初代掲示板過去ログ

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投稿ログ70 (No.1282 - No.1302)

board1 - No.1282

補記

投稿者:本ページ管理人
1999年05月25日(火) 18時31分

>コンテンツ8の補強的検証で管理人さんが採用された小林よしのりと田中氏のスタンス比較がもし、否定されるとしたら、
> 比較=間違いもしくは無意味--->フィクションにノンフィクションを織り交ぜた評論まがいの小説が肯定されかねない--->田中芳樹が創竜伝において評論まがいをかましてもそれはそれでありってなことになるのはわざわざ指摘しなくともおわかりでしょう

 私は「小林よしのりと田中氏のスタンス比較」の意義は大したものではない、と繰り返し言っていますけど、意義がゼロだとかマイナスであるだとかは一度も言っていません。つまり、一回も「否定」はしていません。
 「否定」という取り方はえらく極端だと思いますが。

board1 - No.1283

まとめレス

投稿者:本ページ管理人
1999年05月25日(火) 19時04分

><歴史や人物をダシにして現代人にビジネス上の教訓をお説教するような「中国もの」から、私は何ひとつ学んだことも感じることもない。文化や芸術に無関心な財界人が「曹操タイプ」と自称するような風潮にもうんざりだ。私だけがそうではないということは、陳先生の作品群が多くの読者によって熱く支持されていることで明らかだろう。近視眼的な実利など求めない読者、過去からの語りかけを実感し、歴史の悠久に思いをはせる読者がこんなにもいるというのは、うれしいことだ。>

 実は私の場合は前半部分に関しては全く同感なので、冒険風ライダーさんや水野さんの反発はちょっとあんまりかな、と個人的には思います。
 ですが、後半部分はいただけないですねぇ。「私だけがそうではない」とか、反発を呼びそうな語句が並んでるし(笑)。
 ところで、田中芳樹って本当に「そうではない」んですかねぇ。自分のイデオロギーで歴史を寸詰まりに解釈しているところなんて、ビジネス三国志と大して違わないと思うのだけど。
 だいたい、「近視眼的な実利など求めない」なんて言っているけど、「歴史に学ぶ」とか、よく田中作品に出てきません?
 「ヤンは戦略を過去の歴史に学んでいるのに、どうして田中先生は経営戦略を歴史に学ぶことを嫌うのだろう?」というのは、私がファンであったときですら消えなかった疑問でした。


>どうやら、中国政府のご機嫌を損ねるようなテーマは扱わない
>ようなのですが、

 本来事実の積み重ねである歴史学ですら、その事実を自分の信じたい真実に解釈してしまう傾向があるほどですから、ましてや真実を描く小説では偏りはいたしかたない部分があると思います。
 問題はその自覚があるかどうかですが…


>しかし私にとって創竜伝は文句抜きに面白く
>読める作品でもあります。こういう読み方が
>良くないのかもしれませんが、それこそ深く考えずに、ひたすらストーリーを追って楽しんでいるわけです。
>いつも「考える読書」を要求される身には、(文学部の学生でして)あれくらい荒唐無稽
>な話はいい息抜きになるわけです。あの政治
>批評めいた部分も「よた話」だと思えば
>気になりません。

 「よた話」だとでも思わないと気になってしまうかも(^_^;)
 まあ、ノベルスというのは消費物ですから、これはこれで然るべき読まれ方だと思います(でもノベルスを差別するのはイカン、とかセンセが言い出すのは、ちょっと、ねぇ。だったら差別されないような内容で書けよ、とか思います。銀英伝のように)


>、実際に書店で目にするまでは正直信用できないですよね。

 至言!

board1 - No.1284

騎兵問題の謎が解けた?

