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投稿ログ97 (No.1707 - No.1759)

board1 - No.1707

検証!「薬師寺シリーズ」 ストーリー描写編

投稿者:冒険風ライダー
1999年08月31日(火) 01時04分

 さて最後のストーリーですが、これは人それぞれでいろいろあるでしょうから、とりあえず私が感じた矛盾点を少し。


 まず泉田準一郎の不幸ぶりが伝わってきません。彼は作中、ことあるごとに「自分はこんな上司(薬師寺涼子)の下につけられて不幸だ」などとモロに横島忠夫のパクリを口走っていますが、薬師寺涼子ってそこまで部下をいびるような人間なのでしょうか? 確かに上司に対してやたらと反抗的ではあるし、気に入らない人間に対して毒舌をたたくところなどは「矛先が自分に向いたら」という不安感があっても不思議ではありませんが、「薬師寺涼子の怪奇事件簿シリーズ」を何度読んでも薬師寺涼子が部下をいびっている光景がありません。薬師寺涼子と泉田準一郎との関係はむしろ「理想的な上司と部下」の関係であって、田中芳樹が意図したであろう「極楽大作戦」のような「女王様とその下僕」のような関係に全くなっていません。「失敗したら部下に責任をかぶせる」という事もありませんしね。
 察するに、田中芳樹は泉田準一郎に感情移入しすぎて、「極楽大作戦」の横島忠夫のような「不幸ぶり」が表現できなかったのではないでしょうか。どうせパクリならば、いっそ徹底的に模倣してしまった方がより面白くなったと思うのですけどね。


 次に妖怪退治の設定があまりに無理がありすぎます。「スレイヤーズ」や「極楽大作戦」の「妖怪がでて当たり前の世界観」であれば、妖怪がでても何ら不思議ではありませんが、どうも「薬師寺涼子の怪奇事件簿シリーズ」を読んでいると、現代世界に無理矢理「妖怪がでて当たり前の世界観」を入れたような感がぬぐえません。妖怪が出てくることに何の必然性もないものですから、世界観と全く矛盾しているんですね。
 たとえば1巻「摩天楼」では高層ビルで怪事件が発生しますが、普通この手の事件が起こった場合、まずは「人間の仕業」と考え、次に「どのような手段でこのような事件を起こしたのか」と考えるのが自然なはずなのですが、薬師寺涼子の場合、不必要な社会評論を展開したあげく「妖怪の仕業だ!」などと論理もへったくれもない結論に到達してしまっています。それが当たるのは別に薬師寺涼子の洞察力が優れているからではなく、単なる作品設定上の御都合主義というものでしょう。「既成概念に侵されていない柔軟な思考」と言えば聞こえはいいんですけど、「刑事もの」ないしは「推理もの」と思わせておいていきなり「妖怪退治」の方にシフトするやり方には非常に無理があると思うのですが……。


 そして2巻の「東京ナイトメア」のストーリーにはホントにうんざりさせられましたね。ストーリーが何かと似ているなと思ったら、創竜伝1巻の「影の支配者」というのをそのまま焼き直しているだけのシロモノでしかないではありませんか。夏の魔術シリーズの「白い迷宮」でも同じネタを使っていましたし、田中芳樹には「影の支配者」という描写以外に敵が書けないのでしょうか。しかも敵キャラ自体も「船津忠義のクローンか」と言いたくなったほどのベタベタなキャラクターでしかないし。
 創竜伝と似たり寄ったりな同じネタを何回も使用されてもねえ……。


 と、「薬師寺涼子の怪奇事件簿シリーズ」の矛盾点をいくつか長々と指摘してみましたが、この作品が駄作である事を証明するには、次の文章を引用してみればよいだけだったりします。

