- 親記事No.1269スレッドの返信投稿
- board4 - No.1345
Re1334/1336:田中芳樹の好みと貴族嗜好について
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2002年01月09日(水) 16時10分
≪というか、根が階級社会のイギリスよりは、「努力と運ではい上がれる」ということになっている「アメリカンドリーム」のあるアメリカの方が、余程田中芳樹の趣味には合いそうな気がしますけどね。何で評価が正反対なのか、私もよく解りませんわ。≫
<単に、(アメリカとイギリスの)国としての歴史に興味があるかないか、ということではないでしょうか?
どうも田中氏って、わたしには、歴史がある国にはほとんど無条件で敬意を払っているように見えます(中国など、その典型といえるでしょうから)。予断は承知ですけど、彼の中では
歴史のある国→興味がある(好き)、歴史のない国→興味がない(嫌い)
という感じなのではないでしょうか?(厳密に言うと、歴史があって、さらにその内容に興味が持てる国が好き、という気持ちなんだと思います)
この図式に当てはまらないのは、唯一、日本だけみたいなんですけどねー(笑)f(^-^;)。>
この手の国の評価における田中芳樹のダブルスタンダードぶりには私も常に疑問に思っているのですが、田中芳樹が特定の国に入れ込むきっかけは意外と単純な動機に端を発していることが多いようです。中国好きは小学生の頃に「三国志演義」を読んだことがきっかけらしいですし、イギリスに関しても、これまた子供の頃に「シャーロック・ホームズ」を読んだことが発端でイギリスに興味を持ち、奥さんの知人で拓殖大学教授の大谷博愛という人に勧められてイギリスに2回旅行に行ったことが、イギリスに入れ込むようになったきっかけであると自ら述べています(「イギリス病のすすめ」P15)。
しかも田中芳樹は、アメリカの歴史に関しても南北戦争辺りに関してはそこそこの知識を持っているようですし、「灼熱の竜騎兵」シリーズなどはそれこそ「歴史の浅い」ラテン・アメリカの独立や革命の歴史を題材にしていると自らあとがきで述べています。ですから「歴史のあるなし」で好意を持っているわけではないと思います。
それと貴族階級に関しては、実は田中芳樹は銀英伝で描写しているほどには貴族階級を嫌ってはいないのではないかという気もしますね。宣和堂さんの今は亡き「田中芳樹・七つの大罪」でも触れられていましたが、田中芳樹の中国物小説では貴族に列せられた武人系の人物が活躍する描写と、彼らに対する礼賛と愛情に満ち溢れた評価ばかりが目立っていますし(笑)。
イギリスに対しても同じことが言えるのではないでしょうか? イギリスには、田中芳樹と土屋守が肝心な部分を抜きにして絶賛していた「ノブレス・オブリッジ」という思想も存在しますし、しかもそれでいて民主主義国家なわけですから、まさに自分が望む理想的な国家であるというわけで。
しかしイギリスを礼賛すること自体は結構なことなのですけど、あの無知とダブルスタンダードに満ち溢れた愚かしい評論姿勢はいいかげんどうにかならないのでしょうかね。
- 親記事No.1297スレッドの返信投稿
- board4 - No.1346
Re:帝国軍の謎
- 投稿者:佐々木公彦
- 2002年01月09日(水) 16時15分
ラインハルトがそのように改革するまで、戦力の多くはオーディーンにあるようかことが確か書いてありました。
やっぱり貴族連合の主力は正規軍の寝返りですよ。
最後に給料配ってましたし。
- 親記事No.1269スレッドの返信投稿
- board4 - No.1347
子供の好き嫌いなのか?
- 投稿者:TotalMoled
- 2002年01月10日(木) 00時15分
> この手の国の評価における田中芳樹のダブルスタンダードぶりには私も常に疑問に思っているのですが、田中芳樹が特定の国に入れ込むきっかけは意外と単純な動機に端を発していることが多いようです。中国好きは小学生の頃に「三国志演義」を読んだことがきっかけらしいですし、イギリスに関しても、これまた子供の頃に「シャーロック・ホームズ」を読んだことが発端でイギリスに興味を持ち、奥さんの知人で拓殖大学教授の大谷博愛という人に勧められてイギリスに2回旅行に行ったことが、イギリスに入れ込むようになったきっかけであると自ら述べています(「イギリス病のすすめ」P15)。
どうやら幼年期以来の各国への感情がそのまま現在の評価に繋がっているようですね。感情に言い訳をつけて評論っぽくしているだけな気もしますが。日本については子供の頃なんか戦時中のひどい話を祖父母から聞かされたとか政府の腐敗を両親に聞かされたとかはだしのゲンを読んだとかいうことがあったのかもしれませんね。
拓殖大学って田中氏が一番嫌悪しそうな大学と思われますが(学風は右翼的かつ植民地支配の人材育成のために建学と言う経歴)その教授の意見を素直に受け入れてるのも不思議な話です。上記私見に従えば「何も考えていないで単純によしとした」という回答もありえますが。
- 親記事No.1335スレッドの返信投稿
- board4 - No.1348
Re:つーかな
- 投稿者:しんのじ
- 2002年01月10日(木) 03時04分
> いや、別に666さんにここのサイトを中傷する意図は見られないし、禿る云々は軽く聞き流してもいいのでは……(苦笑)。他人を傷つける意図で発せられたのならともかく、そんなに青筋立てんでも。
