初代掲示板過去ログ

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投稿ログ73 (No.1329 - No.1341)

board1 - No.1329

お待ちしておりました

投稿者:M野
1999年06月08日(火) 17時26分

> 大変長らくお待たせ致しました(って誰も待ってなかったでしょうけど(-_-))。

ご謙遜を。私は長らくお待ちしておりました。

アルスラーンの新刊が近々出るらしいですが、もう話が何処まで進んでいるのか忘れてしまったし、
残念ながらこの7年(ですよね?)の間に、熱も冷めてしまいました。
やっぱり読者がアツくなっている間に出さないといけませんよ。
まあ、一応買って読んではみるつもりです。


>創竜伝7「黄土のドラゴン」
>1991年9月5日 初版発行

これ、本当に1991年の文章でしょうか。
まるで1970年代の朝日新聞みたいです。


>P70上段~下段
<一党独裁体制、言論の自由や思想の弾圧、知識人の殺害など多くの欠陥をかかえながら、革命後の中国政府は、ともかくも

「ともかくも」で済ませちゃうんですか?凄いですね。
さすが悠久の中国大陸。文革で虐殺された自国民が、ナチスの虐殺したユダヤ人より遥かに多くても、
悠久の中国大陸では「ともかくも」で済んでしまうのですね。


P78上段~下段

<「実際、新聞は事実を全て伝えるわけじゃない。どのニュースを載せるか、載せないか、どういう見出しをつけるか、その時点でもう情報のコントロールが行なわれるわけだ」

それって、左派がよく使う手口なんですけど…。
特に、田中先生の大好きな中国を礼賛する報道で、頻繁に使われていたと思うんですけど。
朝日新聞は林彪の死の事実を隠蔽しましたが、まさにこれに当たります。

board1 - No.1331

冒険風ライダーさんの分を読んで

投稿者:新Q太郎
1999年06月08日(火) 18時27分

いくつか賛否含めて、感想を述べたいと思います。


P31上段~下段
<「蒙古連合自治政府」とは、日本軍が中国を侵略していた当時、一九三九年に、内モンゴル地方に設立した傀儡政権である。いちおう政府ということになっているが、実体はその当時世界最大の麻薬シンジケートだった。

「こんなおいしいネタが本当にあったら朝日新聞が黙っているわけがないでしょうから、この「世界最大の麻薬シンジケート」という記述は明らかにウソでしょう」

*******************
いやあ、ちょっと待った。それが否定論の根拠と言うのは、あまりにも弱い。さすがに田中氏が根拠なしにこれを地の文章として書いたとは思えんぞ。それに蒙古自治政府云々は私もしらないが、麻薬を関東軍が扱っていたことは事実。「日章旗を麻薬販売所のマーク」と誤解した人もいた、というらしいから。
ただ、日本は台湾で「阿片中毒者は登録させ、必要最低の分だけ売ってやる」という施策で実際に中毒患者を減らした実績があるから、その延長線上に大陸占領地でも阿片販売を行ない、一部が暴走した可能性もある。私もあまり知らないで書いて申し訳ないが。

////////////////
「気にしないで下さい。一九三一年から四五年にかけての日中戦争が、日本が一方的にしかけた戦争だということは歴史上の事実です。中国の勇気ある人々が侵略に抵抗したのは当然です。日本人のなかでも、私たちの祖父は愚劣な戦争に反対して投獄されました。誇りに思っています」
 水が流れるがごとくいってのけたのは続で、(略)>


 まず「一九三一年から四五年にかけての日中戦争」って、そもそも基本的事実そのものが違います。田中芳樹の頭の中では「満州は中国の領土」なんでしょうから(「白い迷宮」ではっきりと言ってました)そう思いたい気持ちはよく分かりますが、小中学校で教えられる普通一般で言う「日中戦争」といえば「1937~1945」でしょう? これって小学生レベルの間違いではありませんか(^_^;)。それに満州問題では国民党と和解していましたし、当時満州事変を「侵略」などと言っていたのは中国共産党だけだったんですけど。

