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投稿ログ59 (No.1137 - No.1142)

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board4 - No.1137

Re1136:では反論しますか。

投稿者:冒険風ライダー
2001年11月16日(金) 16時09分

<そもそも日本のマンガやアニメを文化の名に値しないと考えていたとも読めます。自分自身はその考えには反対ですが、世の中にはそういう風潮も確かにありますので田中芳樹がそういう風に考えている可能性も否定できないかと。
 もうひとつ、言っておきたいのは日本のアニメ・マンガ文化は日本の富によって育まれたのではなく、自発的に(言うなれば勝手に)育ってきた、文化のほうが富を利用しただけ、ということです。別に日本で芸術品を買いあさっていた人々がメディチや足利義満のようにこれらを育んだ訳ではまったくありません。手塚治虫の作品を買い上げたわけでもありません。政府がパトロンになったわけでもありません。日本政府がつぶれても日本の大企業が消えてなくなってもマンガ・アニメには何の影響もないでしょう。田中芳樹の発言にはそういった一貫性が見て取れるのですが。少なくとも「醜悪」とまで言われなければいけない筋合いはどこにもないでしょう。>


 すいませんが、ヨウさんは田中芳樹のあの放言「現代日本の富は文化を育まなかった」の意味を意図的に歪曲して解釈しているのではありませんか? 田中芳樹は「日本のパトロンは文化を育まなかった」でも「日本政府は文化を積極的に育成しなかった」でもなく、日本のアニメ製作会社やマンガ製作者、それにそれらを楽しんでいるはずの一般消費者が持つ「現代日本の富」の全てが「文化を育まなかった」と言っているのです。つまり、田中芳樹が罵倒しているその対象は、日本の資産家でも日本政府でもなく、「現代日本の富」を所有している全ての日本人なのであって、実はあなたも私も「文化を育んでいない」などと田中芳樹から罵倒されているわけですよ。
 そんな人間が、過去に唱えた自説に対して何ら訂正も撤回も総括も反省もなしに突然「日本のアニメは素晴らしい」などとのたまうのは、自らの主張に対する責任も一貫性もないという点で「醜悪」ではないのですか?

 それに日本のアニメやマンガは、世界から「日本発祥の文化」として高く評価されていますし、そもそも「オタク」という言葉自体が日本から生まれてきたものなのです。そして件の対談や創竜伝・薬師寺シリーズの評論記述を読む限り、田中芳樹は間違いなくその事実を知っています。だから田中芳樹が「日本のアニメを文化とはみなしていない」などということはまずありえないですし、仮に全てを知っていながら「日本のアニメは文化ではない」などと評価しているとしたら、田中芳樹は自説に都合の悪い部分を隠蔽するとんでもない大ウソつきではありませんか。「醜悪」と呼ぶには充分過ぎる理由であると思いますけど。
 そもそも単純に考えても、自分の小説作品をアニメ・マンガとメディアミックス化してもらっている田中芳樹が「日本のアニメを文化とはみなしていない」などと考えているとしたら、それは全く別の意味で「醜悪」なのではないかと思うのですけど。



<再度言いますが、「自国への忠誠と敬愛」を植え付けることは現在の世界の歴史教育の流れですが、これが絶対に正しいということは絶対にありえませんし、田中芳樹はその流れを批判したに過ぎません。別に歴史教育はもともと愛国心を植え付けるものだということがわかっていないわけでもないでしょう。もともとそうだったがこれからはこうあってもいいんじゃないか、ということだと思います。「それが当然なんだからそれに反論するやつはおかしい」という考えはおかしいです。>

 せっかくの反論ですが、そもそも反論の前提条件である「田中芳樹は別に歴史教育はもともと愛国心を植え付けるものだということがわかっていないわけでもないでしょう」という文章自体が致命的なまでに大間違いです。田中芳樹は創竜伝の社会評論の中で、歴史教育が愛国心を育成することを徹底的に異常扱いし、かつ全面的に否定しています。
 これらがその証拠です↓

創竜伝4巻 P168上段~P169上段
<「あんたたちは、この前の戦争でアメリカと戦ったことを、悪かったなんて思ってないんだろ。いつか復讐してやるぞ、と決心してんだろ。だからこそ文部省は、教科書から『日本が戦争をおこして悪かった』というような記述を消すよう強制してるんじゃないのかい」
 日本国の文部省の初等中等教育局といえば、右翼思想派の巣窟といってよい。特定企業から賄賂を受けとり、責任を妻や秘書に押しつけるような手合が、「日の丸と君が代を神聖なものとしてあつかえ。でないと処罰するぞ」と、学校を脅迫するのである。歴史の教科書に東郷平八郎という海軍軍人を登場させるよう義務づけたのも彼らだ。当時の文部大臣でさえ、その時代錯誤にあきれ、「ひとつの局地戦の司令官で戦争全体は語れない。戦争を開始し、終結したときの日本政府の対応と、その後の社会を教えることで、正しい歴史観が身につく」といって反対した。だが、大臣の反対意見さえ無視して、文部官僚は、復古教育を強引に推進しつつある。「ただ一度戦争に負けたからといって、民族の誇りを失うな。われわれは世界一優秀な民族だ。その自覚をもって祖国に献身せよ」これはアドルフ・ヒットラーという男がもっとも好んだ台詞だった。>


