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- board4 - No.1881
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す
- 投稿者:イッチー
- 2002年05月12日(日) 15時10分
Merkatzさま、新たにレスありがとうございます。
> 一つツッコミ。
>
> >このとき、ヤン艦隊には「薔薇の騎士」連隊隊長シェーンコップ少将(37歳)
>
> 連隊長は大佐しかなれません。
> シェーンコップは将官に昇進したあとはイゼルローン要塞防御指揮官でした。
> (連隊長は大佐に昇進したリンツ)
そうでした。うっかりしていました。(苦笑)
>
> 亡命者にとって軍隊は手っ取り早く立身出世できるから、人気は高いだろうと思います。
> キルヒアイスが軍人になる可能性は高い。
> ただ、亡命者は何が何でもローゼンリッターなんでしょうか?
> 適材適所を考えたら、艦隊参謀とかしたほうが良い人間だっているでしょう。
> もし同盟が制限を設けていないのなら、キルヒアイス同盟軍提督が生まれる可能性もあります。
> アスターテ会戦の年、キルヒアイス30歳。
> ヤンが28で准将ですから、少将くらいになっているかも。
前半部分は私も全面的に同意です。出世することよりも、生き抜くことを選ぶというZeroさまのような考え方もあり、ここはもう各個人の主観の違いだと思いますが、ミューゼル姉弟にあまりみじめな生活をさせたくないとキルヒアイスは考えるでしょうから、軍隊に入る可能性は高いと思います。(それに軍に志願すれば、官舎にはいることも出来るだろうし・・・)
ただ、後半部分、キルヒアイスが将官になるというのは、難しいと思われます。なぜなら、キルヒアイスは士官学校も軍専科学校も出ておらず、一平卒からの出発ですから、30歳で佐官になって御の字ではないでしょうか?
あと、私は亡命者が全員、薔薇の騎士連隊に配属されるとは思っていません。軍隊に入隊する際、適性検査のようなものはするでしょう。ただ、それでも、キルヒアイスは白兵戦向きと診断されるような気がします。
>
> >帝国諸将
>
> メルカッツが人望・実績ともに充分ながら出世が遅れていたのは、有力な派閥に属していないことでした。
> ですから、メルカッツが政治力学において何らかの役割を果たすことはあり得ないと思います。
> よってミッターマイヤーは獄死するか、ロイエンタールと同盟に亡命するか、二つに一つ。
> 他の連中も抜擢されて昇進することが無くなるわけですから、登場が確実に遅れる。
> 微温的な帝国軍の有り様のままフリードリヒ3世が崩御。
> 後継を巡ってブラウンシュバイクvsリッテンハイムの帝国を二分する内戦に突入・・・というところですか。
> その際、メルカッツが中立を保とうとしてブラウンシュバイクに脅され、やむなく荷担するのは史実どおりか。
ミッターマイヤーを救うために、ロイエンタールがベーネミュンデ侯爵夫人に頼るという想定はどうでしょうか?それがだめなら、ミッターマイヤーとエヴァを連れて、ロイエンタールが同盟に亡命・・・ぐらいはしそうですね。その場合、戦力的に同盟の方が圧倒的に有利になりそうですね。
>
> しかしよく考えれば、ラインハルトが関わって戦局を左右した戦いの結果がすべて書き換わるから、史実のアスターテの年に帝国・同盟の勢力比がどうなっているかは謎。
> ヤンはいてラインハルトがいないから、同盟が優勢勝ち!?
ラインハルトはいないわけですから、ヤンがイゼルローンを落す前にシトレ元帥あたりがイゼルローンを落すかもしれませんね。さらに帝国内部ではブラウンシュヴァイクとリッテンハイムの勢力争いが起き、帝国が自壊するかもしれません。その場合、フェザーンと地球教は同盟による宇宙統一・同盟政府に取り入って、地球教およびフェザーンの権益を守るというように計画を変更するかもしれません。
次にZeroさまへのお答えです。キルヒアイスが軍人を選ぶかという問題と地球教・フェザーンの思惑についてはMerkatzさまへのお答えのなかにZeroさまへのお答えも含まれていると思います。
でも、ちょっと気になりましたが、イゼルローン要塞設置後、帝国が
そこから版図を広げられなかったのは何ででしょうね?