投稿者:新Q太郎
1999年05月26日(水) 14時18分

少し前にあった、「アルスラーン戦記で、数万の騎兵が戦闘するのは戦場の広さからいっておかしいのではないか?」という意見ですが・・・
上級ファンである私は自分なりに、この矛盾を解消する裏設定を考えています。

(答)「アルスラーンの登場人物は皆30cmくらい、馬は50cmくらいなのだ」

・・・いかがであろうか。
(「ラヂオの時間」なみに強引なつじつま合わせだな)

board1 - No.1285

陳舜臣のこと他

投稿者:小村損三郎
1999年05月26日(水) 14時29分

>水野忠右衛門さん
> だいいち、古典や小説をどう読むかというのは、読者の権利であり、他人がとやかく言うものではないのでは?
>「ビジネス教訓書」として読もうが「血沸き肉踊る冒険小説」として読もうが読者の勝手でしょう。他人の読書感想文を批判することが推薦文としてふさわしいんだろうかという気がします。
> 陳舜臣を誉めるのに、他者をおとしめて相対的に陳舜臣の地位を向上させようとしているのでしょうか。かえって陳舜臣が安っぽくなるだけだと思うのですが……。推薦文なら、陳舜臣のどこばすばらしいのかを説いたほうがいいんじゃないの?

>実は私の場合は前半部分に関しては全く同感なので、冒険風ライダーさんや水野さんの反発はちょっとあんまりかな、と個人的には思います。

私もこれについては田中芳樹氏に同感なんですが・・・

>特に中国の古典は、昔から日本では「教科書」として利用されていましたし。

アッハハハハ。こりゃたしかにその通りですね(^^)

それにしても同意できる意見でも田中芳樹が言うとなんとなくヤな感じがするのは何故?
これも条件反射なのか!?

>Yasushi-Ta さん
>たとえば陳舜臣氏のシルクロードについてのエッセイを読んでみると、ウイグル族が
「開放」前はいかに
悲惨な暮らしを送っていたか、「開放」されていかに感謝しているか、というような
ことが書いてあります。

陳作品については『中国の歴史』他数本しか読んでないのですが、非常に面白い本を書く
人には違いないと思います。
このエッセイも読んでませんが、いつ頃の発言でしょうか。

>しかし、近年のウイグル族の反体制運動は、もはや隠しようもないくらいになってき
ています。

中共のウイグル政策についても詳しくは知らないので何とも言えないのですが・・・。
近年になってウイグル人の民族意識が高まってきたことも要因かもしれません。

>どうやら、中国政府のご機嫌を損ねるようなテーマは扱わない
ようなのですが、

大人の事情ってやつですな(^^;;)。

>俺様ランチさん
>実際に書店で目にするまでは正直信用できないですよね。出す出す言ってたタイタニアの続きが出なかった過去もありますし。

たしかに書き始めてはいたが、どうにもノれないまま筆が鈍りだし、そのまま投げちゃう
ということはありそうですね。
『タイタニア』の4巻にしろ、別人ですが、RSBCの8巻にしろ・・・。

>satokoさん
>ちなみに銀河英雄伝説の外伝は「銀河英雄伝説読本」の中にある短編4編と「黄金の翼」で2冊分のため、田中氏が公言なさってた6巻分既に出てるので、これ以上でないに過ぎません。

あ、あれで2冊分だったのか・・・(汗)。

>田中氏大好きな中国小説は(結構売れてるはずですが)ほとんど、講談社ではないんですね~。不思議な解釈ですね~。

原作は幸田露伴ですが、一番最近出た『運命』は講談社です。
しかし、宣和堂さんのHPでもふれられてますが、ハッキリ言ってラインナップの中ではひどく浮いています。

board1 - No.1286

小村さんへ

投稿者:俺様ランチ
1999年05月26日(水) 15時10分

>それにしても同意できる意見でも田中芳樹が言うとなんとなくヤな感じがするのは何故?
 これも条件反射なのか!?

 田中芳樹文体ってもともとイヤミ度高いです、批判なんかだと特に。創竜伝が必要以上に嫌われるのはその辺が神経逆撫でし過ぎるのも原因だと思います。が、銀英伝やアルスラーンだってもともと登場人物の台詞からナレーションまでイヤミな台詞多いですし。「七都市物語」なんてその極みですし。ただ、そういう文体も読者に好意的に取られると「辛辣」って事になるんでしょうね。