創竜伝9巻 P134下段~P135上段
<……九世紀、唐代の中国に仇士良という人物がいた。悪名高い宦官で、皇帝をあやつって権力をほしいままにし、自分に反対する重臣たちに無実の罪を着せて殺し、賄賂をむさぼって巨富をたくわえた。晩年に至ってついに失脚し、財産を没収されたのだが、この宦官が引退するとき、後輩の宦官たちにつぎのような「教訓」を残している。
「吾々宦官の権力は、皇帝をあやつることによって得られる。そのためには皇帝を愚かで無知な状態にしておかなければならん。皇帝を愚かにしておくには、本を読ませてはいけない。とくに、けっして歴史を教えてはいかんぞ。過去の歴史を知り、現状に疑問をいだくようになったとき、皇帝は宦官のいうなりにならなくなるのだ」
 人間を愚かな状態においておくためには、歴史を教えてはいけない。一〇〇〇年以上も往古の宦官の教訓は、現在も生きている。第2次大戦の前後に日本軍が犯した様々な蛮行――南京大虐殺、シンガポールの華僑虐殺、重慶への無差別爆撃、従軍慰安婦強制連行、中国人労働者の強制重労働、沖縄住民のマラリア汚染地連行――などの事実を、文部省が歴史の教科書から抹殺しようとしたのは、仇士良の教訓を実行しようとしたのである。こうして、若い人々に歴史を教えず、無知な状態に置きつづけた結果、サイパン島やシンガポールでどんなことがあったか知らない若い観光客が現地の人々の反感を買うことになる。虐殺を記念する碑の前でVサインをつくって笑いながら記念写真を撮ったりするわけだ。>


創竜伝9巻 P210下段~P211下段
<「崑崙にいたとき辰コウで見たけど、そのころはアジアの軍隊は強かったんだね。その後は日露戦争で日本がロシアに勝つまでアジアの軍隊はヨーロッパに勝てなかったんでしょ。本に書いてあった」
「とんでもない、その本はまちがいだね」
 手きびしく始は断定した。
 一九世紀後半、フランスはベトナムを侵略し、植民地にしようとしていた。ところがこのときベトナムには「黒旗軍」という中国人の傭兵部隊がおり、それがおどろくほど強かった。司令官は劉永福といい、この人物が指揮して、二度にわたってフランス軍を撃滅している。二度ともフランス軍の総司令官が戦死し、部隊は死体の山を遺して敗走した。これが一八七三年から一八八三年にかけてのことで、「近代になって、アジアの軍隊がヨーロッパの軍隊にはじめて勝った」と大評判になった。日本でも明治一六年七月四日の東京日日新聞が、「劉永福とは諸葛孔明と楠木正成をあわせたような戦術の天才だ」という記事を載せて絶賛している。それまで日本は幕末に鹿児島や下関でヨーロッパの軍隊と戦い、一度も勝ったことがなかったので、すなおに劉永福を賞めたたえたのだ。その後フランスはベトナムにさまざまな圧力をかけ、劉永福を追い出させることに成功する。劉永福は不敗のままベトナムを去らねばならなかったが、彼の名声は衰えなかった。
 ところが一九〇五年に日本は日露戦争でロシア帝国に勝利してしまった。たちまち日本人はのぼせあがり、歴史事実を無視して神話をでっちあげる。
「ヨーロッパの軍隊にはじめて勝ったアジアの軍隊は日本軍だ!」
 小さな日本が大きなロシアに勝っただけでもたいしたことなのだから、事実を事実として誇ればそれでよいのに、それだけでは気がすまないのだ。これから日本の病気がはじまり、「日本はアジアで一番すぐれている。日本以外のアジアはだめだ。アジアは日本のものだ」という妄想がふくらんでいく。日露戦争の開戦の理由として「ロシアに圧迫されている韓国の独立を守る」と世界中に宣言したのに、その六年後には韓国の独立を奪って日本の植民地にしてしまうのだ。
 そしてそれは長い目で見れば、おとなりの国々を暴力で支配しようという狂気と妄想が、自国の破滅を招く、その第一歩であった。一九二八年にはパリ不戦条約が結ばれ、武力による侵略が国際法において禁じられたのに、南米以外では、ドイツ、イタリア、ソ連、日本の四ヶ国だけがその条約に違反するのだ。したがって、「日本は侵略戦争をやっていない」という主張は、明らかにまちがいである。そもそも自国の領土でもない場所に軍隊を送って占領する事を侵略というのである。>


 これらの記述のどこをどう読めば「田中芳樹は別に歴史教育はもともと愛国心を植え付けるものだということがわかっていないわけでもないでしょう」などという事実が存在するように読めるのでしょうか? むしろ、これらの評論の論調に従うのであれば、田中芳樹はイギリスのご都合主義的な歴史教育を徹底的に批判しなければならないはずです。
 もしここで田中芳樹がイギリスの歴史教育に対しても同じような批判を書いていたとでも言うのであれば、内容の無知ぶりはともかく、すくなくともその言動は一貫していたと評することもできるのでしょうが、現実はあの惨状です。それどころか、創竜伝における田中芳樹のイギリス礼賛に至っては、さらに進んで、
「大英博物館に諸外国からの掠奪品を大切に保存・展示して一般に無料公開すれば、全ての侵略・掠奪の罪は免罪される」
だの
「新聞が堂々と王室の悪口を書きたてている国は、世界を支配するのが当然である」
などという主旨の妄言まで吐き散らす始末です。これらの主張は創竜伝における田中芳樹の歴史教育論とは明らかに相反するものではないのですか?
 日本の右傾化教育とやらを舌鋒鋭く批判していた田中芳樹は一体どこに行ってしまったというのでしょうか(笑)。



≪そんな千差万別の生徒の価値観を全く無視して「全ての生徒は歴史に関心を持つだろうし、持つべきである」などと主張するのは一種の独善であり、個人的嗜好の一方的な押しつけでしかありません。≫
<そのとおりです。そして、田中芳樹はどこでそんなことを言っていますか?自分にはわからないので教えてください。>

 あの論評の一番最初に言っているではないですか。「『歴史を教科書からだけ学ぼうというのがそもそもとんでもなくずうずうしい』という発想自体が『そもそもとんでもなくずうずうしい』」って。「歴史を教科書からだけ学ぼうというのがそもそもとんでもなくずうずうしい」という主張は、「歴史を学ぶ人達全員が歴史に興味と関心を持ち、歴史教科書以外の本を積極的に読みこんでいく」などという虚構の前提を元にしなければ決して出てこない発言です。
 しかし現実には、教科書を使った授業だけで歴史教育が終わる人はたくさんいますし、「教科書から学べばもう十分」と考える人も多いのです。そういった人達に対して「歴史を教科書からだけ学ぼうというのがそもそもとんでもなくずうずうしい」などと放言することが適切であると思いますか? むしろ、歴史に関心を持とうとする人達を却って遠ざけてしまうだけの、鼻持ちならないスノッブ的な腐臭すら感じるのですけど。



