初代掲示板過去ログ

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投稿ログ51 (No.1024 - No.1038)

board1 - No.1024

私も誤認していました(^^;

投稿者:ベルクアイサル
1999年04月02日(金) 11時06分

 ベルクアイサルです。

<ライト兄弟の件>
 人の誤認をあげつらっておきながら、わたしも誤認(ってゆうか誤記)していました。

 ライト弟は「オービル」です。「ウイルバー」は兄貴の方でした。すみません。

board1 - No.1025

引用ですけど

投稿者:不沈戦艦
1999年04月02日(金) 12時03分

黄文雄(台湾籍)著 「中国・韓国の歴史歪曲」より


>大日本帝国政府閣議が「朝鮮人特別志願兵制度」を決定したのは、昭和十二年十二月二十四日である。それは朝鮮総督府と朝鮮軍司令部が数年に渡る研究、調査の結果、当時の国際情勢下で提出された議案であった。朝鮮人を日本国民として信頼していたからである。
 台湾は当時、すでに四十年以上の植民地統治を経験していたものの、大日本帝国軍人の志願兵制度は、まだ採用されていなかった。
 昭和十三年から十八年までの六年間の韓国人志願兵募集は、戦後流行の「強制連行」や「人的資源の略奪」の説とは逆に、予想外の好調であった。
 帝国内務省資料(昭和二十年五月)によれば、昭和十三年に採用四百名に対して、競争率は七・七倍、十四年は二十・六倍、十五年は二十八・一倍、十六年は四十八・二四倍、十七年は四千五百人採用で五十六・五倍となっている。
 台湾人志願兵制度は、その四年後の昭和十六年から実施された。このときは一千名の採用に対して、じつに六十万人も殺到している。当時の台湾人口は六百万人だから、十人に一人が志願兵募集に応募し、台湾軍司令部に血書・嘆願書の山ができあがった。
 今日では、なかなか列強諸国時代当時の独特の雰囲気は理解できないが、帝国軍人というのは一種の誇りだから、特攻隊まで編成されたというのも、その歴史的背景があったからだ。


*果てさて、「植民地=悪=日本の行為なら最低最悪」というような田中芳樹流解釈で、この現実を理解できますかね?収奪と弾圧に喘いでいる抑圧された人民が、何で宗主国の兵隊募集に殺到するのでしょうか?応募数に対して、とんでもない倍率になっているんですよ。つまり、そう考える前提が間違っている訳です。収奪により貧困に喘ぎ、弾圧により政治的にも抑圧されている暗い社会が台湾や朝鮮ではなかった、ということです。これだけでも、列強諸国の植民地とはだいぶ違うのが解るでしょう。普通は、植民地で募集された兵隊は、嫌々やっているもので戦意も低いですから。それが特攻隊まで編成されるようになりますかね?


>朝鮮は、すでに大韓帝国時代に財政が破産していたから、統監時代から大量の資金支援で国家財政を支えていた。「日韓併合」後も、日本から年間一千万~一千二百万円の財政援助を受けていた。一九一九年だけは財政援助がゼロとなったものの、翌年からまた一千万~一千五百万の財政援助で支えられていた。朝鮮総督府の年間総予算の約10パーセント、あるいはそれ以上であった。一方、台湾総督府は、一八九五年から一九〇四年までの十年間の財政援助だけで、台湾総督府予算で早くも自立しうるようになっていた。それも各十年間の本国からの援助は、朝鮮の約一年分前後といわれるだけであった。
 また日本の朝鮮・台湾駐屯軍の諸経費は、イギリス・フランスとは違って、総督府ではなく、本国政府の負担となっている。


*特に朝鮮は、インフラ投資で持ち出しもいいところでした。日本は朝鮮植民地では全くと言っていいほど儲けはありません。毎年赤字補填だったんです。少なくとも、日本の植民地では殖産興業・教育の普及などを真面目にやっていました。大阪帝大や名古屋帝大より先に、京城帝大(現ソウル)、台湾帝大を作ったほどです。少なくとも田中芳樹流解釈は大間違いですね。

board1 - No.1026

「銀英伝アニメ論」について質問

投稿者:ひかる
1999年04月02日(金) 13時10分

 初めまして。ひかると申します。今回一つ疑問に感じたことがあって、カキコさせていただくことにしました。本当に些細なことなので、少々恥ずかしいのですが(^^;
 「銀英伝アニメ論」についてですなのですが、Merkatzのおっしゃる映像表現プラスアルファがよくわかりません。映像表現とは別の何かがプラスしてあるということなのでしょうか?
 過去ログを読んだ限りでは脚本に原作にないシーンを書き足し、なおかつそれが原作以上の面白さである。と、私は解釈したのですが……
 私の理解力の足りないところで大変申し訳ないのですが、よろしければお返事願います。