摩天楼あとがき P221
<中国歴史関係の仕事が増えました。漢字だらけの資料に埋もれて毎日をすごしていると、ストレスがたまって、まったく別方面の作品を書いてみたくなります。ちょうど講談社文庫の新企画を依頼されましたので、ストレス解消のためにこんな作品を書いてみました。もっとも、仕事として一作書けば一作分の苦労がともなうもので、やはりいつものように原稿が遅れてしまいました。担当編集者のYさんには、警察関係の取材をしていただいただけでなく、私の分までストレスを負担していただき、申しわけなく思っております。またイラストの垣野内成美さんには、ご多忙の中、華麗な絵で拙文を飾っていただき、大変感謝しております。今回の仕事が終わって、ストレスがなかったのは、たぶん本編のヒロインだけでしょう。彼女はいずれ巷談社、ではなかった、講談社の雑誌「メフィスト」にも乱入する予定になっております。もちろんこの作品はまったくのフィクションですので、実在の人物および組織とはいっさい関係ありません。またタイトルは誤字や誤植ではありません――どちらも念のため。>

 まあ本人も「ストレス解消のためにこんな作品を書いてみました」と言っているように、動機からして相当に不純ですし、やる気も全く感じられませんから、ストーリー設定が穴だらけになるのは当然といえば当然でしょうか(^-^)。正直、あとがきで堂々と「ストレス解消」を主張するところまで堕ちてほしくはなかったのですけどね~。
 ストレス解消でもなんでもいいですけど、きちんとやる気を出して名作書いてくださいよ。田中センセイ。

board1 - No.1708

 

投稿者: 
1999年08月31日(火) 03時16分

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board1 - No.1744

↓荒らし

投稿者:本ページ管理人
1999年08月31日(火) 04時43分

荒らしのためにログ番号が相当繰り上がっています。
ご了承ください。

board1 - No.1745

管理人さんへ

投稿者:satoko
1999年08月31日(火) 05時13分

お願いですから、次の質問の部分を答えていただけないでしょうか?全然聞きたいと思っていることが帰ってこないのです。他の方のページを見たならみたでかまいませんし、それが宣和堂さんもHPのものとダブっても構わないんです。私は管理人さんに質問しているんです。

「田中氏がどこで他の小説家がこのような形で再版して稼いでいるのを批判したのでしょう?」

物語の中から引用するのは、もう止めて下さい。根本が違うと言ってもそれが理解できないと言うのであれば、そこの部分は議論を続けなくてもいいです。とにかく、上記の質問だけに答えていただきたいのです。

ぶっちゃげた話、わたしもMaskeさんと同様、考え方の根拠が見えないと言うただ一点が気になってるのです。

物語の中に書かれていることが正論だから作者もそうでなきゃいけない。というのはだれが決めたのですか?田中ファンの中にはあんなに素晴らしいことをかけるのであるから田中先生も素晴らしい人であってほしい、という人は多いですがそんな必要ないでしょう?純文学書いてる人だって悪どい人はいるし、ピュアな歌詞が売りだったまっきーだって薬をやってたじゃないですか。だから、物語の中にあるもののみで人物像を作り上げてそれが反することやってたから怒るというのは、アイドルが乱交パーティーに行っていたのでイメージを壊されたとか騒いでる子供と同じです。

管理人さんは以前「こういう販売のやり方で稼ぐのを、他人に非難しているくせに、自分ではやっているから田中芳樹の論法で代えしただけ。」といったたぐいの発言を何度かなさっていたと思います。しかし、それが上に書いたように物語の中での事をのみ根拠にしていらっしゃるのなら、何度もいうようですが「結局は想像の域を越えてないんじゃないか。」ということになります。だってそうでしょ、もし田中氏がこういう販売方法を全然悪く思ってないのだとしたら、私や管理人さんがどう思うかは別にして、やったって構わないじゃないですか。反論するなら「私はこういう売り方は気に食わない。」とだけ言えばいい訳で田中氏が言ってることとやってることが違うなどと言う必要はないでしょう?

特に創竜伝の場合、最初に来た時に書いたと思いますし、再版の様式を考えれば、あれはお子様向けに書かれたもので必要以上に悪役を絶対悪かのように印象づけることで話を明快にしていると言うことを考えれば、あの本に書かれていることが田中氏の必ずしも真意であるとは考えにくいと思います。

ですから、もう一度言わしていただきますが
「田中氏がどこでそのような販売形態をした小説家を批判したのでしょう?」

これが示されれば、管理人さんがいう「田中良樹の論法で代えした。」ということが成り立ち、ここに来る田中ファンの人が「結局は想像だけで物を言ってるんでしょ。」と馬鹿にすることもないと考えます。

board1 - No.1746

脇からですが

投稿者:近藤崇仁
1999年08月31日(火) 09時25分

 管理人さんとsatokoさんの意見、両方を見て思ったのですが、どうも、お二人の間で「創竜伝」に対する認識の違いが行き違い(あえてそう言うならば)の原因になっているのではないかという気がしました。

