初代掲示板過去ログ

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投稿ログ99 (No.1880 - No.1953)

board1 - No.1880

馬鹿話

投稿者:孔北融海
1999年09月04日(土) 03時57分

はじめて書き込みます。

 田中芳樹と言えば、私は高2の頃初めて「銀河英雄伝説」を読み、非常に感銘を受けたのですが、それ以外の著書に関しては何故か読む気がしませんでした。
 銀英伝でもいろいろと書いていましたが、まさか、ここまで左翼的な人だったとは・・・。

 かつて、Win版シミュレーションゲーム「銀河英雄伝説4EX」にて、フレデリカを帝国宰相に、ヤンを帝国軍最高司令官にしたり、ラインハルトを同盟元首にしたり、ラインハルトでプレイして、キルヒアイスをイゼルローンに突っ込ませて、「嘘だ、キルヒアイスが俺を残して先に死ぬはずがないんだ!」とラインハルトに言わしめたりと、いろいろと馬鹿なことをやっていた頃が懐かしい・・・。

board1 - No.1925

なんだか・・・

投稿者:孔北融海
1999年09月04日(土) 10時19分

 後に荒らしが続いてるし、「馬鹿話」というタイトルなので、私の投稿もその荒らしの一種と勘違いされそうで、気がかりです。
 そういうわけで、うっかり勘違いして荒らし投稿と一緒に私の投稿まで削除しないようよろしくお願いします。

 で、掲示板の過去ログを読んでみたのですが、読んでいて飽きがきません。
 管理者と参加者の質も良く、感服しました。
 荒らしに負けず、これからも頑張って下さい。

board1 - No.1926

余所で小村損三郎さんに聞いたんですけどね

投稿者:不沈戦艦
1999年09月04日(土) 14時43分

「粗珍戦艦」とか書いている人に言っておくけど、


>Yahoo掲示板に下品な言葉づかいで罵倒書>き込みをしまくる、
>
>「go hutinsekan」
>
>とかいうHNの右翼


 ってのは私じゃないよ。全然知らん別人だ。私はYahoo掲示板なんぞ見たこともないし。「日本ちゃちゃちゃクラブ」の「不沈戦艦」は間違いなく私だけどね。

「go hutinsekan」は「不沈戦艦」ではありません。人違いで攻撃しているのならやめてくれないかな。

 また、「日本ちゃちゃちゃクラブの『不沈戦艦』」と思ってやっているのなら何でかな?誰かにしつこく絡まれる憶えは私には無いんだけど。

board1 - No.1927

一体何が・・・

投稿者:Merkatz
1999年09月04日(土) 17時09分

投稿番号がすさまじく飛んでいますね。
今までこんなことなかったのに、急にどうしたんでしょうか。
今ごろになって大挙して荒らしが来るなんて、何があったんでしょうか。
悲しいです。

管理人さん、めげずに頑張ってくださいね。

board1 - No.1928

レスなど

投稿者:本ページ管理人
1999年09月04日(土) 19時57分

>孔北融海さん

初めまして。ちゃんと内容は見ていますから、心配なさらないでも大丈夫ですよ。近々過去ログの更新もしたい
と思うので、これからもよろしくお願いします。


>Merkatzさん >鳳 杏樹さん

どうもありがとうございます。

board1 - No.1929

不沈戦艦=北村氏?

投稿者:速水右近
1999年09月05日(日) 07時54分

初めまして。タイトル通りの主旨です(笑)。
『虚構戦記』を拝読し、感想を光人社気付で
送付しました。本人ならそれまで、お知り合い
なら御伝言願います。
なお同書、架空戦記ファンの間ではなぜかウケ
がいい。反対に普通の戦記ファンや一般読者の反応は、もうひとつ。
架空戦記ファンの感性は、わからん。以上、
取り急ぎ用件のみ。失礼。

追伸 管理人と「荒らし」様
まず管理人様。「荒らし」が多いと御苦労です
ね。
そして「荒らし」様。その情熱、どこかに使い
なさいよ。どれだけ正論を言っても、誰も信じ
ないからさ。

board1 - No.1941

違います

投稿者:不沈戦艦
1999年09月05日(日) 12時30分

>不沈戦艦=北村氏?
>投稿者:速水右近 1999/9/05 16:54:11

>初めまして。タイトル通りの主旨です(笑)。
『虚構戦記』を拝読し、感想を光人社気付で
送付しました。本人ならそれまで、お知り合い
なら御伝言願います。


 表題の通りです。別人ですよ。

board1 - No.1942

申し訳ない!

