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投稿ログ111 (No.1932 - No.1944)

親記事No.1925スレッドの返信投稿
board4 - No.1932

リンク完了しました

投稿者:コッド少佐
2002年05月26日(日) 07時28分

> こんにちは
> ファンサイトに分類していただき、ありがとうございます。
 いえいえ、褒め称えるだけがファンではないとよく判っていますから。それに、ここの批判は、あくまで理性的な批判であって、感情的な非難ではないですからね(誹謗中傷しているようなところではないですし)。

 とりあえず、リンク完了しました。
 うちのサイトのリンクページのサイト紹介文で、管理者さんの名前を出していますが、このサイトの場合は良いんでしょうか?。拙ければ、削除しますが。

親記事No.1726スレッドの返信投稿
board4 - No.1933

Re:Re1916/1922:まとめてレス

投稿者:Zero
2002年05月26日(日) 14時48分

色々、反論を推敲してみたのですが。

・・・やっぱり、もうやめておきます。
所詮、僕の論も冒険風ライダーさんの論も「オレ設定」なんですよ。
論としては、よっぽど変なモノでなければ「有り得る」訳ですよね。

で、双方とも自己内の「脳内オレ設定」を前提に論理展開するので、
平行線なんですよね。多分、表記していないオレ設定部分は相手に
分からないこともあるでしょう。特に異なった意見の根っこですから。
恐らく、この溝は埋まりません。

「反対意見がある」位に思っておいてくれるだけで良いです。
「自分の方が正しかった」でもいいですよ。

僕も「作中設定」として記載されていない「オレ論」は、
それを前提に「作中人物批判」出来る程のモノではない、
と評価してますので。
#結局、ここに位しかこだわりが無いわけですが・・・


最後に、
「イオン・ファゼカス号」の大質量物体移動と「恒星間宇宙船」の
自給自足の混在については、確かにこちらの読み違いでした。
個別に言いたいことは、前述した事と変わりませんが。

あと、燃費の矛盾の指摘ですが、
僕は、長征時のイオン・ファゼカス号の「バザード・ラム・ジェット
・エンジン」と作品正史時代における「通常航行エンジン」は別物と
定義している事だけ書いておきます。

board4 - No.1934

一ファンとして。

投稿者:山室径祐
2002年05月27日(月) 09時04分

はじめまして。
大阪の大学に通う山室径祐という学生です。
このサイトを見ていろいろ考えを改めさしていただいて、感謝している今日この頃です。
私が田中芳樹の銀河英雄伝説を始めて読んだのは中二のときでした。
それまでパールバックの大地や吉川三国志読んでいた私はある程度自分の思想が固まってきた時期でした。
そんなときにこの本を読んで自分の思想の肥やしの一つにしたわけです。
その後、創竜伝やアルスラーンを読んで失望し、田中芳樹との本とは縁を切りました。
それから司馬遼太郎の峠にめぐり合い田中芳樹のことなどほとんど記憶の隅から消えていました。
しかしこのサイトを読んで、一読者として大事なことを学ばせていただきました。
先ほど書いたように私は昔の田中芳樹が書いた銀河英雄伝説は好きです。
その自分が好きになった作品を書いた作家が、なぜだめな本を書くようになったのか。
そのことについてもっと考えるべきだったと思います。
私は今小説家志望です。
ならなおのことその事について検討しなければならなかったのに、と今反省をしています。
本はただ読んで面白いか如何かというだけでなく、その裏にある作家の意図や歴史の背景を考えなけれは、自分がその本を得たという事にならないということを知りました。
私はもう一度今発行されている田中芳樹の最新刊を読もうと思います。
その上で自分が一発家にならない為に、銀英伝と見比べ自分の小説の糧にしようと思います。

親記事No.1925スレッドの返信投稿
board4 - No.1935

Re:リンク完了しました

投稿者:本ページ管理人
2002年05月27日(月) 16時23分

>  うちのサイトのリンクページのサイト紹介文で、管理者さんの名前を出していますが、このサイトの場合は良いんでしょうか?。拙ければ、削除しますが。

別に構いませんよ。わざわざ問い合わせありがとうございます。

親記事No.1857スレッドの返信投稿
board4 - No.1936

レス&後日談

投稿者:速水右近(闘病中!)
2002年05月27日(月) 16時59分

かえるくん様、月華様

かえるくん様の提案は、ネタ的にはOK。しかし現実的には……ですね。
売れっ子作家の条件は、いい意味でも悪い意味でも、浮き世離れしているのですから、おそらく実状は理解できないでしょう。
むしろこちらが、そこまで吹っ切れれば、幸せなのかも知れませんが。