 過去ログなどから考えると、管理人さんの考えとしては、「『創竜伝』は、小説のふりをした本の中に、《田中芳樹》による社会評論が大量に含まれている」、となると思います。
 一方、satokoさんの場合、「創竜伝」はあくまで小説であり、社会評論部分もエンタテインメントの一種ないしはあくまでも小説の一部だと考えているのではないでしょうか。

 少なくとも私にとっては創竜伝の社会評論は「小説」を損なっているとしか思えませんでした。小説的な必然性で含まれているとはとても思えませんでした。
 ですが、ではそれが《田中芳樹》先生による思想の開陳と解していいかとなると、断言する自信はないです。

 話は逸れますが、個人的には創竜伝は「はしかのようなもの」だと思うので、存在自体が悪だとまではいいませんが、銀英伝なりアルスラーンなりを書いた/書いている人が書くのは才能の浪費もしくは労力の無駄遣いだと思っています。関係ない話ですいません。

board1 - No.1747

むらさき節

投稿者:M
1999年08月31日(火) 12時43分

歴史誤魔化す親父ども、自由主義とは恐れ入る、チョイトネ。

board1 - No.1748

>検証!「薬師寺シリーズ」 

投稿者:小村損三郎
1999年08月31日(火) 13時42分

私は薬師寺シリーズは読んでいないし、実は『スレイヤーズ』や『GS美神』も殆ど読んでないんですけど(^^;;)、解説読むとコレ『古畑任三郎』も入ってますよね。「泉田純一郎」という名前も明らかにパクリかパロディだし。思うに最初は推理物で始めるつもりだったのかも…。

>ストーリーの途中から何やら得体の知れぬ妖怪が登場し、それを倒すストーリーにスライドしてしまいました(-_-;;)。

宣和堂さんの
「彼の小説は戦争か妖怪が出てこないと話が進まない」
ってのは言い得て妙ですね。

>摩天楼 P194~P195

げげーっ、こんなコト言ってるんですか?
どう見ても創竜伝での主張から転向してるようにしか思えないんですケド。
一瞬横山信義作品のセリフかと思ってしまった(笑)。
オウム事件の顛末を見て創竜伝で書いたことはまずかったと思ったのかも知れないけど、何の釈明や説明も無いのは、文革やクメール・ルージュを擁護していながら、後になって突然批判を始めた某ホンカツ先生に似てる(^^;;;)。
せめて小林よしのり程度には「転向の経緯」を説明してほしい…。

>「絶対読みたくないノベルス」
>著者近影・・・・・真樹日佐夫

この間「知ってるつもり!?」の梶原一騎の回で弟の真樹日佐夫のインタビューも流れてたんですけど、何せあの風貌と声音ですから、スタジオ全体が一斉に引いてしまい(^^;;)、ゲストの佐山サトル(初代タイガーマスク)が
「弟さんはコワそうに見えるけど、ホントはかわいい人なんですよ。」
と懸命にフォローしてたのには笑いました。

>荒らし

何じゃコリャ?
モナリザ??
田中芳樹ではなさそうだが・・・

board1 - No.1749

今は閉鎖中

投稿者:宣和堂
1999年08月31日(火) 15時54分

 と、言うことで、自分の家頁を宣伝していただいて恐縮ですが、現在『田中芳樹 七つの大罪』は一時閉鎖中です。ちょっと誤解が多いのと、“概ね好評”と書いただけで人の背中に冷や汗を垂らすような家頁を書いちゃならんなと後悔したからですね。ですから、今ココのリンクから辿って私の家頁を見ても、『運命』の文章ぐらいしか田中批判の記事はありません。悪しからず。

で、satokoさま曰く→

>お願いですから、次の質問の部分を答えていただけないでしょうか?全然聞きたいと思っていることが帰ってこないのです。他の方のページを見たならみたでかまいませんし、それが宣和堂さんもHPのものとダブっても構わないんです。私は管理人さんに質問しているんです。