投稿者:速水右近
1999年09月05日(日) 12時40分

不沈戦艦様。申し訳ない。

それとしょーもない書き込みをする人へ。
あのさぁ。関係のない人がしんどくなるんよ。
いい加減にしなよ。

board1 - No.1943

いやいや

投稿者:不沈戦艦
1999年09月05日(日) 15時04分

>速水右近さんへ

 一応メールで北村さんに伝えておきました。もっとも、この掲示板はちょくちょく見ているようですから、私が伝えるまでもなく北村さんはご存じだとは思いますけど。

board1 - No.1944

気がついたら60000アクセス突破

投稿者:冒険風ライダー
1999年09月05日(日) 18時36分

 ここ最近、メモリアルヒットの前後に掲示板が荒れるのはどういうわけなんでしょうね。荒らしもそれを狙っているのかな?

さて管理人さん、
こんな時に言うのもなんですけど、HP60000アクセスおめでとうございます。
低レベルな荒らしに負けないでこれからもがんばってください。

board1 - No.1945

私の創竜伝考察21 軍事描写編

投稿者:冒険風ライダー
1999年09月06日(月) 14時25分

 今回は最初に、下の文章をお読みください↓

創竜伝6 P130上段~下段
<首相が焙じ茶のおかわりを命じたとき、軍需産業として有名な大東亜重工業の会長が面会に訪れた。この会社では、アメリカなら一両四億円で製造する新型戦車を、一両一一億五〇〇〇万円かけて製造し、私腹をこやす一方で、その差額を保守党にリベートとして差し出している。
(中略)
 じつはこの戦車は、兵器としてはまったく役に立たぬ代物なのだ。一両の重さが五〇トンもあり、日本国内では道路を走ることも橋を渡ることもできない。砲塔と車体とに分解して運ぶしかないのである。このような鉄クズに国民の税金をそそぎこみ、その大部分を献金として権力者が私物化するのだ。それがつまり政治業というものであった。>


 「この戦車」というのが九〇式戦車を指しているのは明白ですが、アメリカと日本の兵器生産の実状の違いも考慮せずにこのような社会評論を展開されては困りますね。日本の戦車の値段がなぜここまで高いかというと、日本はアメリカやロシアなどと違って兵器を全く輸出していないために生産量が限られてしまい、それによって大量生産のシステムが確立できないためにコスト高になってしまう事が一つの理由としてあるでしょう。アメリカやロシア・中国などは、外貨を得る事を目的として兵器を大量に世界各国に輸出するために大量生産のシステムが確立されており、それがコストパフォーマンスを引き下げる理由の一つにもなっています。それに対して日本は兵器を輸出していないために需要もそれほど多くはありませんから(兵器の損傷率も低いし)必然的にコスト高になってしまうし、その限られた供給システムで社員を食わせるためにも、あえて兵器の値段が高く設定されているという事情もあるでしょうに。兵器産業の社員だって生活のために給料をもらわなくてはならないという実状も想像できないくせに、人様に「人を思いやる想像力」とやらを散々説教しているのは笑止な限りですね。
 他にも兵器研究費用や試験運転費用が高い事、官庁の法制的・経済的制約、物価高や最新装備の搭載による値段上昇などもあるでしょうが、日本で兵器産業が隆盛を極めたという話をすくなくとも戦後全く聞いた事がないのは、日本としては世界に向かって大いに誇るべき事ではないのですかね。田中センセイ。
 さて、それとは別に田中芳樹は「日本の戦車は道路を走れないし橋も渡れない」などと面白い事を言っていますね。この問題を突き詰めて検証してみたら非常に面白い事が分かりました。創竜伝のストーリー展開や日本の軍事問題に関する社会評論を完膚なきまでに破壊してくれる、面白い事実がね。
 そこで今回から「軍事描写」「兵器描写」「軍事認識」の3回の特集を組み、創竜伝における田中芳樹の軍事関連の記述の検証を行いたいと思います。1回目は「法律的・社会的観点から見た創竜伝の軍事描写の矛盾」です。
 創竜伝2巻と3巻には自衛隊が行動していますが、これに関する描写がまさに矛盾だらけです。自衛隊関連の社会評論であれほど偉そうに「日本の軍国主義の再来」などとのたまっている作家が、あそこまでひどい間違いを侵してよいものでしょうか。
 さて、前振りが長くなってしまいましたが、そろそろ始めてみましょうか。


