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- board1 - No.1450
パルス国の人口及び第一産業・貿易分析と、トゥラーン軍の騎兵問題
- 投稿者:冒険風ライダー
- 1999年06月30日(水) 10時55分
<このときのパルスの国全体の人口は何人だったかというのが問題になります。常設の軍隊が40万人以上で構成されているとあります。奴隷が多いとしても奴隷全部が兵士のわけはないし、奴隷にしても一般人にしても子供もいれば老人や女性もいるわけで、国民の2~3人に1人が兵士というわけにもいかないでしょう。また産業や農業がかなり発達しているということは、それに従事する人間も多いということで、そこから考えると相当数の人口になると考えられます。少なくとも数百万単位では足りないのではないでしょうか。>
一応アルスラーン戦記の記述の中にパルス国の人口は2000万人とあります(アルスラーン戦記1 P210)。それからパルス軍の総兵力が騎兵12万5千・歩兵30万で、総計42万5千ですから、人口に対する兵力の割合は
425000 ÷ 20000000 = 0.02125 = 2.125%
となり、約50人に1人が兵士であるということになります。今の水準ならばともかく、近代兵器が登場しない昔で、さらに新Q太郎さんのいう日本史の公式(1万人分の収穫に対して250人の兵=2.5%)と照らし合わせれば、それほど多い割合ではなかったのではないでしょうか?
また、私が以前算出したパルス国の領土面積が約143万平方キロメートル(過去ログNo.1187参照)、これは日本の面積の約3.7倍です。そして戦国時代の日本の総石高は約1800~2000万石。これは一年間に2000万人が養える収穫があるということです。国土の7割が山岳地帯である日本で、しかも近代的な耕作がなかった当時でさえそれだけの収穫ができたのですから、その日本よりも広い面積をもつパルス国ではそれ以上の収穫は充分に可能ではないかと私は考えています。
もっとも、新Q太郎のいうようにパルス国と日本では条件が違うかもしれませんが。
もちろん国土面積が広いからといってそれ相応の収穫ができるわけではありません。完全な砂漠地帯や山岳地帯では農業生産は不可能です。アルスラーン戦記によると、旧バタフシャーン公国領は砂漠と半砂漠地帯であり(アルスラーン戦記 P46)、砂漠の国であるミスル国境周辺も砂漠である可能性が高く、パルス中央よりやや南に位置しているニームルース山脈より南は砂漠地帯という記述もあることから(アルスラーン戦記2 P15~16)、どうもパルス国の南部はほとんど砂漠地帯である可能性が高いように思われます。
しかしそれでもパルス国北部は比較的肥沃な土地のようですし、南部も点在するオアシスから収穫を得ることもできるでしょう。何よりもパルス国南部では港町ギランを中心とした海洋貿易と漁業がさかんでしょうから、全く何も生み出さない不毛の土地でもないようです。
また貿易の問題にしても、近隣諸国との貿易は困難でも遠洋航海による利害関係のない遠い国(例えば「絹の国(セリカ)」やナバタイ国)などならば貿易は可能でしょうし、中央政府が貿易を協力に統制しているのでもない限り、敵対国とも貿易は可能ではないかと思われます。今とは貿易に対する考え方も違うでしょうし、現にギランの海上貿易商人はパルス中央政府から半独立状態でしたからね。一応中央から派遣された総督はいましたけど飼いならされていたし(^^;)。究極の手段としては密貿易や海賊行為という手もあります。国家規模でできるかどうかわかりませんが(^^;;)。
もっとも、42万5千の軍隊と12万5千頭の馬を長期にわたって維持できるかというと話は別であって、補給や輸送などの問題もありますし、以前議論した通り維持だけで莫大な国力を消耗しますから、不可能とはいわないまでもかなり困難であると思いますが。
私は、むしろ騎馬民族であるトゥラーン王国の騎兵問題の方がかなりおかしいのではないかと思いますね。アルスラーン戦記5巻にて、彼らは総計16万もの遠征軍でパルス領内に侵入しますが、彼らは騎馬民族なのですから当然代え馬を何頭か用意しているはずです(でないと騎馬民族とはいえない)。しかしそうなると、彼らは一体何十万頭の馬を遠征に動員したのでしょうか? 兵士1人につき代え馬4頭(実際にはもっと多いかもしれません)と考えてみると、
4 × 160000 = 640000
となってしまい、これだけの馬を動員してはトゥラーン王国から馬が消えてなくなってしまう可能性もありますね。また、このトゥラーン遠征軍の壊滅的な打撃によって20~40代の年齢にかけての人口が激減したという記述もあることから(アルスラーン戦記8 P212)、トゥラーンの人口は50万前後ほどではないかと推定しています。
そこまで人口の少ないトゥラーン王国がどうやって16万もの騎兵軍団を動員できたのか、またどうやって軍隊を維持したのか、そしてパルス侵略の目的は充分な利益を得られるものだったのか(パルスで大規模な掠奪をするという理由はありますが、あれほどの兵力を動員してまでやるべきことか?)といった様々な問題が私では解決しきれませんね。
誰かこの矛盾を解決するいい方法を考えてみませんか?