>
> > > 好きなら読めば良いし、嫌いなら読まなければ良いだけの話。
> > > 設定は確かに大事だし、作品の基盤ともなるものだけど所詮SFだし。
>
>
> ここに集う方は基本的に田中芳樹が好きなんだろうと。容赦なく叩くのも愛の形でっせ。ドラよけさんの新作が論評される日が来るのかどうかは定かではないが。
>
>
> >
> > > まぁ、確かに田中芳樹の場合は「作者が忘れていた」or「イキオイだけで書いちゃった」って部分があるので、こーゆーサイトは面白いことは面白いが・・・
> > > いやがらせ匿名メールとか多いんだろうな~
> >
> > 小説を発表されている田中氏も同じ立場でしょうね。
> > 少し前の他の方の投稿にもありましたけど、「何かを発表したときの異論」は当然のことではないでしょうか?(いやがらせ匿名メールや荒らしも、卑怯な手段ながらその延長だと思いますから)
> >
>
> 良しにつけ悪しきにつけ、ファンがこれほどまで反応する田中センセは偉大だ。楽しみ方の違いこそあれ、信者にもアンチにも楽しめる人なんてそうはいませんよ。SF界のアントニオ猪木と呼びましょうか(笑)。
日傘さんの意見に大いに賛同します。
アンチ派が何を言おうと、田中芳樹という一つの議題に対し、あれこれ言う事は、すでに田中芳樹の手の上に居るという事ですから。
まぁ、人が何かをするということは、それに対し、反対・賛成両意見が出てくるものです。
全て賛成とか、全て反対なんて事は、健全な社会ではありません
- 親記事No.1335スレッドの返信投稿
- board4 - No.1349
Re:つーかな
- 投稿者:日傘
- 2002年01月10日(木) 03時32分
いや、ぼかぁ666さんの感想がそれほど悪意に満ちたものとは思えなかったので、「考え過ぎじゃない?」って事が言いたかっただけで。
個人的には(多分)ここの多くの方々と同様、御大は突っ込みどころ満載の作家版MMR、読者参加型トンデモ漫才師として評価しております。一粒で二度おいしい方だ。
> 日傘さんの意見に大いに賛同します。
> アンチ派が何を言おうと、田中芳樹という一つの議題に対し、あれこれ言う事は、すでに田中芳樹の手の上に居るという事ですから。
田中センセが猪木のごとく狙ってやってるかどうかは定かでは(いや、天然だろうなあ)ないのですけれどね。そもそもFAQを見れば全部書いてあることだと今気付く私(笑)。はあ、ロム専って……
> まぁ、人が何かをするということは、それに対し、反対・賛成両意見が出てくるものです。
> 全て賛成とか、全て反対なんて事は、健全な社会ではありません
まあ恵さんは別にここを攻撃するもの総てに反対なんて一言もおっしゃってないし、異論を突きつけられた方も反論する自由があるはずなので。666さんも
> > > > いやがらせ匿名メールとか多いんだろうな~
と発言されただけでそれが悪いとは一言も。
そういう意味では極めて健全なBBSだと。
-
- board4 - No.1350
いろいろレスです
- 投稿者:恵
- 2002年01月10日(木) 06時59分
<日傘さん
お久しぶりですね(^-^)。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
<いや、ぼかぁ666さんの感想がそれほど悪意に満ちたものとは思えなかったので、「考え過ぎじゃない?」って事が言いたかっただけで。
個人的には(多分)ここの多くの方々と同様、御大は突っ込みどころ満載の作家版MMR、読者参加型トンデモ漫才師として評価しております。一粒で二度おいしい方だ。>
<まあ恵さんは別にここを攻撃するもの総てに反対なんて一言もおっしゃってないし、異論を突きつけられた方も反論する自由があるはずなので。666さんも
> > > > いやがらせ匿名メールとか多いんだろうな~
と発言されただけでそれが悪いとは一言も。
そういう意味では極めて健全なBBSだと。>
レスしようと思っていたら、日傘さんにうまくまとめていただいちゃいましたねf(^-^)
舌足らずでしたが、わたしも666さんの感想に悪意があった、とまでは思っていません。(せいぜい、“揶揄”程度のものだったと思います)
でも、「頭禿げるぞ」の部分だけは、ネット投稿におけるマナー違反だとわたしは感じたのです(そこに悪意がなかったとしてもです)。ネットが、顔の見えない人間同士でする言葉だけのやりとりだからこそ、投稿者同士は最低限のマナーを守るべきだと思うんです。
ただ、わたしも毎回毎回、あまり杓子定規にそれを主張するつもりもありません(別に青筋たてて怒ってはいませんよ・笑)。ケース・バイ・ケースで、もう少し日傘さんのように揶揄を軽くいなせる度量をわたし自身も身につけたいと思いますので、その点はご了解くださいませ(^-^*)。その他のご意見には、概ね同感です。
<666さん
<日傘さんの意見に大いに賛同します。
アンチ派が何を言おうと、田中芳樹という一つの議題に対し、あれこれ言う事は、すでに田中芳樹の手の上に居るという事ですから。
まぁ、人が何かをするということは、それに対し、反対・賛成両意見が出てくるものです。
全て賛成とか、全て反対なんて事は、健全な社会ではありません>
マナー違反の部分では少しきつい書き方になってしまいましたけど、あなたの意見を切りすてるような意図は、当方にはまったくありません。
日傘さんも、
「まあ恵さんは別にここを攻撃するもの総てに反対なんて一言もおっしゃってないし」