 ですから件の陳舜臣推薦文も、田中文体的表現としては今に始まった事ではないと思います。まあ読んでイヤな気がするというのは、この文章が一般読者に向けられてるからじゃないですか。
 だいたい歴史小説の潜在的読者に対してこういう事言うから「田中芳樹歴史小説の将来の読者になるかも知れないプレジデント読んでるサラリーマン」を不快にさせてしまい本を買ってもらえないし、いつまで経っても「お子様相手のSF・ファンタジー小説作家」から「本格的中国歴史小説作家」へと評価が変わってくれない。
 結果として歴史小説はいつまで経っても売れず、一方で小遣い稼ぎで若造相手に手抜きで売れてる創竜伝ばかり売れて、書きたいものと売れるもののギャップにストレスが溜まってきて、その発散の為の創竜伝の社会批評はますます多くなる。

 ・・・やっぱり歴史小説もちゃんと読んでやらないかんですよ。

 ところで、田中芳樹ってやっぱり「陳舜臣の後継者」を目指してるのは明白だと思うんですが。対抗馬って誰がいるんでしょ?田中芳樹が宮城谷をライバル視してるのはなんとなくわかるんですけど、他に中国史メインの歴史物作家って、宮城谷昌光と安能務の他には誰なんでしょ。「墨攻」の酒見賢一なんかもそうなのかな。
 中国史好き予備軍として必修科目を知っておきたい、ってのもあるんですが、得意な方お願いします。

 それにしても、「運命」書店で一度も見かけたこと無いんですけど、大きさとか表紙の色とかヒントいただけますか?

board1 - No.1287

『運命 二人の皇帝』

投稿者:宣和堂
1999年05月26日(水) 16時06分

 えー『運命 二人の皇帝』の表紙は自分の頁に写真がアップしてありますので御覧になってください。

→ttp://www2s.biglobe.ne.jp/~xuan-he/

 子供向けに書かれたにしては大層むかつく出来で、腹が立ちます。是非ご一読を!
 ↓俺さまライダーさまのご意見に賛同したモノでつい…。
 前に秦檜と岳飛の件でかなり書き込みがありましたが、調べれば調べるほどワカラン人ですねー秦檜…。岳飛は比較的単純でわかりやすいのですが、秦檜は全く内面が見えてこない。田中芳樹の“妖怪”と言う表現が一番適切かも知れませんね。宋金講和の立て役者で和平家という見方もできますが、岳飛を謀殺したり、自分の権門だけで国勢牛耳ったり、批判記事を禁じるために私家版の歴史書の制作を禁じたり、胡散臭いんですよねー。
 田中芳樹も陳先生に「批判を気にしない愛国者」と言う書き方もできないかと思って失敗した、と言ってるのも最もです。イデオロギー云々より、事跡が持ち上げるには胡散臭すぎる!
 ちなみに、杭州の岳廟では本当に秦檜夫婦の跪いた銅像はつば吐き掛けられたり、石投げかけられたりしてました。実物は文物として貴重なので何処かの博物館においてあるそうです。

board1 - No.1288

失礼!

投稿者:宣和堂
1999年05月26日(水) 16時09分

 下の記事、俺さまライダーさまではなく、俺さまランチさまの間違いでした。すいません。

board1 - No.1289

お知らせ

投稿者:本ページ管理人
1999年05月26日(水) 16時19分

 更新と言うほどではありませんが、ケアレスミスで消えていたリンク集に手を加えて復活させました。


 宣和堂さんの「運命」論は非常にわかりやすくオススメです。

board1 - No.1290

まとめれす

投稿者:水野忠右衛門
1999年05月26日(水) 16時26分

No.1279 satokoさん

>>田中氏大好きな中国小説は(結構売れてるはずですが)ほとんど、講談社ではないんですね~。不思議な解釈ですね~。

 これは私のNo.1278「なぜか講談社のシリーズだけが順調に出ているのはどういう事なんでしょうね。不思議だ。」に対するレスでしょうか。
 中国物でシリーズ物は無かったので言及してません。(隋唐演義は小説ではないので、これも言及外)
 単発物も結構だけど、(講談社以外の)シリーズ物もはやく書いてくれ~! という心の叫びなのです。