<表面的にかどうかは知りませんが、彼らは、「今までの教科書に比べて物語性があって面白い」ということを盛んに主張していますよ。普通に彼らの発言を読めばわかることだと思うのですが。そういえば、「国民の歴史」のキャッチコピーは「歴史とはこんなにも面白いものだったのか」でしたっけ。あれは出版社が考えたんでしょうけど。>

 「つくる会」の教科書が「今までの教科書に比べて物語性があって面白い」というのは、あくまでも「結果論」であって「つくる会の目的」ではありません。というか、これに関しては私は最初の評論でも同じ事を述べていたと思いますけど。
 「つくる会」が新しい教科書を作る目的は、あくまでも私が引用した「新しい歴史教科書をつくる会・平成9年1月30日設立総会<趣意書>」に書かれている通りのものですよ。何度も言いますが、「つくる会の教科書が面白い」のは結果であって目的ではないのです。結果と目的を混同してはイケマセン。
 ちなみに、あの文章は「つくる会」の公式HPのトップに掲載されていますから、私はそこから丸ごとコピー&ペーストして改行処理の修正を行っただけですよ。引用の手間で言うのならば、むしろ今回論評した「イギリス病のすすめ」における批判対象の文章を全文「写経」する方がよっぽど手間のかかる仕事でしたね。



<それと自虐教科書が少年犯罪につながる、との信念をお持ちのようですが何か根拠でもあるのですか?右翼の家には少年犯罪がなく、左翼には多い、とか。正直言って意味がわかりません。この論は一部の論者の間で盛んに言われてますが、根拠はないんですよね。はっきり言って。少年犯罪凶悪化についてはいろいろな原因があるでしょうが、一番説得力をもった意見は「共働きの増加」によるところが一番ではないかと思います。それでも本当のところはわかりませんし、少年による殺人事件の件数自体はむしろ減少傾向にあります。>

 それは「犯罪検挙率」と「殺人以外の犯罪発生率」というものを全く無視した数字上のトリックですよ。同じ種類のトリックには、人件費と物価高が反映されている日本の軍事費を指して「日本は世界第2位の軍事大国だ」などという論法で構成されたタワゴトが存在しますが。
 実は日本の警察の犯罪検挙率は、平成に入ってから、それまで60%を維持していたものが30%台にまで急落してしまったのです。これだと、実際の犯罪発生率が3~4割増になっても、検挙率も同じくらい下がってしまうわけですから、表面的には検挙数があまり変わっていないというトリックが生まれるわけです。実際の犯罪発生率を調べるためには、平成に入る前までの検挙率が維持された場合を想定したグラフを作成する必要があるのですが、その計算でいくと、10万人当たり3475人もの少年が刑法を犯しているという結果が出てきます。
 また、1998年に警察が検挙した刑法犯検挙人員は、成人が10万人当たり167.5人なのに対し、少年のそれは何とその10倍の1691.9人にもなるのです。
 さらに、少年による殺人以外の犯罪、強盗・暴行・傷害・恐喝・脅迫などといった凶悪犯罪の伸び率も深刻で、ここ10年で障害罪を犯した少年の検挙人員率は1.5倍、恐喝罪のそれは2倍以上にまで増加しており、全体の少年検挙人員率は約3倍もの増加となってしまっているのです。
 これでも、日本の少年犯罪は減少傾向にあると言えるのですか?

 それと「自虐教科書が少年犯罪につながる」に関しては、警察の事情聴取に対して「日本は昔、世界に戦争を仕掛けて悪いことをしてきたじゃないか。それに比べれば俺の犯罪なんて小さなものだ」などと居直った少年の話を数多く聞いたことがあるのですよ。他にも色々と根拠はあるのですが、さし当たって一番分かりやすい話はこれですね。
 これに関してもう少し詳しく調べたいのであれば、渡部昇一氏の著書「国民の教育」(産経新聞社)や、小室直樹氏の著書「日本国民に告ぐ」(クレスト社)でも読んでみられてはいかがでしょうか。この件に関して、かなり詳細な検証が行われていますので。



<別に間違いじゃないと思いますが。ヴェネツィア共和国では賄賂は死刑、でしたが?あそこは間違っていた、ということでしょうか?まぁ、歴史上の、極端な例ですけども、あそこは国家として成功してますから。
 問題なのは賄賂をとらねばやっていけない構造ですよね。「清貧~」の発想自体は別に間違いじゃないでしょう。要するに見つからなければ清貧なんですから、見つかるやつは無能なだけで最低の政治家であることに変わりはありません。構造は変えなければなりませんが賄賂を取ること自体は批判されるべきでしょう。批判されない国家になんて住みたくないですね。大体にして、今の政治家が必要な分だけしか賄賂をもらっていない、なんありえませんからね。>


 これに関しては、この先の対談内容で田中芳樹が全く同じ事を述べておりますので、そこで徹底的にこの論法を叩き潰そうと考えております。
 そういうわけで、これに関する反論は次の「対談本『イギリス病のすすめ』についての一考察・中編」にまとめて書かれる事になりますので、申し訳ありませんがしばらくお待ち下さい。



<おもしろおかしくこき下ろしてます。それでいいのでは?議論ではなく、対談ですし。面白おかしくこき下ろすことは品性下劣の証明ではなく日本の民主制の健全さの証明でしょう。この場合、特定の個人を中傷しているのではないですから。田中芳樹は常に高邁でなければならない、なんて信じてるわけではないですよね?>

