- 親記事No.1697スレッドの返信投稿
- board4 - No.1704
Re:おっしゃられていることは正論だと思いますが…
- 投稿者:tina
- 2002年04月08日(月) 04時19分
> おおむね同感です。
> さて、このサイトに楽しみは見つけていただけたでしょうか?
ええ。とても楽しみましたよ(笑)
もともと私もこういう討論は嫌いじゃないんです。
田中芳樹もそこまで好きじゃないんです。
ただこのページの存在意義に少し違和感を感じただけで(笑)
でも、このぺージ全体を読み進めてみてはっきりしました。
このページ自体を批判するより、中にはいって討論した方がよっぽど面白いという事です(笑)
ええと、この掲示板は銀英伝のパロディ掲示板ですか?
なにか他の、例えば創竜伝などで討論になるようなことを思いついたら書き込んでもいいんですか?
すいません。こんなこともわからない初心者のくせに生意気な事書き込んで(笑)
これからはどうぞよろしく。
- 親記事No.1690スレッドの返信投稿
- board4 - No.1705
Re:あずぎんが英雄伝説
- 投稿者:Merkatz
- 2002年04月08日(月) 09時43分
皆さん結構「あずまんが大王」読んでいらっしゃるんですね。
とうとうこのネタに手を出したかという感じです(笑)。
-
- board4 - No.1706
過去ログ更新のお知らせ
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2002年04月08日(月) 12時15分
HP「過去ログ資料館」に、
「田中芳樹を撃つ!」4代目掲示板の投稿1401~1700番
「ノイエ・ラント light board掲示板」の投稿941~980番
までをアップデート致しました。
過去ログをまとめて閲覧したい方は上記URLリンクからどうぞ。
- 親記事No.1690スレッドの返信投稿
- board4 - No.1707
Re:あずぎんが英雄伝説
- 投稿者:クロイツェル
- 2002年04月09日(火) 10時19分
ミッターマイヤー「卿はなぜラインハルト様に仕えているのだ?」
オーベルシュタイン「金髪の孺子とか好きだからー!」
ミッターマイヤー「…なら赤髪ののっぽはどうなのだ?」
オーベルシュタイン「それはそれでー!」
おそまつ(^^;
- 親記事No.1706スレッドの返信投稿
- board4 - No.1708
更新のお知らせ
- 投稿者:本ページ管理人
- 2002年04月10日(水) 15時54分
更新しましたのでお知らせします。
>冒険風ライダーさん
いつもありがとうございます。
>折橋 瞭さん
件の部分を削除しましたのでご確認下さい。
- 親記事No.1694スレッドの返信投稿
- board4 - No.1709
Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?
- 投稿者:優馬
- 2002年04月10日(水) 15時56分
優馬です。イッチーさん、いらっしゃい。(私も久しぶりなんですが)
私も、「同盟の政治は日本型」というご指摘に賛成です。
というか、田中芳樹とうちゃん、「悪い民主主義」のモデルとして日本の「55年体制」、イッチーさんのおっしゃる「一党優位体制」を考えていたフシがありありです。もちろん田中芳樹的バイアスはしっかりかかっていて、後年「創竜伝」で大ブレイクする「政治評論」は同盟の政治描写の中に胚胎していたと言えます。
例えば、
1.非常に感情的なもので政治が動く
2.マスコミが政府をチェックする機能が弱い
3.三権のうち国会と司法の力が弱い
(戦争を始めるのに国会対策をする必要がないみたいですもんね。)
4.野党は吠えるが実質的には何も変わらない
・・・てなふうに、同盟の政治と自民党支配の日本政治は非常に似ていると思います。反戦政党ってきっと旧社会党みたいに政策は非現実的なんだけど根強い支持者がいるんでしょうね。
ん? そうするとジェシカ・エドワーズは辻元清美か?!
・・・それって結構イヤぁ!!
- 親記事No.1697スレッドの返信投稿
- board4 - No.1710
Re:おっしゃられていることは正論だと思いますが…
- 投稿者:本ページ管理人
- 2002年04月10日(水) 15時56分
> このページ自体を批判するより、中にはいって討論した方がよっぽど面白いという事です(笑)
そうですね。よろしくお願いします。
> ええと、この掲示板は銀英伝のパロディ掲示板ですか?
> なにか他の、例えば創竜伝などで討論になるようなことを思いついたら書き込んでもいいんですか?
パロディ掲示板ではありませんが、パロディ投稿もアリです。
何か議題になるような事がありましたらお願いします。
- 親記事No.1694スレッドの返信投稿
- board4 - No.1711
Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?
- 投稿者:本ページ管理人
- 2002年04月10日(水) 16時00分
シチュエーション的に蒋経国あたりの台湾に似ている?
たぶん、モデルにはなってないでしょうけど(笑)
- 親記事No.1706スレッドの返信投稿
- board4 - No.1712
Re:更新のお知らせ
- 投稿者:本ページ管理人
- 2002年04月10日(水) 16時16分
前に話題になっていた田中氏のプロフィールが追加されています。
冒険風ライターさんの力作です。
- 親記事No.1694スレッドの返信投稿
- board4 - No.1713
Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?
- 投稿者:イッチー
- 2002年04月10日(水) 16時56分
> 優馬です。イッチーさん、いらっしゃい。(私も久しぶりなんですが)
こちらこそよろしくお願いいたします。
>
> 私も、「同盟の政治は日本型」というご指摘に賛成です。
> というか、田中芳樹とうちゃん、「悪い民主主義」のモデルとして日本の「55年体制」、イッチーさんのおっしゃる「一党優位体制」を考えていたフシがありありです。もちろん田中芳樹的バイアスはしっかりかかっていて、後年「創竜伝」で大ブレイクする「政治評論」は同盟の政治描写の中に胚胎していたと言えます。
>
> 例えば、
> 1.非常に感情的なもので政治が動く
> 2.マスコミが政府をチェックする機能が弱い
> 3.三権のうち国会と司法の力が弱い
> (戦争を始めるのに国会対策をする必要がないみたいですもんね。)
> 4.野党は吠えるが実質的には何も変わらない
>
> ・・・てなふうに、同盟の政治と自民党支配の日本政治は非常に似ていると思います。反戦政党ってきっと旧社会党みたいに政策は非現実的なんだけど根強い支持者がいるんでしょうね。
>
優馬さんが私の意図を正確にとらえてくださって光栄です。同盟の政治を見ているとどうみても、現代日本政治(1955年体制)への批判にしか見えないんですよね。反戦派というのは日本でいえば革新勢力のことでしょうね。創竜伝は読んだことありませんが、他の作品を読んでいると革新派の人が言いそうな表現が散見されますしね。ただ、自分たちの国のあり方をもう一度再検討するという意味で同盟の政治ってけっこう興味深いとおもうのですが・・・。
> ん? そうするとジェシカ・エドワーズは辻元清美か?!