えーっと、横からで済みませんが、私は田中芳樹が他の作家を「あいつは新作も書かずに再販と読本だけで喰ってるケシカラン作家だ!」と非難している文章には巡り会ったことはないので、私の家頁でも嘗てこのような文章が掲示されたことはないです。ただ、今の田中芳樹の様な作家が『創竜伝』に出てくると仮定したなら…

 小早川奈津子に媚びを売り、竜堂続に罵倒され、ランバート・クラークに軽蔑され、最後には竜堂兄弟が変身した龍に踏み倒されて「おたすけー」と言う辞世の句を残して茄子に埋もれて屍を晒す今世紀最大と言われる小説家(?)

と言う役どころかな?とは漠然と思いますけどね…。

 まあ、自分は『創竜伝』に関しては中国史に関する記述に関しても「コレは伝記物だから」と、受け流すことに決めてます。政治評論の部分は自分は興味がないので「まあ、中学生向きの文章(ジュビナイル)だからなー」と読み流してます。
 自分が突っ込むのは「私はこれだけ中国に詳しいのだー」という態度で臨んでいる中国モノに関してだけです。めんどくさいので、中国の文献をわざわざ訳さなくても日本語で読める範囲で「知ってて当然のこと」を指摘するにとどめています。まあ、それだけで彼のメッキは剥げてしまうので、中国史に関してはその程度の人です。コレに関しては「田中芳樹の程度にも達してない人が多いのだから、まあ、ほっとけ」と言う御仁もいらっしいますけど…。中国史の世界でも中国文学の世界でも評判は良くないんですよね…。条件抜きに好きだ!と言う人が出たら、みんな引いちゃうくらいですから(みんな条件付きで好きなんですけどね…)。

board1 - No.1750

活字のポイントも最近は大きい

投稿者:新Q太郎
1999年08月31日(火) 17時56分

>物語の中に書かれていることが
>正論だから作者もそうでなきゃ
>いけない。というのはだれが
>決めたのですか?

>物語の中にあるもののみで人物像
>を作り上げてそれが反すること
>やってたから怒るというのは、
>アイドルが乱交パーティーに行って
>いたのでイメージを壊されたとか
>騒いでる子供と同じです。

-------------------------
近藤氏の文章および石井論文の「小説か?評論か?」にほとんど書かれているのだが、

「創竜伝」の地の文章は田中芳樹が現実の日本社会を論評したものなのか、それとも竜堂兄弟が暴れ世界を四姉妹が牛耳っている架空世界のあれこれを語っているものなのか。

で、後者ならsatokoさんの言われるように、「語っている、あるべき姿」も架空世界のものだからそういう論法もなりたつでしょう。
しかし残念ながら、あれはどう見ても「ナマミの田中芳樹が現実世界を論評している」ものです。

ゆえに、「言ってる事とやっていることが違う」という批判は成り立つと思います。

----------------
ついでにいうと、この前引用した「村上春樹は文章を練っていない、手を抜いている」といううおような発言は思いきり今は自分に跳ね返ります。
まあ、作品みんながみんな「銀英伝」のような文体というのもアレだが(笑)、それでも現在の田中氏が「過去の田中氏」と同じだけの努力を文章に払っていると思える方はすくないであろう。

board1 - No.1752

田中芳樹の不誠実問題まとめ(長文)

投稿者:本ページ管理人
1999年08月31日(火) 19時39分

それでは、そろそろ論点がはっきりしてきたようなので、順を追って確認してみましょうか。

まず、satokoさんが問題にした箇所は、私の書き込み1648にある次の箇所ですね。
>もし、彼の小説に「新しい創造もせずに、かつての威光とノベルス界に対する影響力をタテに焼き直しだけで荒稼ぎしている」なんてキャラクターが出てきたら、間違いなく三流の俗物悪役扱いじゃないですか。評論部分でもさんざんけなすじゃないですか。
 これに対して、「田中氏がどこで他の小説家がこのような形で再版して稼いでいるのを批判したのでしょう?」「田中氏がどこでそのような販売形態をした小説家を批判したのでしょう?」と疑問を投げかけたわけです。
 しかし、上記の私の書き込みをよく見てもらえれば解りますが、『もし、彼の小説に…』と書いてあるとおり、これは仮定です。これが仮定であることによって、私が『坊主憎けりゃ袈裟まで』的な思いこみによる田中芳樹ケナシをしているという意見が出たわけです。