 「おもしろおかしくこき下ろしている」こと自体が悪いとは言っていませんよ。それを言うならば私が作成した「考察シリーズ」だってほとんど同じ事をやっているわけですし。
 あの2人の対談が問題なのは、イギリスの政治・文化事情を元にして日本を批判し、かつ何らかの提言を行うなどというスタンスを取りながら、ただ「おもしろおかしくこき下ろしている『だけ』」で、ロクな事実検証やマトモな提言ひとつ全く行っていないという点にあるのです。本当に日本を批判し、より良い方向を目指したいと思うのであれば、それなりの説得力を持つ事実・比較検証や提言のひとつぐらい用意するのが筋であって、ただ「おもしろおかしくこき下ろしている『だけ』」では全く話になりません。
 それともまさか「小説だから許される」ならぬ「対談だから許される」と本気で考えてでもいるのでしょうか? それは小説をナメている以上に評論をバカにしているとしか解釈のしようがないのですけど。



<ここで問題なのは、社会党に代わり第二党に成り得る野党が生まれなかったことでしょう。「健全な野党」が存在し得なかったことそのものが重要なのですし、批判の種になるのです。別に社会党に政権をとらせればよかった、なんて趣旨の対談ではないと思います。自民党は派閥争いをしてるのに党を割らなかった、安保で国論がゆれてるときもそういう民意を反映する党が出来なかった。(社会党や共産党はほかの面で反映してませんよね)日本は民度が低い、といわれるのはそれほど的外れでしょうか。個人的にはそう短絡的に考えるべきではないと考えますが反対の意見も愚論だとは思いません。>

 あのですね、旧社会党や共産党というのは今でこそゴミのような弱小勢力にまで落ちぶれて果てていますが、55年体制ができた頃はかなりの勢力を保有していましたし、当時は旧社会党のあまりの強大ぶりに「まもなく自民党と社会党の政権交代が起こるだろう」などという悲観的な予測を立てていた人もいたのですよ。そんな状態で自民党が分裂したら、それこそ旧社会党や共産党の思うがままになっていたのではありませんか? 強大な敵を目の前にして分裂するなど、民意を問う以前の問題です。
 すくなくとも旧社会党や共産党を背後から動かしていた旧ソ連が滅ぶまでは、旧社会党や共産党などに政権を譲るわけにはいかなかったし、また自民党が内部分裂を起こすわけにもいかなかったのです。また、自民党政権の下で高度経済成長が行われてきたことも、自民党政権が長期化した理由のひとつでもあるでしょう。自分達の生活水準を飛躍的に向上させてくれる政権を国民が支持するのは極めて当然のことです。
 国民は国内・国外の政治情勢をきちんと考慮した上で「ベストよりベターな選択」を選んで自民党を支持してきたのですよ。それがお分かりになりませんか?

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board4 - No.1138

Re:毎度のゴミ

投稿者:クロイツェル
2001年11月17日(土) 01時41分

> > クローンだの記憶も含めた肉体再生技術が存在した日には、「銀河英雄伝説」ワールドにおける「死」の重みがゼロになってしまいますなぁ。個人的には却下。
>
> 死体が新鮮な内に回収されなければ記憶は戻らないということでどうでしょうか。戦死したら普通回収はできませんね。記憶のバックアップは不可ということで…

 それ以前に、クローンだって育つのに普通の人間と同じ時間がかかる、という事実があるのですが…。記憶移植についても、脳内シナプスを自由に構成するのはほとんど不可能ですから、できるとすれば記憶を電子情報化して、それを対象に移植した脳内メモリにインストールする方法しか無いでしょう。しかも、この方法で人格まで移植できるかどうかは、かなり怪しいです。

 と、いう訳で、「クローン人間に記憶移植で不死」というのはむちゃくちゃに技術が進まないと出来そうもありません。背景情報を見る限り、銀英伝世界程度では不可能でしょう。それこそ、FFS世界並まで行かないと、無理でしょうね。

 結論。技術力不足により、銀英伝世界の死の重みは覆されません(笑)。

board4 - No.1139

教えていただきたいのですが

投稿者:駆け出し
2001年11月17日(土) 06時04分

駆け出しでございます。

銀英伝のなかにワープが何度も出てまいります。ワープにおいては、相対性理論によるいわゆる「ウラシマ効果」は発生しないものなのでしょうか?
発生しないとしたら、それは何故ですか?

もし発生するとしたら、そもそも銀英伝の物語が成立しないと思うのですが。ラインハルトがオーディンを発って、ハイネセンを占領し、帝都に帰ってきたら、ヒルデガルドがおばあさんになっていたでは・・・。

不勉強をさらしますが、どなたか科学にくわしいかたがいらっしゃったら、中学生を相手にすると思って教えていただけませんか?

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board4 - No.1140

Re:教えていただきたいのですが

投稿者:S.K
2001年11月17日(土) 12時29分

> 銀英伝のなかにワープが何度も出てまいります。ワープにおいては、相対性理論によるいわゆる「ウラシマ効果」は発生しないものなのでしょうか?
 駈け出しさん、失礼します。
 まあ軽いSF、スペオペ読者の聞きかじりで宜しければワープで「ウラシマ効果」は発生しない事になります。
> 発生しないとしたら、それは何故ですか?
 一応一般的なワープ航法は亜空間や異次元などを強引に通過する事による瞬間移動であるため「宇宙外の事」として相対性理論が適用されない事になります。
 惑星からワープ可能地点までは通常の精々亜高速が出れば御の字な速度で航行している(注:あらかたのワープが出てくるSFやスペオペの一般論で実際「銀英伝」での通常空間の宇宙船の巡航速度は申し訳ありませんが確たる所は確認しておりません)ので感覚的には現代の外洋廻りの船舶が出港して帰港するまで位の感覚になっている筈です。
>
> ラインハルトがオーディンを発って、ハイネセンを占領し、帝都に帰ってきたら、ヒルデガルドがおばあさんになっていたでは・・・。
>
 そんな事で「やあフロイライン半年ぶりだな」程度で済むのではないでしょうか。
 ただ我らが皇帝陛下の事ですから80歳のヒルダをみても「やあフロイライン相変わらず元気そうで何よりだ」で済ませそうな気も一寸しますが。
 あとこれは関係ないと言えば関係ない話なのですが、「銀英伝」において一部例外を除く主要有人惑星の殆どの公転周期と季節が一律なのは作品演出上の「仕込み」であるとは田中氏自らが何かで述懐していた憶えがあります。

