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- board4 - No.2631
Re:辺境概念問題
- 投稿者:古典SFファン(初登場)
- 2002年09月02日(月) 10時55分
傍から割り込んで済みませんが・・・
物語の設定にある穴を支持したりつついたりで激論するのは「作品を使って遊ぶ」
まことに面白いし、結構な限りなんですが・・。
設定を壊すと小説は破綻します。それは「そういうもの」なのですから仕方ないし、
別に、私もそれ自体をとやかく云うつもりはありません。
また、壊すだけなら、何も細かい事をいう必要はありません。
「こんな技術はないから無理」
で、ほぼ全てのSFは破綻します。
あなたの指摘で最初のほうにあった、
>銀英伝を評価している人が結構多いみたいだけど、オレに言わせればあの作品も矛盾だらけの欠陥だらけだね。
それは、人が書いている以上当たり前です。が、人が銀英伝を読み、また好む
のをそれで否定できる訳でもありません。
古典的なSF、「レンズマン」「スカイラーク」などは未だにある程度の読者
を獲得していますが、「スカイラーク」が相対性理論を「所詮、理論に過ぎん」
と云う発言一つで無視して恒星間航行を可能にしているのはあまりに有名です。
過去の作品の設定、特にSF設定は、前提となるテクノロジーや科学そのもの、
さらには人間の世界認識が変わるとともに、所詮は次第に風化してゆくものです。
ですが、私は古典SFをこよなく愛しています(笑)。
それらは、時に今に通じる鋭い洞察と、時代を超えたエンターテイメントとして
の楽しみを与えてくれる。
そしてそれらは、既に変わる事のなくなった過去、人々が未来をどう考えていた
かを教えてくれ、また、彼らの「無知」を通して、未来の批判者が私を見れば、
やはり「無知」と笑うであろうに違いない事を思い知らせてくれます。
特に娯楽作品においては、その作品の人を愉しませる要素(+要素)に対し、
設定のアラ(-要素)が影響するかどうかが問題なのであり、自分で(この場合は
深草の少将さん)気になったアラを他の読者と論争して遊ぶというゲームが成立する
事自体、銀映伝が語るに足る事を指し示していると思えますが。
その後の発言で云っておられますが、
>その1.広大な銀河系に帝国と同盟の2つの政体しか存在しないこと
(フェザーンは帝国の自治領なのでここでは省く)。
>その2.帝国の人名がなぜか古めかしいドイツ名ばかり。
>その3.宇宙空間に「回廊」が存在すること。
>その4.地上の歩兵戦とまったく変わらない宇宙空間での艦隊戦。
これらは単なる限定要素と差別化のためでしょう。
例えばスタートレック(特にDS9)では、銀河系を4つの宇宙域に分け、そこに
ある程度の数の勢力を分布させて、豊富なエピソードを生み出す元としています。
アルファ宇宙域には連邦、ベータ宇宙域にはカーデシア、ロミュラン、クリンゴン、
ガンマ宇宙域にはドミニオン、デルタ宇宙域にはケイゾンやヒロージェン、ボーグが
それぞれ威を張っています。
が、7~8年掛けて滅亡したのはドミニオンと共倒れのカーデシアくらいで、
後の勢力は全然健在です。
はっきり云って、勢力を増やしすぎたら書けない。
作者の筆力の限界でもありますが、銀英伝は、おそらくその下敷きの一つとなって
いる「三国志演義」と同様、「時代の変わり目」の人間模様を描く英雄伝であり、
シリアス・ドラマでもポリティカル・ドラマでもなく、古典的な娯楽小説であり、
ライトノベルです。
二つしか政体がないのも、空間移動が限定されているのも、歩兵戦と同様に艦隊戦が
描かれているのも「作者が書きやすく、判りやすい設定が選択されている」だけの事。
ドイツ名ばかりなのは単に差別化のため(両陣営が同じ系統の名前ばかりであるより
判りやすい)と、単に作者がやりやすさを追求しただけと言い切ってしまっても済む
ような話ではないでしょうか。
作品の価値とは設定の一つ一つにはなく、小説として何を書きたいか、その主題で
読者にそれを読ませるだけの力があるかということではないかと思うのですが。
・・批判される作品には、批判させる力と、批判や突込みを愉しむ余地がある。
そも、読者をひきつけない作品は路傍の石のごとく消え行くのみ。
- 親記事No.2595スレッドの返信投稿
- board4 - No.2632
Re:辺境概念問題
- 投稿者:古典SFファン(ついでに・・)
- 2002年09月02日(月) 12時42分
野暮かも知れませんが(笑)、もう一つ書いてみたくなりました。
> いや、小規模な武装勢力ほど逆に存在しやすいっていうもんだ。そもそも御宅は帝国軍、さらにいうなら軍隊の能力っていうもんを過大評価しすぎている。