創竜伝2 P204下段~P205上段
<「機動隊の手におえるような状態では、もはやありません。自衛隊を出動させるべきです。このようなときのための自衛隊ではありませんか。一度使っておけば、今後、いくらでも使えますぞ」
(中略)
 だが、実際問題として、自衛隊の出動は可能だろうか。六月、東富士演習場で発生した奇怪な事件――竜の出現と豪雨によって、東京駐屯の陸上自衛隊第一師団は人員と装備に大きな損傷をこうむってしまった。必死の情報統制によって、ジャーナリズムと国民には、実際よりはるかに少ない被害しか出なかったようによそおったが、事実それ自体を縮小する事はできなかった。一個大隊分の自衛官が訓練中に殉職してしまい、生き残った者も、大部分はショックのために兵士として役だたないありさまである。いや気がさして除隊を申し出る者を、おどしたりすかしたりして引きとめているところなのだ。>


 たかが自衛隊演習ごときで死人が1人出ただけで大ニュースになってしまう日本で一個大隊以上の死人が出てしまったらそれこそ大スクープではありませんか。いくら情報統制をしたとしても、演習で死人が出てしまったという事実を消してしまう事はできないでしょうから(証人が多すぎますし)、これは必然的に首相の責任問題にまで発展するような事件です。それに日本では「政府による情報統制」などというシロモノはあまり聞いた事がないのですけどね。どんな権限でやっているのやら。
 それに「実際問題として、自衛隊の出動は可能だろうか」については「すぐに出動させると言うなら全く不可能です」といわざるを得ないのですけど、こう書いたすぐ次のページでもう自衛隊の出動命令が下りてしまっていますね。何と御都合主義である事か。

創竜伝2 P205下段
<「歩く無定見」と称される首相が、自衛隊出動の断を下したのは、八月四日一時二〇分のことである。彼は、第二次大戦後はじめて自衛隊に治安出動を命じた首相になったわけだ。そんな役はごめんこうむりたかったのだが、このまま手をつかねて新宿炎上を放置しておいては、いずれ責任を問われることになるだろう。>

 紅竜によって新宿で大損害と大量の死傷者が発生し、首相が自衛隊に治安出動を命じた時点で、もう首相の責任問題に発展する事は目に見えていますね(^_^)。別に「このまま手をつかねて新宿炎上を放置しておいて」も、本来ならば首相の辞任は決まったようなものです。しかし考えてみたら、創竜伝でこのような事態に何回も直面しているのに辞任もせずにすむとは、創竜伝の日本国首相というのは案外偉大な存在かもしれませんな(笑)。
 さて、これほどまでに速く「治安出動命令」が出せたという事自体驚きですね。麻生幾氏の「宣戦布告」では、治安出動命令を出すまでに、国内世論のコンセンサスだの、与党内の意見一致や野党の対応などに追われて本を一冊費やしていますが、創竜伝ではそのような了解もなしに「恐るべき速さ」で治安出動命令が下命されています。このように考えると、創竜伝の日本国首相というのはずいぶん有能な御仁ですな(笑)。すくなくとも阪神大震災で自衛隊の出動命令を遅らせた某社会党首相よりよほど信用がおけますね(^_^)。
 そしてこの治安出動それ自体にも問題があります。この治安出動というのは日本の場合、警察の共同任務ないしは支援を目的としたもので、警察との間で任務の分担が決められている上、武器の使用が警察とほぼ同じ状況下、すなわち「正当防衛・緊急非難または凶悪犯人の逮捕などの場合」でしか許されません。また、相手が拳銃しか持っていないとすれば拳銃しか装備できないという「警察比例の原則」というものに従わなければなりません。
 竜堂兄弟にせよ、紅竜にせよ、武器は全く持っていないわけですから、この観点からいくと、本来自衛隊や警察は、竜堂兄弟や紅竜に対して素手で挑まなければならないわけで、やたらと自由に行動している創竜伝の自衛隊軍事描写は明らかに矛盾だらけなんですね。戦車や重火器の使用など論外です。