 荒い解説で恐縮ですが一先ず私からはこんな所で。

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board4 - No.1141

Re:では反論しますか。

投稿者:ヨウ
2001年11月17日(土) 15時37分

今言えるところだけ言っておきます。

>  すいませんが、ヨウさんは田中芳樹のあの放言「現代日本の富は文化を育まなかった」の意味を意図的に歪曲して解釈しているのではありませんか? 田中芳樹は現代日本が文化を育まなかったと言っているのではなく現代日本の「富」が文化を育まなかったと言っているわけです。

 田中芳樹は現代日本が文化を育まなかったと言っているのではなく現代日本の「富」が文化を育まなかったと言っているわけです。

>田中芳樹は「日本のパトロンは文化を育まなかった」でも「日本政府は文化を積極的に育成しなかった」でもなく、日本のアニメ製作会社やマンガ製作者、それにそれらを楽しんでいるはずの一般消費者が持つ「現代日本の富」の全てが「文化を育まなかった」と言っているのです。つまり、田中芳樹が罵倒しているその対象は、日本の資産家でも日本政府でもなく、「現代日本の富」を所有している全ての日本人なのであって、実はあなたも私も「文化を育んでいない」などと田中芳樹から罵倒されているわけですよ。

 言っていません。どこに明記されていますか?根拠を述べてください。この場合の「富」が芸術作品を買いあさっていた・・・等の人々に向けられている事は明白です。わざわざ富裕階級を例を出していると言う事は、そう読むのが普通でしょう。まぁ、冒険風ライダーさんにはそう読めるのでしょうから仕方が無いですが。少なくとも自分は一読してそうは読めませんでしたがね。

 あと、「故意に歪曲」とか、使わない方が良いですよ。田中芳樹なみに品性下劣と思われますから。本当にそう読めたのですから。こっちにしてみればそちらが「故意に歪曲」したようにみえて仕方が有りません。普通は「読み間違い」とか使いますがね。


>  それに日本のアニメやマンガは、世界から「日本発祥の文化」として高く評価されていますし、そもそも「オタク」という言葉自体が日本から生まれてきたものなのです。そして件の対談や創竜伝・薬師寺シリーズの評論記述を読む限り、田中芳樹は間違いなくその事実を知っています。だから田中芳樹が「日本のアニメを文化とはみなしていない」などということはまずありえないですし、仮に全てを知っていながら「日本のアニメは文化ではない」などと評価しているとしたら、田中芳樹は自説に都合の悪い部分を隠蔽するとんでもない大ウソつきではありませんか。「醜悪」と呼ぶには充分過ぎる理由であると思いますけど。
>  そもそも単純に考えても、自分の小説作品をアニメ・マンガとメディアミックス化してもらっている田中芳樹が「日本のアニメを文化とはみなしていない」などと考えているとしたら、それは全く別の意味で「醜悪」なのではないかと思うのですけど。
>

 ま、これはそんな事は無いでしょうな。一つの可能性として言ってみただけです。ただ、世の中にはマンガを文化と認める人と「マンガなんか」と認めない人がいるわけで、認めない人を「醜悪」とののしるほど自分は傲慢じゃないですから。ビートルズの時も然り、そういう人間は単に保守的なだけですからね。
>
>
> <再度言いますが、「自国への忠誠と敬愛」を植え付けることは現在の世界の歴史教育の流れですが、これが絶対に正しいということは絶対にありえませんし、田中芳樹はその流れを批判したに過ぎません。別に歴史教育はもともと愛国心を植え付けるものだということがわかっていないわけでもないでしょう。もともとそうだったがこれからはこうあってもいいんじゃないか、ということだと思います。「それが当然なんだからそれに反論するやつはおかしい」という考えはおかしいです。>
>
>  せっかくの反論ですが、そもそも反論の前提条件である「田中芳樹は別に歴史教育はもともと愛国心を植え付けるものだということがわかっていないわけでもないでしょう」という文章自体が致命的なまでに大間違いです。田中芳樹は創竜伝の社会評論の中で、歴史教育が愛国心を育成することを徹底的に異常扱いし、かつ全面的に否定しています。
>  これらがその証拠です↓
>
> 創竜伝4巻 P168上段~P169上段
> <「あんたたちは、この前の戦争でアメリカと戦ったことを、悪かったなんて思ってないんだろ。いつか復讐してやるぞ、と決心してんだろ。だからこそ文部省は、教科書から『日本が戦争をおこして悪かった』というような記述を消すよう強制してるんじゃないのかい」
>  日本国の文部省の初等中等教育局といえば、右翼思想派の巣窟といってよい。特定企業から賄賂を受けとり、責任を妻や秘書に押しつけるような手合が、「日の丸と君が代を神聖なものとしてあつかえ。でないと処罰するぞ」と、学校を脅迫するのである。歴史の教科書に東郷平八郎という海軍軍人を登場させるよう義務づけたのも彼らだ。当時の文部大臣でさえ、その時代錯誤にあきれ、「ひとつの局地戦の司令官で戦争全体は語れない。戦争を開始し、終結したときの日本政府の対応と、その後の社会を教えることで、正しい歴史観が身につく」といって反対した。だが、大臣の反対意見さえ無視して、文部官僚は、復古教育を強引に推進しつつある。「ただ一度戦争に負けたからといって、民族の誇りを失うな。われわれは世界一優秀な民族だ。その自覚をもって祖国に献身せよ」これはアドルフ・ヒットラーという男がもっとも好んだ台詞だった。>