No.1283 管理人さん
>>水野さんの反発はちょっとあんまりかな

No.1285 小林損三郎さん
>>私もこれについては田中芳樹氏に同感なんですが・・・

 私が言いたかったのは、「Aさんを批判する事でBさんを推薦する事になるか?」って事です。
 ちなみに私のスタンスは、歴史小説である以上「ビジネス三国志」も「歴史の悠久に思いをはせる三国志」も両方アリだと思ってます。これが時代小説なら「ビジネス影武者徳川家康」とか「ビジネス藤沢周平」はナンセンスな気がしますが。……そもそもそんなの無いか。

board1 - No.1291

お返事です。

投稿者:satoko
1999年05月27日(木) 00時07分

小村さんへ
「あれで2冊分なのか・・・(汗)」は、実は私もう~んと、思うのですが(^^;たしか、編集者の方か田中事務所の方が(ごめんなさい、はっきりおぼえていません)言及なさってたので公式発表と考えていいと思います。もちろん田中氏が「やっぱかこう。」と思って突然書かれる事がないとは言い切れないかもしれないですが(ないだろうな、現状を考えると(笑)

「運命が講談社から・・・。」
は、前回「ほとんど」という表現を使ったとおり、まったく出てないとはいってないので一冊でてるといわれましても・・・。とりあえず、中国小説の割合からいってみれば完全に講談社は出遅れていると思うのです。

水野さんへ
やり玉に挙げるような失礼な言い方をして申し訳ありませんでした。本心まで読めず、軽々しく書いてほんとにすいません。ただ、水野さんへのレスというよりは、ここにある「田中氏と講談社の癒着(そこまでいってないか)」に関する批判に反発を感じてましたので、つい嫌みな言い方になってしまいました。ごめんなさい。

でも基本的に中国ものは短編ですが、全体としてシリーズと括っていいのではないかと私は思います。その意味で、「別に講談社ばかりに偏ってるわけでもないじゃん。ただたんに、講談社のが人気シリーズが多いってだけなきがする。本来書きたくてしょうがない中国小説を他社で書いてる(もちろん売れると考えてんだろうし)って事を考えれば、そこまで言う必要もないのでは。」と思ってしまいます。

話は変わって、田中氏の遅筆(意欲がない?)にはファンの一人としていらいらするのは本音ですが、私の母が翻訳本を書いてたりしていたのを身近で接してる事もあって、言葉を扱う仕事ってそう予定通りには進まないし、まして母のように原本があるにもかかわらずなかなか進まない所から考えると、よほど意欲がないと小説は書けないと思うのです。無条件に許すのは田中氏のためにはならないと思うのですが、事務仕事ではないので予定通り進まないからといって責めるのではなく、楽しみに待ってるというのもファンのとしての礼儀かなと。全世界が待ってたスターウォーズでさえ、16年も待たされたのだし・・・。すいません戯れ言です。

board1 - No.1292

中国シリーズ?

投稿者:水野忠右衛門
1999年05月27日(木) 14時44分

No.1292 satokoさん、ども。

>>「田中氏と講談社の癒着(そこまでいってないか)」

 確かにそこまではひどくはないでしょうが、徳間や角川の担当編集者は気の毒な気がします。


>>でも基本的に中国ものは短編ですが、全体としてシリーズと括っていいのではないかと私は思います。

 ちょっとそれは乱暴じゃないですか? 中国物は1冊でストーリーが完結してるし、他の作品との連続性はありませんよ。アル戦やタイタニアは「いよいよこれから盛り上がる!」ってところで中断してるんですよ。さんざん豪華なオードブルでその気にさせておいて、いざメインディッシュというところでおあずけを喰らってるようなもんです。
 私には、中国物と他シリーズを同一視することは到底できませんね。
 また、仮に中国物がシリーズだとしても、一部のシリーズのみ続刊を書いて他をないがしろにしてるって事には変わりないでしょう。そういう姿勢は批判されてもやむを得ないと思いますが。


