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- board1 - No.412
今の話題とは関係有りませんが
- 投稿者:北村 賢志
- 1998年12月16日(水) 05時44分
今の話題とは話がそれますが、「月に空気が云々」の話に関してです。
天文学を少しかじればわかることですが「月に空気がない」ことは既に何百年も前から天文学者の間では常識でした。
これは天体望遠鏡で月を観測したとき、その縁が鮮明であり、また縁ギリギリに覗く星も揺らいで見えることが無いからです。
そもそもNASAが何らかの理由で「月に空気がある」ことを隠そうとしているのなら、空気があることのわかる旗を持ち込んだり、それを写したビデオを発売する筈がないと考えるのが常識でしょう。
これは「火星の人面岩」と同じです。あれもNASA自身が「こんな面白い写真が撮れましたよ」という形で発表したのに、その写真を根拠に「火星に知的生命がいる事をNASAは隠そうとしている」との結論を出す方がどうかしています。
要するに「月に空気」の話でわかることは「情報の独占云々」ではなく、初歩的な知識も持たず、くだらないことを理由に「トンデモ」な内容の本を書く、売文業者の姿勢がどのようなものかということでしょう。
(むしろ、そんなことで疑念の目を向けられたら、NASAとて人間が運営している以上、却って情報を閉ざすかもしれません)
後、田中氏とは関係ないことですが、私はビデオ版のミュッケンベルガー元帥が好きでした。
何故なら登場人物中ただ一人「ズオーダー笑い」がさまになりそうだと思って、ひそかに期待していたからです。
そんなわけであっさり引退した場面では少しだけガッカリしました。
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- board1 - No.413
反銀英伝その他
- 投稿者:不沈戦艦
- 1998年12月16日(水) 06時32分
>反銀英伝のリップシュタット戦役は?
銀英伝上の史実でも、リップシュタット戦役突入時のラインハルトが帝国の軍権を完全掌握していた、という訳ではないと思います。なぜなら、ラインハルトはその時点で帝国宇宙艦隊司令長官。軍務尚書エーレンベルク元帥や、統帥本部総長シュタインホフ元帥もいたではありませんか。彼らを拘束して、権限を奪取した訳ですよね。ここにミュッケンベルガーでもそれ以外の馬の骨がいても、そんなに変わらないのではないでしょうか。元々自分の元帥府に部下を抱えて、戦力的には充実していたラインハルトです。個人の命令で動く実戦部隊を抱えていた訳ですから、暴力を伴った強制力を一番持っていたのではありませんか?仮にフェザーン作戦の失敗を咎められたところで、皇帝の死後ではラインハルトを罰するだけの力がある人物は武力を持っているブラウンシュバイク公やリッテンハイム侯くらいのものです。リヒテンラーデ公がラインハルトに接近してきたら、簡単に野合が成立しそうだとは思いませんか。リヒテンラーデ公としては、ブラウンシュバイク公の娘が女帝になる事は最悪の選択なのですから。ラインハルトを自陣営に引き込んで(ついでに司令長官に昇格させてやる)、エルウィン・ヨーゼフを皇帝に立てる、という構図は変わらないと思います。それに不満を持った貴族連合が、というのもそのままいくでしょう。それに、「反銀英伝」としては、銀英伝の同盟のアムリッツアに匹敵する愚行の、帝国内の内戦に同盟がつけ込む、という筋にしないと面白くなりません。そんなに無理がある設定ではないと思いますがいかがでしょう?
