- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1844
Re:了解致しました
- 投稿者:平松重之
- 2002年05月03日(金) 07時25分
まあ、自分は管理人さんが評価して下さる程に大人ではありませんので、正直に申し上げれば「ウンザリ」などと書かれた時はかなりムカっ腹が立ちました(未熟^^;)。ですが、冒険風ライダーさんもお一人で多数の人へレスを返さねばならない上に援護してくれる人もいらっしゃらない状態で、かなり苛立っておられた様なので確かにいささか無遠慮に質問をぶつけ過ぎたかも知れないと思いましたので手を引かせて頂きました(と言いつつエンジン云々の話でまた書き込んでしまいましたが…)。
これからも冒険風ライダーさんには適度に毒を利かせた理論的な文章を書いて頂きたいので、こちらこそよろしくお願い致します。
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1845
Re:エンジンは特注品か?
- 投稿者:Zero
- 2002年05月05日(日) 12時14分
僕も、この点には同様に感じます。
「利用技術」は同じかもしれないが、「出力規模」は違うのでは
ないかなぁ、と。
只、それを明確に表現した箇所がないので、冒険風ライダーさんとは
論点を明確にする為に敢えて「同じ」を前提に議論していましたが。
#まぁ、恐らく上記を加味しても「基本としてのエネルギー消費量が
少ないのでx万倍だろうがエネルギー消費に関しては問題ない」と
言われそうだと思ったので、敢えて触れませんでしたが。
実は、最初「艦船用エンジン『一ダース』を一塊りにして、それを
等間隔で(いくつかは分からないが)配置する」とか、「『ダース単位』で設置する」とか、読みとり方を変えられないか探したりしました。後に「十二基」と明記されてたので、とりあえず基数に関しては
そのままと判断しましたが、文面をそのまま読みとると無理が
ありますよね。
言うなら、「車のエンジン10個で空母が動く」感覚で読みとる事に
なりますし、逆説的な言い方をすれば、「空母の1/10の規模のモノを
動かせるエンジンを車に使用している」という事になり、かなり技術
の無駄遣いです。
仮に額面通りの出力が得られるなら、移動要塞以前に、様々な技術
応用が出来そうな気がします。例えば、要塞の1/10を単基で動かせる
エンジンという事になりますからもっと小型化できるだろうし、戦艦
を球形にしてそれを武器と共に等間隔に多数配置すれば、旋回・反転
等の不便さを解消出来るかも。
要防御面積が増えたりというデメリットも考えられますが、全方位に
同様の移動出力が得られるならスライドしてよけたりがしやすいかも
しれません。
#まんまるのブリュンヒルトか・・。優雅さがぁ・・・!
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1846
球形な戦艦
- 投稿者:はねだみずき
- 2002年05月05日(日) 17時25分
どうも、はねだみずきです。
> 戦艦を球形にしてそれを武器と共に等間隔に多数配置すれば、旋回・反転
> 等の不便さを解消出来るかも。
> 要防御面積が増えたりというデメリットも考えられますが、全方位に
> 同様の移動出力が得られるならスライドしてよけたりがしやすいかも
> しれません。
> #まんまるのブリュンヒルトか・・。優雅さがぁ・・・!
>
球形と言うのは構造的には一番強固だそうですね。「レンズマン」シリーズの戦艦も初期は球形でした。後に涙滴型になってましたが…
しかし、それでもスライドして攻撃をよけるのは無理そうですね。ビームは光速ですから見えたときには当たっています(笑)。
ミサイルも、球形と言う事で死角がなくなるなら現代の艦艇同様対空砲火で打ち落とす方が効率的そうです。ミサイルの方が機動性は良いでしょうし。
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1847
Re:Re1820/1822:燃料問題と反銀英伝
- 投稿者:Zero
- 2002年05月05日(日) 17時51分
あ。撤退宣言後ですが、ちょっと気になった点をすこしだけ。
特にお返事は結構ですので。
>> <マル・アデッタ星域会戦の際、「エネルギーが尽きた」という
>> 表現があります。
>
> 「艦船に搭載されるエネルギー」が色々とごちゃ混ぜになってはいませんか? 宇宙航行に必要な推進機関に必要な燃料の問題と、艦船の攻撃能力はそれぞれ別個に扱うべき問題でしょう。
実は、この意見は僕も特に支持はしていません。
只、この論理展開をした理由はあります。
まず、件の部分は「攻撃用エネルギー」とも「移動用のエネルギー」
とも、記載されていません。
記述されない故の選択項目の一つとして「同一エネルギー源を持つ」
の可能性があることは否定できませんよね。「移動エネルギーが攻撃
エネルギーの数十分の一」の解釈を適用すれば、攻撃能力が無くとも
退却行動エネルギーは残ってるという解釈も出来ますし。
「記述されない故に考慮される可能性」は幾らでも出てくるという事が
分かると思います。
実際の所、移動用エネルギー源と攻撃用(ビーム等の)エネルギー源
が同じというのは普通の感覚でいえば、もし実現できたならエポック
メイキングな出来事といえます。別々だと考えた方が自然ですね。
技術体系(ビーム砲とか)が違うことも考慮されますし。
では、「宙航エンジンのエネルギー消費が無給で何ヶ月も航行が
できる」という事も十分普通の感覚と照らせばエポックメイキング
な出来事ではないですか?