> 追伸 速水さん心身症は大丈夫でしょうか?私自身心身症になったことは無いのですが少し欝気味なのでとても大変なのはよく分かります。頑張ってくださいね。

先週は、二回しか外出できず。しかし腹の立つことはできるだけするなということで、ネットは弄れなかったということでした。
月華様、御心配かけて、申し訳ありません。

追記 拙作と「似たような作品」も本屋に並んでいた。
やはり題名から、舞台は中東。ストーリーも似ていないとは言えない(編集者に渡していた二巻以降の展開と似ている)。
こちらも疑いたくはない(そのほうが心身のダメージがない)が、疑われても仕方のないことを編集者がしているのだから、心は晴れない。

行きつけの医者も、「疑わないほうが(心身に)いいけど、そういう
応対をする相手(編集者)じゃ、疑っても仕方がないね」とのこと。

親記事No.1925スレッドの返信投稿
board4 - No.1937

ありがとうございます

投稿者:コッド少佐
2002年05月28日(火) 03時30分

> >  うちのサイトのリンクページのサイト紹介文で、
> > 管理者さんの名前を出していますが、このサイトの場合は
> >良いんでしょうか?。拙ければ、削除しますが。
> 別に構いませんよ。わざわざ問い合わせありがとうございます。
 いえいえ、HNならともかく、本名のようなので、公開しては拙いかなー、と思ったもので。

 では。次回からは、このサイトの趣旨に沿った書き込みが、出来たら良いな…と思っています。

親記事No.1857スレッドの返信投稿
board4 - No.1938

月華さま、速水さまへ

投稿者:かえるくん
2002年05月28日(火) 12時17分

>月華さま
しばらくHPを見ていなかったので返信が遅くなりました。すみません。
長いこと誰も返信してくれなかったから、もうこのまま埋もれていくんだー、
と思っていたところを救ってくれたことにとりあえず感謝です。

> かえるくん様の提案は、ネタ的にはOK。しかし現実的には……ですね。
> 売れっ子作家の条件は、いい意味でも悪い意味でも、浮き世離れしているのですから、おそらく実状は理解できないでしょう。
> むしろこちらが、そこまで吹っ切れれば、幸せなのかも知れませんが。

そうですね。
月華さまも現実的にはどうかなということでしたが、
実は私は医療関係者見習いなので、
(HNをルシタニアの医師見習にするんだった!)
とりあえずネタ的にはOKということで、
「はははー^_^。」とでも思っていただき、
笑うことによって免疫系が活性化し(パッチアダムスのパクり)、
速水さまの病が少しでも良好な経過を辿り、
高い薬代(>1871笑)があまりかからなくなるように願っております。

以下、長いだけの駄文。時間の無駄に注意。

☆ショートコント1「ルシタニアの医師見習」編
→月華さまの「さん抜きで失礼します。」を受けてみました。

ルシタニア医師見習の捕らえられた牢内に自ら食事を運ぶアルスラーン。
敵の糧食を減らすことに成功し、ひと息つくと少女ははじめて名乗った。
「わたくしはルシタニアの医師見習かえるくん。本名はかえるくんさんというが、この名は棄てた」
「なぜ?よければ聞かせてほしい」
「かえるくんさんとは女の名だ。わたくしは医師の家にひとり子として生まれたため、医師となってあとをつがねばならぬ」
「じゃあ、かえるって呼ぶのはどうかな?」
アルスラーンが台詞を言い終わらぬうちに少女の鉄拳が飛び、アルスラーンの体は牢の壁に叩きつけられた。
その後も少女は異教徒の王太子に殴る蹴るの暴行を加え、やがて未来の解放王アルスラーンは志半ばにして息絶えた。
「年下の(二ヶ月だけど)異教徒に呼び捨てにされるいわれはないわ!」
牢に鍵がかけられていないことは知っている。
異教徒の王太子の殺害に成功したルシタニア医師見習はゆうゆうと逃亡した。
そして豊穣なパルスの野はラジェンドラ陛下に食い荒らされることになりました。
めでたしめでたし。

