り一報を入れている。その男の手元には、ローエングラム軍の主な将帥の顔写真とデータを載せた、ブラックリストのファイルがあり、ロイエンタールとミッターマイヤーが並んでいるページが開かれていた。見覚えのあるロイエンタールの顔を見かけて、慌ててファイルを取り出し、該当ページを開いて確認したものだ。

「車はライトグレーの4人乗りタイプの小型トラック。荷台は幌で覆われている。幌の中は見えない。ナンバープレートは728-A5276、南に向かって行った。追尾を頼む」

「諒解。追尾を行い、奴らのアジトを確かめる」

 社会秩序維持局用の無線機は、最高レヴェルのスクランブラーが掛かっているので、盗聴するのは事実上不可能なものである。この諜報員から連絡を受けた社会秩序維持局の覆面パトロールカーは、直ぐにロイエンタールの乗るトラックを発見し尾行し始めた。ロイエンタールたちは、全く気付かないまま、オーディンへ入ると同時に、当局のフルマークを受けるようになってしまったようである。



「社会秩序維持局の長官が、私に面会だと。一体何の用だ?」

 宇宙港でリッテンハイム公爵の歓迎を受け、後の戦勝祝賀パーティーでの再会を約束し、一旦公爵と別れたタンネンベルク侯爵が軍務省に戻ったところで、内務省社会秩序維持局長官のハイドリッヒ・ラングが面会を求めて来た、という連絡が入った。受付に問い返すが、先方が言うには「緊急の要件である」とのことなので、取り敢えず会ってみることにする。普通に考えても、社会秩序維持局長官というラングの地位は、決して軽いものではない。ろくな用でもないのに、わざわざ面識もない自分に会いに来ることもあるまい、と判断してのことであった。

 五分ほど後、タンネンベルク侯が取り敢えず使用している、軍務尚書の執務室にラングが通される。一見、肥満していて頭頂部があらかた禿げている、背の低い中年の男でしかない。見た感じでは、どうしても赤ん坊のような印象を受けてしまうので、この男がかくも多くの「帝国の敵」を陰湿な拷問のあげく、葬り去ってきたようには到底思えないところだ。

「タンネンベルク侯爵閣下。お忙しいところ、私のような下賤な者の為に、かくも貴重なお時間を割いて頂き、まことにありがとうございました。私は、ただただ感激致しておるところでございます」

 その男のあまりに装飾過剰な物言いに、面食らうタンネンベルク侯であった。

「さすがに止めて欲しいな、そのような物言いは。普通に喋ることができない訳ではあるまい?」

 呆れたように言うタンネンベルク侯に、ラングは更に答えた。

「いえいえ、とんでもございません。私は、侯爵閣下にお目通り適って、本心から嬉しく思っているのでございます」

 揉み手をして、にこやかに笑ってみせるラングに、タンネンベルク侯は更に毒気を抜かれたようである。かくの如き風体の男であるにも拘わらず、声質はまるでオペラの歌手の如き地の底から響いてくるような低いバス。赤ん坊のような印象を受けるこの男に、似合う声はかん高い声ではないか、との先入観をどうしても持たされてしまうので、タンネンベルク侯と雖も、見た目とのギャップから思わず気後れしてしまう。初めてラングと会った人間が、大概抱くものから逃れられた訳ではなかったようである。

「解った解った。もうよいので要件を話してくれ。手短かにな」

 参ったと言わんばかりに手を挙げ、不毛なやり取りを制すと、要件を話すように促すタンネンベルク侯である。さすがのラングも、侯爵の様子を見て前置きを打ち切ると、要件を切り出した。

「実は、私ども社会秩序維持局の者が、先ほどオーディンの宇宙港にて、帝都に潜入してきた賊軍の重要人物を発見した次第にございまして。それ故私が、閣下に早速ご報告に参りました、ということです」