> いくら帝国軍が大兵力とはいえ、2000万程度の兵力じゃおそらく数百はあるだろう友人生計とそれらを結ぶ航行路をおさえるだけで手一杯だろうし、それ以外の無人の星系までには手が回らないはずだ。そうしたところにある辺境の忘れ去られた惑星や、あるいは破棄された同盟軍の基地なんかを利用すればゲリラ部隊の軍事拠点なんかは簡単に作れるはずだ(確かメルカッツもバーミリオン会戦の後そうした軍事基地の一つをアジトにしていたし、地球なんて何百年もの間帝国に忘れ去られ地球狂に支配されていたじゃねーか)。
>
端的に云って、小規模な武装勢力の存在しえる余地は十分にあるでしょう。
が、その勢力にどの程度の事が出来るのかは判りません。
というより、宇宙空間の広大さを考えれば、ある程度の数を揃えないと、
航路封鎖や惑星攻略は至難の技です。
惑星防衛のために戦闘衛星や、長距離航行能力を持たない恒星系単位の防衛隊を
配備しているのは作中でも描写されています。
小規模な武装勢力があったとして、帝国や同盟の領域の広大さや人口を考えた場合、
多少の掠奪や商船拿捕程度の事は「無視していても問題ない」。
つまり、影響力がないと云うことです。
地球が無視されていたのは表向き軍事力や経済力を持たなかったからであり、
地球教がその存在とテロ活動を知られた途端拠点を破壊されたのは周知の事実です。
武装勢力は存在できても、「上手く活動できない」ような限定条件があれば、
話は破綻せず成立してしまいます。
そして、そのような限定条件はいくらも考えられます(宇宙航行技術の限界、特定の
物資の必要性など)し、作中で特にそう云うことについて触れられていないのは、
「あえて書かずとも読者がそう云う事を気にした場合、補完できてしまう程度の
納得力が他の部分にあれば」話は書けてしまうからではないでしょうか。
> > > 宇宙空間でゲリラ戦ができるのかっていうところは議論が分かれると思うけど、小惑星地帯とか気象条件の厳しい惑星とかに引きずり込めばオレは十分可能だと思う。
> > > ゲリラ戦ならば兵器も安上がりですむし、駆逐艦程度が相手なら民間の商戦を改造したものでも十分戦えると思う。
> > > 大型の戦艦や空母なんて小惑星帯でのゲリラ戦じゃ返って無用の長物だと思う。
小惑星帯の中に戦艦が入る必要は全くないでしょう。
あの世界の戦艦は、戦闘艇の母艦機能も持っています。
小惑星帯に潜んだ敵をいぶりだしたり、叩いたりするのは単座戦闘艇がうってつけ
です。
戦闘艇を十分積めるなら重巡洋艦でもいいでしょうが、作戦の規模に合わせて
戦艦や空母を選んでも、別に不思議ないところでしょう。
・・・あえてシリアスな言い方をするならば、小惑星帯は、別に小惑星が地球上で
思うような規模で「密集」した場所ではありません。
そこに対探知の盾となる小惑星があったとしても、平均距離は人間が作った戦艦が
ゴミにぶつかれるほど狭いものではありません。
実を云えば、銀英伝の戦艦程度のサイズのものが小惑星帯に入ったところで、岩に
ぶつかるとしたら全くの天文学的なバッドラックでしかないでしょう。
当然、戦闘に不利と言う事もありません。
作中でそう云う風に設定されているだけです。
ガンダムに登場する「暗礁空域」は重力平衡点に浮遊物が集まったものと設定されて
います。
本来の小惑星帯にあんなに岩が密集していない事を、富野監督は良く知っています。
> > ゲリラ戦実施に当たっては、どうやって小惑星や不安定星域に引きずり込むか、ですね。もし私が帝国軍の追討部隊指揮官なら、秘密基地周辺に防衛ラインを敷いて、そこに押しこめたまま、あとは相手にしませんよ。引きずり込まれて犠牲をだすくらいなら、自滅を待ちます。
>
> そんなもんこっちだって後方での撹乱活動とか暴動の扇動、はたまた民間船を装った自爆テロ(!)などいくらでも手はあるさ。
>
実際には「いくらでも手がある」軍事行動はありません。
テロリスト的な「いくらでも手がある」に走った組織は、市民を敵に回します。
ゲリラ戦がゲリラ戦であり、テロリズムと一線を画すことが出来るのは、市民との
連携があり、支持を取り付ける事が出来、素朴なパトリオティズムから、ジオニズム
のような新たな理念まで、運動体としての力を一に出来る指導層がついていての事
です。
(IRA、アルカイダ、群小のテロ組織の例でもある程度その類型は現れています)
皮肉な例を引けば、デラーズ・フリートは結局、ジオン再興はなしえなかった。
彼らはスペースノイド全体に対する反動を生む元となってしまいました。
戦争するなら、敵から政治的譲歩を引き出すまでやらねば意味がないという点を
あえて軽視し、軍事的浪漫主義に(ある程度意図的に)走った彼らの、当然の結末
とはいえます。
ありていに云って、「小規模の独立した武装集団」や、「同盟や帝国に属さない
