初代掲示板過去ログ

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投稿ログ77 (No.1411 - No.1437)

board1 - No.1411

過去ログ訂正のお知らせ

投稿者:本ページ管理人
1999年06月20日(日) 07時07分

指摘のあった過去ログを追加し、再アップしました。
 過去ログを提供してくださった不沈戦艦に御礼申し上げます。

board1 - No.1412

わはは

投稿者:不沈戦艦
1999年06月20日(日) 12時49分

>過去ログを提供してくださった不沈戦艦に御礼申し上げます。


 呼び捨ては勘弁して下さいよ。もちろん書き間違いですよね?管理人さん。

board1 - No.1413

申し訳ありません

投稿者:本ページ管理人
1999年06月20日(日) 14時21分

>呼び捨ては勘弁して下さいよ。もちろん書き間違いですよね?管理人さん。

 すみません。どうしようもなく失礼なケアレスミスですね。
 わざわざ過去ログをいただいたうえに失礼をしました。
 申し訳ありませんでした。

board1 - No.1414

そういえば

投稿者:新Q太郎
1999年06月20日(日) 16時24分

「敵国の不沈戦艦に対抗して、我が海軍でも総力を結集し、新兵器を開発しました」

「そうか!いったいそれはなんだね!?」

「はい、これが『不沈潜水艦』です!!」

「--銃殺。」

といういしいひさいち?のネタがあった。

board1 - No.1415

ぎゃははは

投稿者:不沈戦艦
1999年06月20日(日) 16時37分

>No. 1414
>そういえば
>投稿者:新Q太郎 1999/6/21 01:24:51
>「敵国の不沈戦艦に対抗して、我が海軍でも総力を結集し、新兵器を開発しました」

>「そうか!いったいそれはなんだね!?」

>「はい、これが『不沈潜水艦』です!!」

>「--銃殺。」

>といういしいひさいち?のネタがあった。


 何ですかそれ?「沈まない潜水艦」じゃ確かに何にもなりませんね。攻撃されたらイチコロですわ。それにしても、新Q太郎さんにこういうネタにされるとは思わなかったな(ぎゃはははは)。



>管理人さんへ

 諒解しました。いくら何でも間違いだろうと最初から思いましたし。

board1 - No.1417

1400回記念:「創竜外伝」

投稿者:新Q太郎
1999年06月20日(日) 19時16分

「よく来たな、まあ上がれ上がれ」。
快活な声を聞いても、橘巡査は玄関の前で躊躇していた。
機動隊の上司でもあり、先輩でもある沢田巡査部長の退院祝いは、来週行われるはずであった。しかし、どうしても気になり、つい足が自然に彼のアパートに向いてしまった。数秒後、橘は自分の軽率さを後悔した。--やはり来るべきではなかったのだ。

沢田が、壁に手をつきながら、老婆以上におぼつかない足取りで彼を出迎えに来るのをみて、橘はあの光景を思い出していた。

 せいぜい三十歳くらい、中には小学生くらいの若造が機動隊の隊員を、戯れに昆虫を踏み殺すように「破壊」していった光景を。そして目の前の沢田が、やられている部下を助けに単身突っ込み、口笛を吹きながら暴れるその『小学生』に狙いすまして右膝を蹴られたシーンを。
鍛え上げていたはずの沢田の右膝は、普通と正反対に関節ができたかのような曲がり方をした。マッチ棒が折れたような音をたてて。しかも、その膝は--。

「今なあ、うちのヤツが出かけてるんだよ。すぐ、茶を入れるからな」
「いいっすよ、自分が----」
「リハビリ、リハビリ。しかし今までやったことねえから、やかんの場所がなあ。かあちゃんに甘えてばかりじゃいかんと思い知らされたよ」
笑って台所をゆっくりと動く沢田だが、時折痛みが走るのだろう。顔をしかめた。
しかしその後すぐ顔を引き締め、見られたかと橘のほうにちらりと目を走らせる。
そのたび、橘は慌てて目をそらした。