同盟はイゼルローンがあるからそこから先には進めないわけですが、
帝国は幾らでも進められる環境はあったと思います。
帝国軍では皇族・貴族が優先的に昇進するため、無能な人間が指揮官につく可能性が高く、組織としては同盟軍の方が圧倒的に優れていたからではないでしょうか。「ダゴン星域会戦記」を読むと、同盟軍が優れていたというより、帝国軍がいかに無能であったかがよくわかります。帝国軍がイゼルローンから先に侵攻しようとしても同盟軍に撃破されるので、そのうち、同盟侵攻の意志を失ったのではないでしょうか。同盟は帝国軍の無能さに支えられていたと思います。しかし、帝国にラインハルトという天才が出現したために、帝国・同盟の均衡は崩れたと思います。
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- board4 - No.1882
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す<キルヒアイスは結婚できるのか?>
- 投稿者:イッチー
- 2002年05月12日(日) 15時26分
優馬さま、レスありがとうございます。
> そもそも、ラインハルトって皇帝から姉を取り返すために帝国の転覆を企てるという、超シスコン&誇大妄想狂じゃないですか(笑)。
> まぁ本人に本当に帝国を転覆させる器量がある(ことになっている)ので、誇大妄想ではないのですが、シスコンの方はまがうことなく超・重症です。それも、すさまじくパワフルなシスコン(銀河を転覆させるほどの!)。キルヒアイスは、このラインハルトの「狂気」に感染していた可能性が大です。
>
> 二人ともアンネローゼを「崇拝」していたものと考えられます。
> 恋愛というのは双方向のものですが、崇拝というのは一方通行。(崇拝「される」方にも結構迷惑だったりして。)
> そういうキルヒアイスが、アンネローゼを「女房にする」気になるかというと、まずあり得ない。結婚するためには、アンネローゼを偶像としてではなく、一個の女性として見ることができるようにならなければならないのですが、「ラインハルトさま」なんて言ってラインハルトからマインドコントロールされている間はムリです。もしアンネローゼとちゃんと恋愛できるようになれば、それは狂気からの脱出であり、人間的な成長なので喜ぶべきことなのですが、ラインハルトかそれを許さぬでしょうなぁ。ラインハルトにすれば、姉とキルヒアイスが愛し合うというのは、二人から同時に裏切られることであり、殺されることよりひどい背信と感じるでしょう。
私の最初の書き込みを読んでいただけるとわかると思いますが、私の想定はキルヒアイスのみが10歳年長だったらというものです。ですから、キルヒアイス20歳でラインハルト10歳。年齢的にとてもラインハルトは太刀打ち出来ないでしょう。アンネローゼの結婚を阻むことは出来ないでしょう。それにラインハルトが怒っていたのは「お姉ちゃんをとられた」ということより「お姉ちゃんがお金でやりとりされた」ということだったのではないでしょうか。ですから、アンネローゼが自由意志で結婚した場合は、ラインハルトは怒りに燃えるようなことはないような気がするのですが・・・。それでもラインハルトが姉にこだわるならば、ラインハルトがキルヒアイスを謀殺(少年犯罪!)とかするかもしれませんね・・・。なんかサスペンスドラマみたいな話ですね。(苦笑)
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- board4 - No.1883
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す
- 投稿者:倉本
- 2002年05月13日(月) 00時33分
> もし同盟が制限を設けていないのなら、キルヒアイス同盟軍提督が生まれる可能性もあります。
それはないんじゃないでしょうか。
まず帝国から亡命者で薔薇の騎士連隊以外の軍の部署に所属していた人間が銀英伝の作品中に出てきていないこと。
制限がないなら一人くらいそういう人間が出てきているでしょう。
それに薔薇の騎士連隊にだけ亡命者が所属しているなら裏切るかどうかの監視をするのも楽ですから。
薔薇の騎士連隊だけを見張ればいいわけですから。
それに薔薇の騎士連隊って言っても白兵戦をする部署だけじゃないでしょうから。
補給を担当する人間や連隊を戦場まで運ぶ輸送艦の人間も所属してると考えれば必ずしも白兵戦の素養がなくても勤まるんじゃないでしょうか。
- 親記事No.1857スレッドの返信投稿
- board4 - No.1884
提案
- 投稿者:かえるくん
- 2002年05月13日(月) 04時01分
はじめまして。
私はアルスラーン戦記のファンで、アルスラーンが次にいつ出るかの情報が知りたくて検索してたところ、このページを見つけました。それ以来面白くてとてもはまってます。(議論は難しくてほとんどついていけませんが(汗))
はじめてのくせに横レスですみません<m(__)m>
> それこそノベルズ界の実状暴露ネタには問題があり過ぎ、また管理人氏にも迷惑がかかるため、発表できないことだってあります。
> 出版社、作家、編集者の実名をあげた日にゃ……確実に小生は、出入り禁止どころか、抹殺でしょうな(個人としては、もうそうなってもいいですけど)。
> なおこれは、やるんだったら、ちゃんと別のところでやります。
この問題がHPの趣旨に反するかどうかは管理人氏の判断に委ねるとして、個人的には見知らぬ世界の話で興味深かったです。
それと提案なんですけど、この件に関する手紙を田中芳樹氏に送り、涙ながらに現状を訴えるってどうでしょう?