勢力」をあえて設定したところで、「大きい方の政治的勢力である二つ」に影響を
及ぼせなければ意味がない。
いや、あえて云えば、帝国、同盟両者とも、「自分に属さない勢力を戦争遂行の
邪魔と見なして」壊滅あるいは吸収しようとする可能性も高い。
銀英伝の場合、渦状枝の間は星が少なく、航行しづらいという設定もあるので、
それこそ「長征さらに1万光年」して遠くに別勢力を作れる可能性はあるが、
「それは物語の間、まるっきり帝国・同盟両領域に影響を及ぼさなかった。
なにぶん宇宙空間は広大なので、彼らが発見されたのは500年後だった」
とか、後世の歴史家が語るのも可能でしょう。
> >
> > 結局、清の支配を逃れ辺境である台湾に政権を構築した鄭成功一派の末路を宇宙レヴェルで再現するだけになると思いますよ。
>
> 俺も何べんも言ってるけど「勝てる」とか「長期間戦う」なんて一言も言ってないぜ。あくまでも10年か20年くらいは「持ちこたえることができる」かもしれないし、その間に政治的解決とかで惑星や盛京の一つや二つ独立を認めてもらえるかもしれない(鄭和の政権だって何だかんだいって30年くらいはもっているんだし)。
> それに鄭和の場合は台湾のほかに逃げ場がなかったわけじゃない。でもこっちの場合、宇宙空間は無限なんだし、帝国の目が届かない星系なんていくらでもあるわけだろ。そうしたとこに何十でも軍事拠点を作ってそこを根城にゲリラ的な抵抗運動を続ければ結構何とかなるんじゃないかってことを俺は言ってるんだよ。
可能でしょうが、それが銀英伝が語る期間内に起きるとは限らないと思います。
なにぶん、そう云った組織を作るには時間が掛かりますが、銀英伝は足掛けで10年も
ない期間の話だし、背景の歴史を入れても数百年。
銀河系には1000億以上の星があり、10万光年の直径を持つので、その全容積を
人類が制覇するにはまだまだ長い時間があり、政治的勢力を作ってもそれが接触する
まで、帝国と同盟の場合で150年を要しました。
>
> そもそもこんな細かいことがどうこういう以前に、無限の領域を持つ宇宙空間において単一の政体が人類を統一して中央集権体制を築くなんていうこと自体が根本的におかしいんだよ。
「ファウンデーション」(アイザック・アシモフ)では、全人類を1つの帝国が制覇
していました。
ペリー・ローダンでも、銀河には幾つもの国家がありますが、他の銀河の場合統一国家
を築いていた例が幾つもあります。
「放浪惑星」(フリッツ・ライバー)では、全宇宙は一つの政体の支配下にあります。
要するに、物語の根幹をなす設定とは「最大規模の嘘」であると云う事です。
それがありえるか、ありえないかという事になると、
「超光速航行も、重力制御も、レーザー水爆も、核融合炉も、サイボーグも、
未来予知も、ESPも、クリンゴンもロミュランもみんなみんな」
存在しないし、存在するはずがないのです。
それが、物理的事実なのです。
> それに宇宙戦争っていうと「艦隊戦」しか思い浮かばないの?戦争っていうともっといろんな形態があるでしょう(例えば宇宙空間での船の監視の問題だってそんなもん隕石に偽装しちまえば一発OKじゃん)。
>
隕石に偽装した船を探知する技術(質量探知、金属探知、電磁探知など)を構想する
事も非常に簡単です。
対探知技術も当然構想できますが、探知技術が対探知より優っていればOKです。
また、艦隊戦が目立つのも、それが「燃え」だからでしょう。
地獄の陸戦を延々と10巻書いても面白くないし・・・。
- 親記事No.2541スレッドの返信投稿
- board4 - No.2633
Re:救国軍事会議を考える
- 投稿者:イッチー
- 2002年09月02日(月) 14時29分
八木あつしさんの想定を拝見して、これなら救国軍事会議のクーデター成功→ラグナロック作戦中止というシナリオにもっていけそうです。ただ、細かいようですが、いくつか気になった点を。
> イゼルローン防衛に第11艦隊を回し、ヤン艦隊を帝国領内に侵入させゲリラ戦を行うという作戦が取れると考えれます。帝国の内戦勃発で、イゼルローン方面の警備はがら空き状態です。簡単に侵入できるでしょう。そして、ヤン艦隊は帝国の辺境領を中心に荒らし回ります。そして帝都オーディンに一気に進撃が出来るのだと、常に示威行為を行い続けるのです。