☆ショートコント2「ナルサス卿の教訓」編
「だがな、エラム、物事には常に別の側面が存在するぞ。」
「ナルサスさま、それは例えばどのようなことでしょう。」
「うむ。例えば蛇王ザッハークは両肩に黒い二匹の蛇を生やした、浅黒い顔と赤い両眼を持つ魔王として知られているが、実際に本人に会ったら椎名桔平似の好青年だったということはよくある話だ。それに蛇は人間の脳を餌としていることが知られているが、人間部分はビスタンドゥドを作るのが上手で、食後のエルマーチャイは欠かせないというような家庭的な奴かもしれないということさ。」
 エラムはその時、想像の地平をはるかにながめやっていた。
(そういえばぼくってば、伝説の都市と失われた歴史について多くの人たちに語るのが夢だったんだっけ。それなのに、なんでこんなところでこの人のたわごとを聞いてなきゃいけないんだろう…)
「だからな、エラム。蛇王をただ危険人物としてみるのではなくてだな…」
 ナルサス卿の教訓はまだまだ続きそうだ。
 がんばれ!エラム!!

☆ショートコント3「対決!蛇王」編
→昔誰かが肩から蛇が生えてるだけなんて怖くないって言ってたのを思い出してみました。

今は亡きアルスラーンの一行は長い旅路の末、デマヴァント山地下深くの洞窟に到達した。
「あれが蛇王か。想像していたより…」
「言いたいことは分かるぞ、ダリューン。ただの蛇の生えた人間ではないか。こんな奴に支配されてた時代があったとは驚きだな」
「だがルシタニア医師見習どのはおびえきっているようだが」
 むやみと剣を振り回すルシタニア医師見習を見やるダリューンとナルサス。
「いやあああああああああああああああああああああああああああ」
 ルシタニア医師見習の悲鳴が洞窟内に響き渡る。
「どうやら彼女は蛇が苦手のようだな。」
 ナルサスがダリューンに目くばせすると、うなずいた黒衣の騎士は進みでて、腰の長剣を抜きはなった。蛇王がぎくりとして身を固くする。その体にむけて、刀身が白く鋭くきらめいた。
虚喝である。次の瞬間、蛇王の体からは二匹の蛇が切り離され、さらに返す刃が蛇の胴を両断した。蛇王はかわききった唇を舌で湿した。ダリューンの剣は、蛇王の体に、糸ひとすじほどの傷もつけなかったのである。
「いやいや、ありがとうございました。この蛇たちがとりついてから、蛇たちは人間の脳しか食べないし、人々には化け物扱いされるしってんでとっても困っていたんですよ。しかもカイ・ホスローさんにはこんなところに閉じ込められちゃったでしょう?本当はねぇ、羊の脳みそ混ぜてるのだって、わたしはちゃーんと気がついていたんですよ。でもねぇ、やっぱりわたしも人の子ですから、人の脳みそを自分の肩から生えてる蛇が食べてるなんてーのは、気持ちのいいもんじゃあありません。かといって蛇だって生きているんですからね、むやみやたらに殺すなんてできやしませんよ。長い間一緒にいると情ってもんがわいてくるっていうんですかねぇ、でもこれで決心がつきましたよ。わたしもこんな暗いところで岩板はがしてないで、これを機に光の下でしっかりと人様のために働いてみましょうかってんで、いやいや遠慮せずにどうぞどうぞ」
 多弁で腰の低い蛇王は自ら腕をふるい、ご馳走で一行をもてなした。
「お前はいいやつのようだが、椎名桔平とは大違いだな。むしろ江頭2:50といった感じではないか。まったく誰だったかな、椎名桔平似などと言っていたのは」
 ルシタニア医師見習の鋭い視線を受けたナルサスは、鳥肉をはさんだ薄焼パンに手を伸ばして言った。
「いや、大違いということはないぞ。両者にはいくつかの類似点がある。例えば肌の質感とか爪の長さとか」
 友人たちの冷ややかな視線を受けて、ナルサスはさらに言った。
「まぁとにかくだな、料理に関してはエラムやアルフリードをしのぐであろうな。アルスラーン殿下もお亡くなりになられたことだし、ここは蛇王陛下にパルスを治めていただくことにしようか」
「それはいい。シンドゥラの軽薄王子にこれ以上パルスの野を荒らされてなるものか」
 ダリューンはエルマーチャイで軽く唇を湿らせ、過去の出来事をひとつひとつ思い出すようにして言った。
「考えてみれば全身を鎖で縛られ、両手両足の腱を切られるという状況でありながら、岩板を一枚十五年、二十枚を三百年かけてやぶり復活するとは、まこと勤労の士、なかなかできることではない」
「よし、このまま蛇王陛下をエクバターナにお連れし、勤労王ザッハークとして日夜働いていただこう」
 ダリューン、ナルサスを筆頭に、この場に居合わせた者すべてがザッハークの前にひざまずいた。
「必ずや英雄王、聖賢王と並び称される御仁となることでしょう」
こうして勤労王ザッハークは王都エクバターナに強制連行され、現在は用水路の工事に従事している(一人で)。