湯気の立つ湯飲みを前に置き、二人は座っている。
意を決して、橘は尋ねた。
「どうですか、具合は・・・」
「うん、まあ大丈夫だ。ご覧の通り切断はしないで済んだし、背骨の損傷は軽かったしな。まあ、また機動隊員ってわけにはいかねえな。この前偉いさんが希望の部署を聞きに来たから、少年課って言っといた。つまり復帰して、おまえの『後輩』をスカウトするってことだ」
「『後輩』はやめてくださいよ」と橘は頭を掻いた。
もとよりチーマーや暴走族とは一線を画していたつもりではいたが、橘も高校生のときは喧嘩や暴力に明け暮れる毎日だった。在る時の喧嘩で相手に馬乗りになって殴りつけていたとき、興奮のあまり橘は石を拾い、それで殴ろうとした。
そのとき、橘の手首を一瞬で極め、石を落とさせた警官が少年課の沢田だった。
そのとき私服だった沢田に、橘は遠慮なく殴りかかった。しかし沢田は、流れるような動きでパンチをかわし、簡単に橘の肩を極めた。
「お前は壊すために喧嘩しても、守るための喧嘩はしたことないだろ。そんな奴は結局”弱い”んだよ」
あのときは体以上に、心がその言葉で倒された。だから俺も警官になれたんです---橘は心の中でつぶやいた。

それから薦められるまま、警察道場に行くようになった橘は、沢田の猛烈な稽古を目の当たりにし、驚くばかりであった。橘が極められたのは合気道の技だったが、それ以上に剣道の足さばきと、突き技が鋭かった。「人の5倍練習すれば、誰でも強くなるぞ」とこともなげに言うのにはたじろいだが、俺はそれなら8倍やってやる、と燃えた。沢田のことは尊敬していたが、それだからこそ大会で一本取りたかった。
 しかし結果は10連敗、橘が警官になってからも7連敗を数えた。町大会1回戦から警視庁大会決勝に舞台は変わっていたが。そしてその実力が認められ、二人は最前線の機動隊に配属になったばかりだった。


「あの、ガキども---」橘は怒りをぶつけるしかなかった。
そもそも、警察の出る幕はなかったのである。自衛隊ですら鎧袖一触された彼らにとって、機動隊などあってもなくても意味のないものだった。しかし許せないのは、奴らがいちいち警官を攻撃したことだ。歩けば自然に道は開けるのに、彼らはわざわざ鎌で草をなぎ払った。そこに花が咲いていようと芽ぶいていようとおかまいなく。

「それに、あの爺さんどもも---」
機動隊員として働く上で、彼らは政府首脳の人格を自然に知ることになった。そしてその結果、彼らが忠誠や敬意を払うに値しないことは十分知っていた。これが、この前経験したように強盗犯から幼稚園児を救うという行為なら、それほど悔いはないかもしれない。しかし、あの下劣な連中----。警察内部の噂であの化け物達も、首相らのせいでトラブルになったと聞いて少し最初は同情していたくらいだ---のために、憧れの目標が回復不可能な怪我を負った、など到底受け入れられなかった。

そして、そんないらつきは、こんな言葉になって表れた。
「俺達の剣道も合気道も、銃すら効かないあんな化け物には意味がなかったんですかね。それに、あのアホ総理たちなんかほっといて、俺達は俺達で逃げちまえば良かったんじゃ・・・」

「せからしか事バ、言うんじゃなか!」
沢田のお国訛りの一喝が、狭い部屋に響いた。それは、身体に修復不可能な傷を負っても、なおその気概は少しも衰えていないことを十分に証明していた。
「あれか、お前の武道ちゅうのは、相手が自分より弱いときだけ役に立つもんなんか?
 ・・・俺は、違うぞ。俺は、逃げんかった。あいつらが、とんでもない化けモンだったことくらいは、分かってた。俺も、逃げたかった。でもな、俺は逃げなかったぞ。それはな、それが俺の『義務』だからだ。そして、武道はそういう時に自らを律することが出来ることじゃないか?
例え相手が強者でも化け物でも。義務を果たすべき相手がどんなに卑小でもな------」

叱られながら、橘は泣いていた。だがそれは、嬉し涙だった。---ああ、やっぱりこの人は負けていない。膝を壊され、再起不能となっても、相手が軍隊を壊滅させたこの世ならぬ怪物であっても、負けていないのだ。そして、俺が目標に出来る人のままなのだ・・・・

その涙の意味が伝わったか否か。沢田は頭を掻いた。
「と。まあな、俺もそんなかっこいい事だけでやったわけじゃない。こういうのに影響されてな・・・」と本棚からぼろぼろになったノベルスを取り出した。