> イゼルローン方面の辺境は、ラインハルト側の領域ではないかと推測できます。ラインハルトは、帝国軍最高司令官として辺境を荒らすヤン艦隊は放置できません。また実際にヤンはポーズだけで帝都には攻めてこないだろうと、ラインハルトが読み切っても、帝都の宇宙戦力はゼロなのですから、放置するのはあまりにも危険です。しかしヤン艦隊相手に同数の1個艦隊を派遣しても、追い払うどころか逆に敗れかねません。となると辺境方面軍のキルヒアイス艦隊3万を派遣するか、本隊から双璧の二人を向かわせるしかありません。元々ラインハルト軍は、貴族連合軍よりも兵力が少ないので戦いはかなり窮屈になるでしょう。ヤン艦隊は、帝国軍が来ればイゼルローンに逃げ込み、帝国軍が去ればまた出撃します。これを繰り返せば、かなり帝国軍を消耗させますし、兵站も短くて済みます。もし帝国軍が強引に突入すれば、第11艦隊と挟撃も出来るでしょう。
帝国領侵攻作戦のとき、同盟軍が一気にオーディンに向かわなかったのは、帝国領内の航路図を持っていなかったためと思われます。おそらく、帝国・同盟両方の航路図を持っているのは、フェザーンのみで、それだからこそラインハルトはフェザーン経由で同盟領に侵攻したのでしょう。現にフェザーン侵攻の場面でユリアンが弁務官府の航路図を消したり、ラインハルトが航路局に赴く場面があります。ですから、同盟軍はオーディンの位置がわからず、辺境星域にちょっかいをかけるのが精一杯でしょう。ラインハルトもそのことはわかっているでしょうから、双璧またはキルヒアイスクラスより下のレベルの提督で十分と考えるのではないでしょうか。メックリンガーあたりをイゼルローン方面に向かわせて、同盟軍に対する押さえとすればそれで十分でしょう。しかし、ある程度の戦力低下は免れません。
> これにより帝国内戦をとにかく長引かせ、その間にシトレ議長の救国政府が国内の再建を急ぎます。後は、貴族連合軍の勝利か、両者共倒れを気長に待ちます。貴族連合ならフェザーン侵攻はまずないので、イゼルローンにヤン艦隊があるかぎり、同盟は国内再建に力を向けられるでしょう。またラインハルト軍が貴族連合軍を打ち破ったとしても、史実以上の損害を被るので、戦力回復にかなりの時間が掛かるはずです。また、この仮定ではキルヒアイス死亡の確率も減るので、赤毛が生き残れば金髪をなだめて、平和共存の可能性もあるかも…。何にせよ同盟は時間が稼げるので、その間にヤンの進言でフェザーン方面の防衛強化に励めます。
兵力が大きいと言っても貴族連合軍は烏合の衆ですから、同盟が貴族連合軍を助けでもしない限り、史実どおり、ラインハルトの圧勝に終わるでしょう。キルヒアイスもおそらくイゼルローンにはむかわないでしょうから、ヴェスターラントの核攻撃→ラインハルトとキルヒアイスの決裂も起こるでしょう。そうするとあまりイゼルローン方面の辺境を荒らしても意味はないような・・・。それより、イゼルローンを第11艦隊にゆだね、ヤンをフェザーン方面軍司令官とし、少ない兵力でフェザーンを抑える方策を練ってもらったほうがいいのではないでしょうか。
>
> 私は、早急に軍事クーデターを成功させ、帝国内戦に介入しなければ、最終的には帝国軍のラグナロック作戦が起こると思います。ラインハルトは戦争の申し子です。皇帝亡命事件が失敗しても、銀河の統一を旗印に最後は同盟に侵攻するではないでしょうか。キルヒアイスが死んだ時点で、私は同盟と帝国(ラインハルト)の共存は不可能だと思います。
イゼルローン・フェザーンを抑えれば、当面、ラインハルトは同盟に手出しは出来ないでしょう。後は何度か手合わせをし、ラインハルトに同盟の実力を認めさせたうえで、ラインハルトの死亡を待つほかないですね。
>
> 最後に我らがヨブ・トリューニヒト氏です。彼は帝国に亡命するでしょうか? ラインハルトがまず拒否しそうですし、トリューニヒトの同盟正統政府を担ぐくらいなら、ラインハルトは銀河の統一を旗印に担ぐでしょう。また同盟正統政府を立ち上げるにも、閣僚の政治家はさすがに付いていかないと思います。むしろトリューニヒトは、将来の民政移管を考え、色々と裏で策謀をしそうな気がします。民政移管選挙のとき、フェザーン・反戦派・主戦派・軍部派を巻き込んで何かアクションを起こすのでは? そこにジェシカ議員の反軍キャンペーンも絡み・・・。例えが悪いですが、現在のパキスタン情勢みたいな感じですかね。
> あー、長かった。以上で思考実験を終わります。
救国政権が誕生するや、トリューニヒトをはじめ、政府中枢の人物には汚職などの罪で逮捕令状発せられると思います。おそらく、トリューニヒトは地球教に助けられ、フェザーンに逃亡し、ルビンスキーの保護下にはいると思われます。そして、もしも同盟によるフェザーン占領がおこなわれなければ、八木さんがおっしゃるように民政移管後をにらんでルビンスキーはトリューニヒトに援助すると思います。しかし、ヤン艦隊によるフェザーン占領が行われた場合、ルビンスキーは地下にもぐるでしょうが、トリューニヒトは捨てられる可能性が高いと思います。それともまだまだ利用価値はあると考え、ルビンスキーはトリューニヒトをかくまうでしょうか。
-
- board4 - No.2634
「回廊」ってなんですか?