創竜伝2 P209上段
<彼らの前を、自衛隊の列が通過していく。無反動砲やバズーカ砲を搭載したジープやトラックが、走りすぎていく。事態がここまで悪化したからには、それはむしろ当然、予想される光景だった。>

 おいおい田中芳樹よ、「それはむしろ当然、予想される光景」って、こんな光景がこれほど速く出現するのは相当おかしいですよ。自衛隊の車両が道路に出動するためには国土庁の許可が必要ですし、隊列を組んで行動するならば警察庁と運輸省の許可が要ります。また「無反動砲やバズーカ砲を搭載した」とありますが、これを実行するには消防庁の許可が不可欠な上、「火薬類の運搬に関する総理府令」によって夜間の火薬類の積卸しができません。これほど短時間、しかも深夜突然の出来事でこれだけの難問を突破したという仮定は全く考えられないので、ここの描写は現実的にはありえない話です。もっとも、ここだけじゃなく、3巻の軍事描写などはほとんど全滅ですけど。

創竜伝3 P105下段~P106上段
<交差点で赤信号に直面した戦車が、律儀にも青信号を待っていると、左方向、つまり外掘通りの西北方向から、キャタピラのひびきが轟々と接近してきたのである。>

 別に竜堂兄弟が「律儀にも青信号を待って」いなくても、自衛隊の車両だって道路交通法第39条における「緊急自動車」に指定されない限り、赤信号を無視する事はできませんし、交通規制をする権限もありません。またそれ以外にも、自衛隊の車両には「公共の用に供されていない土地等」を通行するための規定がないために、私有地を通行する事ができません。さらに道路交通法24条・43条・46条の規定により、自衛隊には壊された橋や道路を応急補修をする権限もありません。実はこれこそが、「九〇式戦車は橋を渡れない」という評論の真の原因なのですけどね。アレは「戦車の欠陥」の問題ではなく、日本の法制度の問題だということです。確かに九〇式戦車の重量が50トンもあるために橋を渡れないというのは事実ですけど、自衛隊に橋の補強工事の権限があれば九〇式戦車だって橋を渡れるし、装甲を厚くすれば戦車が重くなるのは当たり前なんですから。そもそも、今の法体系では「橋を渡れない」どころか「有事の際には一般道路に出ることさえできない」のですけどね。
 もし竜堂兄弟が自衛隊車両から本気で逃げようと思うのならば、橋と道路を破壊しながら私有地を突っ切ればいいんです。今の法制下でそれをやられたら自衛隊車両は絶対に追ってこれませんから。何でそれをしないのかホントに疑問なのですけどね。

創竜伝3 P109下段
<東京都心で戦車砲をぶっぱなすわけにはいかない。内心では、ぶっぱなしたくてたまらないのだが、後日がこわい。すくなくとも、先に発砲するわけにはいかないのだ。統合幕僚本部からの命令は、こちらからの発砲を禁じている。つぎのような内容の命令が、それにつづいていた。
「多数の戦車をもって、強奪された戦車を完全包囲し、追いつめ、行動を封じて捕獲せよ。マスコミに公表する必要はない。テロリストどもは市ヶ谷の本庁内に収監し、社会との接触をいっさい絶つ」>


