初代掲示板過去ログ

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投稿ログ74 (No.1342 - No.1355)

board1 - No.1342

では、立ち読みが良しですね

投稿者:仕立て屋
1999年06月09日(水) 16時53分

冒険風ライダーさん、水野さん、ご返事ありがとうございます。

 「極楽大作戦」ってGS美神のことですよね。それを聞いて滅茶苦茶
イメージ想像できますよ。これで、ラブコメ+妖怪退治でしかも妖怪退治
の部分が薄っぺらいってことですので大方の予想はつきます。あと、うる
星やつらと古畑任三朗を足して2で割った上に創竜伝をのエッセンスを加える
となるとアヤシ度200%ですね。うる星やつらってのはやはり桜先生(だっけ
?)が古畑と言うわけですな。あ~~キャラ萌ェ~ってことですか?ヒヒヒ~。
 まぁ、田中研究?のつもりで読んでみます。案外おもしろいかもしれんし(
だが、金は出さぬ~)。

 ところで、田中作品をざっとみたところ、氏の作品におけるオリジナリティー
の発揮処(および、その質)と作品自体の完成度には明確な相関関係があるよう
なので、近いうちにまとめてみたいと思います。

board1 - No.1343

>そうばかりでも

投稿者:本ページ管理人
1999年06月10日(木) 15時01分

> 確かに「あれはマンガだから」という反論が多いですけど、そればかりでもないですよ。Tigershark氏の歴史ボード7501番をご覧になってみて下さい。

 もちろん良質な議論があることも承知していますし、ちゃちゃちゃ常連の不沈戦艦さんが弁護したくなるのも理解しています。ですが、『「あれはマンガだから」という反論が多い』のが最大の問題なんですよ。小林よしのりや戦争論をもっとも最悪のボトムで弁護するのが、この論理ですから。
 この弁護の論理は、朝日新聞の戦争論批判社説なんぞより、強烈に戦争論にダメージを与えるってことに、気がつかないのでしょうか(余談ですけど、もしも私が朝日の記者の立場でしたら、戦争論の個々の間違いをさんざん指摘したあげく、最後に「戦争論はマンガだから仕方ない事だ」とほめ殺し的弁護で締めます。あの社説は内容的にも戦術的にも稚拙でしたな)。戦争論を創竜伝のレベルにまで貶めるものを、この弁護は持っています。



>「マンガ云々」ってのは若い人が多いみたいですね。EauRouge氏などは大学生ですし。

 若いと言うことは免罪符にならないし、またしてはならないと思います。私もへっぽこ大学生ですけど、それを言い訳にしたくないですし。


>でも、+α氏は「個と公」という戦争論のテーマ自体には、全く踏み込んでいないように思えましたが。「それ以前に事実をちゃんと把握すべき」というのはそうでしょうけどね。

 歴史ボードで『+α氏は「個と公」という戦争論のテーマを論じてないからダメだ』という反論もありましたが、あえて『個と公』というテーマに触れず、局地的な各個撃破でもって戦争論の信頼性を批判するという戦術を採った+α氏は賢いと思いますよ。大体、相手を批判するのに相手のテーマを論じなければならないと言う話はないし(だとしたら創竜伝の批判はほぼ不可能)、『個と公』なんて抽象的な「真実」を論じ出したら、それこそ水掛け論になることは目に見えています。

>その事実認識自体、右派と左派で言うことがまるで違うから(南京事件がいい例)

 事実自体はきわめて中立的です。南京事件の場合も、殺害という「事実」があったこと事態は、左派も右派も共通していることでしょう。それが左派の「虐殺」、右派の「正当な便衣兵の処置」という「真実」の解釈で分かれているだけで。
 もちろん、あの事件での被害者が30万人だった、という類の「事実」を歪めているのではないか、という議論もあります。しかし、+α氏はその事実検証を、一次資料も使ってきわめて根元的なところから証明しようとしていると思うのですが。