>アンネローゼの懐妊
ははははは、確かにその事実を知ったラインハルトとキルヒアイスの反応は見てみたいですね。当然不愉快に思う者は、アンネローゼを亡き者にしようとするでしょうが、館を5000人からの兵隊が固めているんですよね。結局フェルナー大佐のように手も足も出ない、という訳ですか。しかし、ラインハルトは不本意でしょうね。守りたくもない皇帝の子を守らねばならないんだから。アンネローゼの命もかかっているから放っておく訳にもいかないですし。でも、主人公の反応は面白いと思いますが、政治的にはアンネローゼの懐妊は無意味でしょう。皇帝は明日にでも決めないといけないのに、子供が産まれるのは相当後ですから。「前皇帝の遺児」に皇位継承権があるとは思えませんし。その設定を使うなら、皇帝が生きている方が面白いと思いますよ。当然皇帝はアンネローゼ可愛さに、腹の中の子を皇太子に、と考えるでしょう。これは大貴族たちにとって極めて不愉快な事態です。次々送り込まれる刺客の魔の手、皇太子(女の子じゃ面白くない)の誕生。結局起こるリップシュタット戦役、こんな筋ですかね。
>ミュッケンベルガー元帥
アニメの声優は、ヤマトⅢでガイデル提督の役をやっていた方だと思いました。いかにもベテランという感じの落ち着いた声で、結構好きですよ。ミュッケンベルガー元帥は銀英伝ではどっちかと言うと「愚者」として扱われていますし、影が薄いですからもう少しいい役だったらな、とは思いました。
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- board1 - No.414
反創竜伝って…
- 投稿者:竹中
- 1998年12月16日(水) 07時59分
はじめまして。
いつもは読んでいるだけなんですが、ちょっと気になったので一つだけ…。
えっと管理人さんが、反創竜伝について、
>ただ職務に忠実なだけで何も知るはずのない下っ端機動隊員A君が、
>「機動隊は反対運動の老婆を殴りつける」という類の正義を唱える某兄弟によって、
>一方的で戦闘とも言えないような戦闘に巻き込まれて、障害者にされ、
>一生を生きていく
と書かれていましたが、これって、結局竜堂兄弟が勝ちますし、
別に本編の内容を覆していないのですから、「創竜伝の裏話」とか言うのではないでしょうか・・。
「反創竜伝」と聞いて想像するのは、いつもやられている人達が竜堂兄弟をいかにしてやっつけるか。という話だと思うんですが・・。
個人的には、「竜堂兄弟を殺せる」と謳っていたエンジニアさんに具体的にどのように倒すのかも聞いてみたいです。
拙文、すいませんでした。
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- board1 - No.415
確かに
- 投稿者:本ページ管理人
- 1998年12月16日(水) 09時17分
>今の話題とは話がそれますが、「月に空気が云々」の話に関してです。
> 天文学を少しかじればわかることですが「月に空気がない」ことは既に何百年も前から天文学者の間では常識でした。
> これは天体望遠鏡で月を観測したとき、その縁が鮮明であり、また縁ギリギリに覗く星も揺らいで見えることが無いからです。
> そもそもNASAが何らかの理由で「月に空気がある」ことを隠そうとしているのなら、空気があることのわかる旗を持ち込んだり、それを写したビデオを発売する筈がないと考えるのが常識でしょう。
> これは「火星の人面岩」と同じです。あれもNASA自身が「こんな面白い写真が撮れましたよ」という形で発表したのに、その写真を根拠に「火星に知的生命がいる事をNASAは隠そうとしている」との結論を出す方がどうかしています。
> 要するに「月に空気」の話でわかることは「情報の独占云々」ではなく、初歩的な知識も持たず、くだらないことを理由に「トンデモ」な内容の本を書く、売文業者の姿勢がどのようなものかということでしょう。
その通りだと思います。「太陽が冷たい」だとか「アインシュタインは間違っている」という類のトンデモ本と何が違うのでしょう? 知らないことは別段罪ではありませんが(作家としては恥だと思うけど)、知らないことを誤魔化すために他者を貶めるのは相当罪が重いと思います。
前に、田中芳樹は若手作家達のあこがれの作家になっているというような話がありましたが、かのと学会会長も文庫版創竜伝の対談に出ているくらいのようなので、いつトンデモ認定されてもおかしくないはずの「先生」の作品がトンデモ扱いされることは今のところ無いかも知れないですね。
別に、と学会も人間の集まりだから、それをもって批判しようとは思わないのですけど、ただ一つ、「トンデモ本の逆襲」において、参考文献として「創竜伝」を挙げるのは(こことは全く関係のない箇所とはいえ)、間違いなくいつ言質を取られて批判されても仕方のない大失敗だった思います。
>しかし、ラインハルトは不本意でしょうね。守りたくもない皇帝の子を守らねばならないんだから。アンネローゼの命もかかっているから放っておく訳にもいかないですし。
アンネローゼにとっては、時間の経過による慣れと納得もあり、自分の可愛い子と言うことになるでしょうけど、時間がいくら経っても納得しないラインハルトにとっては、まさに強姦によってもたらされた子に映るでしょうね。
この子供の存在とそれに対する認識のギャップが、姉弟関係にどのような影響を与えるかというのも、結構興味深かったりもします(あのラインハルトの直情ゆえに)。
>はじめまして
こんにちは。