それにしても、アルスラーン戦記や銀英伝では結構設定を考えている田中芳樹が、何で創竜伝になるとあれほど矛盾だらけのストーリーしか書けないのでしょうね。たのむから面白い小説を書いてよ。あんな三流評論を入れないでさ~(T_T)。
PS.ところではむぞうさん、上記のトゥラーン軍の騎兵部隊が展開できるのに必要な面積はどれくらいの規模になるのか、メートル単位で教えていただけないでしょうか? 以前の投稿の「トラック14000台分」ではどうもピンときませんので。
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- board1 - No.1451
たまには来いや、ゴキブリどもめ。
- 投稿者:ひかる
- 1999年07月01日(木) 18時04分
ttp://www2.plala.or.jp/Nieztche/framepage5.htm
【メッセージ】
新しい世界が見たくありませんか? CrackerTerrorism 国際貴族主義
連合です。盛り上げましょう。ここより絶対面白い。話題は豊富。豊富
にして下さい。なんでもどうぞ。禁止用語なし。今日からあなたもひか
るBBSを毎日の友とするでしょう。なんと言っても売りは東大の哲学博士
の*さんの話が聞ける事、そして何より真の哲学者のひかるくんがいる
!! 彼は何といって性格が良い。さらには怪しい悪魔的魅力も備えて
いる。(サイトの評判を上げるためになど決して遠慮しません。ばしば
し行きます) 彼は宗教的天才です。高い世界へ引き上げてあげます。
さあ----ttp://www2.plala.or.jp/Nieztche/framepage5.htm
哲学者や文学者、芸術家、他分野の学者、宗教家や武道家、自衛官など
のひかるへの反論もどうぞ。負けません。これを見て怖気づく奴は負け
です。ただし、衆愚的意見は却下。論理的な(直感的にせよ)意見を求
む。でも怖がらずになんでもどうぞ。感性豊かな人歓迎。感受性が豊か
な人歓迎。人格に(根本的に)多少なりとも自信のある人歓迎。音楽好
き、文学好き歓迎。どんどん書きこんでくれ。新しい話題をスレッドを
(書きこみ)作って展開してくれ。彼はロックンローラーです。人類の
待ち望んだ天才。停滞を打ち破る。新しい命の息吹。
電通(広告代理店、メディアのほとんどを裏で牛耳っている大会社)
の職員「市民太郎」さんもいます。*さんと彼が副管理人です。
まずはネット界で大きなムーブメントを作りましょう。最高のアング
ラサイトを目指します。
そして秘密結社、国際貴族主義連合の結成。そしてクラッカーで核
ジャックして独立国家「ニューポリス」を造ろう。
仲間になるクラッカー募集。 (でも敵はいりません。僕は芸術家で
すから対抗出来ません。荒しやクラックは止めてください)
僕は貴族です。高貴な人間です。アイデンティティです。
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- board1 - No.1452
↓ほかの掲示板にも来ていたね
- 投稿者:本ページ管理人
- 1999年07月01日(木) 18時24分
別に強権発動するほどの事でもないから消しはしませんがねぇ……
現在また忙しくなってしまったのでカキコミはしていませんが、毎日管理はしています。
レス書きたいログなんかもあるのですけど…
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- board1 - No.1453
14000台分の計算根拠
- 投稿者:はむぞう
- 1999年07月02日(金) 11時53分
以前書きました「85,000の騎兵を並べるのに最低でもトラック約14,000台」という計算の根拠です。
馬を運ぶ馬運車というものがあるのですが、私の知っているものは荷台に4~5頭乗るタイプです。車の全長約10m、全幅約2.5mです。ただこれは隙間なく詰めた場合の頭数なので、多少ゆとりをもたせて馬運車1台の駐車スペースに6頭くらい入るのではと考えて計算しました。乱暴な計算ですが、単純に11×3=33平方メートルで6頭と計算すると、85、000頭÷6頭=14,166.66…となり、33平方メートル×14,166=467,478平方メートルになります。これを坪に換算すると約141,660坪になります。また100mの幅でならべたら4,674m、10mでは約46.7kmです。