 そこで、私は次のような書きました。
>これが仮に出版社やライトスタッフの意で田中芳樹の意に反していたとしても、「田中芳樹」という名をもって焼き直しをしているのは事実でしょう。それで労なく稼いでいるのも事実でしょう。そして、もしそうならそのことに対して忸怩たる気持ちがあって当然でしょう。金儲けしていると言うだけで他人サマをあれほど罵っているんですから(No.1653)
>責めているのは、プロの作家が本業(新刊)をおろそかにして、焼き直しや読本でお茶を濁して恥じない、プロとしてあるまじき態度です。また、そのくせ、他のプロ(政治家とか)が本業をおろそかにしていることを批判している態度が不誠実で笑止だといっているのです。(No.1695)
 つまり、私が田中芳樹を批判するのは、焼き直しや読本で稼いでいるという「現象面」を越えて、その現象が証明し、その原理となっている、「理念面」に対してなのです。故に、『「新しい創造もせずに、かつての威光とノベルス界に対する影響力をタテに焼き直しだけで荒稼ぎしている」なんてキャラクターが出てきたら、間違いなく三流の俗物悪役扱い』であることを、田中作品の中から一言一句探し出す必要はありません。理念面がはっきりしていれば、現象面でそうなることは導き出せるわけです。公式がはっきりしていれば、正しい数式がいくらでも作り出せるのと同じことです。
ですから、
>物語の中から引用するのは、もう止めて下さい。根本が違うと言ってもそれが理解できないと言うのであれば、そこの部分は議論を続けなくてもいいです
 のではなく、問題はそこの議論 -根本とは何か- なのです。そこの議論をしなければ何も解決しないのです。

 そういうわけで、田中芳樹の理念面をはっきりさせる意味で、1703で嫌みなくらい田中芳樹の評論部分の理念を検証し、その田中芳樹の理念に基づくと、問題になっている田中芳樹の態度がどのような評価になるかを証明したわけです。あの創竜伝の記述の検証は、田中芳樹の理念では『新しい創造もせずに、かつての威光とノベルス界に対する影響力をタテに焼き直しだけで荒稼ぎしているキャラクター』が『間違いなく三流の俗物悪役扱い』になるという証明です。
 考え方の根拠が見えましたか?


>物語の中に書かれていることが
>正論だから作者もそうでなきゃ
>いけない。というのはだれが
>決めたのですか?

>物語の中にあるもののみで人物像
>を作り上げてそれが反すること
>やってたから怒るというのは、
>アイドルが乱交パーティーに行って
>いたのでイメージを壊されたとか
>騒いでる子供と同じです。

 これに関しては近藤さんや新Q太郎さんが触れていますが、「物語」は適用されないと思います。私が挙げた部分はいずれも評論部分だからです。
 仮に私が「田中芳樹は竜堂始と態度違うじゃねえか」とイチャモンつけたのなら、一歩譲ればsatokoさんのおっしゃるとおりかも知れません(ホントは始発言には問題が多いのですが、それは置いておきましょう)。ですが、私は物語にイチャモンを付けているのではなく、物語とは何故か全く関係ないのに挿入されている評論を批判に使用しているのです。


 それと余談なんですが、
>物語の中に書かれていることが
>正論だから作者もそうでなきゃ
>いけない。というのはだれが
>決めたのですか?
 というのは田中氏にとってあまりフォローになっていない気が…(-_-;)

board1 - No.1753

田中芳樹の影響~中国史編~

投稿者:鳳杏樹
1999年08月31日(火) 19時50分

随分久々の書き込みになります。
個人的なことですが、まあ、ファンの立場から見た田中芳樹の評価の一つということで。

田中芳樹が創竜伝の中で紹介していたのがきっかけで読んだ本があります。「反・三国志」と「児女英雄伝」がそうです。それまで、手当たり次第に本を読んでいましたが、中国のものには吉川英治の「三国志」と「水滸伝」以来、
手を出していませんでした。読んでみて、
「結構面白いものだな」と感じた記憶があります。結局読んだのはこの2冊だけでしたが、もし作中で触れられていなかったら、おそらく読むことはなかったでしょう。