>と書かれていましたが、これって、結局竜堂兄弟が勝ちますし、
>別に本編の内容を覆していないのですから、「創竜伝の裏話」とか言うのではないでしょうか・・。
>「反創竜伝」と聞いて想像するのは、いつもやられている人達が竜堂兄弟をいかにしてやっつけるか。という話だと思うんですが・・。
う~む。確かに、「反」創竜伝というのとは、趣旨が違いますねぇ。ご指摘ありがとうございます。
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- board1 - No.416
持つべきものは友達
- 投稿者:悪徳栄
- 1998年12月16日(水) 16時27分
と学会会長の山本さんは、先輩であるはずのSF作家の名指し批判を相当やってる人です。むしろやられてないのが田中さんくらいというべきじゃないでしょうか。
でも単純に人間関係でああなってるわけで、山本さんにせよと学会の人にせよ内心では田中は終わったと思ってるのでしょう。
「なんで田中を批判しないんだ」と突っ込んでも「いやー、この業界にもいろいろありまして」で済まされるでしょう。あの連中のそういう正直なところは結構好きなんですが。
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- board1 - No.417
きっと田中さんは「いいひと。」なのでしょうね。
- 投稿者:石井由助
- 1998年12月16日(水) 17時07分
>持つべきものは友達
>でも単純に人間関係でああなってるわけで、
いい友達がいて幸せそうですね。私も、こんな友達が欲しいものです。
きっと、田中さんはいい人なのでしょう。「公的」な場所では約束も締め切りもルールも守らなくて自分の好き勝手な事ばかりやっているクソ野郎ですけど、そういうひとが「私的」な場所ではいい人ってのは、よくあることです。
しかし、そういうひとだからこそ、俺は発禁だぁ中国行けないだぁ、身の程をわきまえない小林多喜二気取りのことはしちゃいけないんですよ(別に本人が気取ってるかどうかは知らないけど、私から見た田中芳樹像はそう)。
なんか、小市民の善人が自分を大人物だと誤解して思いこんでいる、そう、まるで鳥羽靖一郎そっくりに見えてしまうのですよ。
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- board1 - No.419
こんなの発見
- 投稿者:石井由助
- 1998年12月16日(水) 17時57分
ふと、自分の名前を検索エンジンにかけてみたところ、こんなのを発見しました。
ttp://angry-web.com/links.html
にある掲示板の個人ページ編のところにある書き込みなんですけど、すっげー振るっててナイスです。
石井由助の掲示板
小林よしのり信者のキチガイです。
私をつかまえて、しかも、このHPに対して「小林よしのり信者」つーのも凄いっすね。
世の中ってのはなかなかエキセントリックで面白いですね。ま、宣伝してくれてアリガト☆
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- board1 - No.420
塩野のミス、陳史観
- 投稿者:新Q太郎
- 1998年12月16日(水) 18時55分
>田中芳樹・塩野七生・司馬遼太郎等の掲示板
>があるサイトで「田中氏が塩野氏を批判して
>るの知ってますか?」という話題が出ていた
これ、見てみたいですね。どこでしょう?
塩野が元寇について語った文で、私がしっているのを情報としてお伝えすると「男の肖像」(新潮文庫)収録「北条時宗」の章で少し書いていましたね。そこでは別に、日本だけが勝ったとは書いていないけど・・・。
でも、高校世界史程度でも「モンゴルを撃退したのは日本・ベトナム・マムルーク朝トルコ」と教わったのだが・・・彼女も不思議なポカをするものだ。
そういえば話に出てきましたが、田中氏の中国人物月旦・史観は、陳氏からの借用はかなりありますね。(テイ和、宋王朝、フランスに勝った将軍なども)まあ堺屋太一が司馬遼太郎を借用する率より少し少ないくらい。
勿論田中氏は陳氏に歴史観の師としての礼を尽くしているし、そのことをことさら隠そうともしていないから、それを批判する必要はなし。
ただ、陳舜臣の系譜に田中氏が居ることを知ると、結構構図が見えてきやすいのと、田中を経由して陳に至る(ついでに少数が宮崎市定に突き抜ける)というのは読書ずき高校生にとって結構理想的なコースじゃないかと思うので薦めたい、ということです。
(ただ、創竜伝のような作品を陳氏が書いていると言うことではないこと、これは陳氏の名誉の為に言っておく(笑)。ついでに言うと、俺陳作品は面白いし為になるけど、なんつうか「歴史の色香」が足りなくて司馬や塩野より好きにはなれない。ちょうど吉村昭作品も同じ感じ)
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- board1 - No.421
山本・陳補足
- 投稿者:新Q太郎
- 1998年12月16日(水) 19時13分
29
>と学会会長の山本さんは、先輩であるはず
>のSF作家の名指し批判を相当やってる人で
>す。むしろやられてないのが田中さんくらい
>というべきじゃないでしょうか
巨大予算と豪華俳優を使って制作され、しかもコケた(笑)映画を滅多切りにした洋泉社「底抜け超大作」でも、山本氏は小松左京「さよならジュピター」(・・・)をコキ降ろしてますね。必読!