 私的にはあのアニメは同盟軍パイロットの制服が某大作映画の物とあまりに似すぎていて、ついていけないものを感じましたが……
 すみません。これは個人的感情が入ってます。忘れてやって下さい。

board1 - No.1027

ロンメルと戦ったのは誰だったか

投稿者:石井由助
1999年04月02日(金) 14時04分

 多少脱線ですが。

>日本の植民地支配はイギリスやフランスの植民地支配と比較してみれば、どれほど恩恵をもたらしたかがよく分かります。イギリスやフランスは植民地を手に入れる際に大虐殺や大略奪をやり、ひたすら収奪にあけくれた植民地支配を展開し、インフラ整備なども自分たちに都合のよい部分しかやらず、教育もおろそかにし、現地住民のことなど眼中にもない政策をやっていました。

>これだけでも、列強諸国の植民地とはだいぶ違うのが解るでしょう。


 国家が植民地にされると言うことは、その自主性・主体性を強奪されるという意味で、人間で言えば強姦されるのに等しいものがあります。
 無理矢理手込めにした相手に、いろいろ金品をやって目をかけてやったからといって感謝されるというものではないし、それどころか、暴力ばかり振るう陵辱者に、離れがたいものを感じてしまうという矛盾した不条理な感情を時として人間は持つことがあります。
 ですから、いくら植民地に投資したとしても、それが優れた植民地統治になるわけではないのです。台湾はともかく、朝鮮韓国の反応を見ると、とても日本の統治がうまかったとは思えません。
 むしろ、植民地統治に関しては、年期の違いもあるのでしょうが、イギリスの方がよっぽどうまいですね。アヘン戦争を始め、強奪・暴力・差別などその過酷さは日本を凌駕していますが、香港の反応を見ても判るとおり、英連邦の影響から離れることを嫌がるほどうまく統治していました。
 また、第二次大戦のアフリカ戦線で戦ったイギリス軍のほとんどは、植民地の軍隊でした。わざわざ統治者の本国を守るために、本国の軍隊よりもむしろ勇猛なくらいに戦ったのです。アフリカ戦線では、ドイツの「同盟国」イタリアの戦意が低いのに対し、イギリスの「植民地国」の戦意が高いという皮肉な現象になっています。


 まあ、結局は勝てば官軍で正義なわけですから、日本がぼろくそに言われるのは負けてしまった以上は仕方がないのかも知れません。それでも、「植民地=悪=日本の行為なら最低最悪」という田中芳樹理論は、いかがわしいのですがね。


 それにしても、植民地統治が一番うまいのはアメリカかもなぁ。征服した相手をメロメロにする手練手管はまるでジゴロ並。すごい。

board1 - No.1028

取り急ぎ更新

投稿者:本ページ管理人
1999年04月02日(金) 14時07分

 一ヶ月以上滞っていましたが、まず過去ログを更新しました。
 その他も随時更新していきます。

board1 - No.1029

ついでに

投稿者:本ページ管理人
1999年04月02日(金) 16時19分

 久々に(3ヶ月ぶりくらい)コンテンツ更新しました。
 挑発的なのは確信犯でやってます。
 穴やツッコミがあったらバシバシご指摘ください。


 それにしても、掲示板でずいぶんネタを出してたんだなぁ。我ながら。

board1 - No.1030

レス2

投稿者:小村損三郎
1999年04月02日(金) 16時35分

やっと奈良から戻りました。
で、アニメの話の続きを。

>すいません。私の言葉足らずのせいで、話があらぬ方向にいっています。
>私が言いたかったのは「結果として銀英伝アニメは成功している」ということです。細かい技術論を語りたいのではありません。