それに対し、記述がない故に「補給手段が整っている」より「技術
革新」を選択する行為は先の例と何ら違わないと思います。
> これで銀英伝世界における艦船の燃料の問題を語るのは無理があるのでは?
と書かれている様に僕も「無理がある」と思います。
では、この様な思考展開ができる冒険風ライダーさんが、殊エネルギー
消費問題については、触れられてもいない技術革新を強固に支持
されるのかがよく分からないのです。何ヶ月もの航行を実現する革新
的なエネルギー変換効率を持つエンジン技術を作る技術力と、たった
一日で消費され尽くされる攻撃エネルギーの効率の悪い技術力は並立
するのだろうかと。
実際、小説というのは容量がある程度限られていますし、記載せずに
置かれている設定というのは数限りなくあると思います。
勿論、未記載が複数の解釈(選択肢)を導くことも多々ありますね。
#未来SFモノでトイレの描写が無いからと言って、「未来人は遺伝子
操作で排泄しなくなった」とかいう意見を支持する人もそういない
でしょう。
作者がある項目について「現在の延長設定」「革新された設定」を
個別に決めるのは勿論作者の裁量によりますが、未記載の設定部分
を読者が測るのに一方で「現在の延長設定」他方で「革新された
設定」を採用するのは都合のいい状況のつまみ食いっぽく見えます。
勿論、それがダメだというつもりは毛頭ありませんが、それを以て
今回の様に「作中人物はこうすべきだった。それに気づかないのは
滑稽だ」とある意味作中人物(や作者)を貶める様な表現は、あまり
共感できません。
こういった「移動要塞」のような問題提起や議論自体は僕も好きで
すし、持論を提起してそれが「正史」と比較してどれだけおもしろい
ifになるか、若しくはそれに関する意見を交わし合い修正を加えつつ
そのifが実現できるのか検証してみるという様な所を期待したので
すが、何か頑なに「持論の否定は許さない」的な感じに見え、少し
残念です。
僕を含め、他の方々が色々な意見を出しましたが、一片の採用も
出来ないモノばかりでしたでしょうか?
この一連のスレッドの冒険風ライダーさんの投稿を見た限りにおいては
「要塞移動」という手段は、「正史」を上回るアイデアとは感じられ
ませんでした。
では、また他のスレッドでご縁があれば・・・
ちなみに、ここだけご存じだったらお教え願いたいのですが、
> それに銀英伝世界の艦船には、イゼルローン要塞と同じように内部に核融合炉を保有していますから、余程の事態でも起こらない限り、一応燃料を必要とするらしい推進機関はともかく、艦船の動力エネルギーが力尽きることはほとんどありえないでしょう。
核融合って水素燃料とかが必要だと理解しているのですが。
もしかして違うのでしょうか?
推進燃料って別に必要なのですか?
SF的な定説ってあるのでしょうか?この辺り不案内で・・・
#でも、核融合燃料の重水素って惑星では「海水中から」無尽蔵に
供給され得るとか聞いたのですが、人工天体(イゼルローン等)
は何処で調達するのでしょうね(^^;
-
- board4 - No.1848
田中スッレドです。お待ちしてます。
- 投稿者:kkk
- 2002年05月06日(月) 12時04分
田中芳樹氏に関する論戦を繰り広げてください。
スレッドは以下です。
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1849
Re1842/1844/1847:久方ぶりのレス
- 投稿者:冒険風ライダー
- 2002年05月07日(火) 16時49分
ご無沙汰していました。久方ぶりの投稿です。
>はねだみずきさん
<これは、ヤンが地の利を熟知していた同盟領内の戦いだからできた事だと思います。帝国領内で同じことが出来るかはちょっと疑問です。
逆に地の利を得た帝国軍が要塞に先んじるかもしれませんね。>
あの当時、帝国側も同盟領内の地の利は熟知していましたよ。あの当時の帝国軍は、フェザーン占領の際に確保した航路図によって、同盟領内の詳細をことごとく掌握していたのですから。どこそこの星系にはブラックホールが存在するとか、同盟領内には84箇所の補給基地があるとかいったことまで掌握していたのですから、補給線事情を除けば、地の利に関して両者はほぼ5分5分の状態だったと言えます。