*****************
昭和15年戦争、という言い方もありますからねえ。このへんは事実関係の間違いと言うよりイデオロギーでしょう。
「中国」と「満州」で、中国が無条件に満州に権利を持つと考えるのも少し無理はありますがね。侵略戦争だとしても「満州事変」と「日支事変」に性質の差を認め、分けて考えるほうが実情にそってはいると思いますが。

 //////////
「それから日中戦争は「日本が一方的にしかけた戦争」などではありません。盧溝橋事件は日本兵になりすました中国共産党員(劉少奇の部下)による策謀でしたし(日本軍と国民党を戦わせるため)」

************
うーん、これも一説だとは思いますがまだ確定は全然されていないと思いますが。今のところ「天智--天武非兄弟説」くらいの信憑性と考えたほうがいいのでは。


//////////P61下段~P62上段
<「解放軍とは、かつてはたしかに正義の軍隊だったのですがねえ」
「一九三一年から四九年まで、中国を荒らした兵匪とは日本軍や国民党軍だった。当時の人民解放軍は、兵匪を追い払う正義の軍隊で、当時アメリカの新聞は「アジアにこれほど高潔な軍隊が存在するとは」と驚きつつ感動していた。それが一九八九年には、武器を持たない市民を戦車でひき殺す権力者の走狗に堕落してしまった。

***************
こおれはねえ・・・。
まあ一応、相対的には規律は正しいほうだったとは思いますがね。エドガー・スノーとかって基本的にシンパだから、当時の話はいいことしか書かないんだよね。「人民のものは針一本取らない」なんてのは「人民以外」の”階級の敵”を「人民裁判」にかけただけであってさ(笑)。けっこう長征時代は、やばい行為も多かった。
毛沢東はのちに、ソ連の指導者に「ひとつの村を(自分の手で直接)70人ほど殺した。もっと殺せば良かった」と語ってあきれさせているし(今年の産経新聞で当時の通訳証言。誰かしらべて)、「チャーズ」(上と下で一文字に子)では一町を封鎖し餓死に追い込むこともしていることが分かる。
ゆえにここは批判にも賛成。

ちなみにアメリカの新聞が「敵の敵」をいかに美化しがちかは、ムジャヒデーンやコントラを参照。ついでにこのときの欧米で、中国抵抗運動の一番のシンボルは毛でも周でもない、蒋介石のワイフ・マダム宋やんけ(笑)。

/////////
海外にいて、祖国の復権と発展を応援してきた華僑たちは、激しい怒りと失望を禁じえなかったのだ。我々は、強制収容所に国民を放りこむような国の出現を望んでいたのではないと。>


「大躍進」で気付けっちゅうの(笑)。だから
       ↓↓
「そもそも「人民解放軍」が1989年に突然「権力者の走狗に堕落」したみたいな事を言ってますけど」
これは田中氏が甘いよね。

////////////P64下段
<始は中国も中国人も好きだ。右手のカバンにわずかな資産を詰めこみ、左手に子供の手を引き、背中には万能調理具である中華鍋を背負って、中国人は世界中どこへでも旅だっていく。「おれの立っている場所こそが中国だ」と、わざわざ口に出してはいわないが、しっかりと大地を踏みしめ、異郷に根をおろし、いつかそこに街をつくりあげる。彼らの生命力、堂々たる生きかたは尊敬に値する。ただ一〇億人をはるかにこす中国人の全員が善人ではありえないのは当然のことだ。>

*****************
うーん、つっこみ所多し。
*ひとつの民族の生き方を強引に画一化して、尊敬に
値するかしないとか少なくとも私は言う気になれない。

*第一、「俺はこの村で育った。何があろうとここを
離れる気にはならないね。隣村にも十四歳のころ一度
行ったか・・・」という、動かざる農民もまた日本
以上に多いだろうに。


*華僑が、田中氏が嫌うはずの血族的結合、公私の
区別の曖昧な不定形の経済マフィア、そして何より
現地の文化に(あまり)同化せず、支配層(白人など)
と非支配層(現地人)の中間で利益を得て大きく
なったという歴史をどう思ったのか。