「これ、知ってるか」というその本の著者は、中といった。
「『銀河英雄(ひでお)伝説』。中先生が若いころの小説でな、俺は夢中になって読んだんだ。主人公のヒデオが仕える政府もな、偉いサンは無能だし金には汚い。それでもヒデオはそれを、命を賭けて守るんだよ。選挙で選ばれた人や政府を守るのは、そいつらじゃなくて、もっと大きな物を守ることになるからなんだ。だからな、俺も心は宇宙の平和を守るつもりだったのさ・・・。おかしいかな」

「いえ、おかしくないです。俺、そんなこと考えたことなかった。・・・SFって知らないけど、凄いんですねそれ」

「まあな、俺の青春のバイブルだからな。中先生に一度会ってみたいよ。りっぱな先生だろうな。」

そのとき、ドアが勢いよく開いて、小さい子供が入ってきた。小人用の防具と竹刀を持っている手も足も擦り傷だらけなのがエネルギーの塊のような元気さを伺わせた。
「おとう、今日はゲンちゃんからドウ一本取ったんだぜ。でもさあ、あいつ体当たりなんかするで取っ組み合いになっちゃった、卑怯だよ。ねえ、やっつける方法教えてよ。」
橘のことなど目に入らないかのようであった。
「こら!まずお客さんに挨拶しないか!まず礼儀第一、いつも言ってるはずだぞ。」
「いっけね、お兄ちゃん。いらっしゃい」ぺこりと、頭を下げた。「あっ、この前の大会でおとうに負けた人だね。」
その無邪気な一言に橘も、思わず苦笑した。
「---さっきの本に出てくる少年から名を取って、由利阿(ゆりあ)っていうんだ。女の子みたいで、本人はいやがってるがね・・・橘。お前に頼みがある」沢田が、声の調子を変えて、橘に向かい合った。
「俺の代わりに、このガキに稽古つけてくれないか。こいつは今7歳。そんで、二十歳で全日本レベルになるんだ。そして、そのとき35歳のお前が決勝でこいつと向き合うのさ。悪くないだろ?まあ、親ばかの贔屓目だがな。」半分照れくさそうに、そう語った。

橘は、言葉が出なかった。未来へ、何かが始まったような気がした。ようやく、声を絞り出した。
「まかせて下さい、沢田さん。将来のライバルを育ててみますよ。・・・由利阿君、少し今からやるか。体当たりは足捌きを使ってだな---」

     創竜外伝  完

原案:石井由助(無断使用失礼)
 作:新Q太郎

board1 - No.1418

チャイナドリーム

投稿者:はむぞう
1999年06月21日(月) 02時03分

satokoさんへ

だまされたという気持ちはよくわかります。なんせ私もその1人ですから…。
チャイナドリームは私の知っているかぎりでは「チャイナドリーム3」まであります。(もしかしたら4以降もあったりして…)この頃はまだ田中芳樹ファンだったので、毎回「何だこれは」と思いつつも購入していたのでした。今思えば馬鹿みたいですね。

田中氏はチャイナドリーム2で、14ページ書き下ろしを書いてます。競作の作家は1人増えて4人です。本の帯には「個性鮮かに筆剣を揮う待望の豪華競作!書下ろし」とありますが、「SFアドベンチャー掲載」というのも混じってます。

チャイナドリーム3では16ページ書下ろしがあります。競作も5人と1組に増えてます。今までは挿絵を描いていた皇なつき氏も小説のようなもの(?)を書いています。右のページにイラスト、左のページに1~4行の文章で13ページくらいです。この中では1週間に2冊の同人誌をつくるというロッティ渡部・星野ケイのコンビの「もぐらの唄」が、一番おもしろかったです。返還直前の現代香港が舞台で、他の作品とはちょっと雰囲気が違っていました。

どれも絶版ではなく、本屋で定価で購入できるようです。私が利用しているインターネットで本が購入できる本屋のホームページの商品リストに、しっかりと記載されています。チャイナドリーム2などは写真付きです。

board1 - No.1419

なめてますね~(苦笑)

投稿者:satoko
1999年06月21日(月) 03時07分

はむぞうさんへ
こんにちは~。貴重な情報ありがとうございます。
少なくとも3巻まででてるんですか・・・。あんなくだらない本が・・・。創竜伝なんかよりよっぽど読者をばかにしてますね。

田中先生は中国小説を普及しようとしていらっしゃったのでは?こんなことやってたら、間違いなく、田中ファンは敬遠しちゃいますよ。それじゃなくても田中中国小説は好き嫌いはっきり別れる文体なのに・・・。悲しくなってきました。田中氏の一時の錯乱であったと信じたいです(涙)

本屋でみかけないのは少なくとも本屋の人も仕入れの必要がないと感じてるからなんでしょうね・・・。

board1 - No.1420

待ってました!