> ・・・それって結構イヤぁ!!
田中芳樹は現代の日本について銀英伝を発表した時点では予想していなかったと思いますが、サンフォード=森・トリューニヒト=小泉・ジェシカ=辻元とあてはめるとけっこううまくあてはまってしまうのが面白いですね。ちなみに、帝国領侵攻を最も強行に主張したウィンザー女史に扇国土交通相を思い浮かべてしまうのは私だけでしょうか(笑)。
- 親記事No.1694スレッドの返信投稿
- board4 - No.1714
Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?
- 投稿者:イッチー
- 2002年04月10日(水) 16時58分
> シチュエーション的に蒋経国あたりの台湾に似ている?
> たぶん、モデルにはなってないでしょうけど(笑)
初めまして。
むかし、銀河帝国・自由惑星同盟・フェザーンの関係って、中華人民共和国・台湾・香港の関係に似ていると思ったことがあります。
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1715
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:Merkatz
- 2002年04月11日(木) 09時50分
> ヤンは政府の命令を無視したことでいさぎよく裁きをうけようと考えますが、ヤンファミリーがそれを止めます。
>そのころ、ハイネセンポリス市内で同盟を一時裏切ったトリューニヒトに対する抗議暴動が発生し、トリューニヒトは捕らえられ、売国奴として市民からリンチを受けて虐殺されるでしょう。
>(あるいは地球教徒の援助をうけて逃亡)
虐殺まではいかないと思います。
民主国家の元首らしく、敗戦の責任を取って総辞職。
というより、国民が辞職を求めるのでそうせざるを得なくなるでしょう。
無責任ぶりがばれたので、二度と政界には復帰できないでしょう。
フェザーンで隠居生活でもするのでは。
(地球教徒の援助は受けないでしょう。
下野したトリューニヒトなんて何の利用価値も無いし、
トリューニヒトにしても、下手に救いを求めれば
過去の関係がばれる恐れがあるので)
> 後継首班には同盟の危機に縦横無尽の働きをしたアイランズが就任し、アイランズ政府はヤンの不問を決定し、市民は歓呼をもってヤンを出迎えます。アイランズは政府を一時離れていたレベロやホワンを再入閣させます。また非議員の閣僚が可能ならば、ビュコックが国防委員長に任命されるでしょう。これはビュコックを二度と危険な戦場に引きずりだしたくないというヤンの願望にも沿うものです。
>宇宙艦隊司令長官にはチェンが昇格し、ヤンは総参謀長としてこれを補佐。経済の再建をアイランズ政府に任せながら、
>イゼルローン要塞再奪取作戦を練ることになるでしょう。
閣僚は議員しかなれなかったような。(ちょっと曖昧)
アイランズが兼任する可能性のほうが高い気がします。
ビュコックは統合作戦本部長に昇進、
ヤンがバーミリオンの功績で宇宙艦隊司令長官に昇進するのが自然だと思います。
チュンはそのまま総参謀長に留まるか、他の要職にまわるか。
> 一方、銀河帝国では帝国宰相が死んだものの形ばかりの皇帝は残っているわけですから、当面これを残したまま、オーベルシュタイン・ミッターマイヤー・ロイエンタールによる三頭政治によってラインハルト死亡後の混乱を乗り切ろうとするのではないでしょうか。
とりあえず、マリーンドルフ伯またはブラッケやリヒターといった改革派貴族を帝国宰相に据えて、ラインハルトの改革路線の踏襲を帝国国民に示して人心の動揺をおさえる一方、オーベルシュタインが軍務尚書・ミッターマイヤーが宇宙艦隊司令長官・ロイエンタールがイゼルローン方面軍司令官(またはフェザーン方面軍司令官)に就任して、
>軍務を統率し、ラインハルト亡き後の軍隊の動揺をおさえるでしょう。
ラインハルトの改革路線を支持する点では、皆の利害は一致しているので、
当面の敵としては同盟、旧貴族連合軍、フェザーン残党、地球教となるのでしょう。
混乱といっても、民衆に対しては改革路線の堅持を約束すればよいだけですし、
リーダー不在とはいえ、ローエングラム陣営の人間は、
どうも野心が少ない人たちばかりですので(ロイエンタールを除く)、
信長の死における秀吉・勝家の争いみたいなことは、
すぐには起こらないでしょう。
ただし、ロイエンタールは爆弾です。
必ず一定期間ののち帝国簒奪を考えるでしょう。
> ただ、帝国・同盟ともに他国に侵攻する余裕はなくしばらく緊張状態が続くのではないでしょうか。
どちらかといえば同盟が受けた傷の方が深いので、
帝国が混乱しているうちにイゼルローンを取り返さないと、
帝国軍の再侵攻は免れないでしょう。
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1716
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:イッチー
- 2002年04月11日(木) 18時54分
Merkatzさま
私の書き込みに丁寧なご批評ありがとうございます。自分で書き込んだ後に考えたこととMerkatzさまのご批評を参考にして、自分の考えを少し修正しようと思います。
> 虐殺まではいかないと思います。
> 民主国家の元首らしく、敗戦の責任を取って総辞職。
> というより、国民が辞職を求めるのでそうせざるを得なくなるでしょう。
> 無責任ぶりがばれたので、二度と政界には復帰できないでしょう。
> フェザーンで隠居生活でもするのでは。
> (地球教徒の援助は受けないでしょう。
> 下野したトリューニヒトなんて何の利用価値も無いし、
> トリューニヒトにしても、下手に救いを求めれば
> 過去の関係がばれる恐れがあるので)
なるほど。その可能性は高いでしょうね。私もトリューニヒト、政界引退という考えに賛成です。ただし、フェザーンは帝国の支配下にあるはずですから、同盟の偏狭の惑星で隠遁生活でも送ることなりそうですね。
>
> 閣僚は議員しかなれなかったような。(ちょっと曖昧)
> アイランズが兼任する可能性のほうが高い気がします。
> ビュコックは統合作戦本部長に昇進、
> ヤンがバーミリオンの功績で宇宙艦隊司令長官に昇進するのが自然だと思います。
> チュンはそのまま総参謀長に留まるか、他の要職にまわるか。
閣僚は議員しかなれなかったでしたっけ?(私も曖昧)ただ、議長と閣僚は兼任が禁止されていたはずです。(ですから、トリューニヒトはネグロポンティやアイランズを国防委員長に据えたのです)ですから、アイランズが議長に就任した場合、国防委員長には別の人物を据えなくてはいけないはずです。私としてはヤンにも理解のあるホワン・ルイ国防委員長というのが面白いと思うのですが・・・。財政委員長にはレベロが再登板し、帝国にフェザーンが占領されたどさくさにまぎれて、フェザーン資本の国有化による財政再建がおこなわれるでしょう。(発展途上国で革命が起こったときによくおこなわれる手)
軍隊内では、トリューニヒト派のロックウェルやベイは退役においこまれて、反トリューニヒト派が主流を占めるでしょう。ビュコック統合作戦部長・ヤン宇宙艦隊司令長官・チェン総参謀長はMerkatzさんのおっしゃるとおりだと思います。キャゼルヌが後方勤務本部長が就任するでしょう。ヤンはシェーンコップとアッテンボローに策を授けて、イゼルローンを再奪取させ、シェーンコップがイゼルローン要塞司令官、アッテンボローが艦隊司令官となるでしょう。