 このような命令や行動自体が現行法制下では実行不可能であるという事はすでに述べた通りですが、この「統合幕僚本部」とやらがまたクセモノでして、統合幕僚本部のトップで自衛隊制服組のトップでもある統幕議長には、有事対応のための権限がほとんどないという事情があります。つまりここでは、統合幕僚本部に独自の命令権があるのかどうかも疑問と言わざるをえないわけです。ここで考えられるケースとしては、上(つまり首相ですが)にお伺いをたてて命令を下すというパターンになるでしょうし、それでもここまで自由な行動命令は与えられない事でしょうな。
 ついでに言えば、竜堂兄弟が奪った戦車に弾薬が詰まれているという設定自体もおかしな話ですね。どんな権限でその戦車は弾薬を搭載していたのでしょうな(^_^)。まあ、そもそも「道路を走っている自衛隊の戦車を奪う」という設定自体がトンデモなんですけど。

創竜伝3 P154上段~下段
<こうして自衛隊は、一夜のうちに戦車とジープを強奪されるという不名誉な記録を樹立したのである。
 もっとも、新記録はさらにつづいて、午前二時四〇分には、江戸川東方〇.四キロの地点にとまっていたヘリを、パイロットごと強奪されたのであった。これは全体の作戦指揮をするため、第一師団長が搭乗してきたものだったが、作戦が戦闘ではなく江戸川の不燃ゴミひきあげ作業にかわったため、一時、わずかの警備兵を残して放置されていたところを、ジープを乗りつけた四、五人のグループに乗っとられてしまったのだ。>


 またまた不可解な記述ですね。「江戸川東方〇.四キロの地点」にヘリが着陸しているというのもおかしいし、「全体の作戦指揮をするため、第一師団長が搭乗してきたもの」という記述も変です。
 ヘリの飛行及び着陸は主に航空法がいろいろと規定していますが、この航空法79条の規定では、飛行場以外に降りる場合には場外着陸許可を取らなければなりません。この創竜伝3の場合、場外着陸許可を発行しているのは都庁ですが、夜中の、それも緊急事態のさなかに場外着陸許可を、航空法の規定に従って取っていたのでは、創竜伝3巻どころか、4巻も終わってしまうかもしれませんな(笑)。許可が下りない可能性さえあるし。
 さらに上記の第一師団長とやらは、ヘリに乗って空から作戦指揮を行うつもりだったのでしょうが、航空法82条の規定では、運輸省令で定められた300メートル以下の低空飛行はできない事になっていますし、そもそも単純に考えても、指揮官がヘリで前線に出て撃墜されたらどうするのでしょうか。近代戦で「先頭に立って戦う」などという「水滸伝」や「三国志」的な行動をすれば、真っ先に叩き潰され、指揮系統が壊滅するのがオチです。「空なら安全」とでも考えているのでしょうが、敵が携帯用対空ミサイルでも持っていたら狙い撃ちにされてしまいますし、この場合なら竜堂兄弟の「常識はずれの力」でコーラの缶でも投げつけられてお終いでしょうな(^_^)。近代戦では「指揮官は前線に出ない」が鉄則です。


 他にも自衛隊の軍事行動には

1.私有地の土地使用に関する法律(この場合は政令)がないために、私有地に陣地を構築するには土地所有者の許可がいる。
2.海岸・河川・森林・自然公園などを使用する際には、自然公園法や森林法などの制約がある。
3.指揮所や物資の倉庫などを建設する場合、建築基準法の規定による手続きを行い、かつ、法律で定められた「構造の基準」を満たさなくてはならない。
4.怪我人が大量発生した場合の負傷者の治療をするために野戦病院を設置するためには、建築基準法に加え、医療法や病院法の制約をクリアする必要がある。
5.死者が大量発生した場合、墓地や火葬場以外での埋葬や火葬ができない。また埋葬ないしは火葬をする場合には市町村長の許可が必要。
6.自衛隊の部隊が侵害を受けた時に、部隊の要員を防護するために必要な措置を採るための規定がない。

 などといった様々な法律的制約があり、とてもではありませんが創竜伝のような自衛隊の軍事行動は事実上不可能です。なぜここまで法律的にがんじがらめになっているかというと、「非常事態のための有事法制」というものが日本には全く無いために、非常時の際にも平時の法律を運用しなければならないからです。自衛隊がシビリアン・コントロールを受けているからこそ、こんな法律的制約が問題になるというわけですから、すくなくとも現実世界の自衛隊は「悪法も法なりはガラじゃない」などと言ってのける竜堂兄弟よりもよほど良心的なものですな(笑)。「法治主義」と「罪刑法定主義」は民主主義の基本中の基本ですから(^_^)。