また、2度にわたってヤンがイゼルローン要塞を奪取した際に、ヤンの手元にはイゼルローン要塞に収められていた機密文書や帝国領内の航路図といったものが収まっていたことでしょうから(あの当時の帝国側に機密情報を消去する時間は与えられませんでしたし)、これがあればヤンが帝国領内の詳細な情報を掌握することも可能です。そして補給線事情に関しては今更繰り返すまでもありますまい。
したがって、地の利に関してもバーミリオン会戦前哨戦時とほぼ同等の威力を発揮するかと思いますが。
>平松さん
<現実では戦艦以上の重量と全長を誇るタンカーや豪華客船も存在するので、当時最大の出力のエンジンが巨大戦艦のものとは断定出来ないのではないでしょうか?あるいは「機動戦士ガンダム」に登場するルナツーやア・バオア・クーみたいに、資源採掘用の天体に取り付け、推進させる為の巨大エンジンも存在しないとは言い切れませんし。
それと、ガイエスブルク移動要塞の質量は約40兆トン、ワープ・エンジン、通常行用エンジンがそれぞれ12基ずつで、一基のエンジンあたりにワープ・航行時にかかる負荷は4兆トン弱という事になりますが、巨大戦艦のエンジンの出力でこんな天体規模の大質量をどうこうするのは無理があるのではないかと。ここはやはり要塞に取り付けるのは天体運行用の特大エンジンでなくてはならないのでは?>
そのような「天体運行用の特大エンジン」が銀英伝世界に存在するのであれば、わざわざシャフトが得意気になって提言せずとも、とっくの昔に移動要塞技術は確立してしまっているのではありませんか? 何度も述べているように銀英伝世界の要塞は小惑星クラスの中でも極めて小さなレベルの天体でしかなく、これですらワープ・通常航行用各エンジンをそれぞれ12基も必要とする現状では「天体運行用の特大エンジン」など夢のまた夢の技術でしかないでしょう。
それに、現代の艦船は対潜・対空哨戒を主目的として建造されているから小さくなっているのですし、大容量を必要とするアメリカの原子力空母には昔の大和級戦艦よりも巨大な図体を誇っているものも存在しますから、単純な比較はできないのではないかと思いますが。
それからこの議論関係で少し宇宙航行についてGoogle検索などを使って少し調べてみたところ、どうもワープ航法をはじめとする宇宙航行には「艦船の質量」を無力化することができる技術が存在するらしいんですよね。これはSF作品である「スタートレック」の作品設定にあるらしいのですが、亜空間フィールドを発生させることによって艦船の質量を大幅に低下させ、宇宙空間におけるワープや高速航行を可能にするのだとか。
何でも宇宙航行における質量の問題は現代の宇宙航行研究でも悩みの種であるらしく、アメリカのNASAは現在の推進理論である「背後に質量放出を行う反作用による前方への推進」とは異なる手段を使っての恒星間航行の可能性を模索しています。また銀英伝の姉妹系SF作品である「タイタニア」にも、超光速粒子と未光速粒子とを交換することによって光を超えた速度を得ることを可能とする技術が存在することが確認されています(タイタニア1巻 P8)。
これらから考えると、銀英伝世界における宇宙航行では、そもそも質量問題それ自体を完全に無視することができる航行技術が確立されている可能性が極めて高いのではないでしょうか。単純に考えてみても、ワープ航法は「光速に近づくにつれ、物質の実効質量は増大する」という初歩の相対性理論を何らかの形で無力化しなければ実現しようがないわけですし。
ではなぜ銀英伝世界のワープエンジンや通常航行用エンジン1基だけでは要塞を動かすことができないのか? これは「質量」よりもむしろ「体積」の問題ではないのでしょうか。すなわち、たった1基のエンジンだけでは、要塞クラスの巨大な「体積」を全てカバーする推進力なり亜空間フィールドなりを確保することができず、航行ができないというわけです。そして、だからこそシャフトは、複数のエンジンを輪状に並べることによって、その巨大な「体積」を全てカバーする推進力なり亜空間フィールドなりを作り出そうといった、一見破天荒だがその実態は「コロンブスの卵」的な応用技術を考えつくことができたのではないでしょうか。
この論法ならば、今まで懸案となっていた、移動要塞技術があれほどまでに簡単に実現できた理由や、補給問題があれほどまでに重要視されている銀英伝世界で宇宙航行における燃料問題が全く浮上しない理由について、全て問題なく説明することができるかと思いますが、いかがでしょうか。
>Zeroさん