と、おっしゃってくれましたけど、別にわたしは666さんを「反対派」などと決めつけているわけではありません。わたしの最初の投稿をよく読んでいただければ、それはご理解いただけると思います。また、上で666さんがおっしゃっておられることについては、特に異論ありません。何度も言いますが、意図して攻撃的に書いたのは、あなたのマナー違反だと思われた部分に対してだけです。
<冒険風ライダーさん
<この手の国の評価における田中芳樹のダブルスタンダードぶりには私も常に疑問に思っているのですが、田中芳樹が特定の国に入れ込むきっかけは意外と単純な動機に端を発していることが多いようです。中国好きは小学生の頃に「三国志演義」を読んだことがきっかけらしいですし、イギリスに関しても、これまた子供の頃に「シャーロック・ホームズ」を読んだことが発端でイギリスに興味を持ち、奥さんの知人で拓殖大学教授の大谷博愛という人に勧められてイギリスに2回旅行に行ったことが、イギリスに入れ込むようになったきっかけであると自ら述べています(「イギリス病のすすめ」P15)。
しかも田中芳樹は、アメリカの歴史に関しても南北戦争辺りに関してはそこそこの知識を持っているようですし、「灼熱の竜騎兵」シリーズなどはそれこそ「歴史の浅い」ラテン・アメリカの独立や革命の歴史を題材にしていると自らあとがきで述べています。ですから「歴史のあるなし」で好意を持っているわけではないと思います。>
なるほど、理由を伺うと、単純に「歴史のあるなし」ではないようです。ごめんなさい、わたしの発想が安易すぎました(^-^;)。おそらく「好き嫌い」が原点になっているというだけで、お国贔屓の明快な法則があるというわけでもなさそうですね。(そういう法則があったら面白いかなと思ったんですけど)
<それと貴族階級に関しては、実は田中芳樹は銀英伝で描写しているほどには貴族階級を嫌ってはいないのではないかという気もしますね。宣和堂さんの今は亡き「田中芳樹・七つの大罪」でも触れられていましたが、田中芳樹の中国物小説では貴族に列せられた武人系の人物が活躍する描写と、彼らに対する礼賛と愛情に満ち溢れた評価ばかりが目立っていますし(笑)。
イギリスに対しても同じことが言えるのではないでしょうか? イギリスには、田中芳樹と土屋守が肝心な部分を抜きにして絶賛していた「ノブレス・オブリッジ」という思想も存在しますし、しかもそれでいて民主主義国家なわけですから、まさに自分が望む理想的な国家であるというわけで。
しかしイギリスを礼賛すること自体は結構なことなのですけど、あの無知とダブルスタンダードに満ち溢れた愚かしい評論姿勢はいいかげんどうにかならないのでしょうかね。>
こちらのご意見も納得です。
さらに補足させていただきますと、田中氏は「血統によって地位や権力を得た人間」を潜在的に嫌っている一方で、「血統で得た権力であっても、その地位に相応しい能力を持ち、実際に活躍した人物」には敬意を払っているのではないでしょうか。おっしゃるように、中国の歴史では最初から家柄も良かったけど才能によってさらに高い地位を築いた人、というのは大勢いたと思いますしね。そういう人たちを否定してしまったら、田中氏の大好きな中国史自体が成り立たないかも?(笑)。
氏の評論姿勢の悪さについては、創竜伝の社会評論だけでなく、「イギリス病のすすめ」のあとがき等を知って、わたしもかなり幻滅してしまいました。無知と無神経さが特に目立つ内容で、結局、「フィクション」の看板がないと通用しないことがはっきり露呈していましたねぇ…。(溜息)
複数の人へのレスが長くなってしまい、失礼いたしました。
ではでは☆
- 親記事No.1350スレッドの返信投稿
- board4 - No.1351
Re:いろいろレスです
- 投稿者:666
- 2002年01月10日(木) 09時18分
> <日傘さん
> お久しぶりですね(^-^)。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
>
> <いや、ぼかぁ666さんの感想がそれほど悪意に満ちたものとは思えなかったので、「考え過ぎじゃない?」って事が言いたかっただけで。
> 個人的には(多分)ここの多くの方々と同様、御大は突っ込みどころ満載の作家版MMR、読者参加型トンデモ漫才師として評価しております。一粒で二度おいしい方だ。>
>
> <まあ恵さんは別にここを攻撃するもの総てに反対なんて一言もおっしゃってないし、異論を突きつけられた方も反論する自由があるはずなので。666さんも
> > > > > いやがらせ匿名メールとか多いんだろうな~
> と発言されただけでそれが悪いとは一言も。
> そういう意味では極めて健全なBBSだと。>
>
> レスしようと思っていたら、日傘さんにうまくまとめていただいちゃいましたねf(^-^)
> 舌足らずでしたが、わたしも666さんの感想に悪意があった、とまでは思っていません。(せいぜい、“揶揄”程度のものだったと思います)
> でも、「頭禿げるぞ」の部分だけは、ネット投稿におけるマナー違反だとわたしは感じたのです(そこに悪意がなかったとしてもです)。ネットが、顔の見えない人間同士でする言葉だけのやりとりだからこそ、投稿者同士は最低限のマナーを守るべきだと思うんです。