 別件ですが、銀英伝外伝について。

>>ちなみに銀河英雄伝説の外伝は「銀河英雄伝説読本」の中にある短編4編と「黄金の翼」で2冊分のため、田中氏が公言なさってた6巻
 <以下略>

 これがもし田中芳樹サイドから出た公式な話だとしたら、これまた読者をナメているとしか思えないですね。
 今までの外伝は、帝国側ストーリーと同盟側ストーリーに別れています。帝国側の方が分量が多いのは、まぁ我慢できるとして、帝国側のストーリー自体が完成していないように思うんですが……。。
 外伝の帝国側ストーリーは、ラインハルトの初陣からローエングラム家相続までが描かれていますが、同時にラインハルトvsベーネミュンデ侯爵夫人の戦いのストーリーでもあります。しかし、今までに書かれた外伝には「ヘルダー大佐にしたたかな懲罰のひと鞭をくれる」話が描かれていません。(「白銀の谷」から「黄金の翼」へ至るまでの話)
「汚名」「朝の夢、夜の歌」「ダゴン星域会戦記」「ユリアンのイゼルローン日記」「螺旋迷宮」は、本来の"外伝"的性格を持った小説で、無ければ無いで問題ない話なのですが、その他の外伝はストーリー的に連続性を持っており、むしろ「本伝」の一部分としてもいいくらいの性格を持っています。それだけの内容でありながら、一部が抜けた状態で完結宣言をするというのは……納得がいかないというか、半端な感じがするというか、田中先生が言う「小説ではなく小言」という状態の様に思うのですが……。この辺りに疑問を持つ方はいらっしゃらないですかねぇ。

board1 - No.1293

>騎兵問題の謎が解けた?

投稿者:小村損三郎
1999年05月27日(木) 15時25分

>(答)「アルスラーンの登場人物は皆30cmくらい、馬は50cmくらいなのだ」

だとすると・・・
実はあの(アルスラーンの舞台の)惑星はアノ“ソロ星”で、彼らは“第6文明人”の祖先だったのかああああっっ!!!!(爆死)

>「田中人脈」
「田中金脈」と書くと別人である。

board1 - No.1294

しまった、間違えた

投稿者:小村損三郎
1999年05月27日(木) 16時00分

“第6文明人は地球人の2~3倍の背丈の巨人”でした(さらに爆)。

board1 - No.1295

言葉足らずで申し訳ありません

投稿者:satoko
1999年05月27日(木) 16時52分

水野さんへ
私が中国小説をひとくくりとしてもいいと思っているのは内容に関してという事ではなく、講談社の人気シリーズとの経済戦略的に見たという意味で、言葉足らずで誤解させてしまい申し訳ありませんでした。

銀英伝の外伝に関する事なのですが、本当の所は田中氏の口から聞いたわけではないのでわかりません。でも、水野さんがおっしゃるほど外伝の裏に「ラインハルトVSベーネミュンテ」という者があるとは思わないんですよ。だって実際にそれがあるのって、外伝一巻と「白銀の谷」(だったかな)だけで、外伝3巻なんかは関係ないとは言えないでしょうけど、別の事がメインで書かれてるわけですし、もし仮にその対立の事が半端でと思っても、少なくとも「女優退場」の章で結果が書かれてるわけですから、欲求不満になるほどじゃないんです。もちろん、ファンの大半がもっと続きをと望む気持ちはあると思いますが、あれで終わりだとしても別にそれはそれで仕方ないのかなと思うんですが。他のファンの人と疎の事に疑問もって話した事ないので、ちょっと私の意見が大多数に属するかどうかは分からないのですが。

本当にすいませんが本当に忙しくて、もし何かレスいただいたとしても、2週間ほどお返事できないと思いますがお許しください。

失礼します

board1 - No.1297

勘違いでした。すいません。

投稿者:水野忠右衛門
1999年05月28日(金) 12時56分

No.1295 satokoさん、ども。こちらも勘違いがありましたので、とりあえず謝罪です。二週間後まで見られないとの事ですが、一応早いほうがいいでしょうから。

>>だって実際にそれがあるのって、外伝一巻と「白銀の谷」(だったかな)だけで、外伝3巻なんかは関係ないとは言えないでしょうけど、別の事がメインで書かれてるわけですし