田中芳樹の中国ものは、あれこれ突っ込まれる要素が多分にあるのでしょうが、私にとってはそれなりに世界史の授業で役に立ちました。

読もうと思ったきっかけは「田中芳樹の作品だから」。「風よ万里を駆けよ」や「紅塵」などを読んでいたため、中国史の該当部分では、より出来事の流れをイメージしやすかったのを覚えています。

もちろん、歴史物とはいえ、一作家の作品ですから、脚色や下手をすると偏った書かれ方がされているという認識が前提ですが、少なくとも
中学・高校生が中国史に興味を持つとっかかりとしては、まあ、捨てたものではないかと思います。

ただ、「田中芳樹著」でなければこれまた読んでなかったろうとは思いますから、彼の影響はかなり大きいですね。

ちなみに「隋唐演義」は全巻読みましたが、さすがにあれは根性が必要でした。

board1 - No.1755

No.1752 追記

投稿者:本ページ管理人
1999年08月31日(火) 21時15分

>私は田中芳樹の論理を田中芳樹に当てはめているだけです。こういうことは、本当は現役のファンにこそやってもらいたいですよ。
> 田中芳樹の論理をもって田中芳樹を非難することは、田中芳樹を貶めることではありません。むしろ、田中芳樹の論理が田中芳樹自身にすら適用されるという論理の普遍性の証明であるはずです。(No.1648)


 今回の発端になった一文です。冷静に、じっくり読んでみてください。
 シャブ中や乱交アイドルに例えてまで作品の思想と作者の論理の乖離を強引に擁護するのと、本人の理屈を持って間違いを間違いだと指摘すること、どちらが本当に本人の為だと思いますか?


 まあ、私のようなアンチ田中芳樹のオヤダマに指摘されて腹立ちする気持ちは分からないでもないですが(ちなみに私の動機は純粋な善意のみではないですしね)、本当に田中芳樹のためになることは何なのか、感情的にならずに見つめてみてください。

board1 - No.1756

田中氏のため?田中氏のフォロー?

投稿者:satoko
1999年08月31日(火) 22時45分

完全に誤解なさっているようですが(って前回言うべきだったのかな・・・)これは、田中氏をフォローしているわけでも、田中氏のためでもありません。むしろ言うなら、管理人さんのための方が大きいでしょう。

はっきり言って、ここまで言ってきた事って私のみの意見ではなく、複数の人にこのHPを勧めての意見の統括なんです。

つまり、私やその人たちと管理人さんは根本的に近藤さんがおっしゃったように創竜伝に対するとらえ方が違うのでしょう。私やここのHPを薦めて読んでもらった人たちは共通に「あくまで娯楽小説じゃん」以上に捉えておらず管理人さんは田中氏がまじめ(?)に書いた社会評論であると考えていらっしゃると言う事ですよね。ただ、田中ファンに読んで欲しいと書いておきながら、田中ファンがこう捉えているのに「あれは本気で書かれた社会批評の部分であるから!」と押し切られて納得すると思われますか?

何度も言うようですが、これは田中氏のための物でも、田中氏をフォローしようとしているわけでもありません。だから敢えて書かして頂きますが、田中氏の実像が拝金主義だろうがヤク中だろうが(ただ、あのたとえは田中氏を指した物ではなく、イメージをもって他人を批判するのがどういった物であるかと言う事を書いたので、冷静に読んで頂けばわかると思いますが?)ぜんぜん関係ないんです。前回もチョコっと書いたのですが、田中氏本人がこういう販売形態自体を悪く思ってなかったら?実際ハードブック好きなのはそうですし、そうやって売り出している事にほくほくなんでしょう。でも、かまわないじゃないですか。内容がつまらなければ、ファンははなれていくだけの事ですし。それをもって逆に考えれば、田中氏が小説の中で書いてる事がやはり田中氏の全面的な真意と言うわけではないのかもしれないでしょう?(これは暴論です。)