☆ショートコント4「復活!アルスラーン」編
「はぁはぁ。みんな久しぶりだな」
「これは……。アルスラーン殿下ではありませんか!」
 新作の絵『混沌』を描く手を休め、ナルサスは驚嘆の声を上げた。ナルサスのそばで天才画家の画才にけちをつけていたダリューンは、アルスラーンのもとに駆け寄った。
「かのルシタニア医師見習によって、御命を奪われたと思っておりましたが、いったいどうされたというのです」
「知り合いに頼んで復活した。憑依はアトロパテネで死んだ兵士だ」
「四年も前のアトロパテネの兵士を憑依に?どおりで首がほとんど胴体と離れていると思ったら。それに腐敗の度合いも激しいようですが」
「墜死してぐしゃぐしゃになってるはずの人物を憑依にしようとたくらむ幸せハッピーな連中がいるくらいだ。何の問題もない」
 そこへ加害者であるルシタニア医師見習がやってきた。自分を殺した者をアルスラーンは笑顔で迎えた。
「かえるくんさん、かつては誤解や行き違いもあったようだが、これからは」
「きゃあああああああああ、蛇!悪魔!!異教徒!!!」
 復活したてのアルスラーンは再び志半ばにして息絶えた。
「かつて医師見習どのはアルスラーン殿下に角や尻尾が生え、たとえどのような姿になっても正体を見破ると豪語していたような気がするのだが」
「おれの言葉をパクった罰だな」
「なるほど。それで殿下が罰を受けたわけか」
 次の日エラムは魔道に身をささげた。


このサイトって銀英伝ファンの方が多いらしく、アルスラーンネタってあんまりないんですよね。
そんなわけでちょっとパロディしてみました。
みなさんお身体と時間は大切に! byルシタニア医師見習かえるくん

親記事No.1726スレッドの返信投稿
board4 - No.1939

Re「:長征一万光年」関連

投稿者:平松重之
2002年05月29日(水) 16時23分

 冒険風ライダーさん

<これほどまでの超巨大宇宙船を航行させられるだけの技術が、本来技術系出身であるはずもないアルタイル星系の無学な奴隷階級ごときの手によって確立され、しかも船体自体の問題はともかく、宇宙航行に関しては何ら問題がないらしいことを考えれば、それよりもはるかに小さな銀英伝世界の要塞クラスが宇宙を航行する技術の実用化に、実は大した障害など全く存在しなかったということがお分かり頂けるでしょう。250年近くも前にすでに確立している技術を模倣するなどそれこそ難しいことではないですし、燃料問題も質量問題も全て解決してしまいます。
 一連の議論で懸案となっていた「移動要塞技術確立の問題」はこれで全て解決しますね。>


「材料となったドライアイスの巨大な塊の大きさ」=「イオン・ファゼカス号の大きさ」とは必ずしも言えないでしょう。そもそも、直径60kmのイゼルローンにすら500万人以上が居住出来るのに、どうして40万人を乗せるのにそんな巨大な宇宙船が必要なのでしょうか?動力部や船体の厚みなどを考慮に入れても無駄なスペースがあり過ぎるのではないかと思います。
 3巻のP214には、

<宇宙船のエンジン推力軸は、厳密に船体の重心をつらぬいていなければならない。宇宙船の形状が円または球形を基本とし、左右・上下が対象となっているのは、そのためである。もしこの法則を守らなければ,宇宙船は進む方向を見失い、重心を中心としてスピン回転をつづけることになる。>