> ラインハルトの改革路線を支持する点では、皆の利害は一致しているので、
> 当面の敵としては同盟、旧貴族連合軍、フェザーン残党、地球教となるのでしょう。
> 混乱といっても、民衆に対しては改革路線の堅持を約束すればよいだけですし、
> リーダー不在とはいえ、ローエングラム陣営の人間は、
> どうも野心が少ない人たちばかりですので(ロイエンタールを除く)、
> 信長の死における秀吉・勝家の争いみたいなことは、
> すぐには起こらないでしょう。
考えてみたら、オーベルシュタインはブリュンヒルトに同乗しているので、ラインハルトと一緒に死亡していますね。すると、ラインハルト死後はロイエンタールとミッターマイヤーが中心となって帝国を支えることになりますね。(まさに帝国の双璧)おそらく、当面は政務と軍務を分離し、政務は改革派貴族に任せて、改革路線の継続を国民にアピールし、軍務はロイエンタールとミッターマイヤーが中心となって取り仕切ることとなるでしょう。おそらく、ロイエンタールが軍務尚書として政府ににらみをきかせ、ミッターマイヤーが宇宙艦隊司令長官として実際の指揮をとる形になるのではないでしょうか。帝国宰相には野心のないマリーンドルフ伯が軍部の支持を得て、就任するのではないでしょうか。
ラインハルトが死亡しても、門閥貴族の勢力は根絶されているので、帝国に大きな混乱はないと思います。(小説ではラインハルトが死んでいたら、帝国はいくつかの領邦国家に分裂していたであろうと書かれていたような気がしますが、それは考えられません)ただし、フェザーンで独立または自治を要求する暴動が発生する可能性は高いと思います。当面、帝国政府はフェザーン暴動の鎮圧に手を焼くでしょう。
>
> ただし、ロイエンタールは爆弾です。
> 必ず一定期間ののち帝国簒奪を考えるでしょう。
>
むしろ、ミッターマイヤーの後押しで、ゴールデンバウム王朝の廃絶→ロイエンタール王朝の成立となるのでは?ただし、ロイエンタールは子孫を残そうという意志がなさそうなので、ミッターマイヤー夫妻に子供が出来た場合、その子を後継者とすると宣言しそうな気がします。あるいは女官かなにかに手を出して出来た子供が後を継ぐかもしれない。(笑)ロイエンタールは反乱のときの言動から同盟領には関心がなさそうなので、イゼルローン要塞が再奪取された後で、同盟が申し出る休戦に乗るかもしれません。ロイエンタール王朝誕生の時点で、ミッターマイヤーが宰相に就任するでしょう。(あるいは固辞して、軍務尚書に就任の可能性も)
> どちらかといえば同盟が受けた傷の方が深いので、
> 帝国が混乱しているうちにイゼルローンを取り返さないと、
> 帝国軍の再侵攻は免れないでしょう。
>
フェザーン暴動に乗じて、同盟がイゼルローンを再奪取するのでは。その時点で、同盟は今度こそ、帝国に休戦を呼びかけるでしょう。同盟領への野心のなさそうなロイエンタール・ミッターマイヤー政府であれば、これを受け入れるかもしれません。ここで休戦阻止を狙う地球教徒による陰謀が発覚し、帝国・同盟合同軍による地球教本部の捜索と侵攻がおこなわれるのでは。
帝国・同盟休戦後のキャラたち
ヤン・・・軍に退職を申し出て、初代駐帝国大使への任命と引き換えに認められる。新妻フレデリカと駐在武官ユリアンを連れて赴任。
ユリアン・・・駐帝国大使館駐在武官を務めた後、同盟軍戦史部に転属願いを出し、ヤンの伝記をまとめる。キャゼルヌの娘と結婚し平和な家庭を築く。
シェーンコップ・・・イゼルローン要塞で娘のカリンと出会う。長らく反目しあうも娘と和解。女性に縁のないアッテンボローとカリンを引き合わせ、軍を退職後は娘夫婦の世話になる。
アッテンボロー・・・軍に退職を願い出るも却下され、軍人として生涯を終える。軍を退職後、「イゼルローン要塞秘密日記」を出版。
ロイエンタール・・・帝国皇帝に就任。後継者にはミッターマイヤーの子供を指名するが、肝心のミッターマイヤー夫妻に子供が出来ず、女官に生ませた子供が後を継ぐ。
ミッターマイヤー・・・ロイエンタールより長生きし、ロイエンタールの死後、その子供を補佐。
ヒルダ・・・初代駐同盟帝国大使に就任。帰国後、工部尚書シルヴァーベルヒと結婚。
私がラインハルトが好きではないからかもしれませんが、バーミリオンでラインハルトが殺されるという展開のほうがストーリーとして無理がないような気がするのですが・・・。(なぜ、あのとき、ヤンがためらったのか全くわからない)
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1717
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:赤の8番
- 2002年04月12日(金) 13時26分
こんにちは。
ヤンがあそこで停戦命令に従わなかった場合、ですね。
一番妄想の虫がうずく設定です。
ヤン艦隊は停戦命令に従わなかったとすると、同盟政府からすると「反政府勢力」と断罪されても仕方がないと思われます。その場合を個人的妄想に牽引してもらい考えてみました。
バーミリオンではブリュンヒルト撃沈の報で帝国軍は一旦引くでしょう。帝国軍は同盟領まで遠征していたわけですから、一旦停戦に近い状態になるのでは?と思います。
残された帝国軍提督たちは、弔い合戦を心に誓うにちがいありません。
ところが、ヤンとその一派は、一時停戦の後今度は同盟政府からの弾劾に立ち向かうことになります。
そこで2つ方向があると思われます。
1)大人しくハイネセンに戻り政府の追及を受ける、メルカッツに一定戦力を預けるのは同じ
2)バーイリオンからそのままヤン艦隊が動くシャーウッドの森と化す
1)の場合は、原作より時間や手間がかかったとしても、元一派によりヤンとその仲間たちが救出され、メルカッツたちと合流。。。しかしイゼルローン攻略へは向かえないのでは?と思います。流石にこれでビュコックたちがヤンたちに手を差し伸べられるとは思えないからです。そこで結局は(2)と同じ、少ない戦力で宇宙をさすらう・・・に陥ると思われます。
妄想を進めると、くされ同盟政府はヤン艦隊の殲滅作戦に出るかなと。拠点のないヤン艦隊はかなり厳しい立場になりますね。
とりあえずここまで。
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1718
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:イッチー
- 2002年04月12日(金) 14時11分
> こんにちは。
> ヤンがあそこで停戦命令に従わなかった場合、ですね。
> 一番妄想の虫がうずく設定です。
>
赤の8番さま、こんにちわ。イッチーと申します。
> バーミリオンではブリュンヒルト撃沈の報で帝国軍は一旦引くでしょう。帝国軍は同盟領まで遠征していたわけですから、一旦停戦に近い状態になるのでは?と思います。
> 残された帝国軍提督たちは、弔い合戦を心に誓うにちがいありません。
「弔い合戦」という要素を忘れていました。先に私が予測したように仮にロイエンタール・ミッターマイヤー政府が帝国に誕生したとしても、簡単に休戦にはなりそうもありませんね。