- 投稿者:蜃気楼
- 2002年09月02日(月) 15時12分
イゼルローン回廊、フェザーン回廊の二つしか帝国と同盟を結ぶ通路はないと言う設定ですが、何でそのほかのところを通れないのかよくわかりませんでした。どなたか解説をお願いします。
当方の宇宙に対する認識、「基本的に何もないからまっすぐ最短距離をつっぱしって問題ないんじゃないの?」
実際は重力カタパルトなんて面倒なことをしたり、軌道計算が複雑と言うことくらいは一応知っていますよ。でも恒星間飛行については上記のとうりです。
-
- board4 - No.2635
突然思いついた。 キルヒアイス反乱
- 投稿者:佐々木公彦
- 2002年09月02日(月) 17時23分
まともなネタじゃありません。
ら「図ったな!キルヒアイス!」
き「君はいいやつだったが君の父上がいけないのだよ」
ラインハルトの義理の兄(皇帝)
「私の弟ラインハルトは死んだ、なぜだ!」
き「坊やだからさ:
最後に皇帝がアンネローゼに殺され、キルヒアイスがアンネローゼを殺して、
「姉上と仲良くな」
だから、大佐どまりだったり、自由を失ったりします。
ライバルはウェンリー・レイでしょうか(笑)
赤いの共通点だけで、急に思いついてしまいました。
- 親記事No.2620スレッドの返信投稿
- board4 - No.2636
某巨大掲示板で議論されています
- 投稿者:佐々木公彦
- 2002年09月02日(月) 17時29分
> その1.広大な銀河系に帝国と同盟の2つの政体しか存在しないこと (フェザーンは帝国の自治領なのでここでは省く)。
> その2.帝国の人名がなぜか古めかしいドイツ名ばかり。
> その3.宇宙空間に「回廊」が存在すること。
> その4.地上の歩兵戦とまったく変わらない宇宙空間での艦隊戦。
>
> よく考えてみりゃ、銀英伝ていうのはトンでもなくチープな設定に満ち満ちてないか、オイ?
> ま、もっとも仮にもスペースオペラにここまで乱暴な設定を持ち込んだことは、ある意味「功績」といえないこともないわな。
>
ああいうので設定そのものに文句をいっても始まりません。
たとえば、イゼルローンなど主砲射程外からレールガンや、マスドライ
バーを使えばただの的だそうです。
ビーム砲は拡散するから、射程に限りがあるけど、実態弾は宇宙空間では射程距離無限ですから。
(ほかの物体の重力につかまらない限り)
撃つならキャラクターたちの行動を撃つべきでしょう。
- 親記事No.2620スレッドの返信投稿
- board4 - No.2637
Re:某巨大掲示板で議論されています
- 投稿者:IK
- 2002年09月03日(火) 00時52分
あんまりあちこちに口を挟むのは何ですが(笑)、ひとことだけ。
設定云々を言えばそもそも銀河系規模で統一暦法が存在することがおかしい訳で、仮にセシウム時計などで地球標準時に合わせるのだとしても、例えばウラシマ効果などはどうなる(笑)。
こういう話自体は面白いですけど、設定に矛盾があるからといって銀英伝を全否定するのはどんなもんでしょう。
銀英伝はそういうところで勝負していないですからね。
- 親記事No.2541スレッドの返信投稿
- board4 - No.2638
Re:救国軍事会議を考える
- 投稿者:八木あつし
- 2002年09月03日(火) 00時53分
またまたどうも!イッチーさん。八木です。イッチーさんに指摘された点をまたまた考えてみました。
私が不思議に思うのは、同盟軍はイゼルローンを無傷でヤンが奪っていることです。この無傷はイゼルローンの全ての設備も無傷という意味です。つまりイゼルローン要塞にある、帝国側航路のデータも奪取しているはずです。
私は何で帝国側航路を奪取しているのに、遠征作戦で一気にオーディンを突かなかったのが謎ですね。まぁフォーク達は戦略も理解できず、辺境を解放して解放軍ゴッコでもしたかったのでしょう。(笑)
私は、同盟は帝国の航路図を知っていると思います。だからこそヤン艦隊による辺境ゲリラを行いつつ、帝国首都を突く構えを見せるという作戦が有効ではと考えたのです。もしラインハルトが無視すれば、ヤン艦隊にそれこそオーディンを突かせ一時占領後即撤退をやり、ラインハルトの権威失墜も可能かなと。この点から私は、ラインハルト軍からある程度の艦隊をイゼルローン側に振り向かせれると考えたわけです。