> それと、+α氏の間違い指摘を、小林よしのり氏に正確に伝達したら、修正に応じると思いますがいかがでしょう?「俺の方が正しい」と開き直るとは思えないんですが。もちろん全部飲むかどうかは解りませんし、議論にはなるでしょうけど。田中芳樹だったらそうはいかないでしょうがね。

 田中芳樹がどういう態度をとるかも含めて、仮定を前提にした議論は留保しておきます。

board1 - No.1345

価値自由

投稿者:俺様ランチ
1999年06月10日(木) 16時29分

 断っておきますが、冒険風ライダーさんだからツッコミを入れるわけではありません念のため。

 冒険風ライダーさんの
> なるほど、確かに田中芳樹は書きたいものを書いているだけかもしれません。しかし私が取り上げているのは「フィクションの皮をかぶった、現実世界に対する社会評論」です。創竜伝はフィクションですが、私は創竜伝の社会評論は「ノンフィクション」とみなしています。そうであるならば「なぜそうなったのか」という「実証的検証」は絶対に必要ですし、少なくとも一方の観点だけから論じるのは不公平でしょう。ましてや「現実世界に対する社会評論」である以上、ウソをいってはいけませんし、フィクションの影に隠れて悪意に満ちた記述をするのは反則です。

 この文章の
”一方の観点だけから論じるのは不公平でしょう。”
 がちょっと引っかかりました。

 この部分を完全中立にやれる人っているんでしょうか?
 例えば廬溝橋事件の話で冒険風ライダーさんは論拠を渡部昇一に求めていましたが、彼がガチガチの右だと言うのは誰でも知ってます。こういう人の発言だけを取り上げてる時点で既に「一方の観点から論じ」ているとは言えないでしょうか?
 この場合、完全に中立的に論じようとするなら、右派の意見と並べて「左派にはこういう意見もある」とするのが正しい方法ではないでしょうか。

 皆さん誰も彼も「自分は右でも左でもない、あくまで中立的に意見を言っている」と主張する事に躍起ですが、もうちょっと自分のスタンスを開き直っちゃっていいんじゃないでしょうか。
 ええと、ウェーバーの「価値自由」ってのを前に聞いたんですけど要約すると「どんな学者も物の見方に偏りが出る。重要なのは偏りを無くそうとムキになる事ではなくて、自分に偏りがある事を自覚することだ」みたいな意味だったと思います。

 私は朝日新聞大好き人間ですが、そういうのを一般的には左翼と呼ぶという事は自覚しています。
 自分が右である事を否定しようとして話の説得力を弱くしてしまうよりも「私の意見は右ですのでどうかその辺考慮に入れた上で読んで下さい」とやった方がウケると思うんですがどうでしょう。

 と言っても、私の言いたいことは結局いつもと同じ、「読む人が右か左かによって真実が変わってしまう類の事を客観的悪として論じることには無理があるから、だったら扱わない方がいい」という事なんですけどね。日の丸の話とか。

 重ねて言いますが、別に冒険風ライダーさんだから意見したわけではないですよ。ただ「右の立場から左(芳樹)を断罪する」人には反論したくなり、それがたまたま冒険風ライダーさんだったというだけです。

board1 - No.1346

お笑い作家としての田中芳樹

投稿者:俺様ランチ
1999年06月10日(木) 16時55分

 薬師寺涼子に関するいくつかの書き込みを読んでいて気づいたんですが、私が創竜伝を今までつまんないとか思わなかったのは、お笑い描写が面白かったのでその印象が強かったからみたいです。

 銀英伝読んでた時も同盟側のお笑い日常場面なんかかなり好きでした。思い出したら私の田中芳樹への評価は長い間「専制主義対民主主義なんて重いテーマを扱うわりにハイレベルのお笑い描写を書ける作家」というものでした。
 だから、創竜伝を初めて読んだときも「同盟の日常場面やアルスラーンみたいな、お笑い場面の割合が増えてお得」って感じでした。

 そこで、創竜伝大嫌い派の代表としての管理人さんや冒険風ライダーさんにぜひともお聞きしたいと思っていたんですが、田中芳樹のお笑い描写にはどう評価を与えてられるのでしょう?あの手の描写、不必要とかつまんないとかだとお思いですか?ついでにお聞きしたいのですが、「好きなギャグマンガ」教えていただきたいのです。