で山本氏は、実はネットやパソコン通信に書き込むプロ作家としては先駆的な存在らしく、どこぞに出没して書き込んでいる(しかも、かなりムキになり易い)らしい。
いっちょ山本vs田中対決を我々で煽ってみますか(笑)。まあ冗談ではなく、ああいう本やああいう「学会」を創った以上は、人間関係云々を考慮せずツッコミまくる義務を背負ってしまったはず。それが「公」というものだ。
(←こういう言い方、小林信者らしくなっていいねえ)でも、プロデュースしようにもどこにいるのやら?
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陳関係の補足ですが、彼のベストは実はノンフィクション「中国の歴史」(講談社文庫)ではないだろうか。あれはいい。資料的にも読み物的にも超一流。
それから数年前、朝日新聞に連載されていた「チンギス・ハーンの一族」はオゴタイとかバトゥとかハイドゥとかが出てきて、毎日面白かったなあ。スケールもまさに世界的だし。
ベトナムは出てきたかな?
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- board1 - No.422
砂漠の狐作戦
- 投稿者:カエルサル
- 1998年12月16日(水) 23時48分
ついにアメリカ軍攻撃。不謹慎だが田中氏がどう書くか今から楽しみだ。これが自衛隊とアメリカ軍による北朝鮮に対する軍事行動だったら「日本とアメリカの侵略戦争」「記念すべき日本による再侵略の始まり」「これで日本の軍国主義が証明された。これから彼らは国防の名の下に侵略を始めていくのだろう」とか中共のプロバカンダみたいな「文害」垂れ流すんだろーな。 ベトナムは出てきたかな?>陳氏はベトナムについてはグエン朝と劉永福について書いてましたよ。何て本だったか忘れた。 忠言してくれた方へ>ありがとうございました。これからは「所詮田中芳樹だ」と思って気にしないことにします。
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- board1 - No.424
ていせい~(T_T)
- 投稿者:伏待 充
- 1998年12月17日(木) 01時22分
えー
私が発言しました、塩野氏のエッセイにおける内容が明確になりましたので
先の発言を訂正させていただきまする(汗)
いやー、うろ覚えはやはりダメですな(T_T)
エッセイ、男たちへ、働き蜂なる概念について、328ページ
私は息子にこう教えることにしている。
「ギリシアもローマも、そしてルネサンス文明の花フィレンツェもヴェネツィアも、まず初めにお金をもうけたのよ。文化文明を創造したのは、その後のお話。お金がなければなにもできない。スペインだって、ウィーンを中心としたオーストリア帝国だって、フランスだって、イギリスだって、そして最近のアメリカだってまず最初にお金持ちになったのです。
ただ、忘れないでほしいのだけど、いままでお金持ちになった民族がみな他国に影響を与えるほどの文化文明を創造したかというとそれがそうじゃないのね。大帝国であったモンゴルもトルコも、たいしたものを残していないのよ。どうして、こういうちがいが生まれるのでしょうね」
イタリア遺聞、聖遺物余話、146ページ
仏教圏は、どうであったのだろう。私のようにこの方面に無知な者でも、まず仏舎利が頭にうかんでくる。お釈迦様が死んだ時にその遺灰は八つに分けられ、葬儀に参列した弟子たちに配分されたというのが、仏舎利信仰のはじまりなのであろう。
えー、働き蜂なる概念について、の、ほうは、まあ、あっていると言えないことはないと思いますけども(あってねーよ(爆))、聖遺物余話のほうは、ちぃと、拡大解釈がすぎたかなぁ(汗)
失礼しました(T_T)
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- board1 - No.425
アンネローゼの懐妊
- 投稿者:不沈戦艦