> ただ、わたしも毎回毎回、あまり杓子定規にそれを主張するつもりもありません(別に青筋たてて怒ってはいませんよ・笑)。ケース・バイ・ケースで、もう少し日傘さんのように揶揄を軽くいなせる度量をわたし自身も身につけたいと思いますので、その点はご了解くださいませ(^-^*)。その他のご意見には、概ね同感です。
>
> <666さん
>
> <日傘さんの意見に大いに賛同します。
> アンチ派が何を言おうと、田中芳樹という一つの議題に対し、あれこれ言う事は、すでに田中芳樹の手の上に居るという事ですから。
> まぁ、人が何かをするということは、それに対し、反対・賛成両意見が出てくるものです。
> 全て賛成とか、全て反対なんて事は、健全な社会ではありません>
>
> マナー違反の部分では少しきつい書き方になってしまいましたけど、あなたの意見を切りすてるような意図は、当方にはまったくありません。
> 日傘さんも、
> 「まあ恵さんは別にここを攻撃するもの総てに反対なんて一言もおっしゃってないし」
> と、おっしゃってくれましたけど、別にわたしは666さんを「反対派」などと決めつけているわけではありません。わたしの最初の投稿をよく読んでいただければ、それはご理解いただけると思います。また、上で666さんがおっしゃっておられることについては、特に異論ありません。何度も言いますが、意図して攻撃的に書いたのは、あなたのマナー違反だと思われた部分に対してだけです。
>
> <冒険風ライダーさん
>
> <この手の国の評価における田中芳樹のダブルスタンダードぶりには私も常に疑問に思っているのですが、田中芳樹が特定の国に入れ込むきっかけは意外と単純な動機に端を発していることが多いようです。中国好きは小学生の頃に「三国志演義」を読んだことがきっかけらしいですし、イギリスに関しても、これまた子供の頃に「シャーロック・ホームズ」を読んだことが発端でイギリスに興味を持ち、奥さんの知人で拓殖大学教授の大谷博愛という人に勧められてイギリスに2回旅行に行ったことが、イギリスに入れ込むようになったきっかけであると自ら述べています(「イギリス病のすすめ」P15)。
> しかも田中芳樹は、アメリカの歴史に関しても南北戦争辺りに関してはそこそこの知識を持っているようですし、「灼熱の竜騎兵」シリーズなどはそれこそ「歴史の浅い」ラテン・アメリカの独立や革命の歴史を題材にしていると自らあとがきで述べています。ですから「歴史のあるなし」で好意を持っているわけではないと思います。>
>
> なるほど、理由を伺うと、単純に「歴史のあるなし」ではないようです。ごめんなさい、わたしの発想が安易すぎました(^-^;)。おそらく「好き嫌い」が原点になっているというだけで、お国贔屓の明快な法則があるというわけでもなさそうですね。(そういう法則があったら面白いかなと思ったんですけど)
>
> <それと貴族階級に関しては、実は田中芳樹は銀英伝で描写しているほどには貴族階級を嫌ってはいないのではないかという気もしますね。宣和堂さんの今は亡き「田中芳樹・七つの大罪」でも触れられていましたが、田中芳樹の中国物小説では貴族に列せられた武人系の人物が活躍する描写と、彼らに対する礼賛と愛情に満ち溢れた評価ばかりが目立っていますし(笑)。
> イギリスに対しても同じことが言えるのではないでしょうか? イギリスには、田中芳樹と土屋守が肝心な部分を抜きにして絶賛していた「ノブレス・オブリッジ」という思想も存在しますし、しかもそれでいて民主主義国家なわけですから、まさに自分が望む理想的な国家であるというわけで。
> しかしイギリスを礼賛すること自体は結構なことなのですけど、あの無知とダブルスタンダードに満ち溢れた愚かしい評論姿勢はいいかげんどうにかならないのでしょうかね。>
>
> こちらのご意見も納得です。
> さらに補足させていただきますと、田中氏は「血統によって地位や権力を得た人間」を潜在的に嫌っている一方で、「血統で得た権力であっても、その地位に相応しい能力を持ち、実際に活躍した人物」には敬意を払っているのではないでしょうか。おっしゃるように、中国の歴史では最初から家柄も良かったけど才能によってさらに高い地位を築いた人、というのは大勢いたと思いますしね。そういう人たちを否定してしまったら、田中氏の大好きな中国史自体が成り立たないかも?(笑)。
> 氏の評論姿勢の悪さについては、創竜伝の社会評論だけでなく、「イギリス病のすすめ」のあとがき等を知って、わたしもかなり幻滅してしまいました。無知と無神経さが特に目立つ内容で、結局、「フィクション」の看板がないと通用しないことがはっきり露呈していましたねぇ…。(溜息)
>
> 複数の人へのレスが長くなってしまい、失礼いたしました。
> ではでは☆
- 親記事No.1277スレッドの返信投稿
- board4 - No.1353
Re:「物語世界の構成をブチ壊し」について
- 投稿者:あけみ
- 2002年01月10日(木) 17時31分
fullさんへ
レスをありがとうございます。
レスの前に…
第一に、物語の世界構成を壊すような評論は「多数ある評論の一部である」こと。
第二に、田中氏が創竜伝の作中に混入させている評論のジャンルは「政治だけに限らない」こと。
第三に、物語の世界構成を壊すような異物は「評論だけに限らない」こと。
以上の三点をまず念頭に置いてください。
これらをご理解いただけないと後の話も伝わらないと思いますから。
では開始します。
fullさんは創竜伝をお読みになってないとの事ですから、創竜伝においての「物語の世界構成を壊すような異物(一部の評論)の混入」についてちょっと補足します。