>
> 創竜伝9巻 P134下段~P135上段
> <……九世紀、唐代の中国に仇士良という人物がいた。悪名高い宦官で、皇帝をあやつって権力をほしいままにし、自分に反対する重臣たちに無実の罪を着せて殺し、賄賂をむさぼって巨富をたくわえた。晩年に至ってついに失脚し、財産を没収されたのだが、この宦官が引退するとき、後輩の宦官たちにつぎのような「教訓」を残している。
> 「吾々宦官の権力は、皇帝をあやつることによって得られる。そのためには皇帝を愚かで無知な状態にしておかなければならん。皇帝を愚かにしておくには、本を読ませてはいけない。とくに、けっして歴史を教えてはいかんぞ。過去の歴史を知り、現状に疑問をいだくようになったとき、皇帝は宦官のいうなりにならなくなるのだ」
>  人間を愚かな状態においておくためには、歴史を教えてはいけない。一〇〇〇年以上も往古の宦官の教訓は、現在も生きている。第2次大戦の前後に日本軍が犯した様々な蛮行――南京大虐殺、シンガポールの華僑虐殺、重慶への無差別爆撃、従軍慰安婦強制連行、中国人労働者の強制重労働、沖縄住民のマラリア汚染地連行――などの事実を、文部省が歴史の教科書から抹殺しようとしたのは、仇士良の教訓を実行しようとしたのである。こうして、若い人々に歴史を教えず、無知な状態に置きつづけた結果、サイパン島やシンガポールでどんなことがあったか知らない若い観光客が現地の人々の反感を買うことになる。虐殺を記念する碑の前でVサインをつくって笑いながら記念写真を撮ったりするわけだ。>

>
> 創竜伝9巻 P210下段~P211下段
> <「崑崙にいたとき辰コウで見たけど、そのころはアジアの軍隊は強かったんだね。その後は日露戦争で日本がロシアに勝つまでアジアの軍隊はヨーロッパに勝てなかったんでしょ。本に書いてあった」
> 「とんでもない、その本はまちがいだね」
>  手きびしく始は断定した。
>  一九世紀後半、フランスはベトナムを侵略し、植民地にしようとしていた。ところがこのときベトナムには「黒旗軍」という中国人の傭兵部隊がおり、それがおどろくほど強かった。司令官は劉永福といい、この人物が指揮して、二度にわたってフランス軍を撃滅している。二度ともフランス軍の総司令官が戦死し、部隊は死体の山を遺して敗走した。これが一八七三年から一八八三年にかけてのことで、「近代になって、アジアの軍隊がヨーロッパの軍隊にはじめて勝った」と大評判になった。日本でも明治一六年七月四日の東京日日新聞が、「劉永福とは諸葛孔明と楠木正成をあわせたような戦術の天才だ」という記事を載せて絶賛している。それまで日本は幕末に鹿児島や下関でヨーロッパの軍隊と戦い、一度も勝ったことがなかったので、すなおに劉永福を賞めたたえたのだ。その後フランスはベトナムにさまざまな圧力をかけ、劉永福を追い出させることに成功する。劉永福は不敗のままベトナムを去らねばならなかったが、彼の名声は衰えなかった。
>  ところが一九〇五年に日本は日露戦争でロシア帝国に勝利してしまった。たちまち日本人はのぼせあがり、歴史事実を無視して神話をでっちあげる。
> 「ヨーロッパの軍隊にはじめて勝ったアジアの軍隊は日本軍だ!」
>  小さな日本が大きなロシアに勝っただけでもたいしたことなのだから、事実を事実として誇ればそれでよいのに、それだけでは気がすまないのだ。これから日本の病気がはじまり、「日本はアジアで一番すぐれている。日本以外のアジアはだめだ。アジアは日本のものだ」という妄想がふくらんでいく。日露戦争の開戦の理由として「ロシアに圧迫されている韓国の独立を守る」と世界中に宣言したのに、その六年後には韓国の独立を奪って日本の植民地にしてしまうのだ。
>  そしてそれは長い目で見れば、おとなりの国々を暴力で支配しようという狂気と妄想が、自国の破滅を招く、その第一歩であった。一九二八年にはパリ不戦条約が結ばれ、武力による侵略が国際法において禁じられたのに、南米以外では、ドイツ、イタリア、ソ連、日本の四ヶ国だけがその条約に違反するのだ。したがって、「日本は侵略戦争をやっていない」という主張は、明らかにまちがいである。そもそも自国の領土でもない場所に軍隊を送って占領する事を侵略というのである。>

>
>  これらの記述のどこをどう読めば「田中芳樹は別に歴史教育はもともと愛国心を植え付けるものだということがわかっていないわけでもないでしょう」などという事実が存在するように読めるのでしょうか?

 読めるじゃないですか。そういうもともとのあり方を批判してる文章でしょう?「田中芳樹は、歴史教育はもともと愛国心を植え付けるものだと言う事がわかっていて、そういうあり方を忌み嫌っていた。」て事ですよね。そういう批判自体は悪いものではないはずですが。

>むしろ、これらの評論の論調に従うのであれば、田中芳樹はイギリスのご都合主義的な歴史教育を徹底的に批判しなければならないはずです。

 そこで、アヘン戦争の教科書の段に行くわけですよね。徹底的とは行かないまでも批判してるじゃないですか。

>  もしここで田中芳樹がイギリスの歴史教育に対しても同じような批判を書いていたとでも言うのであれば、内容の無知ぶりはともかく、すくなくともその言動は一貫していたと評することもできるのでしょうが、現実はあの惨状です。

 おや、そういえばあの段で田中芳樹はほとんどしゃべってませんね。あの文章は土屋氏に対する批判ですか?だとすると話は違ってきてますが。一応、アヘン戦争に対するイギリス教科書批判に田中芳樹も賛同したものとして話を進めると今のところ首尾一貫してますが。

それどころか、創竜伝における田中芳樹のイギリス礼賛に至っては、さらに進んで、
> 「大英博物館に諸外国からの掠奪品を大切に保存・展示して一般に無料公開すれば、全ての侵略・掠奪の罪は免罪される」
> だの
> 「新聞が堂々と王室の悪口を書きたてている国は、世界を支配するのが当然である」
> などという主旨の妄言まで吐き散らす始末です。これらの主張は創竜伝における田中芳樹の歴史教育論とは明らかに相反するものではないのですか?