- 1998年12月17日(木) 03時52分
いや、よくよく考えてみると面白い状況ですね。反銀英伝はちょっと置いておいても、思考実験してみる価値はありそうです。
アンネローゼにとっては、皇帝の子でも自分が産んだ子です。母性愛に目覚めて可愛がる事でしょう。でも、潔癖性のラインハルトにとっては、例え甥でも、汚物でも見るような目でしか見られない事でしょう。先ずそこで、ラインハルトとアンネローゼの間に不和が芽生えそうな気がします。しかも、その子が一旦皇太子になってしまったら、簒奪して自らが至高の座につくことはかなり難しくなるんじゃないでしょうか。まだ他人なら、退位させて皇位を奪うことはそんなに大した問題じゃないかも知れませんが、ラインハルトが簒奪した相手が、血縁者の甥だったら、人心が離れていくこと疑いありません。「自分の甥を皇帝の座から追い落として皇位につくとは。しかも相手は赤ん坊じゃないか」と、ラインハルトの「冷血」ぶりに帝国臣民は嫌悪感を抱くことでしょう。「開明的で若い君主」という肯定的評価を得られなくなること間違いありません。他人の目をかなり気にしている(実際そうですよね)ラインハルトとしては、こんな事態に耐えられますかな?怒りを感じながらも、皇位にいる赤ん坊の後ろ盾になるしかなくなるかも知れません。その場合、ゴールデンバウム王朝は続く、という結果になっていまいます。「アンネローゼに子供が産まれなかった」という生物学的条件をひっくり返すだけで、これだけ「銀河の歴史」が変わってしまうってのも面白いと思います。どうもファンのせいか、架空戦記的発想にばかりなってしまいますが、結構面白いでしょ?
「共産主義者の罵声を浴びるのは、俺にとっては、この上ない快感だ。奴らに英雄呼ばわりされるような悪事を、俺は何一つ働いておらん。」
最近出版された「修羅の戦野(横山信義)」2巻の中で、ジョージ・スミス・パットン大将のセリフとして使われている言葉です。あらら、どっかで見たような・・・・確かにこの作家は、かなり田中芳樹を意識していますね。でも、まだいいんじゃありませんか。田中芳樹の二番煎じになっている訳じゃないし、勤労意欲がまるで違います。進んでいないシリーズは「日本国際旅団(現在2巻)」だけ(売れなかったのかな?)。それも、一話完結形式なので、「続きはどうなる」と気になる訳でもなし。「八八艦隊物語(5巻)」「修羅の波濤(8巻)」「砂塵燃ゆ(3巻)」「ビッグY 戦艦大和の戦後史(3巻)」といずれもシリーズを完結させています。書き散らして放ったらかしの作家よりは、よっぽど評価出来ますよ。
>カエルサル氏へ
「怒りの掲示板」って、どこにあるんですか?また、何への怒りなのでしょうか?どうせ書き込むなら、そこまで書かないと訳が解らないと思うんですけど・・・・
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- board1 - No.426
kanjitakotoarekore
- 投稿者:ドロ改
- 1998年12月17日(木) 07時19分
はじめまして。
すごい所もあるんですね。
私、半田中ファン(まだ信頼が消えきらない)なんですが、
気に成ったことを少し。
創竜伝の政治批判って、私は
1、面白いコメディ
2、作者一流の皮肉(対読者)
のどちらかだと思ってたんですけど。
確かに最近の田中作品は余りにつまらなくて、
買うきがしませんけど、矢張り銀英伝や
アップフェルラントっで感じたものを思うと無下のは否定できません。
そこで、最近考えてる仮説があるんです。
田中芳樹は自分の衰えを自覚していて、
そのうえであんなものを買う読者に愛相がつきているんでは?
最近の田中作品には、やるきの無さと同時に何か
読者にたいする憤りというか、馬鹿にしているというか、
そういう物を感じるんです。
でも、こういう風に批判したくなるのも、
きっと、「あの感動をもう1度」という期待が残っているからなんでしょうね。
皆さんもそうでなければ、「遅筆をなんとかしろ」
なんて言いませんよね?