fullさんご自身でも例えで言われた「銀英伝世界に魔法兵器」も、「創竜伝世界の一部の評論」も、物語の世界構成を壊すような異物の混入という意味では同質のものです。
では銀英伝の魔法兵器の場合と創竜伝の一部の評論の場合の違いは何か。
それは読者から見て「一目でわかりやすいか/一見しただけではわかりずらいか」の違いです。
銀英伝世界に魔法兵器とか、アルスラーン世界に爆撃機とかは一目で変だと気づきます。
銀英伝には魔法なんて出てきませんし、アルスラーンの時代に爆撃機などありません。
つまり、元から存在してませんから、登場させたらすぐにわかります。
ですが創竜伝の場合はわかりにくいんです。
なぜなら「創竜伝世界にはソ連ならびにロシアが存在している」事と「政治だけに留まらない様々なジャンルの評論が多数あふれかえってる」事が目くらましの役割をしていますから。
「多数の評論の中に物語の世界構成を壊すような一部の評論も紛れ込んでいる」事と、「『なぜ創竜伝世界のソ連が崩壊したのか』等の経緯の説明も作中等に一切無かった」等の事情から、創竜伝の場合は一見しただけではわかりずらいのです。
そして、このご指摘については
「物語の世界構成を壊すような(もの)」とはつまり「小説の骨格・土台から滅茶苦茶になってしまう(もの)」ではないのですか?単に言葉の言い変えをしているように見えます。
はい、その通りです。
「物語の世界構成」=「小説の骨格・土台」ですから。
「物語の世界構成を壊すような異物(評論)を混入させてはならない」=意見
「(なぜなら)小説の骨格・土台から滅茶苦茶になってしまうからだ」=理由
というのは
「小説の骨格・土台から滅茶苦茶になってしまうから、物語の世界構成を壊すような異物(評論)を混入させてはならない」
という風に言い変える事もできますね。
意見と理由は同義のものを内包させています。
と、いうか同義のものが入っていなければチグハグになるだけで説得力も何も無くなってしまいます。
例えて言うと、1+2=3というのは「1+2」も「3」も書いてある数字や記号が違うだけで同じ数量を表したものですよね?
それを「=」で結んでいます。
1+2=3の数式の場合は「=」の前後に同じ数量を配置するだけで済みますが、文章の場合は「意見=理由」とするためには同義のものを内包させ、なおかつ互いに補強しあう関係にさせなければ「なぜなら」とか「=」とは結べないと思うのですけど、いかがでしょうか?
そしてfullさんの図式を否定したのは
「政治評論を(創竜伝or小説に)入れてはいけない」=意見
「(なぜなら)作品世界を壊しているからだ」=理由
では、意見側の「評論を入れる」事と理由側の「作品世界を壊す」事の両者の間に何の相互関係も表れていないからです。
前回も申しましたが「(政治に限らず)評論を小説に入れてはいけない」というワケでは無いのです。
「(物語世界設定やストーリーにも関係がない)評論なんか入れないでくれ」という事だけでは読者の要望レベルの話にしか過ぎませんし、小説の出来・不出来に関わる問題にも発展しません。
「評論を入れる」事と「作品世界を壊す」事だけでは直接的なつながりは無いのです。
ですから意見≠理由になります。
> 「つまらない本を買うな、何故なら面白くないからだ」
> と同じように聞こえます。
これもその通りです。
「つまらない」と「面白くない」は同義ですから。
両者に共通事項が含まれていなければ相互関係は成り立ちません。
> なるほど、「出来/不出来」&「良質/悪質」と「面白い/つまらない」&「好き/嫌い」は別という事ですね。
>「好き/嫌い」は「面白い/つまらない」からも更に離れていると思いますのでここでは言及しません。面白いとは思うけど好きになれないという事はあると思いますので。
いえ、「出来/不出来」と「良質/悪質」も切り放してお考えください。
これもゴチャマゼにするとややこしくなります。
「良質/悪質」についての話は後述に。
>程度の差こそあれ論理矛盾は銀英伝でもありますよね。
>ワープがあるのに相対性理論があったりしますから(あまり詳しくないので突っ込まないで下さい)。
大丈夫です。
SF的な事でどうこうという話は苦手でサッパリわかりませんので突っ込みようが無いですからご心配なく(笑)
> なお、「良質/悪質」とは何が尺度なのか分かりません。是非ご教授願います。品質に着目しているのでしょうが何が良いと品質が良いのか分かりません。私にとっては面白いという点は品質の一要素に考えられます。
「面白いという点は小説の品質の一要素」というfullさんのお考えに同感です。
わたしが考える品質の尺度は、小説に対しては様々な要素をまとめた全体的なバランスとそれを踏まえてのレベルの事を指し、小説家に対しては執筆姿勢についてです。
今回の「物語の世界構成を壊すような異物(この場合は評論)の混入」の件では、小説家の執筆姿勢の方を指してます。
つまり、
「物語世界の造物主でもある小説の著作者、しかもプロフェッショナルが、自分の趣味の範疇でしかない異物(この場合は評論)を混入させて自身の小説の骨格・土台から滅茶苦茶にするような事をする」
という行為に対して「悪質」だと評価しております。
> ルール以前の問題と言ってしまっては思考停止をしてしまいますね。さらに、それによって起こる問題が「小説家としての能力への疑惑」だけであるなら田中氏にとっては大きなお世話であり、この点に対しての批判は助言程度になるのではないですか?