 さて、何で私がここまで細かい事を取り上げて創竜伝の記述の矛盾を指摘したか? 「あまりにも細かいあげ足取り」と解釈されても不思議ではありませんね。私個人としては、あれでも充分にストーリー矛盾として成立すると思いますが、確かに「普通の伝奇アクション小説」に対してならば、私の指摘は全くの的外れでしょう。
 しかし創竜伝では話は別です。創竜伝では、論理破綻を引き起こしている社会評論が「日本は世界第三位の軍事力を持つ」だの「日本は軍国主義の道を歩んでいる」だのといったトンデモな社会評論を展開していますからね。そんなタワゴトが言える根拠はどこにあるのかを探してみたら、「どうも創竜伝における軍事描写が現実世界でもできると信じているからではないのか」という疑問を感じたからです。現に創竜伝における軍事関連の社会評論は、このトンデモ軍事描写と同レベルのシロモノでしかありませんからね。それに私が指摘したような法律問題を田中芳樹が知っていたら、あのようなトンデモ社会評論は論じなかったでしょう。彼にあからさまなウソを言う事に対する羞恥心があればの話ですが。
 それに小説内であれほど「諸葛亮孔明」だの「性悪説」だのに対してのウンチクを垂れる田中芳樹が、軍事描写に対しては全く無知をさらけ出しているというのにも呆れるものがありますからね。そのやり口を、軍事描写関連でそっくりそのまま田中芳樹に返してやるという意味もあります。彼が人様に散々説教している「人を思いやる想像力」とやらをまともに持ち合わせていれば、私が意図した事はわかるでしょうから。
 中国関連で偉そうなウンチクを垂れる前に、創竜伝の無知な軍事描写や社会評論、そして何よりもストーリー描写を少しは恥じてほしいものなのですけどね。「薬師寺シリーズ」や「中国もの」にうつつを抜かしていないでさ(T_T)。


 ところで、軍事描写がかくのごとくメチャクチャならば、兵器描写もまた間違いだらけです。
そこで次は創竜伝の兵器描写を論じてみたいと思います。

board1 - No.1946

ちょっと訂正

投稿者:不沈戦艦
1999年09月06日(月) 16時10分

 Yahoo掲示板の私もどきは、「go hutinsenkan」か「go futinsenkan」のいずれかだそうです。小村損三郎さん曰く、「スペルの打ち間違い」だそうで。

 いずれにせよ、私とは無関係な別人の話ですが。確か前にも勘違いして私に「Yahoo掲示板ではご活躍」だなんて言った人がいたでしょ?その時は「一体何の話?」と全く理解できなかったのですが、小村損三郎さんに教えられてようやく解りましたよ。

board1 - No.1947

ファンだった者の一意見

投稿者:ホリー
1999年09月07日(火) 01時45分

10年位前、銀英伝のファンだった者です。田中氏について、遅筆だとか金儲けとかおっしゃってますが、なんだか理想の押し付けに思えます。確かにプロ意識とか言うならシリーズを完結させることはファンの願いでもあります。しかし、作品は生き物ですから、描き始めの当初の作風とはまったく変わってしまってます。銀英の外伝にしてそうなんですから、『タイタニア』も『七都市物語』も
もはや続行不可能と考えたほうがいい。今更描かせたとしても全く別ものが出来ちゃうなら嫌ですし、夢破れたり・・です。いい例が
『グイン・サーガ』で、もはやガタガタの内容なのにだらだら続けている。しかし作者に
恨み事はいいません。ただ離れればいいだけのことだからです。作家といえどたかが人間ですよ。生きてる間に成長する作家もいれば
だめになっても馬鹿なファンのおかげ(?)で細々食いつないでいる作家もいます。
 そもそも田中芳樹をだめにしたのはファンです。私も同人誌をやっていたのではっきりいえますが、今、社会全体に蔓延しているアマチュア感覚の大半は同人界が原因です。謎本やら田中読本やらを作っているのは同人あがりの連中ばかりではないでしょうか。小説家も漫画家も同人あがりの連中は締切も完結も関係なしでやりたい放題でまかりとおってきた人が殆ど。きちんと作品といえるものを作っている人は稀です。それを買い支える同人人口がいる。キャラクターだけたってれば
同人誌はつくれますから、田中芳樹作品は格好のネタだったろうと思います。そういうファン・・・私はファンとは思いませんが、
そんな人達に囲まれて、田中芳樹は駄目になった、と認識しています。残念ですけどアマチュアリズムがプロを駆逐しているのが今の出版界ではないでしょうか。