とありますので、第一にそのドライアイスの塊を円や球を基本として表面を加工しなければならず、これだけでもかなりの重量が削られると思われます。しかし、惑星上にいる監視者(1巻P15)の存在を考えれば、これだけの巨大な塊を加工している時点で監視者に露見する可能性が高く、そのまま加工を行なうのは無謀です。そこで、そのドライアイスの内部を掘削して空間を作り、ドライアイスの塊の外部を工事隠蔽の為のシェルターとし、その中で内部のドライアイスの塊を加工して宇宙船を作ったというのはどうでしょう?そうすればイオン・ファゼカス号それ自体の大きさは少なくとも当初の塊の半分以下にはなりますし、更に内部をくり貫き、表面を円や球を基本として削って加工すれば重量は更に軽くなります。また、40万人を一定期間居住させるだけなら、ガイエスブルクより小さくても問題はないでしょうし、「イオン・ファゼカス号はガイエスブルク要塞より遥かに小さかった」という可能性も考えられるのではないでしょうか。
 また、「無学な奴隷階級」というご意見にも、Zeroさんのおっしゃる通り疑問を感じます。1巻のP14下段には、「帝国暦一六四年、叛徒の眷属として奴隷階級に落とされ、苛酷な労働を課せられていた」とあり、彼らが一代で奴隷階級に落とされたと解釈出来ます。そうである以上,40万人の中にはかつては技術者であり、宇宙船を飛ばす高度な知識を有していた人達も相当数存在したのではないかと。第一彼らがそれ程無学なら、同盟が100年程度でダゴン星域で帝国と対峙出来るだけの科学力や国力を持っていた事の説明がつかないのでは?これらは高い教育水準を最初の市民達が有していたという証拠になるのではないでしょうか。

<また、アルタイル星系を脱出して後、無名の惑星の地下にて新たに建造された80隻の恒星間宇宙船に至っては、イゼルローン要塞とほぼ同レベルの「自給自足能力」を保有していた可能性が極めて高いのです。彼らは自らの根拠地を捨てて流浪しながら、50年以上にもわたって孤独な旅を続けていたわけなのですから(その点では銀英伝本編のイゼルローン陣営と同等ないしはそれ以下)、彼らの艦船自体に食糧・燃料等を全て自前でまかなえる一定規模の自給自足能力が存在しなければ、そもそも「長征一万光年」自体が補給の問題に直面して全く成り立たなくなることにすらなってしまいます。そしてこの事実は、銀英伝世界で「移動しながらの自給自足」が技術的に可能であることをも立証するのです。>

 実際50年後に彼らが新天地に到達した時、彼らは当初の四割に過ぎない16万人にまで減少しています(1巻P16下段)。この人口減少の原因としては、事故や老衰、連続してワープせざるを得ない環境下での出生率の低下の他に、食料の確保困難による栄養失調も大きな理由だったとは考えられないでしょうか。
 詳しい記述がない以上、「長征一万光年」における自給自足体制が万全なものだったと断定するのは早計で、要塞のそれと安易に比較は出来ないのではないかと。

Zeroさん

<アルタイル星系が何処にあるかは分かりませんが辺境でしょう。
想像するなら、イゼルローン回廊に比較的近い星系だと思われます。>


 アルタイルは実在する恒星で、わし座の一等星で日本では彦星と呼ばれています。地球からの距離は16~17光年ですので、銀英伝の艦船事情からすればすぐ近くと考えていいでしょう。オーディン=地球間の距離は、七月一〇日に地球教討伐に向かったワーレン率いる高速艦隊が太陽系外縁部に到達したのが二四日ですので(6巻P158下段)、およそ2週間程度ということになります。ハイネセン=イゼルローン間の距離は約4000光年で(3巻P129上段)、ヤンが査問会出頭時に乗った巡航艦レダⅡで3~4週間程度(3巻P115上段)必要でしたので、オーディン=アルタイル間は2000光年前後と推定出来ます(実際は「航路=星系間の直線距離」という訳ではないので多少なりとも誤差はあるでしょうが)。そしてオーディン=イゼルローン間は約6250光年(1巻P113)であり、これから考えればアルタイル=イゼルローン間は最低でも直線距離で4000光年近く離れていると考えられますので、アルタイル星系がイゼルローン回廊に近いという可能性はないかと(もっとも、作中のアルタイル星系が、名前が同じなだけで実在のアルタイルとは全く別な恒星系だという可能性もありますけど)。

 それにしても「長征一万光年」についての記述は至って少ないですね。この少ない記述のみを元にして仮説を立てても、強い説得力を持たせるのは難しいのではないでしょうか(自分の説もそうですが)。

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board4 - No.1940

この人すごいYO!