これは人間が乗っていられるギリギリまで詰めた場合ですので、実際にはもっと面積が必要になるでしょう。馬は群れを作る動物ではありますが、馬によっては近づかれるのを嫌い蹴ったり噛んだりする癖のあるのも結構います。また大変臆病な生き物でちょっとしたことでもひどく驚いて暴れ、しかも1頭あばれると伝染して次々と暴れ出すこともしばしばです。また陣形など無視した計算ですので、実際には33平方メートルで4頭くらいかそれ以下のほうがいいかもしれません。
これを元にトゥラーン軍を計算すると、160,000頭÷6頭=26,666.66・・・で33×26,666=879、978平方メートルです。約88万平方メートルです。これは100mの幅で8,800mということになるでしょう。でもこれも現実的な余裕を持たせると、さらに1.5倍以上の面積と言うことになるでしょうか。すると132万平方メートルということになりますね。
ただこれには替え馬は計算に入っていませんし、歩兵も除外されています。またそのほかの物資の占領するであろう面積も考慮に入ってません。替え馬はモンゴル軍は、1人につき6頭といわれていたらしいので、パルス軍はともかくトゥラーン軍はそれくらい連れていたのではないかと思います。
また前回の書きこみでは、人口に占める兵士の割合が多いというのではなく、これだけの兵士を出せる人口を食べさせられるのかということを言いたかったのですが、うまく伝わらなかったようです。文章力不足を反省してます。
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- board1 - No.1454
とりあえずちょっとだけ
- 投稿者:本ページ管理人
- 1999年07月02日(金) 17時17分
No.1446P125上段
><一九〇四年から五年までの日露戦争で、日本軍は「規律正しく、よく国際法を守るりっぱな軍隊だ」と諸外国から賞賛された。それからわずか三、四〇で、日本軍は、野獣の群れにまで堕ちてしまった。日本軍だけでなく、おそらく大多数の日本人が変わってしまったのだ。一九三〇年代の人気作家が書いた文章を読んでみると、「あの薄よごれた中国人どもと、高貴な日本民族とが、同じ平等な人間であるはずがない」とか「日本が幸福になるために他の国が犠牲になるのは当然だ」とか書いてある。この作家はたぶん正直だったのだろう。だがその正直さは、高貴さとは何の関係もない。
まず、この「諸外国」ってのが曲者ですね。おそらく、当時の諸外国のメインはアメリカやイギリスだったでしょうから。日露と大東亜戦争では友好関係が180度違います。また、前に話題が出ていたと思いますが、これらの国は味方が敵になったとたん思いっきり評価の手のひらを返すことで有名ですからね。
あと、「一九三〇年代の人気作家」などと匿名にするのも謎ですね。漱石や芥川は実名で使っているくせに(笑)。やましいことがなければ実名で批判してもいいはずですけど。
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- board1 - No.1455
的確な指摘
- 投稿者:本ページ管理人
- 1999年07月02日(金) 17時56分
終『「みんなに責任がある」というのは「誰にも責任がない」というのと同じだもんな。これ以上の無責任はないよな。』
続『終君、どうしたんですか、えらく的確な発言ですよ、それは。』
始『まったく終のいうとおりで、「みんなに責任がある」というのは、責任の所在をごまかすために最高責任者が使う詭弁なんだ。(後略)』
(創竜伝10 P229)
大蔵省の住専対応を揶揄するセリフですが、タワゴトばかりの最近の田中芳樹の政治認識の中では、おそろしく的確な発言だと思います。
同時に田中芳樹自身の思想を解体する的確さをも持っています。
まず、『「みんなに責任がある」は詭弁』論ですが、この論法を普段使うのは、田中芳樹がいうところの「リベラル」派ではなく、「御用文化人」…もとい「保守」派である事に留意する必要があります。巻町の原発反対の住民投票や沖縄の基地反対住民投票のような直接投票を批判する論法です。つまり、『「みんなに責任がある」というのは「誰にも責任がない」というのと同じであり、従って「みんなに責任がある」としなければ成立しない住民(直接)投票はきわめて無責任な制度だ』というものですね。