board1 - No.1948

そんなことはないと思いますが

投稿者:satoko
1999年09月07日(火) 04時38分

>ほりーさんへ
ホリーさんのご意見の作者に理想を求めるなという部分は同意見なのですが、「アマチュアリズムがプロを駆逐している。」ということはないでしょう。出版業界はそんなに甘い物ではありません。同人誌レベルの意識しかない人間が、生きていけるような世界ではなくまさに夢見がちな小説家を相手にしている現実主義者の集まりで保たれているんです。

ちなみに同人誌はあんまり良く知らないのですが、少なくとも田中読本を編集なさったライトスタッフの社長さんは締め切りが迫る中で3日も事務所に泊まり込んで仕上げられたそうです。

その点に関しては、小説家は攻められることがあっても出版および編集の方ががアマチュア気分でやっているということはないのでご心配なく。

board1 - No.1949

もう一個付け足すと

投稿者:satoko
1999年09月07日(火) 14時45分

>1947
さらに、もうひとことふたこと言わして頂くなら、マスコミ志望者が面接で「同人誌をやっていました。」というのは禁句である事はご存知だと思うんですが、同人誌は一部の人向け、また自分の趣味にはしり過ぎるため、多くの人に受け入れられるという感性にかけると判断されるのだそうです。さらに同人誌と一般誌ではあなたのおっしゃるように締め切りやその他の束縛が多くそれを理解できない人が多いのも事実だと聞きました。

あくまで、それを楽しんでいる人とそれを商売にしている人を同列にはできないと思います。

それともうひとつ、「馬鹿なファン」という言葉がありましたが、これは以前他の所で言いましたが自分と感性が違うと人を「馬鹿」というのはどんなもんでしょう?作品の質が落ちているとあなたが判断しても、その人には面白いのかもしれないでしょ?これは個人の能力の優劣ではなく単なるこのみの違いだと思います。違うでしょうか?

board1 - No.1950

>冒険風ライダーさんへ

投稿者:つねひら
1999年09月07日(火) 16時26分

はじめまして。ちょっと気になる話題が出てたので書き込みさせて頂きます。

 お話が始まって突然力が抜けるようなことを書いて申し訳ないと思うんですけど、冒険風ライダーさんのお話で、
> たかが自衛隊演習ごときで死人が1人出ただけで大ニュースになってしまう日本で一個大隊以上の死人が出てしまったらそれこそ大スクープではありませんか。
とありますが、先月だったかちょっと詳しく覚えていないんですけど、領空侵犯機が来て自衛隊の戦闘機が二機スクランブルした事件がありましたよね?
 で、一機行方不明になって帰ってきたということをニュースで聞いたんですけど、この件に関しては大々的に扱われることも続報も聞かないんですが、どうでしょうか? 不気味なくらいこの事件に関しては何も聞かないので、もしかして情報統制?とか思ってみたり。

 某国の驚異に関心が集まるなかで、領空侵犯機に対し戦闘機が二機スクランブル発進して、一機が行方不明になったら、それこそ大騒ぎになってもおかしくないんですけどね。そこら辺について、冒険風ライダーさんはどう思われますか? 文章の本意とはずれますが、お聞かせいただけたらと思います。