> ところが、ヤンとその一派は、一時停戦の後今度は同盟政府からの弾劾に立ち向かうことになります。
なぜ、同盟はヤンを弾劾しなければいけないのでしょう?帝国軍が一時去ったとしても、再侵攻してくることは目に見えています。戦力がほとんどない同盟にとって、ヤンの戦力を失うことは得策ではありません。帝国への無条件降伏はトリューニヒトが独断で決めたことで同盟国民の大多数は降伏反対だと思います。仮にトリューニヒトがヤン討伐を命じても、同盟軍の大多数は従わないでしょう。(帝国保護下にあったレベロ政権とは明らかに状況が異なる)もし、トリューニヒトが情報操作をおこなって、ヤンを悪者にしたとしても、ヤンがバクダッシュの助けを借りて、同盟全土に「私は政府から即時停戦命令を受けたが、同盟と民主主義を守るためにあえてブリュンヒルトを攻撃した」と訴えれば、同盟の大多数はヤンの味方をするでしょう。そうでなくても、国家の非常時にトリューニヒトがいかに無責任であったかを同盟国民は覚えているはずですから、帝国軍撤退後、トリューニヒトの求心力は崩壊しているのではないでしょうか?
>
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1719
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:赤の8番
- 2002年04月12日(金) 15時16分
イッチーさま、よろしくです。
> なぜ、同盟はヤンを弾劾しなければいけないのでしょう?
双璧がハイネセンへ降伏を勧告したのです。
喉元に迫った帝国軍に、同盟政府は「こいつが勝手にやりました!」とヤンの首を差し出すことでしょう。その後での一時停戦です。
(ハイネセンに迫った帝国軍が双璧以外であった場合、その場でラインハルトの仇をハイネセン市民の命で償わせたかもしれません。)
なので、同盟政府からすれば「あいつが悪いから責任とらせましょう!」ということになると思います。
また、一応政府の対面を保っているならば、一軍人がその指示に従わないかつある程度の規模の軍閥を把握している、ならば、逆賊として見られても仕方がないと思います。
いずれにせよ、ヤンに残されたチャンスは同盟市民の支持と、帝国の出方ではないでしょうか。宿敵(?という設定にまでなっていればですが)ラインハルトを倒したヤンにはそれなりの支持が集まるかもしれません。しかしどんなに優秀な軍指導者も、議会制民主主義の国の元では公僕の一人でしかありえません(某パウエル氏しかり)。
いずれにせよこの後のヤンには「ルビコン」を越えるべきかどうか、という難題が待ち受けるわけです。
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1720
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:イッチー
- 2002年04月12日(金) 16時02分
> > なぜ、同盟はヤンを弾劾しなければいけないのでしょう?
> 双璧がハイネセンへ降伏を勧告したのです。
> 喉元に迫った帝国軍に、同盟政府は「こいつが勝手にやりました!」とヤンの首を差し出すことでしょう。その後での一時停戦です。
> (ハイネセンに迫った帝国軍が双璧以外であった場合、その場でラインハルトの仇をハイネセン市民の命で償わせたかもしれません。)
帝国の双璧の性格からしてラインハルト死去の報告を受け取ったあと、ハイネセン市民に危害をくわえず整然と去っていくと思います。そうすると、ハイネセン市民の心理状態からして、彼らの憎悪はハイネセン市民を危険に陥れようとした帝国軍ではなく、自己の保身のために国家自体を売り渡そうとしたトリューニヒトに向かうでしょう。そのなかでトリューニヒトが政権を維持できるとは考えられません。首都では当然暴動が発生するでしょうし、同盟国民の多数はヤンを支持するでしょう。
> なので、同盟政府からすれば「あいつが悪いから責任とらせましょう!」ということになると思います。
> また、一応政府の対面を保っているならば、一軍人がその指示に従わないかつある程度の規模の軍閥を把握している、ならば、逆賊として見られても仕方がないと思います。
>
むしろ、同盟国民はヤンを救国の英雄と迎えるのでは?そんなヤンを国賊のように扱う政府があるとすれば、同盟国民が黙っていないでしょう。
- 親記事No.1721スレッドの返信投稿
- board4 - No.1722
1664番へのレスのつもりでした
- 投稿者:佐々木公彦
- 2002年04月12日(金) 17時38分
> 黒色騎兵団による、ハイネセン総攻撃。
>
1664番へのレスのつもりでした。
またやってしまった。
- 親記事No.1694スレッドの返信投稿
- board4 - No.1723
銀英伝1巻刊行時の日本の政治状況
- 投稿者:イッチー
- 2002年04月13日(土) 04時27分
銀英伝1巻が刊行された1982年11月前後の日本の政治状況について調べてみました。
1955年の保守合同以後、国会の過半数を占め、政権を独占していた自民党の優位は1970年代に揺らぎ始め、1976年・1979年の総選挙では自民党は衆議院の過半数ギリギリしか占めない「保革伯仲状態」という結果に終わっていました。1974年には田中角栄の金脈問題がマスコミで追及され、1976年には田中がロッキード事件の容疑者として逮捕され、「政治とカネ」の問題がマスコミでとりあげられていました。
1980年、社会党が提出した内閣不信任案に自民党反主流派が同調し、衆議院は解散されました。選挙は当初、野党有利と思われていましたが、選挙中、ときの大平首相が急死したため、自民党に同情票が集まり、選挙は自民党の勝利に終わりました。後継の総理には「党内融和」の観点から大平派の実力者・鈴木善幸が選出されました。鈴木はもともと総理の器とは党内外で思われておらず、意外の印象を与えました。鈴木の後継の座を狙っていたのは、党内最大派閥・田中派の支援をうけた中曽根康弘、自民党ハト派三木武夫の後継者・河本敏夫、大平派と犬猿の仲の福田派の後継者・安部晋太郎、自民党タカ派の中川一郎でした。自民党総裁選の結果、中曽根が圧勝し、1982年11月、中曽根が首相に就任しました。当時、自民党内では改憲論や軍備増強論を要求する声が高まり、社会党代議士・石橋政嗣は1980年、「非武装中立論」を出版し、社会の右傾化に警鐘を鳴らしました。この本は30万部のベストセラーになり、革新勢力の根強い支持者がいたことを示しました。
ん?銀英伝1巻に描かれている同盟の様子に似ているような・・・。
銀英伝1巻によれば、同盟議長サンフォードは政争の渦中から湧き出た調整型の老政治家(鈴木善幸に似ている)で、国防委員長トリューニヒトはパフォーマンスの得意な政治家で後継者に目されている(中曽根康弘に似ている)と描写されています。政府与党は反戦派(革新勢力に似ている)と強硬派(自民党タカ派に似ている)に挟撃され、過半数を割る危機にさらされており(保革伯仲に似ている)、なんらかの戦果をあげる必要がありました。帝国領侵攻にはトリューニヒトのほかにレベロやルイといった良心的政治家(自民党ハト派のこと?)が反対しましたが、社会の大勢は主戦論に傾いていました。(当時の改憲論や軍備増強論に対するあてつけ?)