 今更言うのもなんですが、お笑いを書く作家としての田中芳樹はかなりハイレベルだと思うんですよ。プロのギャグ漫画家と比べたらそりゃあツライですが、繰り返しますが「重い問題を扱いつつなおギャグも書ける作家」としてみた場合には、小林よしのりなんて目じゃないと思うのですよ。・・・私がまだゴーマニズム宣言全巻揃えていた頃、「ゴーマニズム人気に乗じて、ヤンマガで小林よしのりが新連載!」と知り、期待して読んでみた「次元航海記」のあのつまんなさ・・・。案の定打ち切りだったし。

 小林と田中を比べる理由として「どちらもエンターテイナーと評論家を両方やってる」事が挙げられます。が! 断言しますが、論客としてはともかく、ギャグ漫画家としての小林は完全に死んでます。論客としての小林は田中の300万倍誠実かも知れません。が、ゴーマニズムで「わしは評論もできてギャグマンガも書ける!」といまだに言っているのは滑稽でしかありません。「笑わせる能力」について言えば、完全に涸渇してる小林と比べて田中は薬師寺シリーズを見ればわかるようにまだ生きています。っつっても「薬師寺シリーズは薄っぺらい」というのには同感ですが。

 思うにですね、創竜伝をつまんないつまんない言われるのは、「お笑いを受け取るセンス」の大小も関係あるんじゃないでしょうか?
 創竜伝を「ストーリー40点、お笑い30点、社会評論30点」で100点満点で採点した時、お笑いの30点分を初めから捨ててしまうのはちょっとかわいそうなんじゃないか、と。

 いや、社会評論がつまんなくしてる、という主張はわかるんですが、なんか悪い部分だけをあんまりにも増幅し過ぎなんじゃないか、と。別に大学の授業で教科書に使うわけじゃなし、エンターテインメント作品としてそこまで悪し様に言われるものじゃないのではないか、と思ったのです。

 反論、「そうは言っても創竜伝の社会批評は度を超していて・・・」というのはできれば無しでお願いします。もうそれは耳タコですので。

board1 - No.1347

その前に

投稿者:仕立て屋
1999年06月10日(木) 18時35分

 毎度、仕立て屋です。

 俺様ランチさん、エンターテイメントの一面、「お笑い度」に着目して田中作品を考察
するとは、なかなかユニークな切り口ですね。

 で、ギャグの評価というのには非常に個人差があるため(たとえば、私は関西人なので
創竜伝が”純粋な意味でのお笑い”として評価できるか?ってのには読み返してみる必要
がありますが、イマイチ、ピンとこないんですよね)、なかなか比べにくいのでは?
 ですから、もし、比べるにしても、まずは俺様ランチさんが創竜伝の中でどの部分を”
お笑い”として評価されているのか、2、3具体例を示されたほうが、よりわかりやすくな
るかと存じますが。いかがでしょうか? 「お笑いを受け取るセンス」の大小にも関係が
あるとするならば俺様ランチさんがどのような路線のギャグに対して”おもしろい”とお
感じになるかによって俺様ランチさんのギャグセンスも推し量れるというものでしょう?

 ちょっと興味深い話題なのでくだらぬカットインでした。

board1 - No.1348

お笑い作家

投稿者:石井由助:
1999年06月10日(木) 19時04分

>お笑い作家としての田中芳樹

 お笑いは大きく分けて「ユーモア」(ほのぼのとした笑い)と「ギャグ」(突発的な笑い)の二つに分類できると思うのですが、どちらかといえば田中芳樹は「ユーモア」系の笑いであり、ギャグとは違うと思います。


 限りなく主観的な事になりますけど、私は田中芳樹のお笑いに関しては、ほとんどゼロに近い評価です。犬に「松永良彦」なんて名前を付けても、少しも面白くありませんし、むしろ創竜伝を読んでいるとつまらないダジャレを言われたときのようなイライラさえ感じます。銀英伝のころも笑えるとは思いませんでしたが、あれのほうはその笑えなさが物語の演劇的な世界観によくあっていると思いました。