「賊軍の重要人物」というラングの科白に、ぴくりと反応するタンネンベルク侯である。

「ほう、賊軍の重要人物か。社会秩序維持局の長官である卿が、わざわざこの私に直接報せに来るくらいなのだから、かなりの大物なのだろうな」

 焦らさずに早く言え、と言わんばかりに顎をしゃくってみせる、タンネンベルク侯であった。

「実は、潜入してきたのは、オスカー・フォン・ロイエンタール大将にございまして。賊軍、ローエングラ・・・・いえ、ミューゼルもと元帥の直接の部下の」

 ラングは回りくどい物言いを止め、単刀直入に潜入した人物の名を告げた。これ以上、タンネンベルク侯を惑わしてみせたところで、意味がないと思ったようである。

「なに、ロイエンタールだと!奴が今、オーディンに居るというのか!!」

「左様でございます。なかなかの重要人物であると思いますが、いかがでしょうか?」

 ラングの問い掛けを無視し、しばし沈思黙考に耽るタンネンベルク侯である。どう考えても、尋常な事態ではない。何の目的も無く、ロイエンタールが今、オーディンに潜入してくる訳はないのだ。もちろん、タンネンベルク侯はロイエンタールの目的が、自分やリッテンハイム公ではなく、アンネローゼ絡みであろうことは直ぐに察知している。しかし、それが救出するつもりなのか、それともいっそということでアンネローゼを葬ってしまうつもりなのか、ということについてはそれ以上の情報がない以上、決定的な判断は付かなかったのだ。

「して、何故ロイエンタール提督が潜入してくる、と解ったのだ。もちろん、彼は定期旅客船か何かでやってきた訳ではあるまいな?」

「もちろんでございます。ロイエンタール提督は、偽装した貨物船の乗組員の一員として、入港しております。軍用の補給艦を払い下げられたものでしたので、これは数量的にはかなり存在するものですから、目立つものでもございませんでした」

「現在、帝都への通関の検査は大幅に緩和されている。一日数百隻も入港してくるようなものの中に、ロイエンタールがいると見破った理由は何か?」

 正直言って、タンネンベルク侯は胡散臭さを感じていた。社会秩序維持局が何を掴んだのかは知らないが、今の状況では間諜に帝都へ潜入されても、どうしようもないと思っていたからである。仮に、テロ目的の者に入って来られたとしても、入星審査を厳戒レヴェルで続けることが不可能である以上、やむを得ない。テロの対象になりそうな、サビーネとリッテンハイム公、それとタンネンベルク侯本人、グリューネワルト伯爵夫人の身の回りをしっかりとガードしていれば大丈夫、と考えその体制を万全に組み上げることで対処するつもりだった。その膨大な帝都への人と物の流れの中から、本来紛れてしまって識別できるとも思えないロイエンタールを特定できたということは、偶然であり得ることではない。何らかの意志が働いている、と考えるべきであろう。

「それは、私ども社会秩序維持局の要員による、総合的な情報活動の結果、ということでご理解頂きたいと思います。断片的な情報をかき集め、特定の型の船に関してねずみ取りのようなものを仕掛けていたのですが、何と引っかかった獲物が目的とも違う、思いも掛けない大物だった、ということでございまして。ロイエンタール提督が私どもの網に引っかかったのは、あくまで偶然でございます」

「何だと。意図したという訳ではなく、偶然だと言うのか?!」

「左様でして。実は、私ども社会秩序維持局はフェザーン方面からの、あまり友好的とは言えない情報収集活動に網を張ってございました。どうやら、フェザーンの黒狐が、今回の帝国の内戦について、色々と意図があるようでございますので」

「なるほど、アドリアン・ルビンスキーか。あの狸の考えそうなことだ。で、何か。奴は我が軍の戦力でも探らせるつもりなのか?」

「左様ですな。有り体に申せば、そのようでございまして。自治領主府に潜入させている諜者からの報告だけでも、フェザーンの黒狐は、タンネンベルク侯爵閣下の麾下にある、実際の戦闘能力について詳しく探ろうとしておる様子。それ以外でも、帝国領内で色々と工作員が暗躍中といったところでございます。と、なれば私どもとしても、陛下そして閣下の御為、黙って見過ごすことはできないわけでございまして」