また軍事会議クーデターを成功しても、同盟はフェザーン占領は行わないと思えます。過去ログで同盟軍フェザーン占領が論じられていましたが、占領を行うには、それを守る防衛戦力が必要です。過去ログでも、帝国領遠征作戦を、フェザーン占領作戦にすべきだとありました。アムリッツア前なら8個艦隊ですが、アムリッツア敗戦後の同盟が出せる戦力は2個艦隊でしょう。これでは逆に帝国軍の侵攻を招き、要塞のような防衛拠点がない同盟軍は物量の差で最後には撃破され、帝国が再占領するでしょう。
むしろ4巻でヤンが考えていた、フェザーン市民によるサボタージュ作戦を同盟の情報部を使い実行すべきでしょう。私が思うに史実で同盟の情報戦能力が働かなくなったのは、クーデターにブロンズ中将の情報部が関わったため、失敗後骨抜きににされたためでしょう。つまりラインハルトが帝国の政権を奪ったら、情報部を使いフェザーンに「ラインハルトとフェザーン指導部が手を握り自治権を放棄する」と情報戦を挑むべきでは。
結局、アムリッツア敗戦後の同盟は、帝国内戦に介入し貴族連合軍を有利にさせて時間を稼ぐしかないですね。あわよくば貴族連合軍の勝利か共倒れを。
救国軍事会議がいかに国内体制を整備して戦力を強化しても、史実のランテマリオ会戦前の同盟の戦力に追加できるのは、壊滅が免れた第11艦隊・グエン分艦隊・アラルコン分艦隊の2万隻に、国内整備の結果である1万隻のプラスが限度でしょう。
やはりアムリッツア後の帝国・同盟の戦力比は大きすぎるので、同盟は救国政府を樹立し国内体制を強化しつつ、何とかラインハルトが死ぬ日を待つしかないのかな。
では今回はここらで(笑)(^-^)/~~
- 親記事No.2595スレッドの返信投稿
- board4 - No.2639
Re:辺境概念問題
- 投稿者:准提督
- 2002年09月03日(火) 01時19分
まず、昨日の私の書きこみはただの漫然とした反論になっていて論旨が不明確でしたね。大変失礼いたしました。
では、ここで改めて論旨を整理してみます。
「辺境への退避(第二の同盟計画)それ自体は実施可能。しかし実施したところで成果は見こめない。それゆえに同盟当局はこれを実施しなかったのだと考えられる。よって、辺境への退避について描写していないからといって銀英伝を批判する論拠にはならない。」
これが私の立場です。
1.第二の同盟計画の実行可能性
これについては深草の少将さまのおっしゃる通り実施可能です。
ただし、国家レヴェルでの実行があれば、という条件は必要であると判断します。深草の少将さまはこの点につき
<いや、小規模な武装勢力ほど逆に存在しやすいっていうもんだ。そもそも御宅は帝国軍、さらにいうなら軍隊の能力っていうもんを過大評価しすぎている。>
と述べられ、第二の同盟計画に限定せず小規模武装勢力割拠の可能性を主張されています。しかし、以前私が指摘したリスク(基地建設・艦船調達など)をどう克服するかについて言及されていません。
そもそも、深草の少将さまは管理システムとしての行政機関の総体的な能力を過小評価しています。国家のバックアップのない武装勢力が辺境への進出を目論んだとしても、資金収集の段階で財務省や金融当局に目をつけられ、大量の人員(不穏分子ですな)や機材を調達した時点で現地警察や国家警察に監視され、それらを乗船させる時点で港湾当局に怪しまれ、出港してから現地に行くまで航路局に不信感を抱かれ(通常航路を逸脱して何も無いはずの辺境に向かうわけですから)、基地建設中に軍に急襲されておしまいです。
治安維持は軍だけでやっているわけではありませんよ。
また
<確かメルカッツもバーミリオン会戦の後そうした軍事基地の一つをアジトにしていたし、地球なんて何百年もの間帝国に忘れ去られ地球狂に支配されていたじゃねーか>
という二つの事例をあげて反論しておられますが、この二つの事例はこの場合共に不適切です。
まず地球の事例は、単にそれまで当局から「危険なし」と判断されていただけです。その証拠に、危険と判断された途端、当局の鎮圧の前に為すすべも無く撃滅されています。この点、古典SFファンさまのご指摘の通りです。
それからメルカッツの事例。これは逆に国家崩壊という特殊事情があって、かつ極めて少数の(たった60隻)でないかぎり辺境割拠が出来ない事を証明しています。