投稿者:マニエル高校一年番格藤本貴一別名ネット番長
2002年05月30日(木) 08時02分

いやあこの冒険風ライダーっていう人、すげーね。
ここまでくるとキ○ガイという表現がふさわしい。(藁
なんつーか、議論のパターンがウヨの南京事件や従軍慰安婦の論争と同じ。
資料を都合よく解釈して、ぜってー自説を曲げねーの。
吉見教授の資料から「慰安婦は自由だった」とアホ抜かすコヴァや、
「捕虜ヲ適宜処置スベシ」を捕虜は逃がしたとこじつける東中野と一緒。
だいたい銀英伝ってSF的にはダメダメってのは通説なのにねー。
矛盾だらけでいちいち指摘するのもメンドウだってくらい。
記述を詳細に検討したら無限補給システムが存在したって言われても、
そりゃあの矛盾オンパレードの記述じゃあトンデモ設定しか出てこないって。(藁
あれはSFじゃなくて宇宙版三国志。歴史小説。
だから一万隻の艦隊なんてヨタ話が出てくるんだよ。
そこんとこ理解してやれよ。芳樹がかわいそうだよ。(藁

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board4 - No.1941

Re1939:船体の謎と自給自足体制

投稿者:冒険風ライダー
2002年05月30日(木) 15時37分

>平松さん
<「材料となったドライアイスの巨大な塊の大きさ」=「イオン・ファゼカス号の大きさ」とは必ずしも言えないでしょう。そもそも、直径60kmのイゼルローンにすら500万人以上が居住出来るのに、どうして40万人を乗せるのにそんな巨大な宇宙船が必要なのでしょうか?動力部や船体の厚みなどを考慮に入れても無駄なスペースがあり過ぎるのではないかと思います。>

 そりゃ純粋に居住部と動力部のスペースのみを考慮すれば確かにイオン・ファゼカス号の大きさは無駄もいいところでしょうが、しかし「船体の維持」という観点から見ると、あの巨大さは決して無駄と呼べるようなものではありません。
 そもそもドライアイスは二酸化炭素を圧縮して固体化したものであり、冷却材などによく使われる物質であるわけですが、そのドライアイスが固体から気化する際の「昇華温度」は何とマイナス78.9℃と非常に低いため、その維持には氷と比べても絶対的に低い温度を必要とするのです。
 こんな絶望的な条件を満たすことが果たしてできますかね? 確かに作中でも言われている通り、常に絶対零度を維持している船体外側に関しては何の問題も生じないでしょうが、絶対的に熱を必要とする動力部と居住部でマイナス80℃以下などという「バナナで釘が打てる酷寒の世界」を維持できるはずもないでしょう。特に動力部などは周辺に放つ熱だけでも数千~数万度もの高い温度が存在することは疑いありません。また作中でも「『動力部や居住部からの熱を遮断させることさえできれば』、かなりの長期間にわたって飛行が可能である」という『』の条件付きで航行が可能と明記されており、「そしてその間に、星間物資や無人惑星に恒星間宇宙船の材料を求めればよいのだ」と述べている辺り、『』内の条件を永続させることは銀英伝世界でも不可能であることを逆に物語っています。単純に考えても、居住部の居住環境の維持と動力部から発生する熱だけでドライアイスの維持に必要な温度を簡単に上回ってしまうわけですから、短期的にはともかく、長期的には船体の維持が困難な話であることは想像に難くありません。
 これから考えれば、なぜイオン・ファゼカス号があれほどまでに巨大な図体を誇っていたかの理由も説明できるでしょう。あの巨大な船体は、内部に物資を格納するためのものではなく、船体の維持それ自体が目的であるわけです。また建造者達も、このことを想定したからこそあえて巨大なドライアイスの塊などを宇宙船の材料として選択したのでしょう。ドライアイスの特性から、イオン・ファゼカス号は航行するにしたがってドライアイスの体積&質量の絶対量が減少していきますので、その辺りも考慮した上で船体の建造を行わなければならないわけです。
 これでイオン・ファゼカス号の巨体の謎についての説明はつくのではないでしょうか。