「卿は本来、帝国の内務官僚である。陛下の御為に尽くすのは至極当然というものだが、その言や良しと私も認めよう。だが、いきなり私にこれを報せてきた理由は何か?私と卿では、同じ陛下の忠実なる臣とは言っても、あまりに任務が違う。今までは、知己だったわけでもない」

「それはもう、誰が見るところでも、タンネンベルク侯爵閣下が、この度の新皇帝陛下即位についての、第一位の功績を得ておられるではありませんか。偶然とはいえ、此度の内戦に関して、重要人物の情報が入った以上、閣下のお耳に入れておくのが当然かと心得まして」

 ラングがタンネンベルク侯に直接会いに来たのは、新たな権力者に重要な情報を提供して接近を図り、知己を得ることで自身の立場を強化しよう、と思ったからである。もちろん、提供する情報がなければそうもいかないのだが、今回は向こうから勝手に飛び込んできた、という状況であった。この幸運を、有効活用しないつもりは、ラングにはない。


(以下続く)

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board4 - No.141

Re:辻褄合わせ

投稿者:魂のよしりん
2001年05月20日(日) 23時10分

> 返答ありがとうございます
> その本の考え方が正しいとすればヴェスターラントもつっこんではいけ
> ないのだと思いますが、自分はそうは思いません
> 物語というのは仮想現実であってその中の人物は出来る限りリアルに動かなくてはならないと思うからです
> しかし、リア王と銀英伝では条件が違うと思います
> 自分はリア王についてまったく分かりませんがその手紙は
> エドマンドが用意した物のようですね
> それで筆跡がどうのと書いた本があるようですが筆跡は真似ることが出来ます
> また、魂のよしりんさんが指摘されている「分け前が半分になる」という物ですが、
> 父親の暗殺後、もしくは暗殺時にエドマンドも始末すれば分け前は減りません(笑)
> 父親はそこまで考えたのではないでしょうか?
> このようにリア王は拡大解釈すれば辻褄が合うのですが銀英伝の場合、
> 自分には納得できる辻褄合わせが見つかりません
> (文を読む限り魂のよしりんさんもヴェスターラントはおかしいという方向性で考えていると取ってよろしいでしょうか?)
> 出来ることならばあの虐殺の必然性をストーリーの面では無く、仮想現実世界としての面から見つけたいのです
 こちらこそありがとうございます。お言葉ですが小説はシミュレーシ
ョンではありません。あくまで作者の思想等を伝えるものだと思ってい
ます。結局は作者と読者の「取引」ではないでしょうか。
それと「リアル」というのも「バーチャルリアリティ」という言葉が示
すようにあくまでその人の中にあるのではないでしょうか。私としては
「銀河帝国」の存在自体に「人類社会がそこまで後退するか?」と思っ
ています。我々の現実の歴史で共和制から王制及び帝政になった(それ
が継続した)国はほとんどありませんですし(フランスが王制と共和制
をいったりきたり)、私には「ルドルフ=アドルフ・ヒトラー」に見え
ますから、ああいった状況では旧ソ連・中国・北朝鮮のような一党独裁
国家になるのではないでしょうか(北朝鮮は実質金王朝?)。田中芳樹
は社会・共産主義を悪く書きたくなかったので、ああいった設定にした
のでは?