 でも、これで続報見逃してただけだったら恥ずかしいなぁ(汗)

board1 - No.1951

重ねがさね

投稿者:速水右近
1999年09月07日(火) 17時20分

不参戦艦氏へ。
重ねがさね申し訳おまへん。

さて『創竜伝』の中身なんかほとんど忘れてる
んですが、警官や自衛官、その他国家公務員が
死亡したとき、主人公たちはなにか言ってまし
たっけ?
いくら公務員が“税金泥棒”だとしても、彼ら
だって慎ましい家族はあるだろうし、ある意味
じゃ被害者なんだから。主人公たちが政治家な
んかに“天誅”を加えるのは(娯楽小説だから)いいとしても、その巻き添えで死んじゃった人たちは、どーなるんでしょうかね。まぁ、
ちょっと疑問に思っただけなんですけども。

board1 - No.1952

横からですが

投稿者:本ページ管理人
1999年09月07日(火) 18時56分

>出版業界はそんなに甘い物ではありません。同人誌レベルの意識しかない人間が、生きていけるような世界ではなくまさに夢見がちな小説家を相手にしている現実主義者の集まりで保たれているんです。
>ちなみに同人誌はあんまり良く知らないのですが、少なくとも田中読本を編集なさったライトスタッフの社長さんは締め切りが迫る中で3日も事務所に泊まり込んで仕上げられたそうです。
>その点に関しては、小説家は攻められることがあっても出版および編集の方ががアマチュア気分でやっているということはないのでご心配なく。

確か前にどなたかがおっしゃられていたと思うのですが、らいとすたっふの仕事には同人の利用(もちろん合法的に同意を得た上で)が多いと思ったのですが………


 マンガと小説を同じ土俵で測ることは乱暴だとも思うのですが、現在のジャンプやマガジンを見ていると、『今、社会全体に蔓延しているアマチュア感覚の大半は同人界が原因です』というホリーさんの意見には感情的に賛成したくなります。 もちろん、出版や編集の人間はビジネスに徹していると思いますが、しかし、だからこそクールでドライに「アマチュア気分」を「商売」として扱える面があるのではないでしょうか。要は、作家サイドと読者サイドにアマチュア気分があれば問題は充分あるわけです。


>作品の質が落ちているとあなたが判断しても、その人には面白いのかもしれないでしょ?これは個人の能力の優劣ではなく単なるこのみの違いだと思います。違うでしょうか?

 これに関して私は難問だと言いましたが、それは質の善し悪しと読む側の快不快が必ずしも比例しないからなんですね。卑近な例で言えば、最高の牛肉を使っていっさい妥協をしないで作られた究極の(笑)ハンバーグより、マクドナルドのハンバーガーを好む人は厳然として存在するわけです。これは好みの問題なのだからしょうがないし、批判するには当たらないと思います。
 しかし、それが「質の問題」ではないとまでいくと、ちょっと違うと思うのです。
 中途半端なところで恐縮ですが、今回はここまでということで。

board1 - No.1953

そうだとおもうんですが・・・

投稿者:satoko
1999年09月07日(火) 23時12分

>管理人さんへ
単に編集・出版の人がシビアに仕事していると言う事がわかって頂ければ良かったんです。
ホリーさんの投稿の中で「謎本や田中読本などを作ってきたのは同人仕上がりの連中では・・・・(中略)きちんと作っている人はまれです。」と言う部分が気になってんです。シビアな意味で同人を商売として取り扱ってるかどうかというより、商品として売り出される物に真剣に取り組んでいるので、同人気分でやってるわけではないと言う事をわかって欲しかったんです。

らいとすたっふは「全艦出撃!」のような同人の中で優秀な物を編集したり(でも、これって最初の監修に田中氏だったのがらいとすたっふに変わっていった事考えると田中氏はあんまり乗り気ではないのかなと思うけど。好評だったのに絶版になったし)してますが、基本的に同人が著作権など法律的に違反するものを出さないようにそのあたりを管理していたり、銀英伝とかのイベントを取り扱ってるので同人関係のと言われてるんじゃないでしょうか?

ファンの事についてなのですが、「質の問題」までいくかどうかって言い出すとちょっと時間が・・・(笑)とりあえず、不特定大多数を批判するのってすごく簡単ですが、その中には私たちより年下の世代は「創竜伝」を読んでから「銀英伝」に流れたりする人も多いよ。という事だけ言っておきます。

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