 摩天楼に関してはまだ読んでいないので何ともいえないのですが、「極楽大作戦」のあのノリを田中芳樹の文体でやるとすると、かなりツラいんじゃないかなぁ…と思います。
 スラングを使う時さえ、「アホちゃうか」「アホじゃねぇのか」と書けずに「アホと違うか」と礼儀正しく書いてしまうよしきん節で、椎名高志的な小気味のいいボケツッコミをやったら、若者言葉を無理して使うオジサン的痛さがありそうな気がしますが……


 あと、よしりんのギャグの才能が枯渇している、というのは、過去はともかく現在は同感です。


>ついでにお聞きしたいのですが、「好きなギャグマンガ」教えていただきたいのです。

 個人的には「ファミ通のアレ(仮題)」(竹熊健太郎・羽生生純)がいまだに一番好きかなぁ。
 椎名高志のノリなんか好きですけど、だからこそ、「あれは田中芳樹とは水と油だろ」と思わずにはいられないのですが…

board1 - No.1349

なるほどお笑いねぇ

投稿者:Merkatz
1999年06月10日(木) 21時47分

確かに「創竜伝」はお笑いかもね。小早川奈津子なんて完全にお笑いだし。でもこれはユーモアやギャグというより笑劇(ファルス)だよな。それもかなり醜悪な。
竜堂兄弟の掛け合い漫才も面白いけど、これもほほえましいっていう感じのものだし。
いわゆるギャグは書けないのかも。親父ギャグで寒くなって終わりとか。ギャグ作家田中芳樹・・・想像もつかんわ。

board1 - No.1350

ギャグ作家よしきん(と若干のギャグ(暴)論)

投稿者:本ページ管理人
1999年06月11日(金) 04時16分

>小早川奈津子なんて完全にお笑いだし。でもこれはユーモアやギャグというより笑劇(ファルス)だよな。それもかなり醜悪な。

あ、これはそうですね。


>竜堂兄弟の掛け合い漫才も面白いけど、これもほほえましいっていう感じのものだし。

 竜堂兄弟の漫才って、要はサザエさんの磯野家じゃないですか。終がカツオで(^_^;)。
 パクってけしからん、とかそういうことを言いたいわけではないですよ。要するに、きわめて正統的なユーモアの系譜の上にあるってことを言いたいだけです。


 私も田中芳樹にギャグは書けないと思います。田中芳樹の毒はギャグの毒とは明確に違うと思うので。
 「私とハルマゲドン」(竹熊健太郎)で、ユーモアは常識内の笑い、ギャグは非常識・反常識の笑いと竹熊は定義していますが、それでいくと「政府の批判」というきわめて「常識」的なことをあたかも発禁になるほどの「非常識」と思っている人にギャグは無理でしょう(あれをギャグだととらえられる人は同じような認識を持っているのでしょうか?)。
 よくギャグ芸人のことを「コワレ芸人」と言いますが、これはギャグの一面をついていると思います。そして、田中芳樹はその面では「コワレ」の対極にあるきわめて健全な常識人です。

 まあ、小早川奈津子自体は「反常識的」であり、田中作品では珍しくギャグとして成立していると思います。ただ、その反常識を補強させるために口走らせる言葉が「自由主義史観」とか「進め一億火の玉」っていうのはねぇ(^_^;) いや、これが笑えるというのなら、革新の人の常識ってそういうものかな、と思いますけど(皮肉ではなく)。