////////////////
<一党独裁体制、言論の自由や思想の弾圧、知識人の殺害など多くの欠陥をかかえながら、革命後の中国政府は、ともかくも外国の軍隊を国内から追い出し、イギリスから香港を回復し、そして食糧の自給を達成した。ひとつの政府が、一〇億をはるかにこす民衆を食わせてきたのだ。これは偉業といってもよいことで、だからこそ、民衆の政治的な不満がおさえられてもきたのである。

****************
まーずは、近代国家史上最大級の餓死者をだしたのはおそらく中華人民共和国であることを言っておく(大躍進--文革時ね)。おまけにこの時は対外的面子から、外国に援助を求めようともしなかった点で他の内乱、無政府による飢餓以下。
最低点である。


ただ、半分は私も田中氏の評価に賛成なのです。というのは私は、中華人民共和国時代を「毛沢東王朝」とそれを簒奪(笑)した「トウ小平王朝」に分けて考えておりまして、前者は人間が尊厳をかけて対決すべき「(北朝鮮のような)全体主義国”」後者はインドネシアや朴時代の韓国ような「開発独裁国家だとみなしています。さまざまな問題を抱えつつも、「共存可能な敵」として、また内政的にも合格点に近いものをトウ小平王朝は持っていると考えます。

////////////////
「外国の侵略も、黄河の大洪水も、蝗の害も、すべて中国は切りぬけてきた。今回のことでたとえ北京の政府が倒れても、中国自体はけっして滅びない」

セルビアもロシアも日本も、人が生きてりゃどこも同じ。以上。

/////////////////
 それからここに挙げている「偉業」とやらは相当に怪しいものですね。「外国の軍隊を国内から追い出し」はまあいいでしょう。しかし「イギリスから香港を回復し」は別に中国政府の功績ではなく、単に1997年にイギリスの香港租借期限が切れただけです。だからこれは「回復した」のではなく「返していただいた」が正しいでしょう。

****************
あっ、これは反論のほうが違う。香港は租借ですが、「香港島」は永久租借地だったから返さなくても英国はよかったんです。しかし硬軟まぜた中国の外交が成功し、全面返還にあいなったのです。その駆け引きはは彼らの見事な成功ですね。


//////////////
<「実際、新聞は事実を全て伝えるわけじゃない。どのニュースを載せるか、載せないか、どういう見出しをつけるか、その時点でもう情報のコントロールが行なわれるわけだ」

・・・とりあえず冒険風さんの「田中こそそうだろう」というのに全面的に賛成。


「全体の感想」
しかし、黄土のドラゴンてこんなにひどかったかな?このへんから読む気しなくなってきて、斜め読みだったからなあ・・・。

board1 - No.1332

ようやく

投稿者:鳳杏樹
1999年06月08日(火) 19時07分

アルスラーン10巻が出るんですね、ようやく。嬉しい限りです。これだけ間が開いてしまうと、あの9巻までの世界が壊れていないかどうかが気になりますが。7年も待ったんですから、「さすが」と、読者をうならせるものであって欲しいです。
でも、一番の楽しみは「後書き」ですねえ、やはり。

*冒険風ライダーさま

「日の丸・君が代」について、明治維新以来の慣習上でも、諸外国においても「国旗・国家」として扱われているとのことですが、いまだ、反発する人間が多い事も事実です。「慣習」で片づけてしまうにはあまりにも大きな意味を「日の丸・君が代」は背負っていると思います。田中氏は、そこのところを曖昧にしたまま「義務化」や「法制化」に持っていこうとする動きが気に入らなくて批判しているんだと思います。
それから、田中氏が「法律で定められていない」という面だけを強調しているのが、「もう一方ではつごうの悪い事実を隠す」ナチス・ドイツのやり方そのもの、というのも、私は違うと思うのです。いくら現実世界の事に結び付けて批判を展開しようが、「創竜伝」はあくまで田中芳樹という個人の書いた作品です。自分が書きたいものを書いているわけですから、作者個人の考え方や感じ方を強調して当然だと思います。そして、その作品を読む、読まない、共感する、しない、あるいは批判するは、読者個人に完全に委ねられています。
一方、ナチス・ドイツのやった事というのは、国家全体のレベルであり、批判や拒否の自由だの余裕だのは国民に与えられていなかったはずです。
一作家が作品に自分の思想を色濃く反映させるのと、国家、政府がひとつの思想を浸透させようとするのでは、影響の大きさは比べ物になりません。「批判の自由と余裕」が与えられるか否かは大きな違いです。ですから、田中氏の論法をナチス・ドイツのやりくちと同一視するのは、私は賛同できません。

board1 - No.1333

ところで、薬師寺何チャラっての買いなのか?