自由惑星同盟の描写は案外、当時の日本政治を戯画したものかもしれません。そういえば、同盟は財政赤字に悩んでいましたが当時の日本でも財政赤字は深刻な問題で行政改革の必要性が叫ばれていました。
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1724
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:赤の8番
- 2002年04月13日(土) 10時26分
イッチーさま、早速にどうもです。
> むしろ、同盟国民はヤンを救国の英雄と迎えるのでは?そんなヤンを国賊のように扱う政府があるとすれば、同盟国民が黙っていないでしょう。
世論がどう盛り上がろうとも政治が簡単に動けないところは、議会制民主主義国家のもどかしい点でしょう。クーデターでも起きない限り、とりあえず現政権がヤンをどう扱うか?という視点で考えざるをえないのが、私の妄想の限界です。ヤン一派の同盟政府における立場は、政治的活動家ではなく、ただの「軍人」なわけですから。
トリューニヒトが弾劾されても、せいぜいがムネオが弾劾された程度ではと思われます。また、「市民暴動で国政が動いたことは、近代民主国家においてはないんだよユリアン・・・」と提督風に。(専制政治から民主国家への揺籃期にはありえたのですが。)
双璧については同意です、ですがその後帝国が同盟に対してどのような外交施策に出るかは、いろいろバリエーションが考えられると思います。
どうでしょうか?
- 親記事No.1664スレッドの返信投稿
- board4 - No.1725
Re:反銀英伝ネタかな?
- 投稿者:イッチー
- 2002年04月13日(土) 14時20分
赤の8番さま、早速レスありがとうございます。
> トリューニヒトが弾劾されても、せいぜいがムネオが弾劾された程度ではと思われます。また、「市民暴動で国政が動いたことは、近代民主国家においてはないんだよユリアン・・・」と提督風に。(専制政治から民主国家への揺籃期にはありえたのですが。)
市民暴動で国政が動いたことはあります。
一、1919年、ワイマール共和制に移行したドイツで軍の一部が蜂起し、カップという人物を首班に据えたことがあります。(カップ一揆)ところが、社会民主党が呼びかけた労働者のゼネストによってカップは政権を維持できなくなり、カップ一揆は失敗しました。
二、1960年、日本で安保条約改正案を強行採決した岸信介政権に反発した市民がデモを起こし、日本中が騒然となりました。赤城防衛庁長官が自衛隊の出動を拒否したこともあって、岸内閣は総辞職しました。
三、1991年、ソ連共産党の保守派がクーデターを起こして、政権を奪取しましたが、ソ連市民はデモを起こし、軍の一部も加わって、クーデターは失敗に終わりました。
一・三は専制政治から民主制への揺籃期の出来事とおっしゃるかもしれませんが、二は明らかに近代民主国家で起こった出来事です。トリューニヒト政権が総辞職して、アイランズ政権が誕生するというのは、1960年の日本で岸内閣が総辞職して池田内閣が誕生したというレベルのことです。(政権与党は変わらない)それくらいのことは市民暴動で実行可能でしょう。同盟憲章には抵抗権も認められているそうですし・・・。(コミック版10巻でシャンゴ星市長が言っています)
ことの推移を整理してみましょう。トリューニヒトはバーラトの和約で自分と自分の家族の安泰と引き換えに同盟の降伏を申し出ました。仲間も一緒に帝国に逃げられるようとりはからうのならともかく、自分だけの安泰をトリューニヒトははかったのです。
しかし、ラインハルトはヤンに殺され、和約は反故となります。双璧は無辜の市民を害することもなく整然と帝国に帰っていきます。ラインハルトが殺された以上、トリューニヒトはおいてけぼりです。そのトリュー二ヒトが今度はそしらぬ顔でヤン討伐を命じても、自分たちを見捨てようとしたトリューニヒトの命令を誰が聞くでしょうか?おそらく、トリューニヒト派の軍人たちも言うことをきかないでしょう。ハイネセンポリス市内は市民暴動で騒然となるでしょうし、機を見るに敏なロックウェルあたりがトリューニヒトを始末するかもしれません。仮に殺されなくてもトリューニヒトは外患誘致罪かなにかで裁かれる可能性もあります。
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> 双璧については同意です、ですがその後帝国が同盟に対してどのような外交施策に出るかは、いろいろバリエーションが考えられると思います。
>
> どうでしょうか?
あくまでも同盟領併合を目指すか、休戦を目指すかのどちらかだと思います。ラインハルトは全宇宙の統一という壮大な目標を持っていましたが、ラインハルトの幕僚たちはラインハルトに従っていただけで別に同盟を何がなんでも滅ぼそうという考えはないでしょう。それはロイエンタールが反乱を起こしたとき「おれが欲しいのは銀河帝国だ。同盟領は共和主義者にくれてやる」と言っていたことからもうかがえます。ただ、「ラインハルトさまの仇を討ってやる!」と幕僚たちが思い込んでしまったら、あくまでも同盟再侵攻を目指すでしょう。
ただ、同盟領侵攻のコストが高いと思えば無理に同盟には侵攻しないと思います。ですから、同盟としてはフェザーンで暴動を起こさせて、帝国軍をそっちにかかりきりにさせることとイゼルローン要塞を再奪取して帝国軍の戦意を喪失させることが必要でしょう。
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- board4 - No.1726
銀英伝考察3-1 ~銀英伝の戦争概念を覆す「要塞」の脅威~
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2002年04月14日(日) 15時13分
「銀英伝世界における要塞で連想するものは?」と問われたら、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか? イゼルローン要塞の「雷神の鎚(トゥールハンマー)」や、ガイエスブルク要塞の「硬X線ビーム砲(アニメ版銀英伝では『ガイエスハーケン』)」に代表される「要塞主砲」でしょうか? それとも、対ビーム用鏡面処理をほどこした超硬鋼度と結晶繊維とスーパーセラミックの四重複合装甲や、アニメ版銀英伝の流体金属に代表される「要塞外壁」でしょうか?