 ビートたけしは精神病院を舞台にした笑いの映画を作りたいといっていたようですし、山上たつひこも究極のギャグがあるけど、それは出せない。(反常識すぎて)社会から総スカンを食らってしまうから、と語っています。どちらも、本当にやってしまったら(創竜伝の笑えない発禁ギャグどころではなく)マジで発禁されかねないものです。
 常識とは何かということを見据える冷徹な眼と、この認識があるからこそ、両者ともギャグの世界で第一人者なんだと、私は思います。

board1 - No.1351

RE1345・46

投稿者:冒険風ライダー
1999年06月11日(金) 12時27分

<"一方の観点だけから論じるのは不公平でしょう。"
 がちょっと引っかかりました。>


 これはあなたが言った意味で言っていたのではありません。私は創竜伝の社会評論の中に、文部省側の視点が全くないと言いたかったのです。秦檜論争の時も私はこれが言いたかったのですけどね、田中芳樹の側だけでなく文部省の実情も調べてから評論をするのが必要最低限のルールでしょう。
 批判が多かれ少なかれ偏るのは当然です。誰だって多少は思考が偏ってもいるでしょうし、そもそも私は「公正中立」を自負した覚えは全くありませんが。あなたは私に「神の視点から批判をしろ」とでもいうのですか? 別に私はあなたを満足させるために批判を展開しているわけではないし、「全ての人に分かってもらえる」などという幻想など抱いてはいませんよ。できるだけ多くの人に支持されたいというのはありますけどね。

 それから渡部昇一氏は、あなたのいう「ガチガチの右」ではありません。彼は戦前の青年将校たちを「右翼の社会主義者」と批判していますし、右翼と左翼の共通点を調べ上げた上で
「右翼は国家社会主義、左翼は国際社会主義であり、どちらも社会主義という点では共通している。考え方も行動も似たり寄ったりであり、だからこそ、両者は近親憎悪的な対立をするのである」
と主張しています。これのどこが「ガチガチの右」なのですか?
 まあ本人も「普通一般から言えばちょっと右かな」とは言っていますけどね。彼は朝日新聞に逆らった経歴をもっているから「ガチガチの右」呼ばわりされているのでしょう。朝日のレッテル貼りはあまり信用できませんよ。

 それとどうも以前から気になっていたのですが、あなたの言う「右の立場から左(芳樹)を断罪する」の「右」「左」とは一体何なのでしょうか? 右だの左だのといった定義は人それぞれであり、「ここからが右」「ここからが左」などという明確な基準はありません。
 あなたの論理を聞いていると『俺の基準で「左批判」と判定した批判はするな』とでも言っているようにしか聞こえません。それに「左批判はするな」と自分で言っておきながら、渡部昇一氏や私を「ガチガチの右」呼ばわりするのは矛盾していませんか? 結局あなたも「右だからイケナイ」という批判をしている事に気づかないのですか?

 それに田中芳樹の「左」の論調に対してアンチテーゼを突きつけることが悪いとは思えません。田中芳樹的な決めつけはダメでしょうけど、論理的にいけばそれほどひどくはないと思いますが。それに田中芳樹が隠蔽している事実を暴こうとすれば、ある程度「左批判」になってしまうのはやむを得ません。自分の意見と異なるからといって「左批判はいかん」と勝手に決めつけるあなたこそ、田中芳樹と同類でしょう。
 かの「日の丸・君が代」のあの取り上げ方にしても、田中芳樹が隠蔽していた事実がそれであっただけの話であって、別に「日の丸・君が代」について特に何かを主張したわけではないのですけどね。

 「批判の内容が間違っている」というのならば私はいくらでも受け付けますけど、正直な所「左への批判だから」などという理由にいつまでも付き合ってはいられません。この理由では内容を問わずにいつでもいちゃもんがつけられるではありませんか。
 この問題では双方ともに理解が得られそうにもないのでいくら論争をしても無駄だと思います。この間の論争で散々それを思い知らされたし。「左への批判だから」という漠然たる理由ではなく、もう少し具体的にどう違うのかを主張してくれませんか? もちろんレッテル貼りはなしで。