つ、つまり“反論!(無印)”最後の10行に満たない部分が主張の眼目である、ということでせうか(汗)。
まあいいけど。

>>原作ものアニメの役割とはなんでしょうか。>>それは「原作の面白さを伝えること」です。

>りえさん
>確かにその通りですね。

う~ん、ここはちょっとお2人とは意見が違うなー。原作ものであろうとオリジナルであろうとアニメはアニメとして、それ自体の持つ様々な要素を総合して評価したい、というのが私のスタンスなので。
その結果があの評であるとご理解いただきたい。

>今なお多くの人に原作の面白さを伝えることに成功している。
>つまり「原作ものアニメ」として成功しているということです。

“商業的に&原作の面白さを伝えてファンを増やすことに成功している。それが原作ものアニメの最も重要な使命なのだから、技術面の欠点をあげつらうのは不毛なことだ。”
というのがMerkatzさんの主張の骨子と理解して良いでしょうか?
だとしたらこれは堂々巡りになってしまいますね。
何せそもそもザ・ベストのあの評論で私が問題にしたのは「(Merkatzさんがおっしゃるには“細かな”。私はそうは思わないが)画面上の技術論」についてのものなので。
「限りなく低い」と評したのもそれらアニメ作品としての構成要素を総合的に勘案した結果です。

>銀英伝アニメが人気があることをどう説明なさるのですか。

人気がある作品=優れた作品、という理屈が良く分からないのですが。
「原作の魅力を多くの人に伝えた」→だから作品としても成功だ、というMerkatzさんの見方と
「独立した映像作品としては不備な点が多すぎる。」→よって単独では低い評価しかできない、という私では水掛け論になってしまいそうな気もしますな。

>「原作人気だ」という言い訳は、アニメから銀英伝に入った人間がいることを説明できません。
>「原作が面白いんだ。垂れ流しすりゃ面白いのは当たり前だ」等ということはよもやおっしゃらないでしょうね。

おっしゃらないでしょうね、も何も素材に恵まれたことは否定できないでしょう。
逆に言えばシェフの腕次第で更に美味に仕上げることも決して不可能ではなかったはずです。
(こう書くと「アニメに向いてない作品だ」と言ったのと矛盾してる、と思われるかもしれませんが、スタッフの力量と工夫次第で、前回書いた「バランス取り」がもうちょっと高次元でできたのでは、ということです。
とりあえずの比較対象としては道原かつみのコミック版を挙げておきませう。)

仮に志茂田景樹の「激烈!帝国大戦」(「孔明の艦隊」でも「極光の艦隊」でも何でもいいが)を銀英伝と同じ方法論でアニメ化したら一体どんなのが出来上がるんでしょうか(^^;;)。
まあ、これは極端な喩えですが、現実に、画面作りに関しては同様の手法をとった創竜伝のアニメがアッという間に「無かったこと」にされてしまった(笑)のを見れば自ずとそういう推論も出て来ようというものです。
(社会評論や日本人論を入れればもっと人気が出た?←まさかね)
そう言えばMerkatzさんは今創竜伝を読んでるんですよね。4巻あたりはメインのストーリー自体はまあまあ面白いのに、評論部分の不愉快さでページをめくる度に鼻白んでしまう、という妙ちくりんな作品です。

board1 - No.1032

No1027のお返事

投稿者:冒険風ライダー
1999年04月02日(金) 19時31分

 管理人さん、日本の朝鮮に対する植民地支配について少し誤解があるようなので、日韓併合の背景について少しお話しましょう。

 まず、日露戦争勝利後、日本は最初、朝鮮(当時の大韓帝国)を独立させていこうとしたのですが、安重根という男が、当時の朝鮮総督であり、朝鮮独立を支持していた伊藤博文を暗殺してしまったために日本側の感情が悪化し、日韓併合へと話が進んでいったというのがあります。これを渡部昇一氏は「終戦後の占領時にマッカーサーを日本人が暗殺したようなものだ」と表現しています。ましてや当時の世界情勢からいえば、こんなことをすれば植民地化されても文句は言えません。「日韓併合論」が当時の朝鮮人の中からも出てきたくらいです。

 それでも日本はすぐに日韓併合を実行したわけではなく、アメリカ・イギリスなどの当時の全ての列強の承認をうけて1910年に大韓帝国の皇帝と日韓併合条約を結び、併合を実施したのです。しかも大韓帝国の王族や両班は日本の華族に列される事を許されています。この日韓併合は、イングランドのスコットランド併合がモデルなのだそうです。そして形の上では朝鮮は植民地ではなく、日本領土の一部ということになっています。まあ実質は植民地なんですけど、そのために同化政策などが推進され、かなり成功している部分もあったのです。イギリスやフランスの「植民地獲得」に比べると、はるかに穏健なものです。その後の「植民地経営」については、前の投稿や不沈戦艦さんの説明の通りです。