事態はそれだけに止まりません。『「みんなに責任がある」というのは「誰にも責任がない」』というのが正しいのならば、そもそも民主主義自体が詭弁的な思想と言うことになります。ちょっと前にヤンと民主主義についてのログがありましたが、誰かに責任を押しつけるのではなく、市民一人一人に責任を持つのが民主主義なのですから。そういえば、ヤンはだからこそ、ラインハルト独裁にあえて背を向け、民主主義を選択したのでしたね。
本質的に『最高責任者が「みんなに責任がある」と責任の所在をごまかせない』制度というのは、ちょっとラインハルト的専制政治しか思いつきません。少なくとも私は。
住専問題でのあの論法は、議会制民主主義だからこそ出てきたものだと思います。
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- board1 - No.1456
続・パルス国の第一産業・貿易分析と、Re1453
- 投稿者:冒険風ライダー
- 1999年07月02日(金) 19時01分
<前回の書きこみでは、人口に占める兵士の割合が多いというのではなく、これだけの兵士を出せる人口を食べさせられるのかということを言いたかったのですが>
ではパルス国の第一産業について少し考えてみましょう。
それとNo.1450の投稿で言い忘れていた事がいくつかありましたので少し補足を。
パルス国を支える第一産業として、農業・狩猟・畜産・漁業の4つが考えられます。
まず、パルス国にとってどれだけ「漁業を除く第一産業可能領域」があるのかを計算してみましょう。パルス国の領土面積は143万k㎡とします。そのうちパルス中央部よりやや南よりの地域に位置するニームルース山脈より南は
「点在するオアシスのほかには砂漠と岩場と草原が多く、森はない」(アルスラーン戦記2 P16)
そうでして、その「砂漠と岩場と草原」の割合を国土面積の40%とします。そこから「点在するオアシス」周辺と、ニームルース山脈を源流とするオクサス川流域は比較的農業生産ができるとのことですので、この「農業生産可能領域」を国土面積の10%とし、上記の「砂漠と岩場と草原」の部分の面積を求めると
1430000 × (0.4 - 0.1) = 429000
となります。また「砂漠と岩場と草原」のうち、草原では馬の飼育が可能そうなので、「砂漠と岩場と草原」の比率を50:30:20と仮定して計算すると
429000 × 0.2 = 128700
で、これはとりあえず畜産面積として数えるとして、実際の「不毛な領土」は
429000 - 128700 = 300300
であり、残りの面積は
1430000 - 300300 = 1129700
となります。なお、ニームルーズ山岳地帯の南には獅子・雪豹・象がおり、北には熊や狼の姿が見られるとの記述があることから、当然草食動物などの狩猟の獲物もかなりいるものと思われます。
次に街や村の面積を除外します。パルスの首都エクバターナは100万人、ギランが40万(アルスラーン戦記6 P31)の人口を抱えている以外は詳細不明ですが、パルス国には「領地と私兵をもつ諸侯」が100人ほどいるそうなので(アルスラーン戦記2 P20)、これらの諸侯の都市の人口をだいたい10万人前後と仮定します。すると残りの人口は
20000000 - (1000000+400000+100×100000)
=8600000
このうち700万を人口1万の街に、のこりの160万を人口1000人の村にそれぞれ割り当て、700の街と1600の村があると仮定します。
これらの都市・街・村の面積を国土面積の20%と仮定すると、
1430000 × 0.2 = 286000
となり、上記の面積を引いてみると
1129700 - 286000 = 843700
以上がパルス国における「漁業を除く第一産業可能領域」となります。
それにしても「仮定」ばっかりだな(笑)。しかもかなり適当だし(^^;;)。情報がほとんどないから「書かれていない部分」を可能な限りの想像力でおぎなったのですけど、ちょっと無理があったかな? まあその辺はご勘弁をm<(__)>m。
これだけの面積があれば、パルス国人口2000万を養うだけの食糧は充分に確保できると思います。山岳地帯の多い日本の戦国時代でも1800万~2000万石の収穫があったことを考えれば、品種改良が不充分な当時の作物による収穫でも十分すぎるほどの領土ではないでしょうか? 人口も2000万人ですし、人手は充分でしょう。奴隷をこき使うという手もあるし(^-^)。
また狩猟については、パルスには5大猟場が存在するそうですし(アルスラーン戦記4 P151)、それ以外でも狩猟が可能な所はかなりあったでしょう。何よりも今とは比べものにならないくらいの数の獲物がいたであろうことは容易に想像できます。