投稿者:石井由助
1999年06月21日(月) 06時47分

 毎日心待ちにしていたかいがありました。いやぁ、おもしろかったです。
 このままログとして流してしまうのはもったいないなぁ(笑)。


 現在は整形外科が発達しているので、膝が折れてもリハビリで復活する可能性は五分五分だそうです。まあ、この確率を多いと見るか少ないと見るかは微妙なところですけど(私の通ってる道場でも正座できなくなった人おるしな~)。


『俺も、逃げたかった。でもな、俺は逃げなかったぞ。それはな、それが俺の『義務』だからだ。そして、武道はそういう時に自らを律することが出来ることじゃないか?
例え相手が強者でも化け物でも。義務を果たすべき相手がどんなに卑小でもな------」』

 私は個人的にここが外伝(^_^;)のテーマだと思っています。この職業への誇りというかプロとしての自負というものに関しては、私は完全に小林よしのり派ですね。対して田中芳樹はこの職業への義務を平気で踏みにじるようなことを書き散らして平然としています。特にひどすぎるのが自衛隊への職業差別部分なんですけど、これについてはまたのちほど書きます。


P.S.
 それにしても、ヒデオ伝説に流れるくだりは涙ちょちょぎれモノです。
 編集王のマンボ好塚みたいだな(^_^;) やはり……

board1 - No.1421

本屋にて

投稿者:仕立て屋
1999年06月21日(月) 07時15分

 毎度,仕立て屋です

 講談社から,「田中芳樹」公式ガイドブック(定価,税別857円)というのが,平積みされていたが,これって前からあるやつなのだろうか? 田中芳樹監修となっていたけど。

board1 - No.1422

田中芳樹ガイドブック

投稿者:水野忠右衛門
1999年06月21日(月) 09時59分

No.1421 仕立て屋さん、こんにちは。

>> これって前からあるやつなのだろうか?

 2~3日前に出たばっかりです。
 新作短編が1つで、あとは作品紹介文と人名辞典。
 もう人名辞典はいいよ>らいとすたっふさん

board1 - No.1423

そういってあげないで(^^;

投稿者:satoko
1999年06月21日(月) 10時47分

水野さんへ
>人名はもういいっすよ。らいとすたっふさん

担当の方、何日も家に帰らずまとめたそうなので、そういってあげないでくださいな(^^;

board1 - No.1425

講談社,気合い入っとるね

投稿者:仕立て屋
1999年06月21日(月) 12時05分

 講談社さん,最近結構,田中芳樹売り込み力入ってますねぇ。商品価値が下がる前に売り込みかけて,次期作品(あれば,だけど。中国物かな?)か既刊の続編のプロモートおよび催促もかねているんでしょうか。この裏でコンテンツ4におけるフィクションばりのやりとりが実際あったのではないかと邪推してしまうのは,考え過ぎか。
 しかしながら,あの表紙は結構,きれいかも。

board1 - No.1426

まとめレス

投稿者:本ページ管理人
1999年06月21日(月) 12時20分

>チャイナドリーム

 私は発売日に買った記憶があります…… 表紙にはこれでもかってくらい「田中芳樹」の文字が躍っていて、期待しながら中身見た日にゃ……
 私をアンチ田中サイドに突き落とした有効打の一つに数えられますね。あのときのショックと失望は。
 いまどき、いかがわしい商売でもここまで露骨なウソはつかないものです。
 これで本気で中国モノの魅力が伝わると思っているとしたら、よっぽど読者はなめられていますね。


>「田中芳樹」公式ガイドブック

 まだ目にしていないので何ともいえないですが…… 「田中芳樹監修」の監修は「責任編集」の意ととらえたいですね。

>>人名はもういいっすよ。らいとすたっふさん
>担当の方、何日も家に帰らずまとめたそうなので、そういってあげないでくださいな(^^;