 また、もし日韓併合がなければ、朝鮮は中国ないしはロシアの、あるいは他の国の「植民地」となっていたのは疑う余地がありません。あの当時の世界情勢で当時の朝鮮が独立を維持する事は不可能です。国力といい、政治的・社会的混乱といい、低すぎる教育水準といい、欧米列強どころか当時の中国にすらまともに対抗できるものではありません。日韓併合は、それを防いだという一面もあります。

 それなのに朝鮮両国がなぜあれほど反日主義を展開しているかといいますと、日本の植民地経営の欠陥というのも全くなかった訳ではないでしょうが、昔から朝鮮という国が小中華主義とでも言うべき考えに支配されていて日本を蔑視している事と、戦後に成立した南の李承晩政権と北の金日成政権がともに反日政策と反日教育を推進したのが主な原因であって、日本の植民地支配が特別に悪かったからではありません。実のところ、植民地支配を受けた国の中で、宗主国に対する非難や罵倒を展開している国は、世界の中でもこの朝鮮両国だけです。独立して半世紀もたつのにかえって反日主義が増大しているのは、教育が大きく関係しているからだと思います。

 「侵略者の善政など、しょせん偽善にすぎぬ」というのは銀英伝9巻のロイエンタールの言葉ですが、凄まじい搾取を行ったイギリスやフランスの植民地支配ははっきりいって「悪政」以上です。一方で日本の植民地経営は「善政」であるにもかかわらず恨まれています。ならば侵略者は、「善政」などやらずに「悪政」をすれば恨まれずにすむという事になりますね。これは大きな矛盾なのではないでしょうか。

PS.この朝鮮問題は、この先の「私の創竜伝考察シリーズ」でも取り上げますので、その時にまた詳しく説明しましょう。

board1 - No.1033

余談レス

投稿者:石井由助
1999年04月02日(金) 20時02分

>ところで管理人さん、日本の朝鮮に対する植民地支配について少し誤解があるようなので、日韓併合の背景を少しお話しましょう。

えーと、大体判っている上で確信犯的に書いてます。


>それでも日本はすぐに日韓併合を実行したわけではなく、アメリカ・イギリスなどの当時の全ての列強の承認をうけて1910年に大韓帝国の皇帝と日韓併合条約を結び、併合を実施したのです。しかも大韓帝国の王族や両班は日本の華族に列される事を許されています。この日韓併合は、イングランドのスコットランド併合がモデルなのだそうです。そして形の上では朝鮮は植民地ではなく、日本領土の一部ということになっています。

 にしても、閔妃(ミンビ 李氏朝鮮高宗の妃)暗殺からも判るとおり、やはり異常な事態であると言わざるを得ません。一国の王妃(しかも実権者)を外国の刺客が暗殺するのですからね。


> また、もし日韓併合がなければ、朝鮮は中国ないしはロシアの、あるいは他の国の「植民地」となっていたのは疑う余地がありません。

 まったくそのとおりでしょうね。しかし、結果的に日本の植民地になってしまったわけですから、日本に不満をぶつけるしかないわけです。SM好きの変態の手に落ちる前に紳士的な俺に手込めにされて良かっただろ、と言ったところで、恨みが消えるとは思えませんから。
 もちろん、田中芳樹のように被害者が絶対正しいとは思っていません。あの時代の中では、自衛もできなかった朝鮮にも責任はあると考えます。


>昔から朝鮮という国が小中華主義とでも言うべき考えに支配されていて日本を蔑視している

 一番の疑問はこれですね。よく自由主義史観派の人などがこの「朝鮮人論」を使いますが、私には「恥の文化」なるもので日本人を民族的ファシストだと決定するベネディクトの「日本人論」並に怪しいものだと思いますよ。大体、「文化人類学」というたかが一学問の分野だけで、朝鮮人の反日感情の全てが説明できてしまうと思っているところから信用が出来ない。小中華主義はあくまでも論拠として使われる証明の柱のひとつであって、証明そのものではないのですから。