漁業はパルス南部の海とパルス北部のダルヴァント内海で可能です。ダルヴァント内海の面積は東西180ファルザング、南北140ファルザング(アルスラーン戦記 P53)という記述があるので、平行四辺形とみなしてそこからおおよその面積を計算してみると
(180×5)×(140×5)=630000k㎡
これは日本よりも大きな面積です。しかも塩分を含み、潮の干満もあるとの記述もありますから、ほぼ海と変わらないとみなしてよいでしょう。生態系まではさすがにわかりませんが(カスピ海あたりが参考になるかな?)、やはり海並に魚が獲れるのではないでしょうか。
問題は畜産ですね。これは例の馬の問題ともかかわってきますし。馬についてはトゥラーンからの輸入なども考えたのですが、トゥラーンがどのくらいの馬をもっているかが問題になってくるし。さすがにこれについてはわかりません。知識もあまり詳しくないし。ただ、2000万の人口を養うという目的ならば、他の第一産業とも合わせて充分に可能であるとは思いますが。
あと、貿易について少し補足を。
前回の投稿では海上貿易ばかり取り上げていましたが、よく考えたらパルスの貿易は大陸公路による陸上貿易主体ではありませんか(すくなくともアンドラゴラス三世の時代は)。まあ貿易に対する考え方が今と全く違うというのは同じでしょうけどね。
陸上貿易で考えてみると、確かに敵対国を通過する貿易は難しいでしょうね。もっともこれは、戦争当事国を通らなければいいだけの話ですが(例えばシンドゥラとパルスが戦争していたら、チュルク領を通るなど)。特にトゥラーンは
「平和な時代には、広大な領土内を通行する隊商から税をとり、銀山や岩塩鉱や交易都市からの収益によって財政をささえている」(アルスラーン戦記5 P33)
という記述から、掠奪と共に貿易による利益が国を支えていると解釈できます。隊商が敵対国に行くからといってそれをいちいち止めていては、隊商がトゥラーン領土通行をさけるようになってしまい、自分たちの首をしめてしまうことにもなりかねません。だから戦争時を除いて、敵対国と関係なく陸上貿易も常時可能だったのではないでしょうか? 道はひとつではないのですし。
ただし大陸公路の中継地であるパルス自体が何らかの理由で通行不能になってしまえば話は別ですが。
<これを元にトゥラーン軍を計算すると、160,000頭÷6頭=26,666.66・・・で33×26,666=879、978平方メートルです。約88万平方メートルです。これは100mの幅で8,800mということになるでしょう。でもこれも現実的な余裕を持たせると、さらに1.5倍以上の面積と言うことになるでしょうか。すると132万平方メートルということになりますね。>
ご教授ありがとうございます。しかしすごく長い隊列ですね。代え馬まで入れるとどこまで長くなるのやら。ペシャワール城を包囲する時は隙間もないほど完全に囲んでいたのではないでしょうかね。
<ただこれには替え馬は計算に入っていませんし、歩兵も除外されています。またそのほかの物資の占領するであろう面積も考慮に入ってません。替え馬はモンゴル軍は、1人につき6頭といわれていたらしいので、パルス軍はともかくトゥラーン軍はそれくらい連れていたのではないかと思います。>
仮にモンゴル軍と同数の代え馬を用意したとすると、トゥラーン軍はパルス遠征に100万近くの馬を引き連れていた事になります。最盛期のモンゴルでさえ兵力10万・代え馬50万ほどが限界だったのです(過去ログNo.1180参照)。トゥラーン軍の兵力16万と私が算出した馬の数64万頭でさえ、いかに現実離れしているかがおわかりいただけるかと思います。
さらにどうやって遠征軍を維持するのか? 特に馬の餌ですね。トゥラーン国内であれば草原地帯が広がっているでしょうから何とかなるかもしれませんが、いったん国外にでるとトゥラーン領内ほどには草原地帯はないのですから、馬を殺していきながら進軍するか、大量の飼料を用意して進軍するしかありません。飼料を用意するとしてもどれくらいの物量になるのか。しかもそこまで犠牲を払ったパルス遠征の目的が「単なる大規模な掠奪」ではちょっと割にあわないのではないかと思うのですが。
なお、トゥラーン軍は全軍騎兵で構成されており、歩兵は存在しません。
それにしてもアルスラーン戦記は結構想像力を働かせられる余地がありますね。あんな無理な想像でも何とかなるし。創竜伝のストーリー矛盾はこうはいかないもの(フォローする気もおきないけどさ)。