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board4 - No.142

Re:個人的意見(No.132について)

投稿者:ウシマル
2001年05月22日(火) 04時01分

 どうも、こんにちわ。ウシマルです。

 今日はまず教えていただきたいことがあるのですが、なにせインターネットはバリバリの初級者なので、基本的な質問をお許し下さい。
僕が書き込んだ意見に複数の方からレス(ところでこれはなんかの略ですか?)をいただきましたが、このお返事はそれぞれにするべきなのでしょうか、それとも一つにまとめてしまってもよいものでしょうか。


>台詞に芝居がかかるのは、違和感はあっても別に悪いことじゃないと思います(あくまで『小説』の中の台詞ですから。ルール違反でもないでしょうね)。ただ、ウシマルさんご自身も自覚があるみたいですが、現代を舞台にした小説で故事成語を言わせるものって滅多にないですよね?それも一度ならともかく、あえて何度も行っているところに、違和感があるんです。できるだけ現代人の使う現代用語を正確に扱うことで、物語(フィクション)のリアリティー性が増していくとわたしは思いますので、現実にあまり使わない言葉は多用しない方がいいんじゃないでしょうか?わたしの場合、いくら作り話でもあまりに非現実的な台詞を聞くと、一気に興ざめしてしちゃうんですけど…f(^-^;;)。

 僕は小説を読むときは、先が気になってとにかく先へ先へと読み進んでしまうタイプで、じっくりと読んでないんです。そのせいで、恵さんが言われるようなことをあまり気にしてないだけかもしれませんが(それにそんなに沢山の本を読んでいるわけじゃないし)。まあ、本を読んでの感想は人それぞれですし、だから読書感想文なんてものが成り立つわけですし、何がいいとか悪いとか決められるものではないと思っています(あんまり頭使ってないだけかもしれませんが)。ですから恵さんのおっしゃることは重々わかりますが、僕個人はやっぱりそんなに気になりません(が、今後はどうかわかりません。意識するようになると思いますから)。


>ごめんなさい、この部分はわたしも「人から聞いたことがある」、という程度の知識で書いてしまいました。現在、論語関係のサイトで自分なりに検索をしているんですが、あまりに数が多くてなかなか確認ができません。宣和堂さんをはじめ、中国関係のスペシャリストの方からご教授いただけたらすっごく助かるんですけど(←図々しくてごめんなさ~い(>_<)、とにかく確認がとれるまでお待ちいただけると幸いです。

 なんか余計な手間をかけさせてしまったようで、こちらこそすみません。他人任せだけもなんですし、僕も調べてみます。わかったら教えて下さい。

>本当に立場が弱い作家さんなら、無理矢理書かされてもおかしくないんですが、田中氏はそうではありません。自分で優先順位をつけて執筆ができる人なんです。そうでないと反論なされるなら、今度は具体的な根拠をお願いしますね。

 いえ、反論はありません。もともと出版業界に身を置いてるでなし、作家と出版者の関係は単なる想像ですから。そうですか、そういうものですか。それじゃ最後に確認だけしたいのですが。(くどくてすみません)
 つまり、作家は誰でも文庫化を拒否できる権利がある。但し、それには仕事を干される危険性を伴う。しかし、出版社にとって有益な作家は仕事を干される危険性は減少し、代わりに発言力が増大する。ある程度自分の意見を通せる発言力を得た作家(ここでは田中氏)が、自身で金儲け主義を非難しておきながら、己の発言力を使ってそれを留めるでなく、看過しているのは金儲け主義に走っている疑いがある、自分の主張に行動が伴っていない、と、こういうことですか?
 でも文庫化=金儲け、そうとも言えるし、そうでないとも言える。う~ん。
 まあいいか。実状を知らないことで頭を悩ませても疲れるだけですし。とにかく、これで間違いなければ、てんてんdwpさんが言うようにこれにて閉幕です。

親記事No.116スレッドの返信投稿
board4 - No.143

Re:個人的意見(ウシマルさんへ)

投稿者:
2001年05月22日(火) 06時36分

恵です、こんにちわ☆

>  今日はまず教えていただきたいことがあるのですが、なにせインターネットはバリバリの初級者なので、基本的な質問をお許し下さい。
> 僕が書き込んだ意見に複数の方からレス(ところでこれはなんかの略ですか?)をいただきましたが、このお返事はそれぞれにするべきなのでしょうか、それとも一つにまとめてしまってもよいものでしょうか。