感じた事を色々書いてみました。それではまた。
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- board1 - No.427
いろいろれすっす
- 投稿者:本ページ管理人
- 1998年12月17日(木) 09時46分
>勿論田中氏は陳氏に歴史観の師としての礼を尽くしているし、そのことをことさら隠そうともしていないから、それを批判する必要はなし。
なんか対談本も出していましたよね。ただ、正直言って、田中氏には有意義だったかも知れなかったですけど、読者には読んでいて辛かったですね。それこそファンとセンセの問答集~中国名将を題材にして~みたいでしたから。
>ただ、陳舜臣の系譜に田中氏が居ることを知ると、結構構図が見えてきやすいのと、田中を経由して陳に至る(ついでに少数が宮崎市定に突き抜ける)というのは読書ずき高校生にとって結構理想的なコースじゃないかと思うので薦めたい、ということです。
確かに、高校生で宮崎市定まで突き抜けられれば、かなり凄いですね。ただ、ここまで突き抜けちゃうと、絶対最初の田中芳樹には戻れないよ~な。
>陳関係の補足ですが、彼のベストは実はノンフィクション「中国の歴史」(講談社文庫)ではないだろうか。あれはいい。資料的にも読み物的にも超一流。
あっ、これは同感です。
>で山本氏は、実はネットやパソコン通信に書き込むプロ作家としては先駆的な存在らしく、どこぞに出没して書き込んでいる(しかも、かなりムキになり易い)らしい。
>でも、プロデュースしようにもどこにいるのやら?
たしか、ニフティのどっかのフォーラムらしいんですよ。でも、あそこはニフティのIDが無いと入れないですからねぇ。「ニフのID持っている人(いるのか?)がご注進→ここまで御大にご足労願う→必死で煽る(笑)」というのしかないのかも。
>いっちょ山本vs田中対決を我々で煽ってみますか(笑)。まあ冗談ではなく、ああいう本やああいう「学会」を創った以上は、人間関係云々を考慮せずツッコミまくる義務を背負ってしまったはず。それが「公」というものだ。
確認してみたら、「創竜伝」を紹介しているのが、笑止なことに柴練が昔書いていた少年向け活劇「小説」に対する部分に対してなんですよね。毒をもって毒を制す? うひ? なんか違うよなぁ…
>ついにアメリカ軍攻撃。不謹慎だが田中氏がどう書くか今から楽しみだ。
これに対する社会批評書きたさに、創竜伝の最終巻が評論ばっかりになって、物語の結末が蛇尾になったり、あるいは、公約を破って12巻で完結しないなんて事にならないよう、祈ります。
>私が発言しました、塩野氏のエッセイにおける内容が明確になりましたので
>先の発言を訂正させていただきまする(汗)
すごく先走った無責任な極論だというのは判っているのですが、一言。名作家イコール名評論家というわけではないようですな。
>アンネローゼの懐妊
あと、キルヒ君の反応も楽しみですね。ラインハルト=アンネローゼの関係は姉弟愛ですけど、キルヒアイス=アンネローゼの関係はキルヒアイスの思慕の情ですからね。
たぶん、キルヒアイスが死なないで、ローエングラム朝が誕生したら、アンネローゼと再婚するのは政治的にも人間関係的にもキルヒアイスだったでしょうね。
それはともかく、アンネローゼの懐妊をキルヒアイスが知ったら…どこかぶっ壊れてしまいそうなめちゃくちゃなショックを受けつつも、歓迎してあげる、となりそうなのが、肉親(たとえシスコンでも)と、惚れた男の違いでしょうかね。
>カエルサル氏へ
「怒りの掲示板」って、どこにあるんですか?また、何への怒りなのでしょうか?どうせ書き込むなら、そこまで書かないと訳が解らないと思うんですけど・・・・
これは私の書き込みNo.417番にかいてあるところです。なんかアングラなトコです。
> 「共産主義者の罵声を浴びるのは、俺にとっては、この上ない快感だ。奴らに英雄呼ばわりされるような悪事を、俺は何一つ働いておらん。」
お~い、パットンさ~ん!(笑) まるで、鏡ですね。こりゃ。
>最近の田中作品には、やるきの無さと同時に何か
>読者にたいする憤りというか、馬鹿にしているというか、
>そういう物を感じるんです。
なんか、そんなふうに感じることもあります。
ちょっと趣旨が外れるかも知れないですけど、例えば、7巻のP207。
「……竜堂終の歌、ナルサスの絵、と並び称されているのを知らないんですか」
ファンブックの類に載っているサービスのおまけ小説とか、あとがきの対談ならいざ知らず、独立した一作品の本編部分に、このような内輪ネタを載せるプロ作家の意識が知りたいですね。
こういうのは、前にも言ったように、同人誌ででもやればいいんですよ。
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- board1 - No.428
いろいろレス.その2
- 投稿者:小村損三郎
- 1998年12月17日(木) 15時17分
>>田中芳樹・塩野七生・司馬遼太郎等の掲示板
>>があるサイトで「田中氏が塩野氏を批判して
>>るの知ってますか?」という話題が出ていた
>これ、見てみたいですね。どこでしょう?