田中氏は「いい人」のようですし、うまくいけばノベルス界の現状を憂えて、創竜伝中で「読者を平気で騙し…」とか散々にこき下ろしてくれるかもしれませんよ。
出版社等の実名がばれるような表現をされたとしても、田中芳樹氏のネームバリューに加え、あれはフィクションですから(笑)
名づけて『創竜伝逆利用計画!』ってだめかなぁ?
真剣に悩んでおられるようなのに、不愉快な思いをされたらすみません。
- 親記事No.1850スレッドの返信投稿
- board4 - No.1885
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す<キルヒアイスは結婚できるのか?>
- 投稿者:通りすがり
- 2002年05月13日(月) 09時21分
通りすがりの横レスですが、失礼します。
> 私の最初の書き込みを読んでいただけるとわかると思いますが、私の想定はキルヒアイスのみが10歳年長だったらというものです。ですから、キルヒアイス20歳でラインハルト10歳。年齢的にとてもラインハルトは太刀打ち出来ないでしょう。アンネローゼの結婚を阻むことは出来ないでしょう。それにラインハルトが怒っていたのは「お姉ちゃんをとられた」ということより「お姉ちゃんがお金でやりとりされた」ということだったのではないでしょうか。ですから、アンネローゼが自由意志で結婚した場合は、ラインハルトは怒りに燃えるようなことはないような気がするのですが・・・。それでもラインハルトが姉にこだわるならば、ラインハルトがキルヒアイスを謀殺(少年犯罪!)とかするかもしれませんね・・・。なんかサスペンスドラマみたいな話ですね。(苦笑)
そうですね、ラインハルトとキルヒアイスが同年、もしくはキルヒアイスの方が年下なら相応にもめそうですが、キルヒアイスが10年上で、しかも才覚が申し分無く、金で買われそうになった姉を助けてくれた恩人とあれば、銀河をひっくり返した妄執はそのままキルヒアイスへの憧憬へと変わりそうです。姉の結婚相手にはキルヒアイス兄さん以外認めない、みたいな。
逆に、何らかの理由でアンネローゼとキルヒアイスが別れた(愛し合っていてもそういうこともあるでしょう)時に、強烈なだだっ子になりそうな予感が・・・。
それにしても、こういうifを考えるのって、面白いですね。上の方でもありましたが、ヤン艦隊参謀ラインハルトなんか、最強でしょうね。一個艦隊で首星(名前忘れた(^^;)を落とせそうです。
ちなみに、キルヒアイス夫婦はパン屋さん。
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1886
Re:Re1854/1855/1861:まとめレス
- 投稿者:はねだみずき
- 2002年05月13日(月) 12時02分
はねだみずきです。しつこいようですがもう少し行ってみましょう。
<これは無理です。銀英伝5巻では、バーミリオン会戦が始まる寸前に、ガンダルヴァ星系を出発したラインハルト艦隊がバーラト星系に到達するまでの時間をヤン側が正確に捕捉している描写がありますし、そもそも銀英伝世界における艦船の航行速度は、帝国・同盟共にそれほどの格差が存在するわけでもありません。つまり、バーミリオン会戦前哨戦時の帝国側は、ヤン艦隊の行軍速度を充分に予測することができる立場にあったのであり、にもかかわらずヤン艦隊がどこにいるのかを全く捕捉できなかったのです。
しかもあの当時の帝国軍は、ヤンが同盟領84箇所に点在する補給基地を根拠地として活動していることを承知しており、しかもその場所や航路に至るまで全て完璧に掌握していたにもかかわらず、その中からヤンが次の根拠地をどこに設定するかさえも全く予測することができなかったのです。だからこそ銀英伝本編では、あえてラインハルトの周辺を手薄にしてヤンを誘い出すという手段を取らざるをえなかったわけです。バーミリオン会戦前哨戦でこのザマでは、補給基地自体が常に移動している移動要塞を捕捉するなど夢のまた夢な話でしかないでしょう。 >
この論は私の論に対する反論としてはいささか不適切ですね。
私が言いたかったのは、「ヤン側も帝国側も相手の行動を予測するという点では互角の能力を持っていたのにもかかわらず、ヤンが帝国軍の裏をかき続ける事が出来たのは、ヤン側に何らかのアドバンテージがあり、それが『地の利』と言うものではないか」と言う事です。
冒険風ライダーさん御自身が今回の論で、
「ラインハルト艦隊がバーラト星系に到達するまでの時間をヤン側が正確に捕捉している」
と言う事と、
「バーミリオン会戦前哨戦時の帝国側は、ヤン艦隊の行軍速度を充分に予測することができる立場にあった」
と言う事、つまり両者の戦術的な相手の移動能力予測能力が互角であった事を確認されている以上、
「にもかかわらずヤン艦隊がどこにいるのかを全く捕捉できなかった」
のには何らかの理由があった事が推察される事については異存はないですね?