返事は一つにまとめていいと思います。それぞれ「~さんへ」と区切ってあれば、問題ないんじゃないでしょうか?(わたしはいつもそうしてます)それと、「レス」はレスポンスの略だと思います(たぶん(^_^;)。

>  僕は小説を読むときは、先が気になってとにかく先へ先へと読み進んでしまうタイプで、じっくりと読んでないんです。そのせいで、恵さんが言われるようなことをあまり気にしてないだけかもしれませんが(それにそんなに沢山の本を読んでいるわけじゃないし)。まあ、本を読んでの感想は人それぞれですし、だから読書感想文なんてものが成り立つわけですし、何がいいとか悪いとか決められるものではないと思っています(あんまり頭使ってないだけかもしれませんが)。ですから恵さんのおっしゃることは重々わかりますが、僕個人はやっぱりそんなに気になりません(が、今後はどうかわかりません。意識するようになると思いますから)。

以前、「どうして創竜伝は売れるのか?」という議論をこちらでさせてもらったことがあるんですけど、(詳しくはベストをご覧になってくださいね)ウシマルさんの「本の読み方」はその時出た仮説を証明して下さってますね(笑)。つまり、

「ファンの多くは(社会評論等を)読み飛ばしているのでは?」

ということです。でも、ファンの方々のそういう読み方を、わたしは別に批判するつもりはありません。ウシマルさんのおっしゃる通り、読み方は人それぞれだとわたしも思いますから。
ただ、批判や意見をするためには、それなりにその対象をよく読んで理解することは最低限、必要なことだとわたしは思いますけどね。

>  なんか余計な手間をかけさせてしまったようで、こちらこそすみません。他人任せだけもなんですし、僕も調べてみます。わかったら教えて下さい。

これについては、NO.138の「儒教&販売形態」で、わたしなりに調べた結果と結論を書き込ませていただきましたので、そちらをご覧になってくださいませ。

>  いえ、反論はありません。もともと出版業界に身を置いてるでなし、作家と出版者の関係は単なる想像ですから。そうですか、そういうものですか。それじゃ最後に確認だけしたいのですが。(くどくてすみません)
>  つまり、作家は誰でも文庫化を拒否できる権利がある。但し、それには仕事を干される危険性を伴う。しかし、出版社にとって有益な作家は仕事を干される危険性は減少し、代わりに発言力が増大する。ある程度自分の意見を通せる発言力を得た作家(ここでは田中氏)が、自身で金儲け主義を非難しておきながら、己の発言力を使ってそれを留めるでなく、看過しているのは金儲け主義に走っている疑いがある、自分の主張に行動が伴っていない、と、こういうことですか?
>  でも文庫化=金儲け、そうとも言えるし、そうでないとも言える。う~ん。
>  まあいいか。実状を知らないことで頭を悩ませても疲れるだけですし。とにかく、これで間違いなければ、てんてんdwpさんが言うようにこれにて閉幕です。

その通りだと思います。
あと最後に、田中氏の場合「ハードカバー→文庫」という一般的な図式ではなく、「ノベルズ→一部を加筆修正したノベルズ」という再販のやり方に問題があることを指摘させていただきます(夏の魔術シリーズ等)。
確かに購入層を広げるという意味では「ハードカバー→文庫」は健全な手法ですけど、この場合では目的が違います。田中氏が「苦労なく儲けている」ように見えても仕方ないと思いますけど。
…ということで、わたしからの再販についての意見はこれで本当にお終いにしたいと思います(くどくなって申し訳ありませんでした、皆様m(-.-)m)。

board4 - No.144

皇帝列伝

投稿者:優馬
2001年05月22日(火) 08時09分

えー、優馬です。ご無沙汰しております。
先日アンネローゼの話のついでに、ゴールデンバウム朝の歴代皇帝の事跡をまとめました。といっても「公式ガイドブック」から拾っただけなんですが(笑)。
ただ、これだけでも結構面白いところが流石ですね。特にマクシミリアン・ヨーゼフ「晴眼帝」なんて、皇帝のニックネームの付け方には結構萌えます。「歴史おたく」の琴線のビンビン来ます。本物の西洋史でも、「ジョン失地王」とか「リチャード獅子心王」とかのネーミングが好きだったもので。
「帝国」が中国の王朝をモデルにしていることは確かですが、エピソードは古今東西の寄せ集めの観がありますねー。「強精帝」というのは、私は徳川家斉がモデルだとおもうんですけど。※「洩れ」があったら指摘してね。