2.しかし第二の同盟を実施しても成果は望めない
深草の少将さまは
< 俺も何べんも言ってるけど「勝てる」とか「長期間戦う」なんて一言も言ってないぜ。あくまでも10年か20年くらいは「持ちこたえることができる」かもしれないし、その間に政治的解決とかで惑星や盛京の一つや二つ独立を認めてもらえるかもしれない(鄭和の政権だって何だかんだいって30年くらいはもっているんだし)。>
とおっしゃっていますが、まず無理です。政治的解決など望むべくもありません。第二の同盟を建設し、そこに脱出することはできても、そこを包囲されれば身動きがとれなくなってしまうからです。
まず鄭成功の一派が何ら政治的成果をあげることなく敗亡したことは言うまでもありませんね。
帝国の治安指揮官の立場から考えて見れば解る話ですよ。辺境拠点周辺に封鎖線を設定し、そこに国力にモノを言わせて圧倒的な兵力を蓄積すればいいだけですから。「第二の同盟」に対しては封鎖、旧同盟からの密航船(そんなものいれば、ですが)に対しては阻止。これを継続すればいずれ包囲下の「第二の同盟」は捨て身の決戦か降伏かを余儀なくされます。
勝利が確定しているのに、わざわざ政治的譲歩をしてやる必要は、帝国には一切ありません。
問題は「第二の同盟」側がこの包囲を逃れられるか、ですが・・・
<それに鄭和の場合は台湾のほかに逃げ場がなかったわけじゃない。でもこっちの場合、宇宙空間は無限なんだし、帝国の目が届かない星系なんていくらでもあるわけだろ。そうしたとこに何十でも軍事拠点を作ってそこを根城にゲリラ的な抵抗運動を続ければ結構何とかなるんじゃないかってことを俺は言ってるんだよ。>
何十でも拠点作って、とおっしゃられますが、そのための物資は何時まで続くのでしょうか?新拠点の建設途中、どうやって帝国軍の妨害に対処するのでしょうか?ゲリラ戦で時間を稼ぐにしても、帝国軍の兵力は圧倒的ですよ。一回や二回勝っても、数に飲みこまれるのがオチです。地上のゲリラ戦とは違い、ゲリラ側の兵力は極めて限定されていますから(ヴェトナムでの成功は、あくまで人民からいくらでも兵力補充を募れたからです)。
まさか同盟が滅亡前に予め幾つも作っておく、ということはありえませんよ。そんな余力があったらまず継続中の帝国との戦争に回すに決まっています。それに同盟国民が「政府と軍が自分達を見捨てて逃げる準備を整えている」と知れば議会で大問題になります。秘密基地だから秘密予算で、と考えられなくもないですが、幾つもの基地を築く莫大な予算を完全に隠しとおすことはできないでしょう。「個々の基地の位置や規模は国家機密だが、秘密基地建設を計画している」くらいの説明はしなければならないはずです。で、その段階で議会に潰されて終了。
従って、逃げることは出来ません。最初に割拠拠点を築くことはできますが、そこから逃げる事もできず、その周辺を帝国軍に包囲されて終わりです。
さて、この包囲下に旧同盟からの支援が届く可能性については
<船舶の検閲にしたってそんなもん民間の船に偽装するか、さもなきゃいっそ港の役人を買収しちまえばいいんだ。そんなくらい日本の暴力団でもやってるぜ。そもそも港湾局の役人だって普通に考えるなら元同盟の人間だろう。それなら買収だって簡単にできるだろうし、そんなちまちましたことしなくてもさ、巨大企業からの支援とか地方の有力者の支援とか取り付けちまえば物資の横流しや、密航くらいさらには艦船の建造だって簡単だろう(あのアルカイダだってアラブの大富豪や王族の支援を受けていたんだし、コロンビアとかじゃそんなの当たり前だぜ)。
どうも自由惑星同盟が滅亡した後、ロイエンタールの反乱とかあってかなり治安状態は悪化していたみたいだしな。ああいう状態じゃ、果たして帝国の実効支配が果たしてどこまで及ぶのか怪しいもんだ。>
帝国の実行支配が一時的に弱まるのは間違いありません。しかし、そうした時最優先で帝国が掌握するのは航路と港湾でしょう。従って、この時期ですら、密航等の非合法手段による第二の同盟支援は難しいですね。
買収云々については、まぁ成功率がどの程度になるかをじっくり考えて見るべきですね。
それからこれらのリスクをクリアして出港できても、封鎖線に引っかかって拿捕されて終わりです。
よって第二の同盟に旧同盟からの支援は殆ど届かないでしょう。
逃げ出しても包囲され、孤立無援のまま自滅を待つのみ。帝国もそれを知っているからただ待つのみで譲歩など考えない。