私がその理由として考えている「地の利」とは、例えば戦記物でも良くあるような「間道を利用しての奇襲」のように、フェザーンも知っているような正規の航路を使用せず、同盟軍にいる人間にしか知る事の出来ないような一種のバイパスのようなものを利用して、帝国の予測を越える場所に出現するような事がヤンの側には出来てもおかしくはないだろう、と言う事です。こうとでも説明しない限り、バーミリオン前哨戦においてはこの時に限ってヤンが異常に冴えていたか、帝国軍が異常にヌケていたか、どっちかの結論しか見出せませんが、それではあまりにも不自然です。
これが逆の立場になると、ヤンはイゼルローンの帝国領航路データを入手できても、「移動しない」要塞に細かな間道や脇航路の存在を記した詳細な航法システムがあるとも思えませんので(そういうデータは艦船の側にしかないでしょう)、今度は帝国軍が「地の利」を活かす事が出来るようになると思いますが、いかがでしょうか?
<しかも「襲撃目標になるほど価値のある星系は限られている」と言っても、その数はバーミリオン会戦前哨戦時に問題となった補給基地84箇所よりもはるかに大きな数字となることは確実でしょう。まず、帝国領内に点在する軍事基地はほぼ全てが襲撃対象となりえますし(これだけで100をはるかに超えるでしょう)、有人惑星も人口100万人クラス以上のものならば問題なく襲撃対象たりえますから(これは数千~数万単位で存在しそうです)、この状況で移動要塞の襲撃対象を特定するのはほとんど不可能に近いですね。
さらに、バーミリオン会戦前哨戦時における帝国側は、とにもかくにも84箇所の補給基地全て「攻撃」すればヤンを無力化させることができた(これですら当時の帝国軍には実行不可能な作戦だったのですが)のに対して、移動要塞戦術における帝国軍は、数千~数万単位で存在する有人惑星&軍事基地全てを移動要塞の攻撃から「防衛」しなければならないという、あまりにも過酷な無理難題を成立させなければならないのです。ましてや相手は神出鬼没に出現し、かつ特定の根拠地を必要としないわけですから、帝国側の心理的ストレスは相当なものにならざるをえないことでしょう。
だからこそ、帝国側が移動要塞を倒すには、万全の準備を整えた星系に移動要塞を何らかの方法で誘い出すしかないのです。これ以外の方法としては、たとえば一万光年先の敵艦隊を索敵することができるレーダーや観測装置とか、一万光年のワープ航法技術といった類の超技術でも出現させるしか手はないでしょうね。>
これもおかしな話ですね。最後に確認された相手の位置さえ分かっていれば、守らねばならないのは数千~数万単位の軍事基地・有人惑星ではなく、「最後に敵の位置が確認された地点の周辺で、次に敵の行動範囲に捉えられるいくつかの基地・惑星」でしかありません。「有人惑星&軍事基地全てを移動要塞の攻撃範囲内に収める」などと言う、あまりにも過酷な無理難題を成立させるには、それこそ「一万光年のワープ航法技術といった類の超技術でも出現させるしか手はない」でしょうね(笑)。
細かに書くなら、イゼルローンが移動してきた時点で、標的になった地域では警報を発します。その時点で、帝国軍は直ちに隣接する星系などへ移動。イゼルローンの来た地域が破壊されている間に包囲網を敷きます。
攻撃終了後、イゼルローンが移動した先に配備されている部隊は、その足止めを図ると共に周囲に展開している部隊を呼び寄せ、包囲網を分厚くして最終的には全軍で要塞を包囲、この時点で小惑星などを持ってきて要塞にぶつけて撃破するのです。
再び「アドミラル・グラフ・シュペー」追撃戦を例に挙げますが、この時最初に「シュペー」と接触した英国艦隊は、防御、火力とも「シュペー」に遥かに劣る部隊でしたが、「シュペー」をその場に足止めしながら増援部隊を呼び寄せました。
やがて、増援部隊が到着したために勝算を失った「シュペー」は自沈を余儀なくされました。こうした戦史上の前例がある以上、帝国軍が要塞の足取りをつかんで包囲する戦法を思い付くのは容易だと思います。