 大変失礼しました。確かに外伝3巻は、リューネブルクやシェーンコップメインの話でしたね。私が勘違いしてました。

 ただ、「白銀の谷」と「黄金の翼」の間の話が存在していれば、ラインハルトの初陣から崩御までのほとんどの時期が描かれることになるのは間違ってないと思いますが(確か……)
「白銀の谷」や「黄金の翼」で、妙に思わせぶりに描かれているので、どうしても読みたくてたまらんという気になるんですよ。

 他にも、外伝2巻「ユリアンのイゼルローン日記」の七九六年一二月二二日の部分に、「去年の夏のように名探偵ヤン・ウェンリー氏の登場する余地」なんて記述があります。七九五年の夏といえば、外伝1巻のレグニツァ上空遭遇戦の直前にあたる時期ですが、これもまだ描かれていないエピソード(のはず?)です。
 せっかくそれとわかる伏線を張っているのですから、是非とも読んでみたいんですが。

>>あれで終わりだとしても別にそれはそれで仕方ないのかなと思うんですが。

 確かに、作者に書く気がないんだったら、仕方ないんですが……それにしても釈然としないなぁ。騙されたような気分ですよ。約束の二冊があんな形とは……。


「戦略および戦術の最上なるものは、敵を喜ばせながら罠にかけることだろうね」(ヤン・ウェンリー)

board1 - No.1298

秦檜問題

投稿者:冒険風ライダー
1999年05月30日(日) 14時12分

 秦檜・岳飛のネタ、結構続いていますね。このネタを出した時には、これほど秦檜否定評価が来るとは思いもしませんでしたよ。
 まあそんな風潮だからこそ秦檜評価論は面白いだろうなと考えて投稿したのですけど。

 私も以前の論争で、秦檜とオーベルシュタインがよく似ているとは言いましたが、さすがに秦檜に全く欲がなかったとは考えていません。そもそも秦檜にオーベルシュタイン並の「公正無私」ぶりを要求するのは酷というものですから。
 ただ、「紅塵」に書いてあるような「エゴイストで岳飛を無実の罪で殺した。だから売国奴だ」ではあまりにも不当な評価でしょう。エゴイストと売国奴というのは全く関係ありませんよ。「自らの欲望を満たすために国を裏切った」と言うのならばともかく、秦檜はそうではないのですから。秦檜にしても、自分のエゴイズムを満たすためには宋に存続してもらわなければならないわけですし、そのために「宋と金の和平」という命題を成し遂げたのでしょう。たとえそれがどれほどエゴイズムな動機であったとしても、それによって宋を金から守ったという実績があるのですから、秦檜を「売国奴」とまでいうこともないだろう、と思うのですけどね(田中芳樹は「妖怪」と評しているようですけど)。
 それにアルスラーン戦記や銀英伝、マヴァール年代記であれほど謀略というものを描いていた田中芳樹が「無実の罪で殺したから悪い」と主張するのもちょっとな~……。

 「紅塵」における「無実の罪で岳飛を殺したから悪」という秦檜評価は、新Q太郎さんが言うように「秦檜の和平案と経済的繁栄に対するアンチテーゼ」として書かれた、というのが一番事実に近いでしょう。しかし何と説得力のないアンチテーゼであることか。「そんなもの、政治・権力闘争では当たり前に行われている事じゃないか」というのが私の感想だったのですけどね。おそらく田中芳樹は「宋が金に屈してはならない。金を滅ぼせ!」というのをアンチテーゼにしたかったのでしょうけど、これは国力・軍事力の差などからいっても無理な上に非現実的ですし、しかも非常に右翼的な叫びですしね(^^;)。それに和平当時、金が一時的に政治的混乱を引き起こしていたとはいえ、それが治まればまた宋に対する「侵略」を展開する事も可能だったわけですし、仮に一時の政治的混乱に乗じて岳飛たちが金に逆侵攻しても、それによって金が団結して迎撃に出る可能性の方が高いでしょうから、どう見ても宋の方が圧倒的に不利なわけです。だから秦檜も、金に相当譲歩した「屈辱的和平条約」を結ばざるを得なかったわけで(生半可な和平では、金が条約を破る可能性が高い)、これは秦檜が無能というよりも、宋という国の限界だったのでしょうね。そもそも中国では「対等の和平条約」なんて概念自体なかったでしょうし。
 そもそも「紅塵」では、「秦檜が岳飛を無実の罪で殺したから民衆に憎まれたのだ」なんて書き方をしてますけど、本当にそうなんでしょうかね? 秦檜が、宋にしてみれば蛮族でしかない金に対して屈辱外交をしたために、それが中華思想を信棒している大多数の庶民のプライドを逆撫でしたから、そのアンチテーゼとして岳飛が賞賛され、秦檜が否定されたのではないでしょうか。秦檜夫婦の銅像が唾を吐きかけられたとかいうエピソードも、それが原因ではないかと思うのですけど。「紅塵」には、どうもこのあたりの事情が抜けているんですよね。これまた物凄く右翼的だったからでしょうけど(^^;)。