銀英伝における要塞での戦いでは、必ずと言って良いほどこの「要塞主砲」と「要塞外壁」が持ち出され、しかも個人の用兵戦術や戦略理論の重要性が事あるごとに強調されるために、銀英伝世界における要塞は、ただ単に「強大な攻撃力と防御力を兼ね備えた巨大な軍事的ハードウェア」でしかないような扱いを受けています。
しかし、私は以前からこのことに疑問を持っていました。銀英伝の記述を詳細に調べていくと、要塞には「主砲」や「外壁」といった「兵器としての攻撃力・防御力」など比べ物にならないほどの「最強の武器」が備わっており、しかもその「最強の武器」は、単に戦術上最強と言うのみならず、銀英伝のテーマや戦争概念をも完全に崩壊させてしまうほどの、恐るべき政治的・戦略的脅威をも兼ね備えていることが分かるからです。にもかかわらず、銀英伝のキャラクター達は、ヤンやラインハルトも含め、誰一人としてのこの「最強の武器」の存在に気づかず、要塞の素晴らしい潜在的能力を結果的に殺してしまう自爆的な戦いしか行っていなかったため、かなり滑稽な印象を私は受けてしまったものでした。
その銀英伝の戦争概念やテーマをも完全に崩壊させる、戦術的にも戦略的にも政治的にも「最強の武器」とは一体何なのか? 今回はこれを検証してみたいと思います。
では始めてみましょう。
1.銀英伝世界における「要塞」の基礎知識
そもそも銀英伝世界における要塞というのは一体どのようなものなのでしょうか? 銀英伝世界の中では規模や能力において最大の存在であるイゼルローン要塞に関しては、以下の記述が存在します↓
銀英伝2巻 P11下段~P12下段
<イゼルローンは、銀河帝国領と自由惑星同盟領の境界に位置する人工惑星で、恒星アルテナの周囲をまわっている。いわゆる「イゼルローン回廊」の中心にあり、ここを通過しない限り、おたがいの領域に軍隊を侵攻させることは不可能だ。
帝国が建設し、同盟が奪取したこの人工惑星は、直径六〇キロ、内部は細分すれば数千の階層にわかたれる。表面は、対ビーム用鏡面処理をほどこした超硬鋼度と結晶繊維とスーパーセラミックの複合装甲で、これが四重になっているという厳重さだ。
戦略基地としての機能は、すべて備わっている。攻撃、防御、補給、休養、整備、医療、通信、管制、情報……。宇宙港は二万隻の艦艇を収容でき、整備工場は同時に四〇〇隻を修復できる。病院のベッド数は二〇万床。兵器廠は一時間に七五〇〇本のレーザー核融合ミサイルを生産する。
要塞と駐留艦隊とを合計して、軍人の数は二〇〇万人に及ぶが、これに加えて三〇〇万人の民間人も居住している。大部分が将兵の家族だが、生活・娯楽関係の施設の運営を軍部から委託されている人々も含まれている。そのなかには女性ばかりの店もあるのだ。
イゼルローンは要塞であると同時に、五〇〇万人の人口を有する大都市でもある。有人惑星で、これより人口のすくないものは数多い。社会資本もととのっている。学校はもとより、劇場、音楽堂、一五層をぶちぬいたスポーツ・センター、病院、保育所、そして内部完結型の給排水システム、淡水工場をかねる水素動力炉、酸素供給システムの一環でもあり森林浴の場でもある広大な植物園、主として植物性蛋白質とビタミンの供給源である水耕農場などの施設がそろっているのだ。
要塞司令官と駐留艦隊司令官をかね、この巨大な宇宙都市の最高責任者として将兵を指揮する人物が、自由惑星同盟軍大将ヤン・ウェンリー提督だった。>
また、レンテンベルク要塞に関しても、次のような記述が存在します↓
銀英伝2巻 P101下段~P102上段
<当初、ブラウンシュヴァイク公が第三の拠点に想定していたレンテンベルク要塞は、フレイア星系の小惑星ひとつをしめている。イゼルローンの巨大さにはおよばないが、それでも一〇〇万単位の将兵と一万隻以上の艦艇を収容する能力があり、戦闘、通信、補給、整備、医療など多種の機能をそなえ、貴族連合軍にとっては重要な存在だった。
ミッターマイヤーに破れ、ラインハルトの本隊に追われたシュターデンは、残存兵力に守られ、かろうじてこの要塞に逃げこみ、傷ついた身体と心を休めていた。
それだけなら、ラインハルトはこの要塞を路傍の小石として無視したかもしれない。しかし、この要塞には、多数の偵察衛星や浮遊レーダー類の管制センター、超光速通信(FTL)センター、通信妨害システム、艦艇整備施設などがあり、開戦以前から駐留している兵力も多かった。無視して前進すれば、後背でこうるさく蠢動される危険性がある。毒草の芽は早くつんでおくべきであろう。>
これらの記述から考えると、戦略基地としての機能を全て備え、1~2万隻前後の艦艇を収容できるだけでなく、何百万人もの人口を何不自由なく生活させることができるだけの都市機能をも兼ね備えた人工惑星、それが銀英伝世界における要塞であると定義してかまわないでしょう。銀英伝2巻で貴族連合軍の根拠地として使用され、3巻で要塞対要塞の戦いを演じたガイエスブルク要塞、同じく銀英伝2巻のキフォイザー星域会戦後にリッテンハイム候が逃げ込んだガルミッシュ要塞にも、イゼルローン・レンテンベルクと同等の機能を保有しているものと思われます。
ちなみに、銀英伝世界の中で一番大規模な要塞と定義されているのはイゼルローン要塞(直径60km)で、規模においてそれに対抗しうるとされているのがガイエスブルク要塞(直径40~45km、質量約40兆トン)となっています。その他のレンテンベルク・ガルミッシュといった帝国内に存在する要塞は、これよりもさらに小さい規模の要塞でしょう。
2.無限の自給自足能力を保有する「永久要塞」の脅威
では、それほどまでの戦略基地としての能力と都市機能を兼ね備えた、銀英伝世界における要塞の補給体制は一体どうなっているのでしょうか?