>日本の植民地支配が特別に悪かったからではありません。

 これは同感です。日本の植民地統治がそれなりに良質であったのは間違いないと思っています。


>実のところ、植民地支配を受けた国の中で、宗主国に対する非難や罵倒を展開している国は、世界の中でもこの朝鮮両国だけです。

 これはどうでしょう。例えば、イランイラクを持ち出すまでもなく、アラブ諸国の反発などは大したものだと思いますが。


>これは大きな矛盾なのではないでしょうか。

 そのとおりです。人間は矛盾を起こす不条理な存在なのでしょう。日本も、朝鮮も、その不条理の穴に落ちてしまったのだとしか思えません。その意味で(つまり、田中芳樹なんかとは全く別の意味で)この両国は悲劇の関係だったのでしょう。

board1 - No.1034

「反論!銀英伝アニメ論3」

投稿者:Merkatz
1999年04月02日(金) 20時07分

どうも。稚拙な文章で誤解を振りまいております。すみません。なかなか難しいものですね、他人に我が意を正確に伝えるということは。皆さんのようにスマートにできませんが、なるべく努力いたしますのでご容赦のほどを。

>つ、つまり“反論!(無印)”最後の10行に満たない部分が主張の眼目である、ということでせうか(汗)。
>まあいいけど。

重ねて申し訳ありません。私の稚拙な文章の故ご迷惑をおかけしました。
小村損三郎さんの指摘なさっていることへの反論が、私の原作ものアニメに対する考え方の論証にもつながっているので、あのように書いたのですが、論旨があやふやでしたね。

>う~ん、ここはちょっとお2人とは意見が違うなー。原作ものであろうとオリジナルであろうとアニメはアニ
>メとして、それ自体の持つ様々な要素を総合して評価したい、というのが私のスタンスなので。
>その結果があの評であるとご理解いただきたい。

原作ものアニメが、全く原作の影響を受けずに独立していられるものでしょうか。小村損三郎さんの例えに倣って料理で言うなら、「素材を無視して料理だけ独立して語れるか」ということです。
小村損三郎さんが、何をもって素材は無視できるとおっしゃるのか。私には理解できません。
どんなにうまい料理でも、素材がなくては作れません。原作という名の素材を無視して、その料理は何なのかを語ることが出来るとする小村損三郎さんの理屈はあまりに奇異です。

>“商業的に&原作の面白さを伝えてファンを増やすことに成功している。それが原作ものアニメの最も重要な
>使命なのだから、技術面の欠点をあげつらうのは不毛なことだ。”
というのがMerkatzさんの主張の骨子と理
>解して良いでしょうか?
>だとしたらこれは堂々巡りになってしまいますね。
何せそもそもザ・ベストのあの評論で私が問題にしたのは「(Merkatzさんがおっしゃるには“細かな”。私は
>そうは思わないが)画面上の技術論」についてのものなので。
>「限りなく低い」と評したのもそれらアニメ作品としての構成要素を総合的に勘案した結果です。

このあたりは私の至らなさゆえの誤解があります。こればかりでどうにも申し訳ないですが、ご容赦のほどを。
細かいことと申したのは言葉のあやです。自分が論じたかったことと違うという意味で、「細かい」という不適切な言葉を使ってしまいました。
小村損三郎さんの構成要素の批判はあたっているところもあります。私が小村損三郎さんのすべてを否定はしていないことは、1回目に書いてますので、ご存知だと思います。
「カット割りやカメラワークにも何ら工夫が見られない」「メカや小物の描写も古臭い上にぞんざい」というのも、ああ、そう言えばそうだなあ、と思いましたが、それらの理由がアニメの低評価に直結しているのが納得できなかった。
肝心なことを無視してないかと思ったのです。結局、小村損三郎さんは原作ものということを無視していた、だからあのような評価に繋がっているということはわかりましたが。
原作ものアニメを評価するのに、原作を無視したのでは「構成要素を総合的に勘案した」とは言えないのではないか。何故なら素材抜きで料理は語れない(または作れない)のですから。

>人気がある作品=優れた作品、という理屈が良く分からないのですが。

逆です。優れているから人気があるのです。私は一貫してそう主張しているつもりです。銀英伝アニメは優れているから人気があるのです。

>素材に恵まれたことは否定できないでしょう。
>逆に言えばシェフの腕次第で更に美味に仕上げることも決して不可能ではなかったはずです。
>(こう書くと「アニメに向いてない作品だ」と言ったのと矛盾してる、と思われるかもしれませんが、
>スタッフの力量と工夫次第で、前回書いた「バランス取り」がもうちょっと高次元でできたのでは、
>ということです。