 後もうひとつ、
<断っておきますが、冒険風ライダーさんだからツッコミを入れるわけではありません念のため。>
 余計なことは書かないで下さい。




>お笑い作家としての田中芳樹

 なかなかユニークな考え方ですね。あなたが指摘するまで、私は田中作品が「お笑い」という要素があるのかどうか考えた事さえないのですけど、私も管理人さんと同意見ですね。創竜伝のギャグは全く笑えませんし、そもそも田中芳樹にギャグ小説は書けないでしょう。あかほりさとるに政治評論をやらせるようなものです。銀英伝の場合も「ユーモア」的な笑いならあったでしょうけどギャグとなると……。
 そもそも創竜伝は肝心のストーリーが訳分からないようになっているのに、そのうえ小早川奈津子を強引に登場させてさらにストーリーを引っ掻き回すのはどうもねえ……。本道であるストーリーを破壊してまで下手なギャグを展開する必要はないでしょう。最初からギャグ小説としてスタートしたのならばそれもいいでしょうが、「創竜伝」も「薬師寺涼子の怪奇事件簿シリーズ」も「ギャグが本道」ではないでしょうし。私が創竜伝に愛想をつかしたのも、社会評論よりも先にストーリーがくだらなくなったからなのですから。
 しかし田中芳樹がお笑い作家でないのは恥ではありませんよ。ジャンルが違うというだけの話です。

>ついでにお聞きしたいのですが、「好きなギャグマンガ」教えていただきたいのです。

 ギャグマンガといっても、最近は「純粋なギャグマンガ」というものがなくなってきてますからね。「ついでにとんちんかん」(←古いか)を超えるギャグマンガがいまだにでてこないし。ラブコメでいいのならば
週刊少年サンデー「極楽大作戦」
月刊少年ガンガン「守って守護月天」
週刊少年マガジン「ラブひな」
くらいでしょうか。最近ギャグマンガも減ってきているしな~(-_-)。

board1 - No.1352

芝浦鉄筋家族が好きだな

投稿者:仕立て屋
1999年06月11日(金) 14時45分

ところで「次元航海記」ってどんな漫画なんやろ。

board1 - No.1353

脱線多し覚悟されよ

投稿者:俺様ランチ
1999年06月11日(金) 16時28分

 まず、うまい表現が見つからなくてつい「ギャグ」って使ってしまったのですが、本当はこの単語は既にダサダサだと思っています。実生活で「あんたのギャグは・・・」なんて言われると「ネタと言えネタと!」と訂正させている感じでして。ってまあ確かに田中節は「ユーモア」に近いというのは何となく同感です。

 むー。創竜伝を「全く笑えない」と言われるとやっぱツライです。俺的には「犬の名前に松永良彦」ってのはナイスガッツ!って感じだったのですよ(以前、他の作家が似たようなネタを先にやってた、という書き込みを踏まえても)。終がボケで続がツッコミというのが完全固定化しているというのも確かに物足りないのは事実ですが。どこだったかな、「茉理と始が別々の部屋で寝て、他の連中は皆同室にすればいいのに、と思った」とかのクダリはヒットでしたよ。創竜伝は各巻1回ずつしか読んでないので実は弱いのですが、水池・蜃海・虹川のやりとりなんかは結構笑えた記憶があるのやらないのやら。奈津子ネタはもともと狙いが見えすぎてて、ツライ時もありますが、それでもまあいい味出してると思いますよ。
 銀英伝の場合には、ヤン艦隊の会話は基本的に全てネタとして考えていいでしょう。「どうせダメなら酒飲んで寝るか」とか、ヤンのプロポーズの台詞とか、外伝の2巻はハッキリ言って芳樹がヤン艦隊のコメディやりたくて書いたとしか思えないですし。アルスラーンも同様ですし。
 皆さん薬師寺シリーズを妖怪退治のお粗末さでけなしてますが、あれはどう考えても「薬師寺に振り回される周囲、というドタバタ」こそが「作者の書きたかったもの」でしょう。夏の魔術シリーズは確かにホラーとジャンルづけできますが、薬師寺に妖怪退治物なんてジャンル付けできませんて絶対。あんなんストーリー手ぇ抜いてドタバタをメインにした小遣い稼ぎ作品なんですから、作家としての姿勢を非難するのは大いに賛成ですが、作品としての評価はお笑いネタの出来不出来のみで評価すべきだと思いますよ。俺的には「わがままな美人」なんて素材がベタすぎて中の下ってとこです。部下の泉田の造型は田中節が感じられていいセンいってます、読書人だし。ただ作品全体見て、あれならダリューンとナルサスの掛け合いの方が面白い。
 ついでですが、まさか芳樹をパクった訳でもないでしょうが、藤原紀香使って威張った女版GTOの「ナオミ」なんてウンコドラマが売れてるんだから、世の中の視聴者なんて芳樹が手を抜いたくらいの脚本でちょうどいいくらいなのかもしれんですよ。