 ・・・これこそ「歪曲」に見えるのですが。ここだけ正確に出典を書いてくれないのも何故なのでしょう。「大英博物館に諸外国からの掠奪品を大切に保存・展示して一般に無料公開することは、他の植民地保有国に比べるとまだましである」「他の帝国主義国家と違い新聞が堂々と王室の悪口を書きたてているような国であるから、世界を支配出来たのであろう」と言う趣旨だったと記憶してるのですが。全然意味が違うかと。

 記憶違いだったら謝ります。




> ≪そんな千差万別の生徒の価値観を全く無視して「全ての生徒は歴史に関心を持つだろうし、持つべきである」などと主張するのは一種の独善であり、個人的嗜好の一方的な押しつけでしかありません。≫
> <そのとおりです。そして、田中芳樹はどこでそんなことを言っていますか?自分にはわからないので教えてください。>
>
>  あの論評の一番最初に言っているではないですか。「『歴史を教科書からだけ学ぼうというのがそもそもとんでもなくずうずうしい』という発想自体が『そもそもとんでもなくずうずうしい』」って。「歴史を教科書からだけ学ぼうというのがそもそもとんでもなくずうずうしい」という主張は、「歴史を学ぶ人達全員が歴史に興味と関心を持ち、歴史教科書以外の本を積極的に読みこんでいく」などという虚構の前提を元にしなければ決して出てこない発言です。
>  しかし現実には、教科書を使った授業だけで歴史教育が終わる人はたくさんいますし、「教科書から学べばもう十分」と考える人も多いのです。そういった人達に対して「歴史を教科書からだけ学ぼうというのがそもそもとんでもなくずうずうしい」などと放言することが適切であると思いますか? むしろ、歴史に関心を持とうとする人達を却って遠ざけてしまうだけの、鼻持ちならないスノッブ的な腐臭すら感じるのですけど。
>

 字面を追えばまぁ、そう読めなくも無いですが。この後の文章に、面白さ云々の段がありましたよね。「歴史の面白さを伝えようとするのに教科書を面白くすればそれでよし」という安易な考えに対しての批判と読んでも読みすぎではないはず。普通に読めば、歴史が好きな生徒には教科書以外のものも読ませるよう指導した方がいい、教科書で終わらせるな、でしょうか。読めないならばまぁ、それも人それぞれ。


>
> <表面的にかどうかは知りませんが、彼らは、「今までの教科書に比べて物語性があって面白い」ということを盛んに主張していますよ。普通に彼らの発言を読めばわかることだと思うのですが。そういえば、「国民の歴史」のキャッチコピーは「歴史とはこんなにも面白いものだったのか」でしたっけ。あれは出版社が考えたんでしょうけど。>
>
>  「つくる会」の教科書が「今までの教科書に比べて物語性があって面白い」というのは、あくまでも「結果論」であって「つくる会の目的」ではありません。というか、これに関しては私は最初の評論でも同じ事を述べていたと思いますけど。
>  「つくる会」が新しい教科書を作る目的は、あくまでも私が引用した「新しい歴史教科書をつくる会・平成9年1月30日設立総会<趣意書>」に書かれている通りのものですよ。何度も言いますが、「つくる会の教科書が面白い」のは結果であって目的ではないのです。結果と目的を混同してはイケマセン。

 だから、そんな事<趣意書>には載せないと思いますが。あんなタテマエまともに信じていたらきりが無いですよ。<趣意書>とやらに「憎き韓国、中国更には国内の半日主義者のバカどもの口を塞がせる為に我らが日本は・・・」なんて書くわけ無いじゃないですか。それに、子供達に分かりやすいように今までとは違う物語性の強い教科書を作った。って本人達が言ってますよ。「結果として面白くなってしまった」?元々単なるドイツ文学者である西尾氏率いる一派がそんな事本気で言っているとは思えませんね。教科書採択のための武器の一つでしょう。それはそれで良いと思うんですけど。

 なんで田中芳樹にはあれほど批判的に見れるのに、「つくる会」にはそんなに寛容なんですかね。不思議です。そんなに非の打ち所の無い団体だとは思えませんが。

> <それと自虐教科書が少年犯罪につながる、との信念をお持ちのようですが何か根拠でもあるのですか?右翼の家には少年犯罪がなく、左翼には多い、とか。正直言って意味がわかりません。この論は一部の論者の間で盛んに言われてますが、根拠はないんですよね。はっきり言って。少年犯罪凶悪化についてはいろいろな原因があるでしょうが、一番説得力をもった意見は「共働きの増加」によるところが一番ではないかと思います。それでも本当のところはわかりませんし、少年による殺人事件の件数自体はむしろ減少傾向にあります。>
>
>  それは「犯罪検挙率」と「殺人以外の犯罪発生率」というものを全く無視した数字上のトリックですよ。同じ種類のトリックには、人件費と物価高が反映されている日本の軍事費を指して「日本は世界第2位の軍事大国だ」などという論法で構成されたタワゴトが存在しますが。
>  実は日本の警察の犯罪検挙率は、平成に入ってから、それまで60%を維持していたものが30%台にまで急落してしまったのです。これだと、実際の犯罪発生率が3~4割増になっても、検挙率も同じくらい下がってしまうわけですから、表面的には検挙数があまり変わっていないというトリックが生まれるわけです。実際の犯罪発生率を調べるためには、平成に入る前までの検挙率が維持された場合を想定したグラフを作成する必要があるのですが、その計算でいくと、10万人当たり3475人もの少年が刑法を犯しているという結果が出てきます。
>  また、1998年に警察が検挙した刑法犯検挙人員は、成人が10万人当たり167.5人なのに対し、少年のそれは何とその10倍の1691.9人にもなるのです。
>  さらに、少年による殺人以外の犯罪、強盗・暴行・傷害・恐喝・脅迫などといった凶悪犯罪の伸び率も深刻で、ここ10年で障害罪を犯した少年の検挙人員率は1.5倍、恐喝罪のそれは2倍以上にまで増加しており、全体の少年検挙人員率は約3倍もの増加となってしまっているのです。
>  これでも、日本の少年犯罪は減少傾向にあると言えるのですか?