投稿者:仕立て屋
1999年06月08日(火) 19時25分

 刑事ものらしいですが、イマイチ食指が伸びません。どんなもんだろか?ツッコミ甲斐があるのでしたら、立ち読みしてみようかと思うのですが、、、

 あとそれから、「私の創竜伝考察17」を呼んでふと思ったのですが、氏の歴史観や思想が創竜伝にあるとおりとすれば、ちょっと別の意味で驚きですね。今のご時世、いくら左翼であってもあれほど、奇天烈な事実認識を持ってる方ってそうはいないのではないでしょうか?己の思想を物語りに織り込むってのはままあることですが、あそこまで、ある意味、トリップしてますと、氏がフィクションとされていることにも一理あるなと逆説的に思ってしまいます。つまり、今では夢物語となってしまった若き日の理想の残り香をひとり楽しむための作品という意味で。でなければ、氏ほどの大家がおおまじめにあのような記述をされるはずがなかろうかと思いますね。

board1 - No.1334

お騒がせしました

投稿者:本ページ管理人
1999年06月08日(火) 20時33分

 しばらく所用で出かけていたもので、大変返事が遅れてしまいました。ともかく、結果としてふたたびあとだしの形になってしまったことをお詫びします。


 ・「無意味」について
 「satokoさんの言う通り無意味です」と述べたつもりはないんですが、問題なのはそのように受け取られてしまったような言葉と文脈になっていることですね。つまり、私の主観はともかく客観としてはそのようになっているわけで、この件に関しては、不注意で誤解と混乱を招いたことをお詫びします。
 主観を排してみれば、仕立て屋さんの指摘点も随分と腑に落ちるものだと思いました。思いこみとは恐ろしいものですね。



>しかし、単に、'イレギュラーフィクション評論に対する批判'に対して”西部邁でも網野善彦でもドストエフスキーでも”ってことになるとそれこそsatokoさんがおっしゃられたように”ジャンルを超えた比較はタブー”ってことを私は申し上げたいです