下記の掲示板です。
ttp://www-cgi.ed.noda.sut.ac.jp/sut-cgi-bin/~j7595037/minibbs2.cgi
すみません。今確認したら、「ふたたび男たちへ」ではなく、「男の肖像」北条時宗の章P64、だそうですm(__)m。
>巨大予算と豪華俳優を使って制作され、しかもコケた(笑)映画を滅多切りにした洋泉社「底抜け超大作」
2年程前のムックですが、巻頭ページから爆笑必至の超ケッサク本です。書店で見つけたら即GETだぜ!
>で山本氏は、実はネットやパソコン通信に書き込むプロ作家としては先駆的な存在らしく、どこぞに出没して書き込んでいる(しかも、かなりムキになり易い)らしい。
話題になっている横山信義氏なんかもNIFTYのフォーラムによく登場してますね。
>陳関係の補足ですが、彼のベストは実はノンフィクション「中国の歴史」(講談社文庫)ではないだろうか。あれはいい。資料的にも読み物的にも超一流。
私は初版のハードカバー版しか読んでないんですけど、文庫版は若干内容が変わってるんでしょうか。
たしかにあれはすごく良い本です。思い入れ過剰でバイアスがかかりまくった田中氏の中国本よりはるかに分りやすく、素人にも理解しやすい。
>それから数年前、朝日新聞に連載されていた「チンギス・ハーンの一族」はオゴタイとかバトゥとかハイドゥとかが出てきて、毎日面白かったなあ。スケールもまさに世界的だし。
ベトナムは出てきたかな?
小説はまとめて読む人なので、連載中は読んでませんでした。未読の本も多数あるので文庫が出るのを待とうと思ってます。(←ケチくさい)
井上靖の「蒼き狼」はチンギス・ハーンの死で終わってるので(当たり前だけど)、後の代まで書いてるのがポイント高いですね。
でも「中国の歴史」を読むかぎりでは陳氏はチンギス・ハーンがあまり好きじゃないみたいだけど。(「文明の破壊者である面を多く持ったチンギス・ハーンは決してモンゴル民族の誇りとは言えません。」なんて書いている。)
耶律楚材が好きなのも、彼がチンギス・ハーンらの暴走を抑えて多くの文明を救ったという理由らしいし。
陳氏の小説では、まだ吉川&横山「三国志」しか読んでなかった頃に「秘本三国志」を読んでぶっとんだ記憶があります。
>きっと、田中さんはいい人なのでしょう。
創竜伝のアニメの巻末&銀英伝のアニメの販促ビデオでしか本人が動いてしゃべってる所を見たことはないんですが、非常に朴訥としたしゃべり方で、すごく善良そうな印象を受ける人ではあります。(ホントにこの人が創竜伝を書いたのか?(笑))
>怒りの掲示板って.......
>あのページ何者?
批判もの(+中傷もの)のサイトの特集してるんですかね。
それにしても管理人さん(我々もか?)をつかまえて「キチガイ」とはねえ。
大体どこをどう押したら「小林よしのり信者」という結論が出て来るんだろ。
名前がよく出て来るのはあくまで田中芳樹との比較対象としてでしかないのにね。
ここの主役は田中芳樹だよん(笑)。
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- board1 - No.429
Re>アンネローゼの懐妊
- 投稿者:小村損三郎
- 1998年12月17日(木) 15時36分
不沈戦艦さん、こんにちは
>しかも、その子が一旦皇太子になってしまったら、簒奪して自らが至高の座につくことはかなり難しくなるんじゃないでしょうか。
>まだ他人なら、退位させて皇位を奪うことはそんなに大した問題じゃないかも知れませんが、ラインハルトが簒奪した相手が、血縁者の甥だったら、人心が離れていくこと疑いありません。
>「自分の甥を皇帝の座から追い落として皇位につくとは。しかも相手は赤ん坊じゃないか」と、ラインハルトの「冷血」ぶりに帝国臣民は嫌悪感を抱くことでしょう。「開明的で若い君主」という肯定的評価を得られなくなること間違いありません。
>他人の目をかなり気にしている(実際そうですよね)ラインハルトとしては、こんな事態に耐えられますかな?怒りを感じながらも、皇位にいる赤ん坊の後ろ盾になるしかなくなるかも知れません。
>その場合、ゴールデンバウム王朝は続く、という結果になっていまいます。