素材に恵まれたというのは全くその通りです。しかしバランス取りに失敗しているというのは承服しかねる。
私はそれなりのバランスを保っていると思っています。その証拠として、1回目に色々挙げた訳です。

私が小村損三郎さんのアニメに対する評価に納得がいかない最大の理由は、「私がアニメを面白いと感じたこと」を全く説明できないからです。
もし、小村損三郎さんのおっしゃるとおりアニメが駄作なら、どうして私は駄作を面白いと感じ、原作を読んでやっぱり面白いと思ったのでしょうか。
駄作なら面白さを感じるはずがないではありませんか。
私は田中芳樹の田の字も知らない、小説なんて全く読まない人間でした。それがたまたま見た銀英伝アニメなるものを見て、なんて面白いんだと思い、生まれて初めて小説を買ったのです。
原作垂れ流しが面白いとはおっしゃらないのですから、垂れ流しのアニメはつまらないことに小村損三郎さんは賛成していただけるのですよね。
では原作の面白さを伝えない駄作に、原作の面白さを感じる現象をどう説明なさるのですか。

小村損三郎さんは水掛け論となることを指摘しておられますが、このままではそうなるでしょうね。考えの前提となるべきものが違うのですから。
今一度言います。素材抜きで料理が語れますか?その点を考えてみてください。


さて、誤解解きにもう一仕事。「銀英伝アニメ」のどこが評価できるのか。
1.原作の面白さを伝えている
2.原作を損なうことなくオリジナル要素を差し挟むことに成功している
3.戦闘シーンの映像化
4.クラシックをBGMに使用
さらに小村損三郎さんの指摘しておられた
5.各種衣装のデザイン
6.ルイ王朝及び第一帝制の雰囲気を取り入れた宮廷の描写
というところですね。1、2はすでに解説済みです。5、6は他人の指摘なのでパス。3、4を説明しましょう。

「戦闘シーンの映像化」
ここに来られている方は、たくさん小説を読んでいらっしゃるので、私の言うことが理解できないかもしれません。
私のようにあまり小説を読まない人間は、描写シーンでイメージが湧かないのです。「銀英伝」が特にそうというのではなく、すべての小説においてです。
だから艦隊がこう動いた、誰それがそう動いた、と書いてあってもいまいちピンとこない。ですから読むのに大変苦労する。
うそだろうと思われるかもしれませんが、本当なんです。
したがって映像化してもらえるのは大変有難い。おかげで小説が苦手な人間も楽に入り込める訳ですから。
小説をアニメにするというだけでも大変意義のあることなのです。
そしてさらに言えば「百聞は一見にしかず」。やはり映像化のインパクトというのはそれだけであるものです。

「クラシックをBGMに使用」
これは小説はどうやっても勝てませんね。音でインパクトを与えるというのはアニメだからこそ出来ることです。
クラシックという選択は非常に良かったと思います。「銀英伝」の雰囲気にマッチしています。
これは大変な功績だと思います。下手なBGMは原作の雰囲気をぶち壊したでしょう。

革新的な映像表現、例えばCG使っているとか、カメラワークが斬新とかはありませんけど、映像化の基本は押さえていると思います。まあ多少平凡ではありますが。しかし当たり前のことこそ無視すべきではありません。奇をてらえば良いというものでもないのですから。
基本を押さえて、さらに何かあればなお良し。銀英伝アニメは基本は押さえてあるが、それ以上はなかったということです。
基本だけ→平凡→駄作というのは短絡的だと思います。

そして、ひかるさん。「映像表現+アルファ」ではなく「原作の面白さ+アルファ」という意味です。
アニメにするにあたってどんな要素が足されているだろうか。つまり原作の面白さに何が足されているだろうか、ということです。
そして上に書いてあることがその「プラスアルファ」です(厳密に言うと2以下の部分)。

適当なことやっているから、方々からつっこまれまくりです。自分でまいた種ですから、あくまで自分で刈り取る覚悟は出来ておりますので、みなさん遠慮なくやっちゃってください(笑)。