PS.ところで、前回No.1450の投稿にて、新Q太郎さんの「さん」が抜けている個所がありました。ケアレスミスとはいえ、非常に失礼な形になってしまった事をこの場を借りてお詫び致しますm<(__)>m。
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- board1 - No.1457
威勢のいいタイトルに惹かれてこのページに来ましたが
- 投稿者:maske
- 1999年07月04日(日) 16時38分
思ったより面白くなかったです。
ちなみにREAD MEのランキングからです。
理由は評論(?)というには客観性にかけていることと
根拠としている資料の量が少なく、説得力に欠けているからです。
どうせ批評するならば創竜伝だけでなく
田中氏の全ての作品(デビューから最新作まで)を取り上げ、検証したほうが説得力があると思います。
だってHPのタイトルが「田中芳樹を撃つ!」なんですから。
このままなら「創竜伝を撃つ!」に変えた方がいいと思います。
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- board1 - No.1458
つけたしです。
- 投稿者:maske
- 1999年07月04日(日) 16時43分
「このホームページの意図について」のリンクがおかしくなっています。
ファイル名を頼りにしてなんとか読むことが出来ましたが、
トップページのリンクからとべなくなっていますのでどうか管理人さん直してください。
もし修正が完了しましたならこの書きこみは消してしまってもいいです。余計でしょうから。
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- board1 - No.1459
ご感想ありがとうございます
- 投稿者:本ページ管理人
- 1999年07月04日(日) 18時34分
>だってHPのタイトルが「田中芳樹を撃つ!」なんですから。
>このままなら「創竜伝を撃つ!」に変えた方がいいと思います。
なぜ「創竜伝を撃つ!」でないかは、掲示板の過去ログを読んでいただけるとわかりやすいかと思います。
>「このホームページの意図について」のリンクがおかしくなっています。
ご指摘ありがとうございます。早めに修正させていただきます。
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- board1 - No.1460
Re.1456、トゥラーンの遠征目的
- 投稿者:はむぞう
- 1999年07月05日(月) 11時18分
食料の生産性については、私自身には冒険風ライダーさんの意見を覆すほどの知識はありませんので、なるほどと納得させていただきました。ただ馬の問題については、輸入はないと思います。定住はしているものの仮にも騎馬民族というのであり、また歩くよりも早く乗馬をおぼえるというパルス人(8巻P176)なのだから、輸入に頼らずとも生産できたであろうと思います。
それと貿易について少しだけ。
実際の歴史上、シルクロードや海の道や草原の道での交易で取引されていたのは、絹織物や香辛料や宝石、貴金属、陶磁器のたぐいだったようです。王侯貴族などを対象にした贅沢品がメインだったようです。ギランの総督の説明にも異国の商船が宝石や真珠や象牙、白檀、竜涎香、茶や酒、陶器、絹、各種香料などを献上する云々の記述(6巻P37)がありますので、アルスラーンの世界でも同様ではと思われます。当時の技術では生鮮食料品は無理でしょうが、あまり日常の食料品は中心ではなかったように感じます。
> さらにどうやって遠征軍を維持するのか? 特に馬の餌ですね。トゥラーン国内であれば草原地帯が広がっているでしょうから何とかなるかもしれませんが、いったん国外にでるとトゥラーン領内ほどには草原地帯はないのですから、馬を殺していきながら進軍するか、大量の飼料を用意して進軍するしかありません。飼料を用意するとしてもどれくらいの物量になるのか。しかもそこまで犠牲を払ったパルス遠征の目的が「単なる大規模な掠奪」ではちょっと割にあわないのではないかと思うのですが。
上記のこれについてですが思いついたことがあります。