<皇帝列伝>

「大帝」ルドルフ  ・・・お馴染みにつき省略

2代 ジギスムント一世
ルドルフの娘の子。有能な専制君主。当初は父ノイエ・シュタウフェン宰相の補佐を受けつつ、叛乱勢力を粉砕して銀河帝国の基礎を固める。

3代 リヒャルト一世
政治よりも美女と狩りと音楽を愛する。

4代 オトフリート一世
健康的で真面目だが、禁欲的、散文的で、陰気な保守主義者。側近のエックハルトの専横を招く。

5代 カスパー
26歳で即位。当時専横を極めたエックハルト子爵を排除する。男色家で、即位一年後に合唱隊のカストラート(去勢された少年歌手)だったフロリアン少年と駆け落ちする。以後消息不明。

6代 ユリウス
第4代オトフリート一世の弟。76歳という高齢で即位し、きわめて健康な肉体を保ち続けていたため、皇太子フランツ・オットーは摂政位のまま即位することなく、人類史上最年長の皇太子として74歳で病没。皇太孫カールに恐怖され95歳で毒殺される。

7代 ジギスムント二世「痴愚帝」
もとブローネ侯爵。先帝ユリウスが、帝位継承者カール大公に毒殺されたために帝位につく。自らの金銭欲を満足させるため、徴税権の売却や金銭による免罪を行い、「史上最悪の黄金狂」「痴愚帝」と呼ばれる。皇太子オトフリートによって廃位され、荘園に軟禁され生涯を終わる。

8代 オトフリート二世
黄金狂である父帝ジギスムント二世を軟禁し即位。国政に精励し、過労のため六年後に早世。

9代 アウグウスト一世。
統治者としての節度ある態度と、私生活における淫蕩ぶりの落差が激しく、「後宮の凡君、国政の名君」と称される。

10代 エーリッヒ一世

11代 リヒャルト二世

12代 オットー・ハインツ一世

13代 リヒャルト三世
「流血帝」アウグスト二世の父親。

14代 アウグスト二世「流血帝」
歴代皇帝の中で最も悪逆な皇帝として知られる。平民はもとより、貴族や王族、ひいては母親や弟たちさえも殺戮の対象とされ、即位後わずか一週間ですべての閣僚が処刑される。虐殺された人々の数は六百万人とも二千万人とも伝えられる。

15代 エーリッヒ二世「止血帝」
元リンダーホフ侯爵。「流血帝」アウグスト二世の従兄。殺戮の魔手を逃れて自領に引きこもったが、出頭を命じられ、やむなく反旗を翻す。アウグスト二世の死後即位し、恐怖政治の影を一掃し人心を安定させたことから「止血帝」と呼ばれる。

16代 フリードリヒ一世

17代 レオンハルト一世

18代 フリードリヒ二世

19代 レオンハルト二世
実子がなく、甥であるフリードリヒを養子にするが、その直後に死亡。

20代 フリードリヒ三世「敗軍帝」
先帝レオンハルト二世の甥。ダゴン星域会戦の惨敗し、後世「敗軍帝」と呼ばれる。

21代 マクシミリアン・ヨーゼフ一世
先帝フリードリヒ三世の異母兄。

23代 マクシミリアン・ヨーゼフ二世「晴眼帝」「再建帝」
20代皇帝フリードリヒ三世の次男。毒殺されかかって失明するなど、命の危機にも見舞われたが、自ら抜擢した剛直な司法尚書ミュンツァーや、もと侍女で聡明な皇后ジークリンデの助けを得て、混乱期の王朝を建て直し、中興の祖と讃えられる名君。劣悪遺伝子排除法を無実化するなど、民衆のために尽くした王朝の中では稀有な皇帝。「晴眼帝」「再建帝」とも呼ばれる。ジークリンデ皇后は、常に銃を携帯し夫の身を守り、半盲の夫を献身的に補佐した。