「単に、'イレギュラーフィクション評論に対する批判'に対して”」であれば、正統派である学者でも比較として妥当だと思います。”ジャンルを超えた比較はタブー”と仰りますが、まずはじめにジャンルを超えるタブーを犯しているのは田中芳樹の方なのですから。
 まあ、あえて小林よしのりを比較に用いたのは、小林よしのりの場合は「単に、'イレギュラーフィクション評論に対する批判'に対して”」+αがあるからなのはご指摘の通りですし前にも述べたとおりです。
 もちろん、小林よしのりの場合と、学者の場合では比較の仕方は異なります。私は学者が自説を展開するにあたって憶病なほど慎重であるであることを知っています(テレビ学者の類の例外は除く)。それは学者が事実を積み上げる職業だからです。豪快に真実を提示することで物語のダイナミズムを表現する小説家とは根本的にスタイルが違うのです。田中芳樹は、このスタイルの違いを(意図的か無意識かはともかくとして)明確に破っています。それは例えるならボクシングでのローキックであり、サッカーでラグビーのように手でボールを抱えて走るような行為なのです。
 田中芳樹は、この物語と評論のスタイルの違いを利用(悪用といってもいい)して評論を行い、ルールを守った評論がまず得られないような影響力を得ています。
>「また、管理人さんのおっしゃるサイトの本旨なるものが主に緒言における内容であるのなら、」
>「……コンテンツ8の主旨は、評論ぶっこいてるのに、原典も示さなければ、ノンフィクションの形式もとってないという'単なるルール違反'を批判しているものなのですか?…………ちがうでしょう?田中作品の創竜伝以前のフィクションの名作群があり、比較して創竜伝においてはスタンスが半端で小説としても評論部分が癌となり、評論として見ても原典も明かさず、ノンフィクションの形式を取らず、表現者として不誠実だと主張されてるわけでしょう?つまり、小説家としての田中芳樹を前提にしているのではないのでしょうか?」
 「小説家」であり「表現者」でもある田中芳樹を前提にしています。そして、表現者として不誠実な大きな原因が評論部分である以上は、正統な評論と対比させることもなされるべき事だと思うのです。イレギュラーの評論が不相応の影響力を有している現状に対する打破も、このサイトの趣旨ですから。ですから、「実際、あそこに西部らと比較した文章を挿入してみてください。それでも不自然でないとおっしゃるようでしたら、これ以上言うに値せずとします」とありますが、小林よしのりとの比較が妥当であることをおいといても、けっして不自然だとは思えません(唐突ではあるが)し、本当に「それじゃ、とりわけてこのサイトが存在する意味はありませんし、そんなことは他でもやってることでしょう(っていうか当たり前過ぎて見つけ出すのに困難を極めることでしょう」と説明できるくらい田中芳樹の影響力が失われているのであれば、このサイトの存在は確かに必要ないと思います。しかし、現に田中芳樹の影響力が相当の力を持っている状況であるからこそ、このサイトを私は立ち上げるつもりになったのです。

board1 - No.1335

小林よしのりファンについての雑談

投稿者:本ページ管理人
1999年06月08日(火) 20時53分

ちゃちゃちゃの歴史ボードttp://www.nc4.gr.jp/board/index.fj.html

 で、戦争論の間違いを指摘する方とよしりん擁護派が議論を交わしていますが、私は少々絶望的な気分でもってこれを見ています。
 戦争論の間違いを指摘する「+α」さんは統計などの一時資料をも活用し、きわめて理路整然と戦争論の間違いや誇大表現を喝破しています。私が見る限り、最強のネット論客に分類できると思います。
 対するよしりん擁護派の理論があまりにも情けない、というか、ほとんど絶望的です。
「戦争論はマンガなんだ。そんな批判するなんてマンガの読み方を知らないんじゃないのか」
「戦争論が評論だったらその批判は妥当かもしれないが、戦争論はあくまでもマンガだからそんな批判をするのはおかしい」
「サヨクやあんたにはわからない」
 etcetc……(詳しくは原文を見ていただきたい)

 田中芳樹ファンが創竜伝を養護する論理と寸分違わず一緒ですね。

 これが、小林よしのりファンサイトだったら、まだいいですよ。しかし、小林よしのりとは距離を置くちゃちゃちゃにおいてあのような擁護論がまかり通る現状には、目の前が暗くなります。正直言って乗り込んでいきたい気分です。
(とりあえず自分のサイトの更新できない状況でそんなことをするわけにはいきませんけど)

board1 - No.1336

RE.1331 

投稿者:本ページ管理人
1999年06月08日(火) 21時05分

)>ちなみにアメリカの新聞が「敵の敵」をいかに美化しがちかは、ムジャヒデーンやコントラを参照。

 創竜伝でも言っているんですけどねぇ。アメリカはイ・イ戦争の時はイラク国内の人権侵害を無視してサダム・フセインを英雄のように言っておいて、湾岸戦争の時は悪魔であるかのように評価を変えたって。

board1 - No.1337

Re:1335/あぶね~ダブルとこやった(^^;