ルール以前の問題は、そうとしか言い様が無いですね。
「物語世界の構成をブチ壊し」というのは「小説のルールに引っかかる」というよりも「小説家としてのモラルを問われる」という方が正確だと思います。
というワケで。
確かに「小説家としての能力」じゃおかしいですから「小説家としての倫理」に訂正します。
ご指摘ありがとうございました。
> 助言する事に対して止めはしませんが、助言を他の批判と同レベルで扱うのは止めたらどうですか?という意見です。
? どういう意味でしょうか?
お手数かけて申し訳ないのですが、ご説明をお願いします。
> > #作品を面白くするための推奨的な物になっていたなら(もしかして田中氏は狙ってたのかも知れません が)まだ良かったんですけどねぇ…(^-^;)
>
> 田中氏の内心は読者からは分かりません。批判をする時はなるべく確定している事象から手を付けた方が無難であると思います。
確かにそうですね。
以後気をつけます。
> 最後にもう一度書きますが、私は田中氏を全肯定して批判を止めろと言っているのではありません。批判をするのなら、より強力な理由を第一に持って来た方が良いのでは無いでしょうかと意見を述べているだけです。ですので
>
> 「政治評論を(小説に)入れてはいけない」=意見
> 「反論の場を与えない批判はルール違反である」=理由
あのですね、「物語の世界構成を壊す」というのは「小説家としての倫理の問題」で、「反論の場を与えない批判はルール違反」というのは「(反論の場を与えずまたは反論に対してフィクションの小説だという逃げ道を用意し出版という形をとり)公の場での発言行為の問題」だと思うのですが。
問題の種類が異なるものをならべて「こっちの方が強力な理由だ」と言われましてもねぇ……
とりあえず、今回はこの辺で失礼します。
それでは、また。
-
- board4 - No.1354
安心その二
- 投稿者:鹿角
- 2002年01月11日(金) 00時43分
前回言い足りなかった事の少し補足。困るのは田中さんの作品を読んで最大の疑問は「南宋に金を叩き潰すだけの力があったか」ということです。いくら岳飛が強いといってもそれは戦術の勝ちであって金の屋台骨を揺るがすという勝利でない限りいくら勝っても不毛なだけです。それだったらさっさと和平に応じたほうが損失が少なくて済むのではないでしょうか。紅塵ではこの疑問に答えてくれる個所は一つもありませんでした。
- 親記事No.1275スレッドの返信投稿
- board4 - No.1355
Re:薬師寺シリーズ新作情報(ややネタばれ注意)
- 投稿者:今更ながら初カキコ
- 2002年01月11日(金) 08時56分
ども、初カキコです。
HPの掲示板に書くこと自体が稀なので、変だったらごめんなさい。
一応田中芳樹の作品は全部押さえているから、信者なんでしょうね。
でも、今回のは興ざめっすわ。てか、つまらん。
元ネタははっきりしすぎているし。
創竜伝に見られるように、あまりにも適当な政治ネタをやるのは
どうかと思う昨今っす。
20歳過ぎた今でも買っているけど、コレって高校生くらいの
子供が読むにはいいかもねw。
年を取ると、芳樹のうさんくささが分かるようになってきたような
気がして複雑。
もう少し、エンターティメントに徹してほしいなあ。
- 親記事No.1335スレッドの返信投稿
- board4 - No.1356
666さんへ
- 投稿者:あけみ
- 2002年01月11日(金) 09時57分
はじめまして、666さん
よろしくお願いします。
> 設定は確かに大事だし、作品の基盤ともなるものだけど所詮SFだし。
これは「物語世界の構成をブチ壊し」の件で、わたしに対しておっしゃってるんでしょうね。
どんな発言をされようとご自由ですが、わたしに対しておっしゃりたい事がありましたら、わたしのログに直接レスを付けてくださるか、件名に名指しで書いてくださるようにお願いします。
ここしばらくは色々忙しかったので、わたしが参加しているスレッドにしか目を通していなかったもので、今日になるまで気づきませんでしたから。
それでは失礼します。
- 親記事No.1335スレッドの返信投稿
- board4 - No.1357
ステキ過ぎます~!!!
- 投稿者:あけみ
- 2002年01月11日(金) 10時09分
はじめまして、日傘さん
よろしくお願いします。
> 個人的には(多分)ここの多くの方々と同様、御大は突っ込みどころ満載の作家版MMR、読者参加型トンデモ漫才師として評価しております。一粒で二度おいしい方だ。
ものすごくツボにはまってしまいました~!!