 これは書いた直後に気付きました。申し訳ないです。確かにその通りですね。
>
>  それと「自虐教科書が少年犯罪につながる」に関しては、警察の事情聴取に対して「日本は昔、世界に戦争を仕掛けて悪いことをしてきたじゃないか。それに比べれば俺の犯罪なんて小さなものだ」などと居直った少年の話を数多く聞いたことがあるのですよ。他にも色々と根拠はあるのですが、さし当たって一番分かりやすい話はこれですね。

 ただ、問題はこっちですね。数多くって5件ですか?10件ですか?随分分かりにくい例です。

 これも普通に読めば日本の歴史教育のせいではなくってこの少年が小利口だっただけです。「自虐的」歴史教育を受けていなかったらこの少年が犯罪に走らなかったと本気で思ってるのですか?「日本は昔から立派な国だったから俺は真面目に生きよう」と思うとでも?

 さらにアメリカの少年犯罪激化についても触れていませんね。どうお考えですか?

>  あの2人の対談が問題なのは、イギリスの政治・文化事情を元にして日本を批判し、かつ何らかの提言を行うなどというスタンスを取りながら、ただ「おもしろおかしくこき下ろしている『だけ』」で、ロクな事実検証やマトモな提言ひとつ全く行っていないという点にあるのです。本当に日本を批判し、より良い方向を目指したいと思うのであれば、それなりの説得力を持つ事実・比較検証や提言のひとつぐらい用意するのが筋であって、ただ「おもしろおかしくこき下ろしている『だけ』」では全く話になりません。

 お気に召すかどうかは分かりませんが色々言ってますよ。少なくとも「つくる会」はよくないと。溜め込んだ金の使い方は大英博物館の様にするべきだと。それに説得力を感じるかどうかは人それぞれですが。

>  それともまさか「小説だから許される」ならぬ「対談だから許される」と本気で考えてでもいるのでしょうか? それは小説をナメている以上に評論をバカにしているとしか解釈のしようがないのですけど。

 自分の勝手な仮定に基づいて他人を馬鹿にすることを中傷と呼びます。~でしょうか?」までは仮定ですが「それは~、からは中傷ですよね?わかってますか?


>
> <ここで問題なのは、社会党に代わり第二党に成り得る野党が生まれなかったことでしょう。「健全な野党」が存在し得なかったことそのものが重要なのですし、批判の種になるのです。別に社会党に政権をとらせればよかった、なんて趣旨の対談ではないと思います。自民党は派閥争いをしてるのに党を割らなかった、安保で国論がゆれてるときもそういう民意を反映する党が出来なかった。(社会党や共産党はほかの面で反映してませんよね)日本は民度が低い、といわれるのはそれほど的外れでしょうか。個人的にはそう短絡的に考えるべきではないと考えますが反対の意見も愚論だとは思いません。>
>
>  あのですね、旧社会党や共産党というのは今でこそゴミのような弱小勢力にまで落ちぶれて果てていますが、55年体制ができた頃はかなりの勢力を保有していましたし、当時は旧社会党のあまりの強大ぶりに「まもなく自民党と社会党の政権交代が起こるだろう」などという悲観的な予測を立てていた人もいたのですよ。そんな状態で自民党が分裂したら、それこそ旧社会党や共産党の思うがままになっていたのではありませんか? 強大な敵を目の前にして分裂するなど、民意を問う以前の問題です。
>  すくなくとも旧社会党や共産党を背後から動かしていた旧ソ連が滅ぶまでは、旧社会党や共産党などに政権を譲るわけにはいかなかったし、また自民党が内部分裂を起こすわけにもいかなかったのです。また、自民党政権の下で高度経済成長が行われてきたことも、自民党政権が長期化した理由のひとつでもあるでしょう。自分達の生活水準を飛躍的に向上させてくれる政権を国民が支持するのは極めて当然のことです。
>  国民は国内・国外の政治情勢をきちんと考慮した上で「ベストよりベターな選択」を選んで自民党を支持してきたのですよ。それがお分かりになりませんか?

 単なる自分の考えを歴史的事実にしないで下さい。戦前からつながる上層階級に民衆が「お上の考えだから」と無思考無批判に受け入れていた、自民党が農村部に多大な利益誘導をしたため広範な支持を獲得した為、などさまざまな考え方があります。冒険風ライダーさんの仰りようはきわめて楽観的な見方にもとづく一つの考え方に過ぎないのであってそう考えない人を間違っていると断言する事は出来ません。

 本気で国民が理性的な判断をしたため、なんて思いますか?そう思うから言ってるんでしょうが。本当に日本国民の意思が自民党と同じにところにあるのならとっくに自衛隊は無くなってますね。

board4 - No.1142

創竜伝への疑問

投稿者:駆け出し
2001年11月17日(土) 16時32分

駆け出しでございます。

最近、タナウツをの掲示板を拝読していますと、いろいろな疑問がわいてきます。

田中氏は日本が行ったアジア諸国への侵略について、「創竜伝」のなかにおいて舌鋒するどく糾弾していますが、なぜ、沖縄の問題や北海道の先住民族、または国内の同和問題については書かないんでしょうかね?

日本を「ダメ国家」と言うのならば、とくに同和問題を取り上げたほうが効果的かと思うのですが。でも、創竜伝のなかでは、一度も言及されたことがなかったような気がします。

被差別部落出身のキャラクターが出てきて、竜堂兄弟とともに、現代の日本をこきおろしたら、リアリティがあるし、かなり濃いと考えるのは、私だけでしょうか。

外伝でもいいですから、竜堂兄弟が同和地区に住み込み、そこの人々を救うなんて物語も読んでみたいです。

在日韓国・朝鮮人や身体障害者などについても同様ですけど、田中氏の目は国内の弱者には向いていないのでしょうか。

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