 それから「紅塵」を読んでいると、秦檜の悪行がまるで秦檜特有の現象であるかのごとく書かれていますけど、「国政を自分の権門で固めた」のも「歴史書の改竄」も、中国歴代王朝のほとんどが多かれ少なかれやっているんですよね。それが王朝公認であるというだけの違いで。特に南宋以降の「歴史書の改竄」では、秦檜の方こそ「悪」を誇張して書かれている可能性が高いし。これは隋の煬帝や金の完顔亮にも言える事ですが、この二人についてはきちんとそういう補記をしているくせに、何で秦檜になると何のフォローも無いんでしょうかね。

 「紅塵」の記述については、新Q太郎さんの投稿が一番説得力を持っているでしょうね。変な言い方ですけど、「私がなぜ田中芳樹が秦檜を不当評価したと感じたのか」という疑問がこれでだいたい分かりましたから。アンチテーゼの問題は創竜伝でも出てきていますから、いずれその問題についてもふれる事にしましょう。
 ただ、やはり秦檜弁護をする人まで「悪」というレッテルを貼るのはやりすぎでしょう。これは間違いなく田中芳樹の方に非がありますね。秦檜を弾劾するのもひとつの考えでしょうけど、世の中は田中芳樹と同じ考えばかりではないのですから。

 それにしても、歴史上の人物評価というものは難しいものです。同一人物に対してこんなに評価が分かれるんだもんな~。まあそれが歴史の面白さなのでしょうけど。

board1 - No.1299

トゥラーン軍の騎兵問題

投稿者:冒険風ライダー
1999年05月30日(日) 14時21分

 騎兵問題といえば、トゥラーン軍がもっと問題ですね。アルスラーン戦記5巻で彼らは16万もの騎兵部隊(先遣隊6万、トクトミシュ親征軍10万)でぺシャワール城を囲んでいるのですが、一体どれほどの広さをともなうのでしょうね。16万の騎兵部隊に囲まれた城のてっぺんから見た光景ってどんなものなのでしょうか。あたり一面騎兵だらけという光景も一度見てみたいものですが。
 それと、いくらナルサスの巧妙な策略に引っかかったとはいえ、13万もの騎兵が戦死したというのも変です。6巻ではたった3万しか残っていないんですよね。これは戦死率80パーセント以上です。しかもパルス軍は10万ほどしかいないのにどうやってそんなに殺したのでしょうか。
 まあこれは多分トクトミシュ親征軍の10万を忘れていたのでしょうけど。親王イルテリシュが「一万をこす死体を、異国の野に残しただけで、手ぶらで帰るのか」なんて言ってますから。
 それとトゥラーン軍のバシュミル将軍って名前だけしか出てきていないんですが、彼はどうなったのでしょうか? 知らないうちに戦死してしまっているようですけど(笑)。

 あと、死体の処理問題もありますね。アトロパテネといい、このトゥラーン軍の戦死者といい、相当な数の死体がありますからね~。放っておくと疫病のもとになりますし、「七都市物語」のジャスモード平原のように白骨だらけになるでしょうから、このあたりにも興味がありますね。
 まあこちらはどうでもいい問題ですけど。