 むー、芳樹のネタは「理詰めでわかると笑える」って感じですか。ヤンのお説教以外の台詞は基本的に全て「読者かユリアンにつっこませるための」前フリですし。

 ああ、お笑いマンガ道場にはこれでも結構自信があるのですよ。これはこのサイトの人に限らず全ての人にいつも言っているんですが、うすた京介(すごいよマサルさん・武士沢レシーブ)のネタで笑えない20代前半は、それまでの人生でのマンガの読み込み量が足りなすぎます。90年代最強のお笑いマンガセンスの持ち主でしょう。芸能人でいえば松本人志です。

 これから挙げる人物は全て押さえて欲しいくらいなのですが、基本的にマンガ内ではツッコミを入れずに読者に「それ、ちーーがーーーうーーーー!!」とつっこませるジャンルが多いです。
 「脳みそプルン」は全日本ランキング現在2位でしょう。
 最近ちょっとマンネリ化しつつあるとはいえど、登場以前と登場以後で日本の「最先端のギャグ」というものの常識を塗り替えた、という歴史でいうなら明治維新?くらいすごかった吉田戦車だけはぜひとも押さえていただきたい!
吉田戦車を読んでいれば和田ラジヲは読まなくていい!
 あと、江戸時代好きなら絶対笑えて、「今時の若者とか流行というものが大嫌いで大嫌いでしょうがない」という主張がわかり過ぎる点も笑えるほりのぶゆき(江戸むらさき特急、てれびさん他)は個人的には大好きなのです。
 立沢直也の「禁ドン」のブラックさは、ネットでシコシコ暗い論争してる我々のような人種にはピッタリだと思いますよ。
 島本和彦をギャグと言ってしまうと抵抗があるかも知れませんが、これもかなり熱くて熱くてその空回り具合が笑える、と思うと無理矢理田中芳樹との共通点が見えなくもないかも。
 あとは「玄人のひとりごと」や「まあじゃんほうろうき」とか。

 なんか語り出すとHP作れるくらい長くなってしまうのでやめますが、2位集団としては全盛期のスピリッツ系4コマの類が好きらしいです。少年サンデーは手を出したことが一度も無いので知識が弱いのは否定できませんが。

 ちなみに、小学校の卒業文集の自画像は「抜作先生」だったほど、とんちんかんには傾倒してましたよ。アレはマサルさん以前のジャンプギャグマンガの王者でしょ。
 ついでに言えば、俺らが小学生の頃、ジャンプでとんちんかんで笑うのは非常にナウかったですが、コロコロ読んで「つるぴかハゲ丸」とか「おぼっちゃまくん」で笑う層は非常にダサがられてた記憶があります。学校で茶魔語使う奴は撲殺してまわったくらいです。そんな思い出があるものですから、小林が「おぼっちゃまくんを読んだ層がゴー宣読んで・・・」とか言ってるのを聞くと「センスのねえ奴ばっかしファンについてるんだな」とか思ってしまうのです。

 ただ、わかる人にはわかって欲しい。日本で最強のお笑いブックは、マンガでは無かったですがパソコン雑誌ログイン(ただし3年前くらいまで)だったという事を。80年代後半から90年代前半まで、日本で最強のお笑いクリエイター集団はなぜかアスキーにいたのです。

 いやいや、脱線しまくりしまくり。冒険風ライダーさんの事あんまり偉そうに言えないすな。ただですね、銀英伝内のネタで全部笑え、とは言いませんが、全部笑えないと言われると、そりゃ田中芳樹向けの体じゃないんですよ残念ながら。・・・とすると、何人の方が読まれたかわかりませんが、「奔流」の陳慶之の描写でも笑えなかったりするでしょ? それじゃ田中芳樹もさすがに浮かばれませんよ(まだ死んでない)。