えっと、この場合はむしろ簒奪がしやすくなるのではないでしょうか。
子供が即位すれば姉のアンネローゼが国母ということになり、ラインハルトは外戚という立場になります。ラインハルトとて個人的な感情はともかく、この立場を最大限利用することを考えるでしょう。
たしか、前漢を簒奪した王莽も外戚だったと思いますし、足利義満も外戚になることによって皇位簒奪を狙う野望を持っていたそうです。
アマテラスの子孫、という神話的権威を備えた天皇家に密着することで権勢をふるった藤原氏とは違い、易姓革命を肯定しているラインハルトですから、遠慮はしないでしょう。
ただ、簒奪のやり方自体は“史実”とは少々異なる手を使うでしょうね。リップシュタット戦役で貴族連合を滅ぼした後は甥の皇帝の後見役として「摂政」のような役につき、国政・軍権を牛耳る一方、姉と皇帝は形の上ではあくまでしっかり立てておく。
臣下としての分はわきまえています、てな感じで2・3年は心にも無い演技を続ける。
そして国政改革・同盟撃破と業績を積み重ねつつ自らの「徳の高さ」をアピールする。
「帝都に麒麟や鳳凰が現れた」「鶏が金の卵を生んだ」「新しい天子が現れる象だ」とかいうお約束の展開(笑)。
そして大衆を扇動・操作して声を上げさせる。
「我らのローエングラム公に天子の位についていただきたい!」という嘆願書が山のように届く(もちろんヤラセ)。
で、朝議に際して文武百官が一斉に
「民がこのように望んでおります。閣下におかれましては何卒万乗の御位にお即きになり、民を安堵させて下さりませ。」
てな上奏をする。
もちろん「三度までは辞退して見せる」のもお約束です(笑)。
で、「心ならずも渋々」皇帝の位についた後でも勿論甥の廃帝をないがしろにしたりはしません。
「太上皇帝」なんてな称号でも与え、場合によっては自分のより立派な宮殿をぶっ建てたりして表面だけはますます丁重な扱いをしながら、「自分こそゴールデンバウム王朝の正当な後継者である」という印象を世間に植え付けておく。
そしてすっかり治世が安定し、国家全体が自分のカラーに染まった頃合を見計らって、新王朝「ローエングラム王朝」の発足を宣言。新帝国初代皇帝となることを高らかに宣する。
甥っ子はここで初めて「臣下の列」に加わり、捨扶持を与えて地方の荘園かどこかで飼い殺しにする。
と、こんな感じなんですけどどうでしょう。「簒奪しやすくなる」と言いつつ何だか“史実”より随分まどろっこしくてセコイですけど。
この場合、最大のポイントになるのはやはりアンネローゼとの関係ですね。
我が子から帝位を奪おうと策動する弟を見てどのような感情を抱くでしょうか。
“史実”通りのアンネローゼの性格なら、皇帝の位なんかよりも我が子には静かで幸せな一生を送らせたい、てな発想をしそうですが、女性というのは子供が出来ると“母親”という別種の生物に個体進化するそうですからね(笑)。
「ついに、我が子の追い落としを図るラインハルトとの対決を決意するアンネローゼ!
その時キルヒアイスは・・・!?」
をを、コレは面白そうだ・・・(笑)
>進んでいないシリーズは「日本国際旅団(現在2巻)」だけ(売れなかったのかな?)。
これは打切られたんだと思います。2巻は何とか読めるんですが、1巻は本当にヤマもオチもイミも無い、自衛隊とPKO活動の下手糞なPR文書みたいな代物でしたからね。
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- board1 - No.430
夜は寝たほうがいいのかも知れない(^_^;)
- 投稿者:石井由助
- 1998年12月17日(木) 17時38分
>ホントにこの人が創竜伝を書いたのか?(笑)
と思わせるあたりは小林よしのり氏と同様ですね。
>「ついに、我が子の追い落としを図るラインハルトとの対決を決意するアンネローゼ!
>その時キルヒアイスは・・・!?」
>をを、コレは面白そうだ・・・(笑)
なんかラインハルトvsキルヒアイスという構図は足利尊氏vs直義にちょっち似ているかも。高師直がオーベルシュタインで、同盟勢力に当たるのが南朝かな。
とか「銀英太平記」をぶちあげてみたけど、実は太平記は大して知らなかったりします。いい加減なこと書いて済みません_(._.)_。