あっそうそう、「創竜伝」アニメが失敗したのは素材が腐っていたからでは?(笑)

board1 - No.1035

植民地=悪という概念

投稿者:Merkatz
1999年04月02日(金) 20時18分

植民地について何やら盛り上がっていますので、私も一言。

植民地=悪というのは短絡的である。評価できるところは評価しようというのはもっともな意見です。
しかし植民地=悪というのはそもそも正しいのでしょうか。
この概念がはじまったのは実は約50年前なんですね。「東京裁判」。ここからすべてははじまった訳です。道義的責任を問いたいアメリカはそういう概念を持ち出してきた。しかしイギリスとかは反対する訳です。自分たちの植民地支配の正当化が出来なくなると。しかし、アメリカはごり押しした。同じ頃、植民地における独立闘争が盛んになった。で、めでたく「植民地=悪」という概念が定着して世界中の国が植民地を持てなくなったのです。
つまり極端に言えば人類誕生から1945年まで「植民地=悪」という概念は存在しなかった訳です。
じゃあ、それまではどう考えていたか。未開の地に文明の光を照らすのが植民地の意義である、と考えられていたのです。
今から考えればずいぶん傲慢なことですが、それまではそう考えるのが普通だった。人類平等の観点から植民地をいっぱい作って未開人を教化して、先進国と同じにしてあげましょうという考えもあったほどです。
欧米はそれが建前だったんですけど、本気で実行した馬鹿がいる。それが日本なのです。

いかに言おうと悪は悪、評価すべき点はあるかもしれないが、植民地はまずかったんじゃないの、という人が意外に多いようです。
ちょっと待ってほしい。事後法で悪事を裁けますか?歴史だってそうです。後世の道徳観念で過去の事象を裁くことなんて出来やしない。
我々は過去のことについて、軽々しく悪だの正義だのということは出来ない。ただそれが歴史上どういう意味があったかを検証するのみです。
歴史は善悪の道徳論で語るものではない。したがって悪かったの良かったのということは言うべきではない。
ただ結果どうなったかを語るのみです。

日本の植民地支配で言えば、植民地時代を終焉させ、有色人種の独立を促したという結果は、歴史上重要視されてよいことだと、私は思います。

board1 - No.1036

RE1022&東郷と岳飛

投稿者:カエルサル
1999年04月03日(土) 03時30分

レス有り難う御座います。
私は公教育に不満をもっており、読んでくださって
光栄です。
東郷平八郎について話題があがってるようなので
東郷についてちょっと。


田中氏が東郷平八郎をあげつらってるのを読んだとき、なんともいえないイヤなきもちになりました。
確かに日本海海戦と勝利後の東郷公の訓辞で、大鑑巨砲主義と精神至上主義が広まったのは
大きな失敗でしょうが、歴史的な事件を「文部省がナショナリズムを煽るために教科書に押しつけた、戦前日本の増長を招いた一局地戦」的な書き方をするなんて。
東郷平八郎は世界三大提督のひとりで近代日本の偉人で教科書にのっててもいいのに。
田中芳樹が「日本人が知らないヒーロー」としている、岳飛は現中国で忠國の英雄として崇められ、高校世界史の資料集にも載ってるのに。

余談ですけど、小5の時、資料集に「その後日本の政治に大きな影響を持ち続けた」と書いてあって、担任が「この人はのちに軍縮に反対したり、悪影響を与えた」的な説明をされました。その教師ははやいうちににほんが戦争に負ければ良かった的解説で思想をおしつけてました。
まったく、英雄物語になってません。
田中氏は「文部省がナショナリズム押しつけで
子供汚染している」みたいなことかいてるけど、文部省とは大した権力ですね。
私自身は早くから戦史に興味をもっていたので
授業をたのしみにしていて、かなりがっくりきました。

board1 - No.1037

植民地

投稿者:不沈戦艦
1999年04月03日(土) 04時50分

 うーん、ここちょっと管理人さんの考え方、矛盾があると思いますよ。


>一番の疑問はこれですね。よく自由主義史観派の人などがこの「朝鮮人論」を使いますが、私には「恥の文化」なるもので日本人を民族的ファシストだと決定するベネディクトの「日本人論」並に怪しいものだと思いますよ。大体、「文化人類学」というたかが一学問の分野だけで、朝鮮人の反日感情の全てが説明できてしまうと思っているところから信用が出来ない。小中華主義はあくまでも論拠として使われる証明の柱のひとつであって、証明そのものではないのですから。