投稿者:仕立て屋
1999年06月08日(火) 22時05分

 私もその一連の投稿をこっちに転載しようか迷っていたんですけど、同じとこに目をつけられてたようですね。
 やはり、読む人がどのようなスタンスに立つかによって受け止め方もサマザマってとこですか?基本姿勢を保つことは、その発言に統一した信頼度を持たせるのに必要なことですが、柔軟性や客観性、そしてその客観性を実現するための想像力を磨かなければ基本姿勢ってのも害毒になり兼ねないということでしょうね。
 それにしても、こうも逆バージョンが見事にはまる投稿(nc4日本茶掲示板における)ってのも怖いもんですね。あれを見て私、失礼ながら笑っちゃいました。勝手に転載しても良いものか迷っちゃいましたが(ネットの作法に疎いもので)、「乗り込んでいきたい気分」ってのには同感です。

board1 - No.1338

久々のまとめレス

投稿者:冒険風ライダー
1999年06月09日(水) 11時14分

 う~ん、久々の「私の創竜伝考察シリーズ」、いろんな返事が返ってきていますね。
これだけでも投稿に意義があったというものです。

>M野さん
 大変お待たせしていたようで申し訳ありません。5月は結構忙しかったので書く暇がなかったものでして。それにスタンスもある程度変える必要もあるかと思いましたので、少し見直しをしておりました。
 創竜伝7の中国礼賛は尋常なレベルではありません。5巻で天安門事件にふれて「非武装の市民を軍隊を使って虐殺するような権力体制が実在することを、世界の人々は思い知らされたのだ」と自分で言っておきながら、あんな礼賛記述をする神経は私には全く理解できませんね。今回は特に問題な部分だけを取り上げてみたのですが、様々なところで「これでもかっ!」とばかりに中国を礼賛しているのはちょっとねえ……。
 創竜伝7は間違いなくあれのためにつまらなくなっているのですが。



>新Q太郎さん
 私の投稿についての批評、そして間違いのご指摘、ありがとうございます。相変わらず鋭いですね。批判文も私の文章より説得力があります。まだまだ私も修行が足りんか(-_-;;)。

>P31上段~下段
 これはやはり弱かったか~(T_T)。朝日新聞あたりがこれを見逃すはずがないと思ったので書いたのですが、蒙古連合自治政府については私もあまり知らなかったからな~。引用だけに留めておけば良かったかな?
 それと関東軍が麻薬を扱っていたのは知りませんでした。勉強になります。

>P61上段~下段
 「1931~1945」というのなら「15年戦争」ってきちんと言ってほしいものです。日中戦争ではやはり「1937~1945」でしょうからね。普通はやはりそう解釈するものですよ。私も小学校でそう習ったし。
 それと盧溝橋事件についての記述は渡部昇一氏あたりから引用してきたのですが、彼は「中国側の記録にも「劉少奇同志の命令でやった」と書いてある」とはっきり断言していますからね。田中芳樹に対するアンチテーゼとして書いたのですけど、事実はどうなんでしょうね?

>P64下段
 中国人を礼賛するやり方と、日本人を罵倒するやり方は全く同じなんですよね。画一的に評価するという点で。結果は全く正反対ですけど。

<ただ、半分は私も田中氏の評価に賛成なのです。というのは私は、中華人民共和国時代を「毛沢東王朝」とそれを簒奪(笑)した「トウ小平王朝」に分けて考えておりまして、前者は人間が尊厳をかけて対決すべき「(北朝鮮のような)全体主義国"」後者はインドネシアや朴時代の韓国ような「開発独裁国家だとみなしています。さまざまな問題を抱えつつも、「共存可能な敵」として、また内政的にも合格点に近いものをトウ小平王朝は持っていると考えます。>

 しかし田中芳樹の評価は全く逆なんですよ(^^;)。彼は毛沢東を7巻でヨイショしている一方、5巻では明らかにトウ小平としか思えない人物を「愛国心がどうのこうの」と非難していましたから。
 私も毛沢東よりはトウ小平の方が評価できると思うのですけどね~。トウ小平王朝2代目皇帝(笑)江沢民はどちらかというと毛沢東に近いような……。

<あっ、これは反論のほうが違う。香港は租借ですが、「香港島」は永久租借地だったから返さなくても英国はよかったんです。しかし硬軟まぜた中国の外交が成功し、全面返還にあいなったのです。その駆け引きはは彼らの見事な成功ですね。>