古来、堅固な城壁に囲まれた城塞都市や要塞が、外部からの連絡と補給路を寸断し、孤立させる封鎖作戦によって陥落した例は数多く、要塞や城塞都市にとって、外部からの補給システムは極めて重要なものでした。補給物資があって初めて要塞は攻撃・防衛の拠点として満足に機能するのであり、備蓄されている補給物資が尽きてしまえば、たとえ要塞自体の攻撃力・防御力がどれほどまでに強大であったとしても全く使い物にならなくなり、要塞は全面降伏するか自滅するかの二者択一を迫られる状況に追いやられることになってしまいます。
また、将兵の心理というものは、実際に補給物資が底をつくことよりも「なくなる過程」での不安が大きいものです。補給を断たれた前線の将兵達は自分達の前途に不安を覚えるようになるため、補給を断たれた時点から士気と戦力が低下していき、さらにそれが長期化すると、次第に反乱やサボタージュ・脱走などといった行為を繰り返すようになり、まともな軍隊としての機能すら維持できなくなってしまうのです。外部からの連絡と補給に頼る要塞に対して、それを寸断する封鎖作戦はまさに必勝の戦法であると言えるでしょう。
ところが銀英伝世界における要塞に対しては、この「必勝の戦法」であるはずの封鎖作戦が、逆に要塞攻撃側にとって圧倒的に不利な作戦となってしまっているのです。その恐るべき実態を最も直截的に窺い知ることができる記述が、銀英伝8巻における、ヤン暗殺後のイゼルローン陣営の戦略に関するユリアンとキャゼルヌの会話に存在します↓
銀英伝8巻 P204下段~P205上段
<「ヤン提督がいつもおっしゃっていたことはイゼルローン回廊の両端に、異なる政治的・軍事的勢力が存在してこそ、イゼルローン要塞には戦略的価値が生じる、ということでした」
「うん、それはおれも聞いたことがある」
「いまイゼルローンが安泰でいられるのは、皮肉なことに、その戦略的価値を失ってしまったからです。価値が回復されるとき、つまり帝国に分裂が生じるとき、イゼルローンにとって転機がおとずれるでしょう」
「ふむ……」
「どのみち、急速に事態が変わるとは思っていません。国父アーレ・ハイネセンの長征一万光年は五〇年がかりでした。それぐらいの歳月は覚悟しておきましょうよ」
「五〇年後には、おれは九〇歳になってしまうな、生きていれば、だが」>
この会話が行われた当時の状況と、この会話で出てきている年数に注目してください。当時のイゼルローン要塞は回廊の両出口を帝国側に押さえられた孤立無援状態であり、外部からの補給に頼ることができない状態であることを当然承知しているはずのユリアンが「事態の急変には50年の歳月がかかる」と気長な持久戦戦略を述べているのに対して、「イゼルローン陣営における補給の権威」であるキャゼルヌが、孤立無援状態のイゼルローン要塞で50年もの持久戦を行うために必要な諸々の補給物資の調達に関して何ら懸念を抱いている様子がないのです。ということは、イゼルローン要塞で50年もの持久戦を行うに際し、補給事情は何ら問題にはならないということを、イゼルローン陣営の当事者達は当然のように認識していることになります。
このことから、イゼルローン要塞には100万単位の人口を全て養えるだけの食糧自給能力と、軍隊が戦うに際して必要な戦略物資を全て自給自足で調達することができる能力が備わっていることが判明するのです。しかもこの自給自足能力は、孤立無援状態のイゼルローン要塞の人口と軍隊を半世紀以上も余裕で支えることができるというのですから、ほぼ半永久的に機能し続けるものであると言っても過言ではありません。そして、イゼルローン以外の要塞も、ほぼ同じ自給自足能力を保有していると考えて差し支えはないでしょう。
この「無限の自給自足能力」が、戦術的にも戦略的にも、そして政治的・経済的にも、味方には莫大な利益を、敵には多大な脅威を与える「最強の武器」なのです。何しろ、要塞を防衛する側は、理論的には永遠に補給の心配をすることなく戦い続けることができるため、長期にわたる籠城戦が可能となるのですし、また要塞を攻撃する側は、要塞が保有する「無限の自給自足能力」のために、補給物資の欠乏を促す封鎖作戦を展開することがほぼ不可能で、まともに要塞を攻略しようとするのであれば、常に力攻めによる短期決戦を強要されることになるのです。それに対して要塞防衛側は、外壁と主砲を前面に押し出して艦艇の消耗を抑えつつ戦えば、余程の事態でも生じない限り、少ない犠牲で容易かつ確実に敵を撃退することができるのであり、このことが要塞防衛側に多大な心理的安心感を、要塞攻撃側に対して過重なまでの物質的・精神的な負担を与えることはほぼ間違いないでしょう。
もしこの「無限の自給自足能力」が銀英伝世界の要塞に備わっていなかったら、攻撃側にとって要塞の攻略は遥かに容易なものとなったことでしょう。いかに要塞防衛側が主砲の破壊力と堅固な外壁に頼って籠城戦を行ったとしても、封鎖作戦を行って敵の補給路を断ってしまえば、要塞攻撃側はほとんど戦わずして要塞防衛側を餓死状態に陥れ、全面降伏か自滅かの二者択一を迫ることができるのですから。イゼルローン要塞に立て籠もって果てしない籠城戦を続ける方針を採用したユリアンらヤン・ファミリーのお歴々も、さすがに補給の問題を考慮して戦略方針を根本から練り直さなければならなかったことでしょう。
要塞が持つ「最強の武器」とは、絶大な破壊力を持つ主砲でも、堅固な防御力を持つ外壁でも、要塞を支援する大規模な駐留艦隊でもなく、それらの攻撃力・防御力を支え続け、補給物資調達の心配をする必要なく永遠に戦い続けることができる「無限の自給自足能力」にこそあるのです。
3.「移動要塞」の大いなる可能性
ところが銀英伝世界のキャラクター達は、ヤンやラインハルトも含め、この「永久要塞」が保有する「最強の武器」が秘めている驚異的な潜在的能力を活用した戦闘方法や政治戦略を立案しようとすらしなかったのです。アレほどまでに何度もしつこく補給の重要性を説き、かつ要塞が持つ「無限の自給自足能力」の存在を充分に認識していたにもかかわらずです。
それを最も端的に表しているのが、銀英伝3巻で帝国軍科学技術総監の地位にあったアントン・ヒルマン・フォン・シャフト技術大将によって提言された「移動要塞技術」に対する各人の反応です。前述のように「永久要塞」が保有する「無限の自給自足能力」はあまりにも驚異的なものですが、それに加えて「永久要塞」を自由に移動させることができるなどという特性までさらに付加されるというのであれば、その潜在的能力はもはや計り知れないほどに強大なものとなり得るのです。