 「らいとすたっふ」がどういう集団かはよく知りませんが、エンサイクロペティアを見る限りではなかなかいい仕事をしていたと思います。あと、銀英伝のカードゲームは時間つぶしの必要があるときなどに浴びるほど遊んでいた記憶があります。
 というわけで、まだ見ていないので何ともいえませんが、過去から判断する限りでは多分人物辞典の質自体はなかなかのデキだと推察します。ただ、あれだけ過去に人物辞典ネタをやっておきながら、この期に及んで、またネタ不足を補うために人物辞典でもいれとくか~、とでも思っていそうな「監修者」様の監修ってのは如何なモノかなーって感じですけど。

board1 - No.1427

ふたたび田中芳樹公式ガイドブック

投稿者:水野忠右衛門
1999年06月21日(月) 13時34分

No.1423 satokoさん、ども。

>>担当の方、何日も家に帰らずまとめたそうなので、そういってあげないでくださいな(^^;

 そりゃご苦労なことですが、企画がつまらんのだからしょうがない。
 銀英伝の部分なんて、エンサイクロペディア銀河英雄伝説とほとんど同じだし。



No.1426 管理人さん、ども。

>>エンサイクロペティアを見る限りではなかなかいい仕事をしていたと思います。

 ありゃ同人誌からもってきたんじゃないですかねぇ(邪推)。少なくとも、「田中芳樹公式ガイドブック」については、この本で紹介されてるサークルの同人誌をいくつか持ってますが、かなり流用してます。
「エンサイクロペディア」のハードカバー版にも同人サークルの名前がスペシャルサンクスについてましたし。


>>思っていそうな「監修者」様の監修ってのは如何なモノかなーって感じですけど。

 これは田中芳樹のせいではなく、らいとすたっふの企画力が貧弱なだけじゃないですかね。この手のムックは全部らいとすたっふ絡みですし。

board1 - No.1428

Re.創竜外伝ほか

投稿者:小村損三郎
1999年06月21日(月) 14時02分

>創竜外伝
いやー、皮肉なスパイスが効いてていいっすね(^^;;)。
そうか、やっぱり中先生は創竜伝世界の住人だったのか・・・。
主役2人はどことなく横山信義の『東京地獄変』に登場したレンジャー部隊の一曹と元ヤンキーの隊員のコンビをほうふつさせますな。

>はっきり言って創竜伝を批判するなら文章力そのものが低下してる事を先に指摘するべき何じゃないかなと思ったりした。
>田中氏の一時の錯乱であったと信じたいです(涙)

結局、人間の才能には定量というのがあるのでしょうか・・・。
かつてあれだけの傑作をものしたY山M輝、M島S司、M本L士、N井GOといった人たちの現在の「生ける屍」のような有様を見れば余計に・・・(以下自粛)
しかし、そう考えると晩年まで優れた作品を描いていた手塚治虫ってやっぱりすごかったんだなー。
(勿論駄作も山のようにあるだろうけど)


>田中芳樹ガイドブック
スーツ姿の野郎が手にするには表紙のイラストがちとハズいです。

ちょっと興味深かったのは先日議論になった秦檜の評価に関するコラムで、岳飛ではなく、南宋滅亡時の義士で『海嘯』の主人公?の1人である文天祥との比較で論じられてます。2ページ位のコラムなので適当に立ち読みしてみて下さい(笑)。
文天祥は『中国の歴史』を読んで私もちょっと興味を引かれた人物なんですが、たしかに田中芳樹以外に誰も小説にしてないかも?

それにしても『海賊船ロシナンテ号』。「作者の意向によりリストより抹消」って何故なんだろう(^^;;)。
ウーン、気になる・・・。

>(あと中傷はやめたほうがいいです。バーコードハゲとか/笑)
>本屋でみつけたもの

で、恒例表紙の裏の“著者近影”ですが・・・

・・・先生! 戦況は最早絶望的かと・・・。

まあ、「撤退」を「転進」と言換えるが如き姑息なごまかしをせず、堂々としてる所は偉いと思いますが(^^;;)。

>徳間と切れたっていうのはホントらしいですね。

ここ1,2年の徳間内部のリストラ?の状況については正直よく分りませんな。
少年キャプテン&テレビランド(^^;;)の廃刊、『紺碧の艦隊』の移籍、佐藤大輔&横山信義の
新刊が全然出ないこと等々ともつながってるんでしょうか。
(あれだけ濫発していた架空戦記作品がさっぱり出なくなった)
う~ん、これも謎だ・・。

board1 - No.1429

フィクションと裁判

投稿者:はむぞう
1999年06月22日(火) 11時37分

今日のニュースで、小説における人権侵害についての裁判の判決がでているのを見ました。柳美里さんという作家の著作のなかで、ある女性が無断で自分がモデルにされた登場人物が出ているのは人権侵害だと訴えたということでした。