 俺は、司馬遼太郎(最近「燃えよ剣」を読んで、なんで今まで読まなかったのかと激しく後悔中)も陳舜臣も宮城谷昌光も笑いは書けない、でも同じく歴史なんてお堅いジャンルを書く傍ら、田中芳樹はお笑いも作中に混ぜられる、という点で「特別ボーナス点」をあげて評価してあげてはどうか、と言いたいのです。
 何はともあれ、今までこの掲示板には無かった素材を提供できたことだけは、クラスのみんなに自慢してやろうと思います。
 じゃあヨロシクドーモ!!

board1 - No.1354

結局

投稿者:不沈戦艦
1999年06月11日(金) 16時29分

 管理人さんは何が主張したいのですかね?「+α氏の戦争論批判に付ける下らないレスに腹が立つ」のなら、自分でちゃちゃちゃに乗り込んで行って「こんな下らないレスは付けるな。+α氏の言っている事を、もっと真摯に受け止めよ!」とでも書き込めばいいでしょう。小林よしのりに対する考えを、「田中芳樹を撃つ!」に遭えて書く理由はいかに?ここは「小林よしのりを撃つ!」にでも変わったんですかね?どうも意図がよく解りません。具体的に管理人さんはどうしたいんですか?愚痴をここの常連に聞いて欲しいだけですか?それとも、「怒りの掲示板(潰れたそうですが)」のリンクに、「小林よしのり信者のキチガイです」と書かれてここのリンクを貼られた事を、まだ気にしているのですか?あんなアングラ掲示板なんぞ、どうでもいいと思いますがね。まあ、これは邪推に過ぎませんが。

 それと、+α氏は、最初に「戦争論は間違いだらけ」とぶちあげた時、では具体的にどこが間違いなのか、「戦争」に関する部分では何一つ例証していませんでした。少年犯罪の件数などについて書いただけで。多くの人が「根拠なしのイチャモン付け」と受け取ってまともに読もうとしなくなったのはしゃあないでしょう。普通の掲示板と違って、スレッド方式はその投降を読もうと思わなければ見ませんからね。それでいくつか少年犯罪についてのレスがあって、誰もが忘れた頃の今週になって、突然スレッドを掘り起こして例証を始めた訳です。何でもすぐ噛みつきに行く人が群がっていって、熟考してレスを付ける人があまりいなかったのは、この背景からはしょうがないでしょう?

 私は+α氏の言っていることは一々そうかもな、とは思いますが、それが訂正されたからと言って「戦争論」の作品世界が破壊されるような話だとは思いませんでした。東京大空襲で出た死者が10万人ではなく、8万人だったとして「戦争論は全部間違いです」になりますかね?意味不明の政治評論で「創竜伝」の作品世界を破壊してしまっている田中芳樹と同列には論じられないんじゃないですか?悪いですが+α氏のやりようは、「重箱の隅つつき」ではないかな、と思いましたがね。もちろん、それが無意味だとは思いませんが。だから、「小林よしのりに対して間違いを指摘したら、訂正するんじゃないかな」と言った訳です。「戦争論」は「小説で社会批評を実質的にやっている」んじゃないですから。


 一応誤解のないように言っておきますが、私は「小室直樹ファン」ではありますが、「小林よしのりファン」ではないです。「戦争論」を全面的に肯定している訳でもありませんしね。

board1 - No.1355

田中と島本(捨てネタ)

投稿者:新Q太郎
1999年06月11日(金) 20時36分

>島本和彦を(略)無理矢理田中芳樹との共通点が
>見えなくもないかも。

*田中芳樹との共通点

(1)「もう・・・どうしても物語が続けられない・・・!
ここらへんで適当にテーマらしいことをにおわせて・・・中断するしかない」

(2)「しかも主人公は貴族的な金髪美形の若者と、ユーモアと教養のある黒髪の中年の2本立て!読者は必ずどっちかにつきます!」
「うぬうう、や、やるな」「だったら次作は4人だ!」

・・・以上「燃えよペン」(竹書房)より。

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