PS.管理人さんへ
  少し早いでしょうけど、40000アクセス&掲示板1300投稿、おめでとうございます。

board1 - No.1300

田中と酒見と司馬

投稿者:河嶋瑞軒
1999年05月30日(日) 17時47分

どうも初めてかきこませていただきます。
以前ありました田中芳樹と酒見賢一のアニメージュでの対談ですが、
現物が手元にないのであれですが、たしか二人してシバリョーのことを讃えてましたよ。
元々司馬ファンの酒見は「坂の上の雲のヨーロッパの部分が面白かったので今度ナポレオンとか書いてほしい」と言ってましたが、
田中は「今後もアジアものを書いて一般人にアジアを広めてほしい」とか言ってました。
田中芳樹が司馬を嫌うようになったのは、この後書いた司馬の作品が
「街道をゆく台湾紀行」「草原の賦」とアジアものはいいけれど明確に反中共だったためでしょう。
どこかは忘れましたが、田中芳樹は将来台湾は中国に復帰するとか言ってましたし、
中共政府の悪口言うヤツはゆるせないんでしょう。

board1 - No.1301

歴史の人物の評価

投稿者:Merkatz
1999年05月30日(日) 22時58分

秦檜評価を巡っては意見が大変分かれましたね。マキャヴェリは政治は結果がすべてである、「善悪の彼岸」で行動する君主は手段ではなく結果で評価すべきだ、と言っています。
すべては結果で語られることこそ、歴史上の人物に対するもっとも客観的な評価だと私は思います。
例えば真田幸村は、いかに大活躍をしたといえども、何の「結果」も残せなかったわけですから、大衆に受けても政治的評価はゼロといわざるを得ません。
秦檜も似たようなもので、手段がえげつなかった為、大衆には嫌われたでしょうが「結果」は残したわけですから評価できると言えるでしょう。
銅像につばを吐きかける人がいるから評価できないなんて、感情論でしかない。大衆の感情、つまり「善悪」というものを超えたところに、歴史上の人物の評価を求めることが出来るのではないでしょうか。

三國志なんてそういう大衆感情と歴史評価が攻めぎあっている見本ですよね。

まあ小説家が大衆感情に訴えかける歴史小説を書くのは当たり前のことですから、私は特に田中芳樹が偏っているとは思いませんけど。
彼も「大衆感情に訴えかける岳飛」に惹かれて「紅塵」を書いたのではないでしょうか。

board1 - No.1302

「歴史に学ぶ」の解釈

投稿者:俺様ランチ
1999年05月31日(月) 15時43分

> 「ヤンは戦略を過去の歴史に学んでいるのに、どうして田中先生は経営戦略を歴史に学ぶことを嫌うのだろう?」というのは、私がファンであったときですら消えなかった疑問でした。

 ちょっと前の書き込みですが、管理人さんの言っていたこと、ちょっと違うと思うんですよ。

 他の作品はおいといて、銀英伝でヤンの言う「歴史に学ぶ」ってのは、あくまで「歴史のある状況でこんな事をした人は大失敗したから、違うことをすれば少なくとも失敗はしない」みたいな「歴史を反面教師的にする」って意味だと思うんです。
 で、田中大先生がナスと同じくらい嫌いな「ビジネス書的に歴史に学ぶ」ってのは「この偉人がやった事をマネすれば経営もうまくいく」って態度を嫌っているんだと思います。
 最近思い出したんですがヤンの台詞にも「常人が偉人のマネをするなんてバカな事だ」なんてありましたし。

 つまり、田中芳樹は「歴史に学ぶ」と「偉人に学ぶ」は別物なんだって事をきっちり分けていたんじゃないでしょうか?ヤンが戦略を歴史から学んだから、ってのも「昔の軍事的天才のマネをすれば勝てる」というよりは「その軍事的天才に負けた相手の轍を踏まない」って事だったんじゃないでしょうか。

 まあプレジデント史観がそういう方法も取っている、というのならごめんなさいですが、見た所は「信長的人材管理法に学べ」ってのがやっぱ主流みたいですし。

 「偉人に学ぶことのどこが悪い。田中芳樹は自分の価値観を押しつけるな」ってのには確かに一理ありますが、この場合の管理人さんの「ヤンの主張と芳樹の主張違うじゃん」ってのは、ちょっと履き違えてる気がしたので。

 例によって、芳樹にかなり好意的な解釈をしてる点は否定しませんので、その辺はお好みでさっ引いて下さい。

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