<第一にそのドライアイスの塊を円や球を基本として表面を加工しなければならず、これだけでもかなりの重量が削られると思われます。しかし、惑星上にいる監視者(1巻P15)の存在を考えれば、これだけの巨大な塊を加工している時点で監視者に露見する可能性が高く、そのまま加工を行なうのは無謀です。そこで、そのドライアイスの内部を掘削して空間を作り、ドライアイスの塊の外部を工事隠蔽の為のシェルターとし、その中で内部のドライアイスの塊を加工して宇宙船を作ったというのはどうでしょう?そうすればイオン・ファゼカス号それ自体の大きさは少なくとも当初の塊の半分以下にはなりますし、更に内部をくり貫き、表面を円や球を基本として削って加工すれば重量は更に軽くなります。また、40万人を一定期間居住させるだけなら、ガイエスブルクより小さくても問題はないでしょうし、「イオン・ファゼカス号はガイエスブルク要塞より遥かに小さかった」という可能性も考えられるのではないでしょうか。>

 こんなことをするくらいならば、そもそも最初から件の巨大なドライアイスよりも体積&質量の小さなドライアイスなり氷なりの塊を船体に選んで宇宙船を建造する方がはるかに手っ取り早いですよ。その方が掘削の手間も大幅に省けますし、全体的な工期もはるかに短くて済みますから。第一、件のドライアイスに関しては「その中心部を刳貫いて動力部と居住部を設け、宇宙船として飛ばそうというのである」とはっきり書かれていますので、平松さんの仰るような拡張解釈は不可能なのではないかと。
 それに惑星上なり衛星軌道上なりに敵の監視の目が光っており、その監視下の元で奴隷労働に従事しなければならない状態で、しかもたった3ヶ月ほどで、イオン・ファゼカス号ほどの巨大な宇宙船が建造できるわけがないでしょう。それにシェルターなどを使ったところで、ドライアイス以外の莫大な物資の搬入や人員の移動などは絶対に必要不可欠ですから、それが惑星上の監視員なり空からの監視なりに捕捉されたら一巻の終わりです。敵の監視下にある場所で巨大な宇宙船建造などという大規模工事を行っているのに、たかだかシェルターごときでそれを完全に隠蔽することができると考える方がどうかしているでしょう。
 あの奴隷階級の面々がイオン・ファゼカス号を建造するためには、一時的にせよ惑星上から帝国側の勢力を完全に駆逐ないしは無力化させ、しかもそのことを外部に一切悟られないようにするしかないでしょう。少しでも計画が敵側に露見すれば、奴隷階級にとってはそれで全てが終わるのですから。


<また、「無学な奴隷階級」というご意見にも、Zeroさんのおっしゃる通り疑問を感じます。1巻のP14下段には、「帝国暦一六四年、叛徒の眷属として奴隷階級に落とされ、苛酷な労働を課せられていた」とあり、彼らが一代で奴隷階級に落とされたと解釈出来ます。そうである以上,40万人の中にはかつては技術者であり、宇宙船を飛ばす高度な知識を有していた人達も相当数存在したのではないかと。第一彼らがそれ程無学なら、同盟が100年程度でダゴン星域で帝国と対峙出来るだけの科学力や国力を持っていた事の説明がつかないのでは?これらは高い教育水準を最初の市民達が有していたという証拠になるのではないでしょうか。>

 あの記述の後に、

銀英伝1巻 P15上段~下段
<彼らの計画は幾世代にもわたって周到に練られたものではなかった。そのような計画は立てられた数だけ失敗に終わっていた。共和主義者の墓標が増え、挽歌に代わって社会秩序維持局の嘲笑が響き渡る。際限ない、その繰り返しだった。>
<それまでの計画の難点は宇宙船の材料の入手法にあった。非合法な資材の入手には必然的に無理が生じ、それが社会秩序維持局にかぎつけられると、容赦のない弾圧と殺戮の暴風が吹き荒れることになるのだ。>

 という、いかにも「昔から現地の奴隷階級の間ではそのようなことが頻繁に画策されていた」と言わんばかりの記述があったので、彼らは「ルドルフの死後の叛乱で農奴階級に突き落とされた共和主義者の末裔」であると私は解釈したわけですが、この辺りは解釈の違いでしょうね。
 まあこの主張に関しては、別に平松さんの主張に沿った内容でも別に私も異論はないですよ。別にそれで作品設定に抵触するわけでもありませんし、彼らが宇宙船を建造できた理由がとにもかくにも説明できるわけですから。
 ただ、彼らが奴隷階級であるが故の不利というものは相変わらず存在するでしょう。たとえば宇宙航行技術を生かすための道具や設備の問題とか。奴隷階級しか存在しない資源採掘目的の惑星に、削岩系の道具ならともかく、たとえばエンジン開発のための設備や環境といったものがあの惑星上に存在するようにも思えないですしね~。