<この様な思考展開ができる冒険風ライダーさんが、殊エネルギー
消費問題については、触れられてもいない技術革新を強固に支持
されるのかがよく分からないのです。何ヶ月もの航行を実現する革新
的なエネルギー変換効率を持つエンジン技術を作る技術力と、たった
一日で消費され尽くされる攻撃エネルギーの効率の悪い技術力は並立
するのだろうかと。>
並立はするでしょう。推進機関を使った燃費の問題と、兵士の疲弊度や戦闘におけるミサイル・レーザー兵器の消耗度の問題は全く別のカテゴリーに属する話なのですから。第一、これは銀英伝の設定自体がそうなのですから、作品批判論としてならともかく、私に対する反論としてそんなものに言及しても仕方ありますまい。
それに何度も言っている通り、近代以降の戦争における補給問題で一番重要となるのは燃料と航続距離の問題ですけど、銀英伝のみならずありとあらゆる作品でしつこいほどに補給問題に言及しているあの作家が、そんな基礎的なことすらも知らないで銀英伝を執筆していたと思いますか? 作品は違いますが「七都市物語」では、戦争における輸送機関の燃費の問題が避けがたい深刻な補給問題として語られています。もし銀英伝世界で燃費と航続距離の問題が深刻なものであるならば、同盟の帝国領侵攻作戦時やラインハルトの「神々の黄昏」作戦時に食糧の問題以上のスペースを使って燃費の問題が語られていなければなりませんし、燃料の尽きた艦船が敵中で孤立するという描写だってなければならないはずです。
にもかかわらず銀英伝では、そんな深刻な問題を全く取り上げることなく、艦船同士の戦闘に直接影響がないはずの「食糧の問題」ばかり語っているわけですから、「こんなことにも気づかない作者が余程のバカだった」といった類の身もふたもない論法を除外して普通にシャーロキアン的な発想で考えれば、必然的に「銀英伝世界の艦船は長大な航続距離を誇っている」という結論に到達せざるをえないでしょう。しかも銀英伝世界には「無限の自給自足能力」なる驚異的な潜在能力を持つ要塞すらも存在するのですから、それに比べれば「艦船の持つ長大な航続距離」など大した問題ではありません。
銀英伝の作品設定に忠実に沿っている以上、私の主張には何の問題も生じないと思いますけどね。
<こういった「移動要塞」のような問題提起や議論自体は僕も好きで
すし、持論を提起してそれが「正史」と比較してどれだけおもしろい
ifになるか、若しくはそれに関する意見を交わし合い修正を加えつつ
そのifが実現できるのか検証してみるという様な所を期待したので
すが、何か頑なに「持論の否定は許さない」的な感じに見え、少し
残念です。>
まあそういう面もあるのは否定しませんが、私に反論してきた人の理論と言うのは、その大半が銀英伝の作品設定をないがしろにした「現実的な理論」を語っていたのみではありませんでしたか? 「現実的な理論から言えば銀英伝の作品設定はおかしい」と主張したいのであれば、それ関連のスレッドを新規に立てるべきなのであって、一応銀英伝の作品設定に忠実に沿った形で展開している私の作品批判論に対する反論としてそんなものを持ち出してくるのは筋違いだし、そもそもそんなものは作品擁護論にも何にもなっていないだろう、と私は繰り返し主張しているのですけどね。
本当の作品擁護論というものは「全ての作品設定を何ひとつ損ねることなく」「作品設定に忠実に沿った上で」「完璧な理論を使って矛盾を解決できる」の3条件を全て兼ね備えた論のことを指すのです。私が見た限り、このスレッドにおける私に対する反論の中でその3条件を全て満たした投稿は、No.1744のTomoさんの投稿にある「星間物質を使った、要塞が持つ無限の自給自足能力の謎の説明」だけです(ただこの投稿でも、星間物質の実態を聞いた限りでは「移動要塞」の実現を妨害するには少々力不足かとは思いますが)。残りの投稿は3条件中の前2者を欠くものばかりで、個別の作品批判論としては見るべきものがあっても、私の作品批判論に対する作品擁護論としては失格としか言いようがありませんでしたね。だから私は、特に後半以降は銀英伝の作品設定をあちこちから引っ張り出してその類の矛盾を指摘して回ったわけです。
そもそも「銀英伝の作品設定そのものに亀裂を入れかねない作品擁護論」なんて、概念自体が自己破綻しているだけでなく、銀英伝という作品にも作者の田中芳樹に対しても失礼極まりないシロモノでしょう。その辺りがお分かりになりませんか?