 うっ、これも知らなかった……(T_T)。以前イギリスと中国が香港問題でもめたという話は聞いた事があったのですが、それって「香港島」のことだったのですね。何をもめていたんだろうと考えていましたが。
 それにしてもまぎらわしい名前ですね。「香港」と「香港島」ってのは。

<「全体の感想」
しかし、黄土のドラゴンてこんなにひどかったかな?このへんから読む気しなくなってきて、斜め読みだったからなあ・・・。>


 まだまだひどくなりますよ(^^;)。中国礼賛と反日評論では7巻が一番ひどいですからね。
黄老というキャラクターもいることですし。



>仕立て屋さん
 「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズは一応刑事ものとありますが、実際の所は「極楽大作戦」のような「妖怪退治」です。1巻「摩天楼」の社会評論は創竜伝のアレをパクッてきただけでしかありません。2巻はほとんど社会評論はありませんがストーリー自体がくだらないし。まあその分ツッコミがいもあるでしょうが。
 あのシリーズは「絵にだまされて買った」という苦い思い出があるんですよね(T_T)。あれのイラストを書いている垣野内成美氏は、かつて私がハマッたゲームソフトのキャラクターデザインを担当していたため、それにつられてつい買ってしまったらあまりにもくだらなかったという、懐かしい思い出が……。まあその腐れ縁で2巻も購入してしまいましたが(^^;)。
 あれは「スレイヤーズ」と「極楽大作戦」を読んだ後に読む事をお勧め致します。「ああ、ここはこれのパクリか」というツッコミができて面白くなりますから(というよりも、それ以外に面白くする方法はない)。

<氏の歴史観や思想が創竜伝にあるとおりとすれば、ちょっと別の意味で驚きですね。今のご時世、いくら左翼であってもあれほど、奇天烈な事実認識を持ってる方ってそうはいないのではないでしょうか?己の思想を物語りに織り込むってのはままあることですが、あそこまで、ある意味、トリップしてますと、氏がフィクションとされていることにも一理あるなと逆説的に思ってしまいます。つまり、今では夢物語となってしまった若き日の理想の残り香をひとり楽しむための作品という意味で。でなければ、氏ほどの大家がおおまじめにあのような記述をされるはずがなかろうかと思いますね。>

 アレが本気だったらホントに怖いけど、小早川奈津子の記述と違ってギャグが全く混入していませんから、その可能性も否定できないような……(^^;)。
 それに仕立て屋さんの言う通りならば、「今では夢物語となってしまった若き日の理想の残り香をひとり楽しむための作品」などというシロモノを売り出さないでほしいものですけどね。

board1 - No.1339

鳳 杏樹さんへ

投稿者:冒険風ライダー
1999年06月09日(水) 11時16分

 なるほど、確かに田中芳樹は書きたいものを書いているだけかもしれません。しかし私が取り上げているのは「フィクションの皮をかぶった、現実世界に対する社会評論」です。創竜伝はフィクションですが、私は創竜伝の社会評論は「ノンフィクション」とみなしています。そうであるならば「なぜそうなったのか」という「実証的検証」は絶対に必要ですし、少なくとも一方の観点だけから論じるのは不公平でしょう。ましてや「現実世界に対する社会評論」である以上、ウソをいってはいけませんし、フィクションの影に隠れて悪意に満ちた記述をするのは反則です。

 かの社会評論でも「「日の丸・君が代は法律でさだめられた国旗・国歌ではない」と事実を明記した教科書が、文章の削除を命じられた」という点だけを強調し、いかにも「文部省=悪」のような記述をやっていますが、文部省が「文章の削除を命じる」ほどの権限を教科書会社に対して持っていない事、文部省がそんな行動に走らざるをえなかった理由のひとつに、教育現場で文部省以上の権力を持つ日教組が反日教育をしていることがあるということについては一言半句もふれていません。その態度が「一方で積極的な嘘をつきながら、もう一方ではつごうの悪い事実を隠す」「ナチス・ドイツのやりくち」であると批判したのです。

 ここでの「ナチス・ドイツのやりくち」というのは「一方で積極的な嘘をつきながら、もう一方ではつごうの悪い事実を隠す創竜伝の社会評論のやりくち」を指しているのであって、それ以上の意味はありません。別に田中芳樹が言論弾圧をしているとは一言も言っていませんし、「批判の自由を奪っている」とも言っていません。