24代 コルネリアス一世
マクシミリアン・ヨーゼフ二世の又従兄弟で、養子。ダゴン星域会戦の報復戦を決意、周到に準備し自ら同盟領に侵攻、二度にわたって同盟軍の攻撃を撃破するが、首都オーディンでクーデターが起こったため、作戦を中止し帰還。元帥号を濫発する癖があり。内政面では名君と称される。

25代 マンフレート一世

27代 マンフレート二世
幼年期に暗殺者の手を逃れて亡命、自由惑星同盟において成長する。即位して政治改革と同盟との平和共存に尽力するが、一年後に暗殺される。

28代 ウイルヘルム一世

29代 ウイルヘルム二世
コルネリアス二世の父。皇后コンスタンツェは、寵姫ドロテーアを毒殺したと見られるが、息子コルネリアス二世の即位の一月後、自らも原因不明の高熱で狂死。ドロテーアの息子アルベルトは15歳のとき「新無憂宮」の地下通路で行方不明になる。

30代 コルネリアス二世
皇弟アルベルト大公を名乗る男が現れ、権勢を欲して群がった貴族たちから相当額の金品を掠めとって姿を消す。詐欺師ともまた大公本人であったとも伝えられる。

31代 オトフリート三世
皇太子時代は有能で人望もあり、帝国軍の三長官と帝国宰相を兼ねる。しかし即位後は、たび重なる宮廷陰謀のため猜疑心が強まる。皇后を四度、帝位継承者を五度変え、やがて毒殺を恐れるあまり食事を控えるようになり、四十代半ばで衰弱死する。

32代 エルウィン・ヨーゼフ一世

33代 オトフリート四世「強精帝」
後宮に一万人以上の美女を集めたことから「強精帝」と呼ばれる。即位五年後にベッドの上で頓死。624人の庶出子をもうけ、388人が成人している。
※この時期の人、ゾンネンフェルス元帥は四十代で死去するまで三人の妻に次々と先立たれる。皆オトフリート四世の娘。

34代 オットー・ハインツ二世

35代 オトフリート五世
フリードリヒ四世の父。イルゼローン要塞の建設を命じる。

36代 フリードリヒ四世
オトフリート五世の次男。国事にはほとんど関心を示さず、「消極と沈滞の人」と言われる。のちに寵姫に加えたアンネローゼに執心を示す。奇妙に疲れ切った印象を与える老人で、感性が鈍いのか、万事に超越しているのか判別しがたいところがある。

37代 エルウィン・ヨーゼフ二世
躾もされず、愛情も与えられないまま育てられたため、自我が抑圧されると過剰な暴力によって抵抗を示す。

38代 カザリン・ケートヘン一世
ゴールデンバウム王朝最後の皇帝。宇宙歴798年9月、生後8ヶ月で即位し、翌年6月には退位。以後はペクニッツ公爵家として遇される。

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Re:田中芳樹が好きな人物って?(中国以外)

投稿者:新Q太郎
2001年05月22日(火) 17時33分

> そこで皆さんに聞きたいことがあります。
> 田中サンって中国以外のところ、例えば西洋の歴史の中では人物が好きなんでしょうか?
> 出来れば教えてください。


たしか英国宰相、グラドストンは評価してましたね。
あと、サラディンとか。
なんかのインタビューで「好きな歴史上の人物?
言ってもたぶんだれも知りませんょ」といって、
何人かズラズラ並べていたけど忘れました

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