創竜伝の中に書かれてる事を批判する事自体が駄目といっているわけではないのです。冒険風ライダーさんの「創竜伝考察」など面白く読ませて頂いてますし、その他の方の意見もとても有意義な物です。これらの意見を田中氏は十分に受け止めるべきでしょう。それはなぜか?小説家は自分が書いた小説の内部においては責任を持つべきだからです。ですが、それを持って実生活の上での行動まで縛られるべきなのでしょうか?私はそのようには思いません。だからこそ、実生活での行動に批判を与えたいなら小説の中での事以外の部分での田中氏の発言やその他を持って言うべきでしょう。(特に管理人さんが書いておられた「もし私が竜堂始の行動~」の部分納得行きません。私はそういう風に創竜伝を捉えているわけではないのです。)たとえば、今回のまっきーの事だってやたらと感傷的になって「裏切られた!ひどい!」と叫んでるファンが多いですが、そうではなく今回の行為に対して社会人として守るべき事を守れなかったと言う点を批判するべきでしょう。残念ですが管理人さんが、田中氏の実像を述べている時に限りですが、このファンと大きく差があるように感じられないのです。

小林よしのり氏が今回のゴー宣で激しく「少年H」を批判していますが、それは作者である妹尾氏が「ノンフィクションである。」と言ったにもかかわらず、違う部分が多いからですよね。よしりんは少年Hが売れまくっていて、正しい認識を謝らせる事になる事は嘆いてはいても、そのやり方(再版、舞台化、ドラマ化)などそのものを批判したりはしてないはず。増してや、妹尾氏に作品以外の個人的な批判などはまったく加えていません。本来批評ってこういう物なのでは?

もし、あくまで田中ファンがどう捉えていようが創竜伝が「真実の田中氏の言葉」と言うのであれば、私や少なくとも私が薦めた人たちはここに来て書き込みに参加する必要などありません。「創竜伝を田中氏の真実の言葉として捉えているファンの反撃をお待ちしています。」と書かれればよろしいのではないでしょうか。

なんだかとても悲しい気持ちになってしまったのでこのくらいにしておきます。

board1 - No.1757

ちなみに

投稿者:satoko
1999年08月31日(火) 22時57分

ちなみに、管理人さんに対しておこっているとか、腹が立っているとかそういう事はぜんぜんありません。今でも、管理人さんを尊敬してます。

余計な事か。--;

board1 - No.1758

もう一回

投稿者:新Q太郎
1999年09月01日(水) 02時43分

satokoさんの文-----------
つまり、私やその人たちと管理人さんは根本的に近藤さんがおっしゃったように創竜伝に対するとらえ方が違うのでしょう。私やここのHPを薦めて読んでもらった人たちは共通に「あくまで娯楽小説じゃん」以上に捉えておらず管理人さんは田中氏がまじめ(?)に書いた社会評論であると考えていらっしゃると言う事ですよね。
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小説か?評論か?から孫引きしますが
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このような書きかたをすると、「世の中はそれほど単純なものではない」という言いかたで反論してくる人がいるものだが、複雑な議論というものは、単純な疑問を解決してからおこなうものだ。世のなかに、生命よりたいせつなものはたしかにあるかもしれないが、それはひとりひとり異なる。権力者の美辞麗句にだまされないほうがいいだろう。むろん世の中には、「だまされたいの、だましてェ」という趣味の人もいるだろうから、そういう人は勝手にすればいい。ただし、破滅するのは自分だけにして、「だまされないぞ」と思っている人をけっして巻きこまないことだ。
(創竜伝4巻P185)--------------

ここでいう
>このような書きかたをする

というのは普通に読んで、現実世界の田中芳樹氏であり、

>「世の中はそれほど単純なものではない」という言いかたで反論してくる人がいる

という、この人も現実世界の読者ですよね?

すくなくと「創竜伝も」のこういった部分において、彼の意見を「あくまで娯楽小説の文章=本当の自分の意見とは異なる」と見なすのは無理があると思われます。

もっとも田中氏が「これ、小説を盛り上げるための技法でしたあ。ホントの私は保守党支持で、アメリカ大好きなんです」とか言ったらスゲー面白いというか、そういうのもアリかと降参するけど。

board1 - No.1759

 

投稿者:
1999年09月01日(水) 04時54分

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