食料も替え馬もすべて現地調達するということで、わずかな食料と身の回りのものだけを持って遠征してきたというのはどうでしょうか? パルスは騎馬民族の国だから馬はたくさんいるはず(仮定)だし、そもそも略奪目的なのだから馬を随時奪っていけばよいというのはいかがでしょう。これなら替え馬は不要とまではいかなくても、かなり減らせます。ついでに食料も不足した都度、村々を襲って奪うというものです。それと馬の餌についても、結構なんでも食べるようであまり良くないけど肉類までも食べさせれば食べるし、ある程度粗食にも耐えるようです。今の馬は食べ過ぎ、栄養過多ぎみだという話を最近聞きました。第2時大戦末期に騎兵として従軍していた人の話なのですが、その人の部隊だけかもしれませんが、最後はすべて現地調達となったそうです。自分の食べ物も馬も馬の餌も全部だったそうです。馬が過労で死んだとき、上司に報告すると「そこらへんの村にいけばいくらでもいるだろう。明日の朝までになんとかしておけ」という返事だったそうです。ううむ、こういうのは創竜伝の日本批判のネタになりそうだ。
また目的ですが、遊牧民は厳しい気候や疫病で家畜が大量に死亡すると農耕社会に侵入して略奪したという現実の歴史がありますから、トゥラーンの場合もこれが原因とは考えられないでしょうか。8巻ではチュルク王は攻略する意味のない貧しい土地と言ったり、遊牧以外の産業がないとも記述されています。その産業の中心の羊やヤギがいなくなっては生活がなりたちません。交易するにしても商品がなくては始まりません。だから死活問題として、国力すべてをかけて遠征を強行したと考えてはどうでしょうか。
遊牧民の定義では「略奪」は悪ではないとなっているそうです。なぜなら遊牧民の生活では余剰物資というものは存在せず「蓄え=余ったもの=不要なもの」となり、つまりはいらないものを分けてもらうだけという考え方になるそうです。余剰物資が発生しない理由としては生活が厳しいこともありますが、遊牧は定期的に移動を続けねばならないので必要最低限のもの以外は邪魔という考え方からきているようです。だから必要になったらその都度、「余っているところ」から必要分だけ分けてもらうと言って、略奪をしていたといいます。
これなら国元に女や子供や老人が大部分を占める数万の民を残しただけ(6巻P102)で、強引にパルスにせめてきたと納得できるのではないでしょうか。そもそもは豊かなパルスの混乱に乗じて、適当に略奪したらさっさと引き揚げるつもりで、長期戦のつもりはなかったのではないかと思います。即位したばかりの国王トクトミシュが「国を富ませる」と約束したのも、前国王時代に家畜が激減し国の存亡の危機に陥ったのを利用して即位したからと考えると、その約束を実行するために遠征軍を編成し、国民も国力から考えて無謀に見えるのに従ったという図式ならすんなりいくのではないでしょうか。そうでなければ16万もの軍を出した後には数万の民しか残らないというのでは、万一失敗したときを考えると恐いと思うのですが。だから思いがけず長引き自軍が負けてくると、6巻のP97のイルテリシュの「負けたらトゥラーンが地上から消える」やクバートの「死兵というやつだ」のせりふにつながるかと思います。ということはトゥラーンの人口は20~30万人と言うことになるのかな? 最盛期の元でモンゴル人は100万だったというからそんなものなのかな?
なんだか無理な発想、強引な論法の部分も多いことは承知してますが、こう考えれば少しは納得いかないでしょうか。ただ馬以外は専門外ですので間違っている部分があったらすいません。
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- board1 - No.1461
東西貿易、ちなみに
- 投稿者:仕立て屋
- 1999年07月05日(月) 13時00分
アルスラーン戦記世界モデルの現実では、ビザンチン帝国(東ローマ帝国)などは中国との貿易に、海上ルートも確立していたので(ペルシャ世界を迂回)、経済的独占はそれ以前ほどではないかもしれませんね。また、首都の100万都市は、国際都市(長安とか)とするならまあ良いとしても、地方で10万都市がそんなにも林立している状況は当時ありえるかな、とは思います。それに、主食はおそらく、小麦の加工品だと思われる(違っていたらスマン)ので、米と比べて人口支持力はいくらか落ちるものと想像されます。日本の場合、温暖多湿であるし、海の幸、山の幸に恵まれていたという環境もあると思います。それでも同時代、日本の人口は600~700万人ぐらいじゃなかったでしょうか。まぁ、物語ではそういう設定にしているということで問題はないと思いますがね。