3.従って同盟政府はこの計画を実行しなかったものと考えられる
逃げ出したところで成果はほとんど望めない。ならば無駄な事はしない。それだけの話です。
4.よって辺境脱出の話がないからといって銀英伝批判の論拠とはならない。
こういうわけです。
<そもそもこんな細かいことがどうこういう以前に、無限の領域を持つ宇宙空間において単一の政体が人類を統一して中央集権体制を築くなんていうこと自体が根本的におかしいんだよ。いろいろもっともらしいことをおっしゃっているけど、どうもあなたはそうした本質的なことがわかっていないみたいだね。>
まず、細かいことを指摘されて詰まるのは本筋がしっかり立論されていない証拠ですよ。本筋がちゃんとしてればいくらツッコミをくらってもちゃんと反論できるはずです。
単一政体の統一がおかしいとおっしゃいますが、どこがどうおかしいのか、きちんと理由付けて説明して下さい。単にイメージとフィーリングでおかしいといっても説得力がないですし、こちらとしても反論も同意もできません。
<それに宇宙戦争っていうと「艦隊戦」しか思い浮かばないの?戦争っていうともっといろんな形態があるでしょう(例えば宇宙空間での船の監視の問題だってそんなもん隕石に偽装しちまえば一発OKじゃん)>
艦隊決戦以外の宇宙戦争は基本的に大局に影響を及ぼしませんから。少なくとも銀英伝世界では。
色んな形態があるとおっしゃるなら、きちんと例を提示して見せて下さい。こちらを批判されるのは結構ですが、論拠を示して頂かないことには反論も反省も出来ません。
- 親記事No.2620スレッドの返信投稿
- board4 - No.2640
Re:某巨大掲示板で議論されています
- 投稿者:古典SFファン(すみません、シリアスSFも好きなんです)
- 2002年09月03日(火) 02時07分
> あんまりあちこちに口を挟むのは何ですが(笑)、ひとことだけ。
> 設定云々を言えばそもそも銀河系規模で統一暦法が存在することがおかしい訳で、仮にセシウム時計などで地球標準時に合わせるのだとしても、例えばウラシマ効果などはどうなる(笑)。
・・・と云われると書かずには居られないのがSF設定の(以下略)・・激しく蛇足ですが(笑)。
あの世界には超光速通信が存在するので、帝国標準時や同盟標準時に
時報(笑)を発信する事で、標準時刻を設定する事が可能です。
両者の標準時刻は首都星か、GMTのような都合の良い基準点を持つ場所で決定されていると考えるのが自然でしょう。
と云う訳で、
『帝国臣民のみなさん、皇帝陛下のご慈愛により、オーディンより午後0時をお知らせします(ぴ・ぴ・ぴ・ぽーん)』
『同盟市民の皆様、ハイネセンからお昼のニュースです(ぼーん・ぼーん)』
とか・・・(笑)。
惑星別の地方標準時が別にあるらしいのは、たしかイゼルローン日記か、
SFアドベンチャーの増刊号の作者インタビューあたりで言っていた
ような記憶があります(おぼろげですが)。
> こういう話自体は面白いですけど、設定に矛盾があるからといって銀英伝を全否定するのはどんなもんでしょう。
> 銀英伝はそういうところで勝負していないですからね。
>
かつてSFが科学をギミックとしてでなく、世界観の根幹としていた時代がありました。
・・・遺憾ながら、そうしたSFテイストの濃い作品ほど、時代の流れによって
速く陳腐化して行く傾向がある。
しかし、E.E.スミス(「レンズマン」「スカイラーク」)を、
エドモンド・ハミルトンを、アイザック・アシモフを、アーサー・C・クラークを、R・A・ハインラインを、ポール・アンダースンを、
フランク・ハーバートを、小松左京を、・・そして星 新一を(笑)、
今の人間の知識や世界認識に照らして2CH流に嘲笑したところで、
彼らの作品を読む人間が死に絶える訳ではない。
小説が真に死ぬのは、もはや読者との共通認識をもち得ないほど、
その成り立ちや時代が読者層と遠ざかってしまった時(それが
研究者だけのものになってしまうほど)であり、そうならぬ間は、
設定の破綻も、作者の限界そのものも、その生命を奪いはしないものです。
私がこよなく愛する(笑)古典作品は、そうやって、まだしぶとく生きています。
・・もっとも、銀英伝がどこまでしぶとく生き残るかは、まだまだ分からないところですが・・・(--;;;。