たとえば、銀英伝7巻におけるヤンのイゼルローン再占領後、ヤンは自分達が他に取り得た戦略のひとつとして、次のような「共和革命戦略」を提唱したことがあります↓
銀英伝8巻 P216上段~P217上段
<さらには、「共和革命戦略」についても、ヤンは語ったことがある。イゼルローンを再占拠した後の一日である。
「吾々は、イゼルローン要塞を占拠するという道を選んだが、ほんとうはもうひとつ選択肢がなかったわけじゃないんだ」
それは、革命軍の移動する先々に、共和主義の政治組織を遺してゆくというやりかたである。あえて単一の根拠地にこだわらず、広大な宇宙それ自体を移動基地にして、「人民の海」を泳ぎまわるのである。
「むしろそのほうがよかったのかもしれないな。イゼルローンの幻影に固執していたのは、私のほうだったかもしれない、帝国軍の連中ではなくて」
後悔というほどの強烈な思いではないにしろ、ヤンには残念に思う気分があるようであった。ヤン家の一員になって以来何千杯めかの紅茶を彼の前に差しだしながら、ユリアンは当然すぎるほどの質問をした。
「どうしてそれが不可能だったのです?」
ヤンの戦略構想が無に帰し、次善をとらざるをえなかった理由を、ユリアンは知りたかった。可能であれば、最善の途をヤンはとったにちがいないのだから。
「資金がなかったからだよ」
即答してヤンは苦笑した。
「笑うしかない事実、とはこれだな。吾々はイゼルローン要塞にとどまっているかぎり、食糧も武器弾薬もどうにか自給自足できる。ところが……」
ところが、イゼルローンを離れて行動すれば、定期的な補給が必要不可欠になる。バーミリオン会戦のときには、同盟軍の補給基地が利用できたが、今回はそうはいかない。物資の提供に対しては金銭で酬いねばならないが、資金がなかった。掠奪は絶対に許されない立場である。自給自足できる根拠地にたてこもらざるをえなかった。最初に充分な兵力があれば、ガンダルヴァの帝国軍基地を急襲し、その物資をえた後に方向を転じる方法もとりえたが、それがヤンに備わったのはイゼルローン占拠後のことだ。
「戦術は戦略に従属し、戦略は政治に、政治は経済に従属するというわけさ」>
イゼルローン占領後にこのようなボヤキをユリアンに洩らしているヤンですが、このヤンが提唱する「共和革命戦略」を実行するに際して懸念材料として挙げられている「補給とそれに伴う資金の問題」は、実のところヤン自身が占拠したイゼルローン要塞を「移動要塞」に改造してしまえば簡単に片付いてしまう程度の問題でしかないのです。
ヤン自身が明確に述べているように、イゼルローン要塞に籠もっている限りは、食糧も武器弾薬も全て自給自足することができます。ならばこれを「移動要塞」に改造してしまえば、補給の心配を全くする必要なく「革命軍の移動する先々に、共和主義の政治組織を遺してゆく」という戦略を、「あえて単一の根拠地にこだわらず、広大な宇宙それ自体を移動基地にして、『人民の海』を泳ぎまわ」って実行することが現実的なものとなりえるではありませんか。
しかも「移動要塞」が技術的に可能であることはすでに帝国のシャフト技術大将が立証するところであり、さらにヤンは「ガイエスブルク移動要塞」という実例を目の前で確認までしているのです。ならば「無限の自給自足能力を持つ要塞」が「移動できる」という事実が持つ甚大な戦略的・政治的価値を理解することなど、普通に考えれば造作もないことであるはずでしょう。
そもそも「移動要塞」の技術自体、実はそれほど難しいものではないのです。何しろ、シャフト自身が明言しているように、要塞の移動させる技術は「要塞にワープエンジンと通常航行用エンジンをそれぞれ12個ずつ円状に設置し、全てを同時に稼動させる」(銀英伝3巻 P45)という、ただそれだけの話でしかないのですから。「移動要塞」の提唱に際し、シャフトは別に何か特殊な技術を発明したわけではなく、ただ単に既存の宇宙航行用エンジンを少しばかり応用した使用方法を考案したに過ぎなかったわけです。これならばヤン側が「移動要塞」の技術を真似てしまうことはそれほど困難なことではないでしょう。
もしもヤンがこの「移動要塞」の技術を駆使して件の「共和革命戦略」を発動したならば、さしものラインハルトも顔面蒼白にならざるをえなかったでしょう。何しろこの戦法は、バーミリオン会戦の前哨戦で帝国軍が散々苦しめられた「正規軍によるゲリラ戦」の超拡大発展バージョンであり、しかも「無限の自給自足能力」を持つ補給基地自体が巨大な火力と装甲つきでヤンに付随しているわけですから、このヤンの軍団を帝国軍が純軍事的に捕捉・殲滅することはほぼ不可能です。ヤン側にしてみれば、帝国軍が大挙して近づいてきたら要塞ごと逃走し、分散すれば要塞の火力と麾下艦隊を使って各個撃破するという戦法を取れば良いだけなのですから。事実上ヤンが全ての主導権を握った「より楽な戦い」を展開することが可能となったのは間違いないでしょう。
また、銀英伝1巻における同盟の帝国領侵攻作戦や銀英伝5巻における帝国の「神々の黄昏(ラグナロック)作戦時、迎撃側は共に補給路を狙って敵を干上がらせるという戦法に出てきましたが、もし艦隊の遠征に際して常に「移動要塞」を付随させるような体制を取ったならば、遠征軍は「移動要塞」を使って補給物資をまかなうことが可能となるため、補給路自体が全く無用の長物と化してしまうのです。迎撃側が敵の補給を断つためには、軍団に付随している「無限の自給自足能力」を保有する「移動要塞」それ自体を破壊もしくは占拠するしかなく、それは補給路を断つことに比べて遥かに困難な難事業となることは疑問の余地がないでしょう。
シャフトから「移動要塞」の件を持ち出され、それが技術的に可能であることが判明した時、ラインハルトはもう少しシャフトの提言に着目するべきだったのです。シャフトの提言は「補給に頼る必要のない軍団の出現」を技術的に可能にするという、それまでの戦争概念そのものを完全に変えてしまうほどの重要性を秘めていたのですから。ラインハルトから忌み嫌われていたシャフトは、自分でも気づかないうちにとんでもないアイデアを考案してしまったわけです。
もしラインハルトがシャフトの「移動要塞技術」をきちんと正当に評価していたならば、アントン・ヒルマン・フォン・シャフト帝国軍科学技術総監の名前は軍事史に黄金の文字で記録されるようになっていたことでしょう。