作者側は「これはフィクションだ」ということで対抗したそうだが、裁判所は「たとえフィクションでも、あきらかにモデルがわかる場合は人権侵害にあたる」と判断したそうです。損害賠償の支払いと、出版および映画化はできなくなるという判決です。

三島由紀夫以来の作者側敗訴の判決ということだったが、内容はちょっと違うものの「フィクションという看板」のところで思わず創竜伝を思い浮かべてしまいました。でも創竜伝だと誰か訴える可能性はあるのだろうか?

board1 - No.1430

法的問題

投稿者:本ページ管理人
1999年06月22日(火) 16時21分

>フィクションと裁判

 やはり田中芳樹を批判するに当たっては「宴のあと」事件のことは考えずにはいられませんでしたね。法律的にはほぼ無学ですから、いままで触れずに来たのですけれど。

 創竜伝の場合は、キャラクターについて「明らかにモデルがわかる」といわれると微妙な感じがします。創竜伝の悪役描写は陳腐ですが、陳腐であるが故に訴えられて敗訴したらオオゴトになってしまいますね(この程度の風刺や揶揄は巷に溢れきっているから)。またモデルがどうこうと言うには、最大公約数的な描写をされているのではないかと思います。
 まあ、その程度のことを「発禁本だ!」と得意がっているから失笑を買うのですけれど。


 むしろ問題の部分は評論混じりの部分じゃないでしょうか。個人的には大韓航空機のくだりなど、かなりヤバイのではないかと思います。マハティール氏に対する評価も名誉毀損の可能性がある気もします(念為に言っておくと、評論としてならば余裕でノープロブレムな批評だと思いますが、フィクションとしてはマズいだろう…という感じに考えています)。冒険風ライダーさんの指摘でも、ずいぶん事実をねじ曲げていそうな部分が多数ありました。こういうのって訴えられたらどう申し開きをするのでしょうね。


 やはり法学的に無学なのが悔やまれます。誰か法的問題に詳しい人がいたら解説・検証してもらえないでしょうか。

board1 - No.1431

ぬぬ、見なれぬ、カウンターが

投稿者:仕立て屋
1999年06月22日(火) 17時02分

 カウンターが変わったのですね。

board1 - No.1432

いろいろ雑感

投稿者:Merkatz
1999年06月22日(火) 20時31分

>「田中芳樹」公式ガイドブック

ぱらぱらと本屋で見てみましたが、ほぼ半分が人名辞典!!
これって詐欺と違うんか(笑)。

>創竜外伝

くうー泣けるぜ!これ田中芳樹に送りつけて、創竜伝12巻に収録してもらったらどう?
それは無理か(笑)。

>フィクションと裁判

確かにステレオタイプな悪役のモデルは特定できないでしょう。あ、でも元総理という明らかに中曽根元総理と分かる人もいたなあ。

ところで「宴のあと」事件ってなんですか?有名な事件なの?(銀英伝以外のことは疎いもので・・・)

board1 - No.1433

判例・・・。

投稿者:satoko
1999年06月22日(火) 23時50分

判例そのものが必ずしも正しいものであるようには感じられないのですが、これが出た以上田中氏の作品中のものが訴えられれば間違いなく田中側の敗訴になると思います。はっきり覚えてはいないのですが、判例法って感じのものがあり、似たような裁判は前例の判決に習う場合が多いようです。もちろん今回の場合は、社会事件などで名前が公表されたりした人物ではなく、芸術家だそうですが有名な人ではないので、プライバシーの権利が優先されたとも取れなくはないので田中氏の創竜伝の中で書かれているものに今回のものが必ずしも当てはまるわけではないきもしますが・・・。