-
- board4 - No.1850
反銀英伝・キルヒアイス亡命す
- 投稿者:イッチー
- 2002年05月07日(火) 16時57分
私はあなたたちに頼ってほしいのです-胸中でキルヒアイスは呟いた。10年前、貴女に「弟と仲良くしてやって」と言われた瞬間から、ずっとそうなのです・・・・・・。
10年前!ふたたびキルヒアイスの心は痛む。
10年前に自分がいまの年齢であったら、アンネローゼを決して皇帝の手などに渡しはしなかった。万難を排して、姉弟をつれ、多分、自由惑星同盟に逃亡していただろう。いまごろは同盟軍の士官にでもなっていたかもしれない。
田中芳樹「銀河英雄伝説第1巻 黎明編」(徳間文庫版)、134頁より。
もしも、キルヒアイスの望みどおり、アンネローゼが後宮に納められた帝国暦477年(宇宙暦786年)、キルヒアイス20歳・アンネローゼ15歳・ラインハルト10歳で、自由惑星同盟への亡命が成功した場合、銀河の歴史はどう変わっていたでしょう?みなさまのご意見をお聞かせ願えれば幸いです。(ちなみにこの年、ヤンは19歳で士官学校の学生・シェーンコップは22歳で「薔薇の騎士」連隊小隊長で少尉)
私の予想
同盟に亡命したキルヒアイスはミューゼル姉弟を養うために同盟軍に志願。帝国からの亡命者ということで「薔薇の騎士」連隊に配属される。素直な性格で、射撃・格闘技に卓抜した能力を持つキルヒアイスは戦場で武勲をたて、シェーンコップにもかわいがられ、数年で下士官か尉官ぐらいには出世するでしょう。ラインハルトが帝国にいないということはおそらく、アスターテ会戦も帝国領侵攻作戦もなかったでしょうから、帝国と同盟の対立はだらだらと続いていたでしょう。しかし、ヤンがエル・ファシルで英雄になるという事実は変わりそうないので、アスターテ会戦がおこったはずの宇宙暦796年(帝国暦487年)の時点でヤンは准将になっているはずです。その後、数年でヤンが艦隊司令官(中将)に昇進するとして、宇宙暦801年(帝国暦492年)、34歳のヤン中将は新たに創設されたヤン艦隊を率いて、イゼルローン要塞攻略に乗りだします。このとき、ヤン艦隊には「薔薇の騎士」連隊隊長シェーンコップ少将(37歳)やキルヒアイス少佐(34歳)、キルヒアイスお兄ちゃんに憧れて同盟軍士官学校に入学し、首席卒業したラインハルト中尉(24歳)が参加していた。ジェシカは婚約者のラップと結婚し、失意のヤンはキャゼルヌかグルーンヒルの仲介でフレデリカと見合い結婚をし、ラインハルトがヤンの副官になるかもしれません。(大雑把な予想ですが・・・)
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1851
Re:いえいえこちらこそ
- 投稿者:Merkatz
- 2002年05月08日(水) 15時20分
> 今後の返答に関してはもう少し文章を抑えていくように努力していきますので、どうか今後ともお見捨てなきようお願い致しますm(__)m。
こちらの方こそ、あまり見れたものではない文章を書いてしまって、汗顔の至りです。
ifものは非常に面白い知的ゲーム・議論ですので、サヨとの歴史論争みたいなのは嫌だなと思ったもので。
今回は引きますが、次の機会はよい議論をできるようお互い心がけましょう!
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1852
技術について
- 投稿者:本ページ管理人
- 2002年05月08日(水) 15時58分
私には、まだMerkatzさんの提唱した技術の問題が解決したようには思えません。
兵器にとどまらず、実務に使われるモノは、「理解の難易度が高い新技術」よりも「安定・信頼性」を優先するのがセオリーです。
第二次大戦のヨーロッパ戦線では、高性能のディーガー戦車やパンター戦車よりも、旧式の4号戦車のほうが好んで使われました。
理由は、稼働率が良かったからです。どんなに高性能でも、敵前敵中で立ち往生してしまえばおしまいですから。
これと同じことが移動要塞にも言えませんか。
前に書きましたが、冒険風ライダーさんの移動要塞運用は、要塞のイメージから連想される大艦巨砲ではなく、むしろ機動力命の
潜水艦の運用に近いと言えます。
そして、移動要塞の移動メカニズムは、原作で書かれているように「厳密に船体の重心をつらぬいていなければならない」シビアな
ものです。12機のエンジンの内、1機が死んだだけでも移動に莫大な支障が出ることが予想できます。
安定・信頼性と機械のギミックの多さは必ず反比例しますが、それから更にひとつこけたら皆こける構成は、あまりにもリスキー過
ぎと言えるでしょう。
要塞の火力ではなく、自給自足と機動力をメイン武器に据えるのに、その機動力の安定性が疑わしいのは問題ではないでしょうか。
ガイエスブルクの航行は制海(宙?)権のある部分のみで済みましたが、イゼルローン移動要塞は敵陣の中をこそ移動しなければ
なりません。ガイエスブルクのテストがうまく言ったからといってイゼルローンも同様だとはいかないでしょう。
ただし、私は移動要塞自体は有効な兵器になりうる可能性があると思います(私自身銀英伝世界で大艦巨砲主義が廃れた理由が分か
りませんので)。