とにかく冒険風ライダーさんは「神出鬼没」を強調していますが、動かない間はともかく一旦出現して基地なり惑星なりを襲えば存在が暴露されてしまい、その瞬間から移動要塞の所在を追う事は可能になるのです。第二次大戦の大西洋での諸海戦は、単独行動する通商破壊艦の限界を良く示しています。「シュペー」や「ビスマルク」などのドイツ通商破壊艦が撃破した相手の救難信号で位置を知られ、包囲撃沈に追い込まれた戦訓が実際に存在する事を考えてみて下さい。これを破るには、イゼルローンが「帝国の通信を完全に遮断」するか、「通報する暇すら与えず一瞬で基地や惑星を破壊」して、「足止めを図る部隊をそんな隙も与えず瞬時に全滅させる」能力を持たねばなりませんが、そんな事は不可能ですからね。
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1887
ちょっと原点に返って
- 投稿者:はねだみずき
- 2002年05月13日(月) 12時03分
ちょっとここで原点に帰ってみたいと思います。
そもそも「無限は質量保存の法則に反し、物理的に有り得ない」と言うのは我々の世界と銀英伝世界双方に適用されうる常識中の常識であり、私を含め皆さんが冒険風ライダーさんの主張に違和感を覚える最大のポイントもここだと思います。
そこで、原点に帰って質問をしたいのですが、冒険風ライダーさんは「要塞の無限の自給自足能力」をどのように定義しておられるのでしょうか?冒険風ライダーさんの論を見る限りでは
「要塞にはエネルギー、資源を無限に生産する魔法のようなシステムが付いている」※
と読めてしまい、ここが非常に気になる点なのです。
なお、本当に上記のようにお考えでしたら、それには反論不能なので以下の文章はお読みになる必要はありません(笑)。
私としては、要塞の持つ自給自足能力とは、「その内部に設置されたありとあらゆる種類の生産施設」なのではないかなぁ、と思います。例えば艦船、それも戦艦などの大型艦艇用の造修施設(ドック、造船所類)はそうどこにでもある物ではないでしょう。日本でも戦闘艦艇の建造ノウハウを持つ施設は限られた存在ですし。兵器の生産ラインも同様です。しかも、要塞の施設はヤン勢力の持ち物ですから、お金を払わずに使用できます。
もちろんこれらの施設を活かすには資源が必要です。イゼルローンの周りには過去数百年の戦いで撃沈破された艦船の残骸(当然良質の資材になる)がおそらく億トン単位(笑)で漂っていますから、むしろ移動せずに現地に留まった方が資源の心配をしなくて済むかもしれません。それは冗談としても、イゼルローン回廊内の資源を含む小惑星は自由に使えるでしょう。
ところが、要塞を移動してしまうと、資源の確保がやはり重要な問題になってしまいます。イゼルローン回廊以外の星域の資源は、基本的には誰かの財産ですから。艦隊放浪戦略のように完成品を買うよりは安価でしょうが、それでも資源の購入にはお金が必要になってしまいます。略奪と言う最終手段に訴える事も出来ますが、ヤンの性格的に無理ですし。
と言う訳で、私は「移動要塞の実現性」に付いては異論はないのですが、「無限の補給能力」はイゼルローン回廊と言う「自由に資源を採取できる地帯」があっての物で、両者を両立させるのは相当に難しいと考えています。
また、冒険風ライダーさんが「要塞の自給自足能力は無限」と言う根拠の第一に挙げられているユリアンとキャゼルヌの会話ですが、そもそもユリアンが要塞に最低半世紀立てこもろうと考えたのが、どんな条件下であったかを考えなければなりません。
ユリアンとキャゼルヌが会話していたのは、ヤンの死去により、ラインハルトが冷静さを取り戻して、イゼルローンに対しては「回廊の出入り口を封鎖して戦略的価値を減殺し、孤立化させる」と言う戦略を取るであろう事をユリアンが看破していた時期です。つまり、イゼルローンから仕掛けない限り武力衝突が起こる可能性は著しく低くなっていました。
また、ムライ中将が不平分子を連れて離脱した時期でもあり、500万人が居住できる要塞内の人口は89万人と著しく減っていました。それだけ備蓄物資に余裕もあったはずです。
こうした状況から考えて、ユリアンが言った「50年チャンスを待つ」とは、帝国がイゼルローンを封鎖して放置し、双方に武力衝突が起こらない状況が続く事を踏まえての発言であり、戦闘さえなければ備蓄でそのくらい長期間はやって行ける、と判断しての発言と解釈できます。
これは、ラインハルトの親征が確実視されていた「回廊の戦い」以前とは全く変化している状況下での会話であり、回廊の戦い以前の時期にそのままあてはめて読む事は出来ないものだと思います。
しかし、もっと素直な読み方も出来ます。ユリアンは「50年」と言っていますが、別にこれは何らかの根拠を持った数字ではありません。「長征1万光年」にかかった年数と言う彼らにとって「縁起の良い」数字を引き合いに出したものに過ぎません。
要するに、ユリアンの50年発言は単なる世間話であったか、あるいはせいぜい「長期戦を耐える覚悟をしよう」と言う程度の意味合いしかなかったと解釈する方が自然だと思われます。これにキャゼルヌが「50年も経ったら俺90近くだなぁ」と苦笑してみせるのも「そんなに補給が続く訳ないだろ」と親しい人間に入れるにはちょっと愛の無いツッコミを言うよりは、世間話への反応として正しいと思います。何しろ「50年持久」は正規の戦略目標ではないのですから。
ちょっと言い方は悪いですが、ユリアンとキャゼルヌの会話を「要塞の自給自足能力は無限」の根拠と捉えるのは、海水浴場にいる友人同士が
「このままアメリカまで泳いで行きたいなぁ」
「身体がふやけちゃうよ」
と言う会話をしているのを聞いて
「この会話をしている人たちはアメリカまで泳いで行ける体力があるんだ。だって泳いで行けないなんて言ってないもの」
と主張するようなちょっとヒネくれた物の見方ではないかなぁと思います(笑)。
そしてもう一つ。
移動要塞の有効性を主張されておられますが、それは「銀英伝世界の常識」でしょうか?
「移動要塞と固定要塞が対決し、移動要塞側が戦力の9割以上を損耗する大敗北を喫した」戦いがあれば、「移動要塞は固定要塞に対して劣勢」と言う戦訓が導き出されるのが健全な軍事的常識というものではありませんか。
ラインハルトとヤンが移動要塞をその後使わなかった事は、二人の軍人としての見識を証明するものであれ、愚かさを証明する証拠とは成り得ないと私は考えます。
- 親記事No.1850スレッドの返信投稿
- board4 - No.1888
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す<キルヒアイスは結婚できるのか?>
- 投稿者:優馬
- 2002年05月13日(月) 15時43分
イッチーさま。優馬です。
> 私の最初の書き込みを読んでいただけるとわかると思いますが、私の想定はキルヒアイスのみが10歳年長だったらというものです。ですから、キルヒアイス20歳でラインハルト10歳。年齢的にとてもラインハルトは太刀打ち出来ないでしょう。アンネローゼの結婚を阻むことは出来ないでしょう。
あ! そうでしたね。「正伝」ではキルヒアイスとラインハルトは同年代。失礼をいたしました。
10歳も年が離れていれば、キルヒアイスはラインハルトの父親代わりになれますものね。キルヒアイスの大きな包容力で愛情を注いであげれば、問題児・ラインハルトもまともに育ったかも?(笑)
いや、ラインハルトの強烈シスコンの背景には、極端なダメ父・ミューゼル父ちゃんへの憎悪があったであろう、と睨んでおりますもので。
ダメ父への強烈な憎悪の反動形成で姉を偶像視するに至ったのではないか、と愚考しております。
それにしても、アル中で意志薄弱で、しまいにゃ娘を売って・・・ミューゼル父ってダメ人間の典型ですよね。こんなんからよく意志強固・頭脳明晰・ハイパー美貌という三拍子揃った姉弟が生まれたもので。クラリベル母さんの遺伝子って相当すごいですね。早死にしていなければ、素晴らしいエピソードを残してくれていそうな・・・。
衝撃の真実!アンネローゼ&ラインハルト姉弟は、セバスチャン父ちゃんの種ではなかった?!
今明らかになるラインハルト出生の秘密!!
なんて同盟のスキャンダル誌に見出しが踊りそうですね。
「ミューゼル家の隣人は語る。『ええほんと似てない父子でした。性格的には特に。』また、ラインハルトに近い人物はこう証言する。『ラインハルトさまは、父上をそれはそれは嫌っていらっしゃいました。』」
全部本当だもんなー。このスキャンダル、反論するの難しいですよねー。
- 親記事No.1850スレッドの返信投稿
- board4 - No.1889
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す<キルヒアイスは結婚できるのか?>
- 投稿者:イッチー
- 2002年05月13日(月) 17時09分
通りすがりさま、新たにレスありがとうございます。
そうですね、ラインハルトとキルヒアイスが同年、もしくはキルヒアイスの方が年下なら相応にもめそうですが、キルヒアイスが10年上で、しかも才覚が申し分無く、金で買われそうになった姉を助けてくれた恩人とあれば、銀河をひっくり返した妄執はそのままキルヒアイスへの憧憬へと変わりそうです。姉の結婚相手にはキルヒアイス兄さん以外認めない、みたいな。
> 逆に、何らかの理由でアンネローゼとキルヒアイスが別れた(愛し合っていてもそういうこともあるでしょう)時に、強烈なだだっ子になりそうな予感が・・・。
そうですね。キルヒアイスが年上の場合、ラインハルトはキルヒアイス崇拝者になると私も思います。そして、キルヒアイスを追って同盟軍へ・・・という道をラインハルトはたどると思います。キルヒアイス夫婦の仲が悪くなったら「よくも姉上をもてあそんでくれたなー!」とか切れそうですね。
>
> それにしても、こういうifを考えるのって、面白いですね。上の方でもありましたが、ヤン艦隊参謀ラインハルトなんか、最強でしょうね。一個艦隊で首星(名前忘れた(^^;)を落とせそうです。
ラインハルトが亡命しただけで有能な軍人は続々同盟に亡命して来るし、同盟派にはたまらない展開になりますなー。ヤンの手で
キルヒアイス・ラインハルト・ロイエンタール・ミッターマイヤーが指揮される軍隊が出現したら、銀河に敵なしでしょうね。
> ちなみに、キルヒアイス夫婦はパン屋さん。
ほのぼのしてかわいいですが、なぜですか?(笑)
優馬さまへ
衝撃の真実!アンネローゼ&ラインハルト姉弟は、セバスチャン父ちゃんの種ではなかった?!
今明らかになるラインハルト出生の秘密!!
なんて同盟のスキャンダル誌に見出しが踊りそうですね。
「ミューゼル家の隣人は語る。『ええほんと似てない父子でした。性格的には特に。』また、ラインハルトに近い人物はこう証言する。『ラインハルトさまは、父上をそれはそれは嫌っていらっしゃいました。』」
全部本当だもんなー。このスキャンダル、反論するの難しいですよねー
なんか、「ヒトラーは実はユダヤ人だった!」みたいな話ですね。(笑)これはやはりトリューニヒトに言ってもらいたいですね。(そして、ロイエンタールに射殺される・・・笑)
- 親記事No.1850スレッドの返信投稿
- board4 - No.1890
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す
- 投稿者:Zero
- 2002年05月14日(火) 04時32分
> ラインハルトはいないわけですから、ヤンがイゼルローンを落す前にシトレ元帥あたりがイゼルローンを落すかもしれませんね。
この辺りは微妙ですね。
第六次(だったとおもう)イゼルローン攻略の総大将だった
シトレは艦隊の混戦による要塞砲無力化によりイゼルローンへ
肉薄しましたが、「人命」より「要塞陥落時の責任者の汚名回避」
を選択した当時の要塞司令判断により、要塞主砲で撃退されました。
正攻法での最上策ともいえるこの方法でダメだったシトレに
これ以上の方法が考えつけたかは分かりません。
>> でも、ちょっと気になりましたが、イゼルローン要塞設置後、帝国が
>> そこから版図を広げられなかったのは何ででしょうね?
> 帝国軍では皇族・貴族が優先的に昇進するため、無能な人間が指揮官につく可能性が高く、組織としては同盟軍の方が圧倒的に優れていたからではないでしょうか。「ダゴン星域会戦記」を読むと、同盟軍が優れていたというより、帝国軍がいかに無能であったかがよくわかります。帝国軍がイゼルローンから先に侵攻しようとしても同盟軍に撃破されるので、そのうち、同盟侵攻の意志を失ったのではないでしょうか。同盟は帝国軍の無能さに支えられていたと思います。しかし、帝国にラインハルトという天才が出現したために、帝国・同盟の均衡は崩れたと思います。
なるほど。僕は外伝関係は読んでるモノと読んでないモノがあって
この辺りは読んでいないのですが、ダゴン星域会戦だけが突出して
同盟の大勝利だった訳ではなく、艦隊戦に於いては同盟有利だった
のですか。
だからこそ「防衛拠点」としてイゼルローンを造ったのですね。
同盟の敗北は「対要塞戦」が殆どと考えて良い訳ですか。
と言うことは、ラインハルトが帝国軍において元帥府を開いて
自己の基盤を築く寸前に、ヤンがイゼルローンを落としたという
正史は、ストーリーバランスとして絶妙だったのですね。
- 親記事No.1850スレッドの返信投稿
- board4 - No.1891
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す
- 投稿者:イッチー
- 2002年05月14日(火) 09時53分
> この辺りは微妙ですね。
> 第六次(だったとおもう)イゼルローン攻略の総大将だった
> シトレは艦隊の混戦による要塞砲無力化によりイゼルローンへ
> 肉薄しましたが、「人命」より「要塞陥落時の責任者の汚名回避」
> を選択した当時の要塞司令判断により、要塞主砲で撃退されました。
これは第5次攻防戦ですね。第6次(宇宙暦794年)はラインハルトの活躍によって、同盟軍が退却に追い込まれています。もしもこの時点でラインハルトがいなければ、どうなっていたか微妙ですね。(私も外伝を全部読んだわけではないですが)
>
>> なるほど。僕は外伝関係は読んでるモノと読んでないモノがあって
> この辺りは読んでいないのですが、ダゴン星域会戦だけが突出して
> 同盟の大勝利だった訳ではなく、艦隊戦に於いては同盟有利だった
> のですか。
> だからこそ「防衛拠点」としてイゼルローンを造ったのですね。
> 同盟の敗北は「対要塞戦」が殆どと考えて良い訳ですか。
ちなみにダゴン星域会戦以降の闘いの記録を「エンサイクロぺディア銀河英雄伝説」を参考に書くと
宇宙暦640年 ダゴン星域会戦 同盟勝利
668年 コルネリアス1世の大親征 宮中クーデターのた め、中止
696年 シャンダルーア星域会戦 同盟勝利
728年? ファルセティ星域会戦 同盟勝利
738年 ファイアザード星域会戦 同盟勝利
745年 第2次ティアマト星域会戦 同盟辛勝
751年 バランティア星域会戦 同盟大敗
792年 アルレスハイム星域会戦 同盟勝利
第5次イゼルローン要塞攻防戦 同盟敗北
794年 ヴァンフリート星域会戦 決着つかず
第6次イゼルローン要塞攻防戦 同盟敗北
なんか例外もありますが、ラインハルトが出現してから同盟の旗色が悪くなっているような・・・。
>
> と言うことは、ラインハルトが帝国軍において元帥府を開いて
> 自己の基盤を築く寸前に、ヤンがイゼルローンを落としたという
> 正史は、ストーリーバランスとして絶妙だったのですね。
ラインハルトが先に地盤を固めていたら、地政学的に同盟は苦しい立場に置かれていたでしょうね。しかし、帝国領侵攻作戦も救国軍事会議のクーデターも起こらなかったわけですから、ヤン以外の有能な人材が同盟軍に温存されて、同盟もやすやすと帝国の侵攻は許さなかったでしょうね。
帝国が内戦に突入するや、ヤンがイゼルローンを奪取し、同盟軍が帝国領とフェザーンに侵攻していたかもしれません。そうすると、ストーリー的にはわけわからなくなりますね。(苦笑)
>
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- board4 - No.1892
Re:反銀英伝・キルヒアイス亡命す<キルヒアイスは結婚できるのか?>
- 投稿者:ふと思ったんですが
- 2002年05月14日(火) 11時46分
> > ちなみに、キルヒアイス夫婦はパン屋さん。
>
> ほのぼのしてかわいいですが、なぜですか?(笑)
>
何巻だか忘れましたが、フィッシュ&チップス(だったっけ・・・)売ってた屋台の人っていうのはダメですか?
お金を払う瞬間にお互い「?・・・あ、いえいえ、なんでもありません、それじゃ・・・」みたいな(笑)。