>Markatzさん
「宴のあと」事件は三島由紀夫の小説の中のモデルにプライバシー侵害を認められた判決が出た裁判の事だったと思います。(管理人さん違ったらすいません。)

board1 - No.1434

あと付け加え。

投稿者:satoko
1999年06月23日(水) 00時31分

今思い出したんですが、以前法律科の先輩がおっしゃっていたんですが、社会的な問題に触れているものって事実があっての多少(?)の主観で述べられている程度では、名誉毀損は結構(法の精神はともかく現実として)難しいそうです。

もちろん完全に事実をねじまれてるのならだめでしょうけど(私自身があんまり大韓航空事件とかマハティールの事知らないのでなんとも言えないのですが)私が漠然と知ってる程度の事なので申し訳ないのですが、あの程度なら個人のとらえかたの問題と処理されてしまう気がします。

ほんとに無知なもので、外れた事をいってしまっていたらすいません。

board1 - No.1435

続・法的問題 

投稿者:本ページ管理人
1999年06月23日(水) 04時07分

「宴のあと事件」についてはだいたいsatokoさんのカキコミ通りです。

----------------------
もっとも、公共性のある事項についての表現は、国民の自由な政治的意思形成にとって不可欠であり、また、公人は批判にさらされることを甘受すべき立場にあると言うべきである.よって①公共の利害に関する事項について、②公益を図るためになされた、③真実の表現行為や、真実性を推測するに足る程度の相当の合理的根拠・資料に基づいてなされた表現行為は憲法上の保証の範囲内にあると考える.

少しも条件を満たしていない(笑)>創竜伝
参考:ttp://www.ic.nanzan-u.ac.jp/GAKUSEI/kagai/horitsu/report/kenpou.htm

board1 - No.1436

裁判問題とガイドブック

投稿者:冒険風ライダー
1999年06月23日(水) 10時44分

>フィクションと裁判

 やはり皆さん目をつけていましたか(^^;)。
 創竜伝は明らかにモデルが特定できるキャラクターや組織がありますから、この問題と全く無関係ではないでしょう。創竜伝の場合、「明らかにモデルが分かるキャラクター」は二人いまして「元首相」(中曽根元首相)と「国民新聞社社長・稲垣」(渡辺恒雄・読売新聞社社長)がいます。組織でも「文部省」はあの文部省でしょうし、「国民新聞」はどう見ても読売新聞としか解釈できませんしね。全く同名の「国民新聞」もありますけど。
 さらに創竜伝6の座談会で散々罵倒していた「文部省のお役人」という人も、名誉毀損で訴える事は充分に可能でしょう。全部田中芳樹の創作でなければ、アレは充分にプライバシーの侵害にあたると思います。本人の許可は当然取っていないでしょうし。仮に創作であったとしても「文部官僚に対する根拠なき誹謗中傷による名誉毀損」ということになりますから「虚偽罪」ぐらいには問われても仕方ありませんね、あれは。

 社会評論部分も相当まずいでしょうね。どう考えてもあれは矛先が現実世界に向けられていますし、塩野七生氏やマハティール首相など対象が特定できる記述もかなりあります。読売新聞もかなり罵倒されていましたし、文部省の文部官僚なんて誹謗中傷の嵐ですから、充分に訴えられる余地はありますな(-_-;;)。
 創竜伝の社会評論は「どうやったらあんな解釈ができるんだ!」といわんばかりのものがありますし、メチャクチャなウソをついてまで対象を罵倒していますから、訴えられても文句はいえませんよ。その時は自業自得と諦めてもらうしかありませんね。そもそも「勧善懲悪もどき」の創竜伝に社会評論は必要なかったのですから。

 法的に言えば、かの判決が判例として決まってしまった以上、satokoさんの言う通り「訴えられたら田中芳樹敗訴」になる可能性大ですね。判例が覆った例もないことはありませんが、創竜伝では覆らないような気がします。「現実と虚構が織り交ぜられて読者に誤解を与える危険性が高い」という点では柳美里など比べ物にならないでしょうし(^^;;)。



>田中芳樹公式ガイドブック
>ちょっと興味深かったのは先日議論になった秦檜の評価に関するコラムで、岳飛ではなく、南宋滅亡時の義士で『海嘯』の主人公?の1人である文天祥との比較で論じられてます。2ページ位のコラムなので適当に立ち読みしてみて下さい(笑)。