<実際50年後に彼らが新天地に到達した時、彼らは当初の四割に過ぎない16万人にまで減少しています(1巻P16下段)。この人口減少の原因としては、事故や老衰、連続してワープせざるを得ない環境下での出生率の低下の他に、食料の確保困難による栄養失調も大きな理由だったとは考えられないでしょうか。
 詳しい記述がない以上、「長征一万光年」における自給自足体制が万全なものだったと断定するのは早計で、要塞のそれと安易に比較は出来ないのではないかと。>


 そんな問題が存在するのであれば、そもそも「長征一万光年」が成功する事自体、全くもって奇怪な話と言わなければならないでしょう。いつ終わるとも知れない長征を行うというのに補給の問題が全く考慮されないなどということはありえないですし、補給も自給自足も満足にできない状態では、件の共和主義者達の間で同士討ちや内乱・敵との密通などが生じてもおかしくありません。補給問題ほど、人間の士気を下げてしまうものはないのですから。
 人口減少の原因としては、平松さんが提言している「事故や老衰、連続してワープせざるを得ない環境下での出生率の低下」だけで充分に説明できるのではないのですか? 何しろ、彼らの恒星間宇宙船1隻につき単純計算で約5000人が搭乗しており、それが大事故に巻き込まれれば搭乗している人間のほとんどが死亡するわけですし、「宇宙の墓場(サルガッソ・スペース)」内の航行は事故率も相当高かったことでしょうしね。
 こんな過酷な「長征一万光年」が成功するためには、最低でも「万全な自給自足体制の確立」くらいは必要不可欠ですし、またそうでなければ「長征一万光年」がとにもかくにも成功してしまうこと自体、疑問視せざるをえなくなるのではありませんか?

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終戦勧告

投稿者:通りすがり
2002年05月31日(金) 09時19分

こういう過激な意見にくっつけて書くのも荒らし行為になってしまうのだろうか、と思いつつ。

ずっと興味深くロムさせていただいたが、基本的には要塞賛成派も反対派も解釈の違いであり、両者に妥協の余地は無さそうに思える。もう、この辺でやめにされてはいかがだろうか。

ただ、一つだけ言わせていただくならば、解釈と言うものは所詮原作を超える立場にはない。
冒険風ライダー殿の意見は面白いが、その辺の配慮に欠けている。解釈である以上、それでキャラクターを攻撃しても意味はない。
貴殿の意見を見ていると、「自分はこんな凄いことを思い付いたぜ」というただの自慢にしか見えない。
むろん、これは私が貴殿の意見を見て解釈した結果なので、貴殿が「そんな意志がない」と言うならばその通りであり撤回する。
要は、解釈とはその程度のものなのである。
自分の考えに自信を持ち、それを何らかの形で発露する行為は良い事だが、それを他者への攻撃と言う形で表しては尊敬も共感も得られまい。

私の意見は以上である。

なお、管理人殿におかれてはこの書き込みが当掲示板の秩序を乱す行為であると受け取られた場合には削除してかまわない。

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感謝と感想

投稿者:mnk
2002年05月31日(金) 14時34分

私もROMさせていただいていた者です。

とても高度な議論で、理解力が追いつかない部分も多々ありましたが、私は、移動要塞は技術的に可能だったという説の方が説得力がある、と感じてます。

ストーリーをストーリーとして楽しむのと、一歩話から離れた視点から変なところを突っ込んで「これじゃあみんなバカだぞ」と言うのは全く別の楽しみ方だと思いますので。
だから矛盾点を突っ込んで楽しむ場面で、特にキャラクターたちがバカと呼ばれるのに抵抗も感じてませんでした。

議論の途中で多少、語尾がきつくなる場面もありましたが、国会や国際会議ではもっとキツイ物言いが普通に存在してますし、白熱する議論の中で、ある程度攻撃的な表現が出て来るのは、自然のことと捉えてます。

ですから、今まで高度な論戦を展開して、その議論を参加しなかった者も楽しませてくださった皆さんには、楽しませてもらった者として感謝してます。
特に、今まで気づかなかった変な点を指摘して、数々の反論に説得力ある説明を返されていた冒険風ライダーさんは凄いと思ってます。


以上、掲示板の趣旨に反するかも知れませんが、茶々や終戦勧告まで出て来るようになった今、論者の皆さんに感謝と感想を伝えたくて書き込みさせていただきました。

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