↑となっているのに、何で↓


>台湾はともかく、朝鮮韓国の反応を見ると、とても日本の統治がうまかったとは思えません。


 こりゃ説明しきれていないですよ。朝鮮半島はそうでしょうけど、なぜ「台湾はともかく」になってしまうんでしょうね?「日本の植民地統治はうまくなかった」のなら、台湾も朝鮮並みに反発しなければおかしいじゃありませんか。それに、実際のところ、「朝鮮は内地の延長で同一民族、台湾は植民地で異民族」って統治をしてましたよ。朝鮮人では陸士出身、中将までいましたけど、台湾人は陸士に入学できませんでしたし。むしろ台湾人の方が差別的に扱われていましたね。

 結局、朝鮮と台湾の対日感情が、何でここまで違ってしまっているのか、ということを説明するのは、小中華思想による、としか言いようがないんですよ。台湾人(外省人除く)は日本に対してそう考えていないのは言うまでもありませんし。それに、いわゆる「植民地」にされた国々で、もともと宗主国となった国と植民地となった国が、地理的に近い場所にあって、歴史的交流もあったケース、ってのは日本と朝鮮くらいのものでしょう。イギリスがフランスを植民地にしたりはしませんでしたよね。台湾とは交流ありませんでしたし。そして、日本と朝鮮の歴史的関係は、朝鮮側から見た日本は、「東方の野蛮国」でしたから、その野蛮国に占領された上、しかも小中華としての誇りをほとんど忘れて日本人化(皇民化)していたことが、彼らにとっては先祖の誇りを忘却してしまった、許しがたきトラウマなのでしょう。小中華と言うか儒教意識は、今でも強いですから。

 歴史的に培われた差別意識ってのは、そう簡単に払拭できるもんじゃないですよ。日本国内の同和問題を見ればお解りでしょう。人類の進歩を信じすぎるのは、いかがなものかと思います。あまりにも極端に「日本は全て正しかった。悪いのは朝鮮だ」と言うのは間違っていると思いますが、管理人さんの考え方は、ちょっと違うと思いました。


>例えば、イランイラクを持ち出すまでもなく、アラブ諸国の反発などは大したものだと思いますが。


 ↑とは言っても、ことある事に「歴史認識」を持ち出して元宗主国の政治や外交、教育に介入しようとしたりはしないでしょう?例としては不適当ではないでしょうか。


>むしろ、植民地統治に関しては、年期の違いもあるのでしょうが、イギリスの方がよっぽどうまいですね。アヘン戦争を始め、強奪・暴力・差別などその過酷さは日本を凌駕していますが、香港の反応を見ても判るとおり、英連邦の影響から離れることを嫌がるほどうまく統治していました。


 ↑これも変です。香港以外で、イギリスの植民地時代の方が良かったなんて国、ありましたっけ?インドはどうでした?反英暴動で手がつけられなくなった挙句の独立だったでしょう。香港だけの特殊例を挙げて、それが全部のように言うのは間違っていませんか?香港は中国共産党の支配下になってしまったから(しかも平和的領土返還で)こそ、イギリス植民地時代の方が良かった、ということになるのではないでしょうか。共産党支配下では自由がない、なんて常識ですし。

board1 - No.1038

植民地=悪の概念は新しいものではなかった

投稿者:ドロ改
1999年04月03日(土) 06時17分

↑は、なにも1945に突然生まれたわけではありません。イギリスでは早くから反拡張主義者が植民地放棄をうたっていました。(ただし、これは「赤字経営」がその理由)その後、19C末に社会主義者ホブソンによって帝国主義とそれを支える植民地主義が理論だてて批判されています。「対外拡張政策は、資本家の利益を第一に考えて政策が決定されている事に起因」するとして、キリスト教的「文明化」(してやる)と言う概念を否定したのです。これは後の社会主義運動に受け継がれ、最終的にはロシア革命の際のレーニンの「民族自決」の概念として大成しています。この理論は、ウィルソンによって縮小した上でパクられ、ヨーロッパの一部に適応されただけでしたが、概念的には全世界の植民地を対象に置いていました。西方領土を革命後惜しげも無くドイツに明渡したのも、領土拡張主義を批判するこの理論が一つのバックボーンになっています。だから、東京裁判はアメリカが一次大戦の時に倣って、理論をパクっただけです。
これは社会主義の非常に大きな功績の一つだと思うので、指摘しておきたいと思います。

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