 適当に立ち読みしてきました(笑)。岳飛との比較の時よりは比較的公平に論じていましたね。「紅塵」の時は岳飛ヨイショになりすぎていましたし、「Aを誉めるためにBを貶める」という田中芳樹の悪癖が露骨に出ていましたからね。もっとも、相変わらず「岳飛を無実の罪で殺した」という事を「秦檜の横暴」の象徴にしていましたし、当時の中華思想と朱子学の影響で秦檜の屈辱外交それ自体が全く評価されなかったことについては少しも触れられてはいませんが。そこまで求めるのは少し酷か?
 でもあれは田中芳樹が書いたものではないんですよね? 文体も違うし。

 ところであの本には、2つほど田中芳樹ファンサイトが紹介されていましたね。どうせならここを紹介してくれたら面白かったのですけどね~(^_^)。

board1 - No.1437

No. 1420 続き 未推敲雑文

投稿者:本ページ管理人
1999年06月23日(水) 21時53分

ところで、世の中には、こういうタイプの人がいる。責任感や使命感が過剰で、自分がやらねば誰がやる、と思いこみ、他人のやることに口を出し、手も出し、結果として事態を悪化させるタイプだ。国家にもときどきあるタイプだが、それはともかく、終に集団KOをくらったレインジャーのひとりが、このタイプだった。
(中略)
…そこにテロリストの若者が背中を向けて立っているのを見たとき、彼の責任感と使命感がショートした。
「逃がさんぞ、テロリスト!」

(創竜伝4巻P173)


 たかだかレインジャーが竜堂兄弟に立ち向かう描写をする為だけに、わざわざこんな俗流人生ハウツー本みたいな事を書かなければ気が済まない偏執っぷりは相変わらずですが……

 ところで、これ、「責任感や使命感が過剰」ですか????

 確かに職業への使命感のために何をやってもいいというわけではないってことはあるでしょう。ですけど、テロリスト鎮圧・首相救出部隊のレインジャーがテロリストに襲われた首相を助けるというのが、非難されなければならない行為でしょうか。この場合、首相が愚劣な人間であるというのは全く別の問題です(No.1417 の沢田巡査部長の言を想起されたし)。


 一歩譲って、たとえば首相を助けるために民間人を巻き込む…ってな事態であれば、「責任感や使命感が過剰」という評価はまだ(それなりに)妥当かもしれませんけど、この場合は絶対にそうではありません。ただ、ここで黙って竜堂兄弟を見逃したら、主人公たちにとっては都合が良いってだけの話です。


 阪神大震災の時、海外の救助・援助の申し出に対し、まるで平時のような対応をとったために、救援隊が現地には行ったのが数日以上遅れたって事がありました。このときの担当者は、きっと「責任感や使命感が過剰で、自分がやらねば誰がやる、と思いこみ、他人のやることに口を出し、手も出し、結果として事態を悪化させる」事をおそれて、きわめて当たり障りのない判断をしたのでしょう。結果として事態を予測不能に悪化させなかった代わりに、予測通り何千もの人間が瓦礫の下で亡くなりました。
 薬害エイズ事件の時、「責任感や使命感が過剰で、自分がやらねば誰がやる、と思いこみ、他人のやることに口を出し、手も出す」人間が厚生省内にもう少しいたら、事態は変わっていたかもしれません。
 地下鉄サリン事件の時、「責任感や使命感が過剰で、自分がやらねば誰がやる、と思いこみ」サリン袋を片づけようなどと思わなければ、地下鉄職員は死ななくてすんだかもしれません。では、彼は愚劣だったでしょうか。
 田中芳樹は「そうだ」と言わなければなりません(反省文でも公開しない限りそれ以外の言は信じないし、認めない)。ですが、私はそうは思いません。この場合、死ななくてすんだというのは事件後だからこそわかる結果論です。そもそも地下鉄職員は事態を悪化させるためにサリン袋(と当時はわかっていなかったが)を片づけたのではなく、事態の悪化を最小限にくい止める職業の責任・使命のために、危険を冒したのでしょう。


 大体、田中芳樹の論理は相当ひどいもので、別にレインジャーは事態を悪化させることを願って竜堂兄弟に立ち向かっていったのではありませんよ。事態が悪化したのは『たまたま』の結果であって、別に「責任感や使命感が過剰」であることを非難する理由にはなりません。



 結局のところ、田中芳樹には自衛隊員や軍人に対するすさまじい差別思想があるのでしょうけど、それについてはまた後日考えてみたいと思います。

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