素晴らしすぎます~この表現
あ…ダメ…笑いがとまらない……
失礼しました~m(_ _)m
-
- board4 - No.1358
Re:「物語世界の構成をブチ壊し」について
- 投稿者:full
- 2002年01月11日(金) 14時15分
このレスは記事1353に対してのレスです。元がどこに行ったか探し出せ無くてすみません。
あけみさん、レスありがとうございます。
過去ログを少々漁りましたら私の言いたい事の一部がありましたので、まずそれを引用して書き込みたいと思います。私の言いたい事もいまいち伝わっていないようですので。
引用する過去ログは「緒言 関連議事集5」の部分です。恵さんと見学者さんの一連のやり取りです。細かい部分はログを読んで頂くとして、ここでは
> 「小説にはルール(禁忌)はない」
> (先人が築いた『定義』は間違いなくあるはずですけど、これはルールという概念からは除きます)
という事でauthorizeされています。(勿論、ここでauthorizeされたのは恵さん-見学者さんの間だけであり、あけみさんの意見とは別であるという事でしたら再議論しましょう)
ここでは更に、「小説に政治評論を入れてはいけない」≒「小説に作者の声が入ってはイケナイ」=「摂理」と表現しています。また、これらの議論の中でもありますが、「摂理」に反する事は「違法」ではありません。
以上は小説家にとっての話です。
一方、私は
> > 「政治評論を(小説に)入れてはいけない」=意見
> > 「反論の場を与えない批判はルール違反である」=理由
という事は、意見を述べる者(評論を書く者)にとって「違法」に相当する事であると思うのです。当然、六法に違反している訳ではないので本当に違法な訳ではないですが、意見を述べる者(評論を書く者)にとって重大なルールであると思います。
田中氏は小説家であると同時に評論を小説中に忍び込ませる限り評論を書く者である訳です。通常、その立場は作品毎に変わる訳ですが、創竜伝では小説かつ評論のような曖昧な物を書いているので両方の立場でのルール適用をするべきであると考えます。その場合、より重大なルール違反である「反論の場を与えない批判はルール違反である」に引っかかると考えます。
私の先に書いた意見では上記ルールを第一にしたらどうかという曖昧なモノでしたので、もっと具体的に書きますと、今まで何度もあった又今後も有り得るであろう
「創竜伝に政治評論が入っていても良いじゃん。私は面白く読んでいるよ。」
「創竜伝に政治評論が入っていても良いじゃん。私は洗脳なんてされないよ。」等
という意見に対しての最初の反論を上記の反論にした方が良いのではないかと言っています。この反論があった後の補助意見として作品世界のぶち壊し等が来ると良いのではないでしょうか?
以上で私の意見の再書き込みを終わり、あけみさんのレスへの各回答へ入りたいと思います。
> 「多数の評論の中に物語の世界構成を壊すような一部の評論も紛れ込んでいる」事と、
> 「『なぜ創竜伝世界のソ連が崩壊したのか』等の経緯の説明も作中等に一切無かった」
> 等の事情から、創竜伝の場合は一見しただけではわかりずらいのです。
>
この部分での議論は作品世界(設定)を壊すかどうかであったと思います。それが判別がつき易いかつき難いかの話になると議論のポイントが分からなくなると思います。
銀英伝の魔法兵器云々は設定のぶち壊し加減を分かりやすく喩えただけで、例えば民主主義を自称しているヤンが封建主義を語っていたら一見分かり難くなりますよ。これも設定をぶち壊していますが、つまらない、設定がおかしい等のシュプレヒコールを上げる事は出来ても「止めろ」とは言い難いと思います。
> そしてfullさんの図式を否定したのは
> 「政治評論を(創竜伝or小説に)入れてはいけない」=意見
> 「(なぜなら)作品世界を壊しているからだ」=理由
> では、意見側の「評論を入れる」事と理由側の「作品世界を壊す」事の両者の間に何の相互関係も表れていないからです。
> 前回も申しましたが「(政治に限らず)評論を小説に入れてはいけない」というワケでは無いのです。
> 「(物語世界設定やストーリーにも関係がない)評論なんか入れないでくれ」という事だけでは読者の要望レベルの話にしか過ぎませんし、小説の出来・不出来に関わる問題にも発展しません。
> 「評論を入れる」事と「作品世界を壊す」事だけでは直接的なつながりは無いのです。
> ですから意見≠理由になります。
>
>
> > 「つまらない本を買うな、何故なら面白くないからだ」
> > と同じように聞こえます。
>
> これもその通りです。
> 「つまらない」と「面白くない」は同義ですから。
> 両者に共通事項が含まれていなければ相互関係は成り立ちません。
>
「つまらない本を買うな、何故なら面白くないからだ」という文章に違和感を持ってくれないようですと少々辛いですね。普通は
「つまらない本を買うな、何故ならお金の無駄だからだ」とか
「つまらない本を買うな、何故なら時間の無駄だからだ」
のような文になると思います。この文章ですと意見も理由も=では直接結べません。それでも文章は成り立っているかと思います。よって意見≠理由でも文章は成り立ちます。
では、意見=理由のような文についてですが、小説やエッセイのような物でしたら読者に言葉を面白く読ませる技法としては良いかもしれません(お勧めしませんが…)。しかし、議論や批判を行なう上では意見=理由では役に立ちません。某政治家が言っていたような「ダメな物はダメ」と言われても何がダメなのか分からないのです。
あけみさんは小説をお書きになるようですが、自分で最高傑作と思っている小説(つまり自分で悪い箇所を自覚していない物)を
「設定を壊すような物を入れてはいけないよ、小説の土台が無茶苦茶になるから」
と、言われて何が設定を壊しているか分かりますか?小説の土台を無茶苦茶にしたくないから設定を壊す物を取り除こう、設定を壊す物とは小説の土台を無茶苦茶にする物だから…と無限ループを始めませんか?