 ただ、影響力という点では「読者に対する影響」というのは非常に大きいのではないでしょうか? 私もかつてはもろに影響をうけていましたし。影響力の大きさではともかく、影響をうけて田中芳樹の主張を鵜呑みにする人は結構いるのではないかと思います。以外に田中芳樹の影響力ってのは大きいものですよ。国家レベルではないにしても。

 後、日の丸・君が代については、彼は存在自体を否定していると思います。別の社会評論でも、この「日の丸・君が代」を教えるということをことあるごとに否定していますし(創竜伝4 P168 & 創竜伝5 P148)、しかもこれらも「文部省の強制」というのだけを強調していますから。
 それに100歩ゆずって鳳杏樹さんのおっしゃるような「まじめな問題提起」をしているとしても、それに乗じて文部省を「ナチス・ドイツと同じ」とまで酷評するのは言い過ぎでしょう。検証もしない上にこんな事を言っているのでは、建設的批判どころか「ただの誹謗中傷」ととられても仕方がないと思いますがどうでしょうか。

board1 - No.1340

そうばかりでも

投稿者:不沈戦艦
1999年06月09日(水) 14時17分

>田中芳樹ファンが創竜伝を養護する論理と寸分違わず一緒ですね。

 これが、小林よしのりファンサイトだったら、まだいいですよ。しかし、小林よしのりとは距離を置くちゃちゃちゃにおいてあのような擁護論がまかり通る現状には、目の前が暗くなります。正直言って乗り込んでいきたい気分です。



 確かに「あれはマンガだから」という反論が多いですけど、そればかりでもないですよ。Tigershark氏の歴史ボード7501番をご覧になってみて下さい。どちらかと言うと、「マンガ云々」ってのは若い人が多いみたいですね。EauRouge氏などは大学生ですし。+α氏の資料調査は確かに優れていますが。私は「戦争論批判、またか」と思って、あんまり興味がなかったんで今までほとんど読んでいなかったんですが。そんなに嘆く程でもないと思いました。

 でも、+α氏は「個と公」という戦争論のテーマ自体には、全く踏み込んでいないように思えましたが。「それ以前に事実をちゃんと把握すべき」というのはそうでしょうけどね。でも、その事実認識自体、右派と左派で言うことがまるで違うから(南京事件がいい例)、ややこしいんですけど。石井さんが乗り込んで行っても構わないとは思いますが時間が無いですか?

 それと、+α氏の間違い指摘を、小林よしのり氏に正確に伝達したら、修正に応じると思いますがいかがでしょう?「俺の方が正しい」と開き直るとは思えないんですが。もちろん全部飲むかどうかは解りませんし、議論にはなるでしょうけど。田中芳樹だったらそうはいかないでしょうがね。

board1 - No.1341

薬師寺涼子>仕立て屋さん

投稿者:水野忠右衛門
1999年06月09日(水) 14時52分

No.1333 仕立て屋さん、こんにちは。

「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズについて。
No.1338で冒険風ライダーさんが要約してますが、私なりの感想など。
あくまで感想なので、参考になるかどうかわかりませんが。


 お話は、冒険風ライダーさんのおっしゃる通り妖怪退治物です。ただ、妖怪退治のくだりは、週間連載コミック1回分程度の薄い内容しかありません。
 でも、私はこの作品結構好きです。サディスト薬師寺涼子女王様と、マゾヒスト予備軍泉田準一郎(下僕その1)のドタバタラブコメとして読んでですが。
 私は「極楽大作戦」も「スレイヤーズ」も知らないのですが、なんとなく「押井守のうる星やつら」と「古畑任三郎」を足して2で割って創竜伝風スパイスをちょっぴりふりかけたという印象を受けました。
 それと、小説を読んだというより、コミックを読んだような感じでした。田中芳樹作品のなかでは、創竜伝の次に「悪ノリ(もしくは手抜き)」小説であることは間違いないと思います。

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