しかしながら、それでも上記の理由から「新兵器による大逆転」は支持できませんね。ナチスや日本が第二次大戦を勝つ仮想戦記物
みたいに圧倒的な戦略的不利を覆す新兵器は現実にはありえませんし、これからもないでしょう。
移動要塞化したイゼルローンは長征して「イゼルローン民主主義人民共和国」(笑)を建国するのが妥当ではないかなと思います。
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1853
Re:エンジンの出力と質量の関係
- 投稿者:平松重之
- 2002年05月08日(水) 16時21分
冒険風ライダーさん
<そのような「天体運行用の特大エンジン」が銀英伝世界に存在するのであれば、わざわざシャフトが得意気になって提言せずとも、とっくの昔に移動要塞技術は確立してしまっているのではありませんか? 何度も述べているように銀英伝世界の要塞は小惑星クラスの中でも極めて小さなレベルの天体でしかなく、これですらワープ・通常航行用各エンジンをそれぞれ12基も必要とする現状では「天体運行用の特大エンジン」など夢のまた夢の技術でしかないでしょう。>
逆に言えば、要塞より小さい1000億~1兆トン単位の小惑星も多数存在するでしょうから、それらを推進させるだけの出力が一基のエンジンにあれば問題はなかったという事なのでは?それらの一割でも資源として採掘出来れば100億~1000億トン単位の資源が得られる訳ですし。
シャフト以前に特大エンジンによる移動要塞技術が確立しなかったのは、
「特大エンジンはあくまで資源採掘用の天体を推進させる為の物としか考えられておらず、他に転用しようと考えた者がいなかった」
「特大エンジンが実用化されたのはごく最近でその歴史は浅かった」
「特大エンジンの設置には相応の軍事予算が必要で、以前の経済状況では予算を得られなかったが、リップシュタット戦役後は経済が活性化したので予算が得られるとシャフトが判断した」
など、いくつか仮定の理由が考えられます。
まあ、特大エンジン自体があくまで40兆トンもの要塞推進を説明する為の仮定の存在なので、これ以上の議論はあまり意味はないかと。
<それに、現代の艦船は対潜・対空哨戒を主目的として建造されているから小さくなっているのですし、大容量を必要とするアメリカの原子力空母には昔の大和級戦艦よりも巨大な図体を誇っているものも存在しますから、単純な比較はできないのではないかと思いますが。>
うーん、自分としては別に比較をしたかった訳ではなく、「銀英伝世界の艦船事情の詳細が不明な以上、巨大戦艦のエンジンが当時最大の物だったと断定するのはどんなものか」と言いたかっただけなのですが、少し文章の推敲が足りませんでした。
<これらから考えると、銀英伝世界における宇宙航行では、そもそも質量問題それ自体を完全に無視することができる航行技術が確立されている可能性が極めて高いのではないでしょうか。単純に考えてみても、ワープ航法は「光速に近づくにつれ、物質の実効質量は増大する」という初歩の相対性理論を何らかの形で無力化しなければ実現しようがないわけですし。
ではなぜ銀英伝世界のワープエンジンや通常航行用エンジン1基だけでは要塞を動かすことができないのか? これは「質量」よりもむしろ「体積」の問題ではないのでしょうか。すなわち、たった1基のエンジンだけでは、要塞クラスの巨大な「体積」を全てカバーする推進力なり亜空間フィールドなりを確保することができず、航行ができないというわけです。そして、だからこそシャフトは、複数のエンジンを輪状に並べることによって、その巨大な「体積」を全てカバーする推進力なり亜空間フィールドなりを作り出そうといった、一見破天荒だがその実態は「コロンブスの卵」的な応用技術を考えつくことができたのではないでしょうか。>
三巻P98上段
「ワープというのも存外めんどうなものだ」
ある日、昼食の席で、ラインハルトはヒルダにそう語った。
「質量が小さすぎれば、ワープに必要な出力が得られないし、大きすぎればエンジンの出力限界をこえる。(後略)」
P99上段
「要塞を移動させることに関して、技術上、何ら問題はない。解決すべき点は、質量とエンジン出力との関係、ただそれだけである」
シャフト技術大将は自信に満ちて断言したが、人々の不安材料はすくないものではなかった。
これらの記述を読んだ限りでは、要塞の体積については言及されていませんし、通常航行やワープ時における質量とエンジン出力の相互関係について、ラインハルトどころかシャフトでさえ懸念を表明しているので、「質量問題それ自体を完全に無視することができる航行技術が確立されている可能性が高い」という御主張についてはいささか疑問ではないかと。
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1854
またもや非常に遅れてしまいました。
- 投稿者:tina
- 2002年05月09日(木) 12時42分
すいません。またもや遅れてしまいました。
ここ最近ずっとネットができる環境にいなかったので。
なんだか時機を失した形になってしまいましたが、一応気になった所だけ反論させて頂いて、それでこれは終わりにしたいと思います。
<この際感情論ないしは罵倒しか述べていない箇所は全て無視しますよ。そんなものに付き合っている余裕などこちらには全くありませんのでね。>
そうですか。罵倒と感じましたか。
それはすいません。ちょっと冒険風ライダーさんのマネし過ぎました(笑)
<そういう「甘い考え方」ではどういう事態が想定されるかといったことを、私は今までの議論で何度も繰り返し述べていましたよね?>
<この反論って、何か前提条件自体が間違ってはいませんか?>
うーん、私があなたの主張に納得できないのはこういった所なんですよね。
冒険風ライダーさんは、「私は作品設定にのとって理論を展開している」と再三おっしゃっている。
でも、それならなぜ「作品のキャラクター設定」は無視なさった論を進めるのか。
そーいった所がどうも、都合よく作品を攻撃し、都合よく作品で自己弁護しているように見えて、主張に一貫性がないように感じたので、色々と納得がいかなかったのです。
ラインハルトの性格からいって、エルファシルのことも、後の要塞破壊のことも実行に移すことはありえない、というのは確かな事実として存在していたはずです。
もちろんこれも、それらのわずかな危険性と、それに対する対策として回廊内に閉じこもったり移動要塞にしたりするリスクと比べて、ヤンがリスクのほうが大きいと思ったからこそそう選択したのです。
しかし冒険風ライダーさんは、ラインハルトの性格などというのは全く無視です。
もちろん性格だけで決めるのは「希望的観測」ですが、リスクと天秤にかけて判断する、というのは正当な行為だと思います。
これも、「私が今までの議論で繰り返し述べてきた」ことだと思うんですが。
その判断が間違っていた、という反論をなさるかもしれませんが、これ以上は多分に主観的な問題(情報が少なすぎます)ので、決着はつかないでしょう。
<この反論って、何か前提条件自体が間違ってはいませんか? そもそもラインハルトは、本来ならばイゼルローン「固定要塞」に対してこそ小惑星特攻戦術を使わなければならなかった(ってこれも私は以前に述べたはずですよね?)にもかかわらず、銀英伝3巻以降、移動要塞技術のことをすっかり忘却し去っていたラインハルトの方が異常なのであって、自分がかつて使った「移動要塞」が敵に使われて初めてその有用性に気づくなど「戦争の天才」らしからぬ阿呆以外の何者でもないでしょうに。
それから私は、あの当時にヤンがイゼルローン回廊で籠城戦を展開したところで100%必敗確実であると、これまた何度も具体的に根拠を挙げて説明してきましたよ。100%の敗北に比べれば、まだ一縷の希望が見えている戦略の方がはるかにマシというものです。「偶然の効用の結果としての和議」と「事前予測としての勝率」を同一のレベルで述べないで下さい。>
キャラの設定云々にかんしてはさっきまとめて述べました。
よーするに私が言いたいのは、移動要塞にしたり、ましてやアンネローゼを狙ったりすれば、ラインハルトが今まで「自分自身の矜持や性格によって控えていた戦略」が発動する恐れがすさまじくあがる、ということです。
アンネローゼと自分の矜持だったらアンネローゼをとるに決まってますから。
冒険風ライダーさんが書いた前半部の反論では、このことに対して全く反論になっていない気がするんですが。
いや、でも反論はいりませんよ。
100%決着はつきませんから。
「まだ一縷の希望が見えている戦略」ってなんのことなんでしょうか?
まさか冒険風ライダーさんの戦略?
だから私は「一縷の希望」どころか「危険性を高めてしまう」と反論したはずで・・・。
この「戦略」というのが「別の宇宙を目指す」というのをさしているんなら、私もおおいに納得します。
あの文章を見たとき、目が覚める思いでした。
いやー、人間って議論しだすと狭い範囲しか見えなくなってしまうものなんですね。
お恥ずかしい(笑)
今までの議論を要約すると、やっぱり「銀英伝をどう読んでいるか」につきますよね。
技術問題なんかも特にそうです。「応用なんだから頑張ればできる」というのも「それは無理」というのも読み方の違いからくる主観的な意見ですよね。正しさを客観的に評価する材料が決定的に不足していますし。
キャラ達が好きな私などにしてみれば、どう考えてもキャラ達の判断は正しいものなんですけど、嫌いな人が「なんでここはこうしないんだ。なんでこんな無駄な矜持なんて持ってるんだ。勝つためにはこうするべきだろ」といいたくなるのも分かります。
でもね、いわゆる子供じみた正義感からくる「矜持」というのも、勝つことより大事なんですよ。時には命よりも。
「人間は美しさを求める動物だ。だから勝つことより美しさを追求する方が大事だ」というのは論理的な説明なのでは?ちょっと単純化しすぎていますが(笑)
よーするに、この種の議論は永遠に決着を見ることはないでしょう。
でももちろん無駄とは思ってませんよ。
私はもう充分すぎるほど頭の中でぐるぐる考えさせていただきました。(笑)
またいろんな機会にこういう議論したいです。
と、いうことで私も引きます。
チョロマカでてきて申し訳ありませんでした。
冒険風ライダーさんも気を悪くしないで下さい。
あ、それから移動要塞の可能性を提言した事に関しては素晴らしかったです。
ありがとうございました。
そこは認めてますんで、これからもどしどし頑張ってくださいw
- 親記事No.1726スレッドの返信投稿
- board4 - No.1855
Re:Re1842/1844/1847:久方ぶりのレス
- 投稿者:はねだみずき
- 2002年05月09日(木) 15時13分
こんばんわ、はねだみずきです。お疲れ様です。
> あの当時、帝国側も同盟領内の地の利は熟知していましたよ。あの当時の帝国軍は、フェザーン占領の際に確保した航路図によって、同盟領内の詳細をことごとく掌握していたのですから。どこそこの星系にはブラックホールが存在するとか、同盟領内には84箇所の補給基地があるとかいったことまで掌握していたのですから、補給線事情を除けば、地の利に関して両者はほぼ5分5分の状態だったと言えます。
> また、2度にわたってヤンがイゼルローン要塞を奪取した際に、ヤンの手元にはイゼルローン要塞に収められていた機密文書や帝国領内の航路図といったものが収まっていたことでしょうから(あの当時の帝国側に機密情報を消去する時間は与えられませんでしたし)、これがあればヤンが帝国領内の詳細な情報を掌握することも可能です。そして補給線事情に関しては今更繰り返すまでもありますまい。
> したがって、地の利に関してもバーミリオン会戦前哨戦時とほぼ同等の威力を発揮するかと思いますが。
>
なるほど、一応お互いに相手の地理は掌握していたのですね。もっとも、敵領の地図入手=地の利の熟知とすぐにはならないと思うのですけど。やはり地元のアドバンテージは馬鹿に出来ないと思います。
と言うのも、移動要塞の倒し方(笑)を考えていてふと思ったのですが、イゼルローンはもともと帝国の要塞です。要塞移動技術も帝国が元祖です。
と言う事は、帝国は比較的簡単にイゼルローン移動要塞の性能を正確に見積もる事が出来るはずです。
そうなれば、一回のワープ距離、一日の航行速度なども割り出せますから、ある場所でイゼルローンが確認され、その後見失ったとしても、次に出現しそうな場所をかなり絞り込めるはずです。
そうしたら、次に襲撃を受けそうな場所を予測し、そこに先手を打って艦隊を送り込めばイゼルローンを捕捉できる可能性はかなり高くなります。そうやって遭遇できた先発部隊がイゼルローンを足止めしている間に後続部隊が到着できれば、イゼルローンを包囲撃滅する事も夢ではありません。それに、襲撃目標になるほど価値のある星系は限られているはずです。
例えば、第二次大戦中にドイツの通商破壊艦「アドミラル・グラフ・シュペー」追跡を命じられたイギリス艦隊の司令官は、「シュペー」の性能と重要海域の位置から、相手が南米航路襲撃に来ると予測、これを見事的中させ相手を捕捉、包囲して自沈に追い込みました。
ラインハルトにならこのくらいの芸当を要求しても罰は当たらないでしょう(笑)。
そして、艦隊の移動速度と言うのもやはりこれに準じて予測可能なはずですから、本当に帝国軍が同盟領の地理を熟知していたのなら、ヤンの行動をある程度予測できたはず。それが上手くいかなかったのですから、やはり地元有利と言うのは有り得る話だと思います。
> まあそういう面もあるのは否定しませんが、私に反論してきた人の理論と言うのは、その大半が銀英伝の作品設定をないがしろにした「現実的な理論」を語っていたのみではありませんでしたか? 「現実的な理論から言えば銀英伝の作品設定はおかしい」と主張したいのであれば、それ関連のスレッドを新規に立てるべきなのであって、一応銀英伝の作品設定に忠実に沿った形で展開している私の作品批判論に対する反論としてそんなものを持ち出してくるのは筋違いだし、そもそもそんなものは作品擁護論にも何にもなっていないだろう、と私は繰り返し主張しているのですけどね。
> 本当の作品擁護論というものは「全ての作品設定を何ひとつ損ねることなく」「作品設定に忠実に沿った上で」「完璧な理論を使って矛盾を解決できる」の3条件を全て兼ね備えた論のことを指すのです。私が見た限り、このスレッドにおける私に対する反論の中でその3条件を全て満たした投稿は、No.1744のTomoさんの投稿にある「星間物質を使った、要塞が持つ無限の自給自足能力の謎の説明」だけです(ただこの投稿でも、星間物質の実態を聞いた限りでは「移動要塞」の実現を妨害するには少々力不足かとは思いますが)。残りの投稿は3条件中の前2者を欠くものばかりで、個別の作品批判論としては見るべきものがあっても、私の作品批判論に対する作品擁護論としては失格としか言いようがありませんでしたね。だから私は、特に後半以降は銀英伝の作品設定をあちこちから引っ張り出してその類の矛盾を指摘して回ったわけです。
> そもそも「銀英伝の作品設定そのものに亀裂を入れかねない作品擁護論」なんて、概念自体が自己破綻しているだけでなく、銀英伝という作品にも作者の田中芳樹に対しても失礼極まりないシロモノでしょう。その辺りがお分かりになりませんか?
確かに仰る通りですね。作中でガイエスブルグが飛んでしまっている以上、移動要塞の技術的可能性は否定できないわけです。
もっとも、政治的、経済的環境を考えればどうかわかりません。ガイエスブルグが飛ばせたのは、帝国の国力の裏づけがあったからで、すでに事実上崩壊状態にあったバーミリオン後の同盟にはガイエスブルグよりでかいイゼルローンを改装する余力は無かったんじゃないかとか、いろいろ考えられますから。