なお、「評論を小説に入れてはいけない訳ではない」という意見は作品世界をぶち壊しにするという理由においては同意します。過去ログにありますように、「小説にはルール(禁忌)はない」のであり、作品世界云々は「摂理」だからです。しかし、「反論の場を与えない批判はルール違反」という理由を持ってきた場合には同意しません。これは意見を述べる者にとっての重大なルールだからです。
#私見を述べますと法は厳しく規定し優しく適用するのが良いと思います。ですので、仮に創竜伝の中の評論が的を射た批判であり作品世界を壊していない場合は評論を入れるなとは言いません。ただし、これは先に述べた「面白い/つまらない」議論にも発展する物であり論理面だけを考えるのなら間違った考えです。要は、法定速度を1km/hでも超えたらスピード違反ですが全員を検挙する訳ではないといった感じです。
> いえ、「出来/不出来」と「良質/悪質」も切り放してお考えください。
> これもゴチャマゼにするとややこしくなります。
> 「良質/悪質」についての話は後述に。
>
失礼しました。全て並列に並べていたのですね。
> 「面白いという点は小説の品質の一要素」というfullさんのお考えに同感です。
> わたしが考える品質の尺度は、小説に対しては様々な要素をまとめた全体的なバランスとそれを踏まえてのレベルの事を指し、小説家に対しては執筆姿勢についてです。
> 今回の「物語の世界構成を壊すような異物(この場合は評論)の混入」の件では、小説家の執筆姿勢の方を指してます。
> つまり、
> 「物語世界の造物主でもある小説の著作者、しかもプロフェッショナルが、自分の趣味の範疇でしかない異物(この場合は評論)を混入させて自身の小説の骨格・土台から滅茶苦茶にするような事をする」
> という行為に対して「悪質」だと評価しております。
>
小説家の執筆姿勢に対してですか。しかし、上で述べられています「悪質」は小説家が故意に小説の骨格・土台を滅茶苦茶にしているという「故意」の証明が必要ですよね。下手糞な小説家が一生懸命書いた末、小説の骨格・土台を滅茶苦茶にした場合に執筆姿勢を問われますか?まあ、もっとよく見直せとか推敲しろ等の執筆姿勢を問われるにしても所謂悪質であるという評にはならないと思います。「故意」を証明する事は出来なくはありませんが非常に面倒な作業です。何しろ他人の内心を周りから証明するのですから。ですので、もっと他の理由を挙げた方が手っ取り早いと思っています。
なお、議論を元に戻しますと、「物語世界の構成をブチ壊し」というのは、理論的な観点(出来/不出来)からと品質的にどうかについてであり「面白い/つまらない」とは別物であるという話でした。あけみさんのレスでは割愛されていましたが、私の論(設定の出来/不出来は作品を面白くする一要素、面白いという点は品質の一要素)を認めて下さったとすると「出来/不出来」と「品質」は「面白い/つまらない」と相関関係に有ると言えます。この場では主観論となる「面白い/つまらない」を語らないとしていたので、よって相関関係にある「出来/不出来」&「品質」を論ずる「物語世界の構成をブチ壊し」は意味を成さなくなります(何故なら主観に支配されるから)。まあ、過去ログにある「摂理」という点を認めて下さればこの議論も意味は無くなるのですが。
> > 助言する事に対して止めはしませんが、助言を他の批判と同レベルで扱うのは止めたらどうですか?という意見です。
>
> ? どういう意味でしょうか?
> お手数かけて申し訳ないのですが、ご説明をお願いします。
>
「田中芳樹を撃つ」の批判の中には様々な批判がありますが、レベルと言いますか強度と言うか強制力が違う批判が同列に並んでいる部分が見受けられます。
例えば「銀英伝外伝を6巻まで刊行してくれ」と言うのはどこぞの後書きで「出す」と書いたのだからこれを要求する事は当たり前の事です。これは強制力が強い批判でしょう。
一方、「小説の骨格・土台~」は作品をより良くするための要望・助言です。「小説に評論を入れない」は「摂理」なのですから強制力が低いと考えます。
そこで、「反論の場を与えない批判はルール違反」についてですが、これは意見を述べる者(評論を書く者)にとって重大なルールでありますので、強制力が強いと考えます。
助言と他の批判を同レベルで扱うのは止めたら?と言うのは多くの批判を出すと重要な部分が紛れてしまうからです。ちなみに私は強制力(強度/レベル)が高い批判を重要であると設定しています。
> あのですね、「物語の世界構成を壊す」というのは「小説家としての倫理の問題」で、「反論の場を与えない批判はルール違反」というのは「(反論の場を与えずまたは反論に対してフィクションの小説だという逃げ道を用意し出版という形をとり)公の場での発言行為の問題」だと思うのですが。
> 問題の種類が異なるものをならべて「こっちの方が強力な理由だ」と言われましてもねぇ……
>
問題の種類が違うという事についてはあけみさんのおっしゃる通りです。しかし、達成目標の一つである「創竜伝から政治評論を抜く」ためには有効な手段(理由)であると思っています。一つの目標に対するアプローチが別なだけです。
と思ったら、このwebページの具体目標が書いてないですね。過去ログに紛れているのかな?目標がFAQのような『自らの作品および作中の「評論もどきの自己主張」に対してきちんとした「作家としての責任」を取り、かつての銀英伝を執筆していた頃の田中芳樹に戻ってくれること』であるのなら非常に文学的で何時戻ったのか戻っていないのか判断がつき難いですね。この議論は別に置いておくとして、先の言葉を訂正します。
創竜伝に政治評論が入っている事の是否(=気持ちとしては創竜伝から政治評論を抜きたい)に対しては「反論の場を与えない批判はルール違反」というのは有